JP2008026647A - 光レセプタクルハウジング、光コネクタレセプタクル及び光機器 - Google Patents

光レセプタクルハウジング、光コネクタレセプタクル及び光機器 Download PDF

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Abstract

【課題】部品点数を減少させ、小型で組立作業も容易な光レセプタクルハウジング、光コネクタレセプタクル及び光機器を提供する。
【解決手段】光ファイバ6先端に組立てられた光コネクタフェルール8を挿入して収容するためのフェルール収容穴20が貫通して形成されているフェルール収容部21と、光コネクタプラグ4が挿入、接続されるプラグ穴34が貫通して形成され、フェルール収容部21の一端に設けられているプラグ収容部22とを有し、フェルール収容部21の他端には一対の鉤爪部30が設けられ、鉤爪部30には、光コネクタフェルール8の受入れを滑らかにする斜壁面31と、光コネクタフェルール8の抜け方向への移動を規制する規制面32とが形成されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、光モジュールの光コネクタに対するコネクタ接続を可能にする光レセプタクルハウジング、光コネクタレセプタクル及び光機器に関するものである。
従来から、光接続の方式としてプラグ−アダプタ−プラグ結合方式が知られている。このプラグ−アダプタ−プラグ結合方式の光コネクタは、アダプタとなる光コネクタハウジングに、対向する両端から挿入、接続された光コネクタ(プラグ同士)が、該アダプタ内で接続されるものである。具体的にMPO形光コネクタ(JIS C 5981等に規定されるMT形光コネクタフェルール(以下、MTフェルールともいう)をプラスチック製のハウジング先端に収容した構成の光コネクタプラグ)同士の接続では、一方の光コネクタのMTフェルールの接合端面に突設されているガイドピンを、他方の光コネクタのMTフェルールの接合端面に開口されているガイドピン穴に挿入、嵌合するガイドピン位置合わせ機構によって、MTフェルール同士が高精度に位置決めして突き合わせ接合されることで接続される。
これに対して、アダプタを用いずに光接続を行う方式としてプラグ−レセプタクル結合方式がある。具体的にMPO形光コネクタを用いる場合のプラグーレセプタクル結合方式の光コネクタは、レセプタクルとなる光コネクタハウジング内に、接続される一方のMTフェルールが保持されており、これに対向してレセプタクルにMPO形光コネクタが挿入されて接続されるものである(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)。
特開2004−93828号公報 特開平10−170757号公報 特開平11−14862号公報 特開平10−170759号公報 特開2003−149506号公報
ところで、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4に開示された技術では、光コネクタハウジング内に保持されているフェルールとMPO形光コネクタとの突き合わせ力を付勢するためのスプリングをそのフェルール基端側に設ける必要があるため、光コネクタハウジングのサイズが大きくなるという課題がある。
また、レセプタクル側のフェルールから延出する光ファイバピグテイルを、コネクタ接続時のフェルールのプッシュバックを考慮した配線にする必要があり、機器内での配線において不利であるという課題がある。
さらに、光コネクタハウジング内にMTフェルール、スプリング、受け部材をこの順序で挿入して組立てるため、組立作業が複雑で時間を要するという課題がある。
特許文献5に開示された技術では、スプリングを収納しないため、レセプタクルを小型化でき、組立作業が容易になるという点では優れているが、レセプタクルが回路基板上に取付ける部品(フェルール収容部)と、その部品を覆う蓋部材との二部品で構成されているため、レセプタクルとなるハウジングの部品点数が増加するという課題がある。
