JP2008026270A - 欠陥検出装置および欠陥検出方法 - Google Patents

欠陥検出装置および欠陥検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】超音波受信機構から照射されるレーザ光を反射体に照射することで、反射体からの戻りのレーザ光の光量を一定とし、これにより、表面が平坦でない検査対象物の表面に発生した欠陥を正確かつ安定して検出できる欠陥検出装置を提供する。
【解決手段】欠陥検出装置50は、検査対象物1の表面1aに表面波30または衝撃波32を発生させる超音波励起機構2と、レーザ送光部3aとレーザ受光部3bとを有する超音波受信機構3と、レーザ光35を反射する反射体4と、超音波受信機構3に接続された計測機構7とを備えている。レーザ送光部3aから照射されたレーザ光35は反射体4に反射した後レーザ受光部3bにより受光され、計測機構7はレーザ光35の周波数変化を観測することで検査対象物1の表面1aの欠陥を検出する。これにより、検査対象物1の表面1aに発生した欠陥11を正確かつ安定して検出できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、原子力プラントやその他各種プラントに設置された検査対象物に発生した欠陥を検出する欠陥検出装置および欠陥検出方法に関する。
一般に、原子力プラントやその他各種プラントに設置された検査対象物に生じる劣化や腐食等の欠陥は、検査対象物表面の溶接をしていない部分より溶接をした部分やその近傍に生じやすいことが知られている。例えば、原子力プラントの原子炉内部に設置された検査対象物においては、検査対象物表面の溶接をした部分やその近傍から劣化が生じる可能性が高いことはよく知られている。これに対し、従来より検査対象物を破壊することなく劣化が生じた箇所を検査する技術の開発が進められている。また仮に、検査対象物に劣化や腐食等の欠陥が生じた場合、検査対象物を溶接することで検査対象物を補修する補修溶接が行われている。
このような補修溶接を行った後には、溶接の健全性を確認するために目視試験(VT)、放射線透過探傷試験(RT)、浸透探傷試験(PT)、磁粉探傷試験(MT)または超音波探傷試験(UT)等を行うのが一般的である(例えば、非特許文献1参照。)。特に、溶接した部分の表面に生じる溶接不良を検出するには浸透探傷試験(PT)や磁粉探傷試験(MT)が用いられている。
また、検査対象物がマクロ割れに至る前に、検査対象物に微細な粒界侵食が生じる。このため、粒界侵食を検出する漏洩表面波を発生させ、この漏洩表面波の音速が粒界侵食により変化することを利用して欠陥を検出する欠陥検出方法もある(例えば、非特許文献2参照。)。
さらに、特許文献1においては、検査対象物の表面に生じた欠陥を高精度で検出する欠陥検出装置が記載されている。
さらにまた、液体中において検査対象物の表面に生じた劣化や腐食等の欠陥の状態を検査する装置として、漏洩表面波を利用して検査対象物の劣化や腐食等の欠陥を検出する欠陥検出装置がある(例えば、非特許文献3参照)。特許文献2には、この漏洩表面波を使用する欠陥検出装置を、実際に欠陥が生じている現場において使用するための超音波検査装置およびこれを用いた検査方法が記載されている。この装置および方法は、欠陥周囲の特定の方向から検査を行なうのみでなく複数の方向から検査を行うものである。これにより、劣化等の欠陥が一定の大きさを有する場合であっても正確に検査をすることができる。
図16に上述した従来技術である欠陥検出装置110の概略図を示す。以下、図16を用いて、漏洩表面波を利用する欠陥検出装置110について説明する。
図16において、検査対象物1は水等の液体媒質17中に存在している。また、欠陥検出装置110は、表面励起波34を照射する圧電高分子PVDFセンサ等の圧電素子101と、圧電素子101に取り付けられ、曲面形状の表面104を有する音響レンズ100とを備えている。ここで、音響レンズ100は、音響レンズ100の表面104が圧電素子101の反対側に向くように圧電素子101に取り付けられている。
検査対象物1の表面1aに生じた欠陥11の検査をする場合において、欠陥検出装置110は、音響レンズ100の表面104が検査対象物1側を向くように検査対象物1の表面1aに生じた欠陥11の表面1a側近傍に配置される。圧電素子101から表面励起波34が照射され、表面励起波34は音響レンズ100の表面104から音響レンズ100と検査対象物1との間の液体媒質17中に放出される。表面励起波34は、検査対象物1に到達した後、検査対象物1の表面1aを伝播する表面波30を励起させる。表面波30は、表面波30が検査対象物1の表面1aを伝播する間に表面1aから受けた影響に関する情報を有した漏洩表面波31を生じさせ、漏洩表面波31を検査対象物1から液体媒質17中へ漏洩させる。この漏洩表面波31を検出することで、検査対象物1の表面1aの劣化等の欠陥11の状態を検出することが可能である。
特開2001−208729号公報 特開2005−55200号公報 「溶接技術の基礎」、溶接学会編、産報出版、p.186 「漏洩弾性表面波(LSAW)による材料表面の微細粒界侵食の検出(第1報)水浸臨界角法の適用」、横野泰和他、非破壊検査第51巻5号(2002) 「超音波便覧」、超音波便覧編集委員会編、丸善、p.380
しかしながら、上述した欠陥検査装置や欠陥検査方法を実際に現場で使用する場合において問題が生じている。
特に、検査対象物の表面が完全に平坦である場合には、上述した欠陥検査装置や欠陥検査方法を用いることは比較的容易であるが、例えば、金属製の検査対象物の表面に溶接部分等に凹凸形状が形成されている場合などは、検査する箇所の凹凸形状に応じて臨界角が変化するため、正確に検査することができない。すなわち、検査対象物の表面は、例えば図17や図18に示すように平坦でないものが多いため、実際には上述した欠陥検査装置や欠陥検査方法を用いるのが難しい。
