添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は以下の実施の形態に制限されるものではない。
本発明の第一の実施の形態の成分濃度測定装置について説明する。
本発明の第一の実施の形態の成分濃度測定装置は、異なる波長の2波の光を断続的に発生する光発生手段と、前記光発生手段の発生した異なる波長の2波の光の各々を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調する光変調手段と、前記光変調手段の強度変調した異なる波長の2波の光を1の光束に合波し被検体に向けて照射する光照射手段と、前記光照射手段の照射した異なる波長の2波の光により前記被検体内に発生する音波の大きさを検出する音波検出手段と、を備える成分濃度測定装置である。
以下においては、本発明の第一の実施の形態の成分濃度測定装置について、第一の構成と第二の構成を説明する。
図1に本発明の第一の実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置を示す。
図1において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、前記光発生手段に含まれる第一の光発生部11、第二の光発生部21、前記光変調手段に含まれる第一の光変調部14、第二の光変調部24、変調信号発生部19、180°移相部29、前記光照射手段としての光照射部31、前記音波検出手段としての音波検出素子41により構成される。さらに、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、成分濃度算出部55を備えてもよい。
第一の光発生部11の出力端子は光伝達手段により第一の光変調部14の第一の光入力端子13に接続されている。
第二の光発生部21の出力端子は光伝達手段により第二の光変調部24の第二の光入力端子23に接続されている。
変調信号発生部19の一方の出力端子は信号伝達手段により第一の光変調部14の第一の変調信号入力端子16に接続されている。
変調信号発生部19の他の出力端子は信号伝達手段により180°移相部29の入力端子に接続されている。
180°移相部29の出力端子は信号伝達手段により第二の光変調部24の第二の変調信号入力端子26に接続されている。
第一の光変調部14の出力端子は光伝達手段により光照射部31の第一の光入力端子17に接続されている。
第二の光変調部24の出力端子は光伝達手段により光照射部31の第二の光入力端子27に接続されている。
光照射部31の出力端子は、前記出力端子から照射される照射光35が被検体1の所定の位置に照射される方向に設けられる。
音波検出素子41は、照射光35により被検体1に発生した音波を検出する位置に被検体1に接して設けられ、音波検出素子41の出力端子は信号伝達手段により成分濃度算出部55の入力端子に接続されている。
ここで、図1及び以下に説明する図においては、測定動作を制御する制御部及び制御信号伝達手段、電源、及び筐体などの通常の技術により実現できる部分は図示していない。
次に本実施の形態の成分濃度測定装置10を構成する各部の機能を説明する。
第一の光発生部11及び第二の光発生部21は、第一の光及び第二の光を相互に同期した所定の周期で、所定の時間で断続的に発生し、発生した光を光伝達手段を介して、第一の光変調部14及び第二の光変調部24へ送信する機能を有する。ここで、第一の光発生部11及び第二の光発生部21は、同期して所定の周期で断続的に第一の光及び第二の光を発生するための図示していない同期信号の伝達手段で接続されていてもよい。さらに、前記第一の光及び前記第二の光の各々の波長は、一方の光の波長を、例えば測定対象とする成分による吸収が水による吸収と顕著に異なる波長に設定し、他方の光の波長を水が一方の光の波長におけるのと合い等しい吸収を示す波長に設定する。上記の波長の設定方法を、血液中のグルコースの濃度を測定する場合を例として図2に示す。
図2に水とグルコース水溶液の光吸収特性を示す。図2において、縦軸は吸光度を示し、横軸は光の波長を示している。また、図2において、実線は水の吸収特性を示し、破線はグルコース水溶液の吸収特性を示している。図2に示す波長λ1はグルコースによる吸収が水による吸収と顕著に異なる波長であり、波長λ2は、水がλ1における吸収と合い等しい吸収を示す波長である。従って、前記第一の光の波長をλ1と設定し、前記第二の光の波長をλ2と設定することができる。ここで、一例として、前記第一の光の波長λ1を1608nm及び前記第二の光の波長λ2を1381nmと設定してもよい。
以下の説明においては、一例として、前記第一の光の波長を測定対象とする成分による吸収が水による吸収と顕著に異なる波長λ1に設定し、前記第二の光の波長を水が一方の光の波長におけるのと合い等しい吸収を示す波長λ2に設定した場合を説明する。
変調信号発生部19は所定の周波数の変調信号を発生して、第一の光変調部14の第一の変調信号入力端子16及び180°移相部29の入力端子へ送信する機能を有する。
180°移相部29は変調信号発生部19から受信する前記変調信号の位相を180°移相して第二の光変調部24の第二の変調信号入力端子26へ送信する機能を有する。
第一の光変調部14及び第二の光変調部24は、前記第一の光及び前記第二の光を、前記変調信号及び前記変調信号の位相を180°移相された信号により強度変調して、強度変調された第一の光及び第二の光を、光照射部31の第一の光入力端子17及び第二の光入力端子27へ送信する機能を有する。従って、強度変調された第一の光及び第二の光は相互に逆位相となる。
光照射部31は第一の光入力端子17及び第二の光入力端子27に送信される変調された前記第一の光及び前記第二の光を1の光束に合波し、照射光35として、被検体1に照射する機能を有する。ここで、照射光35の中の変調された前記第一の光及び前記第二の光の各々の強度は互いに等しい強度になるように調整されている。
音波検出素子41は照射光35が被検体1に発生する音波を検出し、検出した音波の大きさを示す信号を信号伝達手段を介して、成分濃度算出部55へ送信する機能を有する。
成分濃度算出部55は音波検出素子41から送信される音波の大きさを示す信号を受信して、受信した音波の大きさを示す信号から成分濃度を算出して、表示する機能を有する。
次に、本実施の形態の成分濃度測定装置10の成分濃度の測定原理を説明する。
第一の光発生部11の発生する第一の光は被検体1に測定対象の成分と水の混在した状態の全吸収に対応する第一の音波を発生させ、第二の光発生部21の発生する第二の光は被検体1に水のみの吸収に対応する第二の音波を発生させる。前記第一の光と前記第二の光は周波数が等しく互いに逆位相の変調信号により強度変調されているので、前記第一の音波と前記第二の音波は逆位相になる。従って、前記第一の音波の中で水により発生した音波の大きさと第二の音波の大きさは等しく、かつ周波数が等しく逆位相であるので、打ち消し合い、第一の音波の中の測定対象とする成分の吸収により被検体1に発生する音波の大きさのみが残る。そこで、音波検出素子41は測定対象とする成分により発生した音波のみの大きさを測定する。上記の原理により、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、前述の従来の1波又は2波の光を照射する場合に比べて、非常に高精度に成分濃度を測定できる。
さらに、被検体1と音波検出素子41との接触状態などの音波測定系の誤差の要因を除いて、高精度に測定する方法を以下に説明する。
