JP2020125812A - 回転伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2方向クラッチを用いて回転の伝達と遮断の切り換えを行うもので、回転伝達時のエネルギーロスや部品摩耗の少ない回転伝達装置を提供する。【解決手段】ヘリカルギヤからなる駆動ギヤ11に入力ギヤ12と同軸で噛み合うサブギヤ24を軸方向移動可能に配し、入力ギヤ12と出力軸13との間にローラ17を係合子とする2方向クラッチ14を設け、入力ギヤ12およびサブギヤ24が正回転するときは、2方向クラッチ14のローラ17が所定の係合状態となって回転伝達が行われ、入力ギヤ12およびサブギヤ24が逆回転するときには、サブギヤ24が軸方向で弾性部材25を介して2方向クラッチ14の保持器18に押し付けられ、保持器18が出力軸13に対して相対回転して、ローラ17の係合状態を変化させることにより回転伝達が行われるようにして、回転伝達時には部品どうしの摺動が生じない構成とした。【選択図】図5

Description

この発明は、回転の伝達と遮断の切り換えに用いられる回転伝達装置に関する。
ハイブリッド車両には、エンジンと減速機付きの電動モータを備え、通常走行時はエンジンで主駆動輪を駆動し、発進時や加速時等、負荷が大きいときにアシストとして電動モータで補助駆動輪を駆動するものがある。このタイプのハイブリッド車両では、電動モータから補助駆動輪までのトルク伝達経路に、回転の伝達と遮断の切り換えを行う回転伝達装置を組み込み、通常走行時には、その回転伝達装置によって補助駆動輪から電動モータへの回転の伝達を遮断するようにしている。このような回転伝達装置としては、スプラグやローラを係合子とする2方向クラッチを組み込んだものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上記の回転伝達装置のうち、ローラを係合子とする2方向クラッチを組み込んだものの一例を図7に示す。この回転伝達装置は、外部から入力トルクが加えられる駆動ギヤ51と、駆動ギヤ51と噛み合う入力ギヤ52と、入力ギヤ52の径方向内側に入力ギヤ52と同軸に配される出力軸(出力部材)53とを備え、入力ギヤ52と出力軸53との間に2方向クラッチ54が設けられている。
2方向クラッチ54は、入力ギヤ52と一体に回転するように入力ギヤ52に接続された外輪55と、出力軸53と一体に形成された内輪56と、外輪55と内輪56との間に組み込まれるローラ57と、ローラ57を外輪55および内輪56と係合可能に保持する保持器58と、外輪55および保持器58と係合するC字状の位相決めばね59とを備えている。その保持器58は、ローラ57を収容するポケット58aを有する本体部分が外輪55と内輪56との間に挿入されており、本体部分の一端側に側環部58bが設けられている。また、位相決めばね59は、保持器58の内周面に形成された係合溝58cに嵌め込まれており、その両端のフック部59aが保持器58を貫通して外輪55の一端に形成された切欠部55aと係合している。
そして、図8(a)に示すように、内輪56の外周面が円筒面とされ、外輪55の内周面に複数のカム面55aが設けられることにより、その円筒面と各カム面55aとの間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間60が形成されており、これらの各楔形空間60にローラ57が組み込まれている。
ここで、保持器58にはローラ57をポケット58aの周方向中央位置に向けて付勢する板ばね61が取り付けられているが、2方向クラッチ54の組立状態では、位相決めばね59によって保持器58が外輪55のカム面55aに対して相対的に位置決めされることにより、ローラ57が楔形空間60の一方の狭小部に押し込まれて外輪55および内輪56と係合するようになっている。
また、図7に示すように、保持器58の側環部58bの外周には断面L字状の摩擦リング62が摺動可能に嵌め込まれ、その摩擦リング62が弾性部材63により保持器58の側環部58bに形成されたフランジ部58dに押し付けられるとともに、摩擦リング62とハウジング64に固定された断面L字状の固定リング65との間に、摩擦リング62の逆回転を阻止する一方向クラッチ66が設けられている。ここで、保持器58のフランジ部58dと摩擦リング62との間に作用する摩擦トルクは、位相決めばね59から保持器58に負荷される回転トルクよりも大きく設定されている。なお、出力軸53の一端部と保持器58の側環部58bとの間、および出力軸53の他端部と入力ギヤ52との間には、それぞれ転がり軸受67、68が組み込まれている。
