JP6877713B2 - 周波数シフトテラヘルツ波発生装置及び発生方法、周波数シフトテラヘルツ波計測装置及び計測方法、断層状態検出装置及び検出方法、サンプル特性計測装置、計測方法 - Google Patents
周波数シフトテラヘルツ波発生装置及び発生方法、周波数シフトテラヘルツ波計測装置及び計測方法、断層状態検出装置及び検出方法、サンプル特性計測装置、計測方法 Download PDFInfo
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Description
一般的には、テラヘルツ時間領域分光装置(Terahertz-Time Domain Spectrometer:THz-TDS)を用いて、ピコ秒程度のテラヘルツ波パルスを測定対象に照射し、エコーパルスを計測するTOF(Time of Flight)計測が知られている。この際、THz-TDSによる計測では、テラヘルツ波パルスをピコ秒の時間領域においてサンプリング計測を行う必要がある。これは、テラヘルツ波パルスとプローブ光パルスを、フェムト秒オーダーでの時間遅延制御を行った上で検出器に入射し、テラヘルツ波パルスの電場時間波形を計測する方法となる。
例えば、測定器から測定対象までの距離が1mであった場合、テラヘルツ波パルスの往復光路長2mを考慮して、予めプローブ光パルスに当該遅延を設けておく。その上で、プローブ光パルスの光路をマイクロメートルオーダーでスキャンし、テラヘルツ波パルスの光サンプリング計測を行うことになる。
光路スキャンの距離分解能を5μmとして計測を実地すれば、20,000点のデータ取得を行う必要がある。この計測をイメージングに展開した場合、各点でのデータ数20,000点×ラスタースキャン実行時の画素数をデータとして取得する必要があり、計測には膨大な時間を要する。
本文献の実施例で用いられているタンネットダイオードの電磁波は50、70、220GHzである。コンクリート建造物の測定が可能な厚みは、200mm程度から50mm程度であるとしており、それより厚みのある測定については記載されていない。
すなわち、周波数が0.1THzないし10THzのテラヘルツ波を用いた周波数シフトテラヘルツ波発生装置であって、周波数がシフトする周波数シフトレーザー光を出力する周波数シフトレーザー光源と、単色レーザー光を出力する単色レーザー光源とを用いる。この単色レーザー光の中心周波数は、周波数シフトレーザー光の中心周波数との差がテラヘルツ波の周波数である。
そして、周波数シフトレーザー光と、単色レーザー光とを合波してテラヘルツ周期のビートを有する光ビート信号を出力する合波手段と、光電変換により光ビート信号からテラヘルツ波の周波数で振動する電流を生じさせ、これを空間に放射する周波数シフトテラヘルツ波発生手段とを備える周波数シフトテラヘルツ波発生装置を提供する。
周波数シフトテラヘルツ波計測装置には、上記周波数シフトテラヘルツ波発生装置に加えて、さらに上記の光ビート信号をプローブ光とし、テラヘルツ波発生手段から放射されたテラヘルツ波の反射・透過波を検出してRF周波数成分をもつ電流を生じさせる光検出手段と、RF周波数成分を解析する解析手段とを備える。
すなわち、周波数が0.1THzないし10THzのテラヘルツ波を用いた周波数シフトテラヘルツ波発生方法であって、周波数がシフトする周波数シフトレーザー光と、周波数シフトレーザー光の中心周波数との差がテラヘルツ波の周波数である中心周波数の単色レーザー光とを用い、周波数シフトレーザー光と、単色レーザー光とを合波してテラヘルツ周期のビートを有する光ビート信号を出力する光ビート信号出力工程、光電変換により光ビート信号からテラヘルツ波の周波数で振動する電流を生じさせ、これを空間に放射する周波数シフトテラヘルツ波発生工程とを有する周波数シフトテラヘルツ波発生方法を提供する。
なお、上記の光検出器に光伝導アンテナを使用する場合にはプローブ光として光ビート信号を用い、光検出器にショットキーバリアダイオードを使用する場合にはプローブ光として分岐した周波数シフトテラヘルツ波を利用することが可能である。
