JP2008044428A - 車両のステアリング制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業車両の作業性と高速安定性を両立させるべく、既に搭載されている油圧回路に油圧機器等を僅かに追加し容易に組み込み可能とすることで、車速に応じてきめ細かく操舵角変化量を変化させるようにする。
【解決手段】遊星歯車機構40の入力軸40Aには、ステアリング用操作子1の操作回動軸1aが、出力軸40Bには、ステアリング用バルブ30の入力回動軸31に連結される。また遊星歯車機構40の減速用軸40Cには、可変容量型油圧モータ50の駆動軸51が連結される。該油圧モータ50の流入ポート50A、50Bには、圧油供給手段60によって、ステアリング機構90の操舵角αに応じた流量の圧油が供給される。車両100の速度は、車速検出手段4で検出され、制御手段70、5は、車速検出手段4で検出された車両100の速度Vに応じて可変容量型油圧モータ50の容量qを制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ホイールローダ、フォークリフト等の作業用車両を含む車両に関し、特に車両のステアリング機構を制御する装置に関するものである。
ホイールローダ、フォークリフトなどの作業用車両では、ステアリングハンドル、レバー等のステアリング用操作子の操作に応じて車両のステアリング機構が操舵角が変化されて、車両の走行方向(旋回半径)が変化される。
図1は、ホイールローダ100のステアリング機構90を一例として示している。
すなわち、図1に示すホイールローダ100は、車体屈折式(アーティキュレート式)の作業車両であり、ステアリング用操作子としてのステアリングハンドル1が操作されることにより、センタヒンジ91を回動支点として、車体の後部100Rに対して車体の前部100Fが相対的に左右に回動するように構成されている。これにより車体の後部100Rに対する車体の前部100Fの折れ曲がり角(アーティキュレート角)αが変化し、このアーティキュレート角αに応じた旋回半径で車両100を旋回させることができる。
(従来技術1)
アーティキュレート角αとステアリングハンドル1の操作角度βとの間には一定の関係が設定されている。ステアリングハンドル1の操作角度βが小さければアーティキュレート角αは小さく、ステアリングハンドル1の操作角度βが大きければアーティキュレート角αは大きくなるという一定の関係に設定されている。ホイールローダなどの作業車両においては、このステアリングハンドル1の操作角度βとアーティキュレート角αの関係は、車速Vによらずに一義的な関係に設定されることが多い。
(特許文献に見られる従来技術2)
一般乗用車の分野では、電子部品で構成された車速感応型のステアリング制御装置が既に車両に搭載されている。ここで、車速感応型のステアリング制御とは、ステアリングハンドルの操作角度βと、車輪の操舵角(アーティキュレート角αに相当する)の関係を一義的な関係に設定するのではなく、車速Vが大きくなるに伴い、ステアリングハンドルの単位操作角度当りの車輪の操陀角の変化量を小さくする技術のことである。一般乗用車の分野では、油圧機器を搭載することが一般的ではないため、電子部品でこの技術を実現することが多い。たとえば後掲する特許文献1では、ステアリングハンドルの操作角度と車輪の操舵角と車速をそれぞれセンサにて検出してコントローラでセンサ検出結果を演算処理して駆動制御指令を生成してこれをステッピングモータに対して出力して、車輪を操舵するようにしている。
(特許文献に見られる従来技術3)
ホイールローダなどの作業車両の分野でも、ステアリングハンドルの操作角度βと、アーティキュレート角α等の操舵角の関係を一義的な一定の関係とするのではなく、何らかのパラメータによってその関係を変化させることで作業性などを向上させる試みがなされている。その場合、電子部品で装置を構成するのではなく、作業車両に既に備えられている油圧回路を利用できるように油圧機器を中心として装置を構成してステアリング制御を行なうようにしている。たとえば後掲する特許文献2には、油圧回路に切換バルブを追加して、ステアリングハンドルの操作速度が速いか遅いかに応じて、ステアリングハンドルの単位操作角度当りの車輪の操舵角変化量を2段階に切り換える技術が開示されている。この場合、車輪を操舵するための操向用油圧シリンダに供給する圧油の一部をタンクに排出することで、上記操舵角変化量の調整が行なわれる。
特開2001-1918号公報 特開2001-18815号公報
上記従来技術1には、作業車両にとってつぎのような問題がある。
すなわち、作業車両が高速走行する場合にわずかなステアリングハンドル操作角度βで大きくアーティキュレート角αが変化すると、高速走行の安定性が損なわれたり転倒するなどのおそれがあることから、ステアリングハンドル操作角度βが微小であっても車両が大きく旋回しないように、たとえばステアリングハンドルを3回転半回したときにアーティキュレート角αが最大値に達しステアリング機構がフルロックする設定がなされている。
しかし、ホイールローダでは、掘削した積み荷をダンプトラックに積み込む作業を行う際には、低速走行で最大限に車両を旋回させる動作が繰り返される。つまり低速走行でステアリング機構をフルロックさせる動作が繰り返し行なわれる。
しかしながら、高速走行を想定して設定されたステアリングハンドル操作角度βとアーティキュレート角αの関係によれば、ステアリングハンドルを3回転半回転させなければステアリング機構がフルロックしないため、作業性が悪く、オペレータが疲労するという問題がある。このため作業性向上、オペレータの疲労軽減のために、低速走行している場合には、より小回転量のハンドル操作でステアリング機構をフルロックさせたいとの要請がある。もちろん高速走行時には、転倒等回避のために、小回転量のハンドル操作でアーティキュレート角αが大きく変化しないことが必要である。このように、作業車両の分野では、車速の増加に応じてステアリングハンドル操作角度βとアーティキュレート角αの関係を変えること、つまりステアリングハンドル単位回転量当りのアーティキュレート角変化量を変化させることの必要性は高い。
