JPH1183812A - レーザ光による超音波検出方法及びその装置 - Google Patents

レーザ光による超音波検出方法及びその装置

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JPH1183812A
JPH1183812A JP9237535A JP23753597A JPH1183812A JP H1183812 A JPH1183812 A JP H1183812A JP 9237535 A JP9237535 A JP 9237535A JP 23753597 A JP23753597 A JP 23753597A JP H1183812 A JPH1183812 A JP H1183812A
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JP
Japan
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light
laser
ultrasonic wave
frequency
intensity
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Application number
JP9237535A
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English (en)
Inventor
Masahiro Nakamura
昌弘 中村
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波の検出精度を低下させることなく、装
置コスト及びランニングコストを抑制し得、高感度に超
音波を検出することができるレーザ光による超音波検出
方法、及びその実施に使用する装置を提供する。 【解決手段】 被検査材Sからの反射光及び/又は散乱
光はレンズ2によって集光され、光ファイバ3に導入さ
れる。光ファイバ3に導入された光は、該光ファイバ3
によって、レーザ媒質と同じ媒質を有する光増幅器4へ
導かれ、光増幅器4は入射光と同じ周波数で、振幅が大
きい光を復調器5のファブリペロー干渉計6へ出射す
る。ファブリペロー干渉計6は、所定周波数の光を透過
し、透過光を光検出器7に照射する。そして、光検出器
7は照射された光をその強度に応じた振幅の電気信号に
変換し、それを出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検査材へ照射し
たレーザ光の強度に対する反射光の強度の変化によっ
て、被検査材を伝播する超音波を検出する方法、及びそ
の実施に使用する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被検査材に対して非接触で超音波を伝播
させ、その超音波を非接触で検出して、被検査材の弾性
率といった物理的特性又は被検査材に生じた疵を検査す
るレーザ超音波法が提案されている。以下、レーザ超音
波法について説明する。板材又は管材等の被検査材の表
面に高強度のパルスレーザ光を照射し、パルスレーザ光
の照射にて生じる被検査材の熱応力及び溶融蒸発によっ
て、被検査材に超音波を発生させる。
【0003】一方、被検査材を伝播した超音波は次のよ
うにして検出する。被検査材の超音波によって振動して
いる部分へ、光周波数変動が略0.1MHz以下の極め
て安定なレーザ光を照射する。このとき、超音波振動に
よってレーザ光の周波数特性が高周波数側へシフトす
る、所謂ドップラーシフトが発生する。
【0004】図3は、被検査材へレーザ光を照射し、そ
の反射光の強度を周波数解析した結果を示すグラフであ
り、縦軸は強度を、横軸は周波数をそれぞれ表してい
る。超音波振動していない被検査材へレーザ光を照射し
た場合、反射光の強度は、図3に実線で示した如く、周
波数ν0 で最大であり、周波数ν0 より高周波数側及び
低周波数側の所定の周波数帯域に、略正規曲線になるよ
うに分布している。これは、被検査材へ照射したレーザ
光の強度の分布及び最大強度の周波数と同じである。こ
れに対して、超音波振動している被検査材へレーザ光を
照射した場合、被検査材からの反射光は、図3に実線で
示した強度分布の光と、破線で示したように、ドップラ
ーシフトによってν1 −ν0 (ν1 >ν0 )だけ高周波
数側の強度分布へシフトした光とを含んでいる。
【0005】そこで、例えば、周波数ν0 より低周波数
側の周波数帯域内における適宜の周波数νL を予め定め
ておき、被検査材から反射されたレーザ光の周波数νL
における強度を経時的に測定すると、前記強度は被検査
材の超音波振動に応じて減少する。従って、被検査材か
ら反射されたレーザ光から、周波数νL の成分を抽出
し、その光を光電変換することによって、被検査材を伝
播する超音波を電気信号として検出することができる。
このようにレーザ光を利用して被検査材中の超音波を検
出する装置にあっては、被検査材と検出器との間に、水
又は油等,超音波を伝播させるための媒体を介装させな
くてもよいため、高温の被検査材を検査することができ
る。
【0006】図4はレーザ光によって被検査材中の超音
波を検出する従来の装置の要部構成を示すブロック図で
あり、図中Sは被検査材である。被検査材Sは、図示し
ないパルスレーザ光源から照射されたパルスレーザによ
って超音波が発生されるようになっており、該超音波は
被検査材Sの表面へ伝播し、そこを振動させる。被検査
材Sの超音波振動している部分へは、被検査材Sに対向
配置したレーザ光源11からプローブ用のレーザ光が連続
的に照射されるようになっており、被検査材Sからの反
射光はレンズ12によって光ファイバ13内に集光され、該
光ファイバ13によってファブリペロー干渉計といった干
渉計を備える復調器15へ導かれる。そして、復調器15
