JPH11263242A - 作業車両の操舵装置 - Google Patents

作業車両の操舵装置

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Publication number
JPH11263242A
JPH11263242A JP9093898A JP9093898A JPH11263242A JP H11263242 A JPH11263242 A JP H11263242A JP 9093898 A JP9093898 A JP 9093898A JP 9093898 A JP9093898 A JP 9093898A JP H11263242 A JPH11263242 A JP H11263242A
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JP
Japan
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steering
rear wheel
front wheel
valve
wheel steering
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Pending
Application number
JP9093898A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Ishida
智之 石田
Yukinori Imai
征典 今井
Kiyoaki Minazu
清明 水津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 前輪と後輪を個別に油圧アクチュエータで操
舵することができ、前輪の操舵形態と後輪の操舵形態の
組み合わせが異なる複数の操舵モードのいずれかを選択
可能な作業車両の操舵装置において、安全に操舵モード
が切り替えられるようにする。 【解決手段】 前輪操舵用油圧アクチュエータと後輪操
舵用油圧アクチュエータを作動させる油圧回路中に設け
た操舵モード切替用の電磁弁38と、該電磁弁のソレノ
イド38a,38bへ駆動電流を出力する制御手段43
と、作業車両の車速を検出する車速検出手段52とを設
け、該車速検出手段で検出される車速が一定以上である
場合は、前記制御手段43から出力される駆動電流を通
常よりもONタイムの短いデューティ比でパルス出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前輪と後輪を個別
に油圧アクチュエータで操舵することができ、前輪の操
舵形態と後輪の操舵形態の組み合わせが異なる複数の操
舵モードのいずれかを選択可能な作業車両の操舵装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】前輪と後輪を個別に操舵することができ
るトラクタの操舵モードとしては、例えば、前輪のみを
操舵する前輪操舵モード、後輪のみを操舵する後輪操舵
モード、前輪と後輪を逆方向に操舵する前後輪逆相操舵
モード、前輪と後輪を同方向に操舵する前後輪同相操舵
モード等がある。
【0003】これらの操舵モードの変更は、前輪操舵用
油圧アクチュエータと後輪操舵用油圧アクチュエータを
作動させる油圧回路中に設けた電磁操舵弁を駆動して油
路を切り替えることにより行うが、従来装置では、どの
操舵モードからどの操舵モードへ変更する場合も、常に
一定速度でモード変更が行われるようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、例えば高速
走行時に前輪操舵モードから前後輪逆相操舵モードへの
変更を実行すると、その時にハンドル操作中であったり
路面状況によってハンドルが取られたりした場合、急に
