JP2008024890A - 非ハロゲン系防炎剤の分散液とそれを用いる防炎加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維、特に、CDP及びポリエステル繊維に耐久性のある優れた防炎性能を付与することができる防炎加工剤の分散液を提供する。
【解決手段】2種類のリン化合物、紫外線吸収剤、および界面活性剤とを含有し、2種類のリン化合物を総量で1〜70重量%、及び紫外線吸収剤を0.1〜10重量%であり、界面活性剤が非イオン型界面活性剤またはアニオン型界面活性剤、または非イオン型及びアニオン型界面活性剤を併用することを特徴とする防炎剤の水性分散液である。
【選択図】なし

Description

本発明は、合成繊維構造物に非ハロゲン系化合物にて、耐久性にすぐれる防炎性能を付与することができる防炎加工剤の分散液と防炎加工方法及びそれにより防炎加工された繊維に関する。
従来、繊維に後加工処理によって防炎性能を付与する方法としては、ハロゲン系化合物をを水に分散させて防炎加工剤とし、これを用いて繊維を防炎加工する方法が知られている。上記のハロゲン系化合物の代表例としては、1,2,5,6,9,10−ヘキサブロモシクロドデカンのような臭素化シクロアルカンが挙げられる(特許文献1)。
ハロゲン系化合物の防炎性能は一般に高いことが知られているが、防炎加工された繊維が燃焼すると有害なハロゲン化ガスが発生し、これが人体ならびに自然環境に有害な影響を及ぼす等の問題がある。従って、近年においては、防炎剤としてハロゲン系化合物を用いることが規制されるに至っている。
そこで、ハロゲン系化合物に代わる防炎剤として有機リン酸エステルのようなリン系化合物を用いた防炎剤およびそれを用いる繊維の防炎加工方法などが提案されている(特許文献2〜8)。
しかし、これらのリン系化合物を用いた場合には、繊維、特にCDP(カチオン可染型ポリエステル)繊維とポリエステル繊維との混紡繊維には十分な防炎性能を付与することができなかった。
特公昭53−8840号公報 特開平10−298188号公報 特開平10−212669号公報 特開平1−213474号公報 特開2001−254268号公報 特開2000−328445号公報 特開2004−225176号公報 特開2006−70417号公報
従来の繊維、特にCDP繊維とポリエステル繊維との混紡繊維に、耐久性のある優れた防炎性能を付与することができる防炎加工剤および防炎加工方法を提供する。
本発明者等は上記課題を解決する為、鋭意研究した結果、特定のリン系化合物を混合して用いることによって、耐久性にすぐれる防炎性能を繊維に付与することができることを見出して、本発明に至ったものである。
すなわち本発明は、
(1)
下記式(1)で表される化合物
Figure 2008024890
(式(1)中、R1、R2、R3及びR4それぞれ独立に水素原子;水酸基;アミノ基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキル基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルコキシ基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキルアミノ基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニル基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェノキシ基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニルアミノ基;シアノ基、ウレイド基である。)、
下記式(2)で表される化合物
Figure 2008024890
(式(2)中、R5、R51、R52、R6、R61及びR62は、それぞれ独立に水素原子;水酸基;アミノ基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されていてもよい(C1−C4)アルキル基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルコキシ基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキルアミノ基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニル基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェノキシ基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニルアミノ基;シアノ基、ウレイド基である。)、
紫外線吸収剤、および界面活性剤とを含有することを特徴とする防炎剤の水性分散液、
(2)
式(1)及び式(2)で表される化合物を総量で1〜70重量%、及び紫外線吸収剤を0.1〜10重量%含有する(1)に記載の防炎剤の水性分散液、
(3)
界面活性剤が非イオン型界面活性剤またはアニオン型界面活性剤、または非イオン型及びアニオン型界面活性剤を併用するものである(1)または(2)に記載の防炎剤の水性分散液、
(4)
