JP2008024116A - 車両用床下格納式荷役装置 - Google Patents

車両用床下格納式荷役装置 Download PDF

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Abstract

【課題】荷積みプラットホームをガタ付かずに安定して格納するとともに、廉価でかつディパーチャアングルを大きく取れるようにする。
【解決手段】荷積みプラットホームの格納に際し、コントローラ85は、引出状態検知センサ71の検知信号が入力されていることを条件に荷積みプラットホームが床面下方の引込みレベルまで上昇するようにリフトシリンダ33に上昇指令を出力し、折畳状態検知センサ67の検知信号が入力されたことを条件にリフトシリンダ33への上昇指令を停止するとともにスライドシリンダ45に引込み指令を出力し、さらに格納状態検知センサ81の検知信号が入力されたことを条件にスライドシリンダ45の引込み指令を停止するとともに、リフトシリンダ33に上昇指令を再度出力して荷積みプラットホームをスライドレール13に押し付ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、車両において荷物を積み降ろしする際に荷物を載せて昇降する荷積みプラットホームが不使用時に床面下方に格納される床下格納式荷役装置の改良に関し、詳しくは、荷積みプラットホームの格納状態での安定化対策に関するものである。
一般に、上述の如き荷役装置は、荷積みプラットホームを2組の平行リンクアーム先端で支持するとともに、これら2組の平行リンクアーム基端をスライドレールに移動可能に保持させ、荷積みプラットホームを地面に接地させた状態から床面下方に格納する際、上記2組の平行リンクアームを上方に回動させて荷積みプラットホームを一旦、床面下方の引込みレベルまで上昇させ、その後、2組の平行リンクアームをスライドレールに沿って車体前方に移動させて荷積みプラットホームを床面下方に引き入れるようになっている。
このような荷役装置として、車両走行時に荷積みプラットホームがガタ付かないようにするために、床面下方にフレームに取り付けられた略L字形の板材からなる被乗上げ部材に、平行リンクアーム側に取り付けられた乗上げローラを荷積みプラットホームの引込み動作によって乗り上がらせることにより、荷積みプラットホームをスライドレール下面に押し付けるようにした荷役装置(例えば、特許文献1参照)が知られている。
別の荷積みプラットホームガタ付き防止対策として、荷積みプラットホームに取り付けられたパッドをスライドレールに取り付けられた固定部材に圧接させるようにした荷役装置(例えば、特許文献2参照)や、スライドレールに板バネを取り付けて該板バネで荷積みプラットホームを押圧するようにした荷役装置(例えば、特許文献3参照)が知られている。さらには、荷積みプラットホームを格納に際して立て掛けるガイドローラの支持部材に規制アームの下端を上下方向に回動可能に取り付け、該規制アーム上端に取り付けられたローラを荷積みプラットホームの引込み動作によってスライドレール下面に押し付けることにより、上記規制アームを下方に回動させて上記両ローラで荷積みプラットホーム先端を挟み込むようにした荷役装置(例えば、特許文献4参照)も知られている。
特開平2005−22593号公報(段落0021欄、図4、図5) 特開平2005−238982号公報(段落0027欄、図2) 特開平2003−25901号公報(段落0023欄、段落0024欄、図3、図4) 特開平2006−123697号公報(第6頁、図11)
しかし、上記の各特許文献のいずれも、荷積みプラットホームのガタ付き防止用の専用の部材をスライドレールや荷積みプラットホームにそれぞれ取り付けているため、コストアップを招来する。また、荷積みプラットホームの格納状態で、スライドレール下面と荷積みプラットホームとの間に上記専用の部材が介在されているため、その分だけディパーチャアングル(後輪の接地箇所と車体後部下端とを結ぶ線が地面となす角度:図3に符号θで示す)が小さくなり、坂道を上り下りする際に荷役装置後端が地面に接触するおそれがある。