ここで、作業車両に従来技術2を適用することが考えられる。
しかし、車速感応型のステアリング制御装置を、電子部品で構成すると、ステッピングモータばかりでなく多数のセンサが必要になるとともに、多数のセンサの検出結果を演算処理するためのコントローラが必要となり、車両のコストが大幅に増加することになる。
ここで、作業車両に元々搭載されている油圧回路に油圧機器を付加することで、車速感応型のステアリング制御を実現することが考えられる。しかし、従来技術3を適用することにすると、この従来技術3は前述のように、車輪を操舵するための操向用油圧シリンダに供給する圧油の一部をタンクに排出することで、操舵角変化量の調整を行なうものであるため、エネルギーロスを伴うという問題がある。また、ステアリングハンドルの操作速度が速いか遅いかに応じて、ステアリングハンドルの単位操作角度当りの車輪の操舵角変化量を2段階に切り換えるものであり、2段階よりもきめ細かな制御を行なうことができない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、作業車両の作業性と高速安定性を両立させるべく、電子部品を利用することなく車両に既に搭載されている油圧回路に油圧機器等を僅かに追加するだけで容易に組み込み可能としコスト増加を抑制するとともに、車速に応じてきめ細かく操舵角変化量を変化させるようにすることを、解決課題とするものである。
第1発明は、
ステアリング用操作子(1)の操作回動軸(1a)の操作回動量に応じた流量の圧油をステアリング用油圧アクチュエータ(2R、2L)に対して供給して当該ステアリング用油圧アクチュエータ(2R、2L)の作動量に応じて車両(100)のステアリング機構(90)の操舵角を変化させるようにした車両のステアリング制御装置において、
ステアリング用油圧アクチュエータ(2R、2L)に供給するための圧油を吐出する油圧ポンプ(3)と、
油圧ポンプ(3)から吐出された圧油が流入されて、入力回動軸(31)の入力回動量に応じて開口量が変化し開口量に応じた流量の圧油を出口ポート(30A、30B)を介してステアリング用油圧アクチュエータ(2R、2L)に供給するステアリング用バルブ(30)と、
ステアリング用操作子(1)の操作回動軸(1a)が入力軸(40A)に連結されるとともに、出力軸(40B)がステアリング用バルブ(30)の入力回動軸(31)に連結されて、減速用軸(40C)の回動量に応じて、ステアリング用操作子(1)の操作回動軸(1a)の操作回動量に対するステアリング用バルブ(30)の入力回動軸(31)の入力回動量の減速比を変化させる遊星歯車機構(40)と、
遊星歯車機構(40)の減速用軸(40C)に、駆動軸(51)が連結された可変容量型油圧モータ(50)と、
可変容量型油圧油圧モータ(50)の流入ポート(50A、50B)に対してステアリング機構(90)の操舵角に応じた流量の圧油を供給する圧油供給手段(60)と、
車両(100)の速度を検出する車速検出手段(4)と、
車速検出手段(4)で検出された車両(100)の速度に応じて可変容量型油圧モータ(50)の容量が変化するように当該可変容量型油圧モータ(50)の容量を制御する制御手段(70、5)と
を備えたことを特徴とする。
第2発明は、第1発明において、
ステアリング用バルブ(30)の出口ポート(30A、30B)から出力された圧油が流入ポート(80A、80B)に流入されるとともに、圧油を流出ポート(80B、80A)を介してステアリング用油圧アクチュエータ(2R、2L)に供給し、駆動軸(81)の回動量に応じてステアリング用バルブ(30)の開口量を変化させるステアリング用油圧モータ(80)
が更に備えられていることを特徴とする。
第3発明は、第1発明において、
ステアリング用操作子(1)の操作回動軸(1a)が遊星歯車機構(40)の遊星ギア(41)に連結される入力軸(40A)に連結されるとともに、遊星歯車機構(40)のリングギア(42)に連結される出力軸(40B)がステアリング用バルブ(30)の入力回動軸(31)に連結されており、
遊星歯車機構(40)のサンギア(43)に連結される減速用軸(40C)に、可変容量型油圧モータ(50)の駆動軸(51)が連結されていることを特徴とする。
第4発明は、第1発明において、
ステアリング用操作子(1)の操作回動軸(1a)が遊星歯車機構(40)の遊星ギア(41)に連結される入力軸(40A)に連結されるとともに、遊星歯車機構(40)のサンギア(43)に連結される出力軸(40B)がステアリング用バルブ(30)の入力回動軸(31)に連結されており、
遊星歯車機構(40)のリングギア(42)に連結される減速用軸(40C)に、可変容量型油圧モータ(50)の駆動軸(51)が連結されていることを特徴とする。
第5発明は、第1発明において、
車両(100)は、車体後部(100R)に対して車体前部(100F)が相対的に左右に回動することで、操舵角が変化するアーティキュレート式の車両であって、
圧油供給手段(60)は、油圧シリンダ(61)を含んで構成され、油圧シリンダ(61)のシリンダ本体は、車体後部(100R)に連結され、油圧シリンダ(61)のロッドは、車体前部(100F)に連結されていること
を特徴とする。
第6発明は、第1発明において、
車両(100)は、車軸(102)が車体(106)に対して左右に移動し、車体(106)に対する車輪(104、105)の向きが変化することで、操舵角が変化する車軸式の車両であって、
圧油供給手段(60)は、油圧シリンダ(61)を含んで構成され、油圧シリンダ(61)のシリンダ本体は、車体(106)に連結され、油圧シリンダ(61)のロッドは、車軸(102)に連結されていること
を特徴とする。