また、レセプタクルを構成する二部品を一体化してMTフェルールを収納する作業において、フェルール収容部の向きによっては、組立作業の途中でフェルール収容部に収めておいたMTフェルールがフェルール収容部から脱落し易い。このため、例えば、特許文献2に開示された技術のように、レーザモジュール等のデバイスから延びる光ファイバ先端のMTフェルールを収納するレセプタクルの組立作業では、作業性確保のために作業手順等の制約が生じるという課題がある。
そこで、この発明は、部品点数を減少させ、小型で組立作業も容易な光レセプタクルハウジング、光コネクタレセプタクル及び光機器を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、光ファイバ先端に組立てられた光コネクタフェルールを挿入して収容するためのフェルール収容穴が貫通して形成されているフェルール収容部と、光コネクタプラグが挿入、接続されるプラグ穴が貫通して形成され、前記フェルール収容部の一端に設けられているプラグ収容部とを有し、前記フェルール収容部の他端には一対の鉤爪部が設けられ、該鉤爪部には、前記光コネクタフェルールの受入れを滑らかにする受入面と、前記光コネクタフェルールの抜け方向への移動を規制する規制面とが形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記フェルール収容部の前記フェルール収容穴を介して両側の側壁部に、それぞれ前記フェルール収容部の他端から一端側に向かって延びる一対の切込み部が形成され、前記鉤爪部が、前記一対の切込み部の間にて、前記フェルール収容穴の中心軸方向に沿って延在形成された弾性爪であることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記フェルール収容部には、前記フェルール収容穴に段差部が形成され、前記段差部は、前記光コネクタフェルールの光コネクタプラグ引抜き方向への移動を規制することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1〜請求項3の何れかに記載の光レセプタクルハウジングに前記光コネクタフェルールを収容したことを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記光コネクタフェルールがMTフェルールであって、該MTフェルールには、前記光コネクタプラグ先端に保持された他のMTフェルールとの位置決めを行うためのピンと、該ピンの基端側をクランプするピンクランプとが設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項4又は請求項5に記載の光コネクタレセプタクルと、受/発光部が組み込まれた光モジュールとを搭載し、前記光ファイバの基端側が前記光モジュールに接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、光レセプタクルハウジングのフェルール収容部に設けられた鉤爪部が光コネクタフェルールの受入れを滑らかにする受入面と、光コネクタフェルールの抜け方向を規制する規制面とを形成しているため、容易に光コネクタフェルールをフェルール収容部に挿入することができると共に、フェルール収容部内に光コネクタフェルールを保持しておくことが可能になる。よって、光レセプタクルハウジングのフェルール収容部に光コネクタフェルールを挿入し、プラグ収容部に光コネクタプラグを挿入するだけで、光接続を行うことができ、容易に光接続のための組立作業を行うことができる。
また、フェルール収容部に鉤爪部を設けるだけで、光コネクタフェルールを保持することができるため、光レセプタクルハウジングの部品点数を減少させ、光レセプタクルハウジングを小型化することができる。
次に、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4に示すように、本発明に係る光機器50は、光モジュール5と、光コネクタレセプタクル1と、光コネクタプラグ4とで構成されている。尚、図1は、光コネクタレセプタクル1の光レセプタクルハウジング2に光コネクタプラグ4を接続する前の状態を示す平面図、図2は図1の側面図、図3は、光コネクタレセプタクル1の光レセプタクルハウジング2に光コネクタプラグ4を接続した状態を示す平面図、図4は図3の側面図である。