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、荷積みプラットホームをガタ付かずに安定して格納するとともに、廉価でかつディパーチャアングルを大きく取れるようにすることである。
上記の目的を達成するため、この発明は、荷積みプラットホームの格納態勢が整った時点で、荷積みプラットホームを昇降手段により上昇させて床面下方の固定側に押し付けるようにしたことを特徴とする。
具体的には、この発明は、折り畳み・展開可能な荷積みプラットホームを出入手段により車両の床面下方に対して出し入れするとともに、昇降手段により床面と地面との間で昇降させる車両用床下格納式荷役装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、請求項1に記載の発明は、上記荷積みプラットホームの折り畳み状態を検知する折畳状態検知手段と、上記荷積みプラットホームの床面下方からの引き出し状態を検知する引出状態検知手段と、上記荷積みプラットホームの床面下方への格納状態を検知する格納状態検知手段と、上記折畳状態検知手段、引出状態検知手段及び格納状態検知手段の各々の検知信号に基づき上記出入手段及び昇降手段を作動させる制御手段とを備え、上記制御手段は、荷積みプラットホームの格納に際しては、上記引出状態検知手段の検知信号が入力されていることを条件に上記昇降手段に上昇指令を出力し、荷積みプラットホームが床面下方の引込みレベルまで上昇して上記折畳状態検知手段の検知信号が入力されたことを条件に上記昇降手段への上昇指令を停止するとともに上記出入手段に引込み指令を出力し、さらに上記格納状態検知手段の検知信号が入力されたことを条件に上記出入手段への引込み指令を停止するとともに、上記昇降手段に上昇指令を再度出力して荷積みプラットホームを固定側に押し付ける一方、荷積みプラットホームの引出しに際しては、折畳状態検知手段及び格納状態検知手段の両検知信号が入力されていることを条件に荷積みプラットホームが床面下方の引込みレベルまで下降するように上記昇降手段に下降指令を出力するとともに上記出入手段に引出し指令を出力し、さらに上記引出状態検知手段の検知信号が入力されたことを条件に上記出入手段への引出し指令を停止するとともに上記昇降手段に下降指令を再度出力して荷積みプラットホームを接地させるように構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、荷積みプラットホームは、基端側プラットホームと先端側プラットホームとをヒンジで連結して構成され、折畳状態検知手段は上記ヒンジ及び基端側プラットホームのいずれか一方に、検知ドックは上記ヒンジ及び基端側プラットホームのいずれか他方にそれぞれ固定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、荷積みプラットホームは、可動フレームに平行リンク機構を介して支持され、上記可動フレームは、固定側であるスライドレールにスライド部材を介して移動可能に支持され、引出状態検知手段は上記スライドレールの引出し方向端部及びスライド部材のいずれか一方に、検知ドックは上記スライドレールの引出し方向端部及びスライド部材のいずれか他方にそれぞれ固定されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、荷積みプラットホームは、可動フレームに平行リンク機構を介して支持され、上記可動フレームは、固定側であるスライドレールにスライド部材を介して移動可能に支持され、出入手段は、一端が上記スライドレールの引込み方向端部側の固定フレームに連結されているとともに、他端が上記可動フレームに連結フレームを介して連結され、格納状態検知手段は上記可動フレーム及び連結フレームのいずれか一方に、検知ドックは上記可動フレーム及び連結フレームのいずれか他方にそれぞれ固定されていることを特徴とする。