波長λ1及び波長λ2の各々の光に対して、被検体1の大部分を占める水の吸収係数をα1 (w)及びα2 (w)として、測定対象とする成分のモル吸収係数をα1 (g)及びα2 (g)とすれば、波長λ1及び波長λ2の各々の光により被検体1に発生する音波の大きさs1及びs2を含む連立方程式は数式(1)で表される。
上記の、数式(1)を解いて、前記成分濃度Mを求めることができる。ここで、Cは制御あるいは予想困難な係数、すなわち、被検体1と音波検出素子41の結合状態、音波検出素子41の感度、被検体1における照射光35が照射される位置と音波検出素子41が接する位置の間の距離、被検体1の比熱及び熱膨張係数、被検体1の内部の音波の速度、前記第一の光及び前記第二の光の変調周波数、前記水の吸収係数及び前記成分のモル吸収係数、などに依存する未知定数である。さらに数式(1)でCを消去すると次の数式(2)が得られる。
ここで、波長λ1及び波長λ2の各々の光に対する、被検体1の大部分を占める水の吸収係数をα1 (w)及びα2 (w)が等しくなるように選択されているので、α1 (w)=α2 (w)が成立し、さらに、s1≒s2であることを用いれば、前記成分濃度Mは数式(3)で表される。
上記の数式(3)に、既知の係数として、前記α1 (w)、前記α1 (g)及びα2 (g)を代入し、さらに、波長λ1及び波長λ2の各々の光により被検体1に発生する音波の大きさをs1及びs2を測定して代入することにより、前記成分濃度Mを算出することができる。上記の数式(3)においては、2つの音波の大きさs1及びs2を個別に測定するよりも、それらの差s1−s2を測定して、個別に測定した音波の大きさs2で除する方が、成分濃度を高精度に測定することができる。
そこで、本実施の形態の成分濃度測定装置10においては、まず、2つの波長λ1及び波長λ2の光を、互いに逆位相の変調信号により強度変調して、1の光束に合波して照射することにより、被検体内で発生する音波の大きさs1及び音波の大きさs2が相互に重畳されて生じる音波の差(s1−s2)を測定する。次に、波長λ2の光を照射して、被検体内で発生する音波の大きさs2を測定する。その後に、(s1−s2)とs2により、(s1−s2)÷s2を演算することにより、数式(3)により、成分濃度Mを高精度に測定することができる。
一方、皮膚へ照射する光の波長が可視光より長波長側の波長帯の場合、照射時間と照射する光の強度、すなわちパワー密度の許容値は、JIS C6802に規定されている。
ここで、図3に、JIS C6802に規定されている、光の照射時間に対する光パワー密度の許容値の変化を示したグラフを示す。図3において、縦軸は許容光パワー密度(mW/mm2)を示し、横軸は光の照射時間(秒)を示している。
図3に示すように、皮膚への許容される照射光の強度、すなわち許容光パワー密度は照射時間の0.75乗に反比例しており、照射時間を短くすることにより照射する光のパワー密度を高くすることができる。従って、第一の光発生部11及び第二の光発生部21が断続的に発生する前記第一の光及び前記第二の光の各々の強度、すなわち、パワー密度は、照射する時間を短くすることにより、照射光35のパワー密度が図3に示す許容範囲を越えない範囲内で、強く設定することができる。
上記のように、本実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置10は、照射光35を断続的に照射するので、被検体1への光の許容照射量を越えない範囲内で、照射光35の強度、すなわち、第一の光発生部11及び第二の光発生部21が発生する光の強度を、連続的に照射する場合よりも強くして、成分濃度を高精度に測定することができる。従って、被検体1に大きな音波を発生させて、信号対雑音比の大きい状態で、前記音波を高精度に検出して、成分濃度を正確に測定することができる。
次に本実施の形態の第二の構成の成分濃度測定装置について説明する。
本実施の形態の第二の構成の成分濃度測定装置は、図1により説明した本実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置の第一の光発生部11及び第二の光発生部21の各々を半導体レーザと駆動回路により構成することにより、前記光発生手段と前記光変調手段を一体化できる回路構成の例である。
図4に、本実施の形態の第二の構成の成分濃度測定装置を示す。
図4において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、図1に示す本実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置10の第一の光発生部11及び第二の光発生部21、第一の光変調部14及び第二の光変調部24に代えて、第一の半導体レーザ91及び第一の駆動回路93、第二の半導体レーザ92及び第二の駆動回路94を設けた構成である。以下においては、本実施の形態の第二の構成の成分濃度測定装置10について、図1に示す本実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置10と異なる部分について説明する。
変調信号発生部19の一方の出力端子は信号伝達手段により第一の駆動回路93の第一の変調信号入力端子95に接続されている。
変調信号発生部19の他の出力端子は信号伝達手段により180°移相部29の入力端子に接続されている。また、180°移相部29の出力端子は信号伝達手段により第二の駆動回路94の第二の変調信号入力端子96に接続されている。
第一の駆動回路93の出力端子は信号伝達手段により第一の半導体レーザ91の入力端子に接続されている。
第二の駆動回路94の出力端子は信号伝達手段により第二の半導体レーザ92の入力端子に接続されている。
第一の半導体レーザ91の出力端子は光伝達手段により光照射部31の第一の光入力端子17に接続されている。
第二の半導体レーザ92の出力端子は光伝達手段により光照射部31の第二の光入力端子27に接続されている。
次に、図4に示す本実施の形態の成分濃度測定装置10の各部の機能を説明する。
変調信号発生部19は所定の周波数の変調信号を所定の周期で断続的に発生して、第一の駆動回路93の第一の変調信号入力端子95及び180°移相部29の入力端子へ送信する機能を有する。
180°移相部29は変調信号発生部19が所定の周波数で所定の周期で断続的に発生する前記変調信号の位相を180°移相して第二の駆動回路94の第二の変調信号入力端子96へ送信する機能を有する。
第一の駆動回路93は変調信号発生部19から受信する前記変調信号により変調した駆動電流を、第一の半導体レーザ91へ送信し、発光させる機能を有する。
第二の駆動回路94は180°移相部29から受信する前記変調信号が180°移相された信号により変調した駆動電流を第二の半導体レーザ92へ送信し、発光させる機能を有する。
第一の半導体レーザ91は第一の駆動回路93から前記駆動電流を受信して第一の光を発生し、光照射部31の第一の光入力端子17へ送信する機能を有する。
第二の半導体レーザ92は第二の駆動回路94から前記駆動電流を受信して第二の光を発生し、光照射部31の第二の光入力端子27へ送信する機能を有する。
光照射部31、音波検出素子41、成分濃度算出部55の機能は、図1により説明した本実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置10と同様である。
上記のように、本実施の形態の第二の構成の成分濃度測定装置10は本実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置10と同様に、照射光35を断続的に被検体1に照射するので、被検体1への光の許容照射量を越えない範囲内で、照射光35の強度、すなわち、第一の半導体レーザ91及び第二の半導体レーザ92が発生する光の強度を、連続的に照射する場合よりも強くすることができる。従って、被検体1に大きな音波を発生させて、信号対雑音比の大きい状態で、前記音波を高精度に検出して、成分濃度を正確に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。