は、そこへ導かれた反射光の内、所定周波数の光のみを
抽出し、抽出した光の強度に応じた振幅の電気信号を出
力する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の装置
では、周波数が安定したレーザ光を連続的に照射するた
めに、YAGレーザ、Arイオンレーザ又はHe−Ne
レーザ等を用いている。しかし、これらのレーザ光源か
ら出力されるレーザ光の強度は数W程度であり、このレ
ーザ光を、表面が粗く、散乱が発生する被検査材へ照射
した場合、復調器へは数μW程度の光しか入射されない
ため、次の(1)式で表される超音波の検出感度が低い
という問題があった。 1/δu =Sf・π・(ηW0 /h・c・λ・Δf)1/2 …(1) 但し、δu :ドップラーシフトの検出限界周波数変移量 Sf:干渉計に依存する感度ファクタ η :光信号復調器に備えられた光検出器の光電変換効
率 W0 :復調器へ導かれる反射光の強度 h :プランク定数 c :光の速度 λ :プローブ用のレーザ光の波長 Δf:復調器に設定した周波数幅
【0008】そのため、ジャン−ピエール モンシャラ
ン、クリスチァン ネロンらは、“LASER - ULTRASONIC
S :FROM THE LABORATORY TO THE SHOP FLOOR ”,
Physics in Canada,vol.51,p122(1995)において、
所定周期で起動させたフラッシュランプによってレーザ
媒質を励起して高強度のパルスレーザ光を生成し、それ
を被検査材の超音波振動部分へ照射して、超音波を検出
する方法が提案されている。
【0009】しかし、このような方法では、フラッシュ
ランプを用いてレーザ媒質を励起しているために、高強
度のレーザ光を得ることはできるものの、得られたレー
ザ光の周波数が比較的不安定であり、また横モードと呼
ばれる空間的なビームパターンが悪化し易いので、超音
波の検出精度が低下するという問題があった。また、フ
ラッシュランプの起動周期と、反射光の検出周期とを高
精度に制御する装置を組み込まなければならず、検出装
置の構成が複雑になり、装置コストが高い。更に、フラ
ッシュランプの寿命が短いため、検出装置のランニング
コストが高いといった問題もあった。
【0010】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは被検査材の超音波に
よって振動する部分へレーザ光を連続的に照射し、その
反射光及び/又は散乱光の強度を増幅し、増幅した反射
光及び/又は散乱光に含まれる所定周波数成分の光を光
電変換することによって、超音波の検出精度を低下させ
ることなく、装置コスト及びランニングコストを抑制し
得、高感度に超音波を検出することができるレーザ光に
よる超音波検出方法、及びその実施に使用する装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るレーザ光
による超音波検出方法は、被検査材を伝播する超音波で
前記被検査材が振動する部分へレーザ光を照射し、その
反射光及び/又は散乱光に含まれる所定周波数成分の光
を光電変換することによって前記超音波を検出する方法
において、前記レーザ光を前記部分へ連続的に照射し、
その反射光及び/又は散乱光の強度を増幅することを特
徴とする。
【0012】第2発明に係るレーザ光による超音波検出
装置は、被検査材を伝播する超音波で前記被検査材が振
動する部分へレーザ光を照射する光源と、その反射光及
び/又は散乱光に含まれる所定周波数成分の光を光電変
換して前記超音波に対応する電気信号を出力する復調器
とを備えるレーザ光による超音波検出装置において、前
記光源はレーザ光を前記部分へ連続的に照射するように
なしてあり、前記被検出材からの反射光及び/又は散乱
光の強度を増幅する増幅器を備え、該増幅器によって増
幅された光を前記復調器に導入するようになしてあるこ
とを特徴とする。
【0013】本発明にあっては、例えばYAGレーザを
用いて、被検査材の超音波によって振動する部分へ、レ
ーザ光を連続的に照射する。このレーザ光の照射によっ
て、被検査材から反射された反射光及び/又は散乱光
を、入力光の周波数と同じ周波数で、その振幅が大きい
光を放射する動作を連続的に行い得る光増幅器に導入
し、該増幅器から放射された増幅光を復調器へ入射し
て、増幅光に含まれる所定周波数成分の光を光電変換
し、被検査を伝播する超音波に対応する電気信号を得
る。
【0014】このように、光源から被検査材へレーザ光
を連続的に照射するため、レーザ光の出射タイミングと
その反射光及び/又は散乱光の復調タイミングとを調整
する必要がなく、また、光源の寿命が比較的長いので、
装置コスト及びランニングコストが低い。更に、連続的
に照射されたレーザ光の周波数及び横モードは安定して
おり、超音波を高精度に検出し得る。このような、レー
ザ光を被検査材へ照射し、その反射光及び/又は散乱光
の強度を前述した増幅器によって増幅する。これによっ
て、(1)式から明らかな如く、ドップラーシフトの検
出限界周波数変移量δu を小さくすることができ、超音
波の検出感度が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る超音
波検出装置の構成を示すブロック図であり、図中Sは被
検査材である。被検査材Sは、例えばパルスレーザ光源
(図示せず)から照射されたパルスレーザによって、白
抜き矢符で示した超音波が発生されるようになってお
り、該超音波は被検査材Sの表面へ伝播し、そこを振動
させる。被検査材Sの表面に対向して、例えばYAG
(Nd3+)結晶をレーザ媒質とするレーザ光源1が配置
してあり、該レーザ光源1から被検査材Sの超音波振動
している部分へ所定の入射角度で、プローブ用のレーザ
光が連続的に照射される。
