JP2013205287A - 欠陥検査装置及び欠陥検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造体内の腐食や疲労破壊による欠陥を精度高く検査することができる欠陥検査装置及び欠陥検査方法を提供する。
【解決手段】構造体内の欠陥を検査するとき、構造体に、物理刺激信号に基いて物理刺激を与え、構造体の応答信号を少なくとも2つ以上のセンサで受信し、前記物理刺激信号と前記応答信号とを用いて、前記構造体内の欠陥を検査する。物理刺激を与えるとき、前記物理刺激を与える時間帯と、前記物理刺激を与えない時間帯とを交互に繰り返し、複数回、物理刺激を与える。欠陥を検査する際、前記応答信号から、前記刺激時間帯に対応する刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯に対応する非刺激時間帯応答信号とを取得し、前記非刺激時間帯応答信号を時間シフトした信号を前記刺激時間帯応答信号から差し引くことにより、前記物理刺激に対する刺激応答を表す刺激応答信号を取り出し、前記刺激応答信号に基いて前記欠陥を検査する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、構造体内の欠陥の検査を行う欠陥検査装置及び欠陥検査方法に関する。
パイプラインや、液体・ガス貯蔵タンク等の金属製の構造体、あるいは、建物等のコンクリートやセラミックスからなる構造体内の腐食損傷や疲労破壊等の欠陥を検査することは、構造体の補修維持のためには重要である。
構造体では、腐食損傷や疲労破壊により生じ、材料に蓄積されている歪みが、外部から物理刺激を受けて解放されるとき、弾性波が生じる。この弾性波はアコースティックエミッション(以降、AEという)として計測することができる。このAEを計測することにより、構造体内の、腐食損傷や疲労破壊等の欠陥を検査する試みが種々行われている。
例えば、下記非特許文献1では、円筒タンクに意図的に物理刺激を与えることなく、長時間かつ一時間、環境による外的物理刺激に起因するAEを計測してタンク底板の腐食の有無を検査する試みがなされている。しかし、非特許文献1では、腐食損傷に起因するAEの信号をノイズの信号と十分に分離することができず、腐食の有無を検査することは難しい、とされている。
一方、塗覆装が損傷し、かつ腐食が発生・進行している箇所を簡便に精度よく検出することができる地中埋設管の腐食検出方法、及び地中埋設管の腐食検出装置が知られている(特許文献1)。
当該腐食検出方法では、 測定対象の地中埋設管に腐食電流を供給し、該腐食電流の供給によって発生するAEの信号を検出し、検出されたAEの信号に基づいて腐食の有無を検出する。
特開2005−351884号公報
「石油貯蔵タンク底板腐食に対するAE計測における信号とノイズの分別」,長秀雄等,Journal of the Society of Materials Science, Japan,Vol.57,No.11,pp.1101-1107,Nov.2008
上記地中埋設管の腐食検出方法及び地中埋設管の腐食検出装置では、検出されたAEの信号をどのように処理して、腐食が発生・進行している箇所を簡便に精度よく検出するかについては記載されていない。このため、測定対象の地中埋設管に腐食電流を供給することにより地中埋設管に刺激を与えることでAEを積極的に誘発させるが、依然として、AEの信号からノイズの信号を十分に分離することは難しい。
例えば、地中の温度が徐々に変化する場合、管の熱収縮や熱膨張によって生じるAEの信号がノイズ信号として比較的一定間隔で発生する場合がある。また、管内の液体の流れ等によってAEの信号が一定間隔で発生する場合もある。また、地上に立設した構造体においても、風や雨等によってAEの信号が一定間隔で発生する場合もある。
上記地中埋設管の腐食検出方法、及び地中埋設管の腐食検出装置では、このような信号もAE信号として腐食の検査対象となるので、物理刺激に応答したAEの信号のみを取り出して正確な腐食の有無を検査することはできない。
そこで、本発明は、構造体内の腐食や疲労破壊による欠陥を精度高く検査することができる欠陥検査装置及び欠陥検査方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、構造体内の欠陥を検査する欠陥検査装置である。当該装置は、構造体に、物理刺激信号に基いて物理刺激を与える刺激付与部と、
構造体内に設置され、前記構造体の応答信号を受信する少なくとも2つ以上のセンサと、
前記物理刺激信号と前記応答信号とを用いて、前記構造体内の欠陥を検査する分析部と、を有する。
前記刺激付与部は、前記物理刺激を与える刺激時間帯と、前記刺激時間帯の後に前記物理刺激を与えない非刺激時間帯とを交互に繰り返して、複数回、前記構造体に物理刺激を与える。