光モジュール5は、半導体レーザ(LD)等の発光素子、電球等である発光部、及びフォトダイオード等の受光素子である受光部が組み込まれた光モジュールであって、回路基板上等に実装されるものである。この光モジュール5に光接続部品3が接続されている。
光接続部品3は、光ファイバ6の長手方向一端にファイバアレイ7が組立てられ、長手方向他端に光コネクタフェルール8が組立てられたものであり、一端のファイバアレイ7を光モジュール5の接続用端面9に接続している。
光接続部品3の他端の光コネクタフェルール8(以下「デバイス側光コネクタフェルール」と称する場合がある)は、具体的には多心のMT形光コネクタフェルール(JIS C 5981に制定される光コネクタ。MT:Mechanically Transferable)である。
この光コネクタフェルール8とファイバアレイ7との間を接続する光ファイバ6は多心光ファイバテープ心線である。この光ファイバ6の光コネクタフェルール8後端部分は、ブーツ16に収納されることにより、光コネクタフェルール8後端付近での急激な曲げ等が防止されている。
尚、本発明の光コネクタフェルール8は、例えば、光ファイバが露出する部分に、金属、セラミックス、樹脂等で成形されたピースを成形樹脂中に埋め込んだ、インサート成形したタイプのように、光コネクタフェルール8全体が樹脂成形されている一体成形品のMT形光コネクタフェルールに限らず、一部金属、セラミックス、又は他の樹脂製であってもよい。また、V溝等のファイバ位置決め溝を形成したブロックと押えブロックとの間に光ファイバを挟み込んだ構造のもの等、複数部品からなるタイプも採用可能である。
光レセプタクルハウジング2の光コネクタフェルール8と反対側には、光コネクタプラグ4が挿入、保持されるようになっている。
光コネクタプラグ4は、JIS C 5982等に制定されるいわゆるMPO形光コネクタプラグ(MPO:Multifiber Push−On)である。このMPO形光コネクタプラグは他のMT形光コネクタフェルールであるフェルール10をプラスチック製のハウジング11(プラグフレーム)の先端部に収容し、このハウジング11の基端側をスリーブ状のカップリング38に収容した構成の光コネクタプラグであり、全体が外観扁平な断面形状に形成されている。
以下の説明では、この光コネクタプラグ4の扁平形状の短辺側に対応する方向を厚さ方向、長辺側に対応する方向を幅方向ということがある。
ハウジング11は、スリーブ状であって、ハウジング11の基端側には光レセプタクルハウジング2に保持されるための係止部17が形成されている。このハウジング11の先端部にフェルール10が収容されている。フェルール10は、ハウジング11の軸方向に若干(例えば数mm程度)移動できるようになっている。このハウジング11の内部に収容されているスプリング12は、ハウジング11内部に反力を取ってフェルール10の接続方向(ハウジング11の先端から押し出す方向、図1の左向きの方向)に付勢するものであり、フェルール10を光コネクタプラグ4後端側(図1の右向きの方向)に押込むと、押し縮められる。フェルール10は、スプリング12によって、接合端面14付近がハウジング11先端から突出されているが、ハウジング11に設けられているストッパ(不図示)によって、ハウジング11の先端から抜け出ないようになっている。
光ファイバ15は、フェルール10により、先端を突き合わせ接続可能に成端されており、光コネクタプラグ4の内部を貫通して光コネクタプラグ4後端から引出されている。
尚、本発明においては、光コネクタフェルール8、フェルール10及び光ファイバ6,15は多心のものに限定されず単心のものも採用可能であり、また、光コネクタフェルール8、フェルール10及び光ファイバ6,15の種類も各種採用可能である。
これらデバイス側光コネクタフェルール8と光コネクタプラグ4のフェルール10との位置決め方式は、周知のようにガイドピン18(嵌合ピン)を利用したピン嵌合方式の位置決め方式(嵌合ピン位置決め方式)を採用している。本実施形態では、光コネクタフェルール8に一対のガイドピン18がその接合端面8aから突出して設けられている。このガイドピン18は、光コネクタフェルール8を貫通した状態で設けられており、その基端側(図1の左側)はピンクランプ19によって固定されている。