第1発明を図2を用いて説明すると、この車両のステアリング制御装置は、ステアリング用操作子1の操作回動軸1aの操作回動量βに応じた流量の圧油をステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに対して供給して当該ステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lの作動量に応じて車両100のステアリング機構90の操舵角αを変化させることを前提とする装置である。
油圧ポンプ3の吐出口3aからは、ステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに供給するための圧油が吐出される。
ステアリング用バルブ30には、油圧ポンプ3から吐出された圧油が流入されて、入力回動軸31の入力回動量に応じて(ステアリング用操作子1の操作回動軸1aの操作回動量βに応じて)開口量が変化し開口量に応じた流量の圧油を出口ポート30A、30Bを介してステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに供給する。
遊星歯車機構40の入力軸40Aには、ステアリング用操作子1の操作回動軸1aが連結されるとともに、遊星歯車機構40の出力軸40Bには、ステアリング用バルブ30の入力回動軸31が連結される。また遊星歯車機構40の減速用軸40Cには、可変容量型油圧モータ50の駆動軸51が連結される。この遊星歯車機構40は、減速用軸40Cの回動量(可変容量型油圧モータ50の駆動軸51の回動量)に応じて、ステアリング用操作子1の操作回動軸1aの操作回動量に対するステアリング用バルブ30の入力回動軸31の入力回動量の減速比が変化する減速機である。
可変容量型油圧油圧モータ50の流入ポート50A、50Bには、圧油供給手段60によって、ステアリング機構90の操舵角αに応じた流量の圧油が供給される。車両100の速度Vは、車速検出手段4で検出され、制御手段70、5は、車速検出手段4で検出された車両100の速度Vに応じて可変容量型油圧モータ50の容量q(cc/rev)が変化するように可変容量型油圧モータ50の容量qを制御する。
以下、前述の従来技術1との対比において説明する。
今、オペレータがステアリング用操作子1を回転操作したとすると、可変容量型油圧油圧モータ50の流入ポート50A、50Bには、アーティキュレート角α(ステアリング機構90の操舵角α)に応じた流量の圧油が供給されることになる。仮に、可変容量型油圧モータ50の容量qを固定したとすると、遊星歯車機構40の減速用軸40Cの回動量Ncは、ステアリング機構90の操舵角αに応じたものとなる。つまり容量qを変化させないことにすると、遊星歯車機構40を入力軸40Aの回転量Naに対する出力軸40Bの回転量Nbに比率(減速比)は一定となる(従来技術1)。
ここで、車速Vに応じて、可変容量型油圧モータ50の容量qを変化させることにすると(本発明)、車速Vに応じて可変容量型油圧モータ50の駆動軸51の回転量が変化することになり、遊星歯車機構40の減速用軸40Cの回動量Ncが変化する。つまりステアリング機構90の操舵角αが同じであっても車速Vの大きさ如何によって遊星歯車機構40の減速用軸40Cの回動量Ncが変化することになる。このため遊星歯車機構40を入力軸40Aの回転量Naに対する出力軸40Bの回転量Nbの比率(減速比)が車速Vに応じて変化することになる。
本発明では、遊星歯車機構40の減速比を、車速Vの増加に伴い大きくするように容量qが制御される。このため車速Vが小さいときには、ステアリング用操作子1の単位操作量当りの操舵角αの変化量は、大きいものとなり、車速Vが大きくなるに伴って同操舵角変化量は徐々に小さなものとなる。
これにより車速感応型のステアリング制御が実現されて、高速走行時には、転倒等回避のために、小回転量のハンドル操作であっても操舵角αを大きく変化させないようにしつつも、低速走行時には、小回転量のハンドル操作だけでステアリング機構をフルロックさせることができるようになる。この結果、作業車両100の作業性が向上しオペレータの疲労が軽減される。
また、本発明によれば、従来技術2にみられる車速感応型のステアリング制御装置のように、ステッピングモータや多数のセンサといった電子部品で構成しているのではなく、これら電子部品の代わりに、遊星歯車機構40、可変容量型油圧モータ50、圧油供給手段60といった車両100に備えられている油圧回路に容易に組み込み可能な機器を用いているため、コスト増加を抑制することができる。
さらに本発明では、可変容量型油圧モータ50の容量qを変化させることで、操舵角変化量を変化させるようにしているため、従来技術3にみられるように、ステアリング制御に伴い圧油の一部がタンクに排出されるようなことがない。このためエネルギーロスを低減させることができる。また、可変容量型油圧モータ50の容量qは無段階で調整可能であり、従来技術3に比べてステアリング機構90の操舵角αをきめ細かく制御することができる。
第2発明では、第1発明の装置に対してステアリング用油圧モータ80が付加される。このステアリング用油圧モータ80の流入ポート80A、80Bには、ステアリング用バルブ30の出口ポート30A、30Bから出力された圧油が流入されるとともに、圧油がステアリング用油圧モータ80の流出ポート80B、80Aを介してステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに供給される。そして、ステアリング用油圧モータ80の駆動軸81の回動量に応じてステアリング用バルブ30の開口量が変化する。
すなわち、ステアリング用油圧モータ80は、その駆動軸81の回転動作により、入力回動軸31の回転方向と同じ方向にステアリング用バルブ30を回転移動させる。そして、ステアリング用油圧モータ80に流れ込む流量は、ステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに供給されている油量そのものであり、その油量に応じて駆動軸81が回転駆動する。このためステアリング用操作子1の操作角度βに応じた油量の圧油をステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに精度よく供給することができる。