前記分析部は、前記応答信号から、前記刺激時間帯に対応する刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯に対応する非刺激時間帯応答信号とを取得し、前記非刺激時間帯応答信号を時間シフトした信号を前記刺激時間帯応答信号から差し引くことにより、前記物理刺激に対する刺激応答を表す刺激応答信号を取り出し、前記刺激応答信号に基いて前記構造体内の欠陥を検査する。
前記分析部は、前記刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯応答信号との相互相関関数を算出し、前記相互相関関数の値が最大値になるときの前記刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯応答信号との間のずれ時間を求め、前記ずれ時間を前記非刺激時間帯応答信号の時間シフトのシフト量に用いる、ことが好ましい。
前記センサは、前記構造体の異なる位置に設けられ、
前記分析部は、前記構造体の異なる位置に設けられた前記センサそれぞれに対応する前記刺激応答信号の前記物理刺激信号に対する遅延時間を求め、前記遅延時間を用いて、前記構造体の前記欠陥の位置を特定する、ことが好ましい。
また、前記刺激付与部は、前記センサのいずれか1つの設置位置に設けられる、ことが好ましい。
また、記分析部は、前記欠陥を検査するとき、前記刺激時間帯応答信号及び前記非刺激時間帯応答信号のそれぞれが、予め設定された閾値を越えるとき、パルスを生成することでパルス信号を生成し、前記刺激時間帯及び前記非刺激時間帯における前記パルス信号中の前記パルスの数を用いて、前記欠陥の有無を判定する、ことが好ましい。
本発明の他の態様は、刺激付与部、センサ及び分析部を有する装置を用いて構造体内の欠陥を検査する欠陥検査方法である。当該方法は、
刺激付与部が、物理刺激信号に基いて構造体に物理刺激を与える工程と、
センサによって、前記構造体の応答信号を受信する工程と、
分析部が、前記物理刺激信号と前記応答信号とを用いて、前記構造体内の欠陥を検査する工程と、を有する。
前記物理刺激を前記構造体に与える工程では、前記刺激付与部が、前記物理刺激を与える刺激時間帯と、前記刺激時間帯の後に前記物理刺激を与えない非刺激時間帯とを交互に繰り返して、複数回、前記構造体に物理刺激を与える。
前記欠陥を検査する工程では、
前記応答信号から、前記刺激時間帯に対応する刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯に対応する非刺激時間帯応答信号とを取得し、前記非刺激時間帯応答信号を時間シフトした信号を前記刺激時間帯応答信号から差し引くことにより、前記物理刺激に対する刺激応答を表す刺激応答信号を取り出す工程と、
前記刺激応答信号に基いて前記構造体内の欠陥を検査する工程と、有する。
なお、前記刺激応答信号を取り出す工程は、
前記刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯応答信号との相互相関関数を算出し、前記相互相関関数の値が最大値になるときの前記刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯応答信号との間のずれ時間を求める工程を有し、
前記ずれ時間を前記非刺激時間帯応答信号の時間シフトのシフト量に用いる、ことが好ましい。
前記センサは、前記構造体の異なる位置に設けられ、
前記構造体内の欠陥を検査する工程は、
前記構造体の異なる位置に設けられた前記センサそれぞれに対応する前記刺激応答信号の前記物理刺激信号に対する遅延時間を求める工程と、
前記センサそれぞれに対応する前記遅延時間を用いて、前記構造体の前記欠陥の位置を特定する工程と、を有する、ことが好ましい。
また、前記欠陥を検査する工程は、
前記刺激時間帯応答信号及び前記非刺激時間帯応答信号のそれぞれが、予め設定された閾値を越えるとき、パルスを生成することでパルス信号を生成する工程と、
前記刺激時間帯及び前記非刺激時間帯における前記パルス信号中の前記パルスの数を用いて、前記欠陥の有無を判定する工程と、を有する、ことが好ましい。
前記刺激付与部は、前記センサのいずれか1つの設置位置に設けられる、ことが好ましい。
また、前記刺激付与部は、前記センサのいずれか1つの設置位置に設けられ、前記刺激付与部の設置位置を、前記センサのいずれか1つの設置位置に順次変えながら、前記欠陥を検査する、ことが好ましい。
上述の欠陥検査装置及び欠陥検査方法では、構造体内の腐食や疲労破壊による欠陥を精度高く検査することができる。
本実施形態の欠陥検査装置及び欠陥検査方法の検査対象とする構造体の一例である反応器の全体概要を示す図であり、(b)は、図1に示す反応器の欠陥を検査する例を示す図である。 本実施形態の欠陥計測装置の計測装置と、その周辺の装置構成を示す図である。 本実施形態の欠陥計測装置の分析部の構成を示す図である。 本実施形態で生成される刺激時間帯応答信号S1及び非刺激時間帯応答信号S2から生成されるパルス信号の信号全体の一例を示す図である。 本実施形態で用いる遅延時間の設定を説明する図である。 本実施形態で設定される遅延時間の一例を表す図である。 本実施形態の欠陥計測装置の位置特定部が行う位置特定方法を説明する図である。 本実施形態の欠陥計測方法の一例のフローを示す図である。