一方、光コネクタプラグ4のフェルール10にはガイドピン孔40が形成されており、光コネクタフェルール8に設けられたガイドピン18がフェルール10のガイドピン孔に挿入、嵌合することで両者の接合端面8a,14同士が高度に位置決めされようになっている。
図5〜図7に詳示するように、光レセプタクルハウジング2は、光コネクタフェルール8を収容するフェルール収容部21と、光コネクタプラグ4が挿入接続されるプラグ収容部22とが一体化したものである。
フェルール収容部21は、プラスチック等の樹脂成形品であり、四角形の筒状に形成されたフェルール収容部本体26と、このフェルール収容部本体26のプラグ収容部22側周縁に設けられたフランジ部27とが一体成形されたものである。フェルール収容部本体26は、厚さ方向において対向配置される互いに平行な上、下壁23a,23b(側壁部)と、幅方向において対向配置される互いに平行な側壁25a,25bとを有し、これら上、下壁23a,23bと側壁25a,25bとでフェルール収容穴20を形成している。
フェルール収容穴20は、光コネクタフェルール8の外形状に対応するように形成されている。したがって、フェルール収容部本体26は、光コネクタフェルール8を収容できる大きさを有していればよく、非常に小型に形成することができるため、例えば、回路基板上にフェルール収容部21を実装する場合においては、回路基板上にフェルール収容部21の固定用のスペースを確保すればよく、回路基板上の配線や各種デバイスの設置位置等の設計に与える影響は殆どない。
フェルール収容部21の側壁25a,25bには段差部29,29が形成されている。この段差部29は、光コネクタフェルール8の鍔部28に対応するように形成されている。つまり、この段差部29によって、光コネクタフェルール8は、光コネクタプラグ4を光レセプタクルハウジング2から引抜く(図3において、光コネクタプラグ4を矢印A方向に移動する)際に、光コネクタフェルール8が光コネクタプラグ4の引抜き方向(図3における矢印A方向)に向かって移動してしまうことが防止されるようになっている。
ここで、前述したように、光コネクタフェルール8と光コネクタプラグ4のフェルール10との位置決めは、光コネクタフェルール8に設けられたガイドピン18がフェルール10のガイドピン孔に挿入、嵌合することで高精度に位置決めされるようになっている。このため、光コネクタプラグ4と光コネクタフェルール8とが密着してしまう場合がある。このため、光コネクタプラグ4と光コネクタフェルール8とが光接続されている状態(図3参照)から光コネクタプラグ4を引抜こうとすると、光コネクタフェルール8に光コネクタプラグ4の引抜き力が作用してしまう。したがって、段差部29によれば、光コネクタフェルール8光コネクタプラグ4の引抜き力が作用した場合であっても、光コネクタフェルール8の鍔部28が段差部29に干渉するため、光コネクタフェルール8の光コネクタプラグ4引抜き方向への移動を防止することができる。
また、段差部29は、光コネクタフェルール8がフェルール収容部21に収容された際にその接合端面8aがフランジ部27の端面より凹んだ状態になるように形成されている。このため、フェルール収容部21に光コネクタフェルール8が収容された状態において、フェルール収容穴20には光コネクタプラグ4のフェルール10を受入れるスペースが確保されている。
フェルール収容部21の上、下壁23a,23bには光モジュール5側に向かって延出する一対の弾性爪である鉤爪部30,30が設けられている。鉤爪部30は、フェルール収容部21に収容された光コネクタフェルール8を保持するためのものであって、鉤爪部30同士が互いに向き合うように設けられている。
この鉤爪部30,30の光コネクタフェルール8受入れ側には、上、下壁23a,23bに対して斜めに形成された斜壁面31,31が形成されている。また、鉤爪部30,30の光コネクタフェルール8の抜け方向側には、上、下壁23a,23bに対して鉛直に形成された規制面32,32が形成されている。この規制面32は、フェルール収容部21内に収容された光コネクタフェルール8の基端(ピンクランプ19の基端)に対応する位置に形成されており、この規制面32が光コネクタフェルール8の基端側の面を係止することで光コネクタフェルール8の抜け防止として作用するようになっている。
