JP2008043304A - クローズドフェースリール - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドルの回転操作を要することなく釣糸放出可能状態から釣糸巻き取り可能状態へ簡単且つ迅速に復帰させることができる操作性の良いクローズドフェースリールの提供を目的としている。
【解決手段】本発明の一実施形態において、リール本体2に設けられた操作部材51は、釣糸案内部の突出状態を解除して釣糸放出可能状態に設定可能な第1の作動位置と、釣糸案内部をロータ30の外周から突出させて釣糸をスプール3に巻き取ることができる釣糸巻き取り可能状態に設定可能な第2の作動位置との間で切換操作(スライド操作)可能な単一部材から成っている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハンドルの回転に連動して回転するロータの外周に、釣糸をスプールに案内する釣糸案内部(ピックアップピン)を突没可能に設けると共に、スプールおよびロータを覆うカバーを備えたクローズドフェースリールに関する。
一般に、クローズドフェースリールは、例えば特許文献1および特許文献2に開示されるように、リール本体に設けたプッシュボタンや操作レバーを押し込み操作し或いは牽引操作することにより、先端部にロータが固定された回転軸またはカム部材を前方側に移動させ、この移動によりロータの外周に設けたピックアップピンの突出規制状態を解除して、バネ力によりピックアップピンをロータの内側に入り込ませる状態(クラッチOFF状態)に移行させることで釣糸放出可能状態となる。
また、クローズドフェースリールは、ハンドルの回転操作に伴ってロータが回転することにより、ピックアップピンがロータの外周から径方向外側に突出するクラッチON状態となり、釣糸巻き取り可能状態に復帰される。
実公昭53−36952号公報 特開2005−102524号公報
しかしながら、上記構成のクローズドフェースリールにおいて、釣糸放出可能状態(クラッチOFF状態)から釣糸巻き取り可能状態(クラッチON状態)への復帰は、ハンドルを回転操作しなければ行なわれない。そのため、利き腕でキャストした直後に魚の当たりがあった場合には、一旦釣竿を利き腕でない方に持ち替えて利き腕でハンドルを回転操作しなければならず、即座に対応できない。
また、クローズドフェースリールは、ロータの外周に突出したピックアップピンを介してスプールに釣糸を案内する構造上、特に釣糸に張力を掛けてハンドル操作を行なわないと(糸ふけを解消しないと)、ピックアップピンから釣糸が外れてしまうことになるため、特に釣糸巻き取り操作時には両手が塞がってしまい、大変不便であるとともに、自由度もなく操作性が悪い。
本発明は、前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、ハンドルの回転操作を要することなく釣糸放出可能状態から釣糸巻き取り可能状態へ簡単且つ迅速に復帰させることができる操作性の良いクローズドフェースリールを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、リール本体に設けたハンドルの回転操作に伴ってロータを回転させることにより、前記ロータの外周から突出される釣糸案内部を介してスプールに釣糸を巻回可能とすると共に、前記リール本体に設けた操作部材の変位操作により前記釣糸案内部の突出状態を解除して釣糸放出可能状態とし、前記スプールおよびロータを覆うカバーを前記リール本体に装着して成るクローズドフェースリールにおいて、前記操作部材は、前記釣糸案内部の突出状態を解除して前記釣糸放出可能状態に設定可能な第1の作動位置と、前記釣糸案内部を前記ロータの外周から突出させて釣糸を前記スプールに巻き取ることができる釣糸巻き取り可能状態に設定可能な第2の作動位置との間で切換操作可能な単一部材から成ることを特徴とする。