次に本発明の第二の実施の形態の成分濃度測定装置について説明する。
本発明の第二の実施の形態の成分濃度測定装置は、異なる波長の2波の光を発生する光発生手段と、前記光発生手段の発生した異なる波長の2波の光を断続する光断続手段と、前記光断続手段の断続した異なる波長の2波の光の各々を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調する光変調手段と、前記光変調手段の強度変調した異なる波長の2波の光を1の光束に合波し被検体に向けて照射する光照射手段と、前記光照射手段の照射した異なる波長の2波の光により前記被検体内に発生する音波の大きさを検出する音波検出手段と、を備える成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、例えば図1により説明した第一の実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置10において、第一の光発生部11及び第二の光発生部21は連続的に第一の光及び第二の光を発生し、さらに第一の光発生部11と第一の光変調部14の間、及び第二の光発生部21と第二の光変調部24の間、の各々に前記光断続手段を設けた場合の成分濃度測定装置である。
図5に本実施の形態の成分濃度測定装置の構成を示す。
図5において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、図1により説明した実施の形態の成分濃度測定装置10において、第一の光発生部11と第一の光変調部14の間に、前記光断続手段に含まれる第一の発生光断続部12を備え、また、第二の光発生部21と第二の光変調部24の間に前記光断続手段に含まれる第二の発生光断続部22を備えた構成である。本実施の形態の成分濃度測定装置10について、図1により説明した実施の形態の成分濃度測定装置10と異なる部分について説明する。
第一の発生光断続部12の入力端子は光伝達手段により第一の光発生部11の出力端子に接続され、第一の発生光断続部12の出力端子は光伝達手段により第一の光変調部14の第一の光入力端子13に接続されている。
第二の発生光断続部22の入力端子は光伝達手段により第二の光発生部21の出力端子に接続され、第二の発生光断続部22の出力端子は光伝達手段により第二の光変調部24の第二の光入力端子23に接続されている。
第一の光発生部11及び第二の光発生部21は、図1により説明した実施の形態の成分濃度測定装置10と同様の波長の第一の光及び第二の光を、連続的に発生する機能を有する。
第一の発生光断続部12及び第二の発生光断続部22は、同期した所定の周期で、各々前記第一の光及び前記第二の光を所定の時間で断続し、断続した前記第一の光及び前記第二の光を第一の光変調部14及び第二の光変調部24へ送信する機能を有する。ここで、第一の発生光断続部12及び第二の発生光断続部22は、同期して所定の周期で前記第一の光及び前記第二の光を断続するために図示していない同期信号の伝達手段で接続されていてもよい。また、第一の発生光断続部12及び第二の発生光断続部22は、例えば光スイッチにより実現できる。
上記のように、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、第一の実施の形態の成分濃度測定装置10と同様に、照射光35を断続的に被検体1に照射するので、被検体1への光の許容照射量を越えない範囲内で、照射光35の強度、すなわち第一の光発生部11及び第二の光発生部21が発生する光を、連続的に照射する場合よりも強くすることができる。従って、被検体1に大きな音波を発生させて、信号対雑音比の大きい状態で、前記音波を高精度に検出して、成分濃度を正確に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。
次に本発明の第三の実施の形態の成分濃度測定装置について説明する。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、異なる波長の2波の光を発生する光発生手段と、前記光発生手段の発生した異なる波長の2波の光の各々を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調する光変調手段と、前記光変調手段の強度変調した異なる波長の2波の光を断続する光断続手段と、前記光断続手段の断続した異なる波長の2波の光を1の光束に合波し被検体に向けて照射する光照射手段と、前記光照射手段の照射した異なる波長の2波の光により前記被検体内に発生する音波の大きさを検出する音波検出手段と、を備える成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、例えば図1により説明した第一の実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置10において、第一の光発生部11及び第二の光発生部21は連続的に第一の光及び第二の光を発生し、さらに第一の光変調部14と光照射部31の間、及び第二の光変調部24と光照射部31の間、の各々に前記光断続手段を設けた場合の成分濃度測定装置である。
図6に本実施の形態の成分濃度測定装置の構成を示す。
図6において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、図1により説明した実施の形態の成分濃度測定装置10において、第一の光変調部14と光照射部31の間に、前記光断続手段に含まれる第一の変調光断続部15を備え、また、第二の光変調部24と光照射部31の間に前記光断続手段に含まれる第二の変調光断続部25を備えた構成である。本実施の形態の成分濃度測定装置10について、図1により説明した実施の形態の成分濃度測定装置10と異なる部分について説明する。
第一の変調光断続部15の入力端子は光伝達手段により第一の光変調部14の出力端子に接続され、第一の変調光断続部15の出力端子は光伝達手段により光照射部31の第一の光入力端子17に接続されている。
第二の変調光断続部25の入力端子は光伝達手段により第二の光変調部24の出力端子に接続され、第二の変調光断続部25の出力端子は光伝達手段により光照射部31の第二の光入力端子27に接続されている。
第一の光発生部11及び第二の光発生部21は、図1により説明した実施の形態の成分濃度測定装置10と同様の波長の第一の光及び第二の光を、連続的に発生する機能を有する。
第一の変調光断続部15及び第二の変調光断続部25は、各々第一の光変調部14及び第二の光変調部24が変調した前記第一の光及び前記第二の光を、同期した所定の周期で、所定の時間で断続し、断続した前記第一の光及び前記第二の光を、光照射部31の第一の光入力端子17及び第二の光入力端子27へ送信する機能を有する。ここで、第一の変調光断続部15及び第二の変調光断続部25は、変調された前記第一の光及び前記第二の光の各々を同期して所定の周期で断続するために、図示していない同期信号の伝達手段で接続されていてもよい。また、第一の変調光断続部15及び第二の変調光断続部25は、例えば光スイッチにより実現できる。