式(1)で表される化合物の含有量が1〜69.9重量%であり、式(2)で表される化合物の含有量が0.1〜69重量%である(1)〜(3)のいずれか一項に記載の防炎剤の水性分散液、
(5)
繊維用である(1)〜(4)のいずれか一項に記載の防炎剤の水性分散液、
(6)
繊維がポリエステル繊維である(5)に記載の防炎剤の水性分散液、
(7)
ポリエステル繊維がカチオン可染型ポリエステル繊維、またはカチオン可染型ポリエステル繊維を含有する混紡繊維である(6)に記載の防炎剤の水性分散液。
(8)
(1)〜(7)のいずれか一項に記載の水性分散液を用いることを特徴とする繊維の防炎加工方法、
(9)
(8)に記載の方法により防炎加工された繊維、
に関する。
本発明の防炎剤は、前記式(1)および式(2)で表される化合物と、紫外線吸収剤および界面活性剤とを含有するものであり、これを用いて繊維に防炎加工を施すことによって、耐久性のある優れた防炎性能を付与することができる。
本発明を詳細に説明する。
本発明の水性分散液は、上記式(1)と上記式(2)のリン系化合物とを混合して用いることを特徴とする。また耐光堅牢度を向上させる目的で紫外線吸収剤を、さらにこれらを水性分散液とするために界面活性剤をそれぞれ含有する。
以下に上記式(1)におけるR1乃至R4について説明する。なおR1乃至R4はそれぞれ独立の置換基である。
1乃至R4が水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキル基である場合の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、メトキシエチル、2−エトキシエチル、n−プロポキシエチル、イソプロポキシエチル、n−ブトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシプロピル、n−プロポキシプロピル、イソプロポキシブチル、n−プロポキシブチル等が挙げられる。
1乃至R4が水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルコキシ基である場合の具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシプロポキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、n−プロポキシエトキシ、イソプロポキシエトキシ、n−ブトキシエトキシ、メトキシプロポキシ、エトキシプロポキシ、n−プロポキシプロポキシ、イソプロポキシブトキシ、n−プロポキシブトキシ、2−ヒドロキシエトキシエトキシ等が挙げられる。
1乃至R4が水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキルアミノ基である場合の具体例としては、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジ(n−プロピル)アミノ、N,N−ジ(イソプロピル)アミノ、ヒドロキシエチルアミノ、2−ヒドロキシプロピルアミノ、3−ヒドロキシプロピルアミノ、ビス(ヒドロキシエチル)アミノ、メトキシエチルアミノ、エトキシエチルアミノ、ビス(メトキシエチル)アミノ、ビス(2−エトキシエチル)アミノ等が挙げられる。
1乃至R4が(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニル基である場合の具体例としては、フェニル、メチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ヒドロキシフェニル、メトキシフェニル、エトキシフェニル等が挙げられる。
1乃至R4が(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェノキシ基である場合の具体例としては、フェノキシ、メチルフェノキシ、エチルフェノキシ、プロピルフェノキシ、ヒドロキシフェノキシ、メトキシフェノキシ、エトキシフェノキシ等が挙げられる。
1乃至R4が(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニルアミノ基である場合の具体例としては、フェニルアミノ、メチルフェニルアミノ、エチルフェニルアミノ、プロピルフェニルアミノ、ヒドロキシフェニルアミノ、メトキシフェニルアミノ、エトキシフェニルアミノ等が挙げられる。
上記のR1乃至R4として好ましいものは、水酸基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキル基、及び水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルコキシ基の項で挙げた各基であり、特に好ましいものはR1乃至R4が全て水素原子の化合物である。
上記の特に好ましい化合物は大八化学株式会社製、商品名NDPPとして市販されている。
次に上記式(2)におけるR5〜R52及びR6〜R62について説明する。なおR5〜R52及びR6〜R62はそれぞれ独立の置換基である。
5〜R52及びR6〜R62が水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキル基である場合の具体例は、上記式(1)のR1乃至R4が同様なアルキル基である場合の具体例と同じである。
