JP2008027203A - 取引処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高齢者と車椅子利用者がそれぞれの最適な状態で楽に操作を行うことができる取引処理装置を提供する。
【解決手段】本体1の前面に、利用者により操作が行われる接客面3が斜め上を向くように設けられている取引処理装置において、接客面3の側方に取り付けられた遮蔽板4の下部にL字状の透孔20を形成し、接客面3に対して手前に突出する第1の把持部21と、第1の把持部21より上側に位置して接客面3に沿って上方へ延びる第2の把持部22とを設けた。
【選択図】図1
【解決手段】本体1の前面に、利用者により操作が行われる接客面3が斜め上を向くように設けられている取引処理装置において、接客面3の側方に取り付けられた遮蔽板4の下部にL字状の透孔20を形成し、接客面3に対して手前に突出する第1の把持部21と、第1の把持部21より上側に位置して接客面3に沿って上方へ延びる第2の把持部22とを設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、駅に設置される自動券売機などの取引処理装置に関し、特に、高齢者や車椅子利用者に対して使い勝手を良くした取引処理装置に関する。
鉄道の駅に設置される自動券売機は、省力化のための駅務機器として今日広く普及しているが、利用者の中には高齢者や車椅子利用者なども含まれるため、これらの者が少しでも使い易くなるように、自動券売機には様々な工夫が施されている。後掲の特許文献1では、利用者の個人情報を記憶した携帯型の無線カードから利用者の個人情報を読み取り、読み取った情報に基づき、たとえば高齢者であれば、視認し易い大きな文字を接客面に表示するようにした自動券売機が記載されている。しかしながら、自動券売機は立ったまま操作をすることが必要なため、自力で立ち姿勢を維持するのが困難な高齢者や、立つために介助が必要な車椅子利用者にとって、従来の自動券売機は使いづらいものであった。特許文献1では、このような問題についての対策は考慮されていない。
一方、後掲の特許文献2には、操作部に取手を配置した現金自動預払機が記載されている。本文献においては、高齢者が取手を握って身体を支えながら操作を行なったり、取手の操作パネルより突出した部分に身体を傾けて寄りかかりながら操作したりすることができるようになっており、また、車椅子利用者が取手を握って現金自動預払機に近づくことができるようになっている。後掲の特許文献3にも、高齢者が容易に操作できるように、接客面に取手(アシストバー)を設けた端末装置が記載されている。
ところで、高齢者と車椅子利用者とでは、接客面を操作する際の姿勢が異なり、高齢者の場合は、立ったままの姿勢で接客面の斜め上方向から操作を行うのが通例であるのに対し、車椅子利用者の場合は、車椅子に着座した姿勢で操作を行おうとすれば、接客面の斜め下方向から操作を行うのが通例である。したがって、立ったままで操作を行うのが辛い高齢者にとっては、接客面に寄り掛かった姿勢で楽に操作ができるような工夫が望まれ、車椅子利用者にとっては、車椅子に座ったまま手を伸ばして上方にある操作部でも楽に操作ができるような工夫が望まれる。しかるに、特許文献2や特許文献3ではこの点が考慮されておらず、高齢者も車椅子利用者も同じ取手を握るようになっているため、必ずしも両者にとって満足のゆく最適状態で操作を行えることが保証されるものではなかった。
本発明は、上述した課題に鑑み、高齢者と車椅子利用者がそれぞれの最適な状態で楽に操作を行うことができる取引処理装置を提供するものである。
本発明は、本体の前面に、利用者により操作が行われる接客面が斜め上を向くように設けられている取引処理装置において、接客面の側方に、接客面に対して手前に突出する第1の把持部と、この第1の把持部より上側に位置して接客面に沿って上方へ延びる第2の把持部とを設けたものである。
本発明では、第1の把持部が接客面に対し手前に突出するように設けられ、この第1の把持部より上側に、第2の把持部が接客面に沿うように設けられているので、車椅子利用者は、車椅子に座ったまま下側の第1の把持部を手で握って車椅子を接客面に引き寄せることが出来るとともに、片手で第1の把持部を握り、この状態でもう一方の片手を上に伸ばすことによって、上方にある操作部に対しても楽に操作を行うことができる。また、高齢者は、上側の第2の把持部を手で握ることにより、立ったまま接客面に寄り掛かった姿勢で楽に操作を行うことができる。このように、把持部を車椅子利用者用の第1の把持部と、高齢者用の第2の把持部とに分けたことにより、車椅子利用者にとっても高齢者にとっても、それぞれの最適な状態で楽に操作を行うことが可能となり、双方にとって使い易い取引処理装置が実現される。
本発明においては、接客面の側方に板状部材を取り付け、この板状部材にL字状の透孔を形成することにより、第1および第2の把持部を設けてもよい。この場合、上記板状部材は、接客面での操作が覗かれないようにするための遮蔽板であってもよい。これによると、遮蔽板の一部で第1および第2の把持部を構成することができ、別部材としての把持部が不要となる。この遮蔽板は、第1および第2の把持部の部分が滑りにくい樹脂で被覆されていることが望ましい。これにより、把持部を滑りなくしっかりと握ることができ、使い勝手が向上する。
