JP2012013600A - 単一光子検出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】アバランシフォトダイオード(APD)の出力に乗る周期的雑音を除去するために従来用いていた差動アンプ等を不要とし、差動アンプ等の代わりに、スタブと呼ばれる単純な線路を用いることによって同様の機能を実現することにより、回路のコストダウンを図るとともに、多段化を容易にして、スタブを連ねることによって、雑音除去の効果をいくらでも強めることを可能にする。
【解決手段】アバランシフォトダイオード(APD)1に周期的なバイアス電圧を印加することにより駆動される単一光子検出器であって、APD1に伝送路3を介して接続され、バイアス電圧V(t)6に起因して出力信号に加わる周期的な雑音を除去するスタブ型の帯域除去フィルタを備えている。このスタブ型の帯域除去フィルタは、同軸ケーブルまたはプリント基板上のパターンから構成される電気的な線路(スタブ4)から構成される。
【選択図】図3
【解決手段】アバランシフォトダイオード(APD)1に周期的なバイアス電圧を印加することにより駆動される単一光子検出器であって、APD1に伝送路3を介して接続され、バイアス電圧V(t)6に起因して出力信号に加わる周期的な雑音を除去するスタブ型の帯域除去フィルタを備えている。このスタブ型の帯域除去フィルタは、同軸ケーブルまたはプリント基板上のパターンから構成される電気的な線路(スタブ4)から構成される。
【選択図】図3
Description
この発明は単一光子検出器に関し、特に、例えば量子暗号用光子検出器またはその周辺回路として用いられる単一光子検出器に関する。
量子暗号などの量子情報処理の実装においては、通信媒体として光を用いることが多い。なおかつ光の量子的な性質を顕わにして情報処理に利用するためには、信号1パルスあたりに含まれる光子数を1個程度にする必要がある。つまり信号1パルスあたりの光の強度を、通常の光通信と比較して100万分の1程度以下という非常に微弱なレベルにする必要があり、このために近年は量子情報処理向けの高感度な光検出器の研究が盛んになっている。
この種の単一光子検出器としては、図1に示すような、アバランシフォトダイオード(Avalanche Photo-Diode)(以下、APDとする。)を用いるものが代表的である。APDは、入射した光に応じてIV特性を変えるダイオードであり、これに時間的に変化するパルス状のバイアス電圧V(t)を印加してゲート動作をする。つまりパルス電圧が加わっている時間内(印加電圧V(t)が高い値である時刻t)に光が単一光子検出器に入射されると、APDに多くの電流が流れる。その電流を抵抗Rによって電圧に変換し、当該電圧を出力することによって、入射された光の検出を行うことができる。
しかし、特に印加パルス同士の時間間隔が短い場合、つまりバイアス電圧の繰り返し周波数が大きい場合には、光の入射の有無にかかわらず周期的な電流がAPDに流れる。そしてこれが出力電圧に周期的雑音として表れ、光検出信号の検出を困難にする。特にバイアス電圧の周期を数百MHz以上の高速とすると、周期的雑音の振幅が検出信号を上回り、信号の識別が困難になる。
特許文献1および非特許文献1では、この問題を解決するための電子回路の構成を提案している。基本的なアイディアとしては、APDから出力された生の出力信号と、それを時間的に一周期分遅らせた信号との差分をとることによって、周期的雑音を除去するというものである。この種の電子回路の具体的な構成としては、図2に示す通りであり、まず、入力信号を、ディバイダにより、いったん2つに分割した上で、一方を短い線路に通し、もう一方をあえて長い線路に通して、長い線路に通した信号を短い線路を通した信号に対して1周期分遅らせる。そして、双方の信号をそれぞれ差動アンプ等に入力することによって差分を取り、それを出力とする(特許文献1の図4も参照)。