請求項1〜4に係る発明によれば、制御手段が折畳状態検知手段、引出状態検知手段及び格納状態検知手段の各々の検知信号に基づき、昇降手段に上昇指令を出力するとともに、出入手段に引込み指令を出力することにより、荷積みプラットホームを格納状態で固定側に押し付けるので、特許文献1〜4の如きガタ付き防止用の専用の部材が不要で、その分だけ廉価でかつガタ付かずに安定して格納できる荷積みプラットホームを提供することができる。また、荷積みプラットホームの格納状態で、固定側と荷積みプラットホームとの間に上記専用の部材がないので、その分だけ荷積みプラットホームが上方に位置してディパーチャアングルを大きく取ることができ、坂道を上り下りする際に荷役装置後端の地面への接触を回避することができる。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図2及び図3は車両としてのトラック1の後端部分を示す。3は車体枠5に搭載された荷箱であり、車体後端の荷箱3下方にはこの発明の実施形態に係る荷役装置7が装備されている。
上記荷役装置7は、荷物を載せて昇降する荷積みプラットホーム9と、この荷積みプラットホーム9基端を両側でそれぞれ片持ち支持する2組の平行リンク機構11とを備え、これら2組の平行リンク機構11の同期作動により、上記荷積みプラットホーム9を図2の使用状態や図3の格納状態に姿勢変更するようになっている。図中、3aは荷箱3の床面であり、荷箱3後端の床面3a上方には観音開きの扉(図示せず)が開閉可能に設けられている。
上記車体枠5両サイドの後端側には、固定側である2本のスライドレール13が車体前後方向に延びるようにそれぞれ水平に配設され、該スライドレール13には、車幅方向に延びる閉断面形状の可動フレーム15がスライド部材17を介して移動可能に支持されている。上記可動フレーム15には大小2個の第1及び第2支持ブラケット19,21が固定されている。
上記平行リンク機構11は、上端が上記第1及び第2支持ブラケット19,21のうち形状の大きい第1支持ブラケット19に連結軸23で上下方向に回動自在に枢着されたチルトアーム25を備えている。このチルトアーム25上端寄りにはリフトアーム27基端が連結軸29で上下方向に回動自在に枢着され、このリフトアーム27先端は上記荷積みプラットホーム9基端(後述する基端側プラットホーム55)に連結軸31で上下方向に回動自在に枢着されている。上記リフトアーム27下方には、昇降手段としての油圧シリンダからなるリフトシリンダ33が配置され、このリフトシリンダ33のシリンダチューブ33a基端は上記チルトアーム25下端に連結軸35で上下方向に回動自在に枢着されているとともに、ピストンロッド33b先端は上記リフトアーム27先端寄りに連結軸37で上下方向に回動自在に枢着されている。上記荷積みプラットホーム9基端(基端側プラットホーム55)には、コンプレッションアーム39先端が連結軸41で上下方向に回動自在に枢着され、このコンプレッションアーム39基端は上記第2支持ブラケット21に連結軸43で上下方向に回動自在に枢着されている。
そして、上記チルトアーム25、リフトアーム27、リフトシリンダ33及びコンプレッションアーム39により平行リンク機構11を構成し、上記荷積みプラットホーム9は、可動フレーム15に2組の平行リンク機構11を介して支持され、該2組の平行リンク機構11は上記スライド部材17を介してスライドレール13に取り付けられ、各々のリフトシリンダ33は、同期した伸縮作動によりリフトアーム27を上下方向に回動させて荷積みプラットホーム9を水平姿勢で地面Gと荷箱3の床面3aレベル又は床面3a下方のスライドレール13に干渉する直前の引込みレベルとの間で昇降させるようになっている(図2参照)。また、上記2組の平行リンク機構11の両チルトアーム25は、荷積みプラットホーム9が水平姿勢で接地した際、リフトシリンダ33の収縮作動により可動フレーム15から離間する方向に連結軸23回りに回動し、荷積みプラットホーム9先端を前下がりに傾動させて地面Gに接地させるようになっている(図12参照)。つまり、両チルトアーム25が可動フレーム15から離間する方向に回動すると、この回動により両リフトアーム27が荷積みプラットホーム9先端側に押し出されるように移動し、その結果、荷積みプラットホーム9が連結軸41回りに回動して前傾姿勢で接地するのである。なお、荷積みプラットホーム9を自重により又はこれに荷物の荷重が加算されたトータル荷重によって共に可動フレーム15から離間する方向に回動させ、荷積みプラットホーム9先端を前下がりに傾動させて地面Gに接地させるようにしてもよい。