さらに、鉤爪部30の幅方向の寸法W1は、フェルール収容穴20の幅方向の寸法W2よりも小さく設定されている。そして、上、下壁23a,23bには、この鉤爪部30の両側に沿って各々スリット33,33(切込み部)が形成されている。このスリット33は、フェルール収容部21の先端面21aよりも深く切込まれている。したがって、鉤爪部30の全長を比較的長くすることができる。このため、このスリット33によって、鉤爪部30は厚さ方向に弾性変形可能になっているが、スリット33がなく、先端面21aより直接、鉤爪部30が出ている場合と比較して、より変形可能量が大きくなっている。
したがって、光コネクタフェルール8をフェルール収容部21内に収容する際に、光コネクタフェルール8の先端をフェルール収容穴20に向かって押込むと、その接合端面8a周縁が鉤爪部30の斜壁面31に当接し、そして、鉤爪部30を上下方向に押し広げることが可能になっている。また、光コネクタフェルール8がフェルール収容穴20に挿入された後、鉤爪部30には復元力が作用するため、鉤爪部30は、光コネクタフェルール8の基端側の面を係止した状態になる。
また、上、下壁23a,23bの内面側には、鉤爪部30の両側に一対の段部37a,37a、37b,37bが形成されている。この段部37a,37a、37b,37bは、フェルール収容部21内の光コネクタフェルール8の収納状態を保持するためのもので、光コネクタフェルール8の上面(図4における上側)及び下面(図4における下側)がこれら段部37a,37a、37b,37bに沿うようにしてフェルール収容部21内に嵌まり込むようになっている。これによって、光コネクタフェルール8は、フェルール収容部21内で接続方向に沿う状態で保持される。
ここで、図1〜図3及び図5に詳示するように、鉤爪部30の幅方向の寸法W1は、フェルール収容穴20の幅方向の寸法W2よりも小さく設定され、また、鉤爪部30間には隙間Sが形成されているため、フェルール収容部21に光コネクタフェルール8が収容された際に、光コネクタフェルール8の基端側の面がフェルール収容部21から露出した状態になっている(図3参照)。よって、光コネクタフェルール8の収納状態を視認することができると共に、フェルール収容部21への光コネクタフェルール8の押込み作業を容易にすることが可能になる。
図6に詳示するように、フェルール収容部21のフランジ部27に接合されているプラグ収容部22は、ここではプラスチック製のコネクタハウジングであり、光コネクタプラグ4が挿入、接続されるプラグ穴34を形成するスリーブ状のプラグ収容部本体42に、フェルール収容部21の両側に一対の鍔部35が形成されたものである。
プラグ穴34は、光コネクタプラグ4のハウジング11及びカップリング38に対応するように段差を備えた形状に形成されている。また、プラグ穴34には、光コネクタプラグ4に形成されている係止部17に対応する係止片36が幅方向に弾性変形可能に設けられている。この係止片36によってプラグ収容部22に挿入された光コネクタプラグ4が所定の位置で保持されるようになっている。つまり、光コネクタプラグ4をプラグ収容部本体42に挿入すると、光コネクタプラグ4のハウジング11の先端11aがフェルール収容部21のフランジ部27の基端側端面27aに当接する。そして、その光コネクタプラグ4がフランジ部27に当接した位置で光コネクタプラグ4の係止部17と、プラグ収容部22の係止片36とが係合するようになっている。
次に、光コネクタレセプタクル1の光レセプタクルハウジング2に光接続部品3と光コネクタプラグ4とを接続した際の作用について図3、図4に基づいて説明する。