また、このような発生装置及び発生方法に係る技術を利用することで、周波数シフトテラヘルツ波の反射・透過波を計測する計測装置及び計測方法を提供し、従来では難しかった大きな光路差の反射・透過波についても解析を可能にした。
従来技術においても説明したように、光領域での計測では、周波数シフトレーザー(Frequency Shefted laser:FSレーザー)を用いた周波数領域リフレクトメトリ(Frequency Domain Reflectometry:FDR計測)を実施することで、測定器からの距離に大きな幅のある対象の精密距離計測が実現されている。
本発明では、周波数シフトレーザーを励起光源として新たな周波数シフトテラヘルツ波発生装置を提供する。このような周波数シフトテラヘルツ波発生装置は、周波数シフトレーザーの有する周波数シフト特性をそのままテラヘルツ波領域に転写することが可能であり、新しいテラヘルツ波光源となりうる技術である。
例えば、テラヘルツ波の有する物質透過特性を利用して物質の内部構造を計測することが可能である。
なお、本発明においてテラヘルツ波は周波数が0.1THzないし10THzの電磁波であり、特に周波数が0.1THzないし3THzの範囲が物質透過特性の観点から好ましい。
周波数シフトレーザーとは、レーザー共振器内部に光周波数シフターを挿入することで、光が共振器内を周回するごとに一定の周波数シフトを与えられる光源である。
例えば、非特許文献2に記載される周波数シフト帰還型レーザー(FSFレーザー)では、2枚の反射鏡からなる光共振器内に利得媒質及び音響光学素子(AOM)を配置し、音響光学素子の1次回折光を利得媒質に帰還することにより構成されている。音響光学結晶には、トランスデューサーで発生した一定周波数かつ一定電力の音響波が伝搬しており、音響波の強度分布に対応した屈折率の格子が形成される。ここに光波が入射するとブラッグ条件を満たす方向に強い一次回折光が生じる。このとき音響光学結晶中の屈折率格子は、音波の伝搬に伴って一定速度で移動しているので、一次回折光の周波数は入射光に対してドップラーシフトを受ける。
このドップラーシフト量は音響波の周波数に等しく例えば100MHz程度である。光波の周波数が300THzとすると、周波数シフトは光波の周波数に比べてきわめて小さい。
本発明において周波数シフトレーザーの種類は限定されず、任意の光源を用いることができる。
この際のチャープ率は、共振器長および周波数シフターの駆動周波数によって決定され、一般的には100THz/sec超の高速周波数掃引が得られる。周波数シフトレーザーを用いた従来のFDR計測では、周波数シフトレーザー光を2光路に分け両者に光路差を付けたのち、両者を合波する。
また、光路差によるビート成分が共振器周波数モードを越えた場合も、高次のビート信号を観測することで同様の距離計測が可能となり、この際の計測精度は、原理的には基準周波数源となるFSレーザーの周波数チャープコムの精度で引き出すことが可能である。この原理を利用することで大型、複雑な形状をした対象の観測も可能になる。
発生装置(1)には、上記で説明した周波数がシフトする周波数シフトレーザー光を出力する周波数シフトレーザー光源(10)と、単色レーザー光を出力する単色レーザー光源(11)を備える。
図2には、この時の周波数シフトレーザーと単色レーザーのスペクトルの概要を示す。図において単色レーザー光のスペクトル(20)の中心周波数(21)と、周波数シフトレーザー光のスペクトル(22)の中心周波数(23)の差Δν(24)を本発明で用いるテラヘルツ波の周波数とする。
また、周波数シフトレーザー光の半値全幅と、単色レーザー光の半値全幅との比がX:1であった場合、周波数シフトレーザー光の中心周波数におけるスペクトル強度と、単色レーザー光の中心周波数におけるスペクトル強度との比が、1:Xとすることが好ましいことを見出した。
この2つのレーザー光を合波器(12)で合波すると、この光は、両レーザーの中心周波数の差に応じたテラヘルツ周期のビートを有しており、かつ、当該ビートは周波数シフトレーザーの有する周波数チャープコムの性質を持つ。図3は周波数チャープコムを模式的に表した図であり、瞬時周波数νi(t)の時間的変化は次の数1で表される。