5〜R52及びR6〜R62が水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルコキシ基である場合の具体例は、上記式(1)のR1乃至R4が同様なアルコキシ基である場合の具体例と同じである。
5〜R52及びR6〜R62が水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキルアミノ基である場合の具体例は、上記式(1)のR1乃至R4が同様なアルキルアミノ基である場合の具体例と同じである。
5〜R52及びR6〜R62が(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニル基である場合の具体例は、上記式(1)のR1乃至R4が同様なフェニル基である場合の具体例と同じである。
5〜R52及びR6〜R62が(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェノキシ基である場合の具体例は、上記式(1)のR1乃至R4が同様なフェノキシ基である場合の具体例と同じである。
5〜R52及びR6〜R62が(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニルアミノ基である場合の具体例は、上記式(1)のR1乃至R4が同様なフェニルアミノ基である場合の具体例と同じである。
上記のR5〜R52乃びR6〜R62として好ましいものは、水素原子、水酸基、フェニル、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキル基、及び水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルコキシ基の項で挙げた各基であり、より好ましいものはR5〜R52またはR6〜R62が水素原子、(C1−C4)アルコキシ基及び(C1−C4)アルキル基よりなる群から選択される基の場合であり、特に好ましいものはR5〜R52またはR6〜R62のいずれか一方が水素原子であり、他方が無置換の(C1−C4)アルキル基、または、R5〜R52及びR6〜R62のうちのいずれか一つがフェニルの化合物である。上記の特に好ましい化合物は、いずれも大八化学株式会社製、商品名TCPおよび商品名#5として市販されている。
本発明の水性分散液に含有される紫外線吸収剤は、紫外線を吸収する化合物であれば特に制限は無く、いずれの化合物でも使用することが可能である。また紫外線吸収剤は、耐光堅牢度を向上させる目的で使用する。
その具体例としては、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、トリアジン系、桂皮酸系化合物、スチルベン系化合物、又はベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤も用いることができる。
好ましい紫外線吸収剤の構造式を下記表100に挙げる。
Figure 2008024890
ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤である上記式(106)中、R15は炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル、クミルを表し、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル基が好ましい。より好ましくは炭素数3〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数3〜5の分岐鎖のアルキル基である。具体例としてはイソプロピル、イソブチル、2-ブチル、t−ブチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−エチルプロピルが挙げられる。
16はヒドロキシ基、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル基、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルコキシ基又はベンジルオキシを表し、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル基が好ましい。より好ましくは炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。具体例としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルが挙げられる。
17は水素原子、水酸基、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル基又は炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルコキシ基を表し、水素原子又は上記R16で具体例を挙げた炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。より好ましくは水素原子である。
18は、水素原子又は水酸基を表し、水酸基が好ましい。
Xは水素原子又は塩素原子を表し、塩素原子がより好ましい。
