JP6316131B2 - 異常音発生位置の特定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、異常音発生位置の特定方法に関する。
従来、配管の漏れの位置を決定する方法として、センサにより振動を検知し、検知された信号から相互相関関数を生成し、音響の伝搬速度を用いて異常音発生位置を特定する方法が存在する。
例えば、特許文献1(特開平8−226865号公報)には、掘削が容易でなく、雑音が多い環境において、侵入的でない方法で、邪魔な雑音源を排除して、正確に導管の漏れの位置を決定する導管の漏れの位置を決定する方法について開示されている。
特許文献1(特開平8−226865号公報)記載の導管の漏れの位置を決定する方法は、a)第1時間差の生プロットを得るため、導管に沿って離間して配置された第1センサ対から得られる漏れ雑音データから相互相関関数を計算する段階と、b)第2時間差の生プロットを得るため、導管に沿って離間して配置された第2センサ対から得られる漏れ雑音データから相互相関関数を計算する段階と、c)各プロットの時間差ピークを得るために、時間差の各生プロットを平滑化する段階と、d)第1時間差ピーク、及び第1センサ対間の既知の間隔を用いることで、導管の漏れ雑音に対する伝搬速度を決定する段階と、e)伝搬速度、第2時間差ピーク、及び第2センサ対間の間隔を用いることによって、漏れの位置を決定する段階とからなることを特徴とする導管の漏れの位置を決定するものである。
特開平8−226865号公報
このように、上水道またはガス管等の老朽化が進み、欠陥からの流体漏洩が問題となっている。そこで、特許文献1(特開平8−226865号公報)に記載の方法を適用して、欠陥位置を特定することが考えられる。
しかしながら、実際の漏洩現場においては、漏洩音の他に自動車の通行音等の外騒音が入力され、各センサで得られる波形に加わることがある。この場合に、相互相関関数から伝達時間差を求めた場合、漏洩音ではなく、通行音の発生した場所を示してしまうことがある。
また、漏洩音は発生しているポイントだけでなく、その周辺が全体的に振動することが多く、こういった場合には、相互相関関数のピークを明確に識別することができない。
さらに、漏洩箇所が複数あった場合には、個々のピークを識別することは困難を極める。
本発明の目的は、異常音の発生位置を容易に判定することができる異常音発生位置の特定方法を提供することである。
本発明の他の目的は、複数の異常音の発生位置を容易に判定することができる異常音発生位置の特定方法を提供することである。
(1)
一局面に従う異常音発生位置の特定方法は、管網(配管網)の少なくとも二箇所に振動センサを設置し、振動センサで得られた波形の相互相関関数から振動の遅延を求める遅延算出工程と、所定の時間の相互相関関数から、相関値の最大値および最大値に対する時間差を抽出する第1抽出工程と、第1抽出工程を複数繰り返し、各時間差における相関値の最大値を積算する第1積算工程と、第1積算工程による結果、積算値が最大となる時間差を異常音の伝達時間差と判定する判定工程と、を含むものである。
この場合、第1抽出工程により相関値の最大値および最大値に対する時間差を抽出して、第1積算工程により相関値の最大値を積算することにより、異常音の発生位置を容易に判定することができる。
すなわち、相関関数は、基本的に最大値周辺においても全体的に振動するため、相関値の最大値のみを積算し、その他の値を削除することにより、異常音の発生位置を明確に判定することができる。
(2)
他の局面に従う異常音発生位置の特定方法は、管網(配管網)の少なくとも二箇所に振動センサを設置し、振動センサで得られた波形の相互相関関数から振動の遅延を求める遅延算出工程と、所定の時間の相互相関関数から、相関値が最大となる時間差を抽出する第2抽出工程と、第2抽出工程を複数繰り返し、各時間差における相関値が最大となる回数を積算する第2積算工程と、第2積算工程による結果、積算値が最大となる時間差を異常音の伝達時間差と判定する判定工程と、を含むものである。
