JP2008041354A - 高分子発熱体 - Google Patents

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    • HELECTRICITY
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Abstract

【課題】快適性の優れた高分子発熱体を提供することを目的とするもので、特に人体と接触する場合の接触面側の柔軟性、快適性を保持させる。
【解決手段】ベース側樹脂フィルム2とカバー側樹脂フィルム3に狭持してなる一対の電極4と、該一対の電極間に形成された抵抗体5とを備えた高分子発熱体において、前記ベース側樹脂フィルム2及び/または前記カバー側樹脂フィルム3の外表部を、衝撃吸収素材6により被覆してなることを特徴とする高分子発熱体1。
【選択図】図1

Description

本発明は、高分子抵抗体のジュール熱を利用した高分子発熱体に関し、更に詳しくは、人体に装着、密着するような使い方の場合でも高い着用感を得ることのできる高分子発熱体に関するものである。
従来から面状発熱体の発熱部として、カーボンブラックや金属粉末、グラファイトなどの導電性物質を樹脂に分散して得られたものが知られている。なかでも導電性物質と樹脂の組合せにより、自己温度制御機能を示すPTC発熱体(正の抵抗温度特性を意味する英語Positive Temperature Coefficientの略を意味する)を用いた場合には、温度制御回路が不要となり、部品点数を少なくできるなど、メリットのあるデバイスとして知られている。
これらの構成は、図5に示すように、セラミックや絶縁処理された金属板など、筺体構造としての機能を有するベース材42上に、導電性インキ組成物を印刷、あるいは塗布して得られる電極44と、これにより給電される位置に抵抗体インク組成物を印刷、あるいは塗布して得られる抵抗体45を設け、さらに電極44及び抵抗体45を被覆するカバー材43から発熱体41を形成する。図5(a)は発熱体の平面図、図5(b)は図5(a)のx−y位置断面図である。電極44及び抵抗体45は、ベース材42やカバー材43により外界から隔離されるため、長期信頼性を付与されることとなる。
従来から、印刷により高分子抵抗体を形成してこれを発熱体として用いた例としては、露・霜除去用として自動車のドアミラーや洗面台のミラー、床暖房器具等がある(例えば特許文献1参照)。
さらにこれら発熱体を高分子フィルムや繊維状の柔軟性材料を用いて構成することにより柔軟性機能を付与させたものもあった(例えば特許文献2、3参照)。
特開2002−371699号公報 特開2003−109804号公報 特開2005−174629号公報
従来の発熱体では柔軟性を発現させるための構成材料として、発熱体を保護、被覆する役目と風合いなどを考慮して一般的な織布や不織布などが多用されていた。例えば座席ヒーターなどに用いられる場合は、織布や不織布で被覆された発熱体はさらにクッション材などを介し、人体と接触する場合が多かった。しかしながら人体に直接接触する部位への応用も今後、益々増大することから、更なる快適性、肌触り性にも考慮した材質を選択する必要がある。
特に発熱体を人体に装着することを想定した場合、充分な柔軟性を有する素材を用いても、体を動かしたり、姿勢を変えたりする際に生地が突っ張るような感覚があったり、フィット感が低下するなどの問題があった。
上記従来の技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、突っ張り感やフィット感の低下を抑え快適性の優れた高分子発熱体を提供することを目的とするもので、特に人体と接触する場合の接触面側の組成や構成を検討することにより有効となることを見
出したものである。
前記従来の課題を解決するための本発明の高分子発熱体は、ベース側樹脂フィルムとカバー側樹脂フィルムに狭持してなる一対の電極と、該一対の電極間に形成された抵抗体とを備えた高分子発熱体において、前記ベース側樹脂フィルム及び/または前記カバー側樹脂フィルムの外表部を、衝撃吸収素材により被覆してなるものである。
