JP2008072651A - 車載用の送受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分波器を大規模化することなく送信機の信号を除去して、さらに除去したい信号周波数の調整を容易にする。
【解決手段】複数のアンテナの信号を合成する合波器と、多重通信線と、該多重通信線と接続される分波器と、分波器の回路分岐点で分岐された各回路と夫々接続される複数の無線機を備えた送受信装置において、分波器で分岐される回路として、受信側の無線機と接続する第1回路と、送信側の前記無線機と接続する第2回路を備え、第2回路を通る第2信号の特定周波数は第1回路を通る第1信号の周波数と相違すると共に振幅が大であり、第1回路は、フィルタ回路と、該フィルタ回路と受信側の無線機の間に設けられる前記特定周波数の信号を除去するスタブを備え、スタブの長さを特定周波数に応じて調整し、前記第2回路から前記分岐点を経て第1回路に回り込む特定周波数の信号を除去することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載用の送受信装置に関し、特に、信号合成によって生じる異なる周波数の信号を分離し、所要の周波数の信号を精度良く受信できるようにするものである。
近年、携帯電話をはじめ衛星ラジオ、GPS、ETC用として車載に搭載される無線機は増加する傾向にある。
従来、車載に搭載される無線機は夫々アンテナと一対一の関係でアンテナコードを介して接続されている。例えば、図11に示すように、無線機として衛星ラジオアンテナ1A、携帯電話アンテナ1B、およびGPSアンテナ1Cが、それぞれ衛星ラジオ受信機2A、携帯電話ユニット2B、およびGPSユニット2Cとアンテナコード6を介して接続されている。
しかし、車載用の無線機の増加に伴いアンテナコードも増加するため、アンテナコード配索用のスペースが不足すると共に、アンテナコードを車体に貫通させる穴を大きく設けなくてはならない等の問題がある。
そこで、特許文献1(特開平10−41719号公報)には、アンテナコードの削減のために、複数のアンテナの出力を合波器によって多重化し、受信機に伝送する構成が開示されている。図12に示すように、GPSアンテナ85Aと電波ビーコン用アンテナ85Bを設け、取付基板84上に各アンテナ85A、85Bの給電線86を接続する伝送路87を設けている。このとき、受信機側と接続されるパターン88と伝送路87との交点が合波器89となり、各アンテナ85A、85Bの信号を合成して一本のパターン88により受信機に送信している。
さらに、図13(A)に示すように、合成器3で合成された後に多重通信線7を通り分波器に流れる多重化された信号は、分波器を構成する分波回路5の分岐点Pで分岐して各無線機に流れる。この分波回路5の無線機2A、2Bにそれぞれ接続される回路5−1、5−2にはフィルタ5a、5bが設けられている。これらフィルタ5a、5bにより多重信号から各無線機2にとって不要な信号を除去して、各無線機2は所望する周波数の信号だけを受信できる構成とされている。
例えば、衛星ラジオ受信機2Aと接続される回路5−1のフィルタとしてハイパスフィルタ5aを用い、衛星ラジオの使用周波数より低い信号を除去している。一方、携帯電話ユニット2Bと接続される回路5−2のフィルタとしてローパスフィルタ5bを用い、携帯電話の使用周波数より高い信号を除去している。
このように、分波回路5にハイパスフィルタ、ローパスフィルタを夫々介設することにより、多重通信線をアンテナ信号線に利用可能とし、その結果、アンテナコードを省線化して、アンテナコードの配索に必要なスペースを削減し、車体に設ける貫通穴を小さくしている。
特開平1−41719号公報
図13(A)、図13(B)の構成とした場合、携帯電話ユニット2Bは送受信を行う双方向の通信が可能であり、携帯電話ユニット2Bから送信信号が、図13(B)中に矢印100で示す方向で回路5−2を流れた場合、多重通信線7、合成器3から携帯電話アンテナ1Bに送信される一方、分波回路5の分岐点Pで衛星ラジオ受信機2Aに接続される回路5−1側にも回り込む。この衛星ラジオの受信回路5−1にはハイパスフィルタ5aが設けられているため、回り込んだ携帯電話の送信信号を減衰することができる。