これは、上述した欠陥検査装置や欠陥検査方法が、検査対象物の表面を伝播する表面波を使用することに起因している。すなわち、これらの欠陥検査装置や欠陥検査方法においては、表面波を検査対象物の表面に励起させるため、表面励起波を照射する方向が検査対象物に対し臨界角となるように超音波を照射する。この際、検査対象物の表面が凹凸形状を有していると、表面波は想定した角度とは異なる方向に漏洩する。その結果、検査対象物から漏洩する表面波を検出することが困難となり、また圧電素子がもつ指向性により表面波を受信する感度が低下することとなる。
また、圧電素子を用いて検査対象物の表面に表面波を励起させる場合においても、表面波を励起させるためには圧電素子を検査対象物に対して臨界角となる位置に配置して超音波を照射する必要がある。このため、検査対象物の表面が平坦でない場合は、表面波を正しく励起させるような角度に圧電素子を配置することができない。
さらに、上述した欠陥検査装置や欠陥検査方法において、表面波が伝播する部分が溶接金属部などの場合、超音波が伝播しにくいため、表面波が著しく散乱・減衰されることになる。このため、検出した漏洩表面波の情報が、溶接金属部に劣化等の欠陥が生じたことよる情報なのか、表面波が散乱・減衰されたことによる情報なのか判断できない。
さらにまた、上述した欠陥検査装置や欠陥検査方法においては、検査できる領域が狭いという問題がある。このような装置や方法を実際に使用する場合、検査に必要となる時間をできる限り短くする要請が強い。しかしながら、このような装置や方法は、検査できる領域が狭く、仮に検査装置を走査させるとしても、検査に必要となる時間が極めて長い。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、検査対象物の表面形状が平坦でなくても、検査対象物の表面に生じた欠陥を正確かつ安定して検出でき、溶接金属等の表面波の散乱・減衰が大きい検査対象物においても精度よく欠陥を検出でき、かつ広い面積を有する検査対象物に対しても短時間で検査ができる欠陥検出装置を提供することを目的とする。
本発明は、検査対象物の表面に発生した欠陥を検出する欠陥検出装置において、検査対象物の表面に対して表面励起波を照射することにより検査対象物の表面から超音波または衝撃波を発生させる超音波励起機構と、レーザ光を照射するレーザ送光部と、レーザ光を受光するレーザ受光部とを有する超音波受信機構と、レーザ送光部から照射されるレーザ光の光路上に配置され、レーザ光を反射する反射体と、超音波受信機構に接続された計測機構とを備え、レーザ送光部から照射されたレーザ光が反射体に反射するとともに、反射体に反射したレーザ光はレーザ受光部により受光され、検査対象物の表面から発生した超音波または衝撃波は、超音波受信機構と反射体との間のレーザ光の光路上に達し、計測機構は、超音波受信機構のレーザ受光部で受光したレーザ光の周波数変化を観測することにより検査対象物の表面の欠陥を検出することを特徴とする。
本発明は、欠陥検出装置を用いた検出方法であって、超音波励起機構から検査対象物の表面に対して表面励起波を照射することにより、検査対象物の表面から超音波または衝撃波を発生させる表面励起工程と、超音波受信機構のレーザ送光部がレーザ光を照射するレーザ光照射工程と、超音波受信機構と反射体との間のレーザ光の光路上に達した検査対象物の表面からの超音波または衝撃波により周波数が変化したレーザ送光部からのレーザ光をレーザ受光部が受光するレーザ光受光工程と、計測機構が超音波受信機構のレーザ受光部で受光したレーザ光の周波数変化を観測する計測工程とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、検査対象物の表面に発生した欠陥を正確かつ安定して検出することができる。
第1の実施の形態
本発明による欠陥検出装置の第1の実施の形態を、図1乃至図4を用いて説明する。
ここで、図1は本実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す概略図、図2は超音波励起機構2から照射される表面励起波34がレーザ光である場合の欠陥検出装置の構成を示す概略図、図3は本実施の形態による欠陥検出装置の作用を示す概略図、図4は図3と欠陥11の位置が異なる場合における本実施の形態による欠陥検出装置の作用を示す概略図である。
まず、図1により本実施の形態による欠陥検出装置の概略について説明する。
図1に示す本実施の形態において、欠陥検出装置50は液体媒質17中に設置された検査対象物1の表面1aに発生した欠陥11を検出するものである。ここで、欠陥検出装置50は、検査対象物1の表面1aに対して表面励起波34を照射することにより検査対象物1の表面1aから表面波30等の超音波または衝撃波32を発生させる超音波励起機構2と、レーザ光35を照射するレーザ送光部3aとレーザ光35を受光するレーザ受光部3bとを有する超音波受信機構3と、レーザ送光部3aから照射されるレーザ光35の光路上に配置され、レーザ光35を反射する反射体4とを備えている。
また、超音波受信機構3には、レーザ光を伝送するレーザ光伝送機構5を介して計測機構7および受信レーザ光源6が接続されている。このうち、受信レーザ光源6は、後述するように、超音波励起機構2からの表面励起波34により発生した衝撃波32や、表面励起波34により発生した表面波30から漏洩する漏洩波31、31aを検出するためのレーザ光35を照射するものである。また、計測機構7には、計測機構7からの検出データを収録する収録機構8が接続されている。
なお、図2に示すように、超音波励起機構2から照射される表面励起波34がレーザ光である場合には、超音波励起機構2に送信レーザ光伝送機構10を介して送信レーザ光源9が接続されている。
