JP4441479B2 - 成分濃度測定方法、成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法 - Google Patents

成分濃度測定方法、成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、人間又は動物の被検体の非侵襲な成分濃度測定方法、成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法、或いは人間又は動物から採取した被測定物の成分濃度測定方法、成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法に関する。
高齢化が進み、成人病に対する対応が大きな課題になりつつある。血糖値などの検査においては血液の採取が必要なために患者にとって大きな負担となるので、血液を採取しない非侵襲な成分濃度測定装置が注目されている。現在までに開発された非侵襲な成分濃度測定装置としては、皮膚内に電磁波を照射し、測定対象とする血液成分、例えば、血糖値の場合はグルコース分子に吸収され、局所的に加熱して熱膨張を起こして生体内から発生する音波を観測する、光音響法が注目されている。
しかし、グルコースと電磁波との相互作用は小さく、また生体に安全に照射し得る電磁波の強度には制限があり、生体の血糖値測定においては、十分な効果をあげるに至っていない。
図7および図8は、従来例として、光音響法による従来の血液成分濃度測定装置の構成例を示す図である。図7は光パルスを電磁波として用いた第1の従来例である(例えば、非特許文献1参照。)。本例では血液成分として血糖、すなわちグルコースを測定対象としている。図7において、駆動回路604はパルス状の励起電流をパルス光源616に供給し、パルス光源616はサブマイクロ秒の持続時間を有する光パルスを発生し、発生した光パルスは被検体610に照射される。光パルスは被検体610の内部にパルス状の光音響信号と呼ばれる音波を発生させ、発生した音波は超音波検出器613により検出され、さらに音圧に比例した電気信号に変換される。
変換された電気信号の波形は波形観測器620により観測される。この波形観測器620は上記励起電流に同期した信号によりトリガされ、変換された電気信号は波形観測器620の管面上の一定位置に表示され、変換された電気信号は積算・平均して測定することができる。このようにして得られた電気信号の振幅を解析して、被検体610の内部の血糖値、すなわちグルコースの量が測定される。図7に示す例の場合はサブマイクロ秒のパルス幅の光パルスを最大1kHzの繰り返しで発生し、1024個の光パルスを平均して、前記電気信号を測定しているが十分な精度が得られていない。
そこで、より精度を高める目的で、連続的に強度変調した光源を用いる第2の従来例が開示されている。図8に第2の従来例の装置の構成を示す(例えば、特許文献1参照。)。本例も血糖を主な測定対象として、異なる波長の複数の光源を用いて、高精度化を試みている。説明の煩雑さを避けるために、図8により光源の数が2の場合の動作を説明する。図8において、異なる波長の光源、即ち、第1の光源601及び第2の光源605は、それぞれ駆動回路604及び駆動回路608により駆動され、連続光を出力する。
第1の光源601及び第2の光源605が出力する光は、モータ618により駆動され一定回転数で回転するチョッパ板617により断続される。ここでチョッパ板617は不透明な材質により形成され、モータ618の軸を中心とする第1の光源601及び第2の光源605の光が通過する円周上に、互いに素な個数の開口部が形成されている。
上記の構成により、第1の光源601及び第2の光源605の各々が出力する光は互いに素な変調周波数f及び変調周波数fで強度変調された後、合波部609により合波され、1の光束として被検体610に照射される。
被検体610の内部には第1の光源601の光により周波数fの光音響信号が発生し、第2の光源605の光により周波数fの光音響信号が発生し、これらの光音響信号は、音響センサ619により検出され、音圧に比例した電気信号に変換され、その周波数スペクトルが、周波数解析器621により観測される。本例においては、複数の光源の波長は全てグルコースの吸収波長に設定されており、各波長に対応する光音響信号の強度は、血液中に含まれるグルコースの量に対応した電気信号として測定される。
ここで、予め光音響信号の測定値の強度と別途採血した血液によりグルコースの含有量を測定した値との関係を記憶しておいて、前記光音響信号の測定値からグルコースの量を測定している。
特開平10−189号公報 オウル大学(University of Oulu、Finland)学位論文「Pulse photoacoustic techniqus and glucose determination in human blood and tissue」(IBS 951−42−6690−0、http://herkules.oulu.fi/isbn9514266900/、2002年)
上述の従来例においては以下のような課題がある。人間や動物などの被検体の温度は個体差、あるいは外気の温度や湿度により変化する。また、人間や動物などから採取した被測定物の温度は測定環境により変化する。このような温度変化により被検体又は被測定物の熱膨張率、被検体又は被測定物内の音速、被検体又は被測定物の測定対象の成分の吸光度特性が変化するため、光音響信号は温度に依存して下記のように変化する。
光照射により被検体又は被測定物から発生する音波の音圧sは以下の数式1のように表される。
Figure 0004441479
ここで、Iは照射光強度、βは被検体又は被測定物の熱膨張係数、cは被検体又は被測定物内の音速、Cは被検体又は被測定物の比熱である。上記のパラメータの中で、β、cは温度により変化するため、温度変化により、熱膨張係数がΔβ変化し、音速がΔc変化した場合の音圧の変化Δsは数式(2)のように表される。
Figure 0004441479
ここで、熱膨張係数βは温度変化1°C当たり3%変化する。数式(2)により、例えば温度が0.1°C変化した場合、光音響信号は約0.3%変化することがわかる。この0.1°Cの温度変化による光音響信号の変化の割合0.3%は、グルコースの濃度が5mg/dL変化した場合の光音響信号の変化の割合、0.017%の約20倍であり、温度の変化はグルコースの濃度測定に大きな影響を与える。
このように、従来の被検体又は被測定物の成分濃度の測定方法においては測定時の被検体又は被測定物の温度変化により、測定誤差が非常に大きくなるという課題があった。
上記の課題を解決するために、本発明は、所定の温度における測定対象の成分及び水の吸光度特性から設定した異なる2波長の光、及び異なる2波長の光のうち所定の1波長の光を交互に複数回出射し、被検体又は被測定物から発生する音波の大きさを測定することにより、被検体又は被測定物の温度変化を間接的に測定して、被検体又は被測定物の温度変化による誤差を小さくして、成分濃度を正確に測定する成分濃度測定方法、成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法である。ここで、被検体とは測定対象の人間や動物であり、被測定物とは測定対象の人間や動物から採取した測定対象物であり、以下の説明においても同様である。
初めに、本発明の成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法の基本原理を、一例として、被検体の成分濃度を測定する場合について説明する。
本発明では、異なる2波長の光の中の、第1の光の波長を、例えば被検体の測定対象の成分による吸光度が被検体の大部分を占める水による吸光度と顕著に異なる波長に設定し、第2の光の波長を水が第1の光の波長におけるのと合い等しい吸光度を示す波長に設定する。上記の波長の設定方法を、血液中のグルコースの濃度を測定する場合を例として図1により説明する。
図1は常温における水とグルコース水溶液の吸光度特性を示す。図1において、縦軸は吸光度を示し、横軸は光の波長を示している。また、図1において、実線は水の吸光度特性を示し、破線はグルコース水溶液の吸光度特性を示している。図1に示す波長λはグルコースによる吸光度が水による吸光度と顕著に異なる波長であり、波長λは、水がλにおける吸光度と合い等しい吸光度を示す波長である。従って、例えば、第1の光の波長をλと設定し、第2の光の波長をλと設定することができる。
以下の説明においては、第1の光の波長を測定対象の成分による吸光度が水による吸光度と顕著に異なる波長λに設定し、第2の光の波長を水が第1の光の波長λにおけるのと合い等しい吸光度を示す波長λに設定することを前提にして説明する。
上記のように設定した異なる2波長の光の各々を、同一周波数で逆位相の信号により強度変調してパルス状の光として出射し、出射された異なる2波長の光が被検体の成分に吸収されて発生する音波の大きさを測定して、被検体の測定対象の成分の濃度を測定する。上記のように強度変調された異なる2波長の光を出射した場合、第1の光を測定対象の成分と水の両方が吸収して被検体から発生する第1の音波と、第2の光を被検体の大部分を占める水が吸収して被検体から発生する第2の音波とは、周波数が等しくかつ逆位相である。従って、第1の音波と第2の音波は被検体内で重畳し、音波の差として、第1の音波の中の測定対象の成分が吸収して被検体から発生する音波の大きさのみが残留する。そこで、残留した音波により、第1の光が測定対象の成分が吸収して被検体から発生する音波のみを測定することができる。上記の測定においては、測定対象の成分と水の両方が吸収して発生する音波と水が吸収して発生する音波を個別に測定して差を演算するよりも、測定対象の成分が吸収して被検体から発生する音波を正確に測定することができる。
さらに、被検体と音波検出素子との接触状態などの音波測定系の誤差の要因を除いて、高精度に測定する方法を以下に説明する。波長λの光及び波長λの光の各々に対する、被検体の大部分を占める水の吸収係数をα (w)及びα (w)として、被検体の測定対象の成分のモル吸収係数をα (g)及びα (g)とすれば、波長λの光及び波長λの光の各々により被検体から発生する音波の大きさs及びsを含む連立方程式は数式(3)で表される。
Figure 0004441479
上記の、数式(3)を解いて、被検体の測定対象の成分濃度Mを求めることができる。ここで、Cは制御あるいは予想困難な係数、すなわち、被検体と音波検出素子の結合状態、音波検出素子の感度、被検体において光により音波が発生される位置と音波検出素子との間の距離、被検体の比熱及び熱膨張係数、被検体の内部の音波の速度、波長λの光及び波長λの光の変調周波数、水の吸収係数及び被検体の成分のモル吸収係数、などに依存する未知定数である。さらに数式(3)でCを消去すると次の数式(4)が得られる。
Figure 0004441479
ここで、波長λの光及び波長λの光の各々に対する、被検体の大部分を占める水の吸収係数α (w)及びα (w)が等しくなるように選択されているので、α (w)=α (w)が成立し、さらに、s≒sであることを用いれば、成分濃度Mは数式(5)で表される。
Figure 0004441479
上記の数式(5)に、既知の係数として、α (w)、α (g)及びα (g)を代入し、さらに、波長λの光及び波長λの光の各々により被検体から発生する音波の大きさs及びsを測定して代入することにより、被検体の成分濃度Mを算出することができる。上記の数式(5)においては、2つの音波の大きさs及びsを個別に測定するよりも、それらの差s−sを測定して、別に測定した音波の大きさsで除する方が、被検体の成分濃度を高精度に測定することができる。
そこで、本発明の成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法においては、まず、波長λの光及び波長λの光を、互いに逆位相の変調信号により強度変調して、1の光束に合波して出射することにより、被検体から発生する音波の大きさs及び音波の大きさsが相互に重畳して生じる音波の差(s−s)を測定する。次に、波長λの光を出射して、被検体から発生する音波の大きさsを測定する。上記のように測定した(s−s)とsとから、数式(5)により(s−s)÷sを演算して被検体の測定対象の成分濃度を高精度に測定することができる。
本発明の成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法における被検体の温度の変化による影響は以下の通りである。
図2に、水に照射する光の波長に対する水の吸光度特性の変化のグラフの図を示す。図2において、吸光度特性は、水の温度を25℃から55℃まで5℃刻みで変化させたときのものを示している。また、図3に、水の温度変化に対する水の吸光度特性の変化のグラフの図を示す。