この場合、第2抽出工程により相関値が最大となる時間差を抽出し、第2積算工程により相関値が最大となる回数を積算することにより、異常音の発生位置を容易に判定することができる。
すなわち、相関関数は、基本的に最大値周辺においても全体的に振動するため、相関値の最大となる回数のみを積算し、その他の値を削除することにより、異常音の発生位置を明確に判定することができる。
(3)
第3の発明に係る異常音発生位置の特定方法は、一局面または他の局面に従う異常音発生位置の特定方法において、振動センサは、異常音の振動の周波数帯域において少なくとも1つの共振点を有する共振型振動センサであってもよい。
この場合、振動センサの感度を上げることが容易であり、異常音を捕捉しやすい。
(4)
第4の発明にかかる異常音発生位置の特定方法は、一局面または他の局面、第3の発明のいずれか1項に記載の異常音発生位置の特定方法において、振動センサの共振周波数は、0.1Hz以上500Hz以下であってもよい。
この場合、振動センサの共振周波数が、0.1Hz以上500Hz以下の範囲であるため、合成樹脂管等の流体漏洩による振動音に対して感度を高くすることができる。
また、管内を伝わる振動は、距離が長くなるほどに減衰するため、振動センサに伝わる振動エネルギーの大きさは同一とならない。振動センサに到達する波形は、管種、口径、または埋設状況などの影響を受けて、特定の周波数成分比に偏る。一般的に低周波成分の方が遠距離まで到達するので、振動センサの設置間隔(設置スパン)を長くすることができる。
異常音発生位置の特定方法の状況を説明するための模式図である。 振動センサの一例を示す模式図である。 本実施の形態にかかる異常音発生位置の特定方法の一例を示すフローチャートである。 図3の他の例を示すフローチャートである。 本発明にかかる相互相関関数を説明するための模式図である。 本発明にかかる積算処理化を説明するための模式図である。 本発明にかかる最大値の頻度処理化を説明するための模式図である。 従来の相互相関関数を説明するための模式図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<異常音発生位置の特定方法の状況説明>
図1は、異常音発生位置の特定方法の状況を説明するための模式図である。
図1に示すように、地中に管網110が設けられている。管網110には、一定間隔で、縦孔(マンホール)120が設けられている。本実施の形態においては、ポイントAおよびポイントBの間隔で縦孔120が設けられている。この場合、図1のポイントAおよびポイントBの縦孔120に、それぞれ振動センサ200を設ける。
<振動センサの説明>
図2は、振動センサの一例を示す模式図である。
図2に示すように、本実施の形態にかかる振動センサ200は、共振型の振動センサ200を用いる。
図2の振動センサ200は、台座210、支柱220、薄膜電極230,240、リード線231,241、圧電素子250および錘260を含む。
図2に示すように、振動センサ200は、鉄製の台座210上に支柱220が固定される。支柱220の上端部に圧電素子250が設けられる。圧電素子250の一端部は、支柱220の上端部に片持ち支持されている。
圧電素子250の両面に銀ペーストを塗布して形成された上下一対の薄膜電極230,240が設けられる。支柱220および一対の薄膜電極230,240の間は、絶縁されている。
また、圧電素子250の他端部で、かつ薄膜電極230上に錘260が載置されている。
薄膜電極230には、リード線231が接続されており、薄膜電極240には、リード線241が接続されている。
リード線231,241から出力される電位差を、コンピュータ等の処理装置により振動波形として出力する。
また、圧電素子250は、高分子圧電材料であるポリフッ化ビニリデンの延伸フィルム(PVDFフィルム)によって形成されている。
具体的なパラメータが、圧電材料の弾性Eと、断面二次モーメントJと、長さL1と、幅bと、高さhとである場合、バネ定数kは、以下のように示される。
k=3EJ/L1(J=bh/12)・・・(1)
