JP2008038943A - 歯車装置及びその駆動方法 - Google Patents

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正昭 芝
Seiji Minegishi
清次 峯岸
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Abstract

【課題】簡単な構成で、シザース構造を必要なときにのみ形成し、バックラッシの防止と伝達容量の確保を両立させる。
【解決手段】互いに噛合する第1、第2歯車86、84から構成された、第1歯車86が、第2歯車84との動力伝達が可能な噛合状態を維持したまま軸方向Xに沿って離反・接近可能な一対の歯車体87、89で構成されたヘリカルギヤセット88を用い、該ヘリカルギヤセット88の停止時を含む無負荷〜軽負荷時において、付勢手段96の付勢力により一対の歯車体87、89を互いに軸方向Xに離反させ、該ヘリカルギヤセット88の定常運転時を含む中負荷〜高負荷において、アキシャル方向の分力により付勢手段96の付勢力に抗して前記一対の歯車体87、89を互いに軸方向Xに接近させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、歯車装置及びその駆動方法に関する。
歯車の噛合によって動力を伝達する駆動系には、歯車同士の噛合に必ずバックラッシが存在する。そのため、回転方向が逆転するとき等において、駆動側の回転が直ちに出力側に反映されなかったり、また、当該バックラッシが詰められるときに、衝撃音が発生したりする不具合があることが指摘されている。また、特に軽負荷時にトルク変動があると、歯面同士が接触と離反を繰り返して耳障りな騒音を発生する原因となったりすることもある。
このバックラッシに起因する不具合の発生を防止する構成として、例えば特許文献1にいわゆる「シザース構造」と称される構造が開示されている。
この構造は、図5(A)(B)に示されるように、駆動側の第1歯車12が固定歯車体14とスライド歯車体16とで構成されている。両歯車体14、16は、ともに共通の被駆動側の第2歯車18と噛合している。両歯車体14、16との間にはこのうちのスライド歯車体16を軸方向X0に移動させるためにころ状の重錘部材20が介在されている。この重錘部材20に働く遠心力と楔の作用によりスライド歯車体16は固定歯車体14から軸方向X0に離反可能である。
スライド歯車体16には、一対の波状歯面部材22、24が付設されている。この波状歯面部材22、24は、スライド歯車体16が軸方向X0に移動した際に、該スライド歯車体16をその円周方向Y0に変位させる機能を有する。即ち、両歯車体14、16は、スライド歯車体16が軸方向X0に移動することによって互いの円周方向Y0の位相がずれる。この結果、固定歯車体14が第2歯車18の一方側の回転に対してバックラッシ零、スライド歯車体16が同じ第2歯車18の他方側の回転に対してバックラッシ零の状態が形成される。
なお、図の符号26は、重錘部材20を半径方向外側に付勢するためのばねである。このばね26は、多少のトルク変動があっても常時両歯車体14、16を離反させるように機能し、両歯車体14、16を第2歯車18に対し常にシザース状態に維持している。
上述したような「シザース構造」は、いずれの回転方向に対してもバックラッシを零にできるという利点があり、用途により強いニーズがある。
特開昭62−35164号公報
しかしながら、シザース構造には、軸方向に2枚並べられた歯車体のうち、一方の側の歯車体しか動力伝達に寄与できないという大きな問題がある。すなわち、前述した従来例で言うならば、被駆動側の第2歯車18を一方の側に回転させるときには固定歯車体14しか動力伝達に寄与し得ず、第2歯車18を他方側に回転させるときにはスライド歯車体16しか動力伝達に寄与し得ない。
この問題は、シザース構造が、いずれの回転方向に対しても一対の歯車体の片方ずつが相手側の歯車と強く接触した状態を保つという構造であることから、当該構造の持つ不可避的な問題と言える。
しかしながら、そのため、例えばバックラッシに関して無対策の装置と同じ伝達容量或いは耐久性を確保するためには、該無対策の装置と較べて軸方向長(及び重量)を増大せざるを得なかった。