この回転伝達装置は上記の構成であり、駆動ギヤ51に入力トルクが入力されて、入力ギヤ52が正回転(図8(a)における左回転)すると、その回転が係合状態にある2方向クラッチ54の外輪55からローラ57を介して内輪56に伝達され、内輪56と一体の出力軸53が正回転する。このときには、2方向クラッチ54の保持器58も外輪55と一体に正回転し、保持器58に押し付けられた摩擦リング62は一方向クラッチ66に対して空転する。
一方、駆動ギヤ51への入力トルクの供給がなく、入力ギヤ52が停止した状態で、出力軸53が逆入力トルクを受けて正回転すると、2方向クラッチ54のローラ57と外輪55および内輪56との係合状態が解除されて、内輪56および出力軸53が空転し、外輪55および入力ギヤ52への回転伝達は遮断される。
また、駆動ギヤ51への入力トルクにより入力ギヤ52が逆回転するときには、一方向クラッチ66が摩擦リング62の逆回転を阻止するので、まず、図8(b)に示すように、摩擦リング62を押し付けられている保持器58およびローラ57が停止した状態で、外輪55が位相決めばね59を弾性変形させながら僅かに逆回転することにより、ローラ57が相対的に楔形空間60の他方側へ移動して外輪55および内輪56と係合する。これにより、入力ギヤ52の逆回転が外輪55からローラ57を介して内輪56に伝達され、出力軸53も逆回転するようになる。このとき、外輪55と一体に逆回転する保持器58は、逆回転を阻止された摩擦リング62と摺動することになる。そして、駆動ギヤ51への入力トルクの供給がなくなると、位相決めばね59の弾性復元により保持器58が外輪55に対して相対回転し、図8(a)の状態に戻るようになっている。
特開2009−101738号公報
ところが、上記の従来の回転伝達装置では、正回転の伝達時には、摩擦リングが一方向クラッチに対して空転するための空転トルクが必要となり、逆回転の伝達時には、保持器が摩擦リングに対して摺動しながら回転するため、エネルギーロスや互いに摺動する部品の摩耗が問題となるおそれがあった。
そこで、この発明は、2方向クラッチを用いて回転の伝達と遮断の切り換えを行うもので、回転伝達時のエネルギーロスや部品摩耗の少ない回転伝達装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、この発明は、外部から入力トルクが加えられる駆動ギヤと、前記駆動ギヤと噛み合う入力ギヤと、前記入力ギヤと同軸に配される出力部材とを備え、前記入力ギヤと出力部材との間に2方向クラッチが設けられており、前記2方向クラッチは、前記入力ギヤと出力部材のうちの一方と一体回転する外輪と、前記入力ギヤと出力部材のうちの他方と一体回転する内輪と、前記外輪と内輪の間に組み込まれる係合子と、前記係合子を外輪および内輪と係合可能に保持する保持器と、前記係合子が外輪および内輪と所定の係合状態となる位相に前記保持器を位置決めする位相決めばねとを備えたものであり、前記2方向クラッチにより前記入力ギヤと出力部材の間での回転の伝達と遮断の切り換えを行う回転伝達装置において、前記駆動ギヤの少なくとも一部がヘリカルギヤからなり、その駆動ギヤのヘリカルギヤ部分と噛み合うヘリカルギヤからなるサブギヤが、前記入力ギヤと同軸に配され、前記駆動ギヤとともに回転するときに作用する軸方向力によって軸方向移動可能となっており、前記入力ギヤおよびサブギヤが正回転するときは、前記係合子が前記所定の係合状態で外輪および内輪と係合することにより、前記入力ギヤの正回転が出力部材に伝達され、前記入力ギヤおよびサブギヤが逆回転するときは、前記サブギヤが軸方向で保持器に押し付けられ、前記保持器が位相決めばねの弾力に抗してサブギヤと一体に出力部材に対して相対回転することにより、前記係合子の外輪および内輪との係合状態が変化して、前記入力ギヤの逆回転が出力部材に伝達される構成を採用した。
すなわち、駆動ギヤと噛み合う入力ギヤおよび駆動ギヤのヘリカルギヤ部分と噛み合うヘリカルギヤからなるサブギヤの回転方向が正回転から逆回転に変わったときには、サブギヤが入力ギヤと出力部材との間に設けられた2方向クラッチの保持器に押し付けられて係合子の係合状態を変化させることにより、入力ギヤの逆回転が出力部材に伝達されるようにして、回転伝達時には部品どうしの摺動が生じない構成としたのである。