上記のように、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、第一の実施の形態の成分濃度測定装置10と同様に、照射光35を断続的に被検体1に照射するので、被検体1への光の許容照射量を越えない範囲内で、照射光35の強度、すなわち第一の光発生部11及び第二の光発生部21が発生する光を、連続的に照射する場合よりも強くすることができる。従って、被検体1に大きな音波を発生させて、信号対雑音比の大きい状態で、前記音波を高精度に検出して、成分濃度を正確に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。
次に本発明の第四の実施の形態の成分濃度測定装置について説明する。
本発明の第四の実施の形態の成分濃度測定装置は、異なる波長の2波の光を発生する光発生手段と、前記光発生手段の発生した異なる波長の2波の光の各々を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調する光変調手段と、前記光変調手段の強度変調した異なる波長の2波の光を1の光束に合波し被検体に向けて照射する光照射手段と、前記光照射手段の照射した異なる波長の2波の光を断続する光断続手段と、前記光断続手段の断続した異なる波長の2波の光により前記被検体内に発生する音波の大きさを検出する音波検出手段と、を備える成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、例えば図1により説明した第一の実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置10において、第一の光発生部11及び第二の光発生部21は連続的に第一の光及び第二の光を発生し、さらに光照射部31と被検体1の間に前記光断続手段を設けた場合の成分濃度測定装置である。
図7に本実施の形態の成分濃度測定装置の構成を示す。
図7において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、図1により説明した実施の形態の成分濃度測定装置10において、光照射部31と被検体1の間に前記光断続手段としての照射光断続部32を備えた構成である。本実施の形態の成分濃度測定装置10について、図1により説明した実施の形態の成分濃度測定装置10と異なる部分について説明する。
照射光断続部32の入力端子は光伝達手段により光照射部31の出力端子に接続され、照射光断続部32の出力端子は、出力端子から照射される照射光35が被検体1の所定の位置に照射される位置に備えられる。
第一の光発生部11及び第二の光発生部21は、図1により説明した実施の形態の成分濃度測定装置10と同様の波長の第一の光及び第二の光を、連続的に発生する機能を有する。
光照射部31は変調された前記第一の光及び前記第二の光を1の光束に合波して、光伝達手段により照射光断続部32へ送信する機能を有する。
照射光断続部32は光照射部31から受信する変調され、1の光束に合波された前記第一の光及び前記第二の光を、所定の周期で、所定の時間で断続して、被検体1に照射する機能を有する。ここで、照射光断続部32は、例えば光スイッチにより実現できる。
上記のように、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、第一の実施の形態の成分濃度測定装置10と同様に、照射光35を断続的に被検体1に照射するので、被検体1への光の許容照射量を越えない範囲内で、照射光35の強度、すなわち第一の光発生部11及び第二の光発生部21が発生する光を、連続的に照射する場合よりも強くすることができる。従って、被検体1に大きな音波を発生させて、信号対雑音比の大きい状態で、前記音波を高精度に検出して、成分濃度を正確に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。
次に本発明の第五の実施の形態の成分濃度測定装置について説明する。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、本発明の第一から第四の実施の形態の成分濃度測定装置10において、前記光発生手段が、発生する異なる波長の2波の光の各々の強度を増減できる場合の成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置を、本発明の第一から第四の実施の形態の成分濃度測定装置10において、第一の光発生部11及び第二の光発生部21に、発生する異なる波長の2波の光の各々の強度を増減できる機能を持たせた場合として説明する。
本実施の形態の成分濃度測定装置においては、照射光35が被検体1に照射される時間に応じて、第一の光発生部11及び第二の光発生部21の各々は、発生する第一の光及び第二の光の強度を増減する機能を有する。本発明の第一から第四の実施の形態の成分濃度測定装置10においては、第一の光発生部11及び第二の光発生部21、又は第一の発生光断続部12及び第二の発生光断続部22、又は第一の変調光断続部15及び第二の変調光断続部25、又は照射光断続部32により、前記第一の光及び前記第二の光を断続することにより、照射光35を断続して照射している。従って、本実施の形態の成分濃度測定装置は、第一から第四の実施の形態の成分濃度測定装置10において、照射光35が被検体1に照射される時間に応じて、照射光35の強度が図3により説明した許容光パワーの範囲内で、連続的に照射する場合よりも強くなるように第一の光発生部11及び第二の光発生部21が発生する光の強度を調整する場合の成分濃度測定装置である。
上記のように、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、照射光35を断続的に被検体1に照射するので、被検体1への光の許容照射量を越えない範囲内で、照射光35の強度、すなわち第一の光発生部11及び第二の光発生部21が発生する光を、連続的に照射する場合よりも強くすることができる。従って、被検体1に大きな音波を発生させて、信号対雑音比の大きい状態で、前記音波を高精度に検出して、成分濃度を正確に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。
次に本発明の第六の実施の形態の成分濃度測定装置について説明する。
本発明の第六の実施の形態の成分濃度測定装置は、本発明の第一から第五の実施の形態の成分濃度測定装置10において、前記異なる波長の2波の光が前記被検体に照射されていないときに前記音波検出手段の出力の平均値を無光平均値として算出し、前記異なる波長の2波の光が前記被検体に照射されているときに前記音波検出手段の出力の平均値を有意平均値として算出する平均値算出手段と、前記有意平均値から前記無光平均値を減算する減算手段と、をさらに備える成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、本発明の第一から第五の実施の形態の成分濃度測定装置10において、前記平均値算出手段により、雑音の平均値となる前記無光平均値と、前記音波の平均値となる前記有意平均値を算出し、さらに前記減算手段により前記有意平均値から前記無光平均値を減算することにより、前記音波の大きさから雑音に相当する大きさを差し引いて、前記音波の大きさを高精度に検出する場合の成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置の例として、図4により説明した第一の実施の形態の第二の構成の成分濃度測定装置10に前記平均値算出手段及び前記減算手段を備えた場合を説明する。
図8に本実施の形態の成分濃度測定装置10の構成を示す。
図8において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、図4により説明した第一の実施の形態の第二の構成の成分濃度測定装置10が、さらに、前記平均値算出手段に含まれる断続制御部80、平均値算出部42及び前記減算手段としての減算部54を備えた構成である。本実施の形態の成分濃度測定装置10について、図4により説明した第一の実施の形態の第二の構成の成分濃度測定装置10と異なる部分を説明する。