圧電素子250と錘260とからなる系の共振周波数foは、以下のように示される。
fo=√(k/M)/2π・・・(2)
本実施の形態にかかる共振型の振動センサ200は、共振値が、0.1Hz以上500Hz以下の範囲内になるように設定される。この共振周波数foは、合成樹脂管の流体の漏洩調査用として適したものとなる。
<異常音発生位置の特定方法のフローチャート>
続いて、異常音発生位置の特定方法について具体例を示しつつ説明する。
本実施の形態にかかる異常音発生位置の特定方法は、管網110の少なくとも2ヶ所(ポイントAおよびポイントB)に振動センサ200を設置し、管網110の欠陥等によって発生する異常音または振動を振動センサ200により検知する。
各振動センサ200に入力された波形の相互相関関数から振動の伝達時間差Tdを求め、伝達時間差Tdと振動の伝搬速度Vとから異常音発生位置を特定する異常音発生位置の特定方法である。
図1において、ポイントAの振動センサ200から距離Lの位置で流体の漏洩が発生したと仮定する。この場合、漏洩音は、ポイントBの振動センサ200に到達するまでにポイントAの振動センサ200の距離Lよりも距離にしてさらに距離Nだけ長い距離(L+N)を伝搬する。
したがって、ポイントAの振動センサ200およびポイントBの振動センサ200の距離をDと仮定した場合、漏洩音がポイントAの振動センサ200とポイントBの振動センサ200とに到着する伝達時間差Tdとすると、漏洩音の伝搬速度V、2つの振動センサ間の距離をDとして以下の式で求めることができる。
Td=N/V・・・(3)
または、
N=D−2L・・・(4)
式(4)を式(3)に代入することにより、
L=(D−V・Td)/2・・・(5)
と表すことができる。
以上のように距離Lを求めることができる。
続いて、本実施の形態にかかる異常音発生位置の特定方法の具体例について説明する。図3は、本実施の形態にかかる異常音発生位置の特定方法の一例を示すフローチャートである。
まず、図3に示すように、管網110のポイントAの振動センサ200から漏洩音の波形を取得する(ステップS11)。次いで、漏洩音の波形をフーリエ変換処理(ステップS12)し、フーリエスペクトルAを取得する(ステップS13)。
また、同様に、管網110のポイントBの振動センサ200から漏洩音の波形を取得する(ステップS21)。次いで、漏洩音の波形をフーリエ変換処理(ステップS22)し、フーリエスペクトルBを取得する(ステップS23)。
<フーリエ変換処理(ステップS12およびステップS22)>
フーリエ変換処理に際しては、ポイントAの振動センサ200およびポイントBの振動センサ200で得られた波形から、同時刻を始点とする一定時間の波形を取り出して、その波形をフーリエ変換処理する。フーリエスペクトルをX(f)とすると、X(f)は、下記の(6)式のように、複素関数として表現される。
X(f)=∫-∞ x(t)e-j2πftdt・・・(6)
式(6)は、下記の式(7)のように、実数部と虚数部とに分けて表現することが出来る。
X(f)=XR(f)+jX(f)=|X(f)|ejθ(f)・・・(7)
ポイントAの波形から得られたフーリエスペクトル X(f)、ポイントBの波形から得られたフーリエスペクトルをX(f)とすると、X(f)の複素共役とX(f)との積の絶対値がクロススペクトル(ステップS31)となる。クロススペクトルが大きな値を示すことは、その周波数帯域においては、2つのスペクトルの周波数成分同士の相関値が大きく、両者の周波数成分の大きさが大きいことを意味する。
続いて、図3に示すように、クロススペクトルをフーリエ逆変換する(ステップS32)ことにより相互相関関数(ステップS33)が求められる。このピーク値より、相互相関をとることによって伝達時間差Tdを求めることができる。
次いで、図3に示すように、相互相関関数を積算処理化(ステップS34)する。ここで、積算処理化は、相関値の最大値を示した最大値のみを積算するものである。相互相関関数の積算処理化の詳細については後述する。