しかし、携帯電話の送信信号の出力は+30dB、矢印101方向に流れるアンテナ1Aで受信した衛星ラジオの受信信号の出力は−96dBであり、携帯電話ユニットからの送信信号の出力は衛星ラジオアンテナが受信する衛星ラジオの受信信号の出力に比べて非常に大きい。このため携帯電話の送信信号は、ハイパスフィルタ5aが充分な減衰特性を有さない場合には、除去されることなく矢印102方向に流れて、衛星ラジオ受信機2Aで受信されることとなる。
したがって、衛星ラジオの受信回路5−1において、携帯電話の送信信号を除去するためには、充分な減衰特性をハイパスフィルタ5aに持たせる必要がある。
ハイパスフィルタ5aの減衰特性を向上させるためには、図14に示すように、フィルタ回路内のフィルタ段数を増やす必要がある。例えば、ハイパスフィルタ5aはフィルタ素子であるコンデンサ5aaおよびコイル5abを1段とすると、5段としている。段数を多くすることで、ハイパスフィルタ5aの減衰特性を向上させ、携帯電話ユニット2Bからの送信信号を除去することができる。
このように、フィルタの段数を増加させるとフィルタ回路の規模が大きくなるという問題がある。また、フィルタ回路がコンデンサやコイルで構成されているため、フィルタ回路で除去する信号の周波数の設定を変更する場合には、コンデンサやコイルを基板からはずして取替えなくてはならず、変更が困難である。
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、分波器の大規模化を抑えると共に、除去したい信号の周波数の調整を容易とすることを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、複数のアンテナの信号を合成する合波器と、該合波器と接続された多重通信線と、該多重通信線と接続される分波器と、該分波器の回路分岐点で分岐された各回路と夫々接続される複数の無線機を備えた送受信装置において、
前記分波器で分岐される回路として、受信側の前記無線機と接続する第1回路と、送信側の前記無線機と接続する第2回路を備え、前記第2回路を通る第2信号の特定周波数は第1回路を通る第1信号の周波数と相違すると共に振幅が大であり、
前記第1回路は、フィルタ回路と、該フィルタ回路と前記受信側の無線機の間に設けられる前記特定周波数の信号を除去するスタブを備え、
前記スタブの長さを前記特定周波数に応じて調整し、前記第2回路から前記回路分岐点を経て前記第1回路に回り込む前記特定周波数の信号を除去することを特徴とする車載用の送受信装置を提供している。
前記構成によれば、複数の車載アンテナが受信した各信号は合波器により合成され、1つの合成信号となる。該合成信号は多重通信線により重畳して分波器に送信され、該分波器を構成する分波回路の分岐点で分岐して、分岐点に接続された回路を経て各無線機に接続している。
分岐点より受信側の無線機と接続した第1回路へ流れた合成信号は、該回路に設けたフィルタ回路により、合成信号のうち受信機が受信する信号と異なる周波数の信号が除去され、受信機には受信機が受信する信号だけが入力される。
其の際、前記分波器の受信信号が流れる第1回路に対して、該第1回路とは異なる第2回路に前記受信信号とは周波数が相違すると共に振幅が大きい特定周波数の送信信号が流れた場合、第2回路より第1回路側に分岐点を通して前記特定周波数の信号が回り込む。
この回り込んだ特定周波数の送信信号は受信回路側のフィルタ回路に入力されるが、回り込んだ特定周波数の送信信号は受信信号に比べて振幅が大で強度が大きいため、フィルタ回路を通過しても充分に減衰されていない。しかしながら、フィルタ回路を通過後に受信機の間に設けられたスタブを通過すると、スタブがフィルタ回路として働き、回り込んだ送信信号を除去することができる。
