JP2003185639A - レーザ超音波検査装置 - Google Patents

レーザ超音波検査装置

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JP2003185639A
JP2003185639A JP2001386919A JP2001386919A JP2003185639A JP 2003185639 A JP2003185639 A JP 2003185639A JP 2001386919 A JP2001386919 A JP 2001386919A JP 2001386919 A JP2001386919 A JP 2001386919A JP 2003185639 A JP2003185639 A JP 2003185639A
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崇広 三浦
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智 山本
Katsuhiko Naruse
克彦 成瀬
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】被検査体内の目的とする深さのき裂等の検出対
象に対し、探傷、その深さ計測および分布計測等を効率
的かつ高精度に行うことのできるレーザ超音波検査装置
を提供する。 【解決手段】パルスレーザ光線を出射するパルス光源2
と、このパルス光源2を被検査体1に照射して被検査体
11内に超音波を発生させるパルス光線照射手段4と、検
出光線を出射する検出光源6と、この検出光線を被検査
体1に照射して、被検査体内1の検出対象によって変調
された超音波の情報を有する反射光線を受光する送受光
手段8と、この受光された反射光線から超音波の情報を
光学的に抽出する光学的抽出手段9と、この抽出された
超音波の光学的な情報を電気信号に変換する光電変換手
段10と、この光電変換手段10が出力する電気信号から前
記検出対象に関する信号の抽出と分析を行う信号処理手
段11とを備えた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高所、狭隘、真
空、腐食、高放射能等の環境にあるために非接触或いは
遠隔探傷が望まれる被検査体や、超音波探傷のためのカ
プラントが塗布不可能な被検査体や、高温、曲面、複雑
または微小形状、稼動部を有する被検査体に対してパル
スレーザ光を照射して非接触探傷や材料評価を高精度に
行うレーザ超音波検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ超音波検査技術は、パルスレーザ
の光音響効果によって被検査体に超音波を発生させ、こ
の超音波を干渉計などの光学的手法で検出する技術であ
り、非接触探傷、さらには材料評価を高精度に行うこと
ができる技術として知られている。本技術については、
例えば、超音波便覧編集委員会編「超音波便覧」(平成
11年8月30日・丸善株式会社発行)の169項で説明され
ている。
【0003】従来のレーザ超音波検査装置の代表的な構
成を図15に示す。すなわち従来のレーザ超音波検査装置
は、パルスレーザ光を発生するパルス光源50と、このパ
ルス光源50から出射されたパルスレーザ光を被検査体51
に集光照射して超音波を発生させる光学系52と、被検査
体51を探傷等した超音波を検出するための光線を出射す
る検出光源53と、この検出光源53から出射される光線を
反射させるハーフミラー54と、このハーフミラー54によ
って反射された光線を被検査体51に照射するための光学
系55と、光学系55によって被検査体51に照射されて正反
射し、光学系55およびハーフミラー54を経る反射光線に
おいて、被検査体51を探傷等した超音波の情報を抽出す
る抽出手段56と、抽出された超音波の情報を電気信号に
変換する光電変換手段57と、この光電変換手段57が出力
する電気信号から検出対象の抽出・分析・表示・保存を
行う信号処理手段58で構成される。
【0004】パルスレーザ光によって発生された超音波
は、パルスレーザ光の照射点から被検査体51の表面およ
び内部へ等方的に伝播する。そして、き裂59が被検査体
51に存在する場合、表面き裂59の方向へ伝播した超音波
の内、高周波の超音波成分がき裂59によって反射され
る。この高周波の反射超音波が光学系55によって検出さ
れ、図16に示す反射信号60が得られ、き裂59を検出する
ことができる。
【0005】き裂59で反射する超音波の周波数はき裂59
の深さに大きく依存するので、目的とする深さのき裂探
傷を効率的かつ高精度に行うためには、有効な周波数の
超音波を選択的に発生させることが重要である。同様
に、効率的かつ高精度な材料評価を行う観点において
も、有効な周波数の超音波を選択的に発生させることが
重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のレ
ーザ超音波検査装置では、被検査体に発生させる超音波
の周波数制御が困難であるため、目的とするき裂深さに
よっては高い検知精度が得られないという問題がある。
さらに、目的とするき裂の深さによっては、き裂の深さ
計測および分布計測を効率的かつ高精度に行うことがで
きないという問題もある。
【0007】そこで本発明は、被検査体内の目的とする
深さのき裂等の検出対象に対し、探傷、その深さ計測お
よび分布計測等を効率的かつ高精度に行うことのできる
レーザ超音波検査装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明のレーザ超音波検査装置は、パルスレ
ーザ光線を出射するパルス光源と、このパルス光源から
出射されたパルスレーザ光線を伝送するパルス光線伝送
手段と、このパルス光線伝送手段によって伝送されたパ
ルスレーザ光線を被検査体に照射して被検査体内に超音
波を発生させるパルス光線照射手段と、検出光線を出射
する検出光源と、この検出光源から出射された検出光線
を伝送する検出光線伝送手段と、この検出光線伝送手段
によって伝送された検出光線を被検査体に照射して被検
査体内の検出対象によって変調された超音波の情報を有
する反射光線を受光する送受光手段と、この送受光手段
によって受光され前記検出光線伝送手段によって伝送さ
れた反射光線から前記検出対象によって変調された超音
波の情報を光学的に抽出する光学的抽出手段と、この光
学的抽出手段によって抽出された超音波の光学的な情報
を電気信号に変換する光電変換手段と、この光電変換手
段が出力する電気信号から前記検出対象に関する信号の
抽出と分析を行う信号処理手段とを備えた構成とする。
【0009】本発明によれば、被検査体内の目的とする
深さのき裂等の検出対象に対し、探傷、その深さ計測お
よび分布計測等を効率的かつ高精度に行うことのできる
レーザ超音波検査装置を提供することができる。
【0010】請求項2の発明は、前記パルス光源は、出
射するパルスレーザ光線の波長が可変である波長可変パ
ルス光源である構成とする。この発明によれば、パルス
光線の波長を変えることにより、パルス光線照射手段の
色収差によってその焦点距離を変えることができるた
め、被検査体に照射されるパルス光線のビーム形状を容
易に制御することが可能となる。その結果、被検査体内
の目的とする深さの探傷等に有効な周波数を有する表面
弾性波の超音波を選択的に発生させることができ、目的
とするき裂等の深さに応じ、探傷、その深さ計測および
分布計測等を効率的かつ高精度に行うことが可能とな
る。
【0011】請求項3の発明は、前記パルス光源は複数
波長のパルスレーザ光線を出射する複波長パルス光源で
ある構成とする。この発明によれば、波長が異なる複数
のパルスレーザ光線とすることにより、パルス光線照射
手段の色収差によって各波長のパルスレーザ光線の焦点
距離を変えることができるため、ビーム形状が波長によ
って異なる複数のパルスレーザ光線を被検査体に照射で
き、かつ各波長のパルスレーザ光線のビーム形状を制御
することが可能となる。その結果、被検査体内に目的と
するき裂等が複数存在する場合でもあっても、それぞれ
の深さの探傷等に有効な周波数を有する表面弾性波の超
音波を波長毎に発生させることができ、目的とするき裂
等に応じ、探傷、その深さ計測および分布計測等を効率
的かつ高精度に行うことが可能となる。
【0012】請求項4の発明は、前記パルス光源は複数
のものからなり、前記複数のパルス光源から出射された
各パルスレーザ光線に時間遅れを持たせて重ね合わせて
所定のパルス時間幅のパルスレーザ光線を生成するパル
ス光線重ね合わせ手段を備えた構成とする。
【0013】この発明によれば、複数のパルス光源から
出射される各パルスレーザ光線を時間的に遅らせて重ね
合わせることができるパルス光線重ね合わせ手段を備え
ることにより、被検査体に照射されるパルスレーザ光線
のパルス時間幅を調整することによって、被検査体に損
傷を与えることなく、被検査体に照射されるパルス光線
のエネルギーを制御することが可能となる。なお、パル
スレーザ光線のエネルギーを増加させると、目的とする
深さの探傷等に有効な周波数を有する表面弾性波の超音
波の強度が大きくなるが、パルス時間幅の調整を行うこ
となくパルスレーザ光線のエネルギーのみ増加させる
と、被検査体が損傷する場合がある。その結果、被検査
体に損傷を与えることなく、目的とする深さの探傷等に
有効な周波数を有する表面弾性波の超音波を選択的に発
生させることができ、目的とする深さに応じ、探傷、そ
の深さ計測および分布計測等を効率的かつ高精度に行う
ことが可能となる。
【0014】請求項5の発明は、前記パルス光源の出力
側に設けられパルス光源から出射された複数のレーザパ