本発明においては特に限定はしていないが、人体と直接接触する様な用途に用いられる発熱体に特に有効となるものである。
衝撃吸収素材としては、低反発性の素材を元に得られたものであり、ゲルや粘弾性フォームあるいは弾性繊維などが挙げられる。ゲルとは、高分子鎖の物理的あるいは化学的に三次元的なネットワーク構造を形成したもので、シリコンゲルやウレタンゲルなどが知られている。具体的にはダウコーニング社製のシリコーンゲルは、高い応力緩和性を有し、耐熱性も高いことから、機械的、熱的応力に対して優れた緩衝性を発揮できる。またジェルテック社製の「アルファゲル」は、シリコーンを主原料とする非常に柔らかいゲル状素材であり、防振材や緩衝材として利用することができる。さらにエクシールコーポレーション社製の「ハイパーゲル」は、透明なウレタンゲルからなり、防振、衝撃吸収、緩衝用として使用できる。
粘弾性フォームとは、ばねの様な弾性と粘土の様な粘性を併せ持ち、低い反発弾性と遅い変形戻り性を有するもので、衝撃吸収性能や制振性能などの機能を有し、軟質ポリウレタンフォームやシリコン発泡フォームなどが知られている。例えばイノアックコーポレーション社製の「NanNext」は、耐熱性・難燃性に優れたシリコンフォームであり、高温から低温まで幅広い環境下で使用することができる。さらに低反発弾性フォームである軟質ウレタンフォームは、寝具用としても広く使用されているが、このような材質のものも使用することができる。
弾性繊維とは、ゴム状弾性を持っている繊維で、その特徴として、ゴムのようによく伸びること、伸長回復性が良いこと、ゴムより熱に強く、老化しにくいこと、ゴムよりも細い繊維ができることなどが挙げられる。該当する繊維として、ポリウレタン繊維やポリエーテル・エステル系繊維などがある。東レ・デュポン社製の「ライクラ」は、ポリウレタン弾性繊維からなり、伸長時は柔らかく、回復時は素早くサポート力が発現するため体に装着した場合に身体の動きに追随し快適な着用感が得られる。また帝人社製の「レクセ」は、ポリエーテルエステル系の弾性繊維からなり、優れた耐湿熱性、耐候性を示す。
発熱体の構成材料であるベース側樹脂フィルムやカバー側の樹脂フィルムにそれら衝撃吸収素材を貼り合わせる方法としては、フィルムをTダイ法などにより押出し成形した際に熱融着させる方法や、すでに完成させたフィルムと衝撃吸収素材とを別途接着する方法などを挙げることができる。更に自己吸着性を有するフォームなどを用いても良い。例えばシリコンゲルに対して吸着面をアクリルフォームで処理したフォームは、自己吸着性により吸着し、また容易に着脱することもできる。
電極及び抵抗体は、フィルム上に印刷などによって直接成形しても良い。柔軟性を示すフィルムとしては、フィルムの樹脂組成物中にエラストマー成分を含む場合が好ましい。具体的にはオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーに分類される樹脂組成物や熱可塑性ポリエステルの共重合体成分などを挙げることができる。これらエラストマー成分や共重合体成分をブレンドすることにより、絶縁性などの機能は損なわれることなく、適度な柔軟性を保持させることができる。また本発明においては、フィルムを一層ではなく、複数層
の重ねあわせにより得ることも可能である。
本発明の高分子発熱体は、樹脂、繊維ベースで作成した発熱体に対して、従来の柔軟性や風合いを損なうことなく、さらに快適性の高いデバイスを提供することが可能となるため、従来の構成や組成では限定されていた用途を一気に拡大でき、また量産性に優れた商品を安価に提供できることとなる。
第1の発明は、ベース側樹脂フィルムとカバー側樹脂フィルムに狭持してなる一対の電極と、該一対の電極間に形成された抵抗体とを備えた高分子発熱体において、前記ベース側樹脂フィルム及び/または前記カバー側樹脂フィルムの外表部を、衝撃吸収素材により被覆してなり、快適性に優れた発熱体を提供できる。
第2の発明は、前記衝撃吸収素材が、ゲル、粘弾性フォームあるいは弾性繊維から選ばれる少なくとも1種の化合物群を含み、人体などに装着した場合にでも快適な着心地感を得ることができる。
第3の発明は、特に第1及び第2のいずれか1つの発熱体において、衝撃吸収素材のゲルが、シリコンゲルあるいはウレタンゲルからなり、高い応力緩和性を得ることができる。