前記スタブは導体片で形成し、その長さを前記特定周波数を除去できる長さに予め設定して、前記回路に接続しているだけである。このように、スタブを用いることで、フィルタの段数を減少しても、受信信号のノイズ信号となる送信信号を簡単に除去することができる。
また、スタブの長さを変えることで、除去できる信号の周波数帯域を変えることができ、スタブの長さ調整は簡単であることから、無線システムの仕様変更や環境の変化などに柔軟かつ迅速に対応できる。
前記スタブだけでなく、スタブと分波回路の分岐点の間にフィルタ回路を介設しているのは、スタブだけを設けた場合、分波回路の分岐点から見たインピーダンスがゼロとなり、送信信号が多重通信線を介して車載アンテナに送信できなくなるからである。これに対して、フィルタ回路を介設すると、インピーダンスがゼロとならず、送信信号を車載アンテナに送信できる。
前記分波回路のスタブはオープンスタブの場合、送信機が送信する強い強度の信号の波長λに対して、オープンスタブの長さを約λ/4とすることが好ましい。
オープンスタブの長さが約λ/4の場合、前記オープンスタブが受信機の伝送線から分岐している点をスタブ分岐点とすると、該スタブ分岐点からオープンスタブを見たときのインピーダンスはゼロとなって前記波長λの送信信号はスタブ分岐点から進めなくなるので、受信機に不要な該送信信号は出力されず、不要な送信信号を除去することができる。
前記分波回路のスタブはオープンスタブに代えて、ショートスタブとしてもよい。
この場合、送信機が送信する強度の強い信号の波長λに対して、ショートスタブの長さを約λ/2とすることが好ましい。この場合、前記スタブ分岐点からショートスタブを見たときのインピーダンスはゼロとなって前記波長λの信号はスタブ分岐点から進めなくなるので、受信機に不要な該送信信号が出力されず、不要な送信信号を除去することができる。
さらに、前記オープンスタブの先端を第1分岐線と第2分岐線に二分し、第1分岐線の長さと第2分岐線の長さを変えることで、除去する周波数を2つにして、前記オープンスタブの効果を広帯域化してもよい。
即ち、除去したい2つの信号の波長がλ1、λ2のときに、前記伝送線の分岐点からオープンスタブの先までの長さをそれぞれ約λ1/4、約λ2/4とすることで、分波回路は2つの信号の周波数を減衰のピークとして持つことができる。これにより、たとえば携帯電話の送信と受信の双方の信号を除去できる。
前記先端を分岐するオープンスタブは、分岐の数を3つ以上にして、減衰させる周波数を分岐した数としてもよい。これによってさらにオープンスタブの効果を広帯域化することができる。
さらに、前記先端を2つに分岐したオープンスタブに代えて、先端を分岐したショートスタブとしてもよい。その場合、除去したい2つの信号の波長がλ1、λ2に対して、前記分岐点からショートスタブの先までの長さをそれぞれ約λ1/2、λ2/2とすることで、分波回路は2つの信号の周波数を減衰のピークとして持つことができる。
前記先端を分岐する分波回路のショートスタブは、分岐の数を3つ以上にして、減衰させる周波数を分岐した数としてもよい。
前記分波回路のスタブは除去したい周波数帯域に対応する長さのスタブを複数用意しておき、コネクタなどで切り換えることで選択的に使用してもよい。
前記伝送線と前記分波回路のスタブとの間にある前記フィルタ回路は、ハイパスフィルタ、またはローパスフィルタ、あるいはそれらの組み合わせであるバンドパスフィルタであってもよい。
前述したように、本発明の送受信装置によれば、その分波器において、受信側の回路にスタブをフィルタ回路とは別に設ける構成としているため、フィルタ回路の規模を小さくして、所望の周波数についての減衰特性を上げて、不要な信号を除去できる。また前記構成はスタブの長さを変えることで除去できる周波数帯域を可変とするが、スタブの長さの調整は簡単であることから、無線システムの仕様変更や環境の変化などに柔軟かつ迅速に対応できる。