図2に示すように、水の吸光特性は、波長1300nm〜1450nmでは、温度の上昇と共に増加し、波長1450nm〜1600nmでは、温度の上昇と共に減少する。つまり、水の吸光特性は、温度の上昇と共に波長が減少する方向にスライドする傾向がある。本発明では、数式(5)により成分濃度を測定するので、数式(2)で説明した温度変化による音波の大きさの変動の影響は受けないが、温度変化により水の吸光度特性が変化した場合、数式(5)における音波の大きさs、s−sが、温度により変化するので、成分濃度Mに対する誤差の要因となる。
ここで、図3によると、温度変化に対する水の吸光特性は、照射する光の各波長について線形に変化する。そのため、波長λ及びλに対する水の吸光特性は、次の数式(6)として記述できる。ここで、波長λに対する吸光特性のグラフの傾きをχ、波長λに対する吸光特性のグラフの傾きをχとし、所定の温度Tにおける水の吸光度をα (w)とする。また、所定の温度Tとは、図3の吸光特性のグラフの交点の温度である。
Figure 0004441479
ここで、被測定物の成分のうち水の吸光度は、図3で説明したように被測定物の温度に依存する。また、数式(3)より音波の大きさs及びsは、それぞれ成分濃度Mに依存する。そのため、成分濃度Mに依存したある温度Tとすると音波の大きさをs=sとすることができる。そのため、数式(6)と数式(4)から、T=Tのときs−s=0の条件で、α (g)と比較してα (g)が無視できるほどに小さい場合には、α (g)=0とでき、数式(7)を導出できる。なお、数式(7)を導出する際には、数式(5)の導出と同様に、s≒sであることを用いている。
Figure 0004441479
さらに、数式(7)と数式(3)の第2式を用いて、数式(8)を導出できる。
Figure 0004441479
従って、被検体の温度T、Tの値及び/又はそのときの音波の大きさsを数式(7)又は数式(8)に代入することにより成分濃度Mを算出できる。
本発明においては、第1の光の波長を、所定の温度における被検体の測定対象の成分の吸光度が被検体の大部分を占める水の吸光度と顕著に異なる波長λに設定し、第2の光の波長を、所定の温度における水が第1の光の波長λにおけるのと合い等しい吸光度を示す波長λに設定する。また、被検体の温度変化に対して音波の大きさが線形に変化することから、異なる2波長の光のうち所定の1波長の光の照射により発生する音波の大きさの推移から被検体の温度変化量の空間的分布を間接的に測定することとした。上記の方法により、本発明は被検体の温度の変化による誤差の発生を防止している。
以上が本発明の成分濃度測定方法、成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法の基本原理である。
次に本発明による課題を解決するための具体的手段について説明する。本発明に係る成分濃度測定方法は、所定の温度における水が同じ吸光度を示す異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調して出射し且つ前記異なる2波長の光のうち所定の1波長の光を電気的に強度変調して出射する混合光単一光出射手段が前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を複数回交互に被測定物に出射すると共に、音波の大きさを測定する音波強度測定手段が前記被測定物から発生する音波の大きさを測定する単一音波強度測定手順を有する。
本発明では、混合光単一光出射手段は、異なる2波長の光、即ち、第1の光の波長を前述の測定原理に従って被測定物の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λに設定し、及び第2の光の波長を前述の測定原理に従って被測定物の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λに設定する。そして、単一音波強度測定手順において、混合光単一光出射手段は、第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光を交互に複数回、被測定物に出射する。このように出射した第1の光及び第2の光、又は第2の光が被測定物に照射されると被測定物から音波が発生し、音波強度測定手段は、被測定物から発生する音波を測定する。ここで、音波強度測定手段により測定される音波のうち前述の第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波は、第1の音波により発生する第1の音波と第2の光により発生する第2の音波の差の音波である。
第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光を交互に複数回、被測定物に出射すると、被測定物における光の被照射部の温度が上昇する。ここで、図3で説明したように被測定物の温度と被測定物の成分のうち水の吸光度との関係が線形であるため、複数回出射する光のうち所定の1波長の光である第2の光により被測定物から発生する音波の大きさをモニタすることによって、間接的に被測定物の温度変化量の空間的分布を測定することができる。ここで、「被測定物の温度変化量の空間的分布」とは、第1の光及び第2の光、又は第2の光により被測定物の温度変化に影響を与える領域内の分布を意味する。
このように、本発明に係る成分濃度測定方法は、被測定物の温度変化量の空間的分布を正確に測定できるため、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に測定することができる。また、間接的に被測定物の温度を測定し、かつ空間的分布を計測する他の手段と比較して、別途特殊な温度測定器や煩雑な手順が不要であるため、低コストを実現することができる。
本発明の成分濃度測定方法の前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段は、前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となるまで、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を交互に出射することが望ましい。
被測定物の成分のうち水の吸光度は、図3で説明したように被測定物の温度に依存する。そのため、互いに異なる2つの波長を選択して第1の光及び第2の光の波長を設定すると、第1の光及び第2の光の混合光により被測定物から発生する音波の大きさは、被測定物の所定の温度(例えば、波長1382nmの光、波長1608nmの光に設定した場合の温度T0−2)からの上昇に比例して下降する。そして、成分濃度Mに依存したある温度Tとなると音波の大きさは、所定の値以下に至り、やがて上昇に転じる。
従って、本発明に係る成分濃度測定方法は、単一音波強度測定手順において音波の大きさが所定の大きさ以下となるまで、交互に光を出射することにより、被測定物から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となるまでの被測定物の温度の空間的分布を間接的に測定することができる。
本発明の成分濃度測定方法において、前記被測定物の温度を一定温度に保持する温度保持手段が、前記被測定物の温度を前記所定の温度に保持し、前記所定の1波長の光を電気的に強度変調して出射する単一光出射手段が前記所定の1波長の光を前記被測定物に出射し、前記音波強度測定手段が前記被測定物から発生する音波の大きさを測定する所定温度音波強度測定手順を前記単一音波強度測定手順の前にさらに有することが望ましい。
本発明に係る成分濃度測定方法は、所定温度音波強度測定手順において被測定物の温度を強制的に所定の温度にして、所定の温度における被測定物から発生する音波を測定することができる。
本発明の成分濃度測定方法において、音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手段が、前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさのうち前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさ及び前記所定温度音波強度測定手順において測定される音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手順をさらに有することが望ましい。
本発明では、単一音波強度測定手順において第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下となるまで第2の光の単一光により発生する音波の大きさを測定する。ここで、混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、第1成分濃度算出手順において第1成分濃度算出手段は、混合光より発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさ及び単一光により発生する音波の大きさから、数式(8)により成分濃度を算出できる。従って、本発明に係る成分濃度測定方法は、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。
本発明の成分濃度測定方法において、音波の大きさの推移から前記被測定物の温度を測定する音波推移温度測定手段が、前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさの推移から温度を測定する音波推移温度測定手順をさらに有することが望ましい。
本発明では、第2の光により発生する音波の大きさの推移から被測定物の温度を推定する。ここで、音波の大きさの推移は、被測定物の温度に対して線形に変化することから、音波推移温度測定手順において音波推移温度測定手段は、複数回の第2の光の被測定物への出射により被測定物の温度変化と共に変化する音波の大きさに基づいて所定の近似計算から第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさを推定することができる。これにより、本発明に係る成分濃度測定方法は、1波長の光により発生する音波の大きさの推移から被測定物の温度の空間的分布を間接的に得ることができる。
本発明の成分濃度測定方法において、温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手段が、前記音波推移温度測定手順において測定される温度のうち前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときの温度及び前記所定の温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手順をさらに有することが望ましい。
本発明では、単一音波強度測定手順において第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下となるまで第2の光の単一光により発生する音波の大きさを測定する。ここで、混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、第2成分濃度算出手順において第2成分濃度算出手段は、混合光より発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときの温度T及び所定の温度Tから、数式(7)により成分濃度を算出できる。従って、本発明に係る成分濃度測定方法は、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。
本発明の成分濃度測定方法において、前記単一音波強度測定手順の前に、前記異なる2波長の光の波長を調整する波長調整手段が、前記混合光単一光出射手段に前記異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調させて前記所定の温度の水に出射させ、前記音波強度測定手段の測定する前記水から発生する音波の大きさが零になるように前記混合光単一光出射手段の前記異なる2波長の光の波長を調整する波長調整手順をさらに有することが望ましい。
本発明では、成分濃度測定装置の波長調整手段は、混合光単一光出射手段の出射する第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って所定の温度における被測定物の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに設定する。さらに、波長調整手段は、混合光単一光出射手段に第1の光及び第2の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調させ、所定の温度に保持された水により作製した校正用検体に出射させ、校正用検体から発生する音波の大きさを音波強度測定手段に測定させる。音波強度測定手段の測定する音波の大きさが零になるように、波長調整手段は混合光単一光出射手段の出射する第1の光の波長と第2の光の波長いずれか、又は両方を調整する。校正用検体から発生する音波の大きさが零になる状態は、第1の光により発生する第1の音波と第2の光により発生する第2の音波は、互いに逆位相で、かつ大きさが等しく、校正用検体の中で重畳して打ち消しあっている状態である。従って、上記のように調整された第1の光の波長及び第2の光の波長の各々は、水が同じ吸光度を示す波長であり、各々波長λ及び波長λに一致する。なお、単一光出射手段は、混合光単一光出射手段の出射する第1の光、第2の光のうちいずれか一方を出射することとなる。