Z. L. Yuan et al., "High speed single photon detection in the near infrared," Applied Physics Letters 91, 041114 (2007).
上述したような従来方式では、周期的雑音を除去するための回路において、必ず差分をとるためのハイブリッドジャンクションや差動アンプ等の回路が必要になるという問題点があった。これにより、回路のコストが高価になるという問題点があった。また、差動アンプ等を多段化させて複数個設けることは、コスト的およびスペース点に困難であり、多段化させることが難しいため、単数個設けるしかなく、雑音除去の効果を強めたくても、その手段がないという問題点があった。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、周期的雑音を除去するために従来用いていた差動アンプ等を不要とし、差動アンプ等の代わりに、スタブと呼ばれる単純な線路を用いることによって同様の機能を実現することにより、回路のコストダウンを図るとともに、多段化を容易にして、必要に応じてスタブを連ねることによって、雑音除去の効果をレベルに合わせて強めることが可能な、単一光子検出器を得ることを目的とする。
この発明は、アバランシフォトダイオード(APD)に周期的なバイアス電圧を印加することにより駆動される単一光子検出器であって、前記アバランシフォトダイオード(APD)に接続され、前記バイアス電圧に起因して出力信号に加わる周期的な雑音を除去するスタブ型の帯域除去フィルタを備えたことを特徴とする単一光子検出器である。
この発明は、アバランシフォトダイオード(APD)に周期的なバイアス電圧を印加することにより駆動される単一光子検出器であって、前記アバランシフォトダイオード(APD)に接続され、前記バイアス電圧に起因して出力信号に加わる周期的な雑音を除去するスタブ型の帯域除去フィルタを備えたことを特徴とする単一光子検出器であるので、周期的雑音を除去するために従来用いていた差動アンプ等を不要とし、差動アンプ等の代わりに、スタブと呼ばれる単純な線路を用いることによって同様の機能を実現することにより、回路のコストダウンを図るとともに、多段化を容易にして、必要に応じてスタブを連ねることによって、雑音除去の効果をレベルに合わせて強めることが可能となる。
実施の形態1.
図3および図4は、この発明の実施の形態1に係る単一光子検出器の構成を表わす回路図である。図3および図4において、1は入射した光に応じてIV特性が変化するAPD、2はAPD1に流れる電流を電圧に変換する抵抗R、3はAPD1からの出力電圧を伝送する伝送路、4は同軸ケーブルまたはプリント基板上のパターンから構成される電気的な線路からなるスタブ、5a,5bはグラウンド(接地)、6は、単一光子検出器を駆動させるために印加されるバイアス電圧V(t)、7は、単一光子検出器からの出力である。また、図4において、8はAPD1から出力される出力電圧、9は出力電圧に加わる周期的雑音、10は光検出信号である。
図3および図4は、この発明の実施の形態1に係る単一光子検出器の構成を表わす回路図である。図3および図4において、1は入射した光に応じてIV特性が変化するAPD、2はAPD1に流れる電流を電圧に変換する抵抗R、3はAPD1からの出力電圧を伝送する伝送路、4は同軸ケーブルまたはプリント基板上のパターンから構成される電気的な線路からなるスタブ、5a,5bはグラウンド(接地)、6は、単一光子検出器を駆動させるために印加されるバイアス電圧V(t)、7は、単一光子検出器からの出力である。また、図4において、8はAPD1から出力される出力電圧、9は出力電圧に加わる周期的雑音、10は光検出信号である。
図3および図4に示すように、本実施の形態1に係る単一光子検出器は、以下のように構成されている。APD1の一端と抵抗R(符号2)とが直列に接続されている。APD1の他端は、バイアス電圧V(t)6が印加される端子となっている。抵抗R(符号2)の、APD1と反対側の一端は、グラウンド5a(0V)に短絡され、接地されている。また、APD1と抵抗R(符号2)との間に伝送路3の一端が並列接続されており、伝送路3の他端は出力7が出力される出力端子となっており、コンパレータ等(図示せず)に接続されている。また、伝送路3の中間部分にスタブ4の一端が並列接続されている。スタブ4の他端はグラウンド5b(0V)に短絡され、接地されている。以上が、本実施の形態1に係る量子暗号用光子検出器の周辺回路の構成である。