ここで、超音波励起機構2としては、例えば、圧電素子、集束型圧電素子、またはレーザ光、電磁超音波、もしくは他の超音波を励起できる手段が考えられる。とりわけ、図2に示すように超音波励起機構2が表面励起波34としてレーザ光を照射する場合、レーザ光源9としては、例えば、Nd:YAGレーザ、CO2レーザ、Er:YAGレーザ、チタンサファイアレーザ、アレキサンドライトレーザ、ルビーレーザ、色素(ダイ)レーザ、またはエキシマレーザ等のパルスレーザ光源が用いられる。
また、超音波受信機構3としては、例えば圧電素子、電磁超音波またはレーザ光を照射する機構が考えられる。特に超音波受信機構3のレーザ送光部3aがレーザ光35を照射する場合、計測機構7としては干渉計測機構などの機構が考えられ、干渉計測機構としてはマイケルソン干渉計やホモダイン干渉計、ヘテロダイン干渉計、フィゾー干渉計、マッハツェンダー干渉計、ファブリー=ペロー干渉計、フォトリフラクティブ干渉計や、または他のレーザ干渉計等が考えられる。一方、計測機構7として干渉計測機構以外の機構を利用する場合としては、ナイフエッジ法等が考えられる。
また、反射体4のうちレーザ光35が照射される反射面4aは、レーザ送光部3aから照射されるレーザ光35の戻り光量が最も多くなるのが好ましく、例えば、研磨された鏡面が好ましい。
次に、図3を用いて本実施の形態の作用について述べる。
まず、超音波励起機構2により検査対象物1の表面1aに対してレーザ光または超音波等からなる表面励起波34が照射される。このとき、検査対象物1の表面1aに衝撃波32、表面波30、および検査対象物1の内部に体積波36や体積波37等が発生する。検査対象物1の表面1aに発生した衝撃波32および表面波30は、図3に示す経路を経て検査対象物1および液体媒質17中を伝播する。また、検査対象物1の内部に発生した体積波36および体積波37は、図4に示す経路を経て検査対象物1中を伝播する。
本実施の形態において、検査対象物1の表面1aには劣化等の欠陥11が存在している。表面1aを伝播する表面波Sは、欠陥11の状態により表面波30の振幅や周波数等が変化した表面波30aとなる。振幅や周波数等が変化した表面波30aは、検査対象物1が設置されている液体媒質17および検査対象物1の内部を通過する音波の音速からそれぞれ算出される臨界角θで検査対象物1から液体媒質17中へ漏洩し、漏洩波31aとなる。
次に、超音波受信機構3のレーザ送光部3aは、レーザ光35を反射体4に向けて照射し、超音波受信機構3のレーザ受光部3bは、反射体4で反射されたレーザ光35を受光する。ここで、超音波受信機構3と反射体4との間のレーザ光35の光路上に、検査対象物1の表面1aからの漏洩波31a等の超音波や衝撃波32が達すると、レーザ送光部3aからのレーザ光35の周波数が変化する。この周波数の変化したレーザ光35をレーザ受光部3bが受光する。
次に、計測機構7は、レーザ受光部3bで受光したレーザ光35の周波数の変化を観測する。このレーザ光35の周波数の変化は、レーザ送光部3aが照射したレーザ光35の周波数と、レーザ受光部3bが受光したレーザ光35の周波数との差となる。これにより観測者は、検査対象物1からの漏洩波31aや衝撃波32等に関する情報を含む検出データを得ることができる。
このように、漏洩波31aにより周波数が変化したレーザ光35を超音波受信機構3のレーザ受光部3bが検出することにより、検査対象物1の表面1aのうち、超音波励起機構2と超音波受信機構3の間の幅dに存在する欠陥11の情報を検出することができる。なお、欠陥11は、例えば開口欠陥、閉口欠陥、表層内在欠陥、腐食、マイクロクラック、転位、すべり、またはその他の劣化状態である。
また、図3に示す本実施の形態において、仮に検査対象物1に生じている欠陥11が開口欠陥である場合、超音波励起機構2により発生した表面波30および検査対象物1の表面1aに沿って液体媒質17中を伝播する衝撃波32は、欠陥11の開口した部分で液体媒質伝播音波33に変化し、液体媒質伝播音波33は液体媒質17中を伝播する。この液体媒質伝播音波33により周波数が変化したレーザ光35を超音波受信機構3が検出することにより、超音波励起機構2と超音波受信機構3の間の幅dに存在する検査対象物1の開口した欠陥11に関する情報を検出することができる。
一方、超音波励起機構2により発生した体積波36および体積波37は欠陥11で反射し、体積波36aとなる。次に、体積波36aは検査対象物1の表面1aでモード変換を起こし表面波30aとなり、さらに表面波30aは漏洩波31aとなり、液体媒質17中を伝播する。
ところで、図4に示すように、検査対象物1の表面1aに発生した欠陥11が超音波励起機構2と超音波受信機構3の間になく、超音波励起機構2から見て超音波受信機構3から遠い側に存在する場合もある。この場合においても、図3に示す実施の形態と同様に、表面波30や衝撃波32が欠陥11により反射や回折等を受け、欠陥11により変化した漏洩波31aや衝撃波32aとして液体媒質17中を伝播する。
このように、本実施の形態によれば、超音波受信機構2から照射されるレーザ光35を反射体4に照射することで、反射体4からの戻りレーザ光35の光量を常に一定とすることができる。したがって、例えば検査対象物1の溶接部分が凹凸形状を有したり、検査対象物1の表面が湾曲部分を有したりする場合等、表面1aが平坦ではない検査対象物1に対しても、表面1aに発生した欠陥11を正確かつ安定して検出することができる。
また、本実施の形態によれば、欠陥検出装置50を走査機構(図示せず)により移動し、超音波励起機構2を検査対象物1の表面1aに発生した欠陥11の略真上に配置することができる。この場合、表面波30や衝撃波32は欠陥11により回折され、液体媒質伝播音波33や衝撃波32aとなり、液体媒質伝播音波33や衝撃波32aは超音波受信機構3で検出される。このとき、表面波30や衝撃波32が欠陥11まで伝播する距離が非常に短いため、検査対象物1の表面1aを伝播する間に表面波30や衝撃波32が散乱されたり減衰されたりすることがない。これにより、検査対象物1の表面1aに発生した欠陥11を精度よく検出することができる。
第2の実施の形態
次に、本発明による欠陥検出装置の第2の実施の形態を、図5を用いて説明する。