第4の発明は、特に第1及び第2のいずれか1つの発熱体において、衝撃吸収素材の粘弾性フォームが、シリコンフォームあるいはウレタンフォームからなり、低い反発弾性と遅い変形戻り性を有し、衝撃吸収性能に優れた発熱体を得ることができる。
第5の発明は、特に第1及び第2のいずれか1つの発熱体において、衝撃吸収素材の弾性繊維が、ポリウレタン繊維あるいはポリエーテル・エステル繊維からなり、人体に装着した場合に身体の動きに追随した快適な着用感を得ることができる。
第6の発明は、特に第1〜第5のいずれか1つの発明の発熱体において、衝撃吸収素材が、自己吸着機能を有し、発熱体の保持を容易にするとともに、違和感のない快適性に優れた発熱体を提供することができる。
第7の発明は、特に第1〜第6のいずれか1つの発明の発熱体において、ベース側樹脂フィルム及び/またはカバー側樹脂フィルムと、衝撃吸収素材が両面テープにより接着してなり、容易な工法により発熱体を製造することができる。
第8の発明は、特に第1〜第7のいずれか1つの発明の発熱体において、両面テープが不織布を含み、この不織布の部分も緩衝材として機能させることができ、快適性と耐久性に優れた発熱体を得ることができる。
第9の発明は、特に第1〜第8のいずれか1つの発明の発熱体において、衝撃吸収素材により被覆された高分子発熱体が、発熱体を貫通する複数の開口部を備えるものであり、発熱体に加えられる様々な応力をこの開口部で逃がすことができ、人体に装着させた場合にもつっぱり感なく接触させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における高分子発熱体の概略切り欠き構成図を示すものであり、図1(a)は平面図、図1(b)は(a)のx−y断面図である。図1において、発熱体1の構成は以下の通りである。
ベース側樹脂フィルム2は、インフレーション法を用いて作成したもので、オレフィン系の熱可塑性樹脂(PPと優れた相溶性を示すPPの軟質化材を含む樹脂)と、耐熱性を発現させるための熱可塑性樹脂(エチレン及びプロピレンを直接反応させて得られた重合型TPO)と、電極や抵抗体との接触特性が良好となるオレフィン系の接着性樹脂(無水マレイン酸成分を含むエチレン成分を含む樹脂)の混練物からなり、合計3種の樹脂ブレンドからなるフィルムで、貼り合わせ後のフィルムの厚みとしては60−70ミクロンのものを得た。
このベース側樹脂フィルム2上に銀ペーストの印刷・乾燥により一対の電極4と、電極4により給電される位置にPTC抵抗体インクの印刷・乾燥により抵抗体5を作製した。抵抗体は、発熱温度が約40℃程度に成るように作製されており、エチレン酢酸ビニル共重合体を2種類組み合わせ、カーボンブラックを混練・架橋したものにアクリロニトリルブチルゴムをバインダーとして溶剤でインク化することにより得た。
カバー側樹脂フィルム3は、ベース側樹脂フィルム2と同様の樹脂組成物であり、上述した方法によりフィルムを得、これを述した電極4及びPTC抵抗体5に貼り合わせた。
さらにベース側樹脂フィルム2とカバー側樹脂フィルム3の外側を、衝撃吸収素材6として、ジェルテック社製の「アルファゲル」を用いて被覆した。本衝撃吸収素材は、シリコーンを主原料とする柔らかいゲル状素材であり、受けた衝撃を三次元的に分散させ、反発力や復元力をコントロールできる。また温度依存性が少なく、発熱体が使用される温度領域においては安定した性能を発揮できる。なお、ベース側樹脂フィルム2及びカバー側樹脂フィルム3と衝撃吸収素材6は、両面テープ7を用いることにより貼りあわせ、発熱体1を得た。なお両面テープ7として、アクリル系粘着剤と不織布の層構造からなるNo.501F(日東電工社製)を用いた。
本発熱体1の両面は、どちらも衝撃吸収素材6で被覆されており、長時間発熱体を装着しても、柔らかさや性能を損なうことなく、また保温性も良好であることがわかった。
(実施の形態2)
図2は、本実施の形態における高分子発熱体の概略切り欠き構成図を示すものであり、図2(a)は平面図、図1(b)は(a)のx−y断面図である。図2において、発熱体11の構成は以下の通りである。