基本的な考え方は以下の通りである。まず、バイアス電圧V(t)6の周波数をν[Hz]とすると、上記の特許文献1に記載の従来方式の回路構成は、周波数nνの成分(ここで、nは整数とする。)をすべて除去するための帯域除去フィルタ(band elimination filter, BEF)が設けられているとみなすことができる。そこで、本発明では、この帯域除去フィルタを、より簡単なスタブ型の帯域除去フィルタにおきかえることを提案する。ここでいうスタブとは、同軸ケーブルやプリント基板上のパターンから構成された電気的な線路のことである。従って、本実施の形態1においては、スタブと呼ばれる単純な線路を帯域除去フィルタとして用いることを提案する。
図3および図4を用いて、より詳しく説明すると、以下の通りである。まず、スタブ4上での電気信号の伝播速度をc[m/s]とし、バイアス電圧V(t)6の周期をνとし、対応する信号の波長をλとすると、周波数ν[Hz]の成分は、スタブ4上を波長λ=c/ν[m]で伝播する。そこで、スタブ4の長さをλ/2にして、終端をグラウンド5bに短絡させて接地すると、この波長λの成分は、スタブ4上を往復して打ち消しあう(波の干渉効果)。また、同様に、波長λ/n(nは整数)をもつ信号成分(または、νの整数倍の周波数nνをもつ信号成分)も、スタブ4上で打ち消される。従って、このスタブ4が、周波数nνをすべて除去する帯域除去フィルタとして働くことになる。
従って、本実施の形態1の単一光子検出器の動作は以下の通りである。ここでは、図4を用いて説明する。APD1は、入射した光に応じてIV特性を変えるダイオードであるため、APD1に、図4のグラフ(a)に示すような、時間的に変化するパルス状のバイアス電圧V(t)6を印加して、それが光検出にゲートをかけている状況を想定して、ゲート動作を行う。すなわち、バイアス電圧V(t)6が加わっている時間内(印加電圧V(t)6が高い値(H)である時刻t)に、単一光子検出器に光が入射されると、APD1に多くの電流が流れる。その電流を抵抗R(符号2)によって電圧に変換し、出力電圧8として出力することによって、当該入射光の検出を知らせる。しかし、このとき、バイアス電圧V(t)6の繰り返し周波数が大きい場合等には、光の入射の有無にかかわらず、周期的な電流がAPD1に流れる。そして、これが、出力電圧8に周期的雑音9として現れ、光検出信号10の検出を困難にする。すなわち、図4のグラフ(b)に示すように、出力電圧8には、光検出信号10と周期的雑音9とが含まれている。特に、バイアス電圧V(t)6の周期を数百MHz以上の高速とすると、周期的雑音9の振幅が光検出信号10の振幅を上回り、光検出信号10の識別が困難になる。従って、本実施の形態1においては、この問題を解決するための電子回路の構成として、スタブ4を伝送路3の途中に並列接続させるとともに、当該スタブ4の長さをλ/2にし、その終端をグラウンド5bに接続して接地するようにした。これにより、波長λの成分および波長λ/nの信号成分は、上述のように、スタブ4上を往復して打ち消しあうので、このスタブ4が、周波数nνをすべて除去する帯域除去フィルタとして働くことになり、出力電圧8に現れる周期的雑音9を除去することができる。この結果、図4のグラフ(c)に示すように、出力7において、検出すべき光検出信号10のみが顕著に表れるようになる。
このように、本実施の形態1においては、スタブ4が、伝送路3を介してAPD1に接続されて、APD1に印加されるバイアス電圧V(t)6に起因して出力電圧8に乗る周期的雑音9を除去するための、スタブ型の帯域除去フィルタを構成している。これにより、スタブという単純な線路から帯域除去フィルタが構成でき、安価で単純な回路により、周期的雑音9を確実に除去でき、高精度、高感度な、光検出を行うことができる。
以上のように、本実施の形態1に係る単一光子検出器は、APD1の出力電圧に加わる周期的雑音9の除去のために従来用いていた差動アンプ等の代わりに、スタブと呼ばれる単純な線路を用いることによって同様の機能を実現することにより、回路のコストダウンを図ることができる。また、スタブ4により、バイアス電圧V(t)6に起因してAPD1の出力電圧8に加わる周期的雑音9を除去することができるので、単一光子検出器からの出力7において、当該周期的雑音9を除去させて、光検出信号10を顕著に表わすことができ、入射された光の検出の精度を向上させることができるという効果を奏する。
なお、上記の実施の形態1の説明においては、スタブ4を1段設ける例について説明したが、その場合に限らず、スタブ4は単純な線路であるため、伝送路3に対して複数段を連ねて設けることも容易に可能であり、コスト的にもスペース的にも特に問題はない。また、スタブ4を多段化した場合には、段数に応じて、帯域除去フィルタの雑音除去の効果をいくらでも強めることができる。スタブ4を多段化した例については、後述の実施の形態2および3で説明する。
実施の形態2.