後輪の向きが変わることとなり、非常に危険である。本
発明は、このような事態を未然に避けるために、常に安
全に操舵モードが変更されるようにすることを課題とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成とした。すなわち、本発明
にかかる作業車両の操舵装置は、前輪と後輪を個別に油
圧アクチュエータで操舵することができ、前輪の操舵形
態と後輪の操舵形態の組み合わせが異なる複数の操舵モ
ードのいずれかを選択可能な作業車両の操舵装置におい
て、前輪操舵用油圧アクチュエータと後輪操舵用油圧ア
クチュエータを作動させる油圧回路中に設けた操舵モー
ド切替用の電磁弁と、該電磁弁のソレノイドへ駆動電流
を出力する制御手段と、作業車両の車速を検出する車速
検出手段とを設け、該車速検出手段で検出される車速が
一定以上である場合は、前記制御手段から出力される駆
動電流を通常よりもONタイムの短いデューティ比でパ
ルス出力するように構成したことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は作業車両
の一種であるトラクタを表し、このトラクタ1は、各左
右一対の前輪2,2及び後輪3,3を備え、車体の前部
にボンネット4があり、その後側にステアリング操作具
としての操舵ハンドル5が設けられ、更にその操舵ハン
ドル5の後方に座席6が設置されている。
【0007】トラクタの車体後部にはリフトアーム8,
8が上下に回動自在に設けられ、そのリフトアームの後
端部に取り付けたヒッチ9に作業機が連結される。リフ
トシリンダ11,11を伸縮作動させると、リフトアー
ム8,8が上下に回動する。また、ヒッチの一側部に設
けたローリングシリンダ12を伸縮作動させると、ヒッ
チ9がPTO軸13回りに回動し、当該ヒッチに連結し
た作業機の左右傾斜が変更される。
【0008】図3はこのトラクタの操舵装置の側面図、
図4はその平面図である。前輪2,2はほぼ垂直な軸回
りに回動自在な前輪支持ケース20,20に支持されて
おり、該前輪支持ケースと一体な左右のナックルアーム
21,21がタイロッド22で互いに連結され、片方の
前輪支持ケース20を回動させられるように前輪操舵シ
リンダ22が設けられている。前輪操舵シリンダ22を
伸び作動させると前輪2,2が右に操舵され、前輪操舵
シリンダ22を縮み作動させると前輪2,2が左に操舵
される。前輪2,2の切れ角は、前輪の操向量を検出す
る手段である前輪切れ角センサ23に検出される。
【0009】同様に、後輪3,3はほぼ垂直な軸回りに
回動可能に設けた後輪支持ケース25,25に支持され
ており、該後輪支持ケースと一体な左右のナックルアー
ム26,26がタイロッド27で互いに連結され、片方
の後輪支持ケース25を回動させられるように後輪操舵
シリンダ28が設けられている。後輪操舵シリンダ28
を伸び作動させると後輪3,3が右に操舵され、後輪操
舵シリンダ28を縮み作動させると後輪3,3が左に操
舵される。後輪3,3の切れ角は、後輪の操向量を検出
する手段である後輪切れ角センサ29に検出される。
【0010】図5は油圧装置全体の油圧回路図であっ
て、油圧回路は、前輪操舵シリンダ22と後輪操舵シリ
ンダ28を作動させる操舵回路部31と、リフトシリン
ダ11,11を作動させる昇降回路部32と、ローリン
グシリンダ12を作動させるローリング回路部33とか
らなり、油圧ポンプ34にて操舵回路部31に圧油を供
給し、油圧ポンプ35にて昇降回路部32及びローリン
グ回路部33に圧油を供給するようになっている。
【0011】次に、操舵回路部31の構成について説明
する。この操舵回路部31には油圧操舵機構37、操舵
弁38、第一油路切替弁39、第二油路切替弁40、そ
の他の弁等が設けられている。
【0012】油圧操舵機構37は、操舵ハンドル5の操
