JP2008022744A - 油脂の改質方法 - Google Patents

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聡 根岸
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Yoshie Yamauchi
良枝 山内
勇 ▲高▼