は周回あたりの周波数のシフト量、qは整数である。図のグラフの太さは光の強度変化を示している。また、図中において、後述する縦モード周波数1/τRTを矢印で示す。
この励起光をテラヘルツ発生器(14)に入射すると光電変換によりビートに応じた電流が生じ、周波数チャープコムの性質を持つ周波数シフトテラヘルツ波が放射される。テラヘルツ発生器(14)として、例えば光伝導アンテナ(Photo Conductive Antenna:PCA)や単一走行キャリアフォトダイオード(Uni-Traveling-Carrier Photo Diode:UTC-PD)などを用いることができる。本実施例では数μWの出力が可能なUTC-PDを用いている。
次に、上記発生装置(1)の構成を利用した周波数シフトテラヘルツ波計測装置及び計測方法の構成について説明する。
本発明の第2の実施形態では、周波数シフトテラヘルツ波計測装置を提供する。図5には周波数シフトテラヘルツ波計測装置(3)(以下、計測装置と呼ぶ。)の構成を示す。実施例1と同一の構成要素については同じ符号により図示する。
計測装置(3)には、発生装置(1)に加えて光検出手段であるテラヘルツ波検出器(32)と、テラヘルツ波検出器(32)から出力される電流を増幅する電流増幅器(33)、アナログ信号をデジタル変換するAD変換器(34)、得られた周波数成分を解析する解析手段となるコンピュータ(35)を備える。
テラヘルツ検出器(32)は、テラヘルツ発生器(14)から放射されたテラヘルツ波が計測対象物(30)に反射した反射波を検出する。図示されるように、本実施例ではテラヘルツ波ビームスプリッタ(31)を途中に配置してテラヘルツ波発生器(14)から放射されるテラヘルツ波の計測対象物(30)への入射路と、反射波の出射路とが平行になる。
本実施例において、テラヘルツ波検出器(32)として、InGaAsを基板とした光伝導アンテナ(photoconductive antenna:PCA)を用いている。テラヘルツ波検出には、暗電流の少ない高SN測定が期待できるPCAの使用が特に好適である。
これをコンピュータ(35)で解析することにより、構造体の断層状態を検出することができる。
このチャープ率で0次ビート成分が共振器周波数内に収まる距離は5.4mである。測定距離が5.4mを越える場合においても、高次のビート成分を検出すれば良い。即ち、計測装置(3)から計測対象物(30)までの距離に特別な制約は無い。このとき、計測対象物(30)までの距離に対し±5.4mに収まる物体であれば、特別な信号処理を施すことなく、ビート成分の周波数から直接距離を算出可能である。
仮に±5.4mを越える幅を持つ計測対象物(30)であっても、ビート成分の挙動の解析から距離算出を行う事が可能である。
本発明に係る計測装置(3)では、従来では実現できなかった5.4mを超える幅、例えば10mの幅を持つ計測対象物(30)の計測も可能となる。また、測定精度も例えば0.1mm程度の極めて高い精度を実現することができる。
上記第2の実施形態の光検出工程の別実施例として、テラヘルツ波検出器(32)にショットキーバリアダイオードを用いる構成説明する。図6には周波数シフトテラヘルツ波計測装置(3’)(以下、計測装置と呼ぶ。)の構成を示す。本実施例では、実施例2の構成要素に加えてテラヘルツ参照ミラー(36)を備え、その他の同一の構成要素については同じ符号により図示する。
上記第3の実施形態の別実施例として、図7に周波数シフトテラヘルツ波の評価光学系を示す。本実施例では、図6に示す計測対象物の代わりに、テラヘルツ信号ミラー(37)を配置する。また、図6中の電流増幅器の代わりに、電圧増幅器(38)を用いている。その他の同一の構成要素については同じ符号により図示する。
単色レーザーと周波数シフトレーザーは光ファイバーを経由し光合波器によって合波されUT-CPDに入力される。このときの単色レーザーと周波数シフトレーザーの強度はそれぞれ、27mWおよび3mWとした。
検出器にはショットキーバリアダイオードを用いた。本実施例で用いたショットキーバリアダイオードが検出可能な電磁周波数は70GHz〜2THz程度である。時間応答速度はアンプの帯域で決まり、直流成分(DC)〜10MHzである。すなわち10MHz以下のビート周波数を検出可能である。また、広帯域な電磁波に感度特性を持たせるため、シリコンレンズを用いたショットキーバリア―ダイオードを採用している。