作に連動するポンプと方向制御弁を組み合わせて構成し
たもので、操舵ハンドル5が中立位置にある時は、Pポ
ートとTポートがつながり操舵弁38を経由して供給さ
れる油をそのまま油タンク41へ戻し、操舵ハンドル5
を中立位置よりも右に回すと、PポートとRポートがつ
ながり、操舵ハンドルの回動量に相当する流量の油を第
一油路切替弁39を経由して前輪操舵シリンダ22の伸
び側シリンダ室22aまたは後輪操舵シリンダ28の縮
み側シリンダ室28bに供給すると共に、TポートとL
ポートがつながり、前輪操舵シリンダ22の縮み側シリ
ンダ室22bまたは後輪操舵シリンダ28の伸び側シリ
ンダ室28aからの戻り油を第二油路切替弁40を経由
して油タンク41へ戻し、操舵ハンドル5を中立位置よ
りも左に回すと、PポートとLポートがつながり、操舵
ハンドルの回動量に相当する流量の油を第二油路切替弁
40を経由して前輪操舵シリンダ22の縮み側シリンダ
室22bまたは後輪操舵シリンダ28の伸び側シリンダ
室28aに供給すると共に、TポートとRポートがつな
がり、前輪操舵シリンダ22の伸び側シリンダ室22a
または後輪操舵シリンダ28の縮み側シリンダ室22b
からの戻り油を第一油路切替弁39を経由して油タンク
41へ戻すようになっている。
【0013】操舵弁38は3位置4ポートの電磁弁で、
中立位置ではPポートとTポートがつながり油圧ポンプ
34からの油が油圧操舵機構37に供給され、ソレノイ
ド38aが励磁されると、PポートとAポートがつなが
り、油圧ポンプ34からの油が第二油路切替弁40を経
由して後輪操舵シリンダ28の伸び側シリンダ室28a
または前輪操舵シリンダ22の縮み側シリンダ室22b
に供給されると共に、TポートとBポートがつながり、
後輪操舵シリンダ28の縮み側シリンダ室28bまたは
前輪操舵シリンダ22の伸び側シリンダ室22aからの
戻り油が第一油路切替弁39を経由して油圧操舵機構3
7に供給され、ソレノイド38bが励磁されると、Pポ
ートとBポートがつながり、油圧ポンプ34からの油が
第一油路切替弁39を経由して後輪操舵シリンダ28の
縮み側シリンダ室28bまたは前輪操舵シリンダ22の
伸び側シリンダ室22aに供給されると共に、Tポート
とAポートがつながり、後輪操舵シリンダ28の伸び側
シリンダ室28aまたは前輪操舵シリンダ22の縮み側
シリンダ室22bからの戻り油が第二油路切替弁40を
経由して油圧操舵機構37に供給されるようになってい
る。
【0014】第一油路切替弁39は2位置4ポートの電
磁弁で、常態では、油圧操舵機構37のRポートと前輪
操舵シリンダ22の伸び側シリンダ室22aが連通する
と共に、操舵弁38のBポートと後輪操舵シリンダ28
の縮み側シリンダ室28bが連通し、ソレノイド39a
が励磁されると、油圧操舵機構37のRポートと後輪操
舵シリンダ28の縮み側シリンダ室28bが連通すると
共に、操舵弁38のBポートと前輪操舵シリンダ22の
伸び側シリンダ室22aが連通するようになっている。
【0015】第二油路切替弁40も2位置4ポートの電
磁弁で、常態では、油圧操舵機構37のLポートと前輪
操舵シリンダ22の縮み側シリンダ室22bが連通する
と共に、操舵弁38のAポートと後輪操舵シリンダ28
の伸び側シリンダ室28aが連通し、ソレノイド40a
が励磁されると、油圧操舵機構37のLポートと後輪操
舵シリンダ28の伸び側シリンダ室28aが連通すると
共に、操舵弁38のAポートと前輪操舵シリンダ22の
縮み側シリンダ室22bが連通するようになっている。
【0016】上記の各電磁弁38,39,40は後記コ
ントローラ43からの指令によって位置が切り替えら
れ、その切替位置の組み合わせにより、下記の操舵モー
ドが選択される(表1参照)。ここで、第一油路切替弁
39及び第二油路切替弁40は常態をOFF、ソレノイ