本発明によれば、ハンドル操作を要することなく釣糸放出可能状態から釣糸巻き取り可能状態へ簡単且つ迅速に復帰させることができる。すなわち、本発明のクローズドフェースリールは、釣糸放出可能状態(クラッチOFF)から釣糸巻き取り可能状態(クラッチON)への復帰を、従来のようにハンドルを回転操作することなく、操作部材を操作するだけで簡単に行なえるため、つまり、キャスト後に釣竿を持ち替えることなく、利き腕であるキャストした(釣竿を保持した)手の指で操作部材を単に操作することにより釣糸巻き取り可能状態へ簡単且つ迅速に復帰できるため、キャスト直後に魚の当たりがあった場合であっても、即座に対応できるとともに、釣糸の放出を直ちに止めることもできるため、狙ったポイントに正確にキャストすることが可能になる。また、糸ふけ解消操作も釣竿を保持した手の指の操作で容易に行なえる。また、本発明のクローズドフェースリールは、釣糸巻き取り可能状態から釣糸放出可能状態への切り換え、および、釣糸放出可能状態から釣糸巻き取り可能状態への切り換えの両方の操作を単一の操作部材によって行なうことができるため、前記効果がより促進されるとともに、これらの両方の切り換え操作を操作部材から指を離すことなく迅速に行なえる。したがって、釣竿を保持した手を殆ど動かさずに済むとともに、両手が塞がるような複雑な操作も行なわずに済む(手の自由度が増す)。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1〜図10は本発明の第1の実施形態を示している。特に図1を参照すると、本実施形態に係るクローズドフェースリール1のリール本体2には、端部に前後方向に延出する釣竿装着部2bを具備した脚部2aが一体的に形成されている。また、リール本体2には、前方に向けて突出するスプール支持筒2cが形成されており、その外周側には、釣糸が巻回されるスプール3が支持(回転不能、または、ドラグ機構において回転可能に摩擦結合)されている。なお、スプール支持筒2cの先端側外周には抜け止め部材(止め輪)5が装着されており、この抜け止め部材5によってスプール3が抜け止めされている。また、スプール支持筒2cの前端には、後述する釣糸係止部材35を径方向外側に向けて移動案内するカム部25が形成されている。
図2に詳しく示されるように、リール本体2内には、回転操作されるハンドル90を装着したハンドル軸(駆動軸)10が回転可能に支持されており、そこにはフェースギヤ11が取り付けられている。また、リール本体2内には、ハンドル軸10と直交する方向に延出するメインシャフト15がスプール支持筒2cを貫通して回転可能に支持されており、このメインシャフト15の基端側には、フェースギヤ11と噛合するようにピニオン15aが形成されている。また、メインシャフト15の後端部にはクラッチ付勢バネ22が配設されており、このクラッチ付勢バネ22は、メインシャフト15を後方側に向けて常時付勢している。
メインシャフト15の前端側には、スプール3側に開口する蓋状に形成されたロータ30が、メインシャフト15と一体に回転し且つメインシャフト15に対して軸方向に移動できないようにナット31により取り付けられている。このロータ30は、ハンドル90を回転操作することで、フェースギヤ11及びピニオン15aを介して、その円周壁30aがスプール3の周りを回転するようになっている。なお、ロータ30の前壁30bの両側には、釣糸放出操作時に後述するカバー部材40の内面との間で釣糸Sを挟持するテーパ状の挟持部98が形成されている。
また、本実施形態では、メインシャフト15にしたがってロータ30を釣糸巻き取り方向にのみ回転可能とするように、逆転防止機構が設けられている。具体的に、この逆転防止機構は、フェースギヤ11に隣接してハンドル軸10に形成された(あるいは、取り付けられた)逆転防止爪を有するラチェット62と、リール本体2に支軸72を介して回動可能に取り付けられ且つラチェット62の爪と係合するバネ付勢された逆転防止爪70とによって構成されている。
ロータ30の円周壁30aには、その表面から突没自在となるように、釣糸案内部としての釣糸係止部材35が配設されている。この釣糸係止部材35は、ロータ30内に位置し且つメインシャフト15の前記カム部25に係合する本体部35aと、円周壁30aに形成された孔30d内に位置し且つ釣糸Sをピックアップするピン35bとによって構成されている。また、ロータ30の前壁30bには径方向に延出する長孔30cが形成されている。そして、この長孔30cには、釣糸係止部材35の本体部35aが移動可能に係合されており、これにより、釣糸係止部材35は、径方向に移動可能となるようにロータ30に支持されている。
また、釣糸係止部材35の本体部35aと円周壁30aの内面との間には付勢バネ38が配設されており、この付勢バネ38は、釣糸係止部材35を径方向内側(ピン35bがロータ30内に入り込む方向)に向けて常時付勢している。
リール本体2の前方側には、スプール3およびロータ30を覆うと共に、前方において釣糸Sを導出するための釣糸挿通孔40aが形成されたカバー部材40が着脱可能に配設されている。この場合、スプール3に巻回された釣糸Sは、ロータ30の円周壁30aとカバー部材40の内面との間の隙間を通って釣糸挿通孔40aから導出される。