最後に、積算処理化した最大値を用いてピーク値の大きなものを選出し、位置算出処理を行う(ステップS35)。この選出は任意に行うことができるが、例えば、ピーク値の50%以上をもつものを選出するなどするとよい。
<さらに他の例>
図4は、図3の他の例を示すフローチャートである。
まず、図4に示すフローチャートが図3に示すフローチャートと異なるのは、以下の点である。その他の処理については、同一であるため、説明を省略する。
図4に示すフローチャートは、図3のステップS34の積算処理化の代わりに、ステップS34aの最大値の頻度処理化を含む。
最大値の頻度処理化は、相関値のピーク値が表れた部分の頻度回数を足し合わせる処理である。
<実施例および比較例>
以下、実際の水道管(φ250の鋳鉄管)を用いて実施例および比較例を実施した。
<実施例1>
漏水箇所が2ヶ所ある水道管(φ250の鋳鉄管)に設けられた仕切弁の弁頭に振動センサ200をそれぞれ設置した。振動センサ200の設置箇所は2箇所とした。
同期した後に、それぞれの場所で振動波形を計測して、ロガーに保存した。2つの振動センサ200間の距離は、68mであった。ロガーのサンプリングレートを50kHzとし、60秒間の波形(1秒間の波形データを60個)を取得した。その波形について、コンピュータを用いて解析を行った。
図5は、相互相関関数の一例を示す模式図であり、図6は、積算処理化の一例を示す模式図である。
また、図7は、本発明にかかる最大値の頻度処理化を説明するための模式図である。
図5に示す相互相関関数は、縦軸が相関値を示し、横軸が伝達時間差Tdを示す。図6に示す積算処理化は、縦軸が相関値の積算値を示し、横軸が伝達時間差Tdを示す。また、図7に示す最大値の頻度処理化は、縦軸が最大値の頻度値を示し、横軸が伝達時間差Tdを示す。
図5は、最初の1秒における相関波形を示し、相関値が正の値のみを示す。
図5に示す相関値がピークとなる伝達時間差Tdは、−0.00262秒であり、ピーク値における相関値の最大値は3495であった。
次いで、図6は、相関値がピークとなる伝達時間差Tdを60回、相関値の最大値を伝達時間差Tdに応じて積算したものである。すなわち、図3に示したステップS34において、複数回の相互相関関数を取得し、それぞれの相互相関関数の相関値のピーク値のみを伝達時間差Tdに応じて取得して、積算したものである。その結果、図6に示すように、異なる伝達時間差Tdにおいてピーク値P1,P2が表れる。
次いで、図7は、相関値がピークとなる伝達時間差Tdを60回、相関値が最大値となった回数を伝達時間差Tdに応じて積算した結果である。すなわち、図4に示したステップS34aにおいて、複数回の相互相関関数を取得し、それぞれの相互相関関数の相関値のピーク値のみの頻度を伝達時間差Tdに応じて取得して計算したものである。その結果、図7に示すように、異なる時間差Tdにおいてピーク値P1,P2が表れる。
図6および図7に示すように、本発明にかかる異常音発生位置の特定方法を用いることにより、ピーク値P1,P2である漏水箇所の2箇所を明確に判別することができる。ここで得られた2つのピーク値のうち、ピーク値P1の伝達時間差Tdは、−0.00262秒であり、ピーク値P2の伝達時間差Tdは、0.0182秒であった。
ここで、φ250の鋳鉄管における音速は、約1200m/秒であるため、漏水地点は一方の振動センサ200から35.6mと23.1mとの距離であると算出された。
<比較例>
図8は、従来の相互相関関数を説明するための模式図である。図8は図5に示した実施例と同様の波形データ(1秒間の波形データ60個)から1秒間毎の相互相関関数を積算している。
このように、図8に示したグラフは、図5に示したグラフと大きな差が見られず、漏水箇所の2つのピークを判別することは困難であった。
以上のように、本実施の形態にかかる異常音発生位置の特定方法によると、複数の音源があっても明確に、精度良く伝達時間差Tdを求めることができる。
さらに、本発明においては、単純に相互相関関数を積算するのではなく、個々の測定から相関値が最大となる伝達時間差Tdを算出した後に、その伝達時間差Tdにおける結果のみを積算する。