波長調整手段により混合光単一光出射手段の出射する第1の光の波長と第2の光の波長いずれか、又は両方を調整することにより、第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って所定の温度における測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに正確に一致させることができる。従って、本発明の成分濃度測定方法は、被測定物の測定対象の成分濃度を正確に測定することができる。
本発明の成分濃度測定方法の前記所定温度音波強度測定手順において、前記混合光単一光出射手段が前記異なる2波長の光のうち前記所定の1波長の光を出射し、前記音波強度測定手段が音波の大きさを測定することが望ましい。
本発明に係る成分濃度測定方法では、混合光単一光出射手段が、単一光出射手段を兼ねることにより、簡易な構成で1波の光を被測定物に出射することができる。
本発明に係る成分濃度測定装置制御方法は、所定の温度における水が同じ吸光度を示す異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調して出射し且つ前記異なる2波長の光のうち所定の1波長の光を電気的に強度変調して出射する混合光単一光出射手段が前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を複数回交互に出射すると共に、音波の大きさを測定する音波強度測定手段が被検体から発生する音波の大きさを測定する単一音波強度測定手順を有する。
本発明では、混合光単一光出射手段は、異なる2波長の光、即ち、第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って被検体の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに設定する。そして、単一音波強度測定手順において、混合光単一光出射手段は、第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光を交互に複数回、被検体に出射する。このように出射した第1の光及び第2の光、又は第2の光が被検体に照射されると被検体から音波が発生し、音波強度測定手段は、被検体から発生する音波の大きさを測定する。ここで、音波強度測定手段により測定される音波のうち前述の第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波は、第1の音波により発生する第1の音波と第2の光により発生する第2の音波の差の音波である。
第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光を交互に複数回、被検体に出射すると、被検体における光の被照射部の温度が上昇する。ここで、図3で説明したように被検体の温度と被検体の成分のうち水の吸光度との関係が線形であるため、複数回出射する光のうち所定の1波長の光である第2の光により被検体から発生する音波の大きさをモニタすることによって、間接的に被検体の温度変化量の空間的分布を測定することができる。ここで、「被検体の温度変化量の空間的分布」とは、第1の光及び第2の光、又は第2の光により被検体の温度変化に影響を与える領域内の分布を意味する。
このように、本発明に係る成分濃度測定方法は、被検体の温度変化量の空間的分布を正確に測定できるため、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に測定することができる。また、間接的に被検体の温度を測定し、かつ空間的分布を計測する他の手段と比較して、別途特殊な温度測定器や煩雑な手順が不要であるため、低コストを実現することができる。
本発明の成分濃度測定装置制御方法の前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段は、前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となるまで、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を交互に出射することが望ましい。
被検体の成分のうち水の吸光度は、図3で説明したように被検体の温度に依存する。そのため、互いに異なる2つの波長を選択して第1の光及び第2の光の波長を設定すると、第1の光及び第2の光の混合光により被検体から発生する音波の大きさは、被検体の所定の温度(例えば、波長1382nmの光、波長1608nmの光に設定した場合の温度T0−2)からの上昇に比例して下降する。そして、成分濃度Mに依存したある温度Tとなると音波の大きさは、所定の値以下に至り、やがて上昇に転じる。
従って、本発明に係る成分濃度測定装置制御方法は、単一音波強度測定手順において音波の大きさが所定の大きさ以下となるまで、交互に光を出射することにより、被検体から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となるまでの被検体の温度の空間的分布を間接的に測定することができる。
本発明の成分濃度測定装置制御方法において、前記被検体の温度を一定温度に保持する温度保持手段が、前記被検体の温度を前記所定の温度に保持し、前記所定の1波長の光を電気的に強度変調して出射する単一光出射手段が前記所定の1波長の光を出射し、前記音波強度測定手段が前記被検体から発生する音波の大きさを測定する所定温度音波強度測定手順を前記単一音波強度測定手順の前にさらに有することが望ましい。
本発明に係る成分濃度測定装置制御方法は、所定温度音波強度測定手順において被検体の温度を強制的に所定の温度にして、所定の温度における被検体から発生する音波を測定することができる。
本発明の成分濃度測定装置制御方法において、音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手段が、前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさのうち前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさ及び前記所定温度音波強度測定手順において測定される音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手順をさらに有することが望ましい。
本発明では、単一音波強度測定手順において第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下となるまで第2の光の単一光により発生する音波の大きさを測定する。ここで、混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、第1成分濃度算出手順において第1成分濃度算出手段は、混合光より発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさ及び単一光により発生する音波の大きさから、数式(8)により成分濃度を算出できる。従って、本発明に係る成分濃度測定装置制御方法は、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。
本発明の成分濃度測定装置制御方法において、音波の大きさの推移から前記被検体の温度を測定する音波推移温度測定手段が、前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさの推移から温度を測定する音波推移温度測定手順をさらに有することが望ましい。
本発明では、第2の光により発生する音波の大きさの推移から被検体の温度を推定する。ここで、音波の大きさの推移は、被検体の温度に対して線形に変化することから、音波推移温度測定手順において音波推移温度測定手段は、複数回の第2の光の被検体への出射により被検体の温度変化と共に変化する音波の大きさに基づいて所定の近似計算から第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさを推定することができる。これにより、本発明に係る成分濃度測定装置制御方法は、1波長の光により発生する音波の大きさの推移から被検体の温度の空間的分布を間接的に得ることができる。
本発明の成分濃度測定装置制御方法において、温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手段が、前記音波推移温度測定手順において測定する温度のうち前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときの温度及び前記所定の温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手順をさらに有することが望ましい。
本発明では、単一音波強度測定手順において第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下となるまで第2の光の単一光により発生する音波の大きさを測定する。ここで、混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、第2成分濃度算出手順において第2成分濃度算出手段は、混合光より発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときの温度T及び所定の温度Tから、数式(7)により成分濃度を算出できる。従って、本発明に係る成分濃度測定装置制御方法は、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。
本発明の成分濃度測定装置制御方法において、前記単一音波強度測定手順の前に、前記異なる2波長の光の波長を調整する波長調整手段が、前記混合光単一光出射手段に前記異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調させて前記所定の温度の水に出射させ、前記音波強度測定手段の測定する前記水から発生する音波の大きさが零になるように前記混合光単一光出射手段の前記異なる2波長の光の波長を調整する波長調整手順をさらに有することが望ましい。
本発明では、成分濃度測定装置の波長調整手段は、混合光単一光出射手段の出射する第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って所定の温度における被検体の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに設定する。さらに、波長調整手段は、混合光単一光出射手段に第1の光及び第2の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調させ、所定の温度に保持された水により作製した校正用検体に出射させ、校正用検体から発生する音波の大きさを音波強度測定手段に測定させる。音波強度測定手段の測定する音波の大きさが零になるように、波長調整手段は混合光単一光出射手段の出射する第1の光の波長と第2の光の波長いずれか、又は両方を調整する。校正用検体から発生する音波の大きさが零になる状態は、第1の光により発生する第1の音波と第2の光により発生する第2の音波は、互いに逆位相で、かつ大きさが等しく、校正用検体の中で重畳して打ち消しあっている状態である。従って、上記のように調整された第1の光の波長及び第2の光の波長の各々は、水が同じ吸光度を示す波長であり、各々波長λ及び波長λに一致する。なお、単一光出射手段は、混合光単一光出射手段の出射する第1の光、第2の光のうちいずれか一方を出射することとなる。
波長調整手段により混合光単一光出射手段の出射する第1の光の波長と第2の光の波長いずれか、又は両方を調整することにより、第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って所定の温度における測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに正確に一致させることができる。従って、本発明の成分濃度測定装置制御方法は、被検体の測定対象の成分濃度を正確に測定することができる。
本発明の成分濃度測定装置制御方法の前記所定温度音波強度測定手順において、前記混合光単一光出射手段が前記異なる2波長の光のうち前記所定の1波長の光を出射し、前記音波強度測定手段が音波の大きさを測定することが望ましい。
本発明に係る成分濃度測定装置制御方法では、混合光単一光出射手段が、単一光出射手段を兼ねることにより、簡易な構成で1波の光を被検体に出射することができる。