リール本体2の後端部には、支軸50を介して操作部材51が回動可能(図1および図3に矢印ABで示される方向)に軸支されている。この操作部材51は、釣竿を保持した手の指(特に親指)で簡単に操作できる位置に押し込み回動操作可能且つ横方向スライド操作可能に設けられている。具体的には、操作部材51は、支軸50を中心に回動可能であるとともに、ロータ30の円周壁30aからの釣糸係止部材35の突出状態を解除して(釣糸係止部材35をロータ30内に入り込ませて)釣糸放出可能状態に設定可能な第1の作動位置(図5に示される位置)と、釣糸係止部材35をロータ30の外周(円周壁30a)から突出させて釣糸Sをスプール3に巻き取ることができる釣糸巻き取り可能状態に設定可能な第2の作動位置(図6に示される位置)との間で支軸50に沿ってスライド可能な単一部材から成っている。なお、リール本体2内に突出する操作部材51の部位は、前記第1の作動位置でメインシャフト15の後端に当て付くことができる押圧作動部51aとして形成されている。
また、リール本体2の内部に面する操作部材51の内面(正確には、操作部材51の一端側の軸方向突出部)には略扇型の第1の歯車68が一体形成されており、この第1の歯車68は、図2に示されるようにラチェット62に隣接してハンドル軸10に設けられた第2の歯車66と前記第2の作動位置でのみ噛合できるようになっている。
また、第2の歯車66は一方向クラッチ64を介してハンドル軸10に取り付けられており、これにより、操作部材51の押し込み方向(図1および図3に矢印Aで示される操作方向)の力のみがハンドル軸10に伝えられ且つ操作部材51の戻り方向の回動(図1および図3に矢印Bで示される方向)力がハンドル軸10に伝わらないようになっている。なお、リール本体2と操作部材51との間には、支軸50の周囲に巻回保持された付勢バネ53が介挿されており、この付勢バネ53は、操作部材51を図3の反時計回り方向(矢印B方向)すなわち押し込み操作方向と逆の方向に常時付勢している。
以上のように構成されたクローズドフェースリールの作用を、図1〜図10を参照して説明する。
図1は釣糸巻き取り可能状態であり、釣糸Sは、釣糸係止部材35のピン35bに係止され、ロータ30が回転駆動されることによって、スプール3に巻回される。このとき、釣糸係止部材35は、その本体部35aがメインシャフト15のカム部25の最外周に当接しており、付勢バネ38の付勢力に抗してピン35bがロータ30の円周壁30aの表面から突出している。また、この釣糸巻き取り可能状態では、図5に示されるように、操作部材51の第1の歯車68がハンドル軸10の第2の歯車66と噛み合っておらず(第1の作動位置に設定されており)、操作部材51の押圧作動部51aがメインシャフト15の後端に当て付いている。
この状態から、操作部材51を押し込み操作(回動操作)すると、図3に示すように、押圧作動部51aが付勢バネ53の付勢力に抗して時計回り方向(図1の矢印A方向)に回動され、メインシャフト15が付勢バネ22の付勢力に抗してスプール3側に移動される。これに伴い、ロータ3も一体的に移動され、それにより、釣糸係止部材35の本体部35aの下端とメインシャフト15のカム部25との係合が外れ、ロータ30の円周壁30aから突出した状態にあるピン35bが付勢バネ38の付勢力によってロータ30の内部に沈み込む釣糸放出可能状態となる。このとき、上述したように、ロータ30は釣糸挟持機能を備えていることから、釣糸Sは、ロータ30の挟持部98とカバー部材40の内面との間で挟持された状態で、釣糸挿通孔40aから導出される。
この状態で、釣竿をキャスティングしながら操作部材51から指を離すと、釣糸の挟持状態が解消されて、仕掛けが放出される。その状態が図4に示されている。このとき、メインシャフト15および操作部材51は、各付勢バネ22,53の付勢力によって、図4に示す状態に戻されており、これにより、釣糸係止部材35がメインシャフト15のカム部25と再び係合し、カム部25が釣糸係止部材35の本体部35aに対してカム作用を与えることができる状態となる。