ルスを時間遅れをもたせて重ね合わせて所定のパルス時
間幅のパルスレーザ光線を生成する時系列パルス光線重
ね合わせ手段を備えた構成とする。
【0015】この発明によれば、パルス光源から繰り返
し周波数に従って出射される複数の時系列パルスレーザ
光線の時間遅れを調整して重ね合わせる時系列パルス光
線重ね合わせ手段をパルス光源に備えることにより、被
検査体に照射されるパルスレーザ光線のパルス時間幅を
調整することによって、被検査体に損傷を与えることな
く、被検査体に照射されるパルス光線のエネルギーを制
御することが可能となる。
【0016】この結果、被検査体に損傷を与えることな
く、目的とするき裂深さ:Cd[m]の探傷に有効なfb[Hz]
の周波数を有する表面弾性波の超音波を選択的に発生さ
せることができ、目的とするき裂深さ:Cd[m]に応じ、
探傷、その深さ計測および分布計測を効率的かつ高精度
に行うことが可能となる。その結果、被検査体に損傷を
与えることなく、目的とする深さの探傷等に有効な周波
数を有する表面弾性波の超音波を選択的に発生させるこ
とができ、目的とする深さに応じ、探傷、その深さ計測
および分布計測等を効率的かつ高精度に行うことが可能
となる。
【0017】請求項6の発明は、前記パルス光線伝送手
段は、伝送する複数の波長のパルスレーザ光線のなかか
ら所定の波長のパルスレーザ光線を選択する機能を有す
る波長選択付パルス光線伝送手段である構成とする。こ
の発明によれば、例えば、ファイバブラッググレーティ
ングのような伝送波長を選択できる光ファイバを波長選
択付パルス光線伝送手段とすることにより、単色光のパ
ルスレーザ光線を伝送できるためにパルス光線照射手段
の構造が簡易になり、被検査体に照射されるパルスレー
ザ光線のビーム形状を容易に制御することが可能とな
る。その結果、被検査体内の目的とする深さの探傷等に
有効な周波数を有する表面弾性波の超音波を選択的に発
生させることができ、目的とするき裂等の深さに応じ、
探傷、その深さ計測および分布計測等を効率的かつ高精
度に行うことが可能となる。
【0018】請求項7の発明は、前記パルス光線伝送手
段は、複数のものが束ねられた束状パルス光線伝送手段
である構成とする。この発明によれば、例えば、光ファ
イバを複数束ねて束状パルス光線伝送手段とすることに
より、単数の光ファイバより大きいエネルギーのパルス
レーザ光線を伝送できるため、被検査体に照射されるパ
ルスレーザ光線のビーム形状を容易に制御することが可
能となる。その結果、被検査体内の目的とする深さの探
傷等に有効な周波数を有する表面弾性波の超音波を選択
的に発生させることができ、目的とするき裂等の深さに
応じ、探傷、その深さ計測および分布計測等を効率的か
つ高精度に行うことが可能となる。
【0019】請求項8の発明は、前記束状パルス光線伝
送手段は、その断面形状を変えることができる可変断面
束状パルス光線伝送手段である構成とする。この発明に
よれば、例えば、光ファイバを複数束ねて断面形状を任
意の形に変えることができる可変断面束状パルス光線伝
送手段とすることにより、被検査体に照射されるパルス
レーザ光線のビーム形状を容易に制御することが可能と
なる。その結果、被検査体内の目的とする深さの探傷等
に有効な周波数を有する表面弾性波の超音波を選択的に
発生させることができ、目的とするき裂等の深さに応
じ、探傷、その深さ計測および分布計測等を効率的かつ
高精度に行うことが可能となる。
【0020】請求項9の発明は、前記パルス光線照射手
段は、パルスレーザ光線の波長によることなく被検査体
に対する焦点距離が一定である波長補正付パルス光線照
射手段である構成とする。
【0021】この発明によれば、例えば、アクロマティ
ックレンズのような色収差を補正して波長に依存するこ
となく焦点距離を一定にする波長補正手段をパルス光線
照射手段に備えることにより、パルスレーザ光線の波長
に依存することなく焦点距離を一定にすることができる
ため、被検査体に照射されるパルスレーザ光線のビーム
形状を容易に制御することが可能となる。その結果、被
検査体内の目的とする深さの探傷等に有効な周波数を有
する表面弾性波の超音波を選択的に発生させることがで
き、目的とするき裂等の深さに応じ、探傷、その深さ計
測および分布計測等を効率的かつ高精度に行うことが可
能となる。
【0022】請求項10の発明は、前記パルス光線照射手
段は、被検査体に対する距離を調整する位置調整手段を
備えている構成とする。この発明によれば、パルス光線
照射手段に備えた位置調整手段により、被検査体に対す
るパルス光線照射手段の一部または全体の距離を変える
ことができるため、被検査体に照射されるパルス光線の
ビーム形状を容易に制御することが可能となる。その結
果、被検査体内の目的とする深さの探傷等に有効な周波
数を有する表面弾性波の超音波を選択的に発生させるこ
とができ、目的とするき裂等の深さに応じ、探傷、その
深さ計測および分布計測等を効率的かつ高精度に行うこ
とが可能となる。
【0023】請求項11の発明は、前記パルス光線照射手
段は、被検査体に照射したパルスレーザ光線の反射光線
を計測して被検査体に対するパルス光線照射手段の距離
を求める光学的距離測定手段を備えている構成とする。
【0024】この発明によれば、例えば、被検査体に照
射されるパルスレーザ光線の正反射光線を計測し、反射
光線の強度から被検査体に対するパルス光線照射手段の
距離を求める光学的距離測定手段を備えることにより、
正反射光線の強度が相対的に最大となる場合に被検査体
の位置がパルス光線照射手段の焦点位置と一致し、被検
査体の位置が焦点距離より近い場合或いは遠い場合に
は、その距離に応じて正反射光線の強度が減少すること
から被検査体に対するパルス光線照射手段の距離を求め
ることができ、その距離に基づき被検査体に照射される
パルスレーザ光線のビーム形状を高精度に計測すること
が可能となる。その結果、被検査体内の目的とする深さ
の探傷等に有効な周波数を有する表面弾性波の超音波を
選択的に発生させることができ、目的とするき裂等の深
さに応じ、探傷、その深さ計測および分布計測等を効率
的かつ高精度に行うことが可能となる。
【0025】請求項12の発明は、前記パルス光線照射手
段または送受光手段の少なくともいずれか一方は、パル
ス光線照射手段と送受光手段の間の距離を調整する距離
調整手段を備えている構成とする。
【0026】この発明によれば、パルス光線照射手段と
送受光手段との間の距離を調整できる距離調整手段をパ
ルス光線照射手段または送受光手段またはその両方に備
えることにより、パルスレーザ光線の照射位置を被検査
体の表面状態に応じて設定できるため、被検査体に照射
されるレーザパルス光線のビーム形状を容易に制御する
ことが可能となる。その結果、被検査体内の目的とする
深さの探傷等に有効な周波数を有する表面弾性波の超音
波を選択的に発生させることができ、目的とするき裂等
の深さに応じ、探傷、その深さ計測および分布計測等を
効率的かつ高精度に行うことが可能となる。
【0027】請求項13の発明は、前記パルス光線照射手
段は、被検査体に照射するパルスレーザ光線の方向を光
学的に変化させるパルス光線照射方向調整手段を備えて
いる構成とする。この発明によれば、パルス光線照射手
段から照射されるパルスレーザ光線の方向を光学的に調
整できるパルス光線照射方向調整手段をパルス光線照射
手段に備えることにより、パルスレーザ光線の照射位置
を被検査体の表面状態に応じて設定できるため、被検査
体に照射されるパルスレーザ光線のビーム形状を容易に
制御することが可能となる。その結果、被検査体内の目
的とする深さの探傷等に有効な周波数を有する表面弾性
波の超音波を選択的に発生させることができ、目的とす
るき裂等の深さに応じ、探傷、その深さ計測および分布
計測等を効率的かつ高精度に行うことが可能となる。
【0028】請求項14の発明は、前記信号処理手段は、
光電変換手段が出力する電気信号に対しパルス光線照射
手段によって被検査体に発生させた超音波と同一の周波
数或いは周波数帯の信号成分を抽出する特定周波数帯抽
出手段を備えた構成とする。
【0029】この発明によれば、例えば、ソフトウエア
またはハードウエアのバンドパスフィルタで構成された
特定周波数帯抽出手段を信号処理手段に備えることによ
り、特定周波数帯の信号成分を選択的に抽出できるた
め、パルス光線照射手段によって被検査体に発生させた
超音波と同一の周波数或いは周波数帯の信号成分のみを
検出することが可能となる。その結果、目的とする深さ
の探傷等に有効な周波数を有する表面弾性波の超音波を
選択的に抽出することができ、目的とする深さに応じ、
探傷、その深さ計測および分布計測等を効率的かつ高精
度に行うことが可能となる。
【0030】請求項15の発明は、前記信号処理手段は、
光電変換手段が出力する電気信号に対し実測或いは解析
で予め求めておいた周波数既知の超音波の電気信号を用
いて相関処理を行う相関処理手段を備えた構成とする。
【0031】この発明によれば、例えば、ソフトウエア
またはハードウエアで相関処理を行うことができる相関
処理手段を信号処理手段に備えることにより、実測或い
は解析で予め求めておいた周波数が既知の超音波の電気
信号と光電変換手段が出力する電気信号に対して相関処
理を行い、光電変換手段が出力する電気信号の減衰量を
求めることが可能となる。その結果、目的とする深さの
探傷等に有効な周波数を有する表面弾性波の超音波を選
択的に抽出することができ、目的とする深さに応じ、探
傷、その深さ計測および分布計測等を効率的かつ高精度
に行うことが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
のレーザ超音波検査装置を図1から図4を参照して説明
する。すなわち本実施の形態のレーザ超音波検査装置