本発明に係る成分濃度測定装置は、所定の温度における水が同じ吸光度を示す異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調して被測定物に出射し且つ前記異なる2波長の光のうち所定の1波長の光を電気的に強度変調して前記被測定物に出射する混合光単一光出射手段と、前記被測定物から発生する音波の大きさを測定する音波強度測定手段と、を備え、前記混合光単一光出射手段は、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を複数回交互に出射することを特徴とする。
本発明では、混合光単一光出射手段は、異なる2波長の光、即ち、第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って被測定物の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに設定する。そして、混合光単一光出射手段は、第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光を交互に複数回、被測定物に出射する。このように出射した第1の光及び第2の光、又は第2の光が被測定物に照射されると被測定物から音波が発生し、音波強度測定手段は、被測定物から発生する音波の大きさを測定する。ここで、音波強度測定手段により測定される音波のうち前述の第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波は、第1の音波により発生する第1の音波と第2の光により発生する第2の音波の差の音波である。
第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光を交互に複数回、被測定物に出射すると、被測定物における光の被照射部の温度が上昇する。ここで、図3で説明したように被測定物の温度と被測定物の成分のうち水の吸光度との関係が線形であるため、複数回出射する光のうち所定の1波長の光である第2の光により被測定物から発生する音波の大きさをモニタすることによって、間接的に被測定物の温度変化量の空間的分布を測定することができる。
このように、本発明に係る成分濃度測定装置は、被測定物の温度変化量の空間的分布を正確に測定できるため、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に測定することができる。また、間接的に被測定物の温度を測定し、かつ空間的分布を計測する他の手段と比較して、別途特殊な温度測定器や煩雑な方法が不要であるため、低コストを実現することができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記混合光単一光出射手段は、前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となるまで、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を交互に出射することが望ましい。
被測定物の成分のうち水の吸光度は、図3で説明したように被測定物の温度に依存する。そのため、互いに異なる2つの波長を選択して第1の光及び第2の光の波長を設定すると、第1の光及び第2の光の混合光により被測定物から発生する音波の大きさは、被測定物の所定の温度(例えば、波長1382nmの光、波長1608nmの光に設定した場合の温度T0−2)からの上昇に比例して下降する。そして、成分濃度Mに依存したある温度Tとなると音波の大きさは、所定の値以下に至り、やがて上昇に転じる。
従って、本発明に係る成分濃度測定装置は、混合光単一光出射手段が第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となるまで、交互に光を出射することにより、被測定物から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となるまでの被測定物の温度の空間的分布を間接的に測定することができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記被測定物の温度を前記所定の温度に保持する温度保持手段と、前記所定の1波長の光を電気的に強度変調して前記被測定物に出射する単一光出射手段と、をさらに備え、前記単一光出射手段は、前記温度保持手段により保持される前記所定の温度における前記被測定物に前記所定の1波長の光を出射することが望ましい。
本発明に係る成分濃度測定装置は、温度保持手段が被測定物の温度を強制的に所定の温度にして、所定の温度における被測定物から発生する音波を測定することができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被測定物から発生する音波のうち前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさ及び前記単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手段をさらに備えることが望ましい。
本発明では、音波強度測定手段が混合光単一光出射手段の出射する第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下となるまで第2の光の単一光により発生する音波の大きさを測定する。ここで、混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、第1成分濃度算出手段は、混合光より発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさ及び単一光により発生する音波の大きさから、数式(8)により成分濃度を算出できる。従って、本発明に係る成分濃度測定装置は、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさの推移から前記被測定物の温度を測定する音波推移温度測定手段をさらに備えることが望ましい。
本発明では、第2の光により発生する音波の大きさの推移から被測定物の温度を推定する。ここで、音波の大きさの推移は、被測定物の温度に対して線形に変化することから、音波推移温度測定手段は、複数回の第2の光の被測定物への出射により被測定物の温度変化と共に変化する音波の大きさに基づいて所定の近似計算から第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさを推定することができる。これにより、本発明に係る成分濃度測定装置は、1波長の光により発生する音波の大きさの推移から被測定物の温度の空間的分布を間接的に得ることができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記音波推移温度測定手段の測定する温度のうち前記混合光単一光出射手段から出射される光により前記被測定物から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときの温度及び前記所定の温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手段をさらに備えることが望ましい。
本発明では、音波強度測定手段が混合光単一光出射手段の出射する第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下となるまで第2の光の単一光により発生する音波の大きさを測定する。ここで、混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、第2成分濃度算出手段は、混合光より発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときの温度T及び所定の温度Tから、数式(7)により成分濃度を算出できる。従って、本発明に係る成分濃度測定装置は、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。
本発明に係る成分濃度測定装置は、所定の温度における水が同じ吸光度を示す異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調して出射し且つ前記異なる2波長の光のうち所定の1波長の光を電気的に強度変調して出射する混合光単一光出射手段と、前記被検体から発生する音波の大きさを測定する音波強度測定手段と、を備え、前記混合光単一光出射手段は、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を複数回交互に出射することを特徴とする。
本発明では、混合光単一光出射手段は、異なる2波長の光、即ち、第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って被検体の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに設定する。そして、混合光単一光出射手段は、第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光を交互に複数回、被検体に出射する。このように出射した第1の光及び第2の光、又は第2の光が被検体に照射されると被検体から音波が発生し、音波強度測定手段は、被検体から発生する音波の大きさを測定する。ここで、音波強度測定手段により測定される音波のうち前述の第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波は、第1の音波により発生する第1の音波と第2の光により発生する第2の音波の差の音波である。
第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光を交互に複数回、被検体に出射すると、被検体における光の被照射部の温度が上昇する。ここで、図3で説明したように被検体の温度と被検体の成分のうち水の吸光度との関係が線形であるため、複数回出射する光のうち所定の1波長の光である第2の光により被検体から発生する音波の大きさをモニタすることによって、間接的に被検体の温度変化量の空間的分布を測定することができる。
このように、本発明に係る成分濃度測定装置は、被検体の温度変化量の空間的分布を正確に測定できるため、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に測定することができる。また、間接的に被検体の温度を測定し、かつ空間的分布を計測する他の手段と比較して、別途特殊な温度測定器や煩雑な方法が不要であるため、低コストを実現することができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記混合光単一光出射手段は、前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となるまで、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を交互に出射することが望ましい。
被検体の成分のうち水の吸光度は、図3で説明したように被検体の温度に依存する。そのため、互いに異なる2つの波長を選択して第1の光及び第2の光の波長を設定すると、第1の光及び第2の光の混合光により被検体から発生する音波の大きさは、被検体の所定の温度(例えば、波長1382nmの光、波長1608nmの光に設定した場合の温度T0−2)からの上昇に比例して下降する。そして、成分濃度Mに依存したある温度Tとなると音波の大きさは、所定の値以下に至り、やがて上昇に転じる。
従って、本発明に係る成分濃度測定装置は、混合光単一光出射手段が第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となるまで、交互に光を出射することにより、被検体から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となるまでの被検体の温度の空間的分布を間接的に測定することができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記被検体の温度を前記所定の温度に保持する温度保持手段と、前記所定の1波長の光を電気的に強度変調して前記被検体に出射する単一光出射手段と、をさらに備え、前記単一光出射手段は、前記温度保持手段により保持される前記所定の温度における前記被検体に前記所定の1波長の光を出射することが望ましい。
本発明に係る成分濃度測定装置は、温度保持手段が被検体の温度を強制的に所定の温度にして、所定の温度における被検体から発生する音波を測定することができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被検体から発生する音波のうち前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさ及び前記単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手段をさらに備えることが望ましい。