以下、本発明の欠陥検査装置及び欠陥検査方法について詳細に説明する。
図1(a)は、本実施形態の欠陥検査装置及び欠陥検査方法の検査対象とする構造体の一例である金属製の反応器10の全体概要を示している。本実施形態では、金属製の構造体を例に用いて説明するが、本発明の欠陥検査装置及び欠陥検査方法は、金属製の構造体の他に、セラミックスやコンクリート、あるいはこれらの複合構造体にも適用することができる。
反応器10は化学プラントに設けられる反応装置であり、金属製の容器12を備える。容器12は、例えば、約20mの高さを有し、地上から立設している。容器12の各部分には、熱交換器13a,13b,13cが設けられ、容器12内部が所定の温度になるように管理されている。また、容器12の底部には、エアノズル13dが設けられ、容器12内の反応液体をバブリングすることで、反応液体の反応を活性化させる。また、容器12の内部には、流路隔壁12aが設けられ、原料液体の流路を規定している。容器12の底部に位置する図示されない原料供給口から原料液体が投入され、上方に流れるに従って反応は進行する。反応して生成された物質は、容器12の上部に設けられた取り出し口から取り出され、後工程の装置に搬送される。
このような金属製の反応器10の容器12に、腐食や疲労破壊による欠陥が存在する場合がある。本実施形態の欠陥検査装置1は、このような欠陥を含む構造体に対して、物理刺激信号を与え、構造体の応答信号を受信し、物理刺激信号と応答信号とを用いて、構造体内の欠陥を検査する。
図1(b)は、構造体として、上記反応器10を用いて、反応器10の欠陥を検査する例を示している。この例を、以降本実施形態として説明する。
図1(b)に示す例のように、欠陥の検査領域は、例えば容器12の接続フランジ12b間に挟まれた容器12の側面の領域であることが好ましい。接続フランジ12bを跨いだ領域を検査領域とした場合、接続フランジ12bの影響を受けて正確な欠陥の検査ができない場合がある。
本実施形態の欠陥検査装置1は、刺激付与部14aと、AEセンサ16a〜16dと、計測装置18と、を有する。計測装置18は、ディスプレイ19a及びプリンタ19bと接続されている。
刺激付与部14aは、容器12の表面に設けられ、構造体に物理刺激信号に基いて物理刺激を与えるアクチュエータである。物理刺激は、電流、超音波振動、低周波振動、温度、打撃等の刺激であればよく、特に限定されないが、腐食等によるAEの応答信号を精度良く計測するためには、物理刺激として超音波振動、低周波振動、電流、温度を好適に用いることができる。
AEセンサ16a〜16dは、容器12の発する応答信号(AEの信号)を検査するセンサであり、数kHz〜数MHzの周波数帯域の弾性波による振動を検査する。例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の歪−電気特性の優れた材料が検出素子のセンサ材料として用いられる。AEセンサ16a〜16dは、容器12の異なる位置に設けられ、容器12の発する応答信号を検査する。本実施形態では、4つのAEセンサを用いて4箇所で応答信号を受信するが、AEセンサの設置数は4以上であってもよく、また、2つあるいは3つであってもよい。しかし、後述するように、欠陥の位置を正確に特定するには、AEセンサの設置数は4以上であることが好ましい。なお、AEセンサ16a〜16dが出力するAEの信号には、刺激付与部14aが、物理刺激信号に基いて容器12に物理刺激を与えたことによる刺激応答信号の他に、容器12が受ける外部環境や内部環境からの刺激によって発するノイズ信号も含まれる。このため、後述する計測装置18は、AEセンサ16a〜16dで得られた応答信号から、刺激付与部14aが与えた物理刺激に対する応答を表す刺激応答信号を取り出す。外部環境や内部環境から容器12が受ける刺激には、例えば、一定の風が吹くことにより容器12が受ける力学的刺激や、雨等が降って容器12が定常的に受ける雨粒等による力学的刺激や、容器12内を流れる原料ガスや熱交換機13a〜13cの熱により容器12が受ける熱的刺激、あるいはエアノズル13dによるバブリングの振動により容器12が受ける力学的刺激等が含まれる。
計測装置18は、刺激付与部14aに物理刺激信号を供給するとともに、AEセンサ16a〜16dから送られる応答信号を取得し、物理刺激信号と応答信号とを用いて、反応器10の容器12の欠陥を検査する。図2には、計測装置18と、その周辺の装置構成が示されている。計測装置18は、信号生成部18aと、スイッチ18bと、処理部18cと、を主に有する。なお、図2には、刺激付与部14b,14cが示されているが、本実施形態では、刺激付与部14b,14cは用いられない。しかし、複数の刺激付与部14a〜14cを容器12の異なる位置に設置して順次刺激を付与することもできる。