ド39a,40aの励磁時をONとしている。操舵弁3
8の「中立制御」「同相制御」及び「逆相制御」につい
ては後述する。
【0017】
【表1】
【0018】操舵弁38を中立制御、第一及び第二油路
切替弁39,40をOFFにすると、前輪のみを操舵す
る前輪操舵モードとなる。操舵弁38を中立制御、第一
及び第二油路切替弁39,40をONにすると、後輪の
みを作動する後輪操舵モードとなる。操舵弁38を同相
制御、第一及び第二油路切替弁39,40をOFFにす
ると、前輪と後輪を同方向に操舵する前後輪同相操舵モ
ードの前進時となる。操舵弁38を同相制御、第一及び
第二油路切替弁39,40をONにすると、前後輪同相
操舵モードの後進時となる。操舵弁38を逆相制御、第
一及び第二油路切替弁39,40をOFFにすると、前
輪と後輪を逆方向に操舵する前後輪逆相操舵モードの前
進時となる。操舵弁38を逆相制御、第一及び第二油路
切替弁39,40をONにすると、前後輪逆相操舵モー
ドの後進時となる。操舵弁38、第一及び第二油路切替
弁39,40が全てOFFの時は、どの操舵モードにも
属さない初期状態となる。
【0019】図6は各電磁弁38,39,40の切替を
制御する操舵制御装置のブロック図である。この操舵制
御装置は、制御手段としてマイコン等からなるコントロ
ーラ43を備え、その入力部43aに前輪切れ角センサ
23、後輪切れ角センサ29、切れ角調整ダイヤル4
4、前輪操舵スイッチ45、後輪操舵スイッチ46、前
後輪同相操舵スイッチ47、前後輪逆相操舵スイッチ4
8、バック検出スイッチ50、走行速検出スイッチ5
1、及び車速時検出手段である車速センサ52が接続さ
れ、その出力部43bに操舵弁のソレノイド38a,3
8b、第一油路切替弁のソレノイド39a、第二油路切
替弁のソレノイド40a、前輪操舵ランプ54、後輪操
舵ランプ55、前後輪同相操舵ランプ56、前後輪逆相
操舵ランプ57、及びブザー58が接続されている。な
お、切れ角調整ダイヤル44及び操舵モード切替用の各
スイッチ45,46,47,48は座席6の近傍に設け
られ、オペレータが操作するようになっている。これら
スイッチ45,46,47,48はいずれか一つだけが
「入り」になる。バック検出スイッチ50は例えばチェ
ンジレバーがバックに操作されると「入り」になる。
【0020】コントローラ43では、図6のフローチャ
ートに示す順に制御する。すなわち、まず各センサ、ス
イッチ類からの信号を読み込み、キースイッチがONに
なった直後であれば、各電磁弁のソレノイド38a,3
8b,39a,40aへの出力を全てOFFにして操舵
モードを初期状態にすると共に、操舵モード表示用ラン
プ54,55,56,57を点滅させ、更にブザー58
に出力する。初期状態では、後輪はエンジン停止時の位
置に固定され、前輪は操舵ハンドル5の操作に応じて操
舵可能である。
【0021】その後、操舵モード切替用スイッチの状態
を判定し、前輪操舵スイッチ45が「入り」ならば前輪
操舵制御を実行すると共に前輪操舵ランプ54を点灯さ
せ、前後輪逆相操舵スイッチ48が「入り」ならば前後
輪逆相操舵制御を実行すると共に前後輪逆相操舵ランプ
57を点灯させ、後輪操舵スイッチ46が「入り」なら
ば後輪操舵制御を実行すると共に後輪操舵ランプ57を
点灯させ、前後輪同相操舵スイッチ47が「入り」なら
ば前後輪同相操舵制御を実行する共に前後輪同相操舵ラ
ンプ56を点灯させる。各操舵モード切替用スイッチの
状態を判定する順番は、「入り」に操作される頻度が高
い順に並べられている。
【0022】例えば、キースイッチON時には前輪操舵
モードになるようにした従来装置がある。このような従
来装置では、後輪が中立位置からずれた状態でエンジン
を停止した場合、エンジン始動と同時に後輪が中立復帰
するため急に動きだすこととなり危険である。本装置の