は、図1に示すように、被検査体1に超音波を発生させ
るためのパルスレーザ光を出射するパルス光源2と、こ
のパルス光源2から出射されたパルスレーザ光線を伝送
するパルス光線伝送手段3と、このパルス光線伝送手段
3によって伝送されたパルスレーザ光線を被検査体1に
照射して超音波を発生させるパルス光線照射手段4とを
備えている。
【0033】また、前記パルス光線照射手段4によって
被検査体1に発生させられた後、き裂等の検出対象5に
よって変調された超音波を検出するための検出光線を出
射する検出光源6と、この検出光源6から出射された検
出光線を伝送する検出光線伝送手段7と、この検出光線
伝送手段7によって伝送された検出光線を被検査体1に
照射し、検出対象5によって変調された超音波の情報を
有する反射光線を受光する送受光手段8と、この送受光
手段8によって受光され検出光線伝送手段7によって伝
送された反射光線において、検出対象5によって変調さ
れた超音波の情報を光学的に抽出する光学的抽出手段9
と、この光学的抽出手段9によって抽出された超音波の
光学的な情報を電気信号に変換する光電変換手段10と、
この光電変換手段10が出力する電気信号から検出対象5
に関する信号の抽出・分析・表示・保存を行う信号処理
手段11とを備えている。
【0034】被検査体1に超音波を発生させるためのレ
ーザパルス光線を出射するパルス光源2は、Nd:YAG(イ
ットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザやNd:Y
LF(イットリウム・リチウム・ふっ素)レーザ、Nd:YVO
4(イットリウム・バナジウム・テラオキサイド)レー
ザ、XeCl、KrF、ArFのエキシマレーザ、CO2レーザ、な
どのパルス発振の光源で構成される。
【0035】また、パルス光源2から出射されるパルス
レーザ光線を伝送するパルス光線伝送手段3は、石英や
プラスティックの光ファイバで構成される。この場合、
パルス光線伝送手段3には、パルス光源2から出射され
るパルスレーザ光線を高効率で入射させるための光学レ
ンズが備えられている。一方、光ファイバを用いること
なくミラーやレンズでパルス光線伝送手段3を構成し、
パルスレーザ光線を空間伝送させるようにしてもよい。
【0036】パルス光線伝送手段3によって伝送された
パルスレーザ光線を被検査体1に照射して超音波を発生
させるパルス光線照射手段4は、図2に示すような光学
系で構成される。すなわち、パルス光線伝送手段3によ
って伝送されたパルスレーザ光線は、レンズ12と集光レ
ンズ13を経て被検査体1に集光照射されるようになって
いる。そして、被検査体1に対するパルス光線照射手段
4の距離を調整するため、モータ機構によって位置調整
ができる位置調整手段14がパルス光線照射手段4に備え
られている。さらに、送受光手段8に対するパルス光線
照射手段4の距離も調整できるように、モータ機構の距
離調整手段15がパルス光線照射手段4に備えられてい
る。なお、光学系は図2に示した光学系に限定されるこ
となく、パルスレーザ光線を被検査体1に焦点を合わせ
て集光し照射することができるような光学系であればい
かなる光学系でもよい。
【0037】検出対象5には、被検査体1の表面に発生
するき裂や欠陥のほか、腐食割れ、表面粗さ、溶接部に
おけるき裂や欠陥なども含まれる。検出対象5によって
変調された超音波を検出するための検出光線を出射する
検出光源6は、LD(レーザダイオード)、LD励起等の固
体レーザ、ArレーザやHe-Cdレーザ等の気体レーザなど
の連続発振する光源で構成される。
【0038】また、検出光源6から出射された検出光線
を伝送する検出光線伝送手段7は、パルス光線伝送手段
3と同様、例えば、石英やプラスティックの光ファイバ
で構成される。そして、検出光線伝送手段7には、検出
光源6および光学的抽出手段9から出射された検出光線
を高効率で入射させるための光学レンズが各々備えられ
ている。一方、パルス光線伝送手段3と同様、光ファイ
バを用いることなくミラーやレンズで検出光線伝送手段
7を構成し、検出光線を空間伝送させるようにしてもよ
い。
【0039】検出光線伝送手段7によって伝送された検
出光線を被検査体1に照射し、検出対象5によって変調
された超音波の情報を有する反射光線を受光する送受光
手段8は、図2に示したパルス光線照射手段4と同様の
光学系で構成される。また、送受光手段8では、位置調
整手段14および距離調整手段15は有っても無くてどちら
でもよい。なお、パルス光線照射手段4と同様、図2に
示した光学系に限定されることなく、被検査体1に検出
光線を照射でき、検出対象5によって変調された超音波
の情報を有する反射光線を受光できるような光学系であ
ればいかなる光学系でも適用可能できる。
【0040】送受光手段8によって受光され、検出光線
伝送手段7によって伝送された反射光線において、検出
対象5によって変調された超音波の情報を光学的に抽出
する光学的抽出手段9は、マイケルソン干渉計やファブ
リペロー干渉計、或いはフォトリフラクティブ素子を用
いた光学系などで構成される。そして、光学的抽出手段
9によって抽出された、検出対象5によって変調された
超音波に関する光信号は、レンズやミラーなどによって
光電変換手段10へ伝送される。
【0041】光電変換手段10は、PD(フォトダイオー
ド)、APD(アバランシェ・フォトダイオード)、光
電子増倍管などの光電変換素子で構成され、光信号を電
気信号へ変換するようになっている。
【0042】光電変換手段10が出力する電気信号から検
出対象5に関する信号の抽出・分析・表示・保存を行う
信号処理手段11は、電気信号をデジタルデータに変換す
るためのAD変換器と、デジタルデータに対して信号処理
を行うための計算機で構成される。信号処理手段11で
は、図3に示すような超音波の検知信号16が得られるた
め、ソフトウエアまたはハードウエアによる信号処理に
よって、き裂の探傷、深さ計測および分布計測を行うよ
うになっている。これに加え、信号処理手段11には、例
えば図4に示すように、超音波の検知信号16の振幅強度
とそのき裂深さに関する情報のようなき裂の探傷、深さ
計測および分布計測に必要な各種の情報、被検査体1に
おける超音波の検知信号16の伝播減衰に関する情報など
が記憶されている。
【0043】また、信号処理手段11に備える特定周波数
抽出手段17は、超音波の検知信号16の信号周波数解析を
行うことができるようになっており、ソフトウエアまた
はハードウエアのバンドパスフィルタで構成される。
【0044】以上のように構成された第1の実施の形態
のレーザ超音波検査装置において、パルス光源2から出
射するパルス光線は、パルス光線伝送手段3によって伝
送されると同時に、その空間的強度分布が均一になる。
そして、空間的強度分布が均一となったパルスレーザ光
線をパルス光線照射手段4によって光学的に整形するこ
とにより、任意のビーム形状のパルスレーザ光線を被検
査体1に照射することができる。この結果、被検査体1
に発生する超音波の周波数を容易に制御することが可能
となる。
【0045】被検査体1に照射されたパルスレーザ光線
のビーム形状が円形ビームの場合、ビーム径Φ[m]と発
生する超音波の周波数f[Hz]および速度V[m/s]とのあい
だには次の式(1)の関係がある。
【0046】
【数1】
【0047】そして、発生する超音波の内、表面弾性波
は、その波長程度まで被検査体1内に浸み込むため、被
検査体に対する表面弾性波の浸み込み深さをD[m]とする
と、次の式(2)に示す関係が成り立つ。
【0048】
【数2】
【0049】従って、表面弾性波を用い、き裂深さ:Cd
[m]より小さいき裂の探傷およびその深さ計測を行う場
合、(き裂深さ:Cd[m])=(被検査体に対する表面弾性
波の浸み込み深さ:D[m])を満足する周波数の表面弾性
波が発生するようにすれば、表面弾性波がき裂の深さに
対して敏感に作用し、効率的かつ高精度な探傷およびそ
の深さ計測を行うことができる。この表面弾性波の周波
数fb[Hz]は、式(1)、(2)により、式(3)となる。
【0050】
【数3】
【0051】以上のように、探傷およびその深さ計測を
行うき裂深さ:Cd[m]を予め決定し、被検査体1に照射
するパルスレーザ光線のビーム形状を制御することによ
り、目的とするき裂深さ:Cd[m]の探傷に有効なfb[Hz]
の周波数を有する表面弾性波の超音波を選択的に発生さ
せることができ、目的とするき裂深さ:Cd[m]に応じ、
探傷、その深さ計測および分布計測を効率的かつ高精度
に行うことが可能となる。
【0052】上記した構成の第1の実施の形態のレーザ
超音波検査装置において、パルスレーザ光源2から繰り
返し周波数:1/TL[Hz]毎に出射されるパルスレーザ光線
は、パルス光線伝送手段3に入射してパルス光線照射手
段4へ伝送される。この伝送の過程において、パルスレ
ーザ光線がパルス光線伝送手段3の内部で多重反射する
ため、パルス光線照射手段4への入力時にはパルスレー
ザ光線の空間的強度分布が均一になる。そして、式(3)
に示した探傷するき裂深さ:Cd[m]と同じ浸み込み深
さ:D[m]を有する周波数:fb[Hz]の超音波を選択的に発
生させるため、式(2)に従ってパルス光線照射手段4に
より空間的強度分布が均一なビーム径:Φ[m]の円形状
のパルス光線を被検査体1に照射する。
【0053】なお、パルス光線照射手段4には、空間的
強度分布を均一化させるための光学系を備えることもで
きる。このパルスレーザ光線照射により発生した浸み込
み深さ:D[m]を有する超音波は、被検査体1内を伝播す
る。そして、伝播経路上にき裂や欠陥等の検出対象5が
存在する場合、検出対象5の深さに応じてその透過量が
減衰して伝播する。この場合、超音波は探傷するき裂深