特に好ましいR15〜R18及びXの組合せは、R15がt−ブチル、R16がメチル、R17が水素原子、R18が水酸基およびXが塩素原子である。この化合物はEverlight Chemical Industrial Corporation製、商品名EVERSORB73として市販されている。
上記式(106)で示されるベンゾトリアゾール系化合物以外の例としては、上記式(101)、式(102)および式(103)で表されるベンゾフェノン系化合物、式(104)で表されるトリアジン系化合物(式中、R9およびR10はそれぞれ独立に、水素原子、水酸基、および炭素数1〜5のアルキル基を意味する。)、式(105)で表されるベンゾトリアゾール系とベンゾフェノン系の複合系化合物(式中、R11は炭素数1〜2のアルキル基又はクミル基を、R12は水酸基又は炭素数1〜2のアルコキシ基又はベンジルオキシを、R13は水素原子又は水酸基又は炭素数1〜2のアルコキシ基を、R14は水素原子又は水酸基を、Xは水素原子又は塩素原子をそれぞれ意味する)が挙げられる。
上記の紫外線吸収剤のうち、特に好ましいものは式(106)で表されるベンゾトリアゾール系のものである。
界面活性剤はカチオン型、非イオン型およびアニオン型があることが知られており、いずれの種類でも使用することが可能である。本発明の水性分散液を調製する場合には、非イオン型またはアニオン型、または非イオン型とアニオン型とを混合して用いることが好ましい。
アニオン界面活性剤の具体例としては、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化脂肪酸エステル等のアルキルサルフェート塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等のアルキルスルホネート塩、更には、高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物
リン酸エステル塩等のアルキルホスフェート塩が挙げられる。また、アルキルアリールスルホーネート塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルサルフェート塩、ポリオキシアルキレンアルキルエステルホスフェート塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボシキシレート塩、ポリカルボン酸塩、ロート油、石油スルホネート、アルキルジフェニルエーテルスルホネート塩が挙げられる。好ましくは、ポリオキシエチレンジスチレン化
フェニルエーテル硫酸エステル塩、もしくはポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテル硫酸エステル塩である。
上記のうち好ましいアニオン界面活性剤は、下記式(107)に示すポリオキシエチレンフェニルエーテルの硫酸エステルの塩である。なお式(107)では便宜上、遊離酸として記載した。
塩としてはアルカリ金属塩、アンモニウム塩などが挙げられ、具体的にはリチウム、ナトリウム、カリウムの各塩、およびアンモニウム塩であり、ナトリウム塩及びアンモニウム塩が好ましい。
Figure 2008024890
(式中Rは、炭素数6〜18のアルキル基、スチリル基またはベンジル基を表し、nは1〜15の整数を表し、mは0又は1の整数を表す。)
好ましい式(107)の化合物は、RがC1−C12の直鎖のアルキル基、nが4−12およびmが1の化合物である。さらにRがノニル、nが7、mが1の化合物が特に好ましい。この化合物はアンモニウム塩の30%水溶液が第一工業製薬株式会社製、商品名ハイテノール NE−05として市販されている。
非イオン型界面活性剤としては、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、例えば、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、またはポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテルなどを好ましく用いることができる。
ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルの具体例としては、例えば下記式(108)で示される化合物またはその混合物が挙げられる。式(108)において、m’は1乃至3、n’は8乃至30の化合物が好ましい。
上記のm’およびn’を有する式(108)で表される化合物の混合物は、例えば第一工業製薬(株)製、商品名ノイゲンEA−87などが挙げられる。
Figure 2008024890
上記の界面活性剤は単独で用いても良いし、混合して用いても良い。またアニオン型または非イオン型をそれぞれ複数種類混合しても良いし、それぞれ複数種類のアニオン型及び非イオン型を混合しても良い。
本発明の防炎剤の水性分散液における好ましい態様としては以下のものが挙げられる。
すなわち、式(1)の化合物は通常1〜69.9重量%、好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは5〜30重量%の範囲で含有される。
式(2)の化合物は通常0.1〜69重量%、好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは5〜30重量%の範囲で含有される。