上記2本のスライドレール13の引込み方向端部側(車体前側)には固定フレーム48がブラケット47を介して橋絡されている。上記両スライドレール13間には、出入手段としての2基の車体前後方向に延びるスライドシリンダ45が各々のシリンダチューブ45aを車体側方から見て前後に重なるように互いに一体的に固定して配置され、一方のスライドシリンダ45は一端であるピストンロッド45b先端を車体前方に向けて該ピストンロッド45b先端が上記固定フレーム48に連結され、他方のスライドシリンダ45は他端であるピストンロッド45c先端を車体後方に向けて該ピストンロッド45cが可動フレーム15に連結フレーム49を介して連結されている。つまり、上記2基のスライドシリンダ45は、各々のピストンロッド45b,45cが互いに逆向きに延びるいわゆる対向シリンダを構成している。そして、上記スライドシリンダ45の伸縮作動により荷積みプラットホーム9をトラック1の床面3a下方に対して出し入れするようになっている。上記連結フレーム49の下方には、荷積みプラットホーム9(先端側プラットホーム57)を格納に際して立て掛けるガイドローラ51が支持部材53に支持されて配置されている(図13参照)。
上記荷積みプラットホーム9は、基端側プラットホーム55と先端側プラットホーム57とを備え、基端側プラットホーム55の先端側にはヒンジ59の一端がヒンジ軸61で連結されているとともに、先端側プラットホーム57の基端側には上記ヒンジ59の他端がヒンジ軸61で連結され、これにより、基端側プラットホーム55と先端側プラットホーム57とをヒンジ59で連結して先端側プラットホーム57が基端側プラットホーム55に対して折り畳み・展開可能に構成されている。上記スライドレール13下面の車体後端寄りには、ゴム等の緩衝材からなるパッド63が取り付けられ、荷積みプラットホーム9を格納状態でガタ付かないように上記パッド63に押し付けるようになっている(図3参照)。
上記リフトシリンダ33のシリンダチューブ33a及びスライドシリンダ45のシリンダチューブ45aの反ロッド側作動室は、油圧回路65(図1参照)に接続され、リフトシリンダ33及びスライドシリンダ45の伸縮作動は、各々の反ロッド側作動室に対し油圧を給排することで行われる。
上記荷積みプラットホーム9の基端側プラットホーム55のヒンジ59近傍には、図4に拡大詳示するように、折畳状態検知手段としての近接センサからなる折畳状態検知センサ67が固定されている一方、上記ヒンジ59の基端側プラットホーム55側のヒンジ軸61には検知ドック69が固定されている。そして、荷積みプラットホーム9が展開状態から180°折り畳まれて先端側プラットホーム57が基端側プラットホーム55上面に裏返しになって重なる直前に、上記検知ドック69が折畳状態検知センサ67に接近して該折畳状態検知センサ67がON作動し、荷積みプラットホーム9の折畳状態を検知するようになっている。なお、上記とは逆に、折畳状態検知センサ67をヒンジ59(ヒンジ軸61)に固定する一方、検知ドック69を基端側プラットホーム55に固定するようにしてもよい。さらに、近接センサの代わりにリミットスイッチを採用してもよい。
上記スライド部材17の上端には、図5に拡大詳示するように、引出状態検知手段としての近接センサからなる引出状態検知センサ71が固定されている一方、上記スライドレール13の引出し方向端部(車体後端)には検知ドック73がブラケット75を介して固定されている。また、上記引出状態検知センサ71下方のスライド部材17には当て板77が固定されている一方、上記検知ドック73下方のブラケット75にはストッパ79が固定されている。そして、上記スライド部材17がスライドシリンダ45の伸長作動により車体後端に移動して上記当て板77がストッパ79に当接すると、上記引出状態検知センサ71が検知ドック73に接近して該引出状態検知センサ71がON作動し、荷積みプラットホーム9の床面3a下方からの引出し状態を検知するようになっている。なお、上記とは逆に、引出状態検知センサ71をスライド部材17のブラケット75に固定する一方、検知ドック73をスライド部材17に固定するようにしてもよい。さらに、近接センサの代わりにリミットスイッチを採用してもよい。