基本的な考え方は、上述の実施の形態1と同じであるが、本実施の形態2では、帯域除去フィルタの効果をさらに高めるために、スタブ4を並列に並べて多段化する例について説明する。すなわち、本実施の形態2においては、1つのAPD1に対して、スタブ4が複数段設けられている。
基本的な考え方は、上述の実施の形態1と同じであるが、本実施の形態2では、帯域除去フィルタの効果をさらに高めるために、スタブ4を並列に並べて多段化する例について説明する。すなわち、本実施の形態2においては、1つのAPD1に対して、スタブ4が複数段設けられている。
図5は、本実施の形態2に係る単一光子検出器の構成を表わす回路図である。図5において、1はAPD、2は抵抗R、3は伝送路、4はスタブ、5a,5bはグラウンド(接地)、6はAPD1に印加するための時間的に変化するパルス状のバイアス電圧V(t)、7は単一光子検出器の出力である。
図5に示すように、本実施の形態2に係る単一光子検出器は、以下のように構成されている。APD1の一端と抵抗R(符号2)とが直列に接続され、APD1の、反対側の一端には、上述の実施の形態1で説明したバイアス電圧V(t)6が印加される。また、抵抗R(符号2)の、APD1と反対側の一端は、グラウンド5a(0V)に短絡され、接地されている。また、APD1と抵抗R(符号2)との間に伝送路3の一端が並列接続されており、伝送路3の他端は出力端子となっており、コンパレータ等(図示せず)に接続され、そこから出力7が出力される。また、伝送路3の途中には、スタブ4が複数段設けられており、各スタブ4の一端が伝送路3に並列接続されている。各スタブ4の他端はグラウンド5b(0V)に短絡され、接地されている。本実施の形態2の構成と実施の形態1の構成との違いは、図5に示すように、伝送路3にスタブ4が複数段設けられている点である。他の構成については、実施の形態1と同じである。なお、スタブ4を設ける間隔は、すべて一定間隔でもよいが、特にそれに限定されるものではなく、場所によって異なる任意の間隔で設けるようにしてもよい。
本実施の形態2の単一光子検出器の動作は以下の通りである。実施の形態1と同様に、APD1に、時間的に変化するパルス状のバイアス電圧V(t)6を印加し、バイアス電圧V(t)6が加わっている時間内(印加電圧V(t)が高い値(H)である時刻t)に光が入射すると、APD1に多くの電流が流れるので、その電流を抵抗R(符号2)によって電圧に変換し、出力することによって光の検出を知らせる。本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、APD1から出力される出力電圧に周期的雑音が現れるので、スタブ4により当該周期的雑音を除去する。本実施の形態2においても、各スタブ4の長さをλ/2にし、その終端をグラウンド5bに接続して接地するようにしたので、これにより、波長λの成分は、実施の形態1と同様に、スタブ4上を往復して打ち消しあうので、このスタブ4が、周波数nνを除去する帯域除去フィルタとして働くことになり、APD1から出力される出力電圧8(図4参照)に現れる周期的雑音9(図4参照)を除去し、出力7においては、検出すべき光検出信号10のみが顕著に表れるようにすることができる。また、本実施の形態2においては、スタブ4を多段化して、複数段設けるようにしたので、スタブ4の個数に応じて雑音除去の効果をより強めることができるので、実施の形態1に比べて、さらに雑音除去の効果を高めることができる。
以上のように、本実施の形態2に係る単一光子検出器は、上述の実施の形態1と同様に、従来用いていた差動アンプ等の代わりに、スタブと呼ばれる単純な線路を用いることによって、同様の機能(周期的雑音除去の機能)を実現することにより、回路のコストダウンを図ることができるという効果を奏する。また、本実施の形態2においては、スタブ4を多段設けるようにしたので、その段数に応じて、雑音除去の効果をいくらでも強めることができるため、必要に応じて、所望の段数のスタブ4を設けるようにすれば、より高い雑音除去の効果を実現することができるという効果が得られる。
実施の形態3.