紫外線吸収剤は通常0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜10重量%、特に好ましくは1〜5重量%の範囲で含有される。
界面活性剤は式(1)の化合物、式(2)の化合物、及び紫外線吸収剤の総量に対して通常5〜80重量%、好ましくは10〜50重量%、特に好ましくは15〜35重量%の範囲で含有される。
本発明の効果を損なわない範囲内において、必要に応じて、本発明の水性分散液に上記以外の界面活性剤や分散剤などの添加剤を含んでいてもよい。更に必要に応じて、貯蔵安定性を高めるために、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン糊等の保護コロイド剤、防炎効果を高めるための防炎助剤、、酸化防止剤等を含んでいてもよい。更に、必要に応じて、アルカリ剤、酸類、油脂、高級アルコール類、高級脂肪酸、低級アルコール類、有機溶剤、浸透促進剤、多価アルコール、防腐剤、キレート剤、pH調整剤、色素、および顔料等を添加してもよい。
本発明の分散液により防炎加工し得る繊維としては、ポリエステル繊維、特にCDP繊維及びCDP繊維とポリエステル繊維の混紡繊維が挙げられる。
CDP繊維やポリエステル繊維とは、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシエトキシベンゾエート、ポリエチレンナフタレート、シクロヘキサンジメチレンテレフタレート等のポリエステルの繊維、及び上記のポリエステルに、付加的成分として、イソフタル酸、アジピン酸、スルホイソフタル酸のようなジカルボン酸成分や、プロピレングリコール、ブチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコールのようなジオール成分を共重合させた材質の繊維等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
又、繊維構造物としては糸、織物、編物、不織布等のいずれの形態のものであってもよい。
本発明の水性分散液によって繊維を防炎加工するには、浸染同浴法やパディング法など公知の方法を用いることができる。
例えば、浸染同浴法を用いる場合には、繊維、分散型カチオン染料等の分散染料および本発明の水性分散液とを併用し110〜150℃、好ましくは、120〜140℃の範囲の温度で10〜60分間程度加工処理を行う。必要に応じて蛍光染料などの染料を更に加えることもできる。
パディング法を用いる場合には、繊維構造物をパッド後、乾熱処理や、また、飽和常圧スチーム処理、過熱スチーム処理、高圧スチーム処理等の蒸熱処理によって熱処理する。乾熱処理、蒸熱処理のいずれにおいても、熱処理温度は、通常、110〜210℃の範囲であり、好ましくは、170〜210℃の範囲である。熱処理温度が210℃を超えるときは、ポリエステル系合成繊維の黄変や脆化のおそれがある。
必要に応じて、浸染同浴法とパディング法を併用してもよい。この場合には浸染同浴法で繊維に防炎加工を行った後、パディング法により再加工するのが良い。上記2種の方法を併用することにより、更に高い防炎性能を付与することもできる。
以下に実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるものではない。実施例中「部」及び「%」と表記した場合には特に断りのない限り、それぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。

水性分散液中に分散した式(1)および式(2)で表される化合物などの粒子の粒度分布は、島津レーザ回折式粒度分布計装置SALD−2000で測定し、メディアン径を平均粒径として記載した。
なお以下の実施例及び比較例で使用した化合物の構造式を、下記表200にまとめて記載する。表200中、Meはメチル、Phはフェニルをそれぞれ表す。
式(201)は、R1からR4の全てが水素原子である上記式(1)の化合物である。
この化合物は特開2006−70417号に記載の方法により合成することができる。
また本化合物は大八化学株式会社製、商品名NDPPとして市販されている。
式(202)は、R5、R51及びR52が水素原子であり、R6、R61及びR62が4−メチルである上記式(2)の化合物である。本化合物は大八化学株式会社製、商品名TCPとして市販されている。
式(204)は、R5、R51、R6、R61及びR62が水素原子であり、R52が2−フェニルである上記式(2)の化合物である。本化合物は大八化学株式会社製、商品名#5として市販されている。
式(203)は、R15がt−ブチル、R16がメチル、R17が水素原子、R18が水酸基およびXが塩素原子である上記式(106)で表される紫外線吸収剤である。本化合物はEverlight Chemical Industrial Corporation製、商品名EVERSORB73として市販されている。
式(206)は、Rがn−ノニル、mが1、nが7である上記式(107)で表されるアニオン型界面活性剤である。
本化合物を含有する30%水溶液は、第一工業製薬株式会社製、商品名ハイテノール NE−05として市販されている。本実施例においては市販品の30%水溶液をそのまま使用した。