上記可動フレーム15には、図6に拡大詳示するように、格納状態検知手段としての近接センサからなる格納状態検知センサ81が固定されている一方、上記固定フレーム48には検知ドック83が固定されている。そして、上記可動フレーム15がスライドシリンダ45の収縮作動により車体前方に移動して固定フレーム48に接近すると、上記格納状態検知センサ81が検知ドック83に接近して該格納状態検知センサ81がON作動し、荷積みプラットホーム9の床面3a下方への格納状態を検知するようになっている。なお、上記とは逆に、格納状態検知センサ81を固定フレーム48に固定する一方、検知ドック83を可動フレーム15に固定するようにしてもよい。さらに、近接センサの代わりにリミットスイッチを採用してもよい。
上記折畳状態検知センサ67、引出状態検知センサ71及び格納状態検知センサ81は共に、図1に示すように、制御手段としてのコントローラ85に接続され、該コントローラ85は、これらの検知信号(ON信号)に基づき上記スライドシリンダ45及びリフトシリンダ33を伸縮作動させるようになっている。
上記コントローラ85には、荷積みプラットホーム9を略水平姿勢で上昇させるための上げスイッチ87と、荷積みプラットホーム9を略水平姿勢で下降させるための下げスイッチ89とが接続されている。これら上げスイッチ87及び下げスイッチ89は、例えば車体後部に取り付けられているスイッチケース(図示せず)内に設けられている。さらに、上記コントローラ85には、油圧回路65に介設された上げソレノイド91、下げソレノイド93、引出しソレノイド95及び引込みソレノイド97が接続されている。上記上げソレノイド91及び下げソレノイド93は、リフトシリンダ33を伸縮作動させて荷積みプラットホーム9を昇降させるためのものであり、引出しソレノイド95及び引込みソレノイド97は、スライドシリンダ45を伸縮作動させて荷積みプラットホーム9を床面3a下方から引き出したり、床面3a下方に引き込んだりするためのものである。
そして、上記コントローラ85は、荷積みプラットホーム9の格納に際しては、上記引出状態検知センサ71の検知信号(ON信号)が入力されていることを条件に上記上げソレノイド91を励磁して上記リフトシリンダ33に上昇指令を出力し、荷積みプラットホーム9が床面3a下方の引込みレベルまで上昇して上記折畳状態検知センサ67の検知信号(ON信号)が入力されたことを条件に上記上げソレノイド91を消磁して上記リフトシリンダ33への上昇指令を停止するとともに、上記引込みソレノイド97を励磁して上記スライドシリンダ45に引込み指令を出力し、さらに上記格納状態検知センサ81の検知信号(ON信号)が入力されたことを条件に上記上げソレノイド91を励磁して上記リフトシリンダ33に上昇指令を再度出力して荷積みプラットホーム9をスライドレール13下面のパッド63に押し付けるように構成されている。一方、荷積みプラットホーム9の引出しに際しては、折畳状態検知センサ67及び格納状態検知センサ81の両検知信号(ON信号)が入力されていることを条件に荷積みプラットホーム9が床面3a下方の引込みレベルまで下降するように上記下げソレノイド93を励磁して上記リフトシリンダ33に下降指令を出力するとともに、上記引出しソレノイド95を励磁して上記スライドシリンダ45に引出し指令を出力し、さらに上記引出状態検知センサ71の検知信号(ON信号)が入力されたことを条件に上記引出しソレノイド95を消磁して上記スライドシリンダ45への引出し指令を停止するとともに、上記リフトシリンダ33に下降指令を再度出力して荷積みプラットホーム9を接地させるように構成されている。
なお、上記第1支持ブラケット19の上端には、図2仮想線で示すように、荷物を積み卸すために荷積みプラットホーム9が荷箱3の床面3aレベルに上昇した際、それ以上上昇しないようにリフトアーム27に当接する上昇ストッパ99が取り付けられている。
次に、上述の如く構成された荷役装置7の作動を説明する。以下に括弧書で付した番号は操作工程の手順を示す。
<引出し操作>