ここで、前記サブギヤが、軸方向で前記保持器に押し付けられるとき、同時に前記入力ギヤに押し付けられるようにすれば、逆回転伝達時にサブギヤが軸方向のたわみを生じにくくなり、回転伝達動作の安定性の向上が図れる。
また、前記駆動ギヤの全体および前記入力ギヤがヘリカルギヤからなる構成とすれば、駆動ギヤの構造が簡単になり、製造しやすくなる。なお、その場合は、入力ギヤの軸方向移動を規制するようにするとよい。
そして、前記2方向クラッチとしては、前記外輪と内輪の互いの径方向の対向面うち、前記入力ギヤと一体回転する方の部材の対向面が円筒面とされ、前記出力部材と一体回転する方の部材の対向面に複数のカム面が設けられることにより、前記円筒面と各カム面との間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間が形成されており、これらの各楔形空間に前記係合子としてのローラが組み込まれているものを採用することができる。
この発明の回転伝達装置は、上述したように、駆動ギヤから出力部材への回転伝達時に部品どうしの摺動が生じないので、従来の摩擦リングと一方向クラッチを組み込んだものに比べて、回転伝達時のエネルギーロスや部品摩耗を抑制することができる。
この発明の実施形態の回転伝達装置が組み込まれた車両の駆動力伝達系の概略図 図1の回転伝達装置の組込状態を示す正面断面図 図2の要部を拡大して示す正面断面図 (a)は図3のIVa−IVa線に沿った断面図、(b)は図3のIVb−IVb線に沿った断面図 図3に対応して回転伝達装置の逆回転伝達時の状態を示す正面断面図 (a)は図5のVIa−VIa線に沿った断面図、(b)は図5のVIb−VIb線に沿った断面図 従来の回転伝達装置の組込状態の要部を示す正面断面図 (a)は図7のVIIIa−VIIIa線に沿った断面図、(b)は(a)に対応して逆回転伝達時の状態を示す断面図
以下、図1乃至図6に基づき、この発明の実施形態を説明する。図1は、実施形態の回転伝達装置10が組み込まれた車両の駆動力伝達系の概略を示す。この車両は、エンジン1と減速機付き電動モータ2を搭載したハイブリッド車両である。そのエンジン1の回転は、トランスミッション3およびディファレンシャル4を介して主駆動輪である前輪5に伝達され、電動モータ2に付設された減速機6の出力軸7の回転は、回転伝達装置10およびディファレンシャル8を介して補助駆動輪である後輪9に伝達されるようになっている。そして、通常走行時はエンジン1で前輪5が駆動され、発進時や加速時等、負荷が大きいときにアシストとして電動モータ2で後輪9が駆動される。その電動モータ2と後輪9との間に設けられる回転伝達装置10の基本的な構成は、前述の図7に示した従来のものとほぼ同じである。
すなわち、この実施形態の回転伝達装置10は、図2に示すように、減速機6の出力軸7の先端部に取り付けられる駆動ギヤ11と、駆動ギヤ11と噛み合う入力ギヤ12と、入力ギヤ12の径方向内側に入力ギヤ12と同軸に配され、ディファレンシャル8の外周に固定される出力軸(出力部材)13とを備え、その入力ギヤ12と出力軸13との間に2方向クラッチ14が設けられている。
2方向クラッチ14は、図3に示すように、入力ギヤ12と一体に形成された外輪15と、出力軸13と一体に形成された内輪16と、外輪15と内輪16との間に組み込まれる係合子としてのローラ17と、ローラ17を外輪15および内輪16と係合可能に保持する保持器18と、内輪16および保持器18と係合し、ローラ17が外輪15および内輪16と所定の係合状態となる位相(相対的な回転方向位置)に保持器18を位置決めするC字状の位相決めばね19とを備えている。その保持器18は、ローラ17を収容するポケット18aを有する本体部分が外輪15と内輪16との間に挿入されており、本体部分の一端側に側環部18bが設けられている。なお、外輪および内輪は、それぞれ入力ギヤおよび出力軸と別体に形成して一体回転するように接続してもよい。
そして、図4(a)に示すように、外輪15の内周面が円筒面とされ、内輪16の外周面に複数のカム面16aが設けられることにより、その円筒面と各カム面16aとの間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間20が形成されており、これらの各楔形空間20にローラ17が組み込まれている。また、図4(b)に示すように、位相決めばね19は内輪16の一端面の係合溝16bに嵌め込まれており、その両端のフック部19aが保持器18の係合孔18cと係合している。