ベース側樹脂フィルム2は、シート押出成形装置を用いて、衝撃吸収素材16上に熱融着により作成したもので、オレフィン系の熱可塑性樹脂(PPと優れた相溶性を示すPPの軟質化材を含む樹脂)と、耐熱性を発現させるための熱可塑性樹脂(エチレン及びプロピレンを直接反応させて得られた重合型TPO)と、電極や抵抗体との接触特性が良好となるオレフィン系の接着性樹脂(無水マレイン酸成分を含むエチレン成分を含む樹脂)の混練物からなり、合計3種の樹脂ブレンドからなるフィルムで、貼り合わせ後のフィルムの厚みとしては50−60ミクロンのものを得た。
衝撃吸収素材16として、イノアックコーポレーション社製の「NanNext」を用いた。本衝撃吸収素材は、耐熱性・難燃性に優れたシリコンフォームであり、高温から低温まで幅広い環境下で使用することができる。
この一体化された衝撃吸収素材16に熱融着されたベース側樹脂フィルム2上に銀ペーストの印刷・乾燥により一対の電極4と、電極4により給電される位置にPTC抵抗体インクの印刷・乾燥により抵抗体5を作製した。抵抗体は、発熱温度が約40℃程度に成るように作製されており、エチレン酢酸ビニル共重合体を2種類組み合わせ、カーボンブラックを混練・架橋したものにアクリロニトリルブチルゴムをバインダーとして溶剤でインク化することにより得た。
カバー側樹脂フィルム3は、ベース側樹脂フィルム2と同様の樹脂組成物であり、上述した方法により剥離紙の上にフィルムを作成した。この剥離紙を剥がした上で、上述した電極4及びPTC抵抗体5に貼り合わせ、発熱体11を作成した。
ベース側樹脂フィルム2の外側に貼りあわせた衝撃吸収素材16のあるほうの側を肌に直接接触するように配したところ、長時間発熱体を装着しても、柔軟性、快適感は維持されることがわかった。
(実施の形態3)
図3は、本実施の形態における高分子発熱体の概略切り欠き構成図を示すものであり、図3(a)は平面図、図3(b)は(a)のx−y断面図である。図3において、発熱体21の構成は以下の通りである。
ベース側樹脂フィルム2は、シート押出成形装置を用いて、衝撃吸収素材26上に熱融着により作成したもので、オレフィン系の熱可塑性樹脂(PPと優れた相溶性を示すPPの軟質化材を含む樹脂)と、耐熱性を発現させるための熱可塑性樹脂(エチレン及びプロピレンを直接反応させて得られた重合型TPO)と、電極や抵抗体との接触特性が良好となるオレフィン系の接着性樹脂(無水マレイン酸成分を含むエチレン成分を含む樹脂)の混練物からなり、合計3種の樹脂ブレンドからなるフィルムで、貼り合わせ後のフィルムの厚みとしては50−60ミクロンのものを得た。
衝撃吸収素材26には、東レ・デュポン社製の「ライクラ」を用いた。本衝撃吸収素材は、ポリウレタン弾性繊維からなり、伸長時は柔らかく、回復時は素早くサポート力が発現するため体に装着した場合に身体の動きに追随し快適な着用感が得られる。
この一体化された衝撃吸収素材26に熱融着されたベース側樹脂フィルム2上に銀ペーストの印刷・乾燥により一対の電極4と、電極4により給電される位置にPTC抵抗体インクの印刷・乾燥により抵抗体5を作製した。抵抗体は、発熱温度が約40℃程度に成るように作製されており、エチレン酢酸ビニル共重合体を2種類組み合わせ、カーボンブラックを混練・架橋したものにアクリロニトリルブチルゴムをバインダーとして溶剤でインク化することにより得た。
カバー側樹脂フィルム3は、ベース側樹脂フィルム2と同様の樹脂組成物であり、上述した方法により衝撃吸収素材26の上にフィルムを作成した。これを述した電極4及びPTC抵抗体5に貼り合わせ、発熱体21を作成した。
本発熱体21の両面は、どちらも衝撃吸収素材26で被覆されており、長時間発熱体を装着しても、快適感は維持されることがわかった。
(実施の形態4)
図4は、本実施の形態における高分子発熱体の概略切り欠き構成図を示すものであり、図4(a)は平面図、図4(b)は(a)のx−y断面図である。図4において、発熱体
31の構成は以下の通りである。
ベース側樹脂フィルム2は、インフレーション法を用いて作成したもので、オレフィン系の熱可塑性樹脂(PPと優れた相溶性を示すPPの軟質化材を含む樹脂)と、耐熱性を発現させるための熱可塑性樹脂(エチレン及びプロピレンを直接反応させて得られた重合型TPO)と、電極や抵抗体との接触特性が良好となるオレフィン系の接着性樹脂(無水マレイン酸成分を含むエチレン成分を含む樹脂)の混練物からなり、合計3種の樹脂ブレンドからなるフィルムで、貼り合わせ後のフィルムの厚みとしては60−70ミクロンのものを得た。