(1) 図7は荷積みプラットホーム9の格納状態を示す。この格納状態で、リフトシリンダ33は伸長作動しているとともに、スライドシリンダ45は収縮作動していて、折り畳まれた荷積みプラットホーム9の先端側プラットホーム57裏面がスライドレール13下面のパッド63に押し付けられている。この状態で、上げスイッチ87及び下げスイッチ89は共にOFF、折畳状態検知センサ67及び格納状態検知センサ81は共にON、引出状態検知センサ71はOFFになっている。
(2) この格納状態から荷積みプラットホーム9を引き出すには、下げスイッチ89を手で押して(ON操作して)下げソレノイド93を励磁する。これにより、リフトシリンダ33が僅かに収縮作動した後に停止し、荷積みプラットホーム9が、図8に示すように、スライドレール13のパッド63に干渉しない高さ(引込みレベル)まで若干下降して停止してスライドレール13(パッド63)への押圧が解除される。これに引き続いて引出しソレノイド95が励磁されてスライドシリンダ45が伸長作動し、荷積みプラットホーム9の引出しが開始される。これにより、格納状態検知センサ81が検知ドック83から離れてその検知信号がOFFになる。このような動作は、下げスイッチ89のON状態で、折畳状態検知センサ67及び格納状態検知センサ81の両検知信号(ON信号)がコントローラ85に入力されていることを条件に行われるものであり、コントローラ85に予め設定されているプログラム情報に基づく。以下に述べる動作も同様である。
(3) 下げスイッチ89を手で押し続けたままにしていると、図5及び図9に示すように、当て板77がストッパ79に当接し、引出状態検知センサ71が検知ドック73に接近してその両検知信号(ON信号)がコントローラ85に入力され、このことを条件に引出しソレノイド95が消磁してスライドシリンダ45の伸長作動が停止して荷積みプラットホーム9の引出しが停止するするとともに、下げソレノイド93が再度励磁されてリフトシリンダ33が収縮作動を開始し、荷積みプラットホーム9が折り畳まれた状態で下降し始める。
(4) 荷積みプラットホーム9が下降し始めると、基端側プラットホーム55は下降し続けるが、先端側プラットホーム57はガイドローラ51に支持されているので、図10に示すように、車体後方に向かって前下がりに傾斜し、折畳状態検知センサ67が検知ドック69から離れてその両検知信号がOFFになる。
(5) 荷積みプラットホーム9が水平姿勢で接地すると、下げスイッチ89から手を離す(OFF操作する)。これにより、下げソレノイド93が消磁されてリフトシリンダ33の収縮作動が停止する。その後は、図11に示すように、先端側プラットホーム57を手で持って展開する。
(6) 下げスイッチ89を手で押し(ON操作し)、下げソレノイド93を励磁してリフトシリンダ33を再度収縮作動させ、図12に示すように、荷積みプラットホーム9を傾動接地(チルト)させて荷物を積み込む。
<格納操作>
(1) 上記<引出し操作>の(5)の水平接地状態(図11)から先端側プラットホーム57を手で持ち上げて折り畳んでガイドローラ51に立て掛ける(図13参照)。
(2) 上げスイッチ87を手で押す(ON操作する)。この段階では、引出状態検知センサ71の検知信号(ON信号)が入力されており、このことを条件に上げソレノイド91が励磁されてリフトシリンダ33が伸長作動し始め、荷積みプラットホーム9が上昇を開始し、図14に示すように、荷積みプラットホーム9が床面3a下方の引込みレベルまで上昇する。折畳状態検知センサ67は、荷積みプラットホーム9が上記引込みレベル直前まで上昇すると、検知ドック69に接近してON作動し、この検知信号(ON信号)が入力されたことを条件に上記上げソレノイド91が消磁してリフトシリンダ33の伸長作動が停止するとともに、引込みソレノイド97が励磁されてスライドシリンダ45が収縮作動し始める。
(3) 上げスイッチ87を手で押し続けたままにしていると、荷積みプラットホーム9が床面3a下方に引き込まれ始め、引出状態検知センサ71が検知ドック73から離れてOFF状態となり、さらに引き込まれて格納状態検知センサ81が検知ドック83に接近してその検知信号(ON信号)がコントローラ85にされると、引込みソレノイド97が消磁してスライドシリンダ45の収縮作動が停止して荷積みプラットホーム9の引込み動作が停止し、図15に示すように、荷積みプラットホーム9が格納状態となる。