ここで、保持器18にはローラ17をポケット18aの周方向中央位置に向けて付勢する板ばね21が取り付けられているが、2方向クラッチ14の組立状態では、位相決めばね19によって保持器18が内輪16のカム面16aに対して相対的に位置決めされることにより、ローラ17が楔形空間20の一方の狭小部に押し込まれて外輪15および内輪16と係合するようになっている。また、出力軸13の一端部と保持器18の側環部18bとの間、および出力軸13の他端部と入力ギヤ12との間に、それぞれ転がり軸受22、23が組み込まれている。
次に、この回転伝達装置10において、従来のものと本質的に異なっている構成について説明する。まず、図3に示すように、駆動ギヤ11および入力ギヤ12はヘリカルギヤからなり、その駆動ギヤ11と噛み合うヘリカルギヤからなるサブギヤ24が入力ギヤ12と軸方向で隣接して同軸に配されている。その入力ギヤ12およびサブギヤ24は、正回転時に軸方向一端側への軸方向力を受ける状態で駆動ギヤ11と噛み合っているが、入力ギヤ12は転がり軸受23によって軸方向移動を規制されている。一方、サブギヤ24は、軸方向移動可能な状態で、保持器18の側環部18bに回転自在に支持されている。
そして、保持器18の側環部18bの外周には、サブギヤ24に対して入力ギヤ12と同じ側に弾性部材25が取り付けられるとともに、入力ギヤ12と反対の側にフランジ部18dが設けられており、弾性部材25がサブギヤ24を保持器18のフランジ部18dに押し付けている。その弾性部材25の弾力は、サブギヤ24が逆回転時に受ける軸方向力よりも小さく設定されている。これにより、サブギヤ24は、正回転時には保持器18のフランジ部18dに軸方向一端側への移動を規制され、逆回転時には弾性部材25の圧縮しろ分だけ軸方向他端側へ移動可能となっている。
この回転伝達装置は上記の構成であり、駆動ギヤ11に入力トルクが入力されて、入力ギヤ12が外輪15と一体に正回転(図4(a)における左回転)すると、2方向クラッチ14はローラ17と外輪15および内輪16とが係合状態にあるので、外輪15の回転がローラ17を介して内輪16に伝達され、内輪16と一体の出力軸13が正回転する。このとき、サブギヤ24は弾性部材25によって保持器18のフランジ部18dに押し付けられているが、サブギヤ24と保持器18は同じ回転数で正回転することになるので、サブギヤ24と保持器18および弾性部材25とは摺動しない。
一方、駆動ギヤ11への入力トルクの供給がなく、入力ギヤ12が停止した状態で、出力軸13が逆入力トルクを受けて正回転すると、2方向クラッチ14のローラ17と外輪15および内輪16との係合状態が解除されて、内輪16および出力軸13がローラ17および保持器18とともに空転し、外輪15および入力ギヤ12への回転伝達は遮断される。
また、駆動ギヤ11への入力トルクにより入力ギヤ12が逆回転するときには、図5に示すように、入力ギヤ12とともに逆回転するサブギヤ24が、軸方向力を受けて弾性部材25を圧縮しながら軸方向他端側へ移動し、軸方向で弾性部材25を介して保持器18に押し付けられると同時に入力ギヤ12に押し付けられる。これにより、まず、図6(a)、(b)に示すように、内輪16および出力軸13が停止した状態で、サブギヤ24と一体に保持器18が位相決めばね19の弾力に抗して(位相決めばね19を弾性変形させながら)僅かに逆回転し、ローラ17が相対的に楔形空間20の他方側へ移動して外輪15および内輪16と係合する。これにより、入力ギヤ12の逆回転が外輪15からローラ17を介して内輪16に伝達され、出力軸13も逆回転するようになる。このとき、サブギヤ24は弾性部材25を介して保持器18に押し付けられているが、サブギヤ24と保持器18は同じ回転数で逆回転することになるので、サブギヤ24と保持器18および弾性部材25とは摺動しない。そして、駆動ギヤ11への入力トルクの供給がなくなると、位相決めばね19の弾性復元により保持器18およびローラ17が内輪16に対して相対回転し、図4(a)、(b)の状態に戻る。
この回転伝達装置では、上述したように、駆動ギヤ11から出力軸13への回転伝達時には、その回転方向によらず、サブギヤ24が保持器18や弾性部材25と摺動せず、他の部品どうしの摺動も生じないので、従来の摩擦リングと一方向クラッチを組み込んだものに比べて、エネルギーロスや部品摩耗を抑制することができる。また、従来のものに比べると、一方向クラッチが不要となる分、全体の構成が簡略化される。
