JP2009280188A - 電気油圧式パワーステアリング装置 - Google Patents

電気油圧式パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】作動油の圧力損失を低減すると共に、レイアウト上の自由度を向上させたパワーステアリング装置を実現する。
【解決手段】ステアリングホイール2の動きをアシスト力を付与しながら操舵車輪に伝達する電気油圧式パワーステアリング装置1において、シリンダロッド32が操舵車輪に連結されて操舵車輪を駆動するステアリングシリンダ30と、該ステアリングシリンダ30に作動油を供給する双方向吐出ポンプ21と、該双方向吐出ポンプ21を駆動する速度可変可逆モータ12と、ステアリングホイール2の操作力により発生する操舵トルクを検出する操舵トルク検出器6とを備え、速度可変可逆モータ12の速度を前記検出器6で検出したステアリングホイール2の操舵トルクと速度可変可逆モータの作動量との差に比例させると共に、この差が零になったときに速度可変可逆モータ12を停止させるように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォークリフト、建設機械等の産業車両に適用されて好適であり、作動油の圧力損失をなくして作動効率を向上させ、かつレイアウト上の制約を改善した電気油圧式パワーステアリング装置に関する。
フォークリフトなどの産業車両には、ハンドル操作を軽快に行なえるようにパワーステアリング装置が設けられている。パワーステアリング装置として、一定流量の作動油を供給する油圧源からの圧油をハンドルの回転操作量に応じて流量制御する制御弁を経由してステアリングシリンダに供給して操舵車輪を操舵する全油圧式のパワーステアリング装置が知られている。
また、ハンドルに加えられる操舵トルクの大きさと向きに応じて、電気式パワーステアリングモータを駆動してオペレータがハンドルを操作する操舵力を軽減する電気式パワーステアリング装置も知られている。
特許文献1(特開平10−244952号公報)には、電気式パワーステアリング装置の一例が開示されている。この装置を図4に基づいて説明する。図4において、この装置は、リーチ型フォークリフトに適用されたもので、車体部にステアリングホイール03により操舵可能な操舵輪04を備える。ステアリングホイール(ハンドル)03に加えられた操舵トルクは、チェーン06を介してスプロケット05からスプロケット07に伝達される。
操舵トルクは、さらに、スプロケット07に固着された入力軸08、操舵トルク検出器09を介して、出力軸010、ユニバーサルジョイント011、連結軸021、駆動軸014、駆動ギア015へと伝達され、旋回ギア016を回転させる。旋回ギア016には、操舵輪04を枢支する旋回ギアケース017が固着されている。
操舵トルク検出器09は、入力軸08と出力軸010との相対捩れを操舵トルク信号として電気的に検出し、これに応じたモータ駆動信号でパワーステアリングモータ012を回転駆動する。その駆動トルクが、減速機構を内蔵するギアケース013を介してアシスト力として駆動軸014に与えられ、操舵トルクを軽減する。なお、図中020は旋回方向検出器である。
特許文献2(特開2003−327150号公報)には、フォークリフトなどの産業車両に適用される油圧式パワーステアリング装置が開示されている。この装置は、ハンドルの実際の回転操作量に対応したハンドル角と操舵輪のタイヤ角との間のずれを補正する機構を備えたパワーステアリング装置に関する。
特開平10−244952号公報 特開2003−327150号公報
油圧式パワーステアリング装置は、作動油をステアリングシリンダに供給するポンプと該ステアリングシリンダ間を結ぶ油圧回路を流れる作動油の油量をバルブ部の絞りで調整するために、圧力損失が生じる。該ポンプは車両を駆動するエンジンで駆動され、常時ポンプを稼動状態としておく。そして、運転手がハンドルを操作しないときは、油圧回路が閉じられ、ハンドルを操作したときに、該油圧回路が開くようになっている。
従って、ハンドルが操作されないときは、大きな圧力損失が生じており、ハンドルを操作したときでも、バルブの流量調整により、作動油の圧力損失が発生する。圧力損失が生じると、エンジンの燃費効率が悪化するという問題がある。