本発明では、音波強度測定手段が混合光単一光出射手段の出射する第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下となるまで第2の光の単一光により発生する音波の大きさを測定する。ここで、混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、第1成分濃度算出手段は、混合光より発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさ及び単一光により発生する音波の大きさから、数式(8)により成分濃度を算出できる。従って、本発明に係る成分濃度測定装置は、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさの推移から前記被検体の温度を測定する音波推移温度測定手段をさらに備えることが望ましい。
本発明では、第2の光により発生する音波の大きさの推移から被検体の温度を推定する。ここで、音波の大きさの推移は、被検体の温度に対して線形に変化することから、音波推移温度測定手段は、複数回の第2の光の被検体への出射により被検体の温度変化と共に変化する音波の大きさに基づいて所定の近似計算から第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさを推定することができる。これにより、本発明に係る成分濃度測定装置は、1波長の光により発生する音波の大きさの推移から被検体の温度の空間的分布を間接的に得ることができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記音波推移温度測定手段の測定する温度のうち前記混合光単一光出射手段から出射される光により前記被検体から発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときの温度及び前記所定の温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手段をさらに備えることが望ましい。
本発明では、音波強度測定手段が混合光単一光出射手段の出射する第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下となるまで第2の光の単一光により発生する音波の大きさを測定する。ここで、混合光により発生する音波の大きさが所定の値以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、第2成分濃度算出手段は、混合光より発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときの温度T及び所定の温度Tから、数式(7)により成分濃度を算出できる。従って、本発明に係る成分濃度測定装置は、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記混合光単一光出射手段に異なる2波長の光を、同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調して水に出射させ、前記音波強度測定手段に前記水から発生する音波の大きさを測定させ、測定した音波の大きさが零になるように前記異なる2波長の光の波長を調整する波長調整手段をさらに備えることが望ましい。
本発明では、成分濃度測定装置の波長調整手段は、混合光単一光出射手段の出射する第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って所定の温度における被検体又は被測定物の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに設定する。さらに、波長調整手段は、混合光単一光出射手段に第1の光及び第2の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調させ、所定の温度に保持された水により作製した校正用検体に出射させ、校正用検体から発生する音波の大きさを音波強度測定手段に測定させる。音波強度測定手段の測定する音波の大きさが零になるように、波長調整手段は混合光単一光出射手段の出射する第1の光の波長と第2の光の波長いずれか、又は両方を調整する。校正用検体から発生する音波の大きさが零になる状態は、第1の光により発生する第1の音波と第2の光により発生する第2の音波は、互いに逆位相で、かつ大きさが等しく、校正用検体の中で重畳して打ち消しあっている状態である。従って、上記のように調整された第1の光の波長及び第2の光の波長の各々は、水が同じ吸光度を示す波長であり、各々波長λ及び波長λに一致する。なお、単一光出射手段は、混合光単一光出射手段の出射する第1の光、第2の光のうちいずれか一方を出射することとなる。
波長調整手段により混合光単一光出射手段の出射する第1の光の波長と第2の光の波長いずれか、又は両方を調整することにより、第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って所定の温度における測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに正確に一致させることができる。従って、本発明の成分濃度測定装置は、被検体又は被測定物の測定対象の成分濃度を正確に測定することができる。
本発明の成分濃度測定装置において、前記単一光出射手段は、前記混合光単一光出射手段の前記異なる2波長の光のうち前記所定の1波長の光を電気的に強度変調して出射することが望ましい。
本発明に係る成分濃度測定装置は、混合光単一光出射手段が単一光出射手段を兼ねることにより、簡易な構成で1波の光を被検体又は被測定物に出射することができる。
本発明の成分濃度測定方法、成分濃度測定装置及び成分濃度装置制御方法は、被検体又は被測定物で発生する音波への被検体又は被測定物の温度変化の影響を少なくすることが可能で成分濃度の測定精度を向上させることができる。
添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は以下の実施の形態に制限されるものではない。また、以下においては、本発明の成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法について、被検体の成分濃度を測定する場合の実施の形態を説明するが、被検体を被測定物に置き換えれば被測定物の成分濃度を測定する場合の実施の形態に相当する。
図4に本実施の形態に係る成分濃度測定装置の構成を示す。図4において、電源、あるいは全体の動作を制御する制御部などの通常の技術により実現できる部分は図示していない。
図4において、本実施の形態の成分濃度測定装置10は、混合光単一光出射手段の一部としての第1の光源11及び第2の光源12、変調信号発生部21、180°移相回路22、合波部31、波長制御部41、温度保持手段の一部としての温度検出部61、加熱部62、冷却部63、温度制御部65、導熱材93、音波強度測定手段の一部としての音波検出部71、粘着性ゴム73、第1成分濃度算出手段又は第2成分濃度算出手段としての成分濃度算出部81により構成される。ここで、本実施形態において第2の光源12は、単一光出射手段を兼ねている。また、合波部31は、前記混合光単一光出射手段及び前記単一光出射手段に含まれる。ここで、導熱材93は、被検体1を安定に保持する前記保持体である。
変調信号発生部21は、第1の光源11及び第2の光源12から出力される2波長の光を強度変調するための変調信号を出力する。180°移相回路22は、変調信号発生部21からの変調信号のうち一方を反転して出力する。
第1の光源11は、変調信号発生部21からの変調信号を基に駆動し異なる2波長の光のうち一方を強度変調して出射する。また、第2の光源12は、180°移相回路22で反転された変調信号を基に駆動し異なる2波長の光のうち他方を強度変調して出射する。これにより、第1の光源11及び第2の光源12は、異なる2波長の光のそれぞれを同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調して出力することができる。また、第1の光源11又は第2の光源12のいずれか一方の光の出射を停止させれば、第1の光源11又は第2の光源12は、異なる2波長の光のうち所定の1波長の光のみを出射することができる。このように、混合光単一光出射手段としての第1の光源11及び第2の光源12が単一光出射手段としての第2の光源12を兼ねることにより、簡易な構成で1波の光を被検体1に出射することができる。
ここで、第1の光源11及び第2の光源12は、例えば半導体レーザを適用することができ、各々の波長は、一方の光の波長を測定対象とする成分が特徴的な吸収を呈する波長に設定し、他方の光の波長を水が一方の光の波長におけるのと相等しい吸収を呈する波長に設定する。ここで、図1で説明したように測定対象とする成分をグルコース又はコレステロールとした場合には、グルコース又はコレステロールの特徴的な吸収を示す波長を照射することによって、グルコース又はコレステロールの濃度を精度よく測定することができる。第1の光源11及び第2の光源12としての半導体レーザは、ヒーター又はペルチェ素子により加熱又は冷却することにより発生する光の波長を変化させることができる。
合波部31は、第1の光源11からの光と第2の光源12からの光とを例えばハーフミラーにより合波して変調光32として被検体1に向けて出射する。
音波検出部71は、第1の光源11又は/及び第2の光源12から合波部31を介して出射された光により被検体1で発生する音波を検出し、音波の振幅に比例した電気信号を出力する。
温度検出部61は、例えばサーミスタを適用して、被検体1の変調光32により音波が発生する位置の近傍の温度を検出する。また、温度制御部65は、温度検出部61の検出する温度を所定の温度に近づけるように加熱部62及び冷却部63の温度を制御して被検体1の温度を所定の温度に保持する。加熱部62は、例えば電熱線等のヒーターを適用して温度制御部65からの加熱電力に応じて被検体1において変調光32により音波が発生する部位を加熱する。一方、冷却部63は、例えばペルチェ素子ファンを適用して温度制御部65からの冷却電力に応じて被検体1において変調光32により音波が発生する部位を冷却する。そのため、温度検出部61、加熱部62及び冷却部63は、被検体1において変調光32により音波が発生する部位の近傍に、後述する実装例のように導熱材93を介して被検体1に接して設ける。なお、図4においては、導熱材93は、図面の煩雑さを避けるために概念的な形状で示している。
また、導熱材93は、被検体1に柔軟に接触して安定に保持し、かつ温度検出部61、加熱部62及び冷却部63と被検体1の間で熱を伝導させる機能を有する。導熱材93は、例えば柔軟で熱伝導度の高いゴムなどで作製することにより、被検体1に適切に接触して保持し、かつ導熱材93の温度は被検体1の温度と一致させることができる。粘着性ゴム73は被検体1に接触して、被検体1から発生する音波を音波検出部71へ伝達する機能を有する。粘着性ゴム73は、例えば音波の伝達しやすい柔軟なゴムで作製されている。
成分濃度算出部81は、異なる2波長の光及び1波長の光による音波の大きさをそれぞれ記憶しておき、成分濃度を算出する。このように、成分濃度算出部81を有することにより、測定対象の成分濃度を算出することができる。成分濃度算出部81における具体的な算出機能については後述する。
波長制御部41は、第1の光源11の出射する光の波長及び第2の光源12の出射する光の波長を調整する。本実形態では、被検体1に代えて所定の温度Tに保持された水により作製した校正用検体5を配置する。そして、波長制御部41は、第1の光源11及び第2の光源12の出射する第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って所定の温度Tにおける被検体1の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに設定する。さらに、波長制御部41は、第1の光源11及び第2の光源12に第1の光及び第2の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調させて校正用検体5に出射させる。また、校正用検体5から発生する音波の大きさを音波検出部71に検出させる。波長制御部41は、音波検出部71の検出する音波の大きさが零になるように、第1の光源11及び第2の光源12の出射する第1の光の波長と第2の光の波長いずれか、又は両方を調整する。校正用検体5から発生する音波の大きさが零になる状態は、第1の光により発生する第1の音波と第2の光により発生する第2の音波は、互いに逆位相で、かつ大きさが等しく、校正用検体5の中で重畳して打ち消しあっている状態である。従って、上記のように調整された第1の光の波長及び第2の光の波長の各々は、水が同じ吸光度を示す波長であり、各々波長λ及び波長λに一致する。
波長制御部41により第1の光源11及び第2の光源12の出射する第1の光の波長と第2の光の波長いずれか、又は両方を調整することにより、第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って所定の温度Tにおける測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに正確に一致させることができる。従って、本実施形態の成分濃度測定装置10は、被検体1の測定対象の成分濃度を正確に測定することができる。