制御の如く、エンジン始動時には一旦初期状態にするよ
うにしておけば、上記のような事態が発生することがな
く、安全に作業や走行を開始することができる。
【0023】前輪操舵制御は、図7のフローチャートに
示すように、後輪切れ角センサ値を判定し、それが予め
コントローラに記憶されている後輪の記憶中立値と一致
するならば操舵弁38の両ソレノイド38a,38bへ
の出力をOFFにし、それが記憶中立値と差があるなら
ば後輪切れ角センサ値を記憶中立値に近づける側のソレ
ノイド38a或は38bへの出力をONにする制御を行
いながら、第一油路切替弁39のソレノイド39a及び
第二油路切替弁40のソレノイド40aをOFFに維持
する。
【0024】この制御により、前輪操舵モードでは、操
舵ハンドル5の操作に直結する油圧操舵機構37によっ
て前輪操舵シリンダ22を作動させて前輪2,2を操舵
する。また、操舵弁38を適宜切り替えることにより、
後輪切れ角センサ値を予めコントローラに記憶されてい
る記憶中立値に合わせるように後輪操舵シリンダ28を
作動させる制御(中立制御)を行い、後輪3,3を常に
中立に維持する。
【0025】後輪操舵制御は、図9のフローチャートに
示すように、前輪切れ角センサ値を判定し、それが予め
コントローラに記憶されている前輪の記憶中立値と一致
するならば操舵弁38の両ソレノイド38a,38bへ
の出力をOFFにし、それが記憶中立値と差があるなら
ば前輪切れ角センサ値を記憶中立値へ近づける側のソレ
ノイド38a或は38bへの出力をONにする制御を行
いながら、第一油路切替弁39のソレノイド39a及び
第二油路切替弁40のソレノイド40aをOFFに維持
する。
【0026】この制御により、後輪操舵モードでは、油
圧操舵機構37によって後輪操舵シリンダ28を作動さ
せて後輪3,3を操舵する。また、操舵弁38を適宜切
り替えることにより、前輪切れ角センサ値を予めコント
ローラに記憶されている記憶中立値に合わせるように前
輪操舵シリンダ22を作動させる制御(中立制御)を行
い、前輪2,2を常に中立に保持する。
【0027】このように、前輪操舵モード及び後輪操舵
モードにおいては、操舵されない側の車輪の切れ角を予
めコントローラに記憶されている記憶中立値に合わせる
ように制御するので、傾斜地等で外力を受けて操舵され
ない側の車輪の向きが変わっても合、これがただちに中
立位置に修正され、常に安定した走行を維持することが
できる。
【0028】前後輪同相操舵制御は、図10のフローチ
ャートに示すように、バック検出スイッチ50の「入
り」「切り」状態を判定し、それが「入り」の場合と
「切り」の場合とで別の制御を行う。バック検出スイッ
チ50が「切り」すなわち前進の場合は、まず後輪切れ
角センサ値に切れ角調整ダイヤル値を加味して後輪切れ
角センサ修正値を演算し(図13参照)、その後輪切れ
角センサ修正値と前輪切れ角センサ値を比較し、両者が
一致するならば操舵弁38の両ソレノイド38a,38
bへの出力をOFFにし、両者に差があるならば後輪切
れ角センサ修正値を前輪切れ角センサ値に近づける側の
ソレノイド38a或は38bへの出力をONにする制御
を行いながら、第一油路切替弁39のソレノイド39a
及び第二油路切替弁40のソレノイド40aへの出力を
OFFに維持する。また、バック検出スイッチ50が
「入り」すなわち後進の場合は、前輪切れ角センサ値と
後輪切れ角センサ値を比較し、両者が一致するならば操
舵弁38の両ソレノイド38a,38bへの出力をOF
Fにし、両者に差があるならば前輪切れ角センサ値を後
輪切れ角センサ値に近づける側のソレノイド38a或は
38bへの出力をONにする制御を行いながら、第一油
路切替弁39のソレノイド39a及び第二油路切替弁4
0のソレノイド40aへの出力をONに維持する。
【0029】この制御により、前後輪同相操舵モードで