ここで、図5は本発明による欠陥検出装置の構成を示す概略図である。
図5に示す本実施の形態は、超音波励起機構2、超音波受信機構3および反射体4が検査対象物1に対して傾斜して取り付けられている点が異なるのみであり、他の構成は図1に示す第1の実施の形態と同一である。図5において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一の部号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図5により本発明による欠陥検出装置の概略について述べる。
本実施の形態において、超音波励起機構2および超音波受信機構3は、超音波励起機構2から検査対象物1に対して照射される表面励起波34の照射方向と、超音波受信機構3のレーザ送光部3aから照射されるレーザ光35の照射方向とが検査対象物1に対し傾斜するように配置されている。同様に、反射体4は、検査対象物1と超音波受信機構3の間において、超音波受信機構3の傾斜に合わせて検査対象物1に対し傾斜して配置されている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
図5に示す本実施の形態において、超音波励起機構2により検査対象物1の表面1aに対してレーザ光または超音波等からなる表面励起波34が照射される。図1乃至図4に示すように検査対象物1の表面1aに対して垂直に超音波励起機構2を設置した場合には、検査対象物1の表面1aに発生したキャビテーションが表面励起波34の照射行路を浮遊し、超音波励起機構2からの表面励起波34による超音波励起が不安定となる。そこで、図5に示す本実施の形態のように、表面励起波34の照射方向を検査対象物1に対し傾斜させる。
このように、本実施の形態によれば、超音波励起機構2から検査対象物1の表面1aに照射される表面励起波34に起因して表面1aにキャビテーションが発生せず、超音波励起が不安定となることを防ぐことができ、欠陥検出精度が低下することを防ぐことができる。
第3の実施の形態
次に、本発明による欠陥検出装置の第3の実施の形態を、図6を用いて説明する。
ここで、図6は本発明による欠陥検出装置の構成を示す概略図である。
図6に示す本実施の形態は、洗浄機構12が超音波励起機構2および超音波受信機構3の付近に取り付けられている点が異なるのみであり、他の構成は図1に示す第1の実施の形態と同一である。図6において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一の部号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図6により本発明による欠陥検出装置の概略について述べる。
本実施の形態において、検査対象物1は、液体媒質17中に設置されている。また、超音波励起機構2および超音波受信機構3の付近には、超音波励起機構2から照射される表面励起波34の行路と、超音波受信機構3のレーザ送光部3aから照射されるレーザ光35の光路とに向けて検査対象物1周囲の液体と同一の液体媒質17を吹き付ける洗浄機構12が設けられている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
図6に示す本実施の形態において、洗浄機構12は、超音波励起機構2から照射される表面励起波34の行路と、超音波受信機構3のレーザ送光部3aから照射されるレーザ光35の光路とに向けて検査対象物1周囲の液体と同一の液体媒質17を吹き付ける。例えば、水中に設置された原子力プラント等において、洗浄機構12は、水を表面励起波34の行路と、超音波受信機構3のレーザ送光部3aから照射されるレーザ光35の光路とに向けて吹き付け、表面励起波34の行路およびレーザ光35の光路中に存在するクラッド等の不純物を除去する。
このように、本実施の形態によれば、検査対象物1が設置されている液体媒質17中に混入している不純物の影響により、超音波励起機構2による超音波励起および超音波受信機構3による超音波受信が不安定となることを防止し、安定した計測をすることができる。
第4の実施の形態
次に、本発明による欠陥検出装置の第4の実施の形態を、図7を用いて説明する。
ここで、図7は本発明による欠陥検出装置の構成を示す概略図である。
図7に示す本実施の形態は、超音波励起機構2から照射される表面励起波34の行路上に照射プロファイル制御機構13を設けた点が異なるのみであり、他の構成は図1に示す第1の実施の形態と同一である。図7において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一の部号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図7により本発明による欠陥検出装置の概略について述べる。
本実施の形態において、超音波励起機構2から検査対象物1の表面1aに照射される表面励起波34の行路上に、表面励起波34を透過させるとともに透過する表面励起波34のプロファイルを変化させる照射プロファイル制御機構13が設けられている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
図7に示す本実施の形態において、照射プロファイル制御機構13は、超音波励起機構2から検査対象物1の表面1aに照射される表面励起波34のプロファイルを変化させる。これにより、検査対象物1の表面1aに励起させる表面波30等の超音波を制御することが可能となる。例えば、照射プロファイル制御機構13が複数のライン状の照射プロファイルを作製する機能を有すると、表面1aから発生する表面波30や衝撃波32等もそのプロファイルを反映した波形となる。特に一般的な電気ノイズはパルス的に発生することが多いが、本実施の形態に示すように、超音波励起機構2が照射プロファイル制御機構13を介して特徴的なプロファイルを有する表面波30や衝撃波32等を励起することで、特徴的なプロファイルを有する信号成分のみを容易に抽出することができる。