ここで、本実施の形態の成分濃度測定装置10の実装例を説明する。図5(A)及び図5(B)に本実施の形態の成分濃度測定装置10の実装例を示す。図5(A)は本実施の形態の成分濃度測定装置10により、被検体1としての左手の人差し指の成分濃度を測定している状態を、指先方向から見た図であり、図5(B)に示す破線Yにおける断面の概念図である。但し、図の理解を容易にするために、被検体1は、断面ではなく、外形を示している。一方、図5(B)は成分濃度測定装置10を図5(A)に示す破線Xにおける断面を図5(A)の左方向から見た概念図である。但し、図の理解を容易にするために、被検体1は、断面ではなく、外形を示している。
図5(A)において、音波検出部筐体91に設けられた音波検出部71は粘着性ゴム73を介して被検体1に接している。一方、半円筒状の保護筐体92の内部には温度検出部61、加熱部62及び冷却部63が設けられ、温度検出部61、加熱部62及び冷却部63は、半円筒状で柔軟な材料で作製された導熱材93を介して被検体1に接している。さらに、導熱材93と被検体1の間に緩衝材が設けられてもよい。また、第1の光源11、第2の光源12、変調信号発生部21、180°移相回路22及び合波部31よりなる光出射部51は保護筐体92の頂上部分の中に貫通して設けられ、変調光32は導熱材93の導熱材空孔94を通じて出射される。
ここで、本実施形態の成分濃度測定装置10の動作による各部の具体的な機能について説明する。
図6は、第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光の出射タイミング、そのときの被検体の温度及び被検体で発生する音波の大きさを示した概略図である。図6において、横軸は時間を、左側の縦軸は音波の大きさを、右側の縦軸は温度を示している。各軸は、任意の値を示している。
本実施形態では、図4の混合光単一光出射手段としての第1の光源11及び第2の光源12は、異なる2波長の光、即ち、第1の光の波長を前述の測定原理に従って被検体1の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λに設定し、及び第2の光の波長を前述の測定原理に従って被検体1の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λに設定する。そして、第1の光源11及び第2の光源12は、第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光を交互に複数回、被検体1に向けて出射する。つまり、第1の光源11及び第2の光源12は、図6で示される混合光(白丸)と単一光(黒丸)とを交互に出射する。ここで、第1の光および第2の光の波長は、所定の温度Tにおける水が同じ吸光度を示す異なる2波長に設定する。この場合、所定の温度を先に決定し、決定した温度における水が同じ吸光度を示す異なる2波長に第1の光および第2の光の波長を設定することとしてもよいし、第1の光および第2の光の波長を先に設定し、決定した波長の温度−吸光度特性のグラフ(図3)から両グラフの交点の位置の温度を所定の温度Tとすることとしてもよい。
このように出射した第1の光及び第2の光、又は第2の光が被検体1に照射されると被検体1から音波が発生し、音波検出部71は、被検体1から発生する音波を検出する。ここで、音波検出部71により検出される音波のうち前述の第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波は、第1の音波により発生する第1の音波と第2の光により発生する第2の音波の差の音波である。
第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光を交互に複数回、被検体1に向けて出射すると、被検体1における光の被照射部位の温度は、図6の温度曲線105に示すように光の出射開始時点0secから上昇する。ここで、図3で説明したように、被検体1の温度と被検体1の成分のうち水の吸光度との関係が線形であるため、複数回出射する光のうち所定の1波長の光である第2の光により被検体1から発生する音波の大きさ(図6)をモニタすることによって、間接的に被検体1の温度変化量の空間的分布を測定することができる。
このように、本実施形態に係る成分濃度測定装置10は、被検体1の温度変化量の空間的分布を正確に測定できるため、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に測定することができる。また、間接的に被検体1の温度を測定し、かつ空間的分布を計測する他の手段と比較して、別途特殊な温度測定器や煩雑な手順が不要であるため、低コストを実現することができる。
また、第1の光源11及び第2の光源12は、第1の光及び第2の光の混合光により被検体1から発生する図6の音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となるまで、混合光と単一光とを交互に出射することが望ましい。ここで、所定の大きさsfは、例えば、雑音信号のRMS値とすることができる。また、混合光と単一光と交互に出射すると各光の出射タイミングは非連続となる。この場合、音波の検出時間が長ければ、相対的に連続に近づくため、成分濃度測定装置10は、検出時間と各光の出射タイミングとを調整することにより、所定の大きさsfを略0とすることもできる。
被検体1の成分のうち水の吸光度は、図3で説明したように被検体1の温度に依存する。そのため、互いに異なる2つの波長を選択して第1の光及び第2の光の波長を設定すると、第1の光及び第2の光の混合光により被検体1から発生する図6の音波の大きさ102は、被検体1の所定の温度(例えば、波長1382nmの光、波長1608nmの光に設定した場合の温度T0−2)からの上昇に比例して下降する。そして、被検体1の温度が成分濃度Mに依存したある温度Tとなると音波の大きさ102は、所定の値sf以下に至り、やがて上昇に転じる。図6では、出射開始時点0secから約7秒後に音波の大きさ102が略0となっていることを示している。図4の被検体1の温度は、図6の温度曲線105のように、光の出射終了時点15secまで上昇し、出射終了時点15sec以降次の出射開始時点30secから出射終了時点45secまで再度上昇する。ここで、温度曲線105は、出射開始時点0secの直後に急勾配で上昇した後に、勾配を緩め、環境温度と平衡する或る飽和温度に漸近する。成分濃度測定には、この漸近しつつある、勾配の小さい温度領域を用いることが望ましい。
従って、本実施形態の成分濃度測定装置10は、第1の光源11及び第2の光源12が、図6の第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となるまで、交互に光を出射することにより、図4の被検体1から発生する混合光により発生する音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となるまでの被検体1の温度の空間的分布を間接的に測定することができる。
温度保持手段としての温度制御部65は、被検体1の温度に応じて加熱部62又は冷却部63を制御して被検体1の温度を図6の所定の温度Tに保持し、第2の光源12は、所定の温度における被検体1に所定の1波長の光である第2の光を出射する。
被検体1の温度が、例えば、図6に示すTと所定の温度Tより高い場合、所定の温度Tに保持するため、成分濃度測定装置10は、温度制御部65により冷却部63を駆動させて被検体1を冷却する。一方、被検体1の温度が、所定の温度Tより低い場合、所定の温度Tに保持するため、成分濃度測定装置10は、温度制御部65により加熱部62を駆動させて被検体1を加熱する。これにより、本実施形態に係る成分濃度測定装置10は、温度制御部65が被検体1の温度を強制的に所定の温度Tにして、音波検出部71により所定の温度Tにおける被検体1から発生する音波を測定することができる。
第1成分濃度算出手段としての成分濃度算出部81は、第2の光源12からの所定の1波長の光である第2の光の単一光により被検体1から発生する音波のうち第1の光源11及び第2の光源12からの異なる2波長の光である第1の光及び第2の光の混合光により被検体1から発生する図6の音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となったときに相当する音波の大きさs(T)及び第2の光源12からの所定の1波長の光である第2の光の単一光により被検体1から発生する音波の大きさs(T)から成分濃度を算出することが望ましい。
本実施形態の成分濃度測定装置10は、音波検出部71が、第1の光源11及び第2の光源12の出射する第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさ102が所定の値以下となるまで第2の光源12からの第2の光の単一光により発生する音波の大きさ101を検出する。ここで、図6の混合光により発生する音波の大きさ102が所定の値以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、成分濃度算出部81は、混合光より発生する音波の大きさ102が所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさs(T)及び単一光により発生する音波の大きさs(T)から、数式(8)により成分濃度を算出できる。
ここで、単一光により発生する音波の大きさ101は、図6の黒丸に示すように直線で変化する。そのため、音波の大きさ101が連続であれば、混合光により発生する音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となったときの単一光により発生する音波の大きさ101の実測値を用いることができる。一方、単一光により発生する音波の大きさ101が不連続である場合や音波の大きさ101の測定精度を向上させるために、単一光により発生する音波の大きさ101を最小2乗近似により近似して単一光により発生する音波の大きさ101を算出して用いることとしてもよい。
このように測定した音波の大きさ101から成分濃度を算出することによって、本実施形態に係る成分濃度測定装置10は、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。
また、成分濃度算出部81は、第2の光源12からの所定の1波長の光である第2の光の単一光により被検体1から発生する音波の大きさ101の推移から被検体1の温度を測定する音波推移温度測定手段としての機能を有することが望ましい。
本実施形態の成分濃度測定装置10は、図6の第2の光により発生する音波の大きさ101の推移から被検体1の温度を推定する。ここで、音波の大きさ101の推移は、被検体1の温度に対して線形に変化することから、成分濃度算出部81は、複数回の第2の光の被検体1への出射により被検体1の温度の変化と共に変化する音波の大きさ101に基づいて所定の近似計算から第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさ102が所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさs(T)を推定することができる。ここで、上記の近似計算は、例えば、図6の黒丸の載る直線を最小2乗法により近似する近時計算を適用できる。そして、成分濃度算出部81は、図3で説明した温度−吸光度特性のグラフの傾きから図6の温度曲線105を得ることができる。なお、被検体1の温度を推定するに際して、被検体1の初期の温度Tを検出する必要があるが、成分濃度算出部81は、温度検出部61により温度制御部65を介して温度Tを検出することとする。このようにして、本実施形態に係る成分濃度測定装置10は、1波長の光である第2の光の単一光により発生する音波の大きさ101の推移から被検体1の温度の空間的分布を間接的に得ることができる。
また、第2成分濃度算出部としての成分濃度算出部81は、図6の第2の光により発生する音波の大きさ101の推移から測定する温度のうち第1の光源11及び第2の光源12から出射される第1の光及び第2の光の混合光により被検体1から発生する音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となったときの温度T及び所定の温度Tから成分濃度を算出することが望ましい。