式(207)は、R5、R51、R52、R6、R61及びR62の全てが水素原子である上記式(2)の化合物である。本化合物は試薬あるいは工業用原料として様々な化学品メーカーより市販品として容易に入手できる。
また非イオン型界面活性剤としては下記表201にその構造式を挙げてはいないが、第一工業製薬(株)製、商品名ノイゲンEA−87を使用した。この非イオン型界面活性剤は上記した通り、上記式(108)において、m’が1乃至3、n’が8乃至30の化合物の混合物として市販されている。
Figure 2008024890
実施例1(平均粒径0.892μmの分散液Aの調製)
表9
水 56.9%
式(201) 15.0%
式(202) 15.0%
式(203) 4.0%
ノイゲン EA−87 2.6%
ハイテノール NE−05 5.8%
湿潤剤 0.5%
消泡剤 0.1%
防カビ剤 0.1%
合 計 100.0%
実施例2(平均粒径0.871μmの分散液Bの調製)
表10
水 56.9%
式(201) 15.0%
式(204) 15.0%
式(203) 4.0%
ノイゲン EA−87 2.6%
ハイテノール NE−05 5.8%
湿潤剤 0.5%
消泡剤 0.1%
防カビ剤 0.1%
合 計 100.0%
実施例3(平均粒径0.957μmの分散液Cの調製)
表11
水 56.9%
式(201) 10.0%
式(202) 10.0%
式(204) 10.0%
式(203) 4.0%
ノイゲン EA−87 2.6%
ハイテノール NE−05 5.8%
湿潤剤 0.5%
消泡剤 0.1%
防カビ剤 0.1%
合 計 100.0%
比較例1(平均粒径0.957μmの分散液1の調製)
表12
水 56.9%
式(201) 30.0%
式(203) 4.0%
ノイゲン EA−87 2.6%
ハイテノール NE−05 5.8%
湿潤剤 0.5%
消泡剤 0.1%
防カビ剤 0.1%
合 計 100.0%
比較例2(平均粒径0.954μmの分散液2の調製)
表13
水 56.9%
式(202) 30.0%
式(203) 4.0%
ノイゲン EA−87 2.6%
ハイテノール NE−05 5.8%
湿潤剤 0.5%
消泡剤 0.1%
防カビ剤 0.1%
合 計 100.0%
比較例3(平均粒径0.978μmの分散液3の調製)
表14
水 56.9%
式(204) 30.0%
式(203) 4.0%
ノイゲン EA−87 2.6%
ハイテノール NE−05 5.8%
湿潤剤 0.5%
消泡剤 0.1%
防カビ剤 0.1%
合 計 100.0%
比較例4(平均粒径0.998μmの分散液4の調製)
表15
水 56.9%
式(205) 30.0%
式(203) 4.0%
ノイゲン EA−87 2.6%
ハイテノール NE−05 5.8%
湿潤剤 0.5%
消泡剤 0.1%
防カビ剤 0.1%
合 計 100.0%
比較例5(平均粒径0.945μmの分散液5の調製)
表16
水 56.9%
式(207) 30.0%
式(203) 4.0%
ノイゲン EA−87 2.6%
ハイテノール NE−05 5.8%
湿潤剤 0.5%
消泡剤 0.1%
防カビ剤 0.1%
合 計 100.0%
表9〜16に記載の各組成の混合物を、それぞれサンドグラインダーを用いて湿式粉砕し、上記の平均粒径を有する本発明の防炎剤の水性分散液である実施例1〜3、及び比較例1〜5にそれぞれ対応する分散液を調製した。
得られた分散液を用い、浸染同浴処理法にて、ポリエステルおよびCDPを50%ずつ含有する混紡繊維の布帛40センチ四方をそれぞれ染色すると同時に防炎加工した。
即ち、染浴として分散染料0.72%o.w.f.とカチオン染料0.92%o.w.f.と実施例1〜3及び比較例1〜5で調整した防炎加工剤をそれぞれ浴比1:20、130℃×60分間処理した。
使用した染料は、分散染料としてはカヤロンマイクロエステル イエロー AQ−LE 0.24%、カヤロンマイクロエステル レッド AQ−LE0.24%、カヤロンマイクロエステル ブルー AQ−LE 0.24%、カチオン染料としてはカヤクリル イエロー 3RL−ED 0.46%、カヤクリル レッド GL−ED 0.24%、カヤクリル ブルー GSL−ED 0.22%である。
その後、各布帛に対して還元洗浄を行い、次いで180℃で30秒間、熱処理を実施した。さらにJIS K 3371に従って、弱アルカリ性第1種洗剤を1g/Lの割合で用い、浴比1:40として、60℃±2℃で15分間、各布帛を水洗濯した後、40℃±2℃で5分間のすすぎを3回、遠心脱水を2分間行ない、その後、60℃±5℃で熱風乾燥する1サイクルを5サイクル行なった。
上記の操作で得た8種類の混紡繊維布帛を試験片とし、これらについて燃焼性試験を行った。
なお上記の還元洗浄とは以下の操作をいう。すなわちハイドロサルファイト 2g/L、苛性ソーダ 2g/L、界面活性剤1g/Lの水溶液を調製する。これを80℃に加温した後、防炎加工済の上記の布帛を加えて20分間処理する操作である。
燃焼性試験の試験方法
消防法JIS L 1091 A−1法(45度ミクロバーナー法)にて試験を行い、以下の評価を行った。その結果を下記表17に示す。
評価A:合格率
残炎時間が3秒以下の場合を合格とし、測定回数でその測定中における合格回数を除した数値を合格率として記載した。小数点以下は四捨五入とし、単位は%である。合格率の高いほうが防炎性能が高い。