図3、図4に示すように、光接続部品3の光コネクタフェルール8は、光レセプタクルハウジング2のフェルール収容部21に収容される。このとき、光コネクタフェルール8は、フェルール収容部21のフェルール収容穴20に形成されている段差部29と鉤爪部30によって前後方向の位置決めが行われる。そして、フェルール収容部21の上、下壁23a,23bの内面側に形成されている段部37a,37a、37b,37bによって光コネクタフェルール8の上下方向の位置決めが行われる。尚、フェルール収容穴20は、光コネクタフェルール8の外形状に対応するように形成されているため、光コネクタフェルール8の左右方向も位置決めされている。
一方、光コネクタプラグ4は、光レセプタクルハウジング2のプラグ収容部22に収容される。このとき、光コネクタプラグ4のハウジング11の先端11aがフェルール収容部21のフランジ部27の基端側端面27aに当接する。そして、このハウジング11の先端部に収容されているフェルール10がフェルール収容穴20へと嵌まり込む。尚、光コネクタプラグ4自体はプラグ収容部22によって位置決めされているが、光コネクタフェルール8とフェルール10との位置決めは、前述したように、光コネクタフェルール8のガイドピン18がフェルール10のガイドピン孔に挿入、嵌合することで両者の接合端面8a,14同士が高精度に位置決めされている。
また、フェルール10のハウジング11からの突出量L2(図1参照)と比較して、フランジ部27の端面に対する光コネクタフェルール8の接合端面8aの凹み量L1が小さく設定されている。このため、光コネクタプラグ4の係止部17にプラグ収容部22の係止片36が係合したときに光コネクタフェルール8に突き合わされたフェルール10は、光コネクタプラグ4の後端側へ若干押込まれる。すなわち、光コネクタプラグ4のフェルール10が光コネクタプラグ4後端側(図3の右向きの方向)に押し縮められた状態となり、ハウジング11の内部に収容されているスプリング12によってフェルール10を接続方向(図3の左向きの方向)に押圧する。すると、光コネクタフェルール8は、フェルール10によって抜け方向(光モジュール5側、図3の左向きの方向)に向かって移動しようとする力が作用するが、光コネクタフェルール8の基端側の面(ピンクランプ19の基端側の面)がフェルール収容部21に設けられた鉤爪部30によって、抜け方向への移動が規制される。このため、光コネクタフェルール8と光コネクタプラグ4のフェルール10との接合部分に適正な突き合わせ力が発生し、良好な光接続が行われる。
したがって、上述の実施形態によれば、光レセプタクルハウジング2のフェルール収容部21に鉤爪部30が上下方向に弾性変形可能に設けられ、この鉤爪部30に斜壁面31と、規制面32とが形成されているため、容易に光コネクタフェルール8をフェルール収容部21に収容することができると共に、フェルール収容部21から光コネクタフェルール8が抜けてしまうことを防止することができる。特に、スリット33,33の存在により鉤爪部30の変形許容量が大きくなっていることから、光コネクタフェルール8をフェルール収容部21に挿入する際に、光コネクタフェルール8を挿入する角度を大きくすることができる。その結果、光コネクタフェルール8をフェルール収容部21に挿入する方向がコネクタ接続方向ではなく、斜め上方向とすることができる。すなわち、変形許容量が小さい場合にはコネクタ接続方向近くに角度限定されるから、これらの部品が回路基板上に固定され、回路基板上に沿って光ファイバが配線されている場合には、光コネクタフェルール8をプッシュバックする必要が大きいことからして、光ファイバ6の曲げ量が大きくなるという問題が発生する。光ファイバ6に許容以外の曲げを与えてしまうと光ファイバ6の特性劣化という問題が発生する。しかしながら、鉤爪部30の変形量、つまり、開口量が大きいとプッシュバック量を減らすことができるため、光ファイバ6に許容以外の曲げを与えてしまい、光ファイバ6の特性を劣化させてしまうという問題が発生する虞が少なくなる。
また、フェルール収容部21の鉤爪部30によって光コネクタフェルール8の抜け方向への移動を規制すると共に、光コネクタプラグ4に設けられているスプリング12を有効利用することによって光コネクタフェルール8と光コネクタプラグ4のフェルール10との接合部分に適正な突き合わせ力を発生させているため、フェルール収容部21に突き合わせ力を確保するためのスプリング等を設ける必要がない。このため、フェルール収容部21の部品点数を減少させることができると共に、小型化することができる。よって、例えば、回路基板上にフェルール収容部21を実装する場合においては、回路基板上にフェルール収容部21の固定用のスペースを確保すればよく、回路基板上の配線や各種デバイスの設置位置等の設計に与える影響は殆どなくなると共に、光コネクタレセプタクル1の回路基板への組み込みも容易に行うことができる。