本実施形態の成分濃度測定装置10は、音波検出部71により第1の光源11及び第2の光源12の出射する第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさ102が所定の値以下となるまで第2の光の単一光により発生する音波の大きさ101を測定する。ここで、図6の混合光により発生する音波の大きさ102が所定の値sf以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、成分濃度算出部81は、混合光より発生する音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となったときの温度T及び所定の温度Tから、数式(7)により成分濃度を算出できる。従って、本実施形態に係る成分濃度測定装置10は、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。なお、本実施形態では、音波の大きさsの推移から温度Tを推定することとしているが、非接触かつ特定位置の体表温度を計測するサーモグラフのような装置を用いれば、第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさが所定の大きさ以下となったときの温度Tを直接測定して、式(7)から成分濃度Mを算出することもできる。
次に、本実施形態に係る成分濃度測定装置10の制御方法について図3、図4、図6を参照して説明する。
本実施形態に係る成分濃度測定装置10の制御方法では、成分濃度測定装置10の第1の光源11及び第2の光源12が、異なる2波長の光、即ち、第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って被検体1の測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに設定する。そして、成分濃度測定装置10は、単一音波強度測定手順として次の動作を行う。第1の光源11及び第2の光源12は、第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光とを複数回交互に出射すると共に、音波検出部71は、被検体1から発生する音波の大きさ101、102を測定する。
本実施形態に係る成分濃度測定装置10の制御方法では、単一音波強度測定手順において混合光及び単一光を複数回交互に出射することにより、図6の第2の光の単一光により発生する音波の大きさ101の推移から、被検体1の温度変化量の空間的分布を正確に測定できるため、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に測定することができる。また、間接的に被検体1の温度を測定し、かつ空間的分布を計測する他の手段と比較して、別途特殊な温度測定器や煩雑な手順が不要であるため、低コストを実現することができる。
また、単一音波強度測定手順において図4の第1の光源11及び第2の光源12は、異なる2波長の光である第1の光及び第2の光の混合光により被検体1から発生する図6の音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となるまで、混合光及び単一光を交互に出射することが望ましい。
第1の光及び第2の光の混合光により被検体1から発生する音波の大きさ102は、被検体1の所定の温度からの上昇と共に下降する。そして、音波の大きさ102は、所定の値以下に至り、やがて上昇に転じる。そのため、本実施形態に係る成分濃度測定装置10の制御方法は、単一音波強度測定手順において図6の音波の大きさ102が所定の大きさ以下となるまで、混合光及び単一光を交互に光を出射することにより、被検体1から発生する音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となるまでの被検体1の温度の空間的分布を間接的に測定することができる。
また、本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、温度制御部65が被検体1の温度を図6の所定の温度Tに保持し、第2の光源12が所定の1波長の光である第2の光の単一光を出射し、音波検出部71が被検体1から発生する音波の大きさを測定する所定温度音波強度測定手順を単一音波強度測定手順の前にさらに有することが望ましい。
本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、所定温度音波強度測定手順において被検体1の温度を強制的に図6の所定の温度Tにして、所定の温度Tにおける被検体1から発生する音波を測定することができる。
また、本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、成分濃度算出部81が、単一音波強度測定手順において第2の光源12からの所定の1波長の光である第2の光の単一光により被検体1から発生する音波の大きさのうち第1の光源11及び第2の光源12からの異なる2波長の光である第1の光及び第2の光の混合光により被検体1から発生する図6の音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となったときに相当する音波の大きさs(T)及び所定温度音波強度測定手順において測定される音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手順をさらに有することが望ましい。
図6の混合光により発生する音波の大きさ102が所定の値以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、第1成分濃度算出手順において成分濃度算出部81は、図6の混合光より発生する音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となったときに相当する音波の大きさs(T)及び単一光により発生する音波の大きさs(T)から、数式(8)により成分濃度を算出できる。従って、本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。
また、本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、音波推移温度測定手段としての成分濃度算出部81が、単一音波強度測定手順において第1の第2の光源12からの所定の1波長の光である第2の光の単一光により被検体1から発生する図6の音波の大きさ101の推移から温度を測定する音波推移温度測定手順をさらに有することが望ましい。
音波の大きさ101の推移は、被検体1の温度に対して線形に変化することから、音波推移温度測定手順において成分濃度算出部81は、複数回の第2の光の被検体1への出射により被検体1の温度変化と共に変化する音波の大きさ101に基づいて所定の近似計算から第1の光及び第2の光の混合光により発生する音波の大きさ102が所定の大きさ以下となったときに相当する音波の大きさs(T)を推定することができる。なお、上記の所定の近似計算は、前述の通りである。これにより、本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、単一光の光により発生する音波の大きさ101の推移から被検体1の温度の空間的分布を間接的に得ることができる。
また、本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、成分濃度算出部81が音波推移温度測定手順において測定する温度のうち単一音波強度測定手順において第1の光源11及び第2の光源12からの異なる2波長の光である第1の光及び第2の光の混合光により被検体1から発生する図6の音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となったときの温度T及び所定の温度Tから成分濃度を算出する第2成分濃度算出手順をさらに有することが望ましい。
図6の混合光により発生する音波の大きさ102が所定の値sf以下のとき、s−sは略0とみなすことができる。そのため、第2成分濃度算出手順において成分濃度算出部81は、混合光より発生する音波の大きさ102が所定の大きさsf以下となったときの温度T及び所定の温度Tから、数式(7)により成分濃度を算出できる。従って、本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、温度変化量による音波強度の変化の影響を少なくして成分濃度を正確に算出することができる。
また、本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、単一音波強度測定手順の前に、波長制御部41が、第1の光源11及び第2の光源12に異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調させて図6の所定の温度Tの水に出射させ、音波強度測定手段の測定する水から発生する音波の大きさが零になるように第1の光源11及び第2の光源12の異なる2波長の光の波長を調整する波長調整手順をさらに有することが望ましい。
波長制御部41により第1の光源11及び第2の光源12の出射する第1の光の波長と第2の光の波長いずれか、又は両方を調整することにより、第1の光の波長及び第2の光の波長を、前述の測定原理に従って所定の温度における測定対象の成分及び水の吸光度特性から選定された波長λ及び波長λに正確に一致させることができる。従って、本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、被検体1の測定対象の成分濃度を正確に測定することができる。
また、本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、所定温度音波強度測定手順において、第2の光源12が異なる2波長の光のうち所定の1波長の光を出射し、音波検出部71が音波の大きさを測定することが望ましい。
本実施形態の成分濃度測定装置10の制御方法では、混合光単一光出射手段としての第1の光源11及び第2の光源12の一方である第2の光源12が単一光出射手段を兼ねることにより、簡易な構成で1波の光を被検体1に出射することができる。
本発明の成分濃度測定方法、成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法は、日常の健康管理や美容上のチェックに利用することができる。また、人間の生体ばかりでなく、動物の生体についても健康管理に利用することができる。さらに、液体中の成分濃度を測定する分野、例えば果実の糖度測定にも適用することができる。
常温における水とグルコース水溶液の吸光度特性を示した図である。 水に照射する光の波長に対する水の吸光度特性の変化のグラフを示した図である。 水の温度変化に対する水の吸光度特性の変化のグラフを示した図である。 1実施形態に係る成分濃度測定装置の構成を示した図である。 成分濃度測定装置の実装の1例を示した図である。 第1の光及び第2の光の混合光と第2の光の単一光の出射タイミング、そのときの被検体の温度及び被検体で発生する音波の大きさを示した概略図である。 従来の血液成分濃度測定装置の構成例を示す図である。 従来の血液成分濃度測定装置の構成例を示す図である。
符号の説明
1:被検体
5:校正用検体
10:成分濃度測定装置
11:第1の光源
12:第2の光源
21:変調信号発生部
22:180°移相回路
31:合波部
32:変調光
41:波長制御部
51:光出射部
61:温度検出部
62:加熱部
63:冷却部
65:温度制御部
71:音波検出部
73:粘着性ゴム
81:成分濃度算出部
91:音波検出部筐体
92:保護筺体
93:導熱材
94:導熱材空孔
101:音波の大きさ
102:音波の大きさ
103:音波の大きさ
104:音波の大きさ
105:温度曲線
601:第1の光源
604:駆動回路
605:第2の光源
608:駆動回路
609:合波部
610:被検体
613:超音波検出器
616:パルス光源
617:チョッパ板
618:モータ
619:音響センサ
620:波形観測器
621:周波数解析器

Claims (26)

  1. 所定の温度における水が同じ吸光度を示す異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調して出射し且つ前記異なる2波長の光のうち所定の1波長の光を電気的に強度変調して出射する混合光単一光出射手段が前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を複数回交互に被検体から採取した被測定物に出射すると共に、音波の大きさを測定する音波強度測定手段が前記被測定物から発生する音波の大きさを測定する単一音波強度測定手順を有し、
    前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段は、前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさが略0となるまで、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を交互に出射する
    ことを特徴とする成分濃度測定方法。