第3発明では、図2に示すように、ステアリング用操作子1の操作回動軸1aが遊星歯車機構40の遊星ギア41に連結される入力軸40Aに連結されるとともに、遊星歯車機構40のリングギア42に連結される出力軸40Bがステアリング用バルブ30の入力回動軸31に連結される。また、遊星歯車機構40のサンギア43に連結される減速用軸40Cに、可変容量型油圧モータ50の駆動軸51が連結される。
第4発明では、図3に示すように、ステアリング用操作子1の操作回動軸1aが遊星歯車機構40の遊星ギア41に連結される入力軸40Aに連結されるとともに、遊星歯車機構40のサンギア43に連結される出力軸40Bがステアリング用バルブ30の入力回動軸31に連結される。また、遊星歯車機構40のリングギア42に連結される減速用軸40Cに、可変容量型油圧モータ50の駆動軸51が連結される。
第5発明では、図2に示すように、車体後部100Rに対して車体前部100Fが相対的に左右に回動することで、操舵角αが変化するアーティキュレート式の車両100に適用される。
圧油供給手段60は、油圧シリンダ61を含んで構成されている。油圧シリンダ61のシリンダ本体は、車体後部100Rに連結され、油圧シリンダ61のロッドは、車体前部100Fに連結されている。このため、油圧シリンダ61の各シリンダ室61A、61Bから、操舵角に応じた流量の圧油が、可変容量型油圧油圧モータ50の流入ポート50A、50Bに対して、供給される。
第6発明では、図4に示すように、車軸102が車体106に対して左右に移動し、車体106に対する車輪104、105の向きが変化することで、操舵角が変化する車軸式の車両100に適用される。
圧油供給手段60は、油圧シリンダ61を含んで構成されている。油圧シリンダ61のシリンダ本体は、車体106に連結され、油圧シリンダ61のロッドは、車軸102に連結されている。このため、油圧シリンダ61の各シリンダ室61A、61Bから、操舵角に応じた流量の圧油が、可変容量型油圧油圧モータ50の流入ポート50A、50Bに対して、供給される。
以下、図面を参照して本発明に係る車両のステアリング制御装置の実施の形態について説明する。なお、実施例では、ホイールローダ、フォークリフトなどの作業車両を想定して説明するが、本発明は、作業車両以外の一般自動車にも適用することができる。
図1は、作業車両100として代表的なホイールローダ100のステアリング機構90を一例として示している。
すなわち、図1に示すホイールローダ100は、車体屈折式(アーティキュレート式)の作業車両であり、センタヒンジ91を回動支点として、車体の後部100Rに対して車体の前部100Fが相対的に左右に回動自在に連結されている。車体の左側には、右操向のためのステアリング用油圧アクチュエータ2Rが設けられているとともに、車体の右側には、左操向のためのステアリング用油圧アクチュエータ2Lが設けられている。ステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lとしては油圧シリンダを用いている。ステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lのシリンダボディは、車体後部100Rに連結されているとともに、ステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lのロッドは、車体前部100Fに連結されている。これらセンタヒンジ91、ステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lは、ステアリング機構90を構成している。ステアリング用油圧アクチュエータ2Rのロッドが伸張するとともにステアリング用油圧アクチュエータ2Lのロッドが縮退することで、車体後部100Rに対して車体前部100Fが相対的に右向きに回動する。また、ステアリング用油圧アクチュエータ2Lのロッドが伸張するとともにステアリング用油圧アクチュエータ2Rのロッドが縮退することで、車体後部100Rに対して車体前部100Fが相対的に左向きに回動する(図1の状態)。
ステアリング用操作子1が操作されることにより、ステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに圧油が供給され、センタヒンジ91を回動支点として、車体の後部100Rに対して車体の前部100Fが相対的に左右に回動する。これにより車体の後部100Rに対する車体の前部100Fの折れ曲がり角(アーティキュレート角)αが変化し、このアーティキュレート角αに応じた旋回半径で車両1を旋回させることができる。なお、本実施例では、ステアリング用操作子1として、回転操作でステアリング機構90を作動させるステアリングハンドルを想定しているが、本発明としては、回転操作に限ることなくボタン押動操作、レバー操作によってステアリング機構90を作動させるステアリング用操作子に適用してもよい。
図2は、実施形態のステアリング駆動制御用の油圧回路を示している。図2の油圧回路は、図1に示す作業車両(ホイールローダ)100に搭載されている。
この車両100のステアリング制御装置は、ステアリング用操作子1の操作回動軸1aの操作回動量βに応じた流量の圧油をステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに対して供給してステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lの作動量に応じて車両100のステアリング機構90の操舵角(アーティキュレート角)αを変化させるように構成されている。
油圧ポンプ3は、エンジン10によって駆動される。油圧ポンプ3の吐出口3aからは、ステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに供給するための圧油が吐出される。