本発明は、このような従来の問題を解消するためになされたものであって、「運転状態」という観点から抜本的に構造を考え直し、基本的にいわゆる「シザース構造」を採用してその利点を実質的に享受ながら、軸方向長、あるいは重量をほとんど増大させずに済ますことができる歯車装置及びその運転方法を提供することをその課題としている。
本発明は、互いに噛合する第1、第2歯車から構成され、動力伝達時にアキシャル方向の分力が発生するヘリカルギヤセットであって、前記第1歯車が、前記第2歯車との動力伝達が可能な噛合状態を維持したまま互いに軸方向に沿って離反・接近可能な一対の歯車体で構成されたヘリカルギヤセットと、該一対の歯車体のうち少なくとも一方の歯車体に、該一方の歯車体を相手方の歯車体に対して軸方向に変位させる付勢力を付与可能な付勢手段と、を備えた歯車装置により、上記課題を解決したものである。
また、本発明は、互いに噛合する第1、第2歯車から構成され、動力伝達時にアキシャル方向の分力が発生するヘリカルギヤセットであって、前記第1歯車が、前記第2歯車との動力伝達が可能な噛合状態を維持したまま互いに軸方向に沿って離反・接近可能な一対の歯車体で構成されたヘリカルギヤセットを用い、該ヘリカルギヤセットの少なくとも停止時を含む第1の運転状態において、前記付勢手段の付勢力により前記一対の歯車体を互いに軸方向の第1の位置に位置決めする工程と、該ヘリカルギヤセットの少なくとも停止時を含まない第2の運転状態において、前記アキシャル方向の分力により前記付勢手段の付勢力に抗して前記一対の歯車体を互いに軸方向の第2の位置に位置決めする工程と、を含む歯車装置の駆動方法により、同じく上記課題を解決したものである。
バックラッシの不具合が最も顕著に発生するのは、起動時及び軽負荷時など特定の運転状態にほぼ限定される。本発明では運転状態を考慮し、必要なときにのみ実質的にシザース構造を形成するようにする。即ち、本発明では、先ず、簡単な構造でシザース構造が得られるように、ギヤセットとして軸線に対して所定のねじれ角を有しているヘリカルギヤセットを用いる。このねじれ角の存在により、一対の歯車体のうちの一方側を軸方向に離反させるだけで(特に円周方向には回転させなくても)、第2歯車との噛合関係で「相対的に」シザース状態を形成することができる。
また、ヘリカルギヤセットは、このねじれ角の存在により、運転時にその時の伝達トルクに応じてスラスト力(アキシャル方向の分力)が発生するが、本発明では、このスラスト力を積極的に利用するべく、例えば、一対の歯車体を軸方向に離反させる時の付勢力をこのスラスト力との関係で所定の値に設定する。即ち、従来は、いかなる運転時にもシザース状態が崩れないような強い付勢力を付与するようにしていたが、本発明では、特定の運転時では該スラスト力の方が勝るような値、即ちシザース状態を維持できないような値に設定可能とし、シザース状態の形成が必要ないときには、両歯車体が共同して動力を伝達するようにする。換言するならば、第1歯車を構成する一対の歯車体が、第2歯車との「動力伝達が可能な噛合状態を維持したまま」互いに軸方向にそって離反・接近できるような構成とする。
詳細な作用は後に詳述するが、これにより、例えば、停止状態から回転を開始するときには、付勢手段によってシザース構造を形成することにより、バックラッシ零での立ち上がりを実現できる。また、例えば、伝達トルクが上昇して定常状態を含む中〜高負荷状態になったときには、一対の歯車体が「共同して」動力を伝達する状態が形成できるようにし、従来不可避とされていた「伝達容量が減少する」という問題を自動的に解消させるような構成も構築可能である。勿論、運転状態から減速して停止したときにシザース状態が再び自動的に形成されるように構成することも可能であり、更には、例えば、軽負荷運転時においてシザース構造を常に形成することにより、該軽負荷運転時において特に問題となりがちであったトルク変動に起因する噛合音の増大を防止できるというシザース構造本来の効果を得るように構成することも可能となる。
シザース構造によって得られる利点を享受しながら、従来不可避とされていた「伝達容量の減少」というこの構造特有の不具合が発生するのを防止できる。
以下図面に基づいて本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
この実施形態では、本発明に係る歯車装置をギヤドモータの減速機に適用している。