このように、本実施の形態によれば、溶接金属等の散乱・減衰が大きい検査対象物1に対しても、溶接金属等による散乱・減衰の影響を軽減することができ、精度良く欠陥11を検出することができる。
第5の実施の形態
次に、本発明による欠陥検出装置の第5の実施の形態を、図8および図9を用いて説明する。ここで、図8は本実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す概略図、図9は本実施の形態による欠陥検出装置の作用を示す概略図である。図8に示す本実施の形態は、超音波受信機構3のレーザ送光部3aから照射されるレーザ光35の行路上に光路変更体14を設けた点が異なるのみであり、他の構成は図1に示す第1の実施の形態と同一である。図8において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一の部号を付して詳細な説明は省略する。
図8に示す第5の実施の形態において、超音波受信機構3と反射体4との間のレーザ光35の光路に、レーザ光35の光路を変更させる追加反射体14が設けられている。光路変更体14は、図8に示すように超音波受信機構3のレーザ送光部3aからのレーザ光35の光路を反射体4方向に反射し、レーザ光35を検査対象物1の表面1aと平行に照射する。なお、追加反射体14のレーザ光35が照射される面は、レーザ送光部3aから照射されるレーザ光35の戻り光量が最も多くなるようにするのが好ましく、例えば、研磨されて鏡面状態となるのが好ましい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について図9を用いて述べる。
図9において、超音波受信機構3のレーザ送光部3aから照射されたレーザ光35は追加反射体14で反射され、追加反射体14により反射されたレーザ光35は、検査対象物1の表面1aの上方において表面1aと平行に進み、反射体4に入射する。反射体4に入射したレーザ光35は、反射体4の反射面4aにより反射され、検査対象物1の表面1aの上方において表面1aと平行に進み、再度追加反射体14に入射する。再度追加反射体14に入射したレーザ光35は、再度追加反射体14により反射される。再度追加反射体14により反射されたレーザ光35は、超音波受信機構3のレーザ受光部3bに入射する。
これにより、超音波励起機構2からの表面励起波34により検査対象物1の表面1a上に発生した表面波30から液体媒質17中に伝播する漏洩波31を、超音波受信機構3が幅広く受信することができる。また、検査対象物1の表面1aと平行な直線上に発生する漏洩波31の検査を一度に行うことができ、検査対象物1上の広い範囲の検査を短時間に行なうことができる。
第6の実施の形態
次に、本発明による欠陥検出装置の第6の実施の形態を、図10を用いて説明する。
ここで、図10は本発明による欠陥検出装置の構成を示す概略図である。なお、図10に示す本実施の形態は、超音波受信機構3のレーザ送光部3aとレーザ受光部3bとが別体から構成され、レーザ送光部3aとレーザ受光部3bとの間のレーザ光35の光路上に、レーザ光35の光路を変更させる第1反射体14aおよび第2反射体14bを設けた点が異なるのみであり、他の構成は図8および図9に示す第5の実施の形態と同一である。図10において、図8および図9に示す実施の形態と同一部分には同一の部号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図10により本発明による欠陥検出装置の概略について述べる。
本実施の形態において、超音波受信機構3のレーザ送光部3aとレーザ受光部3bとは、別体から構成され、かつレーザ送光部3aとレーザ受光部3bとが離れて設けられている。超音波受信機構3のレーザ送光部3aとレーザ受光部3bとの間のレーザ光35の光路には、レーザ光35の光路を変更させる第1反射体14aおよび第2反射体14bが設けられている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
図10において、超音波受信機構3のレーザ送光部3aから照射されたレーザ光35は第1反射体14aで反射される。第1反射体14aにより反射されたレーザ光35は、検査対象物1の表面1aと平行に進み、第2反射体14bに入射する。第2反射体14bに入射したレーザ光35は、第2反射体14bにより反射され、超音波受信機構3のレーザ受光部3bに入射する。
これにより、超音波励起機構2からの表面励起波34により検査対象物1の表面1a上に発生した表面波30から液体媒質17中に伝播する漏洩波31を、超音波受信機構3が幅広く受信することができる。また、検査対象物1の表面1aと平行な直線上に発生する漏洩波31の検査を一度に行うことができ、検査対象物1上の広い範囲の検査を短時間に行なうことができる。
第7の実施の形態
次に、本発明による欠陥検出装置の第7の実施の形態を、図11を用いて説明する。
ここで、図11は本実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す斜視図である。なお、図11に示す本実施の形態は、超音波受信機構3が各々レーザ送光部3aとレーザ受光部3bとを有する5個の超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eを有している点が異なるのみであり、他の構成は図1に示す第1の実施の形態と同一である。図11において、図1乃至図4に示す実施の形態と同一部分には同一の部号を付して詳細な説明は省略する。
次に、図11により本実施の形態による欠陥検出装置について説明する。