計測装置18は、刺激付与部14aに物理刺激信号を供給するとき、信号生成部18aで生成された物理刺激信号と、信号生成部18aで生成された非刺激信号(物理刺激が生じない信号レベルが0の信号)とをスイッチ18b(図2参照)で交互に切り替えて信号を供給する。これにより、刺激付与部14aは、物理刺激信号を与える刺激時間帯と、刺激時間帯の後に刺激を与えない非刺激時間帯とを交互に繰り返して、複数回、容器12に物理刺激を与える。
処理部18cは、増幅器20と、バンドパスフィルタ22と、分析部24と、を有する。
増幅器20は、AEセンサ16a〜16dから出力された応答信号を増幅し、バンドパスフィルタ22に送る。バンドパスフィルタ22は、応答信号の所定の周波数帯域、例えば1kHz〜10MHzの範囲内で設定された周波数帯域の信号のみを取り出し、分析部24に送る。例えば、本実施形態のように金属製の構造体の場合、10kHz〜1MHzの周波数帯域の信号が取り出される。セラッミックスの構造体の場合、100kHz〜10MHzの周波数帯域の信号が取り出される。コンクリートの構造体の場合1kHz〜100kHzの周波数帯域の信号が取り出される。
図3は、分析部24の構成を示す図である。
分析部24は、図示されないAD変換器と、信号分離部24a,ディスクリミネータ24b,24c,24hと、比較部24dと、相互相関算出部24eと、信号調整部24fと、加減算器24gと、位置特定部24iと、を有する。分析部24は、例えば、コンピュータにより構成され、図示されないメモリに記憶されたプログラムを起動実行することにより、これら各部分が形成されてもよい。すなわち、上記各部分は、ソフトウェアモジュールとして、コンピュータ内に形成されてもよい。あるいは、分析部24は、各部分が専用回路で構成された専用装置であってもよく、あるいは、専用回路とソフトウェアモジュールが用いられた装置でもよい。
信号分離部24aは、AEセンサ16a〜16dから出力し、増幅され、バンドパスフィルタ22を通して処理され、さらに、AD変換された応答信号(AEの信号)のそれぞれを、信号生成部18aで生成された物理刺激信号の発生のタイミングに基づいて刺激時間帯応答信号S1と非刺激時間帯応答信号S2とに分離する。
ディスクリミネータ24bは、生成された刺激時間帯応答信号S1を予め設定された閾値と比較し、刺激時間帯応答信号S1が予め設定された閾値を越えるとき、パルスを生成することでパルス信号を生成する。
ディスクリミネータ24cは、生成された非刺激時間帯応答信号S2を予め設定された閾値と比較し、非刺激時間帯応答信号S2が予め設定された閾値を越えるとき、パルスを生成することでパルス信号を生成する。
図4は、刺激時間帯応答信号S1及び非刺激時間帯応答信号S2のそれぞれから生成されるパルス信号を連続して接続させた信号全体の例を示している。
比較部24dは、刺激時間帯応答信号S1から生成されたパルス信号中のパルス数nEXと、非刺激時間帯応答信号S2から生成されたパルス信号中のパルス数nを用いて、欠陥の有無を判定する。具体的には、比較部24dは、パルス数nEXと、パルス数nをα倍したα・nとを比較して、nEXがα・n(αは、例えば1.05〜2の範囲内の与えられた値)以上である場合、比較部24dは、容器12に欠陥ありと最終的に判定する。一方、nEXがα・n未満である場合、比較部24dは、容器12に欠陥無し、と最終的に判定する。比較部24dは、判定結果をディスプレイ19a,プリンタ19bに送り、出力させる。
なお、刺激付与部14aは、物理刺激信号のON.OFFを繰り返して物理刺激を容器12に与えるので、応答信号(AEの信号)には刺激時間帯の応答信号と、非刺激時間帯の応答信号か繰り返し含まれる。したがって、信号分離部24aは、刺激時間帯応答信号S1と非刺激時間帯応答信号S2とを繰り返し生成するので、パルス信号も繰り返し生成される。したがって、比較部24dは、パルス数の比較を繰り返し行って、容器12内の欠陥の有無を繰り返し判定する。したがって、比較部24は、欠陥の有無の判定結果を一定時間保持して、欠陥ありとする判定結果が所定比率以上で発生する場合のみ、欠陥ありとする判定を最終的な判定としてもよい。
相互相関算出部24eは、信号分離部24aが生成した刺激時間帯応答信号S1と非刺激時間帯応答信号S2との相互相関関数を算出する。相互相関関数は、刺激時間帯応答信号S1に対して非刺激時間帯応答信号S2の時間をシフトさせて相関係数をとったときの、ずれ時間に対する相関係数の依存性を表す関数である。相互相関算出部24eは、相互相関関数のうち相関係数が最も高い値をとるずれ時間τを求め、このずれ時間τの情報を信号調整部24fに送る。