なお、逆回転伝達時には、必ずしもサブギヤが入力ギヤに押し付けられなくてもよいが、実施形態のようにサブギヤが入力ギヤに押し付けられるようにした方が、サブギヤの軸方向のたわみが生じにくく、回転伝達動作の安定性を高めることができる。
また、駆動ギヤは、サブギヤと噛み合う部分のみをヘリカルギヤとし、入力ギヤとは平歯車で噛み合うようにすることもできるが、実施形態のように駆動ギヤ全体をヘリカルギヤからなるものとした方が、構造が簡単になり製造しやすくなるので好ましい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、実施形態ではローラを係合子とする2方向クラッチを組み込んでいるが、2方向クラッチは、スプラグを係合子とし、外輪の内周面と内輪の外周面をいずれも円筒面としたものを組み込むようにしてもよい。
また、実施形態では2方向クラッチの外輪を入力ギヤと一体回転するものとし、内輪を出力部材と一体回転するものとしたが、これと逆に外輪が出力部材と一体回転し、内輪が入力ギヤと一体回転する構造とすることもできる。
また、この発明は、実施形態のようなハイブリッド車両に使用される回転伝達装置に限らず、回転の伝達と遮断の切り換えを行う回転伝達装置に広く適用することができる。
10 回転伝達装置
11 駆動ギヤ
12 入力ギヤ
13 出力軸(出力部材)
14 2方向クラッチ
15 外輪
16 内輪
16a カム面
17 ローラ(係合子)
18 保持器
19 位相決めばね
20 楔形空間
24 サブギヤ
25 弾性部材

Claims (4)

  1. 外部から入力トルクが加えられる駆動ギヤと、前記駆動ギヤと噛み合う入力ギヤと、前記入力ギヤと同軸に配される出力部材とを備え、前記入力ギヤと出力部材との間に2方向クラッチが設けられており、
    前記2方向クラッチは、前記入力ギヤと出力部材のうちの一方と一体回転する外輪と、前記入力ギヤと出力部材のうちの他方と一体回転する内輪と、前記外輪と内輪の間に組み込まれる係合子と、前記係合子を外輪および内輪と係合可能に保持する保持器と、前記係合子が外輪および内輪と所定の係合状態となる位相に前記保持器を位置決めする位相決めばねとを備えたものであり、
    前記2方向クラッチにより前記入力ギヤと出力部材の間での回転の伝達と遮断の切り換えを行う回転伝達装置において、
    前記駆動ギヤの少なくとも一部がヘリカルギヤからなり、その駆動ギヤのヘリカルギヤ部分と噛み合うヘリカルギヤからなるサブギヤが、前記入力ギヤと同軸に配され、前記駆動ギヤとともに回転するときに作用する軸方向力によって軸方向移動可能となっており、
    前記入力ギヤおよびサブギヤが正回転するときは、前記係合子が前記所定の係合状態で外輪および内輪と係合することにより、前記入力ギヤの正回転が出力部材に伝達され、
    前記入力ギヤおよびサブギヤが逆回転するときは、前記サブギヤが軸方向で保持器に押し付けられ、前記保持器が位相決めばねの弾力に抗してサブギヤと一体に出力部材に対して相対回転することにより、前記係合子の外輪および内輪との係合状態が変化して、前記入力ギヤの逆回転が出力部材に伝達されることを特徴とする回転伝達装置。
  2. 前記サブギヤは、軸方向で前記保持器に押し付けられるとき、同時に前記入力ギヤに押し付けられるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の回転伝達装置。
  3. 前記駆動ギヤの全体および前記入力ギヤがヘリカルギヤからなることを特徴とする請求項1または2に記載の回転伝達装置。
  4. 前記2方向クラッチは、前記外輪と内輪の互いの径方向の対向面うち、前記入力ギヤと一体回転する方の部材の対向面が円筒面とされ、前記出力部材と一体回転する方の部材の対向面に複数のカム面が設けられることにより、前記円筒面と各カム面との間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間が形成されており、これらの各楔形空間に前記係合子としてのローラが組み込まれていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114151467A (zh) * 2021-12-03 2022-03-08 华星传动科技无锡有限公司 一种便于拆卸安装的双向离合器

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