油圧ポンプ3の吐出口3aは、ポンプ吐出油路6に連通している。ポンプ吐出油路6は、プライオリティバルブ7の入口ポート7aに連通している。プライオリティバルブ7の出口ポート7bは、ポンプ吐出油路8に連通している。ポンプ吐出油路8は、ステアリング用バルブ30のポンプポート30Pに連通している。なお、プライオリティバルブ7は、作業機用回路11と、ステアリング用回路9(ステアリング用バルブ30側)のうち、ステアリング用回路9に優先的に圧油を供給するように作動する。作業機用回路11に圧油を供給するための駆動源(油圧ポンプ)と、ステアリング用回路9に圧油を供給するための駆動源(油圧ポンプ3)を別々とする実施も可能である。この場合には、図2において、圧油を分配するための油圧機器、つまりプライオリティバルブ7等の配設を省略することができる。
ステアリング用バルブ30は、油圧ポンプ3から吐出された圧油が流入されて、入力回動軸31の入力回動量に応じて(ステアリング用操作子1の操作回動軸1aの操作回動量βに応じて)開口量が変化し開口量に応じた流量の圧油を出口ポート30A、30Bを介してステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに供給するように構成されている。
本実施例では、ステアリング用バルブ30に加え更にステアリング用油圧モータ80を設け、ステアリング用バルブ30、ステアリング用油圧モータ80を介してステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに圧油を供給するように構成している。
すなわち、ステアリング用バルブ30は、スリーブ33に対してスプール32が相対的に回転移動することで開口量が変化するロータリバルブで構成されている。
ステアリング用バルブ30は、3位置の切換弁であり、左旋回位置30L、右旋回位置30R、中立位置30Cを有している。
ステアリング用バルブ30の入力回動軸31は、後述するように、遊星歯車機構40を介してステアリング操作子1の回転操作に応じて回動される。ステアリング用バルブ30には、ステアリング操作子1が左方向、右方向にも回転操作されていないときに、中立位置30Cに保持するためのセンタースプリング34が設けられている。
ステアリング用バルブ30の一方の出口ポート30Aは、ステアリング用油圧モータ80の一方の流入出ポート80Aに連通している。ステアリング用バルブ30の他方の出口ポート30Bは、ステアリング用油圧モータ80の他方の流入出ポート80Bに連通している。また、ステアリング用バルブ30のタンクポートTは、タンク12に連通している。
ステアリング用油圧モータ80の駆動軸81は、その回転動作により、入力回動軸31の回転方向と同じ方向にステアリング用バルブ30を回転移動させることができるように、ステアリング用バルブ30に連結されている。
ステアリング用バルブ30の一方の供給・戻りポート30Dは、油路13を介してステアリング用油圧アクチュエータ2Rのボトム室2Rb、ステアリング用油圧アクチュエータ2Lのヘッド室2Ltにそれぞれ連通している。また、ステアリング用バルブ30の他方の供給・戻りポート30Eは、油路14を介してステアリング用油圧アクチュエータ2Lのボトム室2Lb、ステアリング用油圧アクチュエータ2Rのヘッド室2Rtにそれぞれ連通している。
ステアリング用操作子1が右方向に回転操作されると、ステアリング用バルブ30の入力回動軸31が同じ右方向に回動されて、それに応じて、ステアリング用バルブ30は、右旋回位置30Rに切り換えられる。このため油圧ポンプ3の吐出圧油は、ステアリング用バルブ30のポンプポート30P、出口ポート30Aを介してステアリング用油圧モータ80の流入出ポート80Aに流入される。ステアリング用油圧モータ80は回転作動しステアリング用油圧モータ80の他方の流入出ポート80Bから圧油を流出してステアリング用バルブ30のポート30Bに流入される。ステアリング用バルブ30のポート30Bに流入された圧油は、供給・戻りポート30Dから、油路13を介してステアリング用油圧アクチュエータ2Rのボトム室2Rb、ステアリング用油圧アクチュエータ2Lのヘッド室2Ltにそれぞれ供給される。一方、ステアリング用油圧アクチュエータ2Lのボトム室2Lb、ステアリング用油圧アクチュエータ2Rのヘッド室2Rtの圧油は、油路14を介してステアリング用バルブ30の供給・戻りポート30Eに戻され、タンクポート30Tを介してタンク12に排出される。このためステアリング用油圧アクチュエータ2Rのロッドが伸張するとともにステアリング用油圧アクチュエータ2Lのロッドが縮退して、車体後部100Rに対して車体前部100Fが相対的に右向きに回動し、車両100は右旋回する。
ステアリング用操作子1が左方向に回転操作されると、ステアリング用バルブ30の入力回動軸31が同じ左方向に回動されて、それに応じて、ステアリング用バルブ30は、左旋回位置30Lに切り換えられる。このため油圧ポンプ3の吐出圧油は、ステアリング用バルブ30のポンプポート30P、出口ポート30Bを介してステアリング用油圧モータ80の流入出ポート80Bに流入される。ステアリング用油圧モータ80は回転作動しステアリング用油圧モータ80の他方の流入出ポート80Aから圧油を流出してステアリング用バルブ30のポート30Aに流入される。ステアリング用バルブ30のポート30Aに流入された圧油は、供給・戻りポート30Eから、油路14を介してステアリング用油圧アクチュエータ2Lのボトム室2Lb、ステアリング用油圧アクチュエータ2Rのヘッド室2Rtにそれぞれ供給される。一方、ステアリング用油圧アクチュエータ2Rのボトム室2Rb、ステアリング用油圧アクチュエータ2Lのヘッド室2Ltの圧油は、油路13を介してステアリング用バルブ30の供給・戻りポート30Dに戻され、タンクポート30Tを介してタンク12に排出される。このためステアリング用油圧アクチュエータ2Lのロッドが伸張するとともにステアリング用油圧アクチュエータ2Rのロッドが縮退して、車体後部100Rに対して車体前部100Fが相対的に左向きに回動し、車両100は左旋回する(図1の状態)。