そして、フェルール収容部21のフェルール収容穴20に形成された段差部29と、鉤爪部30の規制面32によって、光コネクタフェルール8がフェルール収容部21内に正確に収容することができると共に、例えば、光コネクタプラグ4を光レセプタクルハウジング2から引抜いた場合であっても、光コネクタフェルール8の鍔部28が段差部29に干渉し、光コネクタフェルール8が光コネクタプラグ4側に外れてしまうことを防止することができる。
また、光コネクタプラグ4と光コネクタフェルール8との光接続は、両者4,8を光レセプタクルハウジング2に挿入するだけで良好に行われるため、例えば、光コネクタレセプタクル1を回路基板上に実装する場合であっても回路基板のセット状態(例えば、回路基板が水平な状態である場合と、そうでない場合)に係らず、容易に光接続のための組立作業を行うことができる。
さらに、光コネクタフェルール8を光レセプタクルハウジング2に挿入するだけの作業のため、光ファイバ6が非常に短い場合であっても、光接続のための組立作業を容易に行うことができる。また、例えば、図8に示すように、光モジュール5にファイバアレイ7によって接続された光接続部品3の光ファイバ6の直線上に光レセプタクルハウジング2が配置されていない場合であっても光接続のための組立作業を行うことができる。具体的には、光モジュール5に接続されている光接続部品3の光ファイバ6を湾曲させて光コネクタフェルール8を光レセプタクルハウジング2に挿入、収容することもできる。さらに記述すれば、例えば、光モジュール5及び光モジュール5にファイバアレイ7によって接続されている光接続部品3が実装されている回路基板を筐体等に組み込む場合、筐体側に光レセプタクルハウジング2を取付けることも当然のことながら可能であるが、その光レセプタクルハウジング2を光ファイバ6が直線状態になるように配置する必要がなくなる(光ファイバ6の直線上からずれた位置に光レセプタクルハウジング2を配置することが可能になる)。よって、光モジュール5及び光接続部品3を備えた回路基板と筐体の設計時における規制が緩和され、設計の自由度を大きくすることが可能になる。
そして、光コネクタレセプタクル1に接続した光コネクタプラグ4の後端から延びる光ファイバ15がサイドプル(光コネクタプラグ4側方への引張り。特に、図4の矢印X、又は矢印Y方向への引張り)されたとき、光レセプタクルハウジング2内の光コネクタフェルール8に光コネクタプラグ4から変位力が与えられるが、このとき、鉤爪部30の弾性変形によって光コネクタフェルール8が微動可能である。このため、サイドプルによる光コネクタフェルール8、フェルール10、ガイドピン18の損傷等を生じ難いといった利点もある。
尚、本発明の光接続部品3、光コネクタレセプタクル1の具体的構成等は、前述の実施の形態に限定されず、適宜設計変更可能であることはいうまでもない。光接続部品3の光コネクタフェルール8の種類、構成は、各種採用可能であり、前述のMT形光コネクタに限定されるものではない。
また、光レセプタクルハウジング2のフェルール収容部21やプラグ収容部22の具体的構成は、前述の実施の形態のものに限定されず、適宜設計変更可能である。
さらに、光レセプタクルハウジング2は、フェルール収容部21とプラグ収容部22とが一体化したものである場合について説明したが、これらフェルール収容部21とプラグ収容部22とが別体に構成され、両者が締結固定等で結合されていてもよい。
そして、上述の実施形態では、光コネクタプラグ4は、MPO形光コネクタプラグであって、デバイス側光コネクタフェルール8と光コネクタプラグ4のフェルール10との位置決め方式は、ガイドピン18(嵌合ピン)を利用したピン嵌合方式の位置決め方式(嵌合ピン位置決め方式)を採用した場合について説明したが、光コネクタプラグ4は、MPO形光コネクタプラグに限定されるものではなく、MPX形光コネクタプラグやMF形光コネクタプラグ等、嵌合ピン位置決め方式のフェルールをハウジングに収納したものであればよい。