本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1乃至図3は本発明の第1実施形態を説明する図である。図1は、本発明の第1実施形態における車載用の送受信装置10の基本構造を示すブロック図である。
図1において、衛星ラジオアンテナ12Aおよび携帯電話アンテナ12Bは合波器13に接続され、合波器13と分波回路11とは多重通信線14で接続される。多重通信線14は分波器を構成する分波回路11内の分岐点15で受信機用伝送線16Aと携帯電話用伝送線16Bに分岐し、各伝送線16A、16Bに衛星ラジオ受信機17A、携帯電話ユニット17Bが接続される。
前記分波回路11は、第1回路としてハイパスフィルタ18とスタブ20、第2回路としてローパスフィルタ19を備える。
ハイパスフィルタ18は衛星ラジオ受信機17Aと多重通信線14の分岐点15の間に配置されるフィルタ回路であり、コンデンサ18aとコイル18bを各一つ接続したフィルタ18cを3段設けていている。
ローパスフィルタ19は、携帯電話ユニット17Bと多重通信線14の分岐点15の間に配置されるフィルタ回路である。
スタブ20は携帯電話の信号除去用オープンスタブであり、ハイパスフィルタ18と衛星ラジオ受信機17Aの間の受信機用伝送線16A上に、第1のポート16aと第2のポート16bを設け、第1のポート16aと第2のポート16bの間のスタブ分岐点16cから分岐した導体片である。スタブ20のスタブ20の特性インピーダンスはZc、長さはrである。
衛星ラジオ受信機17Aが衛星ラジオアンテナ12Aで受信するラジオ受信信号S1は2.3GHzないし2.6GHzである。また、携帯電話ユニット17Bが携帯電話アンテナ12Bで受信する携帯電話受信信号S2は0.8〜0.9GHzであり、携帯電話ユニット17Bが送信する携帯電話送信信号S3は0.9〜1GHzである。
携帯電話送信信号S3は、ラジオ受信信号S1と比べて強度が強い。
まず、送受信装置10において衛星ラジオアンテナ12Aおよび携帯電話アンテナ12Bが信号を受信した場合の動作について説明する。
衛星ラジオアンテナ12Aおよび携帯電話アンテナ12Bで受信されたラジオ受信信号S1、携帯電話受信信号S2は、合波器13で多重化される。多重化された信号は多重通信線14を介して分波回路11に入力され、分波回路11の分岐点15で受信機用伝送線16Aと携帯電話用伝送線16Bに分配される。
受信機用伝送線16A上のハイパスフィルタ18では衛星ラジオ受信機17Aの信号より低い周波数である携帯電話受信信号S2が除去される。
また、携帯電話用伝送線16B上のローパスフィルタ19では携帯電話ユニット17Bの信号より高い周波数であるラジオ受信信号S1の信号が除去される。
次に、送受信装置10において、携帯電話アンテナ12Bが信号を送信した場合の動作について説明する。
携帯電話ユニット17Bは送信時に、衛星ラジオで使用する信号より強度の強い携帯電話送信信号S3を携帯電話アンテナ12Bから送信する。このとき、携帯電話送信信号S3は、分波回路11の分岐点15から携帯電話アンテナ12Bに送信されるが、一方で衛星ラジオ受信機17Aの受信回路に回り込む。
回り込んだ携帯電話送信信号S3はラジオ受信信号S1よりも強度が強いので、ハイパスフィルタ18では若干減衰するが除去はできず、スタブ20を通過することで除去される。
これにより衛星ラジオの受信回路では所望の周波数だけ受信する。
スタブ20を通過することで回り込んだ携帯電話送信信号S3が除去される原理について説明する。図2は本発明の分波回路11におけるオープンスタブの原理説明図である。
スタブ20の特性インピーダンスはZc、長さはrであり、第1のポート16aと第2のポート16bとの間の伝送線16A上のスタブ分岐点16cから分岐している。なお、以降では説明を分かりやすくするために信号の波長の値を自由空間における値とする。
入力信号が分岐するスタブ分岐点16cからスタブ20を見たときのインピーダンスZは式(1)で示される。βは位相定数であり、伝送線16A上で波が単位長進む間に変化する位相角を表している。第1のポート16aと第2のポート16bの間に流れる信号の波長をλとすると、式(1)において