図8において、第一の駆動回路93の第一の断続信号入力端子18は信号伝達手段により断続制御部80の第一の断続信号出力端子81に接続されている。
第二の駆動回路94の第二の断続信号入力端子28は信号伝達手段により断続制御部80の第二の断続信号出力端子82に接続されている。
断続制御部80の断続信号出力端子83は信号伝達手段により平均値算出部42の断続信号入力端子44に接続されている。
平均値算出部42の音波入力端子43は信号伝達手段により、音波検出素子41の出力端子に接続されている。平均値算出部42の出力端子は信号伝達手段により減算部54の入力端子に接続されている。
減算部54の出力端子は成分濃度算出部55の入力端子に接続されている。
断続制御部80は第一の駆動回路93の第一の断続信号入力端子18及び第二の駆動回路94の第二の断続信号入力端子28へ、第一の断続信号及び第二の断続信号を送信する機能を有する。
第一の駆動回路93は変調信号発生部19から受信する変調信号により駆動電流を変調し、変調した駆動電流をさらに断続制御部80から受信する前記第一の断続信号により断続して、第一の半導体レーザ91へ送信する機能を有する。
第二の駆動回路94は180°移相部29から受信する変調信号により駆動電流を変調し、変調した駆動電流をさらに断続制御部80から受信する前記第二の断続信号により断続して、第二の半導体レーザ92へ送信する機能を有する。
断続制御部80は平均値算出部42へ前記第一の断続信号及び前記第二の断続信号、さらに後述する、音波及び雑音を積分する時間を指定するゲート信号を送信する機能を有する。
図9に本実施の形態の成分濃度測定装置10の各部の波形の例を示す。
図9において、波形1は断続制御部80から平均値算出部42へ送信されるゲート信号であり、前記断続信号の発生時間を示し、さらに後述する、音波及び雑音を積分する時間を指定するパルス幅Tの信号である。
波形2は前記断続信号の一部として前記波形1の中の第一のゲート信号と同じ時間に断続制御部80から第一の駆動回路93へ送信される第一の断続信号であり、第一の駆動回路93は波形2のパルスの存在する時間T1に第一の半導体レーザ91に駆動電流を送信し、第一の半導体レーザ91に第一の光を発生させる。
波形3は前記断続信号の一部として前記波形1の中の第一及び第三のゲート信号と同じ時間に断続制御部80から第二の駆動回路94へ送信される第二の断続信号であり、第二の駆動回路94は波形3のパルスが存在する時間T1及び時間T2に第二の半導体レーザ92に駆動電流を送信し、第二の半導体レーザ92に第二の光を発生させる。ここで、前記第一の断続信号と前記第二の断続信号が同時に存在する時間T1には、前記第一の光と前記第二の光が同時に発生して、被検体1に照射される。また、前記第二の断続信号のみが存在する時間T2には前記第二の光のみが発生され、被検体1に照射される。
音波検出素子41は検出した音波の大きさを示す信号を信号伝達手段を介して平均値算出部42の音波入力端子43へ送信する機能を有する。ここで、音波検出素子41が検出する前記第一の光又は/及び前記第二の光に対応する音波を、図9に波形4として示す。
波形4は音波検出素子41が検出する音波の波形であり、波形4の中の音波Dの部分は、前記第一の光が被検体1に発生する前記第一の音波と前記第二の光が被検体1に発生する前記第二の音波が重畳した結果としての差の音波である。また、波形4の中の音波B1の部分は、前記波形1の中の第二のゲート信号の時間に音波検出素子41が検出する被検体1の雑音であり、音波Dの直後の雑音を示す。また、波形4の中の音波Sの部分は前記第二の光が被検体1に発生する前記第二の音波である。さらに、波形4の中の音波B2の部分は、前記波形1の中の第四のゲート信号の時間に音波検出素子41が検出する被検体1の雑音であり、音波Sの直後の雑音を示す。
平均値算出部42は断続制御部80から受信する前記第一の断続信号及び前記第二の断続信号と前記ゲート信号を受信して、第一の半導体レーザ91及び第二の半導体レーザ92が第一の光及び第二の光を発生する時間を検知する機能を有する。さらに平均値算出部42は前記第一の光と前記第二の光が発生され、照射光35として照射される時間に、音波検出素子41から受信する音波の大きさを示す信号を時間Tだけ積分して、積分した値の時間Tの平均値を算出して、有意平均値として減算部54へ送信する機能を有する。さらに平均値算出部42は照射光35が照射されない時間内に、音波検出素子41が受信する音波の大きさを示す信号を、前記ゲート信号の時間に合わせて、照射光35が照射される時間と同じ時間Tだけ積分して、積分した値の時間Tの平均値を算出して、無光平均値として減算部54へ送信する機能を有する。ここで、平均値算出部42の一部として、所定の時間内の入力信号を積分して出力するゲーテッド積分器を備えることが好ましい。次に前記ゲーテッド積分器について説明する。
図10に前記ゲーテッド積分器を含む平均値算出部42の構成例を示す。
図10において、ゲーテッド積分器は演算増幅器61、キャパシタ62、スイッチ63により構成される。さらに、平均値算出部42は平均制御回路71、平均値出力回路75も備えている。
演算増幅器61とキャパシタ62は信号伝達手段により並列に接続され、さらに、演算増幅器入力端子65と演算増幅器出力端子66の間を短絡又は開放するスイッチ63が信号伝達手段により接続されている。演算増幅器入力端子65は信号伝達手段により平均値算出部42の音波入力端子43に接続されている。演算増幅器出力端子66は信号伝達手段により平均値出力回路75の積分値入力端子76に接続されている。スイッチ63のスイッチ制御端子67は信号伝達手段により平均制御回路71のスイッチ信号出力端子72に接続されている。平均制御回路71の入力端子は信号伝達手段により平均値算出部42の断続信号入力端子44に接続されている。平均制御回路71の制御信号出力端子73は信号伝達手段により平均値出力回路75の制御信号入力端子77に接続されている。平均値出力回路75の出力端子は信号伝達手段により平均値算出部42の平均値出力端子78に接続されている。
演算増幅器61とキャパシタ62は公知の積分器を構成し、演算増幅器入力端子65に入力される入力信号を積分し、積分した結果の信号を演算増幅器出力端子66に出力する機能を有する。また、スイッチ63はスイッチ制御端子67に入力されるスイッチ制御信号により、演算増幅器入力端子65と演算増幅器出力端子66の間を、開放又は短絡する機能を有する。スイッチ63のスイッチ接点が開放されている時には前記積分器は積分を実行し、スイッチ63の前記スイッチ接点が短絡されると前記積分器は積分を停止して、積分結果を消去して次の積分に備えて待機する。
平均値算出部42の機能を、図9の波形4として示す音波から前記有意平均値と前記無光平均値を算出する場合を例に説明する。平均制御回路71は断続制御部80から受信する前記ゲート信号を前記スイッチ制御信号として、スイッチ63へ送信する。スイッチ63は前記スイッチ制御信号を受信している時間にスイッチを開放し、積分を実行する。ここで、平均制御回路71がスイッチ63へ送信する前記スイッチ制御信号の波形は図9の波形1に示すゲート信号である。