基本の考え方は、上述の実施の形態1および2と同じだが、本実施の形態3では、上述の実施の形態2の構成に対して、各スタブ4の間にアッテネータ(減衰器)を挿入した。
基本の考え方は、上述の実施の形態1および2と同じだが、本実施の形態3では、上述の実施の形態2の構成に対して、各スタブ4の間にアッテネータ(減衰器)を挿入した。
図6は、この発明の実施の形態3に係る単一光子検出器の構成を表わす回路図である。図6において、1はAPD、2は抵抗R、3は伝送路、4はスタブ、5a,5bはグラウンド(接地)、6はAPD1に印加するための時間的に変化するパルス状のバイアス電圧V(t)、7は出力、11はアッテネータ(減衰器)である。
アッテネータ(減衰器)11を設けたことは、帯域除去フィルタの効果を高めるための措置である。スタブ型の帯域除去フィルタは抵抗を含まないので、周波数nνの信号成分は消滅することはなく、実は、反射して、伝送路3を逆方向、つまり、前段のスタブ4またはAPD1の方向に戻っていく(なお、上述の実施の形態1でも、この状況は同様だが、スタブ4が1段であれば反射波は必ず抵抗R(符号2)に吸収されて消滅するので問題ない。)。そして、この反射波が再び前段のスタブ4で反射されて、ということを繰返して、回路内に存在し続けると、多段化をした効果が薄れる。そこで、本実施の形態3においては、この反射波を吸収する目的で、スタブ4間にアッテネータ(減衰器)11を挿入し、それにより、当該反射波を吸収するようにした。他の動作および構成については、実施の形態1または2と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
以上のように、本実施の形態3に係る単一光子検出器は、上述の実施の形態1および2と同様に、従来用いていた差動アンプ等の代わりに、スタブと呼ばれる単純な線路を用いることによって、同様の機能を実現することにより、回路のコストダウンを図ることができるという効果を奏する。また、本実施の形態3においては、上述の実施の形態2と同様に、スタブ4を多段設けるようにしたので、その段数に応じて、雑音除去の効果をいくらでも強めることができるため、必要に応じて、所望の段数のスタブ4を設けるようにすれば、より高い雑音除去の効果を実現することができるという効果が得られる。さらに、本実施の形態3においては、消滅せずに反射して伝送路3の逆方向、すなわち、前段のスタブ4またはAPD1の方向に反射波として戻っていく周波数nνの信号成分を吸収する目的で、スタブ4間にアッテネータ(減衰器)11を挿入する構成としたので、周波数nνの信号成分も確実に除去でき、多段化した効果を十分に発揮することができる。
1 APD、2 抵抗R、3 伝送路、4 スタブ、5a,5b グラウンド(接地)、6 バイアス電圧V(t)、7 出力、8 出力電圧、9 周期的雑音、10 光検出信号、11 アッテネータ(減衰器)。
Claims (4)
- アバランシフォトダイオード(APD)に周期的なバイアス電圧を印加することにより駆動される単一光子検出器であって、
前記アバランシフォトダイオード(APD)に接続され、前記バイアス電圧に起因して出力信号に加わる周期的な雑音を除去するスタブ型の帯域除去フィルタを備えた
ことを特徴とする単一光子検出器。 - 前記スタブ型の帯域除去フィルタは、同軸ケーブルまたはプリント基板上のパターンから構成された電気的な線路であって、
前記線路の前記アバランシフォトダイオード(APD)に接続されていない側の終端は接地されている
ことを特徴とする請求項1に記載の単一光子検出器。 - 前記スタブ型の帯域除去フィルタは、単一の前記アバランシフォトダイオード(APD)に対して、複数段設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の単一光子検出器。
- 複数段設けられている前記スタブ型の帯域除去フィルタ同士の間に減衰器を設けたことを特徴とする請求項3に記載の単一光子検出器。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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