r=λ/4の時に、βr=(2π/λ)・(λ/4)=π/2となるため、Z=0となる。つまりスタブ分岐点16cでショートした状態になり、波長λの信号はこれ以上進むことができない。
Z = −jZc・cotβr ・・・式(1)
図3は、オープンスタブ20の長さを75mm、携帯電話の信号を1GHz帯域とした場合の、前記第1のポート16aと前記第2のポート16bとの間の周波数通過特性を示す。縦軸は信号の減衰量を示しており1目盛りが5dB、横軸は信号の周波数で1目盛りが300MHzを示している。第1の減衰ピークAは周波数1GHzにあり、30dB以上信号が弱められる。したがって、携帯電話送信信号S3は信号が弱められ、除去される。
一方、衛星ラジオの周波数2.6GHzは3dB程度の減衰にとどまり損失が少ない。
上述のように分波回路11にスタブを設けて長さrを調整することで、携帯電話の任意の周波数の信号を除去することができる。たとえば周波数0.8GHzの携帯電話信号は、λ=375mmとなるので、r=λ/4=93.75mmとすればよい。
本発明の送受信装置10は自動車に搭載している。自動車のルーフにはアンテナユニットを取り付け、アンテナユニットのカバーには携帯電話アンテナ12Bを突設しており、アンテナユニット内部には基板を設け、基板上に衛星ラジオアンテナ12A、合波器13を設けている。
多重通信線14は車両内に配索し、インスツルメントパネル内に設けた送受信ユニットに接続している。送受信ユニットは分波回路11、衛星ラジオ受信機17A、携帯電話ユニット17Bを設けている。
分波回路11はプリント基板上に設けており、受信機用伝送線16A、携帯電話用送電線16Bを基板上に導体パターンとして印刷し、ハイパスフィルタ18を構成するコンデンサ18aとコイル18b、またローパスフィルタ19を構成するコンデンサやコイル、抵抗を基板上に実装し、プリント基板の一端に端子を設けて導体パターンと端子を半田付けする。衛星ラジオ受信機17A、携帯電話ユニット17Bと接続した電線には電線端子を設け、該プリント基板の端子を電線端子に接続して導通する。
携帯電話ユニット17Bが送信する送信信号S3の強度と特定周波数は常に一定のため、分波回路11で分岐点15を通じて第1回路に回りこむ信号の強さと周波数は常に一定であり、スタブの長さをあらかじめ決定することができる。
このため、あらかじめ定めた長さのスタブを受信機用伝送線16Aの印刷と同時に導体パターンとして印刷している。
本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。
図4は本発明における分波回路11の第2実施形態の一例を説明する図である。スタブ21は、先端の一端がGNDに接続されているショートスタブであり、ハイパスフィルタ18と衛星ラジオ受信機17Aの間に設置されている。なお、他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
ショートスタブが多重通信線14から分岐する分岐点からショートスタブを見たときのインピーダンスは式(2)で示される。式(2)でショートスタブの長さrをλ/2とすると、βr = (2π/λ)・(λ/2)=πとなり、Z=0になる。つまり、第1の実施形態と同様にショートスタブの長さを調整することで、携帯電話ユニット17Bからの強い強度の送信信号を除去して、衛星ラジオ受信機17Aで所望の周波数だけ受信することができる。
Z = −jZc・tanβr ・・・式(2)
図5乃至図7は本発明の第3実施形態を説明する図である。スタブ22は、先端を2つに分岐したオープンスタブであり、ハイパスフィルタ18と衛星ラジオ受信機17Aの間に設置される。
なお、他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