ここでステアリング用油圧モータ80は、その駆動軸81の回転動作により、入力回動軸31の回転方向と同じ方向にステアリング用バルブ30を回転移動させている。そして、ステアリング用油圧モータ80に流れ込む流量は、ステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに供給されている油量そのものであり、その油量に応じて駆動軸81が回転駆動する。このためステアリング用操作子1の操作角度βに応じた油量の圧油をステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに精度よく供給することができる。
また、圧油の駆動源となるエンジン10や油圧ポンプ3が故障した際には、ステアリング用油圧モータ80の吸込ポートからタンクの圧油を吸い込ませることにより、ステアリング操作子1の操作に応じて、直接ステアリング用油圧モータ80を駆動させて、つまりハンドポンプとして機能させて、ステアリング用油圧アクチュエータ2R、2Lに圧油を送り込ませ、ステアリング機構90を作動させることもできる。
本実施例では、ステアリング用操作子1の操作回動軸1aの操作回動量β(後述の遊星歯車機構入力軸回転量Na)と、ステアリング用バルブ30の入力回動軸31の回動量(後述の遊星歯車機構出力軸回転量Nb)の比率(減速比)を、車両100の速度Vに応じて変化させるために、上述の油圧回路に対して、遊星歯車機構40、可変容量型油圧モータ50、圧油供給手段60、車速検出手段4、制御手段70、5(コントローラ70、斜板駆動部5)を追加し油圧回路に組み込むようにしている。
すなわち、遊星歯車機構40の遊星ギア41には、入力軸40Aが連結されており、遊星歯車機構40のリングギア42には出力軸40Bが連結されており、遊星歯車機構40のサンギア43には減速用軸40Cが連結されている。
そして、遊星歯車機構40の入力軸40Aには、ステアリング用操作子1の操作回動軸1aが連結されるとともに、遊星歯車機構40の出力軸40Bには、ステアリング用バルブ30の入力回動軸31が連結されている。また、遊星歯車機構40の減速用軸40Cには、可変容量型油圧モータ50の駆動軸51が連結されている。
可変容量型油圧モータ50は、両振り型の油圧モータであり、両流入出ポート50A、50Bを有し、駆動軸51は左右いずれの方向にも回転可能であって、左右いずれの方向に回転された場合であっても、そのときの容量q(cc/rev)を変化させることができる。
斜板駆動部5は、サーボ弁等で構成され、コントローラ70から出力される駆動制御信号に応じて可変容量型油圧モータ50の斜板の傾転角を変化させるものである。
圧油供給手段60は、両ロッド型の油圧シリンダ61と、この油圧シリンダ61の各油室61A、61B内の圧油を油路62、63を介して可変容量型油圧モータ50の各流入出ポート50A、50Bに供給するための油路62、63で構成されている。
油圧シリンダ61のロッドは、車体前部100Fに連結されているとともに、油圧シリンダ61のボディは、車体後部100Rに連結されている。油圧シリンダ61の油室61Aが車体前部100F側に位置され、油圧シリンダ61の油室61Bが車体後部100R側に位置されるように、油圧シリンダ61が車体に連結されている。なお、油圧シリンダ61のロッドを車体後部100Rに連結し、油圧シリンダ61のボディを車体前部100Fに連結してもよい。
油圧シリンダ61の油室61Aは油路62に連通しており、この油路62は、可変容量型油圧モータ50の流入出ポート50Aに連通している。油圧シリンダ61の油室61Bは油路63に連通しており、この油路63は、可変容量型油圧モータ50の流入出ポート50Bに連通している。
車両100が右旋回しているときには、油圧シリンダ61の油室61Aが縮退し、油室61A内の圧油が油路62を介して可変容量型油圧モータ50の流入出ポート50Aに流入されて可変容量型油圧モータ50の駆動軸51が同右方向に回転する。可変容量型油圧油圧モータ50の他方の流入出ポート50Bからは圧油が流出され油路63を介して油圧シリンダ61の油室61Bに供給されて同油室61Bが伸張する。
また、車両100が左旋回しているときには、油圧シリンダ61の油室61Bが縮退し、油室61B内の圧油が油路63を介して可変容量型油圧モータ50の流入出ポート50Bに流入されて可変容量型油圧モータ50の駆動軸51が同左方向に回転する。可変容量型油圧油圧モータ50の他方の流入出ポート50Aからは圧油が流出され油路62を介して油圧シリンダ61の油室61Aに供給されて同油室61Aが伸張する。
なお、油圧シリンダ61は両ロッド型であるため、油圧シリンダ61の一方の油室から可変容量型油圧モータ50の一方の流入出ポートに流入されている油量と、可変容量型油圧モータ50の他方の流入出ポートから油圧シリンダ61の他方の油室に流入されている油量を、同一の流量にすることができる。
このように、可変容量型油圧油圧モータ50の流入出ポート50A、50Bには、圧油供給手段60によって、現在の旋回方向に応じた方向であって、現在のアーティキュレート角α(ステアリング機構90の操舵角α)に応じた流量の圧油が供給されて、可変容量型油圧モータ50の駆動軸51は、現在の旋回方向に応じた方向に、かつ現在のアーティキュレート角α(ステアリング機構90の操舵角α)に応じた回転量で回転することになる。
車両100の速度Vは、車速検出手段4で検出される。車速検出手段4としては、車両100に既に備えられ他の制御に用いられている車速センサを使用することができる。
コントローラ70は、車速検出手段4で検出された車速Vを示す信号を入力して、車速Vに応じて可変容量型油圧モータ50の容量qを変化させる駆動制御信号を生成して、この駆動制御信号を斜板駆動部5に出力する。本実施例では、車速Vが大きくなるに伴い遊星歯車機構40の減速比を大きくするために、車速Vが大きくなるに伴い容量qを大きくする駆動制御信号がコントローラ70で生成、出力される。