また、電気式パワーステアリング装置は、図4に図示されるように、ステアリングホイールから操舵車輪まで機械的に連結された構造となるので、レイアウト上大きな制約を受け、その配置に自由度が少ないという問題がある。そのため、狭い産業車両のエンジン室に容易に配置できない。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、油圧式パワーステアリング装置及び電気式パワーステアリング装置の前記問題点を解消し、作動油の圧力損失を低減すると共に、レイアウト上の自由度を向上させたパワーステアリング装置を実現することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の電気油圧式パワーステアリング装置は、ステアリングホイールの動きをアシスト力を付与しながら操舵車輪に伝達する電気油圧式パワーステアリング装置において、
シリンダロッドが操舵車輪に連結されて操舵車輪を駆動するステアリングシリンダと、該ステアリングシリンダに作動油を供給する双方向吐出ポンプと、該双方向吐出ポンプを駆動する速度可変可逆モータと、ステアリングホイールの操作力により発生する操舵トルクを検出する操舵トルク検出器とを備え、速度可変可逆モータの速度を前記検出器で検出したステアリングホイールの操舵トルクと速度可変可逆モータの作動量との差に比例させると共に、この差が零になったときに速度可変可逆モータを停止させるように構成したものである。
本発明装置では、ステアリングホイールの動きに基づいて、ステアリングシリンダを作動させる場合に、速度可変可逆モータにより双方向吐出ポンプを作動させ、該ステアリングシリンダに作動油を供給するようにする。そのため、双方向吐出ポンプとステアリングシリンダとを結ぶ油圧回路を流れる作動油の油量を速度可変可逆モータによって調整することができる。
このように、双方向吐出ポンプとステアリングシリンダ間に架設された油圧回路に弁を介設せずに、該油圧回路を流れる作動油の流量を速度可変可逆モータで制御するようにしたので、油圧回路に作動油の圧力損失を生じない。従って、ポンプを駆動するエンジンの燃費効率を向上させることができる。
また、従来の電気式パワーステアリング装置のように、ステアリングホイールから操舵車輪まで機械的に連結されず、双方向吐出ポンプとステアリングシリンダ間は油圧回路で接続されているだけであるので、レイアウト上の自由度を広げることができる。従って、産業車両の狭いエンジン室にも容易に配置できる。
本発明装置において、速度可変可逆モータの出力軸に連結された太陽歯車と、該太陽歯車と噛合う遊星歯車とからなる歯車機構を備え、ステアリングホイールに接続されたホイールシャフトを上下に2分割し、前記操舵トルク検出器がステアリングホイールに接続された上部ホイールシャフトと下部ホイールシャフトとの回転方向ずれ角を検出するずれ角検出器であって、該ずれ角検出器で該回転方向ずれ角を検出し、該歯車機構を速度可変可逆モータの出力軸と下部ホイールシャフトの間に介設して該出力軸と下部ホイールシャフトとを連動させ、速度可変可逆モータの作動により上部ホイールシャフトと下部ホイールシャフト間の回転方向ずれ角を解消するように構成するとよい。
かかる構成により、ステアリングホイールの操舵トルクに対応したステアリングシリンダの動作制御を前記構成の歯車機構を用いた簡単な構成で達成することができる。
また、本発明装置において、前記双方向吐出ポンプは前記速度可変可逆モータと連結するとともに、前記下部ホイールシャフトに連結し、前記ずれ角の検出機構によって前記上部ホイールシャフトと下部ホイールシャフトとが機械的な接続状態にあることによって、前記速度可変可逆モータが正常動作しない時に、ステアリングホイールの操作で前記双方向吐出ポンプを作動可能に構成するとよい。
これによって、速度可変可逆モータの故障時にも、ステアリングホイールの操作でステアリングシリンダを作動させ、操舵車輪を操舵することができる。
また、本発明装置において、前記双方向吐出ポンプが可変容量ポンプからなり、車両の運転状態に応じてステアリングホイールの位置に対する前記可変容量ポンプの吐出量の関係を補正せしめるポンプ制御装置を備えるとよい。