図6は本発明の分波回路11における先端を2つに分岐したスタブ22の原理説明図である。スタブ22は、第1のポート16aと第2のポート16bとの間の伝送線16A上のスタブ分岐点16cから分岐している。スタブ分岐点16cからスタブ22上の分岐点22aまでの長さをL、22aから先端部22b、22c長さをそれぞれL1、L2とすると、スタブ22の長さはそれぞれL+L1、L+L2となる(以下、L+L1、L+L2をそれぞれ第1分岐線の長さLa、第2分岐線の長さLbという)。
前記第1分岐線の長さLaと前記第2分岐線の長さLbを異なる長さにすることで、減衰させる周波数を2つにして、前記オープンスタブ20の効果を広帯域化する。すなわち、図6で入力信号の分岐点16cからオープンスタブ20を見たときのインピーダンスの値を0とするには、前記式(1)からそれぞれの信号波長λ1、λ2に対して第1分岐線の長さ、第2分岐線の長さLbをそれぞれλ1/4、λ2/4とすればよい。
図7は、図6の第1のポート16aと第2のポート16bとの間の伝送線16Aにおける信号の通過特性を示す。縦軸は信号の減衰量、横軸は信号の周波数を示し、左上が0となる。前記第1分岐線の長さ、および前記第2分岐線の長さに対応する第1の減衰ピークAと第2の減衰ピークBが、それぞれ周波数f2およびf1で持つのでオープンスタブ効果の広帯域化が行える。
図8は本発明における分波回路11の第4実施形態を説明する図である。
スタブ23は、先端を2つに分岐され、その2つの先端部22b、22cがGNDに接続されているショートスタブであり、ハイパスフィルタ18と衛星ラジオ受信機17Aの間に設置されている。
なお、他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
前記スタブ23は、第1分岐線の長さLaと第2分岐線の長さLbを異なる長さにすることで減衰させる周波数を2つにして、ショートスタブの効果を広帯域化することができる。つまり入力信号の分岐点16cからスタブ23を見たときのインピーダンスの値を0とするには、前記式(2)から信号波長λ1、λ2に対して第1分岐線の長さ、第2分岐線の長さをそれぞれλ1/2、λ2/2とすればよい。2つの減衰ピークを持つためスタブ23の減衰効果の広帯域化が行える。
図9は本発明における分波回路11の第5実施形態を説明する図である。
衛星ラジオ受信機17AとETCユニット17Cは、分波回路11で分岐される伝送線16A、16Bにそれぞれ接続している。なお、他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
ETCの使用周波数は5.8GHzで、衛星ラジオの使用周波数2.3GHzまたは2.6GHzより高いため、衛星ラジオ受信機17A側ではフィルタ回路としてローパスフィルタ19を使用する。また、逆にETCユニット17C側ではハイパスフィルタ18を用いる。衛星ラジオ受信機17Aではスタブ20の長さを調整することで、ETCユニット17Cからの送信信号を除去して、衛星ラジオ受信機17Aの周波数だけ受信することができる。
本発明の第6実施形態について図面を参照して説明する。
図10は本発明における分波回路11の第6実施形態の一例を説明する図である。無線機として衛星ラジオ受信機17A、携帯電話ユニット17Bの他に、ETCユニット17Cが、分波回路11の多重通信線14の分岐点15からETC用伝送線16Cに接続されている。
フィルタ回路として、衛星ラジオ受信機17Aと分岐点15の間にはバンドパスフィルタ25、携帯電話ユニット17Bと分岐点15の間にはローパスフィルタ19、ETCユニット17Cと分岐点15の間にはハイパスフィルタ18が接続されている。
バンドパスフィルタ25と衛星ラジオ受信機17Aの間にはスタブ22を接続しており、スタブ22はオープンスタブであり、先が分岐している。ローパスフィルタ19と携帯電話ユニット17Bの間にもスタブ20を接続しておりスタブ20はオープンスタブである。なお、他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
ETCの使用周波数は5.8GHzであり、各無線機の使用周波数は、携帯電話、衛星ラジオ、ETCの順に高くなる。