(4) 上記格納状態検知センサ81の検知信号(ON信号)が入力されたことを条件に上記上げソレノイド91が励磁され、図16に示すように、リフトシリンダ33が再度伸長作動して荷積みプラットホーム9をスライドレール13下面のパッド63に押し付ける。
このように、この実施形態では、コントローラ85が折畳状態検知センサ67、引出状態検知センサ71及び格納状態検知センサ81の各々の検知信号に基づき、リフトシリンダ33に上昇指令を出力するとともに、スライドシリンダ45に引込み指令を出力することにより、荷積みプラットホーム9を格納状態でスライドレール13下面のパッド63に押し付けるようにしている。したがって、特許文献1〜4の如きガタ付き防止用の専用の部材が不要で、その分だけ廉価でかつガタ付かずに安定して格納できる荷積みプラットホーム9を提供することができる。また、荷積みプラットホーム9の格納状態で、スライドレール13と荷積みプラットホーム9との間に上記専用の部材がないので、その分だけ荷積みプラットホーム9が上方に位置してディパーチャアングルθ(図3参照)を大きく取ることができ、坂道を上り下りする際に荷役装置後端の地面への接触を回避することができる。
この発明は、荷積みプラットホームを走行時にガタ付かないように安定して格納するのに有用である。
荷役装置の制御ブロック図である。 荷積みプラットホームが略水平姿勢で接地した状態を示す側面図である。 荷積みプラットホームの格納状態を示す側面図である。 折畳状態検知センサと検知ドックとの位置関係を示す要部拡大側面図である。 引出状態検知センサと検知ドックとの位置関係を示す要部拡大側面図である。 格納状態検知センサと検知ドックとの位置関係を示す要部拡大平面図である。 荷積みプラットホームの格納状態と、このときの上げスイッチ、下げスイッチ、折畳状態検知センサ、引出状態検知センサ及び格納状態検知センサのON・OFF状態とを示す操作工程図である。 荷積みプラットホームを格納状態で床面下方の引込みレベルまで下降させた状態と、このときの上げスイッチ、下げスイッチ、折畳状態検知センサ、引出状態検知センサ及び格納状態検知センサのON・OFF状態とをそれぞれ示す操作工程図である。 荷積みプラットホームを格納状態から引き出した状態と、このときの上げスイッチ、下げスイッチ、折畳状態検知センサ、引出状態検知センサ及び格納状態検知センサのON・OFF状態とをそれぞれ示す操作工程図である。 荷積みプラットホームの接地直前の状態と、このときの上げスイッチ、下げスイッチ、折畳状態検知センサ、引出状態検知センサ及び格納状態検知センサのON・OFF状態とをそれぞれ示す操作工程図である。 荷積みプラットホームの水平接地状態と、このときの上げスイッチ、下げスイッチ、折畳状態検知センサ、引出状態検知センサ及び格納状態検知センサのON・OFF状態とをそれぞれ示す操作工程図である。 荷積みプラットホームの傾動接地状態と、このときの上げスイッチ、下げスイッチ、折畳状態検知センサ、引出状態検知センサ及び格納状態検知センサのON・OFF状態とをそれぞれ示す操作工程図である。 荷積みプラットホームを水平接地状態でガイドローラに立て掛けた状態と、このときの上げスイッチ、下げスイッチ、折畳状態検知センサ、引出状態検知センサ及び格納状態検知センサのON・OFF状態とをそれぞれ示す操作工程図である。 荷積みプラットホームが床面下方の引込みレベルまで上昇した状態と、このときの上げスイッチ、下げスイッチ、折畳状態検知センサ、引出状態検知センサ及び格納状態検知センサのON・OFF状態とをそれぞれ示す操作工程図である。 荷積みプラットホームが格納位置まで引き込まれた状態と、このときの上げスイッチ、下げスイッチ、折畳状態検知センサ、引出状態検知センサ及び格納状態検知センサのON・OFF状態とをそれぞれ示す操作工程図である。 荷積みプラットホームをスライドレールのパッドに押し付けた状態と、このときの上げスイッチ、下げスイッチ、折畳状態検知センサ、引出状態検知センサ及び格納状態検知センサのON・OFF状態とをそれぞれ示す操作工程図である。
符号の説明
1 トラック1(車両)
3a 床面
7 荷役装置
9 荷積みプラットホーム
11 平行リンク機構
13 スライドレール(固定側)