は、油圧操舵機構37によって進行方向側の操舵シリン
ダ(前進なら前輪操舵シリンダ22、後進なら後輪操舵
シリンダ28)を作動させて進行方向側の車輪(前進な
ら前輪2,2、後進なら後輪3,3)を操舵し、操舵弁
38の制御により前輪切れ角センサ値と後輪切れ角セン
サ値が一致するように進行方向と反対側の操舵シリンダ
(前進なら後輪操舵シリンダ28、後進なら前輪操舵シ
リンダ28)を作動させて進行方向と反対側の車輪(前
進なら後輪3,3、前進なら前輪2,2)を追従操舵す
る。
【0030】切れ角調整ダイヤル44は、「強」「標
準」「弱」の3段階に設定できるようになっており、例
えば、「強」は後輪切れ角センサ修正値が後輪切れ角セ
ンサ値の25%減、「標準」は後輪切れ角センサ修正値
が後輪切れ角センサ値と等しく、「弱」は後輪切れ角セ
ンサ修正値は後輪切れ角センサ値の20%増に設定され
ている。よって、切れ角調整ダイヤル44を「強」にし
ておくと、前輪の操舵量よりも後輪の操舵量が大きくな
る。また、切れ角調整ダイヤル44を「弱」にしておく
と、前輪の操舵量よりも後輪の操舵量が小さくなる。後
輪切れ角センサ修正値は後輪切れ角センサ値の比率を任
意の値に連続的に変更できるようにしてもよい。
【0031】前後輪逆相操舵制御は、図11のフローチ
ャートに示すように、バック検出スイッチ50の「入
り」「切り」状態を判定し、それが「入り」の場合と
「切り」の場合とで別の制御を行う。バック検出スイッ
チ50が「切り」すなわち前進の場合は、後輪切れ角セ
ンサ値の逆相値と前輪切れ角センサ値を比較し、両者が
一致するならば操舵弁38の両ソレノイド38a,38
bへの出力をOFFにし、両者に差があるならば後輪切
れ角センサ値の逆相値を後輪切れ角センサ値に近づける
側のソレノイド38a或は38bへの出力をONにする
制御を行いながら、第一油路切替弁39のソレノイド3
9a及び第二油路切替弁40のソレノイド40aへの出
力をOFFに維持する。また、バック検出スイッチ50
が「入り」すなわち後進の場合は、前輪切れ角センサ値
の逆相値と後輪切れ角センサ値を比較し、両者が一致す
るならば操舵弁38の両ソレノイド38a,38bへの
出力をOFFにし、両者に差があるならば前輪切れ角セ
ンサ値の逆相値を後輪切れ角センサ値に近づける側のソ
レノイド38a或は38bへの出力をONにする制御を
行いながら、第一油路切替弁39のソレノイド39a及
び第二油路切替弁40のソレノイド40aへの出力をO
Nに維持する。
【0032】この制御により、前後輪逆相操舵モードで
は、油圧操舵機構37によって進行方向側の操舵シリン
ダ(前進なら前輪操舵シリンダ22、後進なら後輪操舵
シリンダ28)を作動させて進行方向側の車輪(前進な
ら前輪2,2、後進なら後輪3,3)を操舵し、操舵弁
38の制御により前輪切れ角センサ値と後輪切れ角セン
サ値が逆相で一致するように進行方向と反対側の操舵シ
リンダ(前進なら後輪操舵シリンダ28、後進なら前輪
操舵シリンダ28)を作動させて進行方向と反対側の車
輪(前進なら後輪3,3、前進なら前輪2,2)を追従
操舵する。
【0033】このように、前後輪同相操舵モード及び前
後輪逆相操舵モードにおいては、前輪操舵シリンダ22
及び後輪操舵シリンダ28の一方は油圧操舵機構37か
ら供給される油で作動させ、他方は操舵弁を介して油圧
ポンプ34から供給される油で作動させるようになって
いるので、トラクタに連結する作業機の重量や作業負荷
に応じて前輪操舵量と後輪操舵量の比率を変更すること
ができる。この比率変更を、本実施形態では前進時の前
後輪同相操舵モードで採用している。また、操舵ハンド
ル5の操作に直結した油圧操舵機構37から供給される
油で進行方向側の操舵シリンダを作動させるようになっ
ているので、ハンドル操作と実際の操舵に一体感が感じ
られ、操縦を行いやすい。