周波数テラヘルツ波の周波数を評価するために、干渉波形を計測し中心波長を計測した。図7の構成において、ビームスプリッタで分岐された周波数シフトテラヘルツ波の一方は、参照ミラーで反射し再びビームスプリッタに戻る。ビームスプリッタで分波された他方の周波数シフトテラヘルツ波は別のミラーで反射されビームスプリッタに戻る。
干渉波形の波の周期により発生する周波数シフトテラヘルツ波の中心波長を計測することができる。
次に、周波数シフトテラヘルツ波のビート信号特性について評価する。図7の構成において合波した2光波のテラヘルツに光路長差を与えると光路長差に応じたビート周波数が観測される。
ショットキーバリアダイオードの信号を電圧アンプにより増幅しAD変換器を介してPCに入力する。検出される電気信号を周波数解析よって、ビート周波数を知ることができる。電圧アンプの信号をネットワークアナライザーにて解析してもよい。
次に、上記実施例4を用いた屈折率計測の実施例について説明する。本実施例に係る光学系を図11に示す。本構成は、図7の光学系において、ビームスプリッタにて2つの光路に分波した周波数シフトテラヘルツ波の光路のうち一方に厚みが既知の平行平板のサンプル(38)を挿入する。その他の同一の構成要素については同じ符号により図示する。
計測結果は、30mmのポリエチレンの屈折率は1.540となり、厚み20mmと30mmのPTFEでは、1.437と同じ値となった。
サンプルの誘電特性は上記の屈折率と吸収係数から算出される透過率から算出することができるので、同様の方法でサンプルの複素誘電率を計測することもできる。
さらに、光路長差を計測することにより、光路長の変化を伴う物質の密度の変化などを計測することもできる。
また、従来行われているTHz-TDSにおけるTOF計測の原理上の問題から、測定器から測定対象までの距離に±1m超の大きな差がある場合や、測定対象自体が±1m程度を越える構造を有する場合の測定対象の計測は為されていない。本発明は、THz-TDSによるTOF計測が抱える根本的な問題を解決するものである。
本発明では計測装置から対象物の距離に対する原理的な制約は無く、この点が、従来使用されてきたTOF計測に対する大きな優位性である。
10 周波数シフトレーザー
11 単色レーザー
12 合波器
13 光増幅器
14 テラヘルツ波発生器
30 計測対象物
31 テラヘルツ波ビームスプリッタ
32 テラヘルツ波検出器
33 電流増幅器
34 AD変換器
35 コンピュータ
36 テラヘルツ波参照ミラー
37 テラヘルツ波信号ミラー
38 電圧増幅器
39 サンプル
Claims (16)
- 周波数が0.1THzないし10THzのテラヘルツ波を用いた周波数シフトテラヘルツ波発生装置であって、
周波数がシフトする周波数シフトレーザー光を出力する周波数シフトレーザー光源と、
単色レーザー光を出力する単色レーザー光源であって、該単色レーザー光の中心周波数は該周波数シフトレーザー光の中心周波数との差がテラヘルツ波の周波数である単色レーザー光源と、
該周波数シフトレーザー光と、該単色レーザー光とを合波してテラヘルツ周期のビートを有する光ビート信号を出力する合波手段と、
光電変換により該光ビート信号からテラヘルツ波の周波数で振動する電流を生じさせ、これを空間に放射する周波数シフトテラヘルツ波発生手段と
を備える周波数シフトテラヘルツ波発生装置。 - 前記周波数シフトレーザー光の半値全幅と、前記単色レーザー光の半値全幅との比が、1000000:1以内である
請求項1に記載の周波数シフトテラヘルツ波発生装置。 - 前記周波数シフトレーザー光の半値全幅と、前記単色レーザー光の半値全幅の比が、X:1である場合、前記周波数シフトレーザー光の中心周波数におけるスペクトル強度と、前記単色レーザー光の中心周波数におけるスペクトル強度との比が、1:Xである
請求項1又は2に記載の周波数シフトテラヘルツ波発生装置。 - 前記請求項1ないし3のいずれかに記載の周波数シフトテラヘルツ波発生装置にさらに、