信号調整部24fは、非刺激時間帯応答信号S2をずれ時間τの分、時間をシフトした信号を生成し、加減算器24hに送る。すなわち、ずれ時間τをシフト量として用いる。
加減算器24gは、非刺激時間帯応答信号S2をずれ時間τ分、時間シフトした信号を刺激時間帯応答信号S1から減算する。時間シフトとは、時間ともに値が変化する信号において上記時間をずらす処理をいい、非刺激時間帯応答信号S2をS2(t)とするとき、S2(t−τ)とする処理をいう。
このように、刺激時間帯応答信号S1と非刺激時間帯応答信号S2との相互相関係数が最も高くなる時間ずれτを見出し、このずれ時間τ分、非刺激時間帯応答信号S2を時間シフトした信号を、刺激時間帯応答信号S1から減算するのは、刺激時間帯応答信号S1とに含まれる一定間隔で発生する外的環境等から受ける刺激によって発生する応答信号を除去するためである。上述したように、容器12を刺激したとき、この刺激に対するAEの応答信号の他に、一定の風が吹くことにより容器12が受ける刺激や、雨が降って容器12が定常的に受ける雨粒の刺激や、容器12内を流れる原料ガスや熱交換機13a〜13d野熱の影響を受ける刺激等の環境からの刺激に対する応答信号も含まれる。しかし、環境からの刺激に対するAEの応答は、刺激時間帯及び非刺激時間帯を問わず、比較的一定間隔で発生する。したがって、本実施形態は、比較的一定の間隔で起きる環境からの刺激に対するAEの応答信号を、刺激時間帯応答信号S1から除去するために、上記処理を行う。したがって、加減算器24gは、刺激付与部14aを用いて付与した物理刺激に対する応答信号、すなわち環境からの刺激に対するAEの応答信号が除去された信号である刺激応答信号Sを取り出し出力する。
ディスクリミネータ24hは、加減算器24gが出力した刺激応答信号Sを予め設定された閾値と比較し、刺激時間帯応答信号S1が予め設定された閾値を越えるとき、パルスを生成することでパルス信号を生成する。生成されたパルス信号は、位置特定部24iに送られる。
位置特定部24iは、ディスクリミネータ24hが出力したパルス信号を用いて、容器12内の欠陥の位置の特定を行う。
位置特定部24iは、刺激応答信号Sのパルス信号のパルスの発生時間と物理刺激信号の最大値の発生時間との差分を、遅延時間t11として定める。図5は、遅延時間t11の設定を説明する図である。図5に示すように、1つの物理刺激時間帯には、複数のパルスが発生する場合もある。この場合、パルス毎に遅延時間t11’を定める。
なお、刺激応答信号Sは、AEセンサ16a〜16dのそれぞれに対応して求められる。したがって、AEセンサ毎に遅延時間が求められる。また、刺激時間帯は、複数回あるので、第1回目の刺激時間帯、第2回目の刺激時間帯等のように、刺激時間帯毎に、遅延時間が求められる。図6は、このようにして求められる遅延時間の一例を表している。AEセンサ16bから得られる刺激応答信号Sでは、遅延時間t12,t12’,t12’’が求められている。
位置特定部24iは、このような遅延時間の情報を用いて、容器12内の欠陥の位置を特定する。図7は、位置特定部24iが行う位置特定方法を説明する図である。図6に示すように、刺激付与部16aがAEセンサ16aと同じ位置に設置され、欠陥DからAEセンサ16a〜16dまでの位置の距離をl1,l2,l3,l4としたとき、距離l1,l2,l3,l4に基いて上記遅延時間が定まる。位置特定部24iは、上記遅延時間が距離l1,l2,l3,l4に基いて定まることを利用して、上記遅延時間の情報から距離l1,l2,l3,l4を逆に求めることにより、欠陥Dの位置を特定する。
位置特定部24iは、具体的に、容器12内の刺激の伝達時間と容器12内のAEの伝達時間を考慮すると、遅延時間t11, t12, t13,t14と距離l1,l2,l3,l4との間に下記式(1)に示す関係がある。この関係を行列で表すと下記式(2)となる。したがって、下記式(2)から逆行列を用いて、下記式(3)に示すように、距離l1,l2,l3,l4を算出することができる。
図6に示すように、AEセンサ16a,16b,16dに対して複数の遅延時間を有する場合、この複数の遅延時間から作られる遅延時間の全ての組み合わせを用いて上記式(3)を用いて距離l1,l2,l3,l4を算出する。この場合、距離l1,l2,l3,l4から特定される欠陥Dの位置はそれぞればらついている。しかし、図6に示すように、刺激時間帯が複数回あるので、複数回の刺激時間帯毎に求めた距離l1,l2,l3,l4から求められる欠陥Dの位置の中で、最も集中する位置を、欠陥Dの位置として最終的に特定する。最も集中する位置は、例えば、予め定めた検査対象領域を細かな領域に分け、求められた欠陥Dの位置が最も多く含まれる領域を、欠陥Dの存在する位置として特定する。
さらに、刺激付与部14aの設置位置を順次変更して、あるいは刺激付与部14b,14cを異なる位置に設置して、例えば、AEセンサ16b,16c,16d等の設置位置に設けて、同様の物理刺激を容器12に与えて、上述した同様の処理を行うことにより、距離l1,l2,l3,l4を算出してもよい。この算出した距離l1,l2,l3,l4から求められる欠陥Dの位置の情報を、上述した最も集中する位置を欠陥Dの位置として最終的に特定する際に、加えることができる。