また、ここで、図6に示されるように操作部材51に対して横方向の力Fxを作用させることにより操作部材51を支軸50に沿って横方向にスライドさせる(第2の作動位置に切り換え操作する)と、操作部材51の第1の歯車68がハンドル軸10の第2の歯車66と噛み合うとともに、操作部材51の押圧作動部51aがメインシャフト15と干渉しない位置に逃がされるため、その状態で操作部材51を押し込み操作する(図3に矢印Aで示される方向に回動させる)と、第1の歯車68が時計周り(図8に矢印Cで示される方向)に回動し、歯車66,68同士の噛合および一方向クラッチ64の楔作用(一方向クラッチ64のコロ64aに楔作用が働く)によりハンドル軸10が釣糸巻取方向(図8に矢印Dで示される方向)に回転する。これにより、図9に示されるように、ハンドル軸10とフェースギヤ11およびピニオン15aを介して噛み合うメインシャフト15がロータ30と共に釣糸巻取方向に回転し、本体部35aの下端と係合するメインシャフト15のカム部25のカム作用により、釣糸係止部材35のピン35bが付勢バネ38の付勢力に抗してロータ30の円周壁30aから突出して釣糸Sをピックアップする。そして、この状態で操作部材51から指を離すと、図10に示されるように、付勢バネ53の付勢力により操作部材51が元の位置まで自動的に回動して戻る。しかしながら、この回動に伴う力は一方向クラッチ64の作用(楔作用が働かない)によりハンドル軸10に伝わらない。その後、ハンドル90を巻き取り操作すれば、釣糸Sをピン35bの案内によりスプール3に巻回することができる。
無論、操作部材51によらず、図7の状態からハンドル90を巻き取り操作しても、ロータ30を釣糸巻取方向に回転させることができるため、釣糸放出可能状態にある釣糸係止部材35を釣糸巻き取り可能状態に復帰させることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ハンドル90の操作を要することなく釣糸放出可能状態から釣糸巻き取り可能状態へ簡単且つ迅速に復帰させることができる。すなわち、本実施形態のクローズドフェースリール1は、釣糸放出可能状態(クラッチOFF)から釣糸巻き取り可能状態(クラッチON)への復帰を、従来のようにハンドル90を回転操作することなく、操作部材51を操作するだけで簡単に行なえるため、つまり、キャスト後に釣竿を持ち替えることなく、利き腕であるキャストした(釣竿を保持した)手の指で操作部材51を単に操作することにより釣糸巻き取り可能状態へ簡単且つ迅速に復帰できるため、キャスト直後に魚の当たりがあった場合であっても、即座に対応できるとともに、釣糸の放出を直ちに止めることもできるため、狙ったポイントに正確にキャストすることが可能になる。また、糸ふけ解消操作も釣竿を保持した手の指の操作で容易に行なえる。また、本実施形態のクローズドフェースリール1は、釣糸巻き取り可能状態から釣糸放出可能状態への切り換え、および、釣糸放出可能状態から釣糸巻き取り可能状態への切り換えの両方の操作を単一の操作部材51によって行なうことができるため、前記効果がより促進されるとともに、これらの両方の切り換え操作を操作部材51から指を離すことなく迅速に行なえる。したがって、釣竿を保持した手を殆ど動かさずに済むとともに、両手が塞がるような複雑な操作も行なわずに済む(手の自由度が増す)。
図11〜図13は本発明の第2の実施形態を示している。前述した第1の実施形態では、支軸50を中心に操作部材51を回動操作することによりハンドル軸10を回転させて釣糸放出可能状態から釣糸巻き取り可能状態への切り換えを行なっていたが、この第2の実施形態では、対応する操作部材51Aが支軸50を中心に回動できず、その代わり、操作部材51Aを軸方向に押し込み操作することによりハンドル軸10を回転させて釣糸放出可能状態から釣糸巻き取り可能状態へ切り換えることができるようになっている。具体的には、本実施形態のクローズドフェースリール1Aにおいて、操作部材51Aには、その横方向(幅方向)の両端部に、軸方向溝100,100が形成されている。これらの軸方向溝100は、操作部材51の軸方向の規定のスライド量分だけ操作部材51Aの横方向端部を軸方向に凹陥状に切り欠くことにより形成されており、横方向および軸方向にスライド可能に支軸50と係合している。なお、リール本体2内に突出する操作部材51Aの部位は、前述した第1の作動位置でメインシャフト15の後端に当て付くことができる押圧作動部51Aaとして形成されている。
また、軸方向溝100が形成された操作部材51Aの一方側の横方向端部には軸方向に延びるラック68Aが形成されており、このラック68Aの歯は、第1の実施形態と同様に、ハンドル軸10の第2の歯車66と前記第2の作動位置でのみ噛合できるようになっている。