【0016】被検査材Sからの反射光及び/又は散乱光
の光路上には、該反射光及び/又は散乱光を集光するレ
ンズ2が設置してあり、該レンズ2によって集光された
光は光ファイバ3に導入されるようになっている。光フ
ァイバ3に導入された光は、該光ファイバ3によって、
例えばレーザ媒質と同じ、YAG(Nd3+)結晶を媒質
とする光増幅器4へ導かれ、光増幅器4は入射光と同じ
周波数で、振幅が大きい光を復調器5のファブリペロー
干渉計6へ連続的に出射する。
【0017】図2は図1に示した光増幅器4による光増
幅の原理を説明する説明図であり、図中14は媒質であ
る。YAG(Nd3+)結晶といった媒質14には、例えば
半導体レーザ光照射器から励起光が照射されており、そ
れによってネオジムイオンといった動作物質14a ,14a
,…が、基底状態よりエネルギ準位が高い状態に励起
されている。この媒質14に、波長が略1.064μm±
0.007μmの光を入射すると、励起された動作物質
14a ,14a ,…のエネルギ準位が基底状態へ落下し、そ
のエネルギ差分に相当する光が放射される。このように
誘導放射された光の周波数は入射光の周波数と同じであ
り、その振幅は入射光の振幅より大きい。これによっ
て、光増幅器4は、入射光の強度のみを増幅した光を出
射する。
【0018】ところで、ドップラーシフトによるプロー
ブ用レーザ光の波長変化は略0.007μmより小さ
い。そのため、媒質14がYAG(Nd3+)結晶である光
増幅器4に、レーザ媒質がYAG(Nd3+)結晶である
レーザ光源1から波長が1.064μmのプローブ用レ
ーザ光を被検査材へ照射して得られた反射光及び/又は
散乱光を入射した場合、その光の強度を増幅させること
ができる。つまり、光増幅器4の媒質は、ドップラーシ
フトされたプローブ用レーザ光の波長に応じて、その強
度を増幅させ得るものを選択しておく。このように、ド
ップラーシフトされた成分を含む反射光及び/又は散乱
光の強度を増幅し、それをファブリペロー干渉計6へ出
射するため、ドップラーシフトの検出限界周波数変移量
δu を小さくすることができ、超音波の検出感度が向上
する。
【0019】ファブリペロー干渉計6は、対向配置した
2つの反射鏡を具備しており、両反射鏡の間の距離は、
所定周波数の光を透過し得るように調整してある。ファ
ブリペロー干渉計6を透過した光は、光検出器7に照射
されるようになっており、光検出器7は照射された光を
その強度に応じた振幅の電気信号に変換し、それを出力
する。これによって、被検査材Sを伝播する超音波の波
形に応じた波形の電気信号が得られる。
【0020】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明にあっては、
超音波の検出精度を低下させることなく、装置コスト及
びランニングコストを抑制し得、高感度に超音波を検出
することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波検出装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】図1に示した光増幅器による光増幅の原理を説
明する説明図である。
【図3】被検査材へレーザ光を照射し、その反射光の強
度を周波数解析した結果を示すグラフである。
【図4】レーザ光によって被検査材中の超音波を検出す
る従来の装置の要部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2 レンズ 3 光ファイバ 4 光増幅器 5 復調器 6 ファブリペロー干渉計 7 光検出器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査材を伝播する超音波で前記被検査
    材が振動する部分へレーザ光を照射し、その反射光及び
    /又は散乱光に含まれる所定周波数成分の光を光電変換
    することによって前記超音波を検出する方法において、 前記レーザ光を前記部分へ連続的に照射し、その反射光
    及び/又は散乱光の強度を増幅することを特徴とするレ
    ーザ光による超音波検出方法。
  2. 【請求項2】 被検査材を伝播する超音波で前記被検査
    材が振動する部分へレーザ光を照射する光源と、その反
    射光及び/又は散乱光に含まれる所定周波数成分の光を
    光電変換して前記超音波に対応する電気信号を出力する
    復調器とを備えるレーザ光による超音波検出装置におい
    て、 前記光源はレーザ光を前記部分へ連続的に照射するよう
    になしてあり、前記被検出材からの反射光及び/又は散
    乱光の強度を増幅する増幅器を備え、該増幅器によって
    増幅された光を前記復調器に導入するようになしてある
    ことを特徴とするレーザ光による超音波検出装置。
JP9237535A 1997-09-02 1997-09-02 レーザ光による超音波検出方法及びその装置 Pending JPH1183812A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003185639A (ja) * 2001-12-20 2003-07-03 Toshiba Corp レーザ超音波検査装置
JP2010042158A (ja) * 2008-08-14 2010-02-25 Fujifilm Corp 光超音波断層画像化装置
KR101135142B1 (ko) 2010-11-01 2012-04-16 한국표준과학연구원 주입잠금 레이저를 이용한 표면 진동 측정 장치
CN106225909A (zh) * 2016-08-18 2016-12-14 福建福晶科技股份有限公司 一种紧凑型的激光测频仪

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