以下、前述の従来技術1との対比においてコントローラ70で行なわれる処理について説明する。
今、オペレータがステアリング用操作子1を回転操作したとすると、可変容量型油圧油圧モータ50の流入出ポート50A、50Bには、アーティキュレート角α(ステアリング機構90の操舵角α)に応じた流量の圧油が供給されることになる。仮に、可変容量型油圧モータ50の容量qを固定したとすると、遊星歯車機構40の減速用軸40Cの回動量Ncは、アーティキュレート角α(ステアリング機構90の操舵角α)に応じたものとなる。つまり容量qを変化させないことにすると、遊星歯車機構40の入力軸40Aの回転量Naに対する出力軸40Bの回転量Nbの比率(減速比)は一定となる(従来技術1)。
ここで、車速Vに応じて、可変容量型油圧モータ50の容量qを変化させることにすると(本実施例)、車速Vに応じて可変容量型油圧モータ50の駆動軸51の回転量が変化することになり、遊星歯車機構40の減速用軸40Cの回動量Ncが変化する。つまりアーティキュレート角α(ステアリング機構90の操舵角α)が同じであっても車速Vの大きさ如何によって遊星歯車機構40の減速用軸40Cの回動量Ncが変化することになる。このため遊星歯車機構40を入力軸40Aの回転量Naに対する出力軸40Bの回転量Nbの比率(減速比)が車速Vに応じて変化することになる。
本実施例では、車速Vが大きくなるに伴い容量qを大きくして、遊星歯車機構40の減速比を、車速Vの増加に伴い大きくするように容量qが制御される。このため車速Vが小さいときには、ステアリング用操作子1の単位操作量当りのアーティキュレート角αの変化量は、大きいものとなり、車速Vが大きくなるに伴って同変化量は徐々に小さなものとなる。
これにより車速感応型のステアリング制御が実現されて、高速走行時には、転倒等回避のために、小回転量のハンドル操作であってもアーティキュレート角αを大きく変化させないようにしつつも、低速走行時には、小回転量のハンドル操作だけでステアリング機構をフルロックさせることができるようになる。この結果、作業車両100の作業性が向上しオペレータの疲労が軽減される。
また、本実施例によれば、従来技術2にみられる車速感応型のステアリング制御装置のように、ステッピングモータや多数のセンサといった電子部品で構成しているのではなく、これら電子部品の代わりに、遊星歯車機構40、可変容量型油圧モータ50、圧油供給手段60といった車両に備えられている油圧回路に容易に組み込み可能な機器を用いているため、コスト増加を抑制することができる。
さらに本実施例では、可変容量型油圧モータ50の容量qを変化させることで、操舵角変化量を変化させるようにしているため、従来技術3にみられるように、ステアリング制御に伴い圧油の一部がタンクに排出されるようなことがない。このためエネルギーロスを低減させることができる。また、可変容量型油圧モータ50の容量qは無段階で調整可能であり、従来技術3に比べてステアリング機構の操舵角αをきめ細かく制御することができる。
上述の実施例では、ステアリング用操作子1の回転操作方向(遊星歯車機構40の入力軸40Aの回転方向)と、可変容量型油圧モータ50の駆動軸51の回転方向(遊星歯車機構40の減速用軸40Cの回転方向)とが同一の方向になるように構成した場合を想定して説明したが、ステアリング用操作子1の回転操作方向(遊星歯車機構40の入力軸40Aの回転方向)と、可変容量型油圧モータ50の駆動軸51の回転方向(遊星歯車機構40の減速用軸40Cの回転方向)とが逆方向になるように構成した場合であっても、車速Vに応じて遊星歯車機構40の減速比を変化させることができる。なお、このように構成した場合には、車速Vが大きくなるに伴い容量qを小さくして、遊星歯車機構40の減速比を、車速Vの増加に伴い大きくするように容量qを制御することになる。
また、遊星歯車機構40の遊星ギア41、リングギア42、サンギア43と、ステアリング用操作子1の操作回動軸1a、ステアリング用バルブ30の入力回動軸31、可変容量型油圧モータ50の駆動軸51との連結関係を上述の実施例(図1)のものとは異なる連結関係とした場合であっても、同様に遊星歯車機構40の減速比を、車速Vに応じて変化させることができる。
たとえば、図1に示す連結関係の代わりに、図3に示すように、ステアリング用操作子1の操作回動軸1aが遊星歯車機構40の遊星ギア41に連結される入力軸40Aに連結され、遊星歯車機構40のサンギア43に連結される出力軸40Bがステアリング用バルブ30の入力回動軸31に連結され、遊星歯車機構40のリングギア42に連結される減速用軸40Cに、可変容量型油圧モータ50の駆動軸51が連結されるような連結関係であってもよい。
また、実施例では、車体が折れ曲がることで操舵されるアーティキュレート式の車両を想定して説明したが、車体に対する車輪の向きが変わることで操舵される車軸式の車両に対しても本発明を適用することができる。
図4は、図2に対応する図であり、車軸式の車両100に適用した場合の油圧回路を示している。図2と異なる部分のみ説明する。
同図4に示すように、車両100は、車軸102が車体106に対して左右に移動し、車体106に対する車輪104、105の向きが変化することで、操舵角が変化する車軸式の車両である。
両ロッド型の油圧シリンダ101は、図2におけるステアリング用油圧アクチュエータ2L、2Rに相当する。両ロッドシリンダ101のロッドには、車軸102が連結されている。車軸102には、左右の車輪104、105が連結されている。両ロッドシリンダ101の各油室はそれぞれ、油路13、14に連通している。
図2と同様に、圧油供給手段60は、両ロッド型の油圧シリンダ61を含んで構成されている。油圧シリンダ61のシリンダ本体は、車体106に連結されている。油圧シリンダ61のロッドは、リンク103を介して車軸102に連結されている。リンク103によって、車軸102と平行に油圧シリンダ61のロッドが移動する。なお、油圧シリンダ61のシリンダ本体をリンク103を介して車軸102に連結し、油圧シリンダ61のロッドを車体106に連結してもよい。