図11において、細長い開口部を有する欠陥11が生じている検査対象物1の表面1aの上方に、超音波受信機構3が設けられている。また、超音波受信機構3は、各々がレーザ送光部3aと、レーザ受光部3bとを有する5個の超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eを有している。超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eは図11に示すように、検査対象物1の表面1aと平行な方向に一直線上に並べて配置されている。
このように、超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eを検査対象物1の表面1aと平行な方向に一直線上に並べて配置することで、表面波30や衝撃波32による劣化等の欠陥11に関する情報を多次元的に得ることができる。このため、多次元的に得られた情報を、例えば平均化処理、相関処理、または開口合成処理等の方法により処理することにより、欠陥11の検知性能を向上させることができる。これにより、溶接された金属等、検査対象物1の表面1aを伝播する表面波30や衝撃波32が散乱されたり減衰されたりする検査対象物1に対しても、表面1aに発生した欠陥11を精度よく検出することができる。また、本実施の形態は、多次元的に計測を行うため、検査領域を広くすることができ、検査対象物1の面積が広い場合であっても、表面1aに発生した欠陥11を迅速に検出することができる。
第8の実施の形態
次に、本発明による欠陥検出装置の第8の実施の形態を、図12を用いて説明する。
ここで、図12は本実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す斜視図である。なお、図12に示す本実施の形態は、超音波受信機構3が各々レーザ送光部3aとレーザ受光部3bとを有する5個の超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eを有している点が異なるのみであり、他の構成は図1に示す第1の実施の形態と同一である。図12において、図1乃至図4に示す実施の形態と同一部分には同一の部号を付して詳細な説明は省略する。
次に、図12により本実施の形態による欠陥検出装置について説明する。
図12において、細長い開口部を有する欠陥11が生じている検査対象物1の表面1aの上方に、超音波受信機構3が設けられている。また、超音波受信機構3は、各々がレーザ送光部3aと、レーザ受光部3bとを有する5個の超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eを有している。超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eは図12に示すように、検査対象物1の表面1aの垂直方向に一直線上に並べて配置されている。
このように、超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eを検査対象物1の表面1aの垂直方向に一直線上に並べて配置することで、表面波30や衝撃波32による劣化等の欠陥11に関する情報を多次元的に得ることができる。このため、多次元的に得られた情報を、例えば平均化処理、相関処理、または開口合成処理等の方法により処理することにより、欠陥11の検知性能を向上させることができる。これにより、溶接された金属等、検査対象物1の表面1aを伝播する表面波30や衝撃波32が散乱されたり減衰されたりする検査対象物1に対しても、表面1aに発生した欠陥11を精度よく検出することができる。また、本実施の形態は、多次元的に計測を行うため、検査領域を広くすることができ、検査対象物1の面積が広い場合であっても、表面1aに発生した欠陥11を迅速に検出することができる。
第9の実施の形態
次に、本発明による欠陥検出装置の第9の実施の形態を、図13を用いて説明する。
ここで、図13は本実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す平面図である。なお、図13に示す本実施の形態は、超音波受信機構3が各々レーザ送光部3aとレーザ受光部3bとを有する8個の超音波受信部16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16hを有している点が異なるのみであり、他の構成は図1に示す第1の実施の形態と同一である。図13において、図1乃至図4に示す実施の形態と同一部分には同一の部号を付して詳細な説明は省略する。
次に、図13により本実施の形態による欠陥検出装置について説明する。
図13において、細長い開口部を有する欠陥11が生じている検査対象物1の表面1aの上方に、超音波受信機構3が設けられている。また、超音波受信機構3は、各々がレーザ送光部3aと、レーザ受光部3bとを有する8個の超音波受信部16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16hを有している。超音波受信部16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16hは図13に示すように、超音波励起機構2を中心とする同一円周上にそれぞれ等間隔に並べて配置されている。
このように、超音波受信部16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16hを超音波励起機構2を中心とする同一円周上にそれぞれ等間隔に並べて配置することで、表面波30や衝撃波32による劣化等の欠陥11に関する情報を多次元的に得ることができる。このため、多次元的に得られた情報を、例えば平均化処理、相関処理、または開口合成処理等の方法により処理することにより、欠陥11の検知性能を向上させることができる。これにより、溶接された金属等、検査対象物1の表面1aを伝播する表面波30や衝撃波32が散乱されたり減衰されたりする検査対象物1に対しても、表面1aに発生した欠陥11を精度よく検出することができる。また、本実施の形態は、多次元的に計測を行うため、検査領域を広くすることができ、検査対象物1の面積が広い場合であっても、表面1aに発生した欠陥11を迅速に検出することができる。