スイッチ63は図9に波形1として示す第一のゲート信号により時間Tだけ開放され、演算増幅器入力端子65に入力される波形4に示す音波Dが積分され、演算増幅器出力端子66から出力される。次に、スイッチ63は図9に示す波形1の第二のゲート信号により時間Tだけ開放され、演算増幅器入力端子65に入力される波形4に示す音波B1が時間Tだけ積分され、演算増幅器出力端子66から出力される。次に、スイッチ63は図9に示す波形1の第三のゲート信号により時間Tだけ開放され、演算増幅器入力端子65に入力される波形4に示す音波Sが時間Tだけ積分され、演算増幅器出力端子66から出力される。次に、スイッチ63は図9に示す波形1の第四のゲート信号により時間Tだけ開放され、演算増幅器入力端子65に入力される波形4に示す音波B2が時間Tだけ積分され、演算増幅器出力端子66から出力される。上記の動作で積分された信号の波形を図9の波形5として示す。
波形5は、波形4の音波Dの部分、音波B1の部分、音波Sの部分、音波B2の部分の積分波形である。ここで、値Dは前記第一の音波と前記第二の音波の差、すなわち前記音波Dの積分値であり、値B1は前記音波Dの測定直後の雑音、すなわち音波B1の積分値であり、値Sは第二の音波、すなわち前記音波Sの積分値であり、値B2は前記音波Sの測定直後の雑音、すなわち音波B2の積分値である。
平均制御回路71は平均値出力回路75に対して、演算増幅器出力端子66から順次出力される積分値の各々を、値D、値B1、値S、値B2として区別する信号を送信する。
平均値出力回路75は平均制御回路71から受信する信号により、演算増幅器出力端子66から順次出力される積分値の各々を、値D、値B1、値S、値B2として区別し、さらに各々を時間Tの平均値に換算した値d、値b1、値s、値b2を計算し、各々を前記有意平均値又は前記無光平均値として、各々に名称を示す信号を付加して、減算部54へ送信する。ここで、値dは前記第一の音波と前記第二の音波の差の有意平均値であり、値b1は値dを測定した直後の雑音の平均値、すなわち無光平均値である。また、値sは第二の音波の有意平均値であり、値b2は値sを測定した直後の雑音の平均値、すなわち無光平均値である。
減算部54は平均値算出部42から受信する、前記有意平均値及び前記無光平均値により、前記有意平均値から前記無光平均値を減じる減算を行い、減算を行なった結果を示す信号を成分濃度算出部55へ送信する。すなわち、減算部54は平均値算出部42から値d、値b1、値s、値b2を受信して、(d−b1)及び(s−b2)の演算を行い、演算した結果を成分濃度算出部55へ送信する。ここで、(d−b1)は前記第一の音波と前記第二の音波の差を検出した信号から雑音を除いて、前記第一の音波と前記第二の音波の差の大きさを高精度に示す値である。また、(s−b2)は前記第二の音波を検出した信号から雑音を除いた、第二の音波の大きさを高精度に示す値である。
成分濃度算出部55は、減算部54が前記有意平均値から無光平均値を減算した結果を示す信号として、(d−b1)及び(s−b2)を受信し、さらに成分濃度算出部55は第一の実施の形態の成分濃度測定装置10と同様に、(d−b1)÷(s−b2)の演算を行い、成分濃度を算出して表示する。
上記のように、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、第一の実施の形態の成分濃度測定装置10と同様に、成分濃度を測定する過程において、検出する音波の平均値及び音波の雑音の平均値を算出し、音波の平均値から雑音の平均値を差し引くことにより音波を高精度に検出し、成分濃度を高精度に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。
次に本発明の第七の実施の形態の成分濃度測定装置について説明する。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、1波の光を断続的に発生する光発生手段と、前記光発生手段の発生した1波の光を電気的に強度変調する光変調手段と、前記光変調手段の強度変調した前記1波の光を被検体に向けて照射する光照射手段と、前記光照射手段の照射した1波の光により前記被検体内に発生する音波の大きさを検出する音波検出手段と、を備える成分濃度測定装置である。
図11に本発明の第七の実施の形態の成分濃度測定装置の構成を示す。
図11において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、図1により説明した本発明の第一の実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置10において、第一の光発生部11に代えて光発生部3を備え、第一の光変調部14に代えて光変調部4を備え、第二の光発生部21、第二の光変調部24、変調信号発生部19、180°移相部29を取り除いた構成である。ここでは、本実施の形態の成分濃度測定装置10について、図1により説明した本発明の第一の実施の形態の第一の構成の成分濃度測定装置10と異なる部分について説明する。
光発生部3は所定の波長の1波の光を、所定の周期で、所定の時間で断続的に発生し、発生した前記1波の光を光伝達手段により、光変調部4へ送信する機能を有する。ここで、光発生部3の発生する前記1波の光の波長は、測定対象とする成分より吸収される波長に設定する。
光変調部4は光発生部3から受信した前記1波の光を所定の変調信号により変調して光照射部31へ送信する機能を有する。
光照射部31は光変調部4から受信した、変調された前記1波の光を照射光35として、被検体1に照射する機能を有する。
本実施の形態の成分濃度測定装置10は、照射光35により被検体1に発生する音波を検出して、検出する音波の大きさから、成分濃度を算出する。ここで、前記検出した音波の大きさから、成分濃度を算出する方法は、例えば、予め用意した、前記1波の光が前記成分に吸収されて発生する音波の大きさと別途測定対象とする成分を分析して測定した成分濃度との関係により算定してもよい。
上記のように、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、照射光35を断続的に被検体1に照射するので、被検体1への光の許容照射量を越えない範囲内で、照射光35の強度、すなわち、光発生部3が発生する光の強度を、連続的に照射する場合よりも強くすることができる。従って、被検体1に大きな音波を発生させて、信号対雑音比の大きい状態で、前記音波を高精度に検出して、成分濃度を正確に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。
次に本発明の第八の実施の形態の構成の成分濃度測定装置について説明する。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、1波の光を発生する光発生手段と、前記光発生手段の発生した1波の光を断続する光断続手段と、前記光断続手段の断続した1波の光を電気的に強度変調する光変調手段と、前記光変調手段の強度変調した1波の光を被検体に向けて照射する光照射手段と、前記光照射手段の照射した1波の光により前記被検体内に発生する音波の大きさを検出する音波検出手段と、を備える成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、例えば図11により説明した第七の実施の形態の成分濃度測定装置10において、光発生部3は連続的に光を発生し、さらに光発生部3と光変調部4の間に前記光断続手段を備えた場合の成分濃度測定装置である。
図12に本実施の形態の成分濃度測定装置の構成を示す。
図12において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、図11により説明した本発明の第七の実施の形態の構成の成分濃度測定装置10において、光発生部3と光変調部4の間に前記光断続手段としての発生光断続部5を設けた構成である。ここでは、本実施の形態の成分濃度測定装置10について、図11により説明した本発明の第七の実施の形態の構成の成分濃度測定装置と異なる部分について説明する。