以上のように、本実施形態の激付与部14aは、物理刺激を与える刺激時間帯と、刺激時間帯の後に物理刺激を与えない非刺激時間帯とを交互に繰り返し、複数回、反応器10の容器12に物理刺激を与える。分析部24は、AEセンサ16a〜16dの応答信号から、刺激時間帯に対応する刺激時間帯応答信号S1と非刺激時間帯に対応する非刺激時間帯応答信号とを取得し、非刺激時間帯応答信号S2を時間シフトした信号を刺激時間帯応答信号から差し引くことにより、物理刺激に対する刺激応答を表す刺激応答信号Sを取り出す。これにより、分析部24は、刺激応答信号Sに基いて構造体内の欠陥を検査する。このため、容器12の腐食や疲労破壊による欠陥を精度高く検査することができる。
また、分析部24は、刺激時間帯応答信号S1と非刺激時間帯応答信号S2との相互相関関数を算出し、この相互相関関数の値が最大値になるときの刺激時間帯応答信号S1と非刺激時間帯応答信号S2との間のずれ時間を求める。さらに分析部24は、刺激時間帯応答信号S1から、上記ずれ時間の分、非刺激時間帯応答信号S2を時間シフトした信号を引き算することにより、刺激応答信号Sを取り出す。したがって、環境からの刺激を受けて欠陥Dが一定間隔で周期的に発生するAEの応答信号を、刺激時間帯応答信号S1から削除できるので、刺激応答信号Sを用いて、欠陥をより精度高く検査することができる。
分析部24は、容器12の異なる位置に設けられたAEセンサ16a〜16dそれぞれに対応する刺激応答信号Sの物理刺激信号に対する遅延時間を求め、AEセンサ16a〜16dそれぞれに対応する遅延時間を用いて、容器12の欠陥Dの位置を特定するので、定量的に欠陥Dの位置を特定することができる。
さらに、分析部24は、刺激時間帯及び非刺激時間帯におけるパルス信号中のパルスの数を比較することにより、欠陥Dの有無を判定するので、欠陥Dの有無の判定は安定する。
[欠陥検査方法]
以下、欠陥検査方法について、構造体を、図1(b)に示す容器12として、容器12内の欠陥Dの検査を行う例を用いて説明する。図8は、本実施形態の欠陥計測方法の一例のフローを示す図である。
まず、計測装置18の信号生成部18aは、物理刺激信号と非刺激信号を生成し、物理刺激信号と非刺激信号をスイッチ18bで切り替えながら、刺激付与部14aに信号を送る。これにより、刺激付与部14aは、物理刺激を与える刺激時間帯と、刺激時間帯の後に物理刺激を与えない非刺激時間帯とを交互に繰り返して、複数回、容器12に物理刺激を与える(ステップS10)。
容器12に与えられた刺激は、容器12内を伝達し、欠陥Dがあれば、欠陥Dの周りに生じている歪みを解放する。このときAEが生じる。AEは、容器12内を伝わって、AEセンサ16a〜16dで容器12のAEの応答信号として受信される(ステップS20)。AEセンサ16a〜16dで受信して得られるAEの応答信号には、物理刺激に応じたAEの他に、環境が容器12に与える刺激で生じるAEの応答信号も含まれる。
計測装置18では、AEの応答信号が増幅され、バンドパスフィルタ32に通され、信号分離部24aに送られる。信号分離部24aは、AEの応答信号を、物理刺激信号の発生のタイミングに基づいて、刺激時間帯応答信号S1と非刺激時間帯応答信号S2とに分離する(ステップS30)。
ディスクリミネータ24b,24cは、生成された刺激時間帯応答信号S1と非刺激時間帯応答信号S2のそれぞれを、予め設定された閾値と比較し、刺激時間帯応答信号S1、非刺激時間帯応答信号S2が予め設定された閾値を越えるとき、パルスを生成することでパルス信号を生成する。生成されたパルス信号は比較部24dに送られる。
比較部24dは、刺激時間帯応答信号S1から生成されたパルス信号中のパルス数nEXと、非刺激時間帯応答信号S2から生成されたパルス信号中のパルス数nを求め、パルス数nEXとパルス数nの比較を行う(ステップS50)。比較部24dは、具体的には、パルス数nEXがα・n(αは、例えば1.05〜2の範囲内の与えられた値)未満である場合、比較部24dは、容器12に欠陥Dなしと判定する(ステップS60)。一方、nEXがα・n以上である場合、比較部24dは、容器12に欠陥Dあり、と判定する(ステップS70)。
判定結果は、ディスプレイ19a,プリンタ19bに送られて、画面表示されあるいはプリント出力される。
比較部24dが欠陥Dありと判定したとき、さらに、欠陥の位置を特定する処理を行う。
相互相関算出部24eは、信号分離部24aが生成した刺激時間帯応答信号S1と非刺激時間帯応答信号S2との相互相関関数を算出する。相互相関算出部24eは、相互相関関数のうち相関係数が最も高い値をとるずれ時間τを求め(ステップS80)、このずれ時間τの情報を信号調整部24fに送る。