さ:Cd[m]と同じ深さまで浸み込んでいるため、き裂深
さ:Cd[m]より浅いき裂に対しては、深さに応じて敏感
に透過量が減衰することになる。
【0054】一方、検出光源6から連続的に出射される
検出光線は、検出光線伝送手段7に入射して伝送され、
光学的抽出手段9を経て送受光手段8へ伝送される。そ
して、送受光手段8により被検査体1に照射され、その
正反射光線が送受光手段8によって受光されるようにな
っている。この正反射光線は、検出光線伝送手段7によ
って伝送され、光学的抽出手段9へ伝送される。正反射
光線は被検査体1を伝播する超音波よって光学的な変調
を受けるため、光学的抽出手段9により光学的変調が光
強度の変化として抽出される。そして、この光強度の変
化は、光電変換手段10においてアナログ電気信号に変換
され、信号処理手段11へ伝送されて信号処理される。
【0055】信号処理手段11では、図3に示すような超
音波の検知信号16を検知する。前述のように、超音波
は、検出対象5の深さに応じてその透過量が敏感に減衰
するようになっているため、超音波の検知信号16の強度
から検出対象5のき裂深さを求めることができる。この
ために、信号処理によって超音波の検知信号16の波高値
を抽出する。そして、超音波の検知信号16の振幅強度と
そのき裂深さの関係を示した図4のグラフより、検出対
象5の深さを求めることができる。
【0056】以上に述べた作用の結果、探傷およびその
深さ計測を行うべき検出対象5のき裂深さ:Cd[m]を予
め決定し、パルス光線伝送手段3およびパルス光線照射
手段4によって被検査体1に照射するパルスレーザ光線
のビーム形状を制御することにより、目的とするき裂深
さ:Cd[m]の探傷に有効な周波数fb[Hz]を有する超音波
を選択的に発生させることができ、目的とするき裂深
さ:Cd[m]に応じ、探傷、その深さ計測および分布計測
を効率的かつ高精度に行うことが可能となる。また、被
検査体1の劣化、脆化、軟化、硬化などの材料評価も効
率的かつ高精度に行うことができる。
【0057】この第1の実施の形態のレーザ超音波検査
装置において、探傷およびその深さ計測を行うべき検出
対象5の深さをき裂深さ:Cd´[m]に変更する場合に
は、位置調整手段14を用い、被検査体1に対するパルス
光線照射手段4の距離を前後に調整する。これにより、
空間的強度分布が均一なビーム径:Φ´[m]の円形状の
パルスレーザ光線を被検査体1に照射することができ、
き裂深さ:Cd´[m]と同じ浸み込み深さ:D´[m]を有す
る周波数:fb´[Hz]の超音波を選択的に発生させること
ができる。
【0058】以上に述べた作用の結果、探傷およびその
深さ計測を行うべき検出対象5の深さをき裂深さ:Cd´
[m]に変更する場合には、位置調整手段14によって被検
査体1に照射するパルスレーザ光線のビーム形状を制御
することにより、目的とするき裂深さ:Cd´[m]の探傷
に有効なfb´[Hz]の周波数を有する超音波を選択的に発
生させることができ、目的とするき裂深さ:Cd´[m]に
応じ、探傷、その深さ計測および分布計測を効率的かつ
高精度に行うことが可能となる。
【0059】またこの第1の実施の形態のレーザ超音波
検査装置において、被検査体1の表面状態或いは部位に
よっては、パルスレーザ光線のビーム形状の制御が困難
な場合がある。また、異なる材質間で超音波を伝播させ
る場合、或いは伝播経路上に異なる材質の接合部や境界
面が存在する場合、或いは検出対象5が溶接部に存在す
る場合などでは超音波の検知信号16のSN比が低下す
る。
【0060】このような場合、距離調整手段15を用いて
被検査体1の表面に沿ってパルス光線照射手段4の位置
を移動させることにより、ビーム形状の制御が容易な部
位や超音波の検知信号16のSN比が低下しない部分を選
択してパルスレーザ光線を照射することができる。な
お、信号処理手段11では、パルス光線照射手段4と送受
光手段8の間の距離が変わることによる超音波の検知信
号16の伝播減衰を補正できるようになっている。
【0061】また、距離調整手段15を用い、パルス光線
照射手段4と送受光手段8の間の距離を短くすることに
より、被検査体1での伝播減衰に対する超音波の検知信
号16の検知感度向上、複雑形状への適応なども可能とな
る。
【0062】以上に述べた作用の結果、被検査体1の表
面状態によりパルスレーザ光線のビーム形状の制御が困
難な場合や超音波の検知信号16のSN比が低下する場合
には、ビーム形状の制御が容易な部位や超音波の検知信
号16のSN比が低下しない部分を距離調整手段15によっ
て選択してパルスレーザ光線を照射することにより、目
的とするき裂深さ:Cd[m]の探傷に有効な周波数fb[Hz]
を有する超音波を容易に発生させることができ、目的と
するき裂深さ:Cd[m]に応じ、探傷、その深さ計測およ
び分布計測を効率的かつ高精度に行うことが可能とな
る。さらには、超音波の検知信号16の検知感度向上、複
雑形状への適応なども可能となる。
【0063】さらにこの第1の実施の形態のレーザ超音
波検査装置において、超音波の検知信号16には、目的と
するき裂深さ:Cd[m]の探傷に有効な周波数fb[Hz]以外
に不要な周波数成分が含まれている場合がある。不要な
周波数成分は、探傷、その深さ計測および分布計測にお
ける計測精度を低下させる。このような場合、特定周波
数抽出手段17により周波数fb[Hz]の信号を選択的に抽出
することによって、不要な周波数成分を除去し、目的と
するき裂深さ:Cd[m]の探傷に有効な周波数fb[Hz]の信
号のみを抽出することができる。
【0064】以上に述べた作用の結果、目的とするき裂
深さ:Cd[m]の探傷に有効な周波数f b[Hz]以外に不要な
周波数成分が超音波の検知信号16に含まれている場合に
は、特定周波数抽出手段17によって目的とするき裂深
さ:Cd[m]の探傷に有効な周波数fb[Hz]の信号を選択的
に抽出することができ、目的とするき裂深さ:Cd[m]に
応じ、探傷、その深さ計測および分布計測を効率的かつ
高精度に行うことが可能となる。
【0065】次に本発明の第2の実施の形態のレーザ超
音波検査装置を図5から図9を参照して説明する。すな
わち、本実施の形態のレーザ超音波検査装置は、図5に
示すように、可変波長のパルスレーザ光線を発生する第
1および第2の波長可変パルス光源18,19と、これら第
1および第2の波長可変パルス光源18,19から出射され
たパルスレーザ光線に時間遅れを持たせて重ね合わせて
任意のパルス時間幅のパルスレーザ光線を生成するパル
ス光線重ね合わせ手段20と、このパルス光線重ね合わせ
手段20から出射されたパルスレーザ光線を伝送する束状
パルス光線伝送手段21と、この束状パルス光線伝送手段
21によって伝送されたパルスレーザ光線を被検査体1に
照射して超音波を発生させるパルス光線照射手段4とを
備えている。
【0066】また、前記パルス光線照射手段4によって
被検査体1に発生させられた後、き裂等の検出対象5に
よって変調された超音波を検出するための検出光線を出
射する検出光源6と、この検出光源6から出射された検
出光線を伝送する検出光線伝送手段と、この検出光線伝
送手段7によって伝送された検出光線を被検査体1に照
射し、検出対象5によって変調された超音波の情報を有
する反射光線を受光する送受光手段8と、この送受光手
段8によって受光され、検出光線伝送手段7によって伝
送された反射光線において、検出対象5によって変調さ
れた超音波の情報を光学的に抽出する光学的抽出手段9
と、この光学的抽出手段9によって抽出された超音波の
光学的な情報を電気信号に変換する光電変換手段10と、
この光電変換手段10が出力する電気信号から検出対象5
に関する信号の抽出・分析・表示・保存を行う信号処理
手段11とを備えている。また、信号処理手段11には、相
関処理手段22が備えられている。
【0067】発生するパルスレーザ光線の波長が可変で
ある第1および第2の波長可変パルス光源18,19は、例
えば、Ti:サファイヤ等の波長可変固体レーザ、Dyeレー
ザ等の波長可変液体レーザ、などの波長可変のパルス光
源で構成される。
【0068】第1および第2の波長可変パルス光源18,
19から出射されるパルスレーザ光線に時間遅れを持たせ
て重ね合わせて任意のパルス時間幅のパルスレーザ光線
を生成するパルス光線重ね合わせ手段20は、例えば、図
6に示すような光学系で構成される。すなわち、まず、
第1の波長可変パルス光源18よりパルス時間幅:tp[s]
の第1のパルスレーザ光線が出射され、ミラー23によっ
て反射されてハーフミラー24へ進む。一方、タイミング
調整装置などによって時間:tp[s]だけ遅らせて、第2
の波長可変パルス光源19よりパルス時間幅:tp[s]の第
2のパルスレーザ光線が出射される。これら第1および
第2のパルス光線は、ハーフミラー24において重ね合わ
せられて一つのパルスレーザ光線となる。このパルスレ
ーザ光線がミラー25で反射され、パルス光線重ね合わせ
手段20から出射される。この場合、パルス時間幅:2t
p[s]のパルスレーザ光線となる。
【0069】なお、ミラー23とハーフミラー24の間の距
離を十分長くでき、第1のパルスレーザ光線がハーフミ
ラー24に時間:tp[s]だけ遅れて到着できるようにでき
れば、タイミング調整装置などを用いることなく第1お
よび第2のパルスレーザ光線を重ね合わせることができ
る。また、このパルス光線重ね合わせ手段20では、二つ
の波長可変パルス光源のパルスレーザ光線の重ね合わせ
であるが、重ね合わせる光源数に特に制限はなく、光源
数:Nに応じてパルス時間幅:N・tp[s]のパルスレーザ
光線を生成することができる。
【0070】パルス光線重ね合わせ手段20から出射され
たパルス光線を伝送する束状パルス光線伝送手段21は、