このため、油路13、14を介して両ロッドシリンダ101の各油室に圧油が供給されると、車軸102が車体106に対して左右に移動し、車体106に対する車輪104、105の向きが変化し、操舵角が変化する。
また、図2と同様に、油圧シリンダ61の各シリンダ室61A、61Bから、操舵角に応じた流量の圧油が、可変容量型油圧油圧モータ50の流入ポート50A、50Bに対して、供給される。
図1は、作業車両のステアリング機構を説明する上面図である。 図2は、図1に示す作業車両に搭載される油圧回路を示した図で、実施例のステアリング制御装置の油圧回路図である。 図3は、遊星歯車機構の各軸との連結関係の他の構成例を示した図である。 図4は、図2に対応する油圧回路図で、車軸式の車両に適用される実施例を説明する図である。
符号の説明
1 ステアリング用操作子、1a 操作回動軸、2R、2L ステアリング用油圧アクチュエータ、100 車両、90 ステアリング機構、3 油圧ポンプ、30 ステアリング用バルブ、40 遊星歯車機構、40A 入力軸、40B 出力軸、40C 減速用軸、41 遊星ギア、42 リングギア、43 サンギア、50 可変容量型油圧モータ
50A、50B 流入ポート、60 圧油供給手段、70 コントローラ、 5 斜板駆動部

Claims (6)

  1. ステアリング用操作子(1)の操作回動軸(1a)の操作回動量に応じた流量の圧油をステアリング用油圧アクチュエータ(2R、2L)に対して供給して当該ステアリング用油圧アクチュエータ(2R、2L)の作動量に応じて車両(100)のステアリング機構(90)の操舵角を変化させるようにした車両のステアリング制御装置において、
    ステアリング用油圧アクチュエータ(2R、2L)に供給するための圧油を吐出する油圧ポンプ(3)と、
    油圧ポンプ(3)から吐出された圧油が流入されて、入力回動軸(31)の入力回動量に応じて開口量が変化し開口量に応じた流量の圧油を出口ポート(30A、30B)を介してステアリング用油圧アクチュエータ(2R、2L)に供給するステアリング用バルブ(30)と、
    ステアリング用操作子(1)の操作回動軸(1a)が入力軸(40A)に連結されるとともに、出力軸(40B)がステアリング用バルブ(30)の入力回動軸(31)に連結されて、減速用軸(40C)の回動量に応じて、ステアリング用操作子(1)の操作回動軸(1a)の操作回動量に対するステアリング用バルブ(30)の入力回動軸(31)の入力回動量の減速比を変化させる遊星歯車機構(40)と、
    遊星歯車機構(40)の減速用軸(40C)に、駆動軸(51)が連結された可変容量型油圧モータ(50)と、
    可変容量型油圧油圧モータ(50)の流入ポート(50A、50B)に対してステアリング機構(90)の操舵角に応じた流量の圧油を供給する圧油供給手段(60)と、
    車両(100)の速度を検出する車速検出手段(4)と、
    車速検出手段(4)で検出された車両(100)の速度に応じて可変容量型油圧モータ(50)の容量が変化するように当該可変容量型油圧モータ(50)の容量を制御する制御手段(70、5)と
    を備えたことを特徴とする車両のステアリング制御装置。
  2. ステアリング用バルブ(30)の出口ポート(30A、30B)から出力された圧油が流入ポート(80A、80B)に流入されるとともに、圧油を流出ポート(80B、80A)を介してステアリング用油圧アクチュエータ(2R、2L)に供給し、駆動軸(81)の回動量に応じてステアリング用バルブ(30)の開口量を変化させるステアリング用油圧モータ(80)
    が更に備えられていることを特徴とする請求項1記載の車両のステアリング制御装置。
  3. ステアリング用操作子(1)の操作回動軸(1a)が遊星歯車機構(40)の遊星ギア(41)に連結される入力軸(40A)に連結されるとともに、遊星歯車機構(40)のリングギア(42)に連結される出力軸(40B)がステアリング用バルブ(30)の入力回動軸(31)に連結されており、
    遊星歯車機構(40)のサンギア(43)に連結される減速用軸(40C)に、可変容量型油圧モータ(50)の駆動軸(51)が連結されていることを特徴とする請求項1記載の車両のステアリング制御装置。
  4. ステアリング用操作子(1)の操作回動軸(1a)が遊星歯車機構(40)の遊星ギア(41)に連結される入力軸(40A)に連結されるとともに、遊星歯車機構(40)のサンギア(43)に連結される出力軸(40B)がステアリング用バルブ(30)の入力回動軸(31)に連結されており、
    遊星歯車機構(40)のリングギア(42)に連結される減速用軸(40C)に、可変容量型油圧モータ(50)の駆動軸(51)が連結されていることを特徴とする請求項1記載の車両のステアリング制御装置。
  5. 車両(100)は、車体後部(100R)に対して車体前部(100F)が相対的に左右に回動することで、操舵角が変化するアーティキュレート式の車両であって、
    圧油供給手段(60)は、油圧シリンダ(61)を含んで構成され、油圧シリンダ(61)のシリンダ本体は、車体後部(100R)に連結され、油圧シリンダ(61)のロッドは、車体前部(100F)に連結されていること
    を特徴とする請求項1記載の車両のステアリング制御装置。
  6. 車両(100)は、車軸(102)が車体(106)に対して左右に移動し、車体(106)に対する車輪(104、105)の向きが変化することで、操舵角が変化する車軸式の車両であって、
    圧油供給手段(60)は、油圧シリンダ(61)を含んで構成され、油圧シリンダ(61)のシリンダ本体は、車体(106)に連結され、油圧シリンダ(61)のロッドは、車軸(102)に連結されていること
    を特徴とする請求項1記載の車両のステアリング制御装置。
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