信号調整部24fは、非刺激時間帯応答信号S2をずれ時間τの分、時間シフトした信号を生成し、加減算器24hに送る。加減算器24gは、刺激時間帯応答信号S1から、非刺激時間帯応答信号S2をずれ時間τ分、時間シフトした信号を減算することにより、刺激応答信号Sを取得する。すなわち、信号調整部24f及び加減算器24gは、ずれ時間τ分、非刺激時間帯応答信号S2を時間シフトした信号を用いて刺激応答信号Sを抽出する(ステップS90)。上述したように、刺激時間帯応答信号S1から、非刺激時間帯応答信号S2を時間シフトした信号を減算するのは、環境から受ける刺激によって生じるAEの応答信号の位相を、刺激時間帯応答信号S1と非刺激時間帯応答信号S2との間で揃えて減算するためである。したがって、抽出された刺激応答信号Sは、物理刺激に対するAEの応答信号を含むが、環境から受ける刺激によって生じるAEの応答信号を含まない信号となっている。
刺激応答信号Sは、ディスクリミネータ24hに送られる。ディスクリミネータ24hは、刺激応答信号Sを、予め設定された閾値と比較し、刺激応答信号Sが予め設定された閾値を越えるとき、パルスを生成することでパルス信号を生成する。生成されたパルス信号は、位置特定部24iに送られる。
位置特定部24iは、まず、ディスクリミネータ24hから送られた刺激応答信号Sの、物理刺激信号に対する遅延時間を求める(ステップS100)。具体的には、刺激応答信号Sのパルス信号のパルスの発生時間と物理刺激信号の最大位置の時間との差分を、遅延時間として求める。このような遅延時間は、AEセンサ16a〜16d毎の刺激応答信号Sについて求める。
求められた遅延時間を用いて、位置特定部24iは、式(3)に従って距離l1,l2,l3,l4を算出する(ステップS110)。
位置特定部24iは、算出された距離l1,l2,l3,l4を用いて、欠陥Dの位置を特定する(ステップS120)。特定された欠陥Dの位置の情報は、ディスプレイ19a、プリンタ19bに送られ、画面表示が行われ、プリント出力される。
なお、距離l1,l2,l3,l4の算出の際、図6に示すように複数の遅延時間がある場合、遅延時間の全ての組み合わせを用いて距離l1,l2,l3,l4の算出を行う。この場合、距離l1,l2,l3,l4から特定される欠陥Dの位置はそれぞればらつく。しかし、刺激時間帯も複数回繰り返すので、複数回の刺激時間帯毎に求めた距離l1,l2,l3,l4から求められる欠陥Dの位置の中で、最も集中する位置を、欠陥Dの位置として最終的に特定する。最も集中する位置は、例えば、予め定めた検査対象領域を細かな領域に分け、求められた欠陥Dの位置が最も多く含まれる領域を、欠陥Dの存在する位置として特定することができる。
さらに、刺激付与部14aの設置位置を順次変更し、例えば、AEセンサ16b,16c,16dの設置位置に設けて、同様の物理刺激を容器12に与えて、上述した同様の処理を行うことにより、距離l1,l2,l3,l4を算出してもよい。この算出した距離l1,l2,l3,l4から求められる欠陥Dの位置の情報を、上述した最も集中する位置を欠陥Dの位置として最終的に特定する際に加えることができる。すなわち、刺激付与部14aは、AEセンサ16a〜16dのいずれか1つの設置位置に設けられ、刺激付与部14aの設置位置を、AEセンサ16a〜16dのいずれか1つの設置位置に順次変更しながら、欠陥Dの検査を行うことができる。
以上、本発明の欠陥検査装置及び欠陥検査方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態および例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10 反応器
12 容器
13a,13b,13c 熱交換器
13d エアノズル
14a,14b,14c 刺激付与部
16a,16b,16c,16d AEセンサ
18 計測装置
18a 信号生成部
18b スイッチ
18c 処理部
19a ディスプレイ
19b プリンタ
20 増幅器
22 バンドパスフィルタ
24 分析部

Claims (11)

  1. 構造体内の欠陥を検査する欠陥検査装置であって、
    構造体に、物理刺激信号に基いて物理刺激を与える刺激付与部と、
    構造体内に設置され、前記構造体の応答信号を受信する少なくとも2つ以上のセンサと、
    前記物理刺激信号と前記応答信号とを用いて、前記構造体内の欠陥を検査する分析部と、を有し、
    前記刺激付与部は、前記物理刺激を与える刺激時間帯と、前記刺激時間帯の後に前記物理刺激を与えない非刺激時間帯とを交互に繰り返して、複数回、前記構造体に物理刺激を与え、
    前記分析部は、前記応答信号から、前記刺激時間帯に対応する刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯に対応する非刺激時間帯応答信号とを取得し、前記非刺激時間帯応答信号を時間シフトした信号を前記刺激時間帯応答信号から差し引くことにより、前記物理刺激に対する刺激応答を表す刺激応答信号を取り出し、前記刺激応答信号に基いて前記構造体内の欠陥を検査する、ことを特徴とする欠陥検査装置。