光ファイバを複数束ねて束状にして構成される。また、
パルス光線照射手段4には、例えば図7に示すような構
成のパルスレーザ光線の照射方向を光学的に変化させる
パルス光線照射方向調整手段26が備えられている。図7
に示したものは、ミラー27を駆動することにより、パル
ス光線照射手段4から照射されるパルスレーザ光線の照
射方向を変化させることができる。なお、パルス光線照
射方向調整手段26は、音響光学素子で構成することもで
きる。
【0071】一方、信号処理手段11に備える相関処理手
段22はソフトウエアまたはハードウエアで構成され、実
測或いは解析で予め求めておいた周波数既知の超音波の
電気信号と超音波の検知信号16に関する相関処理を行う
ことができるようになっている。これに加え、信号処理
手段11には、例えば、図8に示すように、実測或いは解
析で予め求めておいた周波数既知の超音波の電気信号に
対する超音波の検知信号16の相関値とそのき裂深さに関
する情報が記憶されている。
【0072】以上のように構成した第1の実施の形態の
レーザ超音波検査装置において、探傷およびその深さ計
測を行うべき検出対象5の深さをき裂深さ:Cd´[m]に
変更する場合には、第1および第2の波長可変パルス光
源18,19におけるパルスレーザ光線の波長を変える。こ
れにより、パルス光線照射手段4を構成する集光レンズ
13の色収差によって焦点距離を変えることができるた
め、変更されたビーム径:Φ´[m]の円形状のパルスレ
ーザ光線を被検査体1に照射することができ、き裂深
さ:Cd´[m]と同じ浸み込み深さ:D´[m]を有する周波
数:fb´[Hz]の超音波を選択的に発生させることができ
る。
【0073】以上に述べた作用の結果、探傷およびその
深さ計測を行う検出対象5の深さをき裂深さ:Cd´[m]
に変更する場合には、第1および第2の波長可変パルス
光源18,19の発生するパルスレーザ光線の波長を変えて
パルス光線照射手段4を構成する集光レンズ13の焦点距
離を変えることにより、被検査体1に照射するパルスレ
ーザ光線のビーム形状を制御することによって、目的と
するき裂深さ:Cd´[m]の探傷に有効な周波数fb´[Hz]
を有する超音波を選択的に発生させることができ、目的
とするき裂深さ:Cd´[m]に応じ、探傷、その深さ計測
および分布計測を効率的かつ高精度に行うことが可能と
なる。また、被検査体1の劣化、脆化、軟化、硬化など
の材料評価も効率的かつ高精度に行うことができる。
【0074】この第2の実施の形態のレーザ超音波検査
装置において、被検査体1に照射する円形状のパルス光
線のビーム径:Φ[m]が大きくなる場合には、空間的な
エネルギー密度が低下するため、パルスレーザ光線のビ
ーム形状の制御が困難になる。このような場合にも、束
状パルス光線伝送手段21を用いることにより単数の光フ
ァイバより大きいエネルギーのパルス光線を伝送できる
ため、空間的なエネルギー密度が大きいビーム径:Φ
[m]の円形状のパルスレーザ光線を容易に被検査体1へ
照射することができる。
【0075】以上に述べた作用の結果、被検査体1に照
射する円形状のパルスレーザ光線のビーム径:Φ[m]が
大きくなって空間的なエネルギー密度が低下する場合に
は、束状パルス光線伝送手段21を用いてエネルギーの大
きいパルスレーザ光線を伝送し、ビーム径:Φ[m]の円
形状のパルスレーザ光線として被検査体1へ照射するこ
とにより、被検査体1に照射されるパルスレーザ光線の
ビーム形状を容易に制御することができる。そして、目
的とするき裂深さ:Cd[m]の探傷に有効な周波数fb[Hz]
の超音波を容易に発生させることができ、目的とするき
裂深さ:Cd[m]に応じ、探傷、その深さ計測および分布
計測を効率的かつ高精度に行うことが可能となる。
【0076】またこの第2の実施の形態のレーザ超音波
検査装置において、被検査体1の表面状態或いは部位に
よっては、前述と同様、パルスレーザ光線のビーム形状
の制御が困難な場合や超音波の検知信号16のSN比が低
下する場合がある。このような場合、パルス光線照射方
向調整手段26を用いて、パルス光線照射手段4から照射
されるパルスレーザ光線の照射方向を光学的に変化させ
る。これにより、パルス光線照射手段4を移動させるこ
となく、ビーム形状の制御が容易な部位を選択してパル
スレーザ光線を照射することができる。なお、信号処理
手段11では、パルスレーザ光線の照射位置と送受光手段
8の間の距離が変わることによる超音波の検知信号16の
伝播減衰を補正できるようになっている。
【0077】また、パルス光線照射方向調整手段26を用
いて、パルスレーザ光線の照射位置と送受光手段8の間
の距離を短くすることにより、被検査体1での伝播減衰
に対する超音波の検知信号16の検知感度向上、複雑形状
への適応なども可能となる。
【0078】以上に述べた作用の結果、被検査体1の表
面状態によりパルスレーザ光線のビーム形状の制御が困
難な場合や超音波の検知信号16のSN比が低下する場合
には、ビーム形状の制御が容易な部位や超音波の検知信
号16のSN比が低下しない部分をパルス光線照射方向調
整手段26によって選択してパルスレーザ光線を照射する
ことにより、目的とするき裂深さ:Cd[m]の探傷に有効
な周波数fb[Hz]の超音波を容易に発生させることがで
き、目的とするき裂深さ:Cd[m]に応じ、探傷、その深
さ計測および分布計測を効率的かつ高精度に行うことが
可能となる。さらには、超音波の検知信号16の検知感度
向上、複雑な形状の被検査体への適応なども可能とな
る。
【0079】またこの第2の実施の形態のレーザ超音波
検査装置において、超音波の検知信号16の検知感度を向
上させる場合には、被検査体1に照射するパルスレーザ
光線のエネルギーを大きくする必要があるが、パルス時
間幅によってはパルスレーザ光線の瞬時強度が大きくな
るため、被検査体1に大きな損傷を与える場合がある。
例えば、被検査体1の表面にアブレーションが発生し、
被検査体1が損傷する場合がある。さらには、パルス光
線照射手段4のレンズ12や集光レンズ13、パルス光線照
射方向調整手段26のミラー27が損傷を受ける可能性もあ
る。
【0080】このような場合、パルス光線重ね合わせ手
段20を用いることにより、パルス時間幅:N・tp[s]の
パルスレーザ光線にして被検査体1に照射する。これに
より、照射するパルスレーザ光線の瞬時強度を下げるこ
とによって、被検査体1に損傷を与えることなくパルス
レーザ光線のエネルギーを大きくでき、超音波の検知信
号16の検知感度を向上させることができる。また、パル
ス光線照射手段4のレンズ12や集光レンズ13、パルス光
線照射方向調整手段26のミラー27も損傷を受けることが
ない。
【0081】以上に述べた作用の結果、超音波の検知信
号16の検知感度を向上させる場合には、パルス光線重ね
合わせ手段20によってパルス時間幅を調整して、被検査
体1に照射するパルスレーザ光線のエネルギーを制御す
ることにより、被検査体に損傷を与えることなく、目的
とするき裂深さ:Cd[m]の探傷に有効な周波数をfb[Hz]
の表面弾性波の超音波を選択的に発生させることがで
き、目的とするき裂深さ:Cd[m]に応じ、探傷、その深
さ計測および分布計測を効率的かつ高精度に行うことが
可能となる。
【0082】さらのこの第2の実施の形態のレーザ超音
波検査装置において、超音波の検知信号16には、目的と
するき裂深さ:Cd[m]の探傷に有効な周波数fb[Hz]以外
にノイズ成分が含まれている場合がある。ノイズ成分
は、探傷、その深さ計測および分布計測における計測精
度を低下させる。このような場合、相関処理手段22によ
り、実測或いは解析で予め求めておいた周波数:ft[Hz]
の超音波の電気信号と超音波の検知信号16の相関処理を
行い相関値を求める。この相関値は、検出対象5の深さ
による超音波の透過量の減衰を表している。このため、
図8のグラフより、検出対象5の深さを求めることがで
きる。
【0083】以上に述べた作用の結果、目的とするき裂
深さ:Cd[m]の探傷に有効な周波数f b[Hz]以外にノイズ
成分が超音波の検知信号16に含まれている場合には、相
関処理手段22によって目的とするき裂深さ:Cd[m]の探
傷に有効なfb[Hz]の周波数の減衰量を選択的に抽出する
ことができ、目的とするき裂深さ:Cd[m]に応じ、探
傷、その深さ計測および分布計測を効率的かつ高精度に
行うことが可能となる。
【0084】次に本発明の第3の実施の形態のレーザ超
音波検査装置を図9および図10を参照して説明する。本
実施の形態のレーザ超音波検査装置は、図9に示すよう
に、複数波長のパルスレーザ光線を出射する複波長パル
ス光源28と、繰り返し周波数毎に前記複波長パルス光源
28から出射された複数のパルスレーザ光線において時間
遅れを調整して重ね合わせて任意のパルス時間幅のパル
スレーザ光線を生成する時系列パルス光線重ね合わせ手
段29と、この時系列パルス光線重ね合わせ手段29から出
射されたパルス光線を伝送し、その断面形状を任意の形
に変える可変断面束状パルス光線伝送手段30と、この可
変断面束状パルス光線伝送手段30によって伝送されたパ
ルスレーザ光線を被検査体1に照射して超音波を発生さ
せるパルス光線照射手段4とを備える。
【0085】また、前記パルス光線照射手段4によって
被検査体1に発生させられた後、検出対象5によって変
調された超音波を検出するための検出光線を出射する検
出光源6と、この検出光源6から出射された検出光線を
伝送する検出光線伝送手段7と、この検出光線伝送手段
7によって伝送された検出光線を被検査体1に照射し、
検出対象5によって変調された超音波の情報を有する反
射光線を受光する送受光手段8と、この送受光手段8に
よって受光され、検出光線伝送手段7によって伝送され