図1を参照して、このギヤドモータ40は、モータ50、カップリング装置60、及び減速機70から主に構成されている。モータ50のモータ軸52は、カップリング装置60のカップリング62の一端側62Aと摩擦連結により一体化されている。カップリング62の他端側62Bは、減速機70の入力軸72と摩擦連結により一体化されている。なお、符号64はカップリング装置60のケーシング、66はアダプタである。
減速機70は、軸受74、76によって回転自在に支持された前記入力軸72、及び軸受78、80によって回転自在に支持された出力軸82を備える。また、この減速機70は、減速機構(兼バックラッシ防止機構)として、入力軸72に組み込まれたヘリカルピニオン(第2歯車)84と、出力軸82に組み込まれたヘリカルギヤ(第1歯車)86とからなるヘリカルギヤセット88を備える。このヘリカルギヤセット88のうち、ヘリカルギヤ(第1歯車)86の方が、一対の歯車体(モータ側歯車体と反モータ側歯車体)87、89で構成されている。
なお、本発明では、一対の歯車体で構成される方の歯車を便宜上第1歯車と定義しているが、この第1歯車は、駆動側に設定されてもよいし、従動側に設定されてもよい。
各歯車体87、89は、ヘリカルピニオン84との動力伝達が可能な噛合状態を維持したまま、スプライン90により、軸方向Xに沿って離反・接近可能である。
両歯車体87、89の対向面92、94にはそれぞれ凹部92A、94Aが形成されており、この凹部92A、94Aによって形成される空間Sにばね(付勢手段)96が配置されている。ばね96は一対の歯車体87、89の間に配置されて両歯車体87、89をそれぞれ離反させる方向に付勢している。このばね96の最大伸長時における付勢力Psは、当該ギヤドモータ40の出力軸82に被駆動機械である負荷(図示略)が接続され、且つ当該負荷が接続されているときの定常運転時に該出力軸82に発生すると考えられるアキシャル方向の分力(スラスト力)P0を超えない値、より具体的には該分力P0の4割〜7割程度の値(この実施形態では5割)に設定されている。なお、定常運転時の伝達トルクが大きく変動する用途のときは、モータ50の定格出力での運転時をもって定常運転時と考えればよい。なお、この出力軸82に発生する分力は、ヘリカルピニオン84のアキシャル方向に発生する分力と等しい。
モータ側歯車体87は軸受78の内輪78A、シム98及びスラストワッシャ99によってその軸方向モータ側への移動が規制されており、反モータ側歯車体89は、軸受80の内輪80Aによってその軸方向反モータ側への移動が規制されている。
また、入力軸72は、軸受74、76によりその軸方向Xの動きが規制されており、出力軸82は軸受78の内輪78A、シム98及びスラストワッシャ99、及び軸受80の内輪80Aよりその軸方向Xの動きが規制されている。
次に、この実施形態の作用を説明する。
モータ50が回転すると、カップリング62を介して減速機70の入力軸72にその回転が伝達される。カップリング62の一端側62Aはモータ軸52と摩擦連結によって一体化されており、また、カップリング62の他端側62Bも減速機70の入力軸72と摩擦連結によって一体化されているため、モータ50の回転はバックラッシ零の状態で該入力軸72に伝達される。
ここで、図2〜図4を用いてヘリカルギヤセット88によるバックラッシ防止に関する作用を詳細に説明する。
モータ50が停止している状態(アキシャル方向の分力Pが零の状態)においては、ばね96の付勢力Psにより、各歯車体87、89は離反されている(第1の状態)。このため、図1及び図4(A)に示されるように、反モータ側歯車体89はヘリカルピニオン84の正転時に当接する側の歯面84aに、また、モータ側歯車体87はヘリカルピニオン84の逆転時に当接する側の歯面84bとそれぞれ当接している。即ち、正逆両方向にバックラッシ零のいわゆるシザース状態が形成されている。従って、この状態からモータ50が回転を開始する場合、いずれの方向に回転する場合であっても、バックラッシ零の起動が可能となる。
今、正転方向に回転が開始される場合を考えると、出力軸82はヘリカルピニオン84、反モータ側歯車体89、及びスプライン90を介してバックラッシ零の状態で回転を開始する。しかし、伝達トルクTが上昇すると、ある時点からモータ側歯車体87が反モータ側歯車体89の側に引き寄せられ、該反モータ側歯車体89と共に回転するような現象が起こる。