具体的には、前記ポンプ制御装置は、前記ステアリングホイールの位置を検出するステアリングホイール位置センサからの信号と、前記ステアリングシリンダの作動位置を検出するステアリングシリンダ位置センサからの信号とに基づいて、前記それぞれのセンサからの検出値の偏差が所定量より大きくずれた場合には、該偏差を補正するように前記可変容量ポンプの吐出量を制御するとよい。
これによって、ステアリングホイールの位置ずれが補正されてステアリングホイールと操舵車輪の向き、すなわち車体の向きとの関係が一定に維持される。
すなわち、双方向吐出ポンプとステアリングシリンダ間に架設された油圧回路から作動油が経年変化等によって漏洩した場合に、操舵車輪の直進状態とステアリングホイールとの直進状態位置とにずれが生じ、特に、フォークリフト等の荷役作業車両においてはステアリングホイールの操作時にステアリングホイールを握りやすくするためにノブが突設されているため、その位置がずれると操作者にとって作業しにくくなるが、本発明によればこのようなステアリングホイールの位置ずれが補正される。
また、前記ポンプ制御装置は、車速センサからの信号に基づいて車速の増加に応じて、前記可変容量ポンプの吐出量を増大せしめるように制御するとよい。
これによって、車速が速い時には吐出量を多くしてクイックなステアリング反応とし、車速が遅い時には吐出量を少なくして緩やかなステアリング反応とすることができる。
また、前記ポンプ制御装置は、車速センサからの信号に基づいて車速の増加に応じて、前記可変容量ポンプの吐出量を減少せしめるように制御してもよい。
これによって、車速が速い時にはステアリングホイールを多く回さないと所定の操舵車輪の切れ角を得ることができないようにして、大型フォークリフト等の重量のある荷役作業車両における走行時の安定性および安全性を高めることができる。
以上のように、車両の特性に応じてステアリングホイールの操舵角と操舵車輪の切れ角との関係を設定することが可能となる。
本発明装置によれば、ステアリングホイールの動きをアシスト力を付与しながら操舵車輪に伝達する電気油圧式パワーステアリング装置において、シリンダロッドが操舵車輪に連結されて操舵車輪を駆動するステアリングシリンダと、該ステアリングシリンダに作動油を供給する双方向吐出ポンプと、該双方向吐出ポンプを駆動する速度可変可逆モータと、ステアリングホイール操作力により発生する操舵トルクを検出する操舵トルク検出器とを備え、速度可変可逆モータの速度を前記検出器で検出したステアリングホイールの操舵トルクと速度可変可逆モータの作動量との差に比例させると共に、この差が零になったときに速度可変可逆モータを停止させるように構成したことにより、双方向吐出ポンプとステアリングシリンダ間を結ぶ油圧回路に油量調整用のバルブを不要としたので、作動油の圧力損失をなくし、これによって、双方向吐出ポンプを稼動するエンジンの燃費効率を向上させることができる。
また、従来の電気式パワーステアリング装置のように、ステアリングホイールから操舵車輪までを機械的に連結する構成ではないので、産業車両の車体内でのレイアウト上の自由度を向上でき、その配置を容易にすることができる。
また、双方向吐出ポンプを可変容量ポンプによって構成して、車両の運転状態に応じてステアリングホイールの位置に対する前記可変容量ポンプの吐出量の関係を補正せしめるポンプ制御装置を備えることによって、ステアリングホイールと操舵車輪との位置関係のずれを補正できる。さらに、車両の特性に応じて車速に対する操舵車輪の操舵感度を設定でき安全性を向上することができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明をそれのみに限定する趣旨ではない。
本発明の第1実施形態を図1に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るパワーステアリング装置1の全体構成図である。図1において、図示しない運転室の内部に配置されたステアリングホイール(ハンドル)2は、上部ホイールシャフト3に接続されている。
上部ホイールシャフト3は、機械的弾性機構4を介して下部ホイールシャフト5に接続されている。
機械的弾性機構4は、ステアリングホイール2の回転操作トルクに対応したハンドル角が上部ホイールシャフト3に伝達されると、上部ホイールシャフト3の回転を弾性的に吸収し、上部ホイールシャフト3と下部ホイールシャフト5との間で該回転操作量トルクに対応した捩れ角を発生させる。そして、機械的弾性機構4によって、上部ホイールシャフト3に入力されたトルクは下部ホイールシャフト5に伝達される。機械的弾性機構4は従来公知の機構を用いればよい。