た反射光線において、検出対象5によって変調された超
音波の情報を光学的に抽出する光学的抽出手段9と、こ
の光学的抽出手段9によって抽出された超音波の光学的
な情報を電気信号に変換する光電変換手段10と、この光
電変換手段10が出力する電気信号から検出対象5に関す
る信号の抽出・分析・表示・保存を行う信号処理手段11
とを備えている。
【0086】複数波長のパルスレーザ光線を出射する複
波長パルス光源28は、例えば、光パラメトリック発振器
で構成される。光パラメトリック発振器では、アイドラ
光およびシグナル光と呼ばれる波長が異なる2種類のパ
ルスレーザ光線を出射することができる。そして、複波
長パルス光源28の繰り返し周波数:1/TL[Hz]に従い、ア
イドラ光およびシグナル光を交互またはバースト的に出
射することができるようになっている。これとは別に、
発振波長が異なる2種類のパルス光源を用いて複波長パ
ルス光源28を構成することもできる。
【0087】繰り返し周波数毎に複波長パルス光源28か
ら出射された複数のパルスレーザ光線において時間遅れ
を調整して重ね合わせて任意のパルス時間幅のレーザパ
ルス光線を生成する時系列パルス光線重ね合わせ手段29
は、例えば、図10に示すような光学系で構成される。す
なわち、まず、ミラー31がパルスレーザ光線の経路上か
ら外れた状態にあり、この時、パルス時間幅:tp[s]の
第1番目のパルスレーザ光線が複波長パルス光源28より
出射される。この第1番目のパルスレーザ光線は、ミラ
ー32,33を経てハーフミラー34へ進む。続いて、繰り返
し周波数:1/TL[Hz]に従って時間:TL[s]だけ遅れ、パ
ルス時間幅:tp[s]の第2番目のパルスレーザ光線が複
波長パルス光源28より出射される。この時、駆動機構35
を駆動させ、ミラー31がパルスレーザ光線の経路上に置
かれた状態とし、第2番目のパルスレーザ光線がハーフ
ミラー34へ直接進むようにする。
【0088】そして、第1番目および第2番目のパルス
レーザ光線は、ハーフミラー34において重ね合わさって
一つのパルスレーザ光線となる。このパルスレーザ光線
がミラー36で反射され、時系列パルス光線重ね合わせ手
段29から出射される。この場合、第1番目のパルスレー
ザ光線が、ハーフミラー34に至るまでに、ハーフミラー
34に到着した第2番目のパルスレーザ光線に対して遅れ
時間:TL+tp[s]だけ遅れるようになっている。このた
め、重ね合わさって一つになったパルスレーザ光線は、
パルス時間幅:2tp[s]のパルスレーザ光線となる。な
お、この時系列パルス光線重ね合わせ手段29では、繰り
返し周波数:1/TL[Hz]で照射される二つのパルスレーザ
光線の重ね合わせであるが、重ね合わせるレーザパルス
光線数に特に制限はなく、パルスレーザ光線数:N´に
応じてパルス時間幅:N´・tp[s]のパルスレーザ光線
を生成することができる。
【0089】可変断面束状パルス光線伝送手段30は、光
ファイバを複数束ねて断面形状を任意の形状に固定した
構成である。この場合、時系列パルス光線重ね合わせ手
段29と接続される側の光ファイバの断面形状のみを変え
ることもできるし、パルス光線照射手段4と接続される
側の断面形状を変えることもできる。また、その両方お
よび中間部分の断面形状も変えることができる。
【0090】以上のように構成した第3の実施の形態の
レーザ超音波検査装置において、探傷およびその深さ計
測を行うべき検出対象5の深さが、き裂深さ:Cd[m]お
よびき裂深さ:Cd´[m]の複数存在する場合は、複波長
パルス光源28から異なる波長のレーザパルス光線を交互
に出射させる。そして、各パルスレーザ光線の波長を調
整することにより、パルス光線照射手段4を構成する集
光レンズ13の色収差によって焦点距離を波長毎に調整す
ることができるため、ビーム径:Φ[m]およびビーム
径:Φ´[m]の円形状のパルスレーザ光線を被検査体1
に交互に照射することができる。その結果、き裂深さ:
Cd[m]と同じ浸み込み深さ:D[m]を有する周波数:fb[H
z]の超音波、および、き裂深さ:Cd´[m]と同じ浸み込
み深さ:D´[m]を有する周波数:fb´[Hz]の超音波をそ
れぞれ選択的に発生させることができる。
【0091】以上に述べた作用の結果、探傷およびその
深さ計測を行うべき検出対象5の深さが、き裂深さ:Cd
[m]およびき裂深さ:Cd´[m]またはそれ以上の複数存在
する場合には、複波長パルス光源28から異なる波長の複
数のパルスレーザ光線を交互に出射させることによっ
て、パルス光線照射手段4を構成する集光レンズ13の焦
点距離が波長毎に変わることにより、被検査体1に照射
するパルスレーザ光線のビーム形状を波長毎に制御す
る。その結果、目的とするき裂深さ:Cd[m]と同じ浸み
込み深さ:D[m]を有する周波数:fb[Hz]の超音波、およ
びき裂深さ:Cd´[m]と同じ浸み込み深さ:D´[m]を有
する周波数:fb´[Hz]の超音波、またそれ以上多くの目
的とするき裂深さがある場合もそれに合わせた超音波を
それぞれ選択的に発生させることができ、目的とするき
裂深さ:Cd[m]が複数存在する場合であっても、探傷、
その深さ計測および分布計測を効率的かつ高精度に行う
ことが可能となる。また、被検査体1の劣化、脆化、軟
化、硬化などの材料評価も効率的かつ高精度に行うこと
ができる。
【0092】またこの第3の実施形態のレーザ超音波検
査装置において、被検査体1に照射する各波長のパルス
レーザ光線のビーム形状を円形状以外のビーム形状にす
る場合には、パルス光線照射手段4において円形状から
目的とするビーム形状への整形が各波長に対して必要と
なり、パルスレーザ光線のビーム形状の制御が複雑にな
る。このような場合、可変断面束状パルス光線伝送手段
30を備えているので、可変断面束状パルス光線伝送手段
30のパルス光線照射手段4への出力側における断面形状
を目的とするビーム形状にすることによって、パルス光
線照射手段4においてビーム形状を整形する必要がな
く、各波長のパルスレーザ光線を目的とするビーム形状
へ容易に整形して被検査体1へ照射することができる。
なお、一般的に、円形状のパルスレーザ光線は等方的に
伝播し、長方形や楕円形のパルスレーザ光線は、非等方
的に伝播するという特徴がある。
【0093】以上に述べた作用の結果、被検査体1に照
射するパルスレーザ光線のビーム形状を円形状以外のビ
ーム形状にする場合には、可変断面束状パルス光線伝送
手段30を用いてパルス光線照射手段4へ出力するパルス
レーザ光線の断面形状を目的の断面形状とすることによ
り、パルス光線照射手段4においてビーム形状を整形さ
せることなく、被検査体1に照射されるパルスレーザ光
線のビーム形状を容易に制御することができる。そし
て、目的とするき裂深さ:Cd[m]の探傷に有効なf b[Hz]
の周波数を有する超音波を容易に発生させることがで
き、目的とするき裂深さ:Cd[m]に応じ、探傷、その深
さ計測および分布計測を効率的かつ高精度に行うことが
可能となる。
【0094】さらにこの、第3の実施の形態のレーザ超
音波探傷装置において、各波長のパルスレーザ光線によ
って得られる各々の超音波の検知信号16の検知感度を向
上させる場合には、前述の第2の実施の形態の説明で述
べたように、被検査体1に損傷を与えないようにして各
波長のパルスレーザ光線のエネルギーを大きくする必要
がある。このような場合、時系列パルス光線重ね合わせ
手段29を用いることにより、各波長のパルスレーザ光線
について、パルス時間幅:N´・tp[s]のパルスレーザ
光線にして被検査体1に照射する。これにより、被検査
体1に照射する各波長のパルスレーザ光線の瞬時強度を
下げることによって、被検査体1に損傷を与えることな
く各波長のパルスレーザ光線のエネルギーを大きくで
き、各々の超音波の検知信号16の検知感度を向上させる
ことができる。
【0095】以上に述べた作用の結果、超音波の検知信
号16の検知感度を向上させる場合には、時系列パルス光
線重ね合わせ手段29によってパルス時間幅を調整して被
検査体1に照射するパルスレーザ光線のエネルギーを制
御することにより、被検査体に損傷を与えることなく、
目的とするき裂深さ:Cd[m]の探傷に有効なfb[Hz]の周
波数を有する表面弾性波の超音波を選択的に発生させる
ことができ、目的とするき裂深さ:Cd[m]に応じ、探
傷、その深さ計測および分布計測を効率的かつ高精度に
行うことが可能となる。
【0096】次に、本発明の第4の実施の形態のレーザ
超音波検査装置を図11から図14を参照して説明する。本
実施の形態のレーザ超音波検査装置は、図11に示すよう
に、被検査体1に超音波を発生させるためのパルスレー
ザ光線を出射するパルス光源2と、このパルス光源2か
ら出射されたパルスレーザ光線を伝送し、伝送するパル
スレーザ光線の波長を選択できる波長選択付パルス光線
伝送手段37と、この波長選択付パルス光線伝送手段37に
よって伝送されたパルスレーザ光線の波長によることな
く焦点距離を一定にし、被検査体1に照射して超音波を
発生させる波長補正付パルス光線照射手段38とを備えて
いる。
【0097】また、前記波長補正付パルス光線照射手段
38によって被検査体1に発生させられた後、検出対象5
によって変調された超音波を検出するための検出光線を
出射する検出光源6と、この光源6から出射された検出
光線を伝送する検出光線伝送手段7と、この検出光線伝
送手段7によって伝送された検出光線を被検査体1に照
射し、検出対象5によって変調された超音波の情報を有
する反射光線を受光する送受光手段8と、この送受光手
段8によって受光され、検出光線伝送手段7によって伝
送された反射光線において、検出対象5によって変調さ
れた超音波の情報を光学的に抽出する光学的抽出手段9