第10の実施の形態
次に、本発明による欠陥検出装置の第10の実施の形態を、図14を用いて説明する。
ここで、図14は本実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す斜視図である。なお、図14に示す本実施の形態は、超音波受信機構3が各々レーザ送光部3aとレーザ受光部3bとを有する15個の超音波受信部16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16h、16i、16j、16k、16l、16m、16n、16oを有している点が異なるのみであり、他の構成は図1に示す第1の実施の形態と同一である。図14において、図1乃至図4に示す実施の形態と同一部分には同一の部号を付して詳細な説明は省略する。
次に、図14により本実施の形態による欠陥検出装置について説明する。
図14において、細長い開口部を有する欠陥11が生じている検査対象物1の表面1aの上方に、超音波受信機構3が設けられている。また、超音波受信機構3は、各々がレーザ送光部3aと、レーザ受光部3bとを有する15個の超音波受信部16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16h、16i、16j、16k、16l、16m、16n、16oを有している。超音波受信部16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16h、16i、16j、16k、16l、16m、16n、16oは図14に示すように検査対象物1の表面1aの上方にそれぞれ等間隔に並べて配置されている。
このように、超音波受信部16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16h、16i、16j、16k、16l、16m、16n、16oを表面1aの上方にそれぞれ等間隔に並べて配置することで、表面波30や衝撃波32による劣化等の欠陥11に関する情報を多次元的に得ることができる。このため、多次元的に得られた情報を、例えば平均化処理、相関処理、または開口合成処理等の方法により処理することにより、欠陥11の検知性能を向上させることができる。これにより、溶接された金属等、検査対象物1の表面1aを伝播する表面波30や衝撃波32が散乱されたり減衰されたりする検査対象物1に対しても、表面1aに発生した欠陥11を精度よく検出することができる。また、本実施の形態は、多次元的に計測を行うため、検査領域を広くすることができ、検査対象物1の面積が広い場合であっても、表面1aに発生した欠陥11を迅速に検出することができる。
第11の実施の形態
次に、本発明による欠陥検出装置の第11の実施の形態を、図15を用いて説明する。
ここで、図15は本実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す斜視図である。なお、図15に示す本実施の形態は、超音波受信機構3が各々レーザ送光部3aとレーザ受光部3bとを有する5個の超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eを有している点が異なるのみであり、他の構成は図8に示す第5の実施の形態と同一である。図15において、図8に示す実施の形態と同一部分には同一の部号を付して詳細な説明は省略する。
次に、図15により本実施の形態による欠陥検出装置について説明する。
図15において、細長い開口部を有する欠陥11が生じている検査対象物1の表面1aの上方に、超音波受信機構3が設けられている。また、超音波受信機構3は、各々がレーザ送光部3aと、レーザ受光部3bとを有する5個の超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eを有している。超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eは図15に示すように検査対象物1の表面1aの上方に横一列に等間隔に並べて配置されている。
このように、超音波受信部16a、16b、16c、16d、16eを表面1aの上方に横一列に等間隔に並べて配置することで、表面波30や衝撃波32による劣化等の欠陥11に関する情報を多次元的に得ることができる。このため、多次元的に得られた情報を、例えば平均化処理、相関処理、または開口合成処理等の方法により処理することにより、欠陥11の検知性能を向上させることができる。これにより、溶接された金属等、検査対象物1の表面1aを伝播する表面波30や衝撃波32が散乱されたり減衰されたりする検査対象物1に対しても、表面1aに発生した欠陥11を精度よく検出することができる。また、本実施の形態は、多次元的に計測を行うため、検査領域を広くすることができ、検査対象物1の面積が広い場合であっても、表面1aに発生した欠陥11を迅速に検出することができる。
本発明の第1の実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す概略図。 本発明の第1の実施の形態において超音波励起機構から照射される表面励起波がレーザ光である場合の欠陥検出装置の構成を示す概略図。 本発明の第1の実施の形態による欠陥検出装置の作用を示す概略図。 本発明の第1の実施の形態による欠陥検出装置の図3と欠陥の位置が異なる場合における作用を示す概略図。 本発明の第2の実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す概略図。 本発明の第3の実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す概略図。 本発明の第4の実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す概略図。 