15 可動フレーム
17 スライド部材
33 リフトシリンダ(昇降手段)
45 スライドシリンダ(出入手段)
48 固定フレーム
49 連結フレーム
55 基端側プラットホーム
57 先端側プラットホーム
59 ヒンジ
67 折畳状態検知センサ(折畳状態検知手段)
69 検知ドック
71 引出状態検知センサ(引出状態検知手段)
73 検知ドック
81格納状態検知センサ(格納状態検知手段)
83 検知ドック
85コントローラ(制御手段)
G 地面

Claims (4)

  1. 折り畳み・展開可能な荷積みプラットホームを出入手段により車両の床面下方に対して出し入れするとともに、昇降手段により床面レベル又は床面下方の固定側に干渉する直前の引込みレベルと地面との間で昇降させる車両用床下格納式荷役装置であって、
    上記荷積みプラットホームの折り畳み状態を検知する折畳状態検知手段と、
    上記荷積みプラットホームの床面下方からの引き出し状態を検知する引出状態検知手段と、
    上記荷積みプラットホームの床面下方への格納状態を検知する格納状態検知手段と、
    上記折畳状態検知手段、引出状態検知手段及び格納状態検知手段の各々の検知信号に基づき上記出入手段及び昇降手段を作動させる制御手段とを備え、
    上記制御手段は、荷積みプラットホームの格納に際しては、上記引出状態検知手段の検知信号が入力されていることを条件に上記昇降手段に上昇指令を出力し、荷積みプラットホームが床面下方の引込みレベルまで上昇して上記折畳状態検知手段の検知信号が入力されたことを条件に上記昇降手段への上昇指令を停止するとともに上記出入手段に引込み指令を出力し、さらに上記格納状態検知手段の検知信号が入力されたことを条件に上記出入手段への引込み指令を停止するとともに、上記昇降手段に上昇指令を再度出力して荷積みプラットホームを固定側に押し付ける一方、荷積みプラットホームの引出しに際しては、折畳状態検知手段及び格納状態検知手段の両検知信号が入力されていることを条件に荷積みプラットホームが床面下方の引込みレベルまで下降するように上記昇降手段に下降指令を出力するとともに上記出入手段に引出し指令を出力し、さらに上記引出状態検知手段の検知信号が入力されたことを条件に上記出入手段への引出し指令を停止するとともに上記昇降手段に下降指令を再度出力して荷積みプラットホームを接地させるように構成されていることを特徴とする車両用床下格納式荷役装置。
  2. 請求項1に記載の車両用床下格納式荷役装置において、
    荷積みプラットホームは、基端側プラットホームと先端側プラットホームとをヒンジで連結して構成され、
    折畳状態検知手段は上記ヒンジ及び基端側プラットホームのいずれか一方に、検知ドックは上記ヒンジ及び基端側プラットホームのいずれか他方にそれぞれ固定されていることを特徴とする車両用床下格納式荷役装置。
  3. 請求項1に記載の車両用床下格納式荷役装置において、
    荷積みプラットホームは、可動フレームに平行リンク機構を介して支持され、
    上記可動フレームは、固定側であるスライドレールにスライド部材を介して移動可能に支持され、
    引出状態検知手段は上記スライドレールの引出し方向端部及びスライド部材のいずれか一方に、検知ドックは上記スライドレールの引出し方向端部及びスライド部材のいずれか他方にそれぞれ固定されていることを特徴とする車両用床下格納式荷役装置。
  4. 請求項1に記載の車両用床下格納式荷役装置において、
    荷積みプラットホームは、可動フレームに平行リンク機構を介して支持され、
    上記可動フレームは、固定側であるスライドレールにスライド部材を介して移動可能に支持され、
    出入手段は、一端が上記スライドレールの引込み方向端部側の固定フレームに連結されているとともに、他端が上記可動フレームに連結フレームを介して連結され、
    格納状態検知手段は上記可動フレーム及び連結フレームのいずれか一方に、検知ドックは上記可動フレーム及び連結フレームのいずれか他方にそれぞれ固定されていることを特徴とする車両用床下格納式荷役装置。
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