本発明の実施形態における光機器の構成を示し、光コネクタレセプタクルの光レセプタクルハウジングに光コネクタプラグを接続する前の状態を示す平面図である。 図1の側面図である。 本発明の実施形態における光機器の構成を示し、光コネクタレセプタクルの光レセプタクルハウジングに光コネクタプラグを接続した状態を示す平面図である。 図3の側面図である。 本発明の実施形態における光レセプタクルハウジングの斜視図である。 本発明の実施形態における光レセプタクルハウジングの斜視図である。 本発明の実施形態における光レセプタクルハウジングを示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のB矢視図、(d)は(b)のC矢視図である。 本発明の実施形態における光コネクタレセプタクルの光レセプタクルハウジングに光接続部品と光コネクタプラグとを接続した状態を示す平面図である。
符号の説明
1…光コネクタレセプタクル、2…光レセプタクルハウジング、4…光コネクタプラグ、5…光モジュール、6…光ファイバ、8…光コネクタフェルール、18…ガイドピン(ピン)、19…ピンクランプ、20…フェルール収容穴、21…フェルール収容部、22…プラグ収容部、23a…上壁(側壁部)、23b…下壁(側壁部)、29…段差部、30…鉤爪部、31…斜壁面(受入面)、32…規制面、34…プラグ穴、33…スリット(切込み部)、50…光機器

Claims (6)

  1. 光ファイバ(6)先端に組立てられた光コネクタフェルール(8)を挿入して収容するためのフェルール収容穴(20)が貫通して形成されているフェルール収容部(21)と、
    光コネクタプラグ(4)が挿入、接続されるプラグ穴(34)が貫通して形成され、前記フェルール収容部の一端に設けられているプラグ収容部(22)とを有し、
    前記フェルール収容部の他端には一対の鉤爪部(30)が設けられ、
    該鉤爪部には、前記光コネクタフェルールの受入れを滑らかにする受入面(31)と、前記光コネクタフェルールの抜け方向への移動を規制する規制面(32)とが形成されていることを特徴とする光レセプタクルハウジング。
  2. 前記フェルール収容部の前記フェルール収容穴を介して両側の側壁部(23a,23b)に、それぞれ前記フェルール収容部の他端から一端側に向かって延びる一対の切込み部(33)が形成され、
    前記鉤爪部が、前記一対の切込み部の間にて、前記フェルール収容穴の中心軸方向に沿って延在形成された弾性爪であることを特徴とする請求項1に記載の光レセプタクルハウジング。
  3. 前記フェルール収容部には、前記フェルール収容穴に段差部(29)が形成され、
    前記段差部は、前記光コネクタフェルールの光コネクタプラグ引抜き方向への移動を規制することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光レセプタクルハウジング。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の光レセプタクルハウジングに前記光コネクタフェルールを収容したことを特徴とする光コネクタレセプタクル。
  5. 前記光コネクタフェルールがMTフェルールであって、
    該MTフェルールには、前記光コネクタプラグ先端に保持された他のMTフェルールとの位置決めを行うためのピン(18)と、該ピンの基端側をクランプするピンクランプ(19)とが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の光コネクタレセプタクル。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の光コネクタレセプタクルと、受/発光部が組み込まれた光モジュール(5)とを搭載し、前記光ファイバの基端側が前記光モジュールに接続されていることを特徴とする光機器。
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