機械的弾性機構4には、該捩れ角を検出するポテンショメータ(ずれ角検出器、操舵トルク検出器)6が装着され、該ポテンショメータ6によって検出するずれ角によって、ステアリングホイール2の回転操作トルクを検出している。
また、下部ホイールシャフト5には大平歯車7が一体に取り付けられている。ポテンショメータ6の捩れ角検出信号は、電動モータ12を駆動するモータ駆動装置11に送られる。ステアリングホイール2が操作されて、上部ホイールシャフト3と下部ホイールシャフト5との間に、ステアリングホイール2の回転操作トルクに対応した捩れ角が発生すると、モータ駆動装置11では、該捩れ角に比例した速度で電動モータ12を駆動する。例えば、電動モータ12の回転角速度をステアリングホイール2の10倍に設定し、ステアリングホイール2を1回転させる間に電動モータ12を10回転させるようにする。
電動モータ12は速度可変可逆モータであり、速度可変可逆モータ12の出力軸13は、双方向吐出ポンプ21に連結されて、双方向吐出ポンプ21を作動させる。出力軸13には小平歯車からなる太陽歯車14が一体に取り付けられている。太陽歯車14の外周には複数の遊星歯車15及び外輪歯車16が設けられている。太陽歯車14の回転により、遊星歯車15が太陽歯車14の回りを公転する。
遊星歯車15の公転運動は、遊星キャリア17を介して、中平歯車18に伝達される。中平歯車18は、出力軸13とは非接触で、出力軸13とは独立して回動(正逆2方向に回転)するように構成されている。中平歯車18は大平歯車7に噛合っている。これらの歯車によって、歯車機構19が構成されている。
双方向吐出ポンプ21は、速度可変可逆モータ12の出力軸13に連結しているとともに、前記歯車機構19によって下部ホイールシャフト5にも連結しているため、速度可変可逆モータ12の駆動によって、またステアリングホイール2の操作によっても作動できるように構成されている。
双方向吐出ポンプ21は、作動油をステアリングシリンダ30に供給する油圧回路20に介設されている。双方向吐出ポンプ21は、速度可変可逆モータ12によって正逆2方向に回転可能であり、これによって、ステアリングシリンダ30の油室31a又は31bに作動油を供給することができる。油室31a又は31bに作動油を供給することにより、ステアリングシリンダ30のシリンダロッド32を矢印a方向に動かすことができる。ステアリングシリンダ30のシリンダロッド32は、図示しない産業車両の操舵車輪を操舵する操舵桿に連結されている。
油圧回路20には、油補充回路22が接続されている。油補充回路22は、油圧回路20に接続された分岐路23a及び23bと、該分岐路23a及び23bに介設されたパイロットチェックバルブ24a、24bと、補充タンク25とからなり、油圧回路20の作動油の油圧が低下したときに、パイロットチェックバルブ24a、24bを介して補充タンク25内の作動油を油圧回路20に補充するように構成されている。
また、油圧回路20には、リリーフ回路26が設けられている。リリーフ回路26は、油圧回路20に接続された分岐回路27a及び27bと、該分岐路に介設されたリリーフ弁28a、28bと、油タンク29と、分岐回路27a、27bを油タンク29に接続する接続回路27cとからなり、油圧回路20の油圧が過大になったとき、リリーフ弁28a、28bが開いて、油圧回路20の作動油を油タンク29に開放するようになっている。
かかる本実施形態の構成において、ステアリングホイール2が操作されて、上部ホイールシャフト3と下部ホイールシャフト5との間に、ステアリングホイール2の回転操作トルクに応じた捩れ角が発生すると、該捩れ角をポテンショメータ6で検出し、その検出信号をモータ駆動装置11に送る。モータ駆動装置11では、該捩れ角の大きさに比例した速度で速度可変可逆モータ12を駆動する。なお、ステアリングホイール2が逆方向に操作されたときは、速度可変可逆モータ12を逆方向に回転させる。
そして、速度可変可逆モータ12の出力軸13を介して双方向吐出ポンプ21を駆動する。双方向吐出ポンプ21を駆動することによって、作動油がステアリングシリンダ30の油室31a又は31bに供給される。これによって、シリンダロッド32が矢印方向に動き、図示しない操舵桿を操作して、操舵車輪を操舵する。