発生光断続部5の入力端子は光伝達手段により光発生部3の出力端子に接続され、発生光断続部5の出力端子は光伝達手段により光変調部4の入力端子に接続されている。
光発生部3は連続的に1波の光を発生し、発生した前記1波の光を光伝達手段により光変調部4に向けて送信する機能を有する。
発生光断続部5は光発生部3から受信する前記1波の光を、所定の周期で、所定の時間で断続して、断続した前記1波の光を光変調部4へ送信する機能を有する。ここで発生光断続部5は、例えば光スイッチにより実現できる。
光変調部4は発生光断続部5から受信する断続された前記1波の光を受信して、所定の変調信号により変調して、変調した前記1波の光を光照射部31へ送信する機能を有する。
上記のように、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、照射光35を断続的に被検体1に照射するので、被検体1への光の許容照射量を越えない範囲内で、照射光35の強度、すなわち、光発生部3が発生する光の強度を、連続的に照射する場合よりも強くすることができる。従って、被検体1に大きな音波を発生させて、信号対雑音比の大きい状態で、前記音波を高精度に検出して、成分濃度を正確に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。
次に本発明の第九の実施の形態の成分濃度測定装置について説明する。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、1波の光を発生する光発生手段と、前記光発生手段の発生した1波の光を電気的に強度変調する光変調手段と、前記光変調手段の変調した1波の光を断続する光断続手段と、前記光断続手段の断続した1波の光を被検体に向けて照射する光照射手段と、前記光照射手段の照射した1波の光により前記被検体内に発生する音波の大きさを検出する音波検出手段と、を備える成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、例えば図11により説明した第七の実施の形態の成分濃度測定装置10において、光発生部3は連続的に光を発生し、さらに光変調部4と光照射部31の間に前記光断続手段を設けた場合の成分濃度測定装置である。
図13に本実施の形態の成分濃度測定装置の構成を示す。
図13において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、図11により説明した本発明の第七の実施の形態の構成の成分濃度測定装置において、光変調部4と光照射部31の間に前記光断続手段としての変調光断続部6を備えた構成である。ここでは、本実施の形態の成分濃度測定装置10について、図11により説明した本発明の第七の実施の形態の構成の成分濃度測定装置と異なる部分について説明する。
変調光断続部6の入力端子は光伝達手段により光変調部4の出力端子に接続され、変調光断続部6の出力端子は光伝達手段により光照射部31の光入力端子7に接続されている。
光発生部3は連続的に1波の光を発生し、発生した前記1波の光を光伝達手段により光変調部4へ送信する機能を有する。
変調光断続部6は光変調部4から受信する変調された前記1波の光を、所定の周期で、所定の時間で断続して、断続した前記1波の光を光照射部31へ送信する機能を有する。ここで変調光断続部6は、例えば光スイッチにより実現できる。
光照射部31は変調光断続部6から受信する変調され断続された前記1波の光を受信して、被検体1に照射する機能を有する。
上記のように、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、照射光35を断続的に被検体1に照射するので、被検体1への光の許容照射量を越えない範囲内で、照射光35の強度、すなわち、光発生部3が発生する光の強度を、連続的に照射する場合よりも強くすることができる。従って、被検体1に大きな音波を発生させて、信号対雑音比の大きい状態で、前記音波を高精度に検出して、成分濃度を正確に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。
次に本発明の第十の実施の形態の成分濃度測定装置について説明する。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、1波の光を発生する光発生手段と、前記光発生手段の発生した1波の光を電気的に強度変調する光変調手段と、前記光変調手段の強度変調した1波の光を被検体に向けて照射する光照射手段と、前記光照射手段の照射した1波の光を断続する光断続手段と、前記光断続手段の断続した1波の光により被検体内に発生する音波の大きさを検出する音波検出手段と、を備える成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、例えば図11により説明した第七の実施の形態の成分濃度測定装置10において、光発生部3は連続的に光を発生し、さらに光照射部31と被検体1の間に前記光断続手段を設けた場合の成分濃度測定装置である。
図14に本実施の形態の成分濃度測定装置の構成を示す。
図14において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、図11により説明した本発明の第七の実施の形態の構成の成分濃度測定装置10において、光照射部31と被検体1の間に前記光断続手段としての照射光断続部32を設けた構成である。ここでは、本実施の形態の成分濃度測定装置10について、図11により説明した本発明の第七の実施の形態の構成の成分濃度測定装置10と異なる部分について説明する。
照射光断続部32の入力端子は光伝達手段により光照射部31の出力端子に接続され、照射光断続部32の出力端子は、前記出力端子から照射する照射光35が被検体1の所定の位置に照射される位置に設けられる。
光発生部3は連続的に1波の光を発生し、発生した前記1波の光を光伝達手段により光変調部4へ送信する機能を有する。
照射光断続部32は光照射部31からから受信する変調された前記1波の光を、所定の周期で、所定の時間で断続して、断続した前記1波の光を被検体1に照射する機能を有する。ここで照射光断続部32は、例えば光スイッチにより実現できる。
上記のように、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、照射光35を断続的に被検体1に照射するので、被検体1への光の許容照射量を越えない範囲内で、照射光35の強度、すなわち、光発生部3が発生する光の強度を、連続的に照射する場合よりも強くすることができる。従って、被検体1に大きな音波を発生させて、信号対雑音比の大きい状態で、前記音波を高精度に検出して、成分濃度を正確に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。
次に本発明の第十一の実施の形態の成分濃度測定装置について説明する。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、本発明の第七から第十の実施の形態の成分濃度測定装置10において、前記光発生手段が、発生する1波の光の強度を増減できる場合の成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置を、本発明の第七から第十の実施の形態の成分濃度測定装置10において、光発生部3に発生する1波の光の強度を増減できる機能を持たせた場合として説明する。