本発明においては、板状部材に代えて、L字状のアーム部材を接客面の側方に取り付け、このアーム部材により第1および第2の把持部を構成してもよい。これによると、板状部材に透孔を形成するための加工が不要となる。
本発明によれば、高齢者と車椅子利用者のいずれもが、それぞれの最適な状態で楽に操作を行うことが可能となり、これらの者に対して使い易さをより向上させた取引処理装置を提供することができる。
以下、本発明を自動券売機に適用した場合の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動券売機の斜視図、図2は同正面図、図3は同右側面図である。各図において、100は自動券売機、1は自動券売機100の本体であって、本体1の前面には、案内表示部2および接客面3が設けられている。案内表示部2は正面を向くように設けられているのに対し、接客面3は利用者が操作しやすいように斜め上を向いて設けられている。接客面3には、タッチパネル6、券種選択ボタン7、カード挿入部8、テンキー9、紙幣挿入部10、硬貨投入部11などからなる操作部が設けられている。また、接客面3の下方には、券放出口12、紙幣取出し口13、硬貨取出し口14が設けられている。
接客面3の両側方には、それぞれ遮蔽板4が取り付けられている。この遮蔽板4は、接客面3での操作が他人によって覗かれないようにするためのもので、半透明もしくは不透明な樹脂製の板状部材から構成される。遮蔽板4の下部には、透孔20aとこれに連通する透孔20bとからなるL字状の透孔20が形成されており、この透孔20の周囲部分は、滑りにくい樹脂19で被覆されている。L字状の透孔20が形成されることにより、遮蔽板4の下部に把持部21(第1の把持部)と把持部22(第2の把持部)とが設けられる。把持部21は、接客面3に対して手前(利用者側)に突出するように設けられ、把持部22は、把持部21より上側に位置して接客面3に沿って上方へ延びるように設けられている(図3参照)。
接客面3の下方には、テーブル5が設けられている。このテーブル5は、本体1から前方へ突出するように設けられており、台部5aと、この台部5aの周縁に上方へ突出するように設けられた壁部5bと、壁部5bの一部に形成された切欠部5cとを備えている。台部5aには、前述した硬貨取出し口14が設けられている。16はテーブル5に備え付けられた係員呼び出しボタンである。17はテーブル5の下方に形成された凹部であって、この凹部17に車椅子の一部が進入できるようになっている。
以上のような自動券売機100において、車椅子利用者は、車椅子に座ったまま、両側(片側でもよい)の遮蔽板4の透孔20aへ手を挿入し、下側の把持部21を握って車椅子を接客面3に引き寄せ、車椅子の一部(前方部分)を凹部17に進入させる。これにより、車椅子利用者は接客面3に近づくことができる。そして、片手(たとえば左手)で片側(たとえば左側)の把持部21を握ったままの状態で、もう一方の片手(たとえば右手)を上に伸ばして、接客面3に備わる操作部6〜11を操作することにより、接客面3の斜め下方向からボタンやキーの操作、カードや紙幣の挿入、硬貨の投入などを行なう。この場合、把持部21は把持部22より下側にあって、接客面3に対し手前に突出するように設けられているので、車椅子利用者にとって把持部21を把持するのが容易となり、また、片手で把持部21を把持した状態でもう一方の片手を上に伸ばすことで、上方にある操作部(たとえばタッチパネル6)でも楽に操作することができる。
一方、高齢者が自動券売機100を利用する場合は、立ったままの姿勢で片手(たとえば左手)を片側(たとえば左側)の遮蔽板4の透孔20bへ挿入して上側の把持部22を握り、もう一方の片手(たとえば右手)で接客面3に備わる操作部6〜11を操作することにより、接客面3の斜め上方向からボタンやキーの操作、カードや紙幣の挿入、硬貨の投入などを行なう。この場合、把持部22は把持部21より上側にあって、接客面3に沿うように設けられているので、高齢者は把持部22を握ることにより接客面3に寄り掛かった姿勢で操作を行なうことができ、立ったままで操作を行うのが辛い高齢者にとっても、楽に操作をすることができる。
このようにして、上述した実施形態によれば、把持部を車椅子利用者用の把持部21と、高齢者用の把持部22とに分けたことにより、車椅子利用者にとっても高齢者にとっても、それぞれの最適な状態で楽に操作を行うことが可能となり、双方にとって使い易い自動券売機100が実現される。また、遮蔽板4の一部によって把持部21,22が構成されるため、別部材としての把持部が不要となる。さらに、遮蔽板4に形成したL字状の透孔20の周囲部分が滑りにくい樹脂19で被覆されているので、把持部21,22を滑りなくしっかりと握ることができ、使い勝手が向上する。
また、上述した実施形態においては、接客面3の下方に設けられたテーブル5に硬貨取出し口14を設けるとともに、テーブル5に切欠部5cを形成しているので、車椅子利用者が硬貨取出し口14に放出された硬貨を取り出すにあたって、たとえば右手で硬貨取出し口14から切欠部5cまで硬貨を導いた後、切欠部5cから硬貨を掻き出して左手で受けることにより、容易に硬貨を取り出すことができる。また、テーブル5に腕を載せることもできるので、硬貨の取出し作業が楽で使い勝手がよい。