一番高い周波数を使用するETCユニット17Cでは、フィルタとしてハイパスフィルタ18を使用する。一番低い周波数を使用する携帯電話ユニット17Bでは、ローパスフィルタ19を使用する。ETCユニット17Cからの送信信号はスタブ20の長さを調整することで除去する。
衛星ラジオ受信機17Aでは必要な周波数より低い帯域と、高い帯域の信号を除去するためにバンドパスフィルタ25を用いる。第3の実施形態と同様にスタブ22の第1分岐線の長さおよび第2分岐線の長さを調整することで、携帯電話ユニット17BおよびETCユニット17Cからの送信信号を除去することができる。
なお、本発明ではスタブ先端の分岐数は2つに限らず、3つ以上にする構成にしてもよい。
また、伝送線16A、16Bにいろいろな長さのスタブを用意しておき、コネクタの切り替えによって減衰効果が生じる帯域を選択する構成にしてもよい。
また、スタブの構成は同軸上の配線に限らず、プリント基板上の配線で分岐して長さを枝分かれさせる構成にして、スイッチで切り換えることで長さの調整をするようにしてもよい。
本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の特許請求の範囲内の種々の形態が含まれるものである。
本発明の第1実施形態における分波器を備えた送受信装置を示すブロック図である。 スタブの原理説明図である。 周波数通過特性を示す図である。 第2実施形態における分波器を備えた送受信装置を示すブロック図である。 第3実施形態における分波器を備えた送受信装置を示すブロック図である。 先端が分岐したスタブの原理説明図である。 第3実施形態における周波数通過特性を示す図である。 第4実施形態における分波器を備えた送受信装置を示すブロック図である。 第5実施形態における分波器を備えた送受信装置を示すブロック図である。 第6実施形態における分波器を備えた送受信装置を示すブロック図である。 従来例を示す図である。 他の従来例を示す図である。 他の従来例を示す図である。 他の従来例を示す図である。
符号の説明
10 送受信装置
12A 衛星ラジオアンテナ
12B 携帯電話アンテナ
13 合波器
11 分波回路
14 多重通信線
15 分岐点
16A 受信機用伝送線
16B 携帯電話用伝送線
17A 衛星ラジオ受信機
17B 携帯電話ユニット
18 ハイパスフィルタ
19 ローパスフィルタ
20、21、22、23 スタブ

Claims (4)

  1. 複数のアンテナの信号を合成する合波器と、該合波器と接続された多重通信線と、該多重通信線と接続される分波器と、該分波器の回路分岐点で分岐された各回路と夫々接続される複数の無線機を備えた送受信装置において、
    前記分波器で分岐される回路として、受信側の前記無線機と接続する第1回路と、送信側の前記無線機と接続する第2回路を備え、前記第2回路を通る第2信号の特定周波数は第1回路を通る第1信号の周波数と相違すると共に振幅が大であり、
    前記第1回路は、フィルタ回路と、該フィルタ回路と前記受信側の無線機の間に設けられる前記特定周波数の信号を除去するスタブを備え、
    前記スタブの長さを前記特定周波数に応じて調整し、前記第2回路から前記回路分岐点を経て前記第1回路に回り込む前記特定周波数の信号を除去することを特徴とする車載用の送受信装置。
  2. 前記スタブはオープンスタブであり、その長さは前記特定周波数の信号の波長λに対して約λ/4である請求項1に記載の車載用の送受信装置。
  3. 前記スタブはショートスタブであり、その長さは前記特定周波数の信号の波長λに対して約λ/2である請求項1に記載の車載用の送受信装置。
  4. 前記スタブの先端を第1分岐線と第2分岐線に二分し、第1分岐線と第2分岐線の長さを変えた請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車載用の送受信装置。
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