本発明の第5の実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す概略図。 本発明の第5の実施の形態による欠陥検出装置の作用を示す概略図。 本発明の第6の実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す概略図。 本発明の第7の実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す斜視図。 本発明の第8の実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す斜視図。 本発明の第9の実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す平面図。 本発明の第10の実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す斜視図。 本発明の第11の実施の形態による欠陥検出装置の構成を示す斜視図。 従来技術による欠陥検出装置の概略図 表面に凹凸形状を有する検査対象物断面を示す模式図 表面に曲面形状を有する検査対象物断面を示す模式図
符号の説明
1 検査対象物
1a、104 表面
2 超音波励起機構
3 超音波受信機構
3a レーザ送光部
3b レーザ受光部
4 反射体
5 レーザ光伝送機構
6 受信レーザ光源
7 計測機構
8 収録機構
9 送信レーザ光源
10 送信レーザ光伝送機構
11 欠陥
12 洗浄機構
13 照射プロファイル制御機構
14 追加反射体
14a 第1反射体
14b 第2反射体
16a〜o 超音波受信部
17 液体媒質
30 表面波
31、31a 漏洩波
32、32a 衝撃波
33 液体媒質伝播音波
34 表面励起波
35 レーザ光
36、37 体積波
50 欠陥検出装置
100 音響レンズ
101 圧電素子
110 欠陥検出装置

Claims (10)

  1. 検査対象物の表面に発生した欠陥を検出する欠陥検出装置において、検査対象物の表面に対して表面励起波を照射することにより検査対象物の表面から超音波または衝撃波を発生させる超音波励起機構と、レーザ光を照射するレーザ送光部と、レーザ光を受光するレーザ受光部とを有する超音波受信機構と、レーザ送光部から照射されるレーザ光の光路上に配置され、レーザ光を反射する反射体と、超音波受信機構に接続された計測機構とを備え、レーザ送光部から照射されたレーザ光が反射体に反射するとともに、反射体に反射したレーザ光はレーザ受光部により受光され、検査対象物の表面から発生した超音波または衝撃波は、超音波受信機構と反射体との間のレーザ光の光路上に達し、計測機構は、超音波受信機構のレーザ受光部で受光したレーザ光の周波数変化を観測することにより検査対象物の表面の欠陥を検出することを特徴とする欠陥検出装置。
  2. 計測機構に、計測機構からの検出データを収録する収録機構を接続したことを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出装置。
  3. 超音波励起機構は、表面励起波として、パルスレーザ光を照射することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出装置。
  4. 超音波励起機構から検査対象物に対して照射される表面励起波の照射方向と、超音波受信機構のレーザ送光部から照射されるレーザ光の照射方向のうち、少なくとも1つの照射方向が検査対象物に対し傾斜することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出装置。
  5. 検査対象物は、液体媒質中に設置され、超音波励起機構または超音波受信機構の付近に、超音波励起機構から照射される表面励起波の行路と、超音波受信機構のレーザ送光部から照射されるレーザ光の光路とのうち、少なくとも一方に向けて検査対象物周囲の液体媒質と同一の液体媒質を吹き付ける洗浄機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出装置。
  6. 超音波励起機構から照射される表面励起波の行路上に、表面励起波を透過させるとともに透過する表面励起波のプロファイルを変化させる照射プロファイル制御機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出装置。
  7. 超音波受信機構と反射体との間のレーザ光の光路に、レーザ光の光路を変更させる追加反射体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出装置。
  8. 超音波励起機構は、検査対象物の表面に対して表面励起波を照射することにより検査対象物の表面から超音波または衝撃波を発生させる複数個の超音波励起部を有することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出装置。
  9. 超音波受信機構は、各々がレーザ送光部と、レーザ受光部とからなる複数個の超音波受信部を有することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出装置。
  10. 請求項1に記載の欠陥検出装置を用いた検出方法であって、超音波励起機構から検査対象物の表面に対して表面励起波を照射することにより、検査対象物の表面から超音波または衝撃波を発生させる表面励起工程と、超音波受信機構のレーザ送光部がレーザ光を照射するレーザ光照射工程と、超音波受信機構と反射体との間のレーザ光の光路上に達した検査対象物の表面からの超音波または衝撃波により周波数が変化したレーザ送光部からのレーザ光をレーザ受光部が受光するレーザ光受光工程と、計測機構が超音波受信機構のレーザ受光部で受光したレーザ光の周波数変化を観測する計測工程とを備えたことを特徴とする欠陥検出方法。
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