  2. 前記被測定物の温度を一定温度に保持する温度保持手段が、前記被測定物の温度を前記所定の温度に保持し、前記所定の1波長の光を電気的に強度変調して出射する単一光出射手段が前記所定の1波長の光を前記被測定物に出射し、前記音波強度測定手段が前記被測定物から発生する音波の大きさを測定する所定温度音波強度測定手順を前記単一音波強度測定手順の前にさらに有することを特徴とする請求項に記載の成分濃度測定方法。
  3. 音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手段が、前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさのうち前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさが略0となったときに相当する音波の大きさ及び前記所定温度音波強度測定手順において測定される音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手順をさらに有することを特徴とする請求項に記載の成分濃度測定方法。
  4. 音波の大きさの推移から前記被測定物の温度を測定する音波推移温度測定手段が、前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさの推移から温度を測定する音波推移温度測定手順をさらに有することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の成分濃度測定方法。
  5. 温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手段が、前記音波推移温度測定手順において測定される温度のうち前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさが略0となったときの温度及び前記所定の温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手順をさらに有することを特徴とする請求項に記載の成分濃度測定方法。
  6. 前記単一音波強度測定手順の前に、前記異なる2波長の光の波長を調整する波長調整手段が、前記混合光単一光出射手段に前記異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調させて前記所定の温度の水に出射させ、前記音波強度測定手段の測定する前記水から発生する音波の大きさが零になるように前記混合光単一光出射手段の前記異なる2波長の光の波長を調整する波長調整手順をさらに有することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の成分濃度測定方法。
  7. 前記所定温度音波強度測定手順において、前記混合光単一光出射手段が前記異なる2波長の光のうち前記所定の1波長の光を出射し、前記音波強度測定手段が音波の大きさを測定することを特徴とする請求項1からに記載のいずれかの成分濃度測定方法。
  8. 所定の温度における水が同じ吸光度を示す異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調して出射し且つ前記異なる2波長の光のうち所定の1波長の光を電気的に強度変調して出射する混合光単一光出射手段が前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を複数回交互に被検体に出射すると共に、音波の大きさを測定する音波強度測定手段が前記被検体から発生する音波の大きさを測定する単一音波強度測定手順を有し、
    前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段は、前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさが略0となるまで、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を交互に出射する
    ことを特徴とする成分濃度測定装置制御方法。
  9. 前記被検体の温度を一定温度に保持する温度保持手段が、前記被検体の温度を前記所定の温度に保持し、前記所定の1波長の光を電気的に強度変調して出射する単一光出射手段が前記所定の1波長の光を出射し、前記音波強度測定手段が前記被検体から発生する音波の大きさを測定する所定温度音波強度測定手順を前記単一音波強度測定手順の前にさらに有することを特徴とする請求項に記載の成分濃度測定装置制御方法。
  10. 音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手段が、前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさのうち前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさが略0となったときに相当する音波の大きさ及び前記所定温度音波強度測定手順において測定される音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手順をさらに有することを特徴とする請求項に記載の成分濃度測定装置制御方法。
  11. 音波の大きさの推移から前記被検体の温度を測定する音波推移温度測定手段が、前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさの推移から温度を測定する音波推移温度測定手順をさらに有することを特徴とする請求項から10のいずれかに記載の成分濃度測定装置制御方法。
  12. 温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手段が、前記音波推移温度測定手順において測定する温度のうち前記単一音波強度測定手順において前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさが略0となったときの温度及び前記所定の温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手順をさらに有することを特徴とする請求項11に記載の成分濃度測定装置制御方法。
  13. 前記単一音波強度測定手順の前に、前記異なる2波長の光の波長を調整する波長調整手段が、前記混合光単一光出射手段に前記異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調させて前記所定の温度の水に出射させ、前記音波強度測定手段の測定する前記水から発生する音波の大きさが零になるように前記混合光単一光出射手段の前記異なる2波長の光の波長を調整する波長調整手順をさらに有することを特徴とする請求項から12のいずれかに記載の成分濃度測定装置制御方法。
  14. 前記所定温度音波強度測定手順において、前記混合光単一光出射手段が前記異なる2波長の光のうち前記所定の1波長の光を出射し、前記音波強度測定手段が音波の大きさを測定することを特徴とする請求項から13に記載のいずれかの成分濃度測定装置制御方法。
  15. 所定の温度における水が同じ吸光度を示す異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調して被検体から採取した被測定物に出射し且つ前記異なる2波長の光のうち所定の1波長の光を電気的に強度変調して前記被測定物に出射する混合光単一光出射手段と、
    前記被測定物から発生する音波の大きさを測定する音波強度測定手段と、を備え、
    前記混合光単一光出射手段は、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を複数回交互に出射し、かつ、前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさが略0となるまで、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を交互に出射する
    ことを特徴とする成分濃度測定装置。
  16. 前記被測定物の温度を前記所定の温度に保持する温度保持手段と、
    前記所定の1波長の光を電気的に強度変調して前記被測定物に出射する単一光出射手段と、をさらに備え、
    前記単一光出射手段は、前記温度保持手段により保持される前記所定の温度における前記被測定物に前記所定の1波長の光を出射することを特徴とする請求項15に記載の成分濃度測定装置。
  17. 前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被測定物から発生する音波のうち前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさが略0となったときに相当する音波の大きさ及び前記単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手段をさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の成分濃度測定装置。
  18. 前記単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被測定物から発生する音波の大きさの推移から前記被測定物の温度を測定する音波推移温度測定手段をさらに備えることを特徴とする請求項15から17のいずれかに記載の成分濃度測定装置。
  19. 前記音波推移温度測定手段の測定する温度のうち前記混合光単一光出射手段から出射される光により前記被測定物から発生する音波の大きさが略0となったときの温度及び前記所定の温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手段をさらに備えることを特徴とする請求項18に記載の成分濃度測定装置。
  20. 所定の温度における水が同じ吸光度を示す異なる2波長の光を同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調して被検体に出射し且つ前記異なる2波長の光のうち所定の1波長の光を電気的に強度変調して前記被検体に出射する混合光単一光出射手段と、
    前記被検体から発生する音波の大きさを測定する音波強度測定手段と、を備え、
    前記混合光単一光出射手段は、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を複数回交互に出射し、前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさが略0となるまで、前記異なる2波長の光及び前記所定の1波長の光を交互に出射する
    ことを特徴とする成分濃度測定装置。
  21. 前記被検体の温度を前記所定の温度に保持する温度保持手段と、
    前記所定の1波長の光を電気的に強度変調して前記被検体に出射する単一光出射手段と、をさらに備え、
    前記単一光出射手段は、前記温度保持手段により保持される前記所定の温度における前記被検体に前記所定の1波長の光を出射することを特徴とする請求項20に記載の成分濃度測定装置。
  22. 前記混合光単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被検体から発生する音波のうち前記混合光単一光出射手段からの異なる2波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさが略0となったときに相当する音波の大きさ及び前記単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさから成分濃度を算出する第1成分濃度算出手段をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載の成分濃度測定装置。
  23. 前記単一光出射手段からの所定の1波長の光により前記被検体から発生する音波の大きさの推移から前記被検体の温度を測定する音波推移温度測定手段をさらに備えることを特徴とする請求項20から22のいずれかに記載の成分濃度測定装置。
  24. 前記音波推移温度測定手段の測定する温度のうち前記混合光単一光出射手段から出射される光により前記被検体から発生する音波の大きさが略0となったときの温度及び前記所定の温度から成分濃度を算出する第2成分濃度算出手段をさらに備えることを特徴とする請求項23に記載の成分濃度測定装置。
  25. 前記混合光単一光出射手段に異なる2波長の光を、同一周波数で逆位相の信号により電気的に強度変調して水に出射させ、前記音波強度測定手段に前記水から発生する音波の大きさを測定させ、測定した音波の大きさが零になるように前記異なる2波長の光の波長を調整する波長調整手段をさらに備えることを特徴とする請求項15から24のいずれかに記載の成分濃度測定装置。
  26. 前記単一光出射手段は、前記混合光単一光出射手段の前記異なる2波長の光のうち前記所定の1波長の光を電気的に強度変調して出射することを特徴とする請求項15から25のいずれかに記載の成分濃度測定装置。
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