  2. 前記分析部は、前記刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯応答信号との相互相関関数を算出し、前記相互相関関数の値が最大値になるときの前記刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯応答信号との間のずれ時間を求め、前記ずれ時間を前記非刺激時間帯応答信号の時間シフトのシフト量に用いる、請求項1に記載の欠陥検査装置。
  3. 前記センサは、前記構造体の異なる位置に設けられ、
    前記分析部は、前記構造体の異なる位置に設けられた前記センサそれぞれに対応する前記刺激応答信号の前記物理刺激信号に対する遅延時間を求め、前記遅延時間を用いて、前記構造体の前記欠陥の位置を特定する、請求項1または2に記載の欠陥検査装置。
  4. 前記刺激付与部は、前記センサのいずれか1つの設置位置に設けられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の欠陥検査装置。
  5. 前記分析部は、前記欠陥を検査するとき、前記刺激時間帯応答信号及び前記非刺激時間帯応答信号のそれぞれが、予め設定された閾値を越えるとき、パルスを生成することでパルス信号を生成し、前記刺激時間帯及び前記非刺激時間帯における前記パルス信号中の前記パルスの数を用いて、前記欠陥の有無を判定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の欠陥検査装置。
  6. 刺激付与部、センサ及び分析部を有する装置を用いて構造体内の欠陥を検査する欠陥検査方法であって、
    刺激付与部が、物理刺激信号に基いて構造体に物理刺激を与える工程と、
    センサによって、前記構造体の応答信号を受信する工程と、
    分析部が、前記物理刺激信号と前記応答信号とを用いて、前記構造体内の欠陥を検査する工程と、を有し、
    前記物理刺激を前記構造体に与える工程では、前記刺激付与部が、前記物理刺激を与える刺激時間帯と、前記刺激時間帯の後に前記物理刺激を与えない非刺激時間帯とを交互に繰り返して、複数回、前記構造体に物理刺激を与え、
    前記欠陥を検査する工程では、
    前記応答信号から、前記刺激時間帯に対応する刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯に対応する非刺激時間帯応答信号とを取得し、前記非刺激時間帯応答信号を時間シフトした信号を前記刺激時間帯応答信号から差し引くことにより、前記物理刺激に対する刺激応答を表す刺激応答信号を取り出す工程と、
    前記刺激応答信号に基いて前記構造体内の欠陥を検査する工程と、有することを特徴とする欠陥検査方法。
  7. 前記刺激応答信号を取り出す工程は、
    前記刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯応答信号との相互相関関数を算出し、前記相互相関関数の値が最大値になるときの前記刺激時間帯応答信号と前記非刺激時間帯応答信号との間のずれ時間を求める工程を有し、
    前記ずれ時間を前記非刺激時間帯応答信号の時間シフトのシフト量に用いる、請求項6に記載の欠陥検査方法。
  8. 前記センサは、前記構造体の異なる位置に設けられ、
    前記構造体内の欠陥を検査する工程は、
    前記構造体の異なる位置に設けられた前記センサそれぞれに対応する前記刺激応答信号の前記物理刺激信号に対する遅延時間を求める工程と、
    前記センサそれぞれに対応する前記遅延時間を用いて、前記構造体の前記欠陥の位置を特定する工程と、を有する請求項6または7に記載の欠陥検査方法。
  9. 前記欠陥を検査する工程は、
    前記刺激時間帯応答信号及び前記非刺激時間帯応答信号のそれぞれが、予め設定された閾値を越えるとき、パルスを生成することでパルス信号を生成する工程と、
    前記刺激時間帯及び前記非刺激時間帯における前記パルス信号中の前記パルスの数を用いて、前記欠陥の有無を判定する工程と、を有する請求項6〜8のいずれか1項に記載の欠陥検査方法。
  10. 前記刺激付与部は、前記センサのいずれか1つの設置位置に設けられる、請求項6〜9のいずれか1項に記載の欠陥検査方法。
  11. 前記刺激付与部は、前記センサのいずれか1つの設置位置に設けられ、
    前記刺激付与部の設置位置を、前記センサのいずれか1つの設置位置に順次変更しながら、前記欠陥を検査する、請求項6〜9のいずれか1項に記載の欠陥検査方法。

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