前記光ビート信号をプローブ光とし、前記テラヘルツ波発生手段から放射されたテラヘルツ波の反射・透過波を検出してRF周波数成分をもつ電流を生じさせる光検出手段と、
該RF周波数成分を解析する解析手段と
を備えたことを特徴とする周波数シフトテラヘルツ波計測装置。 - 前記テラヘルツ波発生手段が、単一走行キャリアフォトダイオードである
請求項4に記載の周波数シフトテラヘルツ波計測装置。 - 前記光検出手段が、光伝導アンテナ、もしくはショットキーバリアダイオードである
請求項4又は5に記載の周波数シフトテラヘルツ波計測装置。 - 前記周波数シフトテラヘルツ波計測装置において、
前記光検出手段が、前記プローブ光と前記反射・透過波とを用いた自己遅延ヘテロダイン検波を行い、光路差に比例したビート周波数を縦モード周波数ごとに0次以上の所定の次数について検出し、
該次数に係るビート周波数から距離を算出する距離算出手段を備えた
請求項4ないし6のいずれかに記載の周波数シフトテラヘルツ波計測装置。 - 周波数が0.1THzないし10THzのテラヘルツ波を用いた周波数シフトテラヘルツ波発生方法であって、
周波数がシフトする周波数シフトレーザー光と、
該周波数シフトレーザー光の中心周波数との差がテラヘルツ波の周波数である中心周波数の単色レーザー光とを用い、
該周波数シフトレーザー光と、該単色レーザー光とを合波してテラヘルツ周期のビートを有する光ビート信号を出力する光ビート信号出力工程、
光電変換により該光ビート信号からテラヘルツ波の周波数で振動する電流を生じさせ、これを空間に放射する周波数シフトテラヘルツ波発生工程
とを有する周波数シフトテラヘルツ波発生方法。 - 前記周波数シフトレーザー光の半値全幅と、前記単色レーザー光の半値全幅との比が、1000000:1以内である
請求項8に記載の周波数シフトテラヘルツ波発生方法。 - 前記周波数シフトレーザー光の半値全幅と、前記単色レーザー光の半値全幅の比が、X:1である場合、前記周波数シフトレーザー光の中心周波数におけるスペクトル強度と、前記単色レーザー光の中心周波数におけるスペクトル強度との比が、1:Xである
請求項8又は9に記載の周波数シフトテラヘルツ波発生方法。 - 前記請求項8ないし10のいずれかに記載の周波数シフトテラヘルツ波発生方法の各工程の後に、
前記光ビート信号をプローブ光とし、前記テラヘルツ波発生工程で放射されたテラヘルツ波の反射・透過波を検出してRF周波数成分をもつ電流を生じさせる光検出工程、
該RF周波数成分を解析する解析工程
を有することを特徴とする周波数シフトテラヘルツ波計測方法。 - 前記周波数シフトテラヘルツ波計測方法において、
前記光検出工程において、前記プローブ光と前記反射・透過波とを用いて自己遅延ヘテロダイン検波を行い、光路差に比例したビート周波数を縦モード周波数ごとに0次以上の所定の次数について検出し、
さらに、該次数に係るビート周波数から距離を算出する距離算出工程を有する
請求項11に記載の周波数シフトテラヘルツ波計測方法。 - 前記請求項4ないし6のいずれかに記載の周波数シフトテラヘルツ波計測装置を、
構造体の断層状態を検出するために用いることを特徴とする断層状態検出装置。 - 前記請求項11又は12に記載の周波数シフトテラヘルツ波計測方法によって
構造体の断層状態を計測することを特徴とする断層状態検出方法。 - 前記請求項4ないし6のいずれかに記載の周波数シフトテラヘルツ波計測装置の構成を備え、前記プローブ光は前記光ビート信号又は、該光ビート信号に代えて前記周波数シフトテラヘルツ波を分岐した信号を用い、前記周波数シフトテラヘルツ波をサンプルに透過させ、その結果生じた周波数シフトの差から該サンプルの光学定数又は密度に係る特性を計測するサンプル特性計測装置。
- 前記請求項11又は12に記載の周波数シフトテラヘルツ波計測方法を使用したサンプル特性計測方法であって、
前記プローブ光は前記光ビート信号又は、該光ビート信号に代えて前記周波数シフトテラヘルツ波を分岐した信号を用い、
前記周波数シフトテラヘルツ波をサンプルに透過させ、その結果生じた周波数シフトの差から該サンプルの光学定数又は密度に係る特性を計測するサンプル特性計測方法。
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