と、この光学的抽出手段9によって抽出された超音波の
光学的な情報を電気信号に変換する光電変換手段10と、
この光電変換手段10が出力する電気信号から検出対象5
に関する信号の抽出・分析・表示・保存を行う信号処理
手段11とを備えている。
【0098】パルス光源2から出射されたパルスレーザ
光線を伝送し、伝送するパルスレーザ光線の波長を選択
できる波長選択付パルス光線伝送手段37は、例えば、フ
ァイバブラッググレーティングのような伝送波長を選択
できる波長フィルタリング機能を備えた光ファイバで構
成される。或いは、光ファイバの入力側または出力側、
或いは途中において、光ファイバ同士の接続損失を抑え
るミラーなどの光学素子と共に、波長フィルタ、回折格
子、過飽和吸収体などの波長フィルタリング機能を備え
た波長選択素子を挿入して構成することもできる。さら
には、ミラーやレンズでパルスレーザ光線を空間伝送す
るようにし、空間伝送の入力側または出力側、或いは途
中において、波長選択素子を挿入して構成することもで
きる。
【0099】波長選択付パルス光線伝送手段37によって
伝送されたパルスレーザ光線の波長によることなく焦点
距離を一定にし、被検査体1に照射して超音波を発生さ
せる波長補正付パルス光線照射手段38は、例えば、図12
に示すような光学系で構成される。すなわち、波長選択
付パルス光線伝送手段37によって伝送されたパルスレー
ザ光線は、レンズ12、ハーフミラー39、波長補正集光レ
ンズ40を経て被検査体1に集光照射されるようになって
いる。波長補正集光レンズ40は、例えば、アクロマティ
ックレンズのような色収差を補正して波長に依存するこ
となく焦点距離を一定することができるレンズ素子で構
成される。なお、屈折率分布型レンズ、或いは複数個の
レンズ群によっても、波長補正集光レンズ40を構成する
ことができる。
【0100】また、波長補正付パルス光線照射手段38に
は、被検査体1に照射されたパルスレーザ光線の反射光
線を計測し、その反射光線の強度から被検査体1に対す
る波長補正付パルス光線照射手段38の距離を求める光学
的距離測定手段41が備えられている。光学的距離測定手
段41では、被検査体1に照射されたパルスレーザ光線に
よる反射光線の内、波長補正集光レンズ40を経てハーフ
ミラー39によって反射する正反射光線を光検出素子42に
おいて検知するようになっている。光検出素子42は、光
電変換手段10と同様、PD、APD、光電子増倍管など
の光電変換素子で構成される。
【0101】信号処理手段11では、超音波の検知信号16
に対するフーリエ解析を行う。そのために、図13に示す
ような各き裂深さ:43a,43b,43c,43d,43eの超音波
の検知信号16に関する周波数スペクトルが記憶されてい
る。さらには、超音波の検知信号16に対するウエーブレ
ット解析も可能であり、例えば、各き裂深さ:43a,43
b,43c,43d,43eの超音波の検知信号16に関する周波数
分解波形が記憶されている。また、信号処理手段11で
は、図14に示すように検出対象5を画面44上に可視化す
ることができる。この場合、検出対象5の深さは、画像
45の色調によって表すことができる。
【0102】以上のように構成した第4の実施の形態の
レーザ超音波検査装置において、請求項6に関する作用
について説明する。パルス光源2から出射されるパルス
レーザ光線の波長幅が広がる場合、或いは異なる波長の
光線が混ざる場合でも、波長選択付パルス光線伝送手段
37において伝送波長を選択できるため、単色光のパルス
レーザ光線とすることができる。これにより、パルス光
源2から出射されるパルス光線の波長幅が広がる場合、
或いは異なる波長の光線が混ざる場合でも、それに応じ
て波長補正付パルス光線照射手段38の内部の調整を行う
必要がなく、波長選択付パルス光線伝送手段37の構造を
簡易にでき、被検査体1に照射されるパルス光線のビー
ム形状を容易に制御することが可能となる。
【0103】以上に述べた作用の結果、パルス光源2か
ら出射されるパルスレーザ光線の波長幅が広がる場合、
或いは異なる波長の光線が混ざる場合には、波長選択付
パルス光線伝送手段37によって伝送波長を選択して単色
光のパルス光線とすることにより、パルス光線の波長に
応じた波長補正付パルス光線照射手段38の内部の調整が
不要となるため、波長選択付パルス光線伝送手段37の構
造を簡易にすることができる。この結果、目的とするき
裂深さ:Cd[m]の探傷に有効なfb[Hz]の周波数を有する
表面弾性波の超音波を容易に発生させることができ、目
的とするき裂深さ:Cd[m]に応じ、探傷、その深さ計測
および分布計測を効率的かつ高精度に行うことが可能と
なる。また、被検査体1の劣化、脆化、軟化、硬化など
の材料評価も効率的かつ高精度に行うことができる。
【0104】この第4の実施の形態のレーザ超音波検査
装置においては、波長補正付パルス光線照射手段38にお
いて異なる波長の光線が混ざる場合でも、波長補正集光
レンズ40においては、パルスレーザ光線の波長に依存す
ることなくその焦点距離が一定になる。これにより、波
長補正付パルス光線照射手段38において異なる波長の光
線が混ざる場合でも、パルスレーザ光線の波長に依存す
ることなく、被検査体1に対する波長補正付パルス光線
照射手段38の焦点距離を一定にすることができ、被検査
体1に照射されるパルスレーザ光線のビーム形状を容易
に制御することが可能となる。
【0105】以上に述べた作用の結果、波長補正付パル
ス光線照射手段38において異なる波長の光線が混ざる場
合でも、波長補正集光レンズ40においてはパルスレーザ
光線の波長に依存することなくその焦点距離が一定にな
るため、パルスレーザ光線の波長に依存することなく、
波長補正付パルス光線照射手段38の焦点距離を一定にす
ることができる。この結果、目的とするき裂深さ:C
d[m]の探傷に有効な周波数fb[Hz]を有する表面弾性波の
超音波を容易に発生させることができ、目的とするき裂
深さ:Cd[m]に応じ、探傷、その深さ計測および分布計
測を効率的かつ高精度に行うことが可能となる。
【0106】またこの第4の実施の形態のレーザ超音波
検査装置において、被検査体1に対する波長補正付パル
ス光線照射手段38の距離を求める場合は、光学的距離測
定手段41の光検出素子42よって検知される正反射光線の
強度を用いる。この場合、正反射光線の強度が相対的に
最大であるときに、被検査体1の位置が波長補正付パル
ス光線照射手段38の焦点位置に一致する。また、被検査
体1の位置が焦点距離より近い場合或いは遠い場合に
は、その距離に応じて正反射光線の強度が減少する。こ
れにより、光学的距離測定手段41の光検出素子42よって
検知される正反射光線の強度によって、被検査体1に対
する波長補正付パルス光線照射手段38の距離を求めるこ
とができ、その距離に基づき被検査体1に照射されるパ
ルス光線のビーム形状を高精度に制御することが可能と
なる。そして、必要に応じて、位置調整手段14によって
波長補正付パルス光線照射手段38の位置を調整し、被検
査体1に対する波長補正付パルス光線照射手段38の距離
を変えることによって、被検査体1に照射されるパルス
光線のビーム形状を制御する。
【0107】なお、被検査体1に対する波長補正付パル
ス光線照射手段38の距離と正反射光線の強度との関係
は、信号処理手段11において予め記憶しておくか理論的
に求めておくようにする。特に、被検査体1が波長補正
付パルス光線照射手段38の焦点位置にあるようにする制
御のみの場合は、正反射光線の強度が最大となるように
位置調整手段14によって波長補正付パルス光線照射手段
38の位置を調整するだけでよい。また、被検査体1に対
する波長補正付パルス光線照射手段38の傾きや被検査体
1の表面状態に関する情報も、上記と同様に正反射光線
の強度から求めることができる。
【0108】信号処理手段11では、超音波の検知信号16
の周波数スペクトルから検出対象5の深さを求める。検
出対象5のき裂深さ:Cd[m]より浸み込み深さの浅い超音
波は、検出対象5によって減衰する。このため、き裂深
さ:Cd[m]に応じて式(3)に示されたfb[Hz]より高い周波
数スペクトル成分が減衰することを利用して、検出対象
5の深さを求めることができる。そこで、超音波の検知
信号16に対するフーリエ解析を行って周波数スペクトル
を求める。そして、図13に示したグラフと比較すること
により、検出対象5の深さを求めることができる。
【0109】また、超音波の検知信号16に対するウエー
ブレット解析を行って周波数分解波形を求め、信号処理
手段11に予め記憶してある各き裂深さ:43a,43b,43
c,43d,43eの超音波の検知信号16に関する周波数分解
波形と比較することによっても、検出対象5の深さを求
めることができる。
【0110】さらには、周波数スペクトルや周波数分解
波形から高周波成分が減衰するカットオフ周波数を求
め、き裂深さ:Cd[m]が深くなると共にカットオフ周波
数が低周波側にシフトすることより、検出対象5の深さ
を求めることもできる。
【0111】そして、信号処理手段11では、図14に示す
ような検出対象5の可視化画像45を得ることができる。
この場合、検出対象5はスリット状き裂であり、それぞ
れ平行で3箇所存在する。各スリット状き裂の深さは、
色調によって表される。従って、図14に示す可視化画像
45により、検出対象5の位置、形状、深さ、個数を把握
することができる。
【0112】以上に述べた作用の結果、被検査体1に対
する波長補正付パルス光線照射手段38の距離を光学的距
離測定手段41の光検出素子42より検知される正反射光線
の強度から求めることができる。そして、その距離に基
づき被検査体1に照射されるパルスレーザ光線のビーム
形状を高精度に制御することが可能となる。