また、本実施形態においては、前述した第1の実施形態の付勢バネ53と同様の機能を果たす第1の付勢部材(例えば板バネ)92がリール本体2と操作部材51Aの前端部との間に介挿されている。この第1の付勢部材92は、操作部材51Aをリール本体2の後方に押し出す方向に常時付勢しており、止め輪から成る固定部材94によりリール本体2に支持固定されている。
更に、本実施形態においては、第2の作動位置にある操作部材51Aを第1の作動位置へ自動復帰させるための復帰手段が設けられている。具体的に、この復帰手段は、操作部材51Aを第1の作動位置へ向けて常時付勢する第2の付勢部材(例えばコイルバネ)93から成っている。
したがって、このような構成においても、第1の実施形態と同様に、ハンドル90とは別個の操作部材51Aを操作させることにより、釣糸放出可能状態にある釣糸係止部材35を釣糸巻き取り可能状態へ復帰させることができる。すなわち、図12に示されるように、操作部材51Aが第1の作動位置にある場合には、操作部材51Aのラック68Aがハンドル軸10の第2の歯車66と噛み合っておらず、操作部材51Aの押圧作動部51Aaがメインシャフト15の後端に当て付いている。したがって、この状態から、操作部材51Aに対して軸方向の力Fyを作用させて、操作部材51Aを第1の付勢部材92の付勢力に抗して軸方向に押し込み操作すると、押圧作動部51Aaの軸方向の移動によりメインシャフト15が付勢バネ22の付勢力に抗してスプール3側に移動される。これに伴い、ロータ3も一体的に移動され、それにより、釣糸係止部材35の本体部35aの下端とメインシャフト15のカム部25との係合が外れ、ロータ30の円周壁30aから突出した状態にあるピン35bが付勢バネ38の付勢力によってロータ30の内部に沈み込む釣糸放出可能状態となる。この状態で、釣竿をキャスティングしながら操作部材51から指を離すと、仕掛けが放出されるとともに、付勢バネ22および第1の付勢部材92の付勢力によりメインシャフト15および操作部材51Aが図11に示される元の位置に戻される。したがって、釣糸係止部材35がメインシャフト15のカム部25と再び係合し、カム部25が釣糸係止部材35の本体部35aに対してカム作用を与えることができる状態となる。
また、ここで、図13に示されるように操作部材51Aに対して横方向の力Fxを作用させることにより操作部材51Aを支軸50に沿って横方向にスライドさせる(第2の作動位置に切り換え操作する)と、操作部材51Aのラック68Aがハンドル軸10の第2の歯車66と噛み合うとともに、操作部材51Aの押圧作動部51Aaがメインシャフト15と干渉しない位置に逃がされるため、その状態で操作部材51Aを軸方向に押し込み操作すると、ラック68Aが軸方向に移動し、ラック68Aと歯車66との噛み合い及び一方向クラッチ64の楔作用(一方向クラッチ64のコロ64aに楔作用が働く)によりハンドル軸10が釣糸巻取方向に回転する。これにより、前述した図9に示されるように、ハンドル軸10とフェースギヤ11およびピニオン15aを介して噛み合うメインシャフト15がロータ30と共に釣糸巻取方向に回転し、本体部35aの下端と係合するメインシャフト15のカム部25のカム作用により、釣糸係止部材35のピン35bが付勢バネ38の付勢力に抗してロータ30の円周壁30aから突出して釣糸Sをピックアップする。そして、この状態で操作部材51Aから指を離すと、第1および第2の付勢部材92,93の付勢力により、操作部材51Aは、自動的に横方向にスライドされて元の第1の作動位置に復帰されるとともに、自動的に軸方向に移動されてリール本体2の後方に突出される元の待機位置まで戻る。しかしながら、前記待機位置に向かう操作部材51Aの軸方向の移動に伴う力は一方向クラッチ64の作用(楔作用が働かない)によりハンドル軸10に伝わらない。その後、ハンドル90を巻き取り操作すれば、釣糸Sをピン35bの案内によりスプール3に巻回することができる。
無論、本実施形態においても、操作部材51によらず、図7の状態からハンドル90を巻き取り操作しても、ロータ30を釣糸巻取方向に回転させることができるため、釣糸放出可能状態にある釣糸係止部材35を釣糸巻き取り可能状態に復帰させることができる。
以上のように、本実施形態においても、ハンドル90とは別個の操作部材51Aを操作させることにより、釣糸放出可能状態にある釣糸係止部材35を釣糸巻き取り可能状態へ復帰させることができるため、第1の実施形態と同様の作用効果が得られるとともに、操作部材51Aが第2の付勢部材93により第1の作動位置へ自動復帰されるため、すなわち、キャスト後に操作部材51Aを第2の作動位置に切り換え操作(釣糸巻き取り可能状態)しても自動的に従来のクローズドフェースリールの機構状態に戻るため、キャストする際にクラッチOFF状態からクラッチON状態へと操作部材51Aを切り換える操作が不要となり、第1の実施形態に比べて実用性が向上する。また、この第2の実施形態では、操作部材51Aが「スライド+押し込み」操作構造であるため、第1の実施形態の「スライド+回転」操作構造に比べて、落下の衝撃により或いは自重の影響により誤作動が発生しにくい。