一方、速度可変可逆モータ12の出力軸13の回転は、歯車機構19の太陽歯車14に伝達される。太陽歯車14が回転することによって、遊星歯車15が太陽歯車14の回りを公転し、この公転運動を中平歯車18に伝達する。中平歯車18の回転により、中平歯車18と噛合う大平歯車7が回転する。大平歯車7が回転することによって、上部ホイールシャフト3と下部ホイールシャフト5との間に発生した捩れ角を解消する方向に下部ホイールシャフト5を回転させる。
モータ駆動装置11によって、該捩れ角の減少に比例して速度可変可逆モータ12の速度が低減し、該捩れ角が零になると、速度可変可逆モータ12が停止する。
本実施形態によれば、速度可変可逆モータ12によって双方向吐出ポンプ21の回転数を制御することによって、油圧回路20の作動油の油量を調整しているので、油圧回路20に油量調整のためのバルブを介設する必要がない。そのため、作動油の流れに圧力損失が発生しないので、速度可変可逆モータ12を駆動するエンジンの燃費効率を向上させることができる。
また、双方向吐出ポンプ21とステアリングシリンダ30とは、油圧回路20で接続されているだけであるので、従来の電気式パワーステアリング装置にように、ステアリングホイール2からステアリングシリンダ30まで機械的に連結されている場合と比べて、レイアウトの自由度が広がる。従って、狭い産業車両のエンジン室に配置するのが容易になる。
さらに、速度可変可逆モータ12の作動量に応じて上部ホイールシャフト3と下部ホイールシャフト5間の捩れ角を減少させる機構を、簡単な構成の歯車機構19で行なうことができるので、パワーステアリング装置の構成を簡素化できる。
また、本実施形態では、速度可変可逆モータ12に何らかの理由で異常が発生した場合に、下部ホイールシャフト5と双方向吐出ポンプ21とを直接機械的に接続できるように構成されている。即ち、上部ホイールシャフト3と下部ホイールシャフト5とは、両者の回転方向捩れ角が設定値を越えると、弾性的な結合関係から剛性的な結合関係となるように構成されている。そのため、速度可変可逆モータ12が作動しなくても、ステアリングホイール2を回転させることによって、ステアリングホイール2の回転を歯車機構19を介して双方向吐出ポンプ21に直接伝達させることができる。
例えば、ステアリングホイール2と双方向吐出ポンプ21との回転角速度を1対10となるように歯車機構19を構成すれば、ステアリングホイール2の1回転に対して、双方向吐出ポンプ21を10回転できるので、速度可変可逆モータ12が故障しても、ステアリングホイール2を操作することによって、操舵車輪の操舵を継続することができる。
次に本発明の第2実施形態を、図2を参照して説明する。
第2実施形態は、第1実施形態の双方向吐出ポンプ21が、可変容量タイプの双方向吐出可変容量ポンプ50からなることを特徴とする。
図2に示すように、双方向吐出可変容量ポンプ50の吐出容量を制御するポンプ制御装置52が設けられ、ステアリングホイール2の位置を検出するステアリングホイール位置センサ54からの信号と、ステアリングシリンダ30の作動位置を検出するステアリングシリンダ位置センサ56からの信号と、車速センサ58からの信号とが入力されている。
ポンプ制御装置52では、ステアリングホイール位置センサ54からの信号によってステアリングホイール2の位置を検出し、その位置に対応する操舵車輪の切れ角を、ステアリングシリンダ位置センサ56からの信号によって検出し、それぞれの検出値に基づいて、該センサ54、56からの検出値の偏差が予め設定された所定量より大きくずれた場合には、該偏差を補正するように前記可変容量ポンプ50の吐出量を制御する。
ステアリングホイール2の直進状態位置のずれ補正の制御フローチャートを図3に示す。
まず、ステップS1で制御を開始すると、ステップS2でステアリングホイール位置センサ54からの信号よりステアリングホイール位置Sを検出し、ステップS3でステアリングシリンダ位置センサ56からの信号より操舵車輪の向きに相当するステアリングシリンダ位置Tを検出する。
次に、ステップS4で、ステアリングホイール位置Sが車両直進状態Sにあるときのステアリングシリンダ位置Tを検出する。