【0113】この結果、目的とするき裂深さ:Cd[m]の
探傷に有効な周波数fb[Hz]を有する表面弾性波の超音波
を容易に発生させることができ、目的とするき裂深さ:
Cd[m]に応じ、探傷、その深さ計測および分布計測を効
率的かつ高精度に行うことが可能となる。以上、本発明
の4つの実施の形態を説明したが、それらの構成要素を
入れ替えたレーザ超音波検査装置においても同様の作用
効果を得ることができる。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被検査体内の目的とする深さのき裂等の検出対象に対
し、探傷、その深さ計測および分布計測等を効率的かつ
高精度に行うことのできるレーザ超音波検査装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のレーザ超音波検査
装置の構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態のレーザ超音波検査
装置におけるパルス光線照射手段の構成を示す図。
【図3】超音波の検知信号波形を示す図。
【図4】超音波の検知信号の振幅強度と検出対象のき裂
深さとの関係を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態のレーザ超音波検査
装置の構成を示す図。
【図6】本発明の第2の実施の形態のレーザ超音波検査
装置におけるパルス光線重ね合わせ手段の構成を示す
図。
【図7】本発明の第2の実施の形態のレーザ超音波検査
装置におけるパルス光線照射方向調整手段の構成を示す
図。
【図8】超音波の検知信号に対する相関処理値と検出対
象のき裂深さとの関係を示す曲線図。
【図9】本発明の第3の実施の形態のレーザ超音波検査
装置の構成を示す図。
【図10】本発明の第3の実施の形態のレーザ超音波検
査装置における時系列パルス光線重ね合わせ手段の構成
を示す図。
【図11】本発明の第4の実施の形態のレーザ超音波検
査装置の構成を示す図。
【図12】本発明の第4の実施の形態のレーザ超音波検
査装置における波長補正付パルス光線照射手段の構成を
示す図。
【図13】本発明の第4の実施の形態のレーザ超音波検
査装置における各き裂深さの超音波の検知信号の周波数
スペクトルを示す図。
【図14】本発明の第4の実施の形態のレーザ超音波検
査装置において得られる検出対象の可視化画像を示す
図。
【図15】従来のレーザ超音波検査装置の構成を示す
図。
【図16】従来レーザ超音波検査装置において得られる
超音波の検知信号波形を示す図。
【符号の説明】
1…被検査体、2…パルス光源、3…パルス光線伝送手
段、4…パルス光線照射手段、5…検出対象、6…検出
光源、7…検出光線伝送手段、8…送受光手段、9…光
学的抽出手段、10…光電変換手段、11…信号処理手段、
12…レンズ、13…集光レンズ、14…位置調整手段、15…
距離調整手段、16…超音波の検知信号、17…特定周波数
抽出手段、18…第1の波長可変パルス光源、19…第2の
波長可変パルス光源、20…パルス光線重ね合わせ手段、
21…束状パルス光線伝送手段、22…相関処理手段、23…
ミラー、24…ハーフミラー、25…ミラー、26…パルス光
線照射方向調整手段、27…ミラー、28…複波長パルス光
源、29…時系列パルス光線重ね合わせ手段、30…可変断
面束状パルス光線伝送手段、31…ミラー、32…ミラー、
33…ミラー、34…ハーフミラー、35…駆動機構、36…ミ
ラー、37…波長選択付パルス光線伝送手段、38…波長補
正付パルス光線照射手段、39…ハーフミラー、40…波長
補正集光レンズ、41…光学的距離測定手段、42…光検出
素子、43a,43b,43c,43d,43e…各き裂深さの超音波の検
知信号の周波数スペクトル、44…画面、45…画像、50…
パルス光源、51…被検査体、52…光学系、53…検出光
源、54…ハーフミラー、55…光学系、56…抽出手段、57
…光電変換手段、58…信号処理手段、59…き裂、60…反
射信号。
フロントページの続き (72)発明者 山本 智 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 成瀬 克彦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 2G047 AA05 BC08 CA04 EA10 EA12 GD01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスレーザ光線を出射するパルス光源
    と、このパルス光源から出射されたパルスレーザ光線を
    伝送するパルス光線伝送手段と、このパルス光線伝送手
    段によって伝送されたパルスレーザ光線を被検査体に照
    射して被検査体内に超音波を発生させるパルス光線照射
    手段と、検出光線を出射する検出光源と、この検出光源
    から出射された検出光線を伝送する検出光線伝送手段
    と、この検出光線伝送手段によって伝送された検出光線
    を被検査体に照射して被検査体内の検出対象によって変
    調された超音波の情報を有する反射光線を受光する送受
    光手段と、この送受光手段によって受光され前記検出光
    線伝送手段によって伝送された反射光線から前記検出対
    象によって変調された超音波の情報を光学的に抽出する
    光学的抽出手段と、この光学的抽出手段によって抽出さ
    れた超音波の光学的な情報を電気信号に変換する光電変
    換手段と、この光電変換手段が出力する電気信号から前
    記検出対象に関する信号の抽出と分析を行う信号処理手
    段とを備えたことを特徴とするレーザ超音波検査装置。
  2. 【請求項2】 パルス光源は、出射するパルスレーザ光
    線の波長が可変である波長可変パルス光源であることを
    特徴とする請求項1記載のレーザ超音波検査装置。
  3. 【請求項3】 パルス光源は複数波長のパルスレーザ光
    線を出射する複波長パルス光源であることを特徴とする
    請求項1記載のレーザ超音波検査装置。
  4. 【請求項4】 パルス光源は複数のものからなり、前記
    複数のパルス光源から出射された各パルスレーザ光線に
    時間遅れを持たせて重ね合わせて所定のパルス時間幅の
    パルスレーザ光線を生成するパルス光線重ね合わせ手段
    を備えていることを特徴とする請求項1記載のレーザ超
    音波検査装置。
  5. 【請求項5】 パルス光源の出力側に設けられパルス光
    源から出射された複数のレーザパルスを時間遅れをもた
    せて重ね合わせて所定のパルス時間幅のパルスレーザ光
    線を生成する時系列パルス光線重ね合わせ手段を備えて
    いることを特徴とする請求項1記載のレーザ超音波検査
    装置。
  6. 【請求項6】 パルス光線伝送手段は、伝送するパルス
    レーザ光線の波長を選択する機能を有する波長選択付パ
    ルス光線伝送手段であることを特徴とする請求項1記載
    のレーザ超音波検査装置。
  7. 【請求項7】 パルス光線伝送手段は、複数のものが束
    ねられた束状パルス光線伝送手段であることを特徴とす
    る請求項1記載のレーザ超音波検査装置。
  8. 【請求項8】 束状パルス光線伝送手段は、その断面形
    状を変えることができる可変断面束状パルス光線伝送手
    段であることを特徴とする請求項7記載のレーザ超音波
    検査装置。
  9. 【請求項9】 パルス光線照射手段は、パルスレーザ光
    線の波長によることなく被検査体に対する焦点距離が一
    定である波長補正付パルス光線照射手段であることを特
    徴とする請求項1記載のレーザ超音波検査装置。
  10. 【請求項10】 パルス光線照射手段は、被検査体に対
    する距離を調整する位置調整手段を備えていることを特
    徴とする請求項1記載のレーザ超音波検査装置。
  11. 【請求項11】 パルス光線照射手段は、被検査体に照
    射したパルスレーザ光線の反射光線を計測して被検査体
    に対するパルス光線照射手段の距離を求める光学的距離
    測定手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の
    レーザ超音波検査装置。
  12. 【請求項12】 パルス光線照射手段または送受光手段
    の少なくともいずれか一方は、パルス光線照射手段と送
    受光手段の間の距離を調整する距離調整手段を備えてい
    ることを特徴とする請求項1記載のレーザ超音波検査装
    置。
  13. 【請求項13】 パルス光線照射手段は、照射するパル
    スレーザ光線の方向を光学的に変化させるパルス光線照
    射方向調整手段を備えていることを特徴とする請求項1
    記載のレーザ超音波検査装置。
  14. 【請求項14】 信号処理手段は、光電変換手段が出力
    する電気信号に対しパルス光線照射手段によって被検査
    体に発生させた超音波と同一の周波数或いは周波数帯の
    信号成分を抽出する特定周波数帯抽出手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザ超音波検査装
    置。
  15. 【請求項15】 信号処理手段は、光電変換手段が出力
    する電気信号に対し実測或いは解析で予め求めておいた
    周波数既知の超音波の電気信号を用いて相関処理を行う
    相関処理手段を備えていることを特徴とする請求項1記
    載のレーザ超音波検査装置。
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