【0034】更に、図8乃至図11における操舵弁38
への出力については、詳しくは図12のフローチャート
に示すように制御する。すなわち、モード切替を検出
し、新モードによる初期目標位置へ操舵弁出力ON中で
ある時、走行車速が一定以上であるなら、操舵弁出力を
パルス出力で行い、走行車速が一定未満であるなら、操
舵弁出力を連続出力で行うか、もしくは初期目標位置付
近に近づくまでは連続出力し、初期目標値付近に近づい
てからはパルス出力する。図14は走行車速が一定以上
である場合の操舵弁出力のタイムチャートで、図のよう
に初期目標位置に近づくにつれてパルスONタイムを短
くしていく。このように、パルス出力で初期目標位置へ
ゆっくりと位置合わせを行うことにより、高速走行時に
車輪の向きが急に変更されず安全である。
【0035】図15は異なる構成の油圧回路図で、この
油圧回路は、図5の油圧回路における第一油路切替弁3
9と第二油路切替弁40が設けられておらず、油圧操舵
機構37のRポートと前輪操舵シリンダ22の伸び側シ
リンダ室22aが直接接続され、油圧操舵機構37のL
ポートと前輪操舵シリンダ22の縮み側シリンダ室22
bが直接接続され、また操舵弁38のAポートと後輪操
舵シリンダ28の伸び側シリンダ室28aが直接接続さ
れ、操舵弁38のBポートと後輪操舵シリンダ28の縮
み側シリンダ室28bが直接接続されている。
【0036】この油圧回路構成によれば、表2に示すよ
うに、操舵弁38を「中立制御」にすると、油圧操舵機
構37によって前輪を操舵し、かつ操舵弁38の切替に
よって後輪を常に中立に維持する前輪操舵モードとな
り、操舵弁38を「逆相制御」にすると、油圧操舵機構
37によって前輪を操舵し、かつ操舵弁38の切替によ
って前輪切れ角に後輪切れ角の逆相を合わせるように前
輪に対し後輪を逆向き追従操舵する前後輪逆相操舵モー
ドとなる。
【0037】
【表2】
【0038】図5の油圧回路、図15の油圧回路のいず
れについても、油圧ポンプ34、操舵弁38、油圧操舵
機構37、油タンク41の順に直列に接続し、操舵弁3
8を経由して油圧操舵機構37に油を供給する構成とす
ることにより、分流弁等の無い簡単な回路構成でありな
がら1個の油圧ポンプで前輪及び後輪を操舵させること
ができる。
【0039】トラクタに連結される作業機の昇降を制御
する昇降制御装置は、図16のブロック図に示すよう
に、コントローラ60の入力側にコントロールレバー6
1、ロワリンクセンサ62、及び作業機切替スイッチ6
3が接続され、コントローラの出力側に昇降シリンダ1
0,10を制御する上昇用電磁弁のソレノイド64A及
び下降用電磁弁のソレノイド64Bが接続されており、
コントロールレバー61の操作位置とロワリンクセンサ
62に検出されるロアリンク位置が対応するようにソレ
ノイド64A,64Bに出力してリフトシリンダ11,
11を作動させる。
【0040】コントロールレバー操作位置とロアリンク
位置の関係は図17のグラフに示すようになっている。
Fの領域はコントールレバーを大きく動かしてもロワリ
ンクの作動量が少ない微調節領域で、この微調整領域で
のロワリンク位置が高いモードMH と低いモードML
二通りが設定されており、作業機指示スイッチ63から
の信号に基づき、連結する作業機に適したモードが選択
されるように自動的に制御される。図18はその制御の
フローチャートである。
【0041】また、作業機切替スイッチ63の代わりに
微調整位置設定ダイヤル65をコントローラ60の入力
側に接続すると共に(図19)、微調整領域でのロワリ
ンク位置が異なる複数のモードM1〜M6を設定してお
き(図20)、使用する作業機の通常作業時位置が微調
整領域になるように、微調整位置設定ダイヤル65によ
っていずれかのモードを任意に選択するように構成して
もよい。図21はその制御のフローチャートである。