ステップS5で、検出値の偏差(|T−S|)が予め設定された所定量Kより大きくずれたかを判定して、ずれている場合にはステップS6で、ずれている方向が右操舵方向か、左操舵方向かを判定する。この場合、右操舵方向をプラスとしてT>Sの場合には、ステップS7で操舵車輪が右側にずれていると判定し、T<Sの場合には、ステップS9で左側にずれていると判定する。
そして、操舵車輪が右側にずれていると判定した場合には、ステップS8で、操舵車輪のずれ、すなわち直進状態から右側にずれているため、偏差量を補正するように双方向吐出可変容量ポンプ50の左側への操舵時の吐出容量を増大される補正をする。または右側への操舵時の吐出量を減少させる補正をする。
さらに、操舵車輪が左側にずれていると判定した場合には、ステップS10で、操舵車輪のずれ、すなわち直進状態から左側にずれているため、偏差量を補正するように双方向吐出可変容量ポンプ50の右側への操舵時の吐出容量を増大される補正をする。または左側への操舵時の吐出量を減少させる補正をして偏差がほぼゼロになるようにする。
そしてステップS11で終了する。
以上のように、直進状態におけるステアリングホイール2の位置と操舵車輪の向きとを対応させることで、ステアリングホイール2の位置ずれが補正されてステアリングホイール2と操舵車輪の向き、つまり車体の向きとの関係が一定に維持される。
双方向吐出可変容量ポンプ50とステアリングシリンダ30間に架設された油圧回路20から作動油が経年変化の劣化等によって漏洩した場合に、操舵車輪の直進状態とステアリングホイール2の直進状態位置とにずれが生じ、特に、フォークリフト等の荷役作業車両においてはステアリングホイール2の操作時にステアリングホイール2を握りやすくするためにノブが突設されているため、その位置がずれると操作者にとって作業しにくくなるが、本発明によればこのようなステアリングホイール2の位置ずれが補正されて、ノブの位置が常に一定位置に維持されるため作業性の悪化が改善される。
次に本発明の第3実施形態を、前記第2実施形態と同様に図2を参照して説明する。
第3実施形態は、第2実施形態で説明したポンプ制御装置52が、車速センサ58からの信号に基づいて双方向吐出可変容量ポンプ50の吐出容量を制御する。
ポンプ制御装置52は、車速センサ58からの信号に基づいて車速の増加に応じて、前記双方向吐出可変容量ポンプ50の吐出量を、操舵方向に関係なく両方向の操舵に対してそれぞれ増大せしめるように制御する。
これによって、車速が速い時には吐出量を多くしてクイックなステアリング反応とし、車速が遅い時には吐出量を少なくして緩やかなステアリング反応とすることができる。
また、ポンプ制御装置52は、車速センサ58からの信号に基づいて車速の増加に応じて、前記双方向吐出可変容量ポンプ50の吐出量を、操舵方向に関係なく両方向の操舵に対してそれぞれ減少せしめるように制御する。
これによって、車速が速い時にはステアリングホイール2を多数回操舵しないと所定の操舵車輪の切れ角を得ることができないようにして、大型フォークリフト等の重量のある荷役作業車両における走行時の車両の安定性および安全性を高めることができる。
以上のように、車両の特性に応じてステアリングホイール2の操舵角に対する操舵車輪の切れ角との関係を、車速に応じて設定することが可能となる。
さらに、双方向吐出可変容量ポンプ50の吐出量を制御してステアリングホイール2の位置ずれの補正、および車速に対する操舵車輪の操舵感度を制御するので、速度可変可逆モータ12を制御するよりもステアリングシリンダ30の作動を直接的に制御できるため応答性が向上する。また、速度可変可逆モータ12の制御とともに、該双方向吐出可変容量ポンプ50を制御することで一層操舵車輪の制御応答性が向上する。
本発明によれば、作動油の圧力損失を低減できると共に、レイアウトの自由度を向上させた産業車両に好適なパワーステアリング装置を実現できる。
本発明の第1実施形態に係るパワーステアリング装置の全体構成図である。 本発明の第2実施形態に係るパワーステアリング装置の全体構成図である。 第2実施形態に係る制御フローチャートである。 従来の電気式パワーステアリング装置の全体構成図である。
符号の説明
1 電気油圧式パワーステアリング装置
2 ステアリングホイール
3 上部ホイールシャフト
4 機械的弾性機構
5 下部ホイールシャフト