このメカニズムは必ずしも厳密には分析されていないが、おそらくは、ばね96の付勢力Ps及びスラストワッシャ99側からの付勢反力及びモータ側歯車体87の慣性力等により、該モータ側歯車体87にはその位置に止まろうとする回転方向の抵抗成分が発生し、これに対しヘリカルピニオン84の正転側の歯面84aが追いついて回転力を与えるようになり、結局モータ側歯車体87においてもトルク伝達が行われるようになるためであると推察される。
それは、モータ側歯車体87側でもトルク伝達が行われるようになると、その伝達トルクTのアキシャル方向の分力(反モータ側歯車体89に発生するスラスト力と同方向のスラスト力)Pがモータ側歯車体87にも発生するようになるが、このモータ側歯車体87側に発生した分力Pは、伝達トルクTの上昇と共に増大するため、該分力Pがばね96の付勢力Psを上回った時点でモータ側歯車体87は該付勢力Psに抗して反モータ側歯車89側へと移動することになると解されるからである。
その結果、図2及び図4(B)で示されるように、両歯車体87、89は、互いに軸方向Xに接触した状態で共同してヘリカルピニオン84の動力をスプライン90を介して出力軸82に伝達するようになる(第2の状態)。従って、ヘリカルギヤ(第1歯車)86の伝達容量は両歯車体87、89の合計となり、耐久性が向上する。耐久性が同一で良い場合には、歯車体1枚当たりの軸方向厚さをより低減できる。この実施形態の場合、ばね96が両歯車体87、89の凹部92A、94A内に収容されているため、軸方向長の低減効果が特に大きい。
なお、両歯車体87、89が共同して動力を伝達するときには、両歯車体87、89が均等に負荷を受け持つように、ヘリカルピニオン84の歯面84a(逆転時は歯面84b)に対する両歯車体87、89の回転方向(円周方向)の位相が自動的に補正される。
モータ50が停止状態から逆転方向に回転を開始するときには、正転のときと左右方向の動きが対称になるだけで、全く同様の作用がなされる。即ち、起動直後には、図1及び図4(A)のシザース状態が維持されるため、出力軸82はヘリカルピニオン84、モータ側歯車体87、及びスプライン90を介してバックラッシ零で直ちに回転を開始する(第1の状態)。
その後、反モータ側歯車体89において発生するアキシャル方向の分力Pがばね96の付勢力Psを上回った段階で、該反モータ側歯車体89は付勢力Psに抗してモータ側歯車体87側に移動し、該モータ側歯車体87と接触する。この結果、図3及び図4(C)で示す状態となり、両歯車体87、89は共同してヘリカルピニオン84の動力をスプライン90を介して出力軸82に伝達する(第2の状態)。従って、この場合もヘリカルギヤ(第1歯車)86の伝達容量は両歯車体87、89の合計となる。
一方、モータ50の回転が減速され、伝達トルクTが小さくなると、ばね96の付勢力Psが再びアキシャル方向の分力Pを上回るようになり、本来の回転方向と逆の歯面に付勢された側の歯車体87または89が、本来の回転方向の歯面に付勢された歯車体89または87から再度離反し、自動的に図1及び図4(A)のシザース状態を再形成する(第1の状態)。そのため、次にモータ50が回転を開始するときには、正転及び逆転のいずれの方向に回転するときにも、バックラッシ零での起動が可能となる。
また、接続されている被駆動機械の負荷が小さく、定常運転時での伝達トルクよりも軽い負荷での運転が行われるとき(例えばコンベヤ等を搬送物がない状態で駆動したり、工作機械の刃物を非切削状態で移動させたりするとき)には、発生するアキシャル方向の分力が付勢力Psを上回ることがないため、常に図1及び図4(A)に示されるシザース状態が形成・維持されるようになる。そのため、バックラッシ零の状態での運転を継続でき、いわゆる脈動等に起因するトルク変動が発生したとしても、歯面同士が接触・離反を繰り返して騒音が増大するのを効果的に防止できる。
なお、上記実施形態においては、付勢手段としてばねが採用されていたが、本発明ではこれに限定されず、例えば、一対の歯車体のうち少なくとも一方の歯車体に対し、付勢力を磁力によって発生可能なマグネットユニットで構成するようにしてもよい。具体的には、上記実施形態の各歯車体87、89の凹部92A、94A内に、互いに反発する極を向かい合わせにした永久磁石(図示略)をそれぞれ配置しても同様な効果が得られる。