【0042】更に、作業機切替スイッチ63或は微調整
位置設定ダイヤル65の代わりに微調整スイッチ66を
コントローラ60の入力側に接続すると共に(図2
2)、通常モードMN と微調整モードMF を設定してお
き(図23)、微調整スイッチ66がOFFのときは通
常モードMN になり、微調整スイッチ66をONにする
と微調整モードMF になるように構成してもよい。図2
4はその制御のフローチャートである。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる作業車両の操舵装置は、作業車両の車速が一定
以上である場合は、操舵モード切替用の電磁弁への駆動
電流を通常よりもデューティ比でONタイムの短いパル
ス出力で出力するので、高速走行時の操舵モード切替を
ゆっくりと安全に行えるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】トラクタの平面図である。
【図3】操舵装置の側面図である。
【図4】操舵装置の平面図である。
【図5】トラクタの全体の油圧回路図である。
【図6】操舵制御装置のブロック図である。
【図7】制御の全体のフローチャートである。
【図8】前輪操舵制御のフローチャートである。
【図9】後輪操舵制御のフローチャートである。
【図10】前後輪同相操舵制御のフローチャートであ
る。
【図11】前後輪逆相操舵制御のフローチャートであ
る。
【図12】操舵モード切替制御のフローチャートであ
る。
【図13】後輪切れ角センサ値と後輪切れ角センサ修正
値の関係を示すグラフである。
【図14】操舵弁出力のタイムチャートである。
【図15】異なる構成の油圧回路図である。
【図16】昇降制御装置その1のブロック図である。
【図17】コントロールレバー操作位置とロアリンク位
置の関係を示すグラフその1である。
【図18】昇降制御その1のフローチャートである。
【図19】昇降制御装置その2のブロック図である。
【図20】コントロールレバー操作位置とロアリンク位
置の関係を示すグラフその2である。
【図21】昇降制御その2のフローチャートである。
【図22】昇降制御装置その3のブロック図である。
【図23】コントロールレバー操作位置とロアリンク位
置の関係を示すグラフその3である。
【図24】昇降制御その3のフローチャートである。
【符号の説明】
1 トラクタ 2 前輪 3 後輪 5 操舵ハンドル(ステアリング操作具) 22 前輪操舵シリンダ(前輪操舵用油圧アクチュエー
タ) 23 前輪切れ角センサ 28 後輪操舵シリンダ(後輪操舵用油圧アクチュエー
タ) 29 後輪切れ角センサ 37 油圧操舵機構 38 操舵弁(操舵モード切替用の電磁弁) 38a,38b ソレノイド 43 コントローラ(制御手段) 40 第二油路切替弁 52 車速センサ(車速検出手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪と後輪を個別に油圧アクチュエータ
    で操舵することができ、前輪の操舵形態と後輪の操舵形
    態の組み合わせが異なる複数の操舵モードのいずれかを
    選択可能な作業車両の操舵装置において、前輪操舵用油
    圧アクチュエータと後輪操舵用油圧アクチュエータを作
    動させる油圧回路中に設けた操舵モード切替用の電磁弁
    と、該電磁弁のソレノイドへ駆動電流を出力する制御手
    段と、作業車両の車速を検出する車速検出手段とを設
    け、該車速検出手段で検出される車速が一定以上である
    場合は、前記制御手段から出力される駆動電流を通常よ
    りもONタイムの短いデューティ比でパルス出力するよ
    うに構成したことを特徴とする作業車両の操舵装置。
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