積算は、図6に示したように、相関値の最大値の積算で行ってもよいし、図7に示したように相関値の最大値の頻度回数で行ってもよい。その結果、振動が全体的に起こるような漏洩音においてもピーク値を明確に識別し、異常音発生位置(漏洩箇所)を特定できる。
なお、上記においては、積算することとしたが、これに限定されず、加算をおこなってもよい。
なお、相互相関関数の算出に用いる波形は、長すぎると計算時間が長くかかるため、5sec以下であることが望ましい。例えば、2分間の計測で漏洩場所を特定しようとした場合、1分間の波形の相互相関関数から伝達時間差Tdの算出を2回行うよりも、5秒の相互相関関数からの伝達時間差Tdの算出を24回行った方がよい。さらに、1秒の相互相関関数から伝達時間差Tdの算出を120回行う方がより好ましい。
一方、サンプリングする波形は短すぎると伝達時間差Tdの算出結果の信頼度が下がる。例えば、水道管を伝わる音速は、管種または口径によって変化する。特に、塩化ビニル管を伝わる音速は遅く、φ75の場合、約400m/secである。
そのため、二つの振動センサ200間が100mであったとすると、この区間の伝達時間は、約0.25秒である。この0.25秒を超える時間の波形を用いて相互相関関数を求めることが好ましい。より好ましくは、0.25秒の2倍(0.5秒)以上であることが好ましい。
なお、上記異常音発生位置の特定方法については、各種の管網110に適用することができる。例えば、水道の配管からの漏水を検出する他、水道以外の各種配管内の漏水を検出する用途、または、工場内の薬液等の配管における薬液等の流体の漏洩を検出する用途などでも使用することができる。
本発明においては、ステップS34が「第1抽出工程および第1積算工程」に相当し、ステップS11,〜,S13、S21,〜,S23,S31,〜,S33が「遅延算出工程」に相当し、ステップS34aが「第2抽出工程および第2積算工程」に相当し、ステップS34,34aの後の50%以上か否かの判定が、「判定工程」に相当し、ステップS11,〜,ステップS35が「異常音発生位置の特定方法」に相当し、振動センサ200が「振動センサ、共振型振動センサ」に相当する。
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
110 管網
200 振動センサ

Claims (4)

  1. 管網(配管網)の少なくとも二箇所に振動センサを設置し、前記振動センサで得られた波形の相互相関関数から振動の遅延を求める遅延算出工程と、
    所定の時間の相互相関関数から、相関値の最大値および前記最大値に対する時間差を抽出する第1抽出工程と、
    前記第1抽出工程を複数繰り返し、各時間差における相関値の最大値を積算する第1積算工程と、
    前記第1積算工程による結果、積算値が最大となる時間差を異常音の伝達時間差と判定する判定工程と、を含む異常音発生位置の特定方法。
  2. 管網(配管網)の少なくとも二箇所に振動センサを設置し、前記振動センサで得られた波形の相互相関関数から振動の遅延を求める遅延算出工程と、
    所定の時間の相互相関関数から、相関値が最大となる時間差を抽出する第2抽出工程と、
    前記第2抽出工程を複数繰り返し、各時間差における相関値が最大となる回数を積算する第2積算工程と、
    前記第2積算工程による結果、積算値が最大となる時間差を異常音の伝達時間差と判定する判定工程と、を含む異常音発生位置の特定方法。
  3. 前記振動センサは、異常音の振動の周波数帯域において少なくとも1つの共振点を有する共振型振動センサである、請求項1または2記載の異常音発生位置の特定方法。
  4. 前記振動センサの共振周波数は、0.1Hz以上500Hz以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の異常音発生位置の特定方法。


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