更には、歯車体87、89付近のケーシング95A、95Bの形状を若干設計変更して凹部(図示略)を形成し、ここに歯車体87、89との間に吸引力を生じさせるマグネットユニット(図示略)を埋め込んでもよい。この吸引力を利用する手法は、シザーズ状態形成時が最も付勢力が強く、歯車体が移動し始めると、急速に付勢力が低下する傾向となるため、用途によってはより使い易い傾向となる。この際、ケーシング95側のマグネットを電磁石として吸引力(付勢力)を可変とすることができれば、用途或いは運転状況に応じてシザース状態が維持される閾値をリアルタイムに変更するなど、より柔軟なバックラッシ制御を行うことが可能となる。更には、例えば、吸引力(付勢力)を正転方向と逆転方向とで変更することにより、正転方向に回転するときには回転開始から比較的長い所定期間に亘ってシザース状態が維持されるようにし、逆転方向に回転するときには、回転開始直後から両歯車体が共同して動力を伝達するように構成することも可能である。
なお、磁力を利用する場合は、(鉄粉等を吸着しないように)一対の歯車はステンレスやプラスチック等の被磁性体素材で製作することが好ましい。
簡単な構成でシザース構造によるバックラッシ零の効果を享受でき、しかも、従来のシザース構造では不可避とされる伝達容量の低下を実質的に回避できるため、特に位置制御の高精度化、軽負荷時の低騒音化と共に、小型化、低コスト化の要求される産業機械の駆動系等に広く適用可能である。
本発明に係る歯車装置の実施形態ギヤドモータの断面図 同ギヤドモータにおいて正転方向に所定値以上の動力が伝達されているときの断面図 同ギヤドモータにおいて逆転方向に所定値以上の動力が伝達されているときの断面図 図1〜図3の状態におけるヘリカルピニオンとヘリカルギヤの各歯車体の噛合状態を模式的に示す部分平断面図 従来のシザース構造の一例を示す(A)断面図、及び(B)その矢視VB−VB線に沿う部分断面図
符号の説明
40…ギヤドモータ
50…モータ
60…カップリング装置
70…減速機
72…入力軸
74、76、78、80…軸受
82…出力軸
84…ヘリカルピニオン(第2歯車)
86…ヘリカルギヤ(第1歯車)
88…ヘリカルギヤセット
87、89…歯車体
90…スプライン
92、94…対向面
92A、94A…凹部
96…ばね(付勢手段)
98…シム
99…スラストワッシャ

Claims (5)

  1. 互いに噛合する第1、第2歯車から構成され、動力伝達時にアキシャル方向の分力が発生するヘリカルギヤセットであって、前記第1歯車が、前記第2歯車との動力伝達が可能な噛合状態を維持したまま互いに軸方向に沿って離反・接近可能な一対の歯車体で構成されたヘリカルギヤセットと、
    該一対の歯車体のうち少なくとも一方の歯車体に、該一方の歯車体を相手方の歯車体に対して軸方向に変位させる付勢力を付与可能な付勢手段と、
    を備えたことを特徴とする歯車装置。
  2. 請求項1において、
    前記付勢手段が、
    前記ヘリカルギヤセットの少なくとも停止時を含まない所定の運転状態において前記第2歯車に発生する前記アキシャル方向の分力よりも小さな値に設定された付勢力を付与可能な構成とされた
    ことを特徴とする歯車装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記付勢手段が、前記一対の歯車体の間に配置されたばねで構成されている歯車装置。
  4. 請求項1または2において、
    前記付勢手段が、前記一対の歯車体のうち少なくとも一方の歯車体に対し、前記付勢力を磁力によって発生するマグネットユニットで構成されている歯車装置。
  5. 互いに噛合する第1、第2歯車から構成され、動力伝達時にアキシャル方向の分力が発生するヘリカルギヤセットであって、前記第1歯車が、前記第2歯車との動力伝達が可能な噛合状態を維持したまま互いに軸方向に沿って離反・接近可能な一対の歯車体で構成されたヘリカルギヤセットを用い、
    該ヘリカルギヤセットの少なくとも停止時を含む第1の運転状態において、前記付勢手段の付勢力により前記一対の歯車体を互いに軸方向の第1の位置に位置決めする工程と、
    該ヘリカルギヤセットの少なくとも停止時を含まない第2の運転状態において、前記アキシャル方向の分力により前記付勢手段の付勢力に抗して前記一対の歯車体を互いに軸方向の第2の位置に位置決めする工程と、
    を含むことを特徴とする歯車装置の駆動方法。
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