本実施の形態の成分濃度測定装置においては、照射光35が被検体1に照射される時間に応じて、光発生部3は発生する光の強度を増減する機能を有する。本発明の第七から第十の実施の形態の成分濃度測定装置10においては、光発生部3、又は発生光断続部5、又は変調光断続部6、又は照射光断続部32で前記光を断続することにより、照射光35を断続している。従って、本実施の形態の成分濃度測定装置は、第七から第十の実施の形態の成分濃度測定装置10において、照射光35が被検体1に照射される時間に応じて、照射光35の強度が図3により説明した許容光パワーの範囲内で、連続的に照射する場合よりも強くなるように光発生部3が発生する光の強度を調整する場合の成分濃度測定装置である。
上記のように、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、照射光35を断続的に被検体1に照射するので、被検体1への光の許容照射量を越えない範囲内で、照射光35の強度、すなわち光発生部3が発生する光を、連続的に照射する場合よりも強くすることができる。従って、被検体1に大きな音波を発生させて、信号対雑音比の大きい状態で、前記音波を高精度に検出して、成分濃度を正確に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。
次に本発明の第十二の実施の形態の成分濃度測定装置について説明する。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、本発明の第七から第十一の実施の形態の成分濃度測定装置10において、前記1波の光が前記被検体に照射されていないときに前記音波検出手段の出力の平均値を無光平均値として算出し、前記1波の光が前記被検体に照射されているときに前記音波検出手段の出力の平均値を有意平均値として算出する平均値算出手段と、前記有意平均値から前記無光平均値を減算する減算手段と、をさらに備える場合の成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置は、本発明の第七から第十一の実施の形態の成分濃度測定装置10において、前記平均値算出手段により、雑音の平均値となる前記無光平均値と、前記音波の平均値となる前記有意平均値を算出し、さらに前記減算手段により前記有意平均値から前記無光平均値を減算し、前記音波の大きさから雑音に相当する大きさを差し引いて、前記音波の大きさを高精度に検出する場合の成分濃度測定装置である。
本実施の形態の成分濃度測定装置の例として、図11により説明した第七の実施の形態の成分濃度測定装置10に前記平均値算出手段及び前記減算手段を備えた場合を説明する。
図15に本実施の形態の成分濃度測定装置の構成を示す。
図15において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、図11により説明した第七の実施の形態の成分濃度測定装置10に、前記平均値算出手段に含まれる断続制御部80及び平均値算出部42、前記減算手段としての減算部54を追加した構成である。本実施の形態の成分濃度測定装置10について、図11により説明した第七の実施の形態の成分濃度測定装置10異なる部分について説明する。
断続制御部80の一方の出力端子は信号伝達手段により光発生部3の入力端子に接続され、他方の出力端子は平均値算出部42の断続信号入力端子44に接続されている。
平均値算出部42の音波入力端子43は信号伝達手段により音波検出素子41の出力端子に接続されている。平均値算出部42の出力端子は信号伝達手段により減算部54の入力端子に接続されている。
減算部54の出力端子は信号伝達手段により成分濃度算出部55の入力端子に接続されている。
断続制御部80は光発生部3へ断続信号を送信し、さらに平均値算出部42へ後述する音波及び雑音を積分する時間を指定するゲート信号を送信する機能を有する。
光発生部3は断続制御部80から受信する断続信号に従って、所定の周期で、所定の時間で断続して光を発生する機能を有する。
図16に本実施の形態の成分濃度測定装置10の各部の波形の例を示す。
図16において、波形1は断続制御部80から平均値算出部42へ送信されるゲート信号であり、前記断続信号の発生時間を示し、さらに後述する、音波及び雑音を積分する時間を指定するパルス幅Tの信号である。
波形2は前記断続信号として前記波形1の中の第一のゲート信号と同じ時間に断続制御部80から光発生部3及び平均値算出部42へ送信される断続信号であり、光発生部3は波形2のパルスの存在する時間T1に光を発生させる。
音波検出素子41は検出した音波の大きさを示す信号を信号伝達手段を介して平均値算出部42の音波入力端子43へ送信する機能を有する。ここで、音波検出素子41が検出する音波を、図16に波形3として示す。
波形3は音波検出素子41が検出する音波の波形であり、波形3の中の音波Aの部分は、光発生部3が発生する光で被検体1に発生する音波である。波形3の中の音波Bの部分は、前記波形1の中の第二のゲート信号の時間に音波検出素子41が検出する被検体1の雑音であり、音波Aの直後の雑音を示す。
平均値算出部42は断続制御部80から受信する前記断続信号と前記ゲート信号により、光発生部3が光を発生している時間を検知する。さらに平均値算出部42は光発生部3が光を発生し、発生された前記光が照射光35として照射される時間に、音波検出素子41から受信する音波の大きさを示す信号を時間Tだけ積分して、積分した値の時間Tの平均値を算出して、有意平均値として減算部54へ送信する機能を有する。さらに平均値算出部42は照射光35が照射されない時間内に、前記ゲート信号に合わせて、音波検出素子41が受信する音波の大きさを示す信号を、照射光35が照射される時間と同じ時間Tだけ積分して、積分した値の時間Tの平均値を算出して、無光平均値として減算部54へ送信する機能を有する。ここで、平均値算出部42の一部として、図10により説明したゲーテッド積分器を備えることが好ましい。
平均値算出部42の一部としての前記ゲーテッド積分器は、図10により説明した機能と同様の機能により、波形3の中の音波Aの部分及び音波Bの部分を積分する。前記ゲーテッド積分器が積分した波形を図16の波形4として示す。波形4の値A及び値Bは各々波形3の中の音波Aの部分及び音波Bの部分を積分した値である。さらに平均値算出部42は、前記値A及び値Bの各々を時間Tの平均値に換算した値a及び値bを算出し、各々を前記有意平均値又は前記無光平均値に区別して、各々に名称を示す信号を付加して、減算部54へ送信する。ここで、値aは前記音波の有意平均値であり、値bは値aを測定した直後の雑音の平均値、すなわち無光平均値である。
減算部54は平均値算出部42から受信する、前記有意平均値及び前記無光平均値により、前記有意平均値から前記無光平均値を減じる減算を行い、減算を行なった結果を示す信号を成分濃度算出部55へ送信する。すなわち、減算部54は平均算出部から値a及び値bを受信して、(a−b)の演算を行い、演算した結果を成分濃度算出部55へ送信する。ここで、(a−b)は前記音波を検出した信号から雑音を除いて、前記音波の大きさを高精度に示す値である。
成分濃度算出部55は、減算部54が前記有意平均値から無光平均値を減算した結果を示す信号を受信し、第七の実施の形態の成分濃度測定装置10と同様に、成分濃度を算出して表示する。
上記のように、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、第七の実施の形態の成分濃度測定装置10と同様に、成分濃度を測定する過程において、検出する音波の平均値及び音波の雑音の平均値を算出し、音波の平均値から雑音の平均値を差し引くことにより音波を高精度に検出し、成分濃度を高精度に測定することができる。
以上説明したように、本発明の成分濃度測定装置は、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定装置を提供することができる。