なお、本実施形態では、操作部材51Aが第2の付勢部材93を介して第1の作動位置へと自動復帰されるようになっているが、第2の付勢部材93を逆側に配置して、第1の作動位置にある操作部材51Aを第2の作動位置へ自動復帰させるようにしても良い。その場合には、キャスト後に操作部材51Aをスライド移動させなくても操作部材51Aを押し込むだけで釣糸巻き取り可能状態に復帰できるため、瞬時に釣糸Sの放出を停止させることができ、狙ったポイントに更に正確にキャストすることができるようになる。また、操作部材51Aの第1の作動位置への自動復帰と第2の作動位置への自動復帰とを選択的に切り換えることができるように構成しても良い。その場合には、釣人の好みに応じた使用状態に変更することができ、一段と実用性が向上する。また、本実施形態において、操作部材51Aはバネから成る付勢部材によって第1の作動位置または第2の作動位置に向けて自動復帰されるが、復帰手段としては、バネ以外の機械的な手段または電気的な手段によって構成されても良い。
本発明は、様々なクローズドフェースリールに対して適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るクローズドフェースリールの釣糸巻き取り可能状態の側断面図(図2のA−A線に沿う断面図)である。 図1のクローズドフェースリールの要部分解平断面図である。 図1のクローズドフェースリールの釣糸巻き取り可能状態を解除した状態の側断面図である。 図1のクローズドフェースリールの釣糸放出可能状態の側断面図である。 操作部材が第1の作動位置にある状態の要部平断面図である。 操作部材が第2の作動位置にある状態の要部平断面図である。 図1のクローズドフェースリールの釣糸放出可能状態における操作部材の機構の詳細を示す側断面図である。 図7のP部拡大断面図である。 図7の状態から復帰操作部材を押し込み操作した状態の側断面図である。 図9のR部拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るクローズドフェースリールの要部分解平断面図である。 図11のクローズドフェースリールの要部平断面図(操作部材が第1の作動位置に設定された状態)である。 図11のクローズドフェースリールの要部平断面図(操作部材が第2の作動位置に設定された状態)である。
符号の説明
1 クローズドフェースリール
2 リール本体
3 スプール
30 ロータ
35 釣糸係止部材(釣糸案内部)
51 操作部材
90 ハンドル
93 第2の付勢部材(復帰手段)

Claims (3)

  1. リール本体に設けたハンドルの回転操作に伴ってロータを回転させることにより、前記ロータの外周から突出される釣糸案内部を介してスプールに釣糸を巻回可能とすると共に、前記リール本体に設けた操作部材の変位操作により前記釣糸案内部の突出状態を解除して釣糸放出可能状態とし、前記スプールおよびロータを覆うカバーを前記リール本体に装着して成るクローズドフェースリールにおいて、
    前記操作部材は、前記釣糸案内部の突出状態を解除して前記釣糸放出可能状態に設定可能な第1の作動位置と、前記釣糸案内部を前記ロータの外周から突出させて釣糸を前記スプールに巻き取ることができる釣糸巻き取り可能状態に設定可能な第2の作動位置との間で切換操作可能な単一部材から成ることを特徴とするクローズドフェースリール。
  2. 前記操作部材を前記第1の作動位置または前記第2の作動位置へ自動復帰させるための復帰手段を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載のクローズドフェースリール。
  3. 前記復帰手段は、前記操作部材を前記第1の作動位置または前記第2の作動位置へと常時付勢する付勢部材から成ることを特徴とする請求項2に記載のクローズドフェースリール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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