6 ポテンショメータ(ずれ角検出器、操舵トルク検出器)
11 モータ駆動装置
12 速度可変可逆モータ(電動モータ)
14 太陽歯車
15 遊星歯車
19 歯車機構
20 油圧回路
21 双方向吐出ポンプ
22 油補充回路
26 リリーフ回路
30 ステアリングシリンダ
32 シリンダロッド
50 双方向吐出可変容量ポンプ
52 ポンプ制御装置
54 ステアリングホイール位置センサ
56 ステアリングシリンダ位置センサ
58 車速センサ

Claims (8)

  1. ステアリングホイールの動きをアシスト力を付与しながら操舵車輪に伝達する電気油圧式パワーステアリング装置において、
    シリンダロッドが操舵車輪に連結されて操舵車輪を駆動するステアリングシリンダと、該ステアリングシリンダに作動油を供給する双方向吐出ポンプと、該双方向吐出ポンプを駆動する速度可変可逆モータと、ステアリングホイールの操作力により発生する操舵トルクを検出する操舵トルク検出器とを備え、
    速度可変可逆モータの速度を前記検出器で検出したステアリングホイールの操舵トルクと速度可変可逆モータの作動量との差に比例させると共に、この差が零になったときに速度可変可逆モータを停止させるように構成したことを特徴とする電気油圧式パワーステアリング装置。
  2. 双方向吐出ポンプとステアリングシリンダ間に架設された油圧回路に弁を介設せずに、該油圧回路を流れる作動油の流量を速度可変可逆モータで制御するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電気油圧式パワーステアリング装置。
  3. 速度可変可逆モータの出力軸に連結された太陽歯車と、該太陽歯車と噛合う遊星歯車とからなる歯車機構を備え、
    ステアリングホイールに接続されたホイールシャフトを上下に2分割し、前記操舵トルク検出器がステアリングホイールに接続された上部ホイールシャフトと下部ホイールシャフトとの回転方向ずれ角を検出するずれ角検出器であって、該ずれ角検出器で該回転方向ずれ角を検出し、
    該歯車機構を速度可変可逆モータの出力軸と下部ホイールシャフトの間に介設して該出力軸と下部ホイールシャフトとを連動させ、速度可変可逆モータの作動により上部ホイールシャフトと下部ホイールシャフト間の回転方向ずれ角を解消するように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気油圧式パワーステアリング装置。
  4. 前記双方向吐出ポンプは前記速度可変可逆モータと連結するとともに、前記下部ホイールシャフトに連結し、前記ずれ角の検出機構によって前記上部ホイールシャフトと下部ホイールシャフトとが機械的な接続状態にあることによって、前記速度可変可逆モータが正常動作しない時に、ステアリングホイールの操作で前記双方向吐出ポンプを作動可能に構成したことを特徴とする請求項3に記載の電気油圧式パワーステアリング装置。
  5. 前記双方向吐出ポンプが可変容量ポンプからなり、車両の運転状態に応じてステアリングホイールの位置に対する前記可変容量ポンプの吐出量の関係を補正せしめるポンプ制御装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気油圧式パワーステアリング装置。
  6. 前記ポンプ制御装置は、前記ステアリングホイールの位置を検出するステアリングホイール位置センサからの信号と、前記ステアリングシリンダの作動位置を検出するステアリングシリンダ位置センサからの信号とに基づいて、前記それぞれのセンサからの検出値の偏差が所定量より大きくずれた場合には、該偏差を補正するように前記可変容量ポンプの吐出量を制御することを特徴とする請求項5に記載の電気油圧式パワーステアリング装置。
  7. 前記ポンプ制御装置は、車速センサからの信号に基づいて車速の増加に応じて、前記可変容量ポンプの吐出量を増大せしめることを特徴とする請求項5に記載の電気油圧式パワーステアリング装置。
  8. 前記ポンプ制御装置は、車速センサからの信号に基づいて車速の増加に応じて、前記可変容量ポンプの吐出量を減少せしめることを特徴とする請求項5に記載の電気油圧式パワーステアリング装置。
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