合格率の後ろの括弧書きは、合格率の算出に使用した合格回数と測定回数であり、「(合格回数/測定回数)」で表示した。
評価B:平均残炎時間
試験Aにて測定した残炎時間の総合計を、測定回数で除することにより、平均残炎時間を算出した。単位は秒である。平均残炎時間の短いほうが防炎性能が高い。
評価C:平均燃焼面積
試験片の燃焼面積を計測し、その総和を測定回数で除することにより、平均燃焼面積を算出した。単位はcm2である。平均燃焼面積の小さいほうが防炎性能が高い。
Figure 2008024890
表17の結果から明らかなように、評価Aの合格率は、本発明の実施例1〜3が、91〜100%であるのに対して、各比較例が0〜82%であり、本発明の実施例の方が合格率が高い。また評価Bの平均残炎時間については実施例1〜3が0.4〜0.9であるのに対して、各比較例は2.5〜18.3であり、後者は約3〜46倍も平均残炎時間が長い。さらに評価Cの平均燃焼面積については実施例1〜3が3.5〜3.8であるのに対して、各比較例は4.7〜33.6であり、後者は1.2〜9.6倍も平均燃焼面積が大きい。
以上のように本発明の防炎剤の水性分散液を用いた試験片は、優れた防炎性能を示すことが判明した。また本発明の試験片は水洗濯などを5サイクルも繰り返して行ったにもかかわらず、上記の性能を保持しているため、耐久性においても極めて優れたものであることが明白となった。
繊維、特にCDPとポリエステルの混紡繊維に耐久性のある優れた防炎性能を付与することができる非ハロゲン系防炎剤の水性分散液を提供することができる。

Claims (9)

  1. 下記式(1)で表される化合物
    Figure 2008024890
    (式(1)中、R1、R2、R3及びR4それぞれ独立に水素原子;水酸基;アミノ基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキル基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルコキシ基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキルアミノ基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニル基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェノキシ基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニルアミノ基;シアノ基、ウレイド基である。)、
    下記式(2)で表される化合物
    Figure 2008024890
    (式(2)中、R5、R51、R52、R6、R61及びR62は、それぞれ独立に水素原子;水酸基;アミノ基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されていてもよい(C1−C4)アルキル基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルコキシ基;水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよい(C1−C4)アルキルアミノ基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニル基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェノキシ基;(C1−C4)アルキル基、水酸基若しくは(C1−C4)アルコキシ基によって置換されてもよいフェニルアミノ基;シアノ基、ウレイド基である。)、
    紫外線吸収剤、および界面活性剤とを含有することを特徴とする防炎剤の水性分散液。
  2. 式(1)及び式(2)で表される化合物を総量で1〜70重量%、及び紫外線吸収剤を0.1〜10重量%含有する請求項1に記載の防炎剤の水性分散液。
  3. 界面活性剤が非イオン型界面活性剤またはアニオン型界面活性剤、または非イオン型及びアニオン型界面活性剤を併用するものである請求項1または2に記載の防炎剤の水性分散液。
  4. 式(1)で表される化合物の含有量が1〜69.9重量%であり、式(2)で表される化合物の含有量が0.1〜69重量%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の防炎剤の水性分散液。
  5. 繊維用である請求項1〜4のいずれか一項に記載の防炎剤の水性分散液。
  6. 繊維がポリエステル繊維である請求項5に記載の防炎剤の水性分散液。
  7. ポリエステル繊維がカチオン可染型ポリエステル繊維、またはカチオン可染型ポリエステル繊維を含有する混紡繊維である請求項6に記載の防炎剤の水性分散液。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性分散液を用いることを特徴とする繊維の防炎加工方法。
  9. 請求項8に記載の方法により防炎加工された繊維。
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