このベース側樹脂フィルム2上に銀ペーストの印刷・乾燥により一対の電極4と、電極4により給電される位置にPTC抵抗体インクの印刷・乾燥により抵抗体5を作製した。抵抗体は、発熱温度が約40℃程度に成るように作製されており、エチレン酢酸ビニル共重合体を2種類組み合わせ、カーボンブラックを混練・架橋したものにアクリロニトリルブチルゴムをバインダーとして溶剤でインク化することにより得た。
カバー側樹脂フィルム3は、ベース側樹脂フィルム2と同様の樹脂組成物であり、上述した方法によりフィルムを得、これを述した電極4及びPTC抵抗体5に貼り合わせた。
さらにベース側樹脂フィルム2とカバー側樹脂フィルム3の外側を、衝撃吸収素材36として、シリコンゲルの片面側をアクリルフォームで処理し、自己吸着性機能を持たせることにより、ベース側樹脂フィルム2とカバー側樹脂フィルム3に吸着させた。従って両面テープなどが不要となり更に工程を簡略化できることがわかった。
さらに本発熱体31においては、図4(a),(b)にも図示する様に、上下の衝撃吸収素材の層を貫通する開口部38としてスリットを設けることにより、更に柔軟性を発揮させる工夫を施した。結果、本発熱体31は、衝撃吸収素材36で被覆されており、長時間発熱体を装着しても、快適感は維持され、また保温性も良好であり、かつ適度な柔軟性を示すことがわかった。
以上のように、本発明にかかる発熱体は、快適性と柔軟性を併せ持つ発熱体を提供できるので、座席ヒーター以外にも、直接人体に接触させて用いるようなサポータ様のヒーター等への応用展開が可能となる。
(a)本実施の形態1における発熱体の構成を示す切り欠き平面図(b)同発熱体の断面図 (a)本実施の形態2における発熱体の構成を示す切り欠き平面図(b)同発熱体の断面図 (a)本実施の形態3における発熱体の構成を示す切り欠き平面図(b)同発熱体の断面図 (a)本実施の形態4における発熱体の構成を示す切り欠き平面図(b)同発熱体の断面図 (a)従来の発熱体を示す平面図(b)同発熱体の断面図
符号の説明
1,11,21,31,41 発熱体
2 ベース側樹脂フィルム
3 カバー側樹脂フィルム
4 電極
5 抵抗体
6,16,26,36 衝撃吸収素材
7 両面テープ
38 開口部
42 ベース材
43 カバー材
44 電極
45 抵抗体

Claims (9)

  1. ベース側樹脂フィルムとカバー側樹脂フィルムに狭持してなる一対の電極と、該一対の電極間に形成された抵抗体とを備えた高分子発熱体において、前記ベース側樹脂フィルム及び/または前記カバー側樹脂フィルムの外表部を、衝撃吸収素材により被覆することを特徴とする高分子発熱体。
  2. 前記衝撃吸収素材が、ゲル、粘弾性フォームあるいは弾性繊維から選ばれる少なくとも1種の化合物群を含む請求項1記載の高分子発熱体。
  3. 前記衝撃吸収素材のゲルが、シリコンゲルあるいはウレタンゲルからなる請求項1または2記載の高分子発熱体。
  4. 前記衝撃吸収素材の粘弾性フォームが、シリコンフォームあるいはウレタンフォームからなる請求項1または2記載の高分子発熱体。
  5. 前記衝撃吸収素材の弾性繊維が、ポリウレタン繊維あるいはポリエーテル・エステル繊維からなる請求項1または2記載の高分子発熱体。
  6. 前記衝撃吸収素材が、自己吸着機能を有する請求項1〜5記載のいずれか1項に高分子発熱体。
  7. 前記ベース側樹脂フィルム及び/または前記カバー側樹脂フィルムと、前記衝撃吸収素材が両面テープにより接着してなる請求項1〜6項のいずれか1項に記載の高分子発熱体。
  8. 前記両面テープが不織布を含む請求項1〜7項のいずれか1項に記載の高分子発熱体。
  9. 前記衝撃吸収素材により被覆された高分子発熱体が、該発熱体を貫通する複数の開口部を備える請求項1〜8のいずれか1項に記載の高分子発熱体。
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