本発明では、以上述べた実施形態以外にも、種々の実施形態を採用することができる。たとえば、図1の実施形態では、接客面3の両側方に遮蔽板4を取り付け、それぞれの遮蔽板4にL字状の透孔20を形成して把持部21,22を設けたが、図4に示すように、一方(ここでは左側であるが右側でもよい)の遮蔽板4だけにL字状の透孔20を形成して把持部21,22を設けてもよい。
また、遮蔽板4による遮蔽機能は本発明にとって必須ではないので、図5に示したように、樹脂19で被覆された部分を残して、破線部分の遮蔽板4を省略してもよい。
図1〜図5の実施形態では、透孔20の周囲部分を滑りにくい樹脂19で被覆した例を挙げたが、これも本発明にとって必須ではなく、把持部21,22の部分にのみ樹脂19を被覆してもよい。さらには、図6に示したように、透孔20の周囲の樹脂被覆を全部省略してもよい。この場合は、遮蔽板4自体を滑りにくい樹脂材料で構成するのが好ましい。図7は、図6の変形例であって、図4の場合と同様に、一方の遮蔽板4だけにL字状の透孔20を形成して把持部21,22を設けたものである。
また、以上の実施形態では、透孔20aと透孔20bとが連通したL字状の透孔20を形成することで把持部21,22を設けたが、透孔20aと透孔20bとは連通せずに分断されていてもよい。
また、板状部材に透孔20を形成して把持部21,22を設けることに代えて、図8に示したように、L字状のアーム部材30を接客面3の側方に取り付け、このアーム部材30により把持部31(第1の把持部)、把持部32(第2の把持部)を構成してもよい。これによると、板状部材に透孔20を形成するための加工が不要となる。この場合も、接客面3の左右いずれか片側にのみアーム部材30を設けてもよい。
さらに、以上の実施形態においては、本発明を自動券売機100に適用した場合を例に挙げたが、本発明は自動券売機以外にも、自動精算機、現金自動預払機(ATM)、両替機などの各種取引処理装置に適用することができる。
1 本体
3 接客面
4 遮蔽板
19 樹脂
20 透孔
21 第1の把持部
22 第2の把持部
30 アーム部材
31 第1の把持部
32 第2の把持部
100 自動券売機
3 接客面
4 遮蔽板
19 樹脂
20 透孔
21 第1の把持部
22 第2の把持部
30 アーム部材
31 第1の把持部
32 第2の把持部
100 自動券売機
Claims (5)
- 本体の前面に、利用者により操作が行われる接客面が斜め上を向くように設けられている取引処理装置において、
前記接客面の側方に、接客面に対して手前に突出する第1の把持部と、この第1の把持部より上側に位置して接客面に沿って上方へ延びる第2の把持部とを設けたことを特徴とする取引処理装置。 - 請求項1に記載の取引処理装置において、
前記接客面の側方に板状部材を取り付け、この板状部材にL字状の透孔を形成することにより、前記第1および第2の把持部が設けられていることを特徴とする取引処理装置。 - 請求項2に記載の取引処理装置において、
前記板状部材は、接客面での操作が覗かれないようにするための遮蔽板であることを特徴とする取引処理装置。 - 請求項3に記載の取引処理装置において、
前記遮蔽板は、第1および第2の把持部の部分が滑りにくい樹脂で被覆されていることを特徴とする取引処理装置。 - 請求項1に記載の取引処理装置において、
前記接客面の側方にL字状のアーム部材を取り付け、このアーム部材により前記第1および第2の把持部が構成されていることを特徴とする取引処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006199270A JP2008027203A (ja) | 2006-07-21 | 2006-07-21 | 取引処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006199270A JP2008027203A (ja) | 2006-07-21 | 2006-07-21 | 取引処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008027203A true JP2008027203A (ja) | 2008-02-07 |
Family
ID=39117770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP2008027203A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09223250A (ja) * | 1996-02-15 | 1997-08-26 | Brother Ind Ltd | 端末装置 |
JP2005242638A (ja) * | 2004-02-26 | 2005-09-08 | Oki Electric Ind Co Ltd | 現金自動預払機 |
JP2006079384A (ja) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Hitachi Ltd | 金銭取扱端末 |
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2006
- 2006-07-21 JP JP2006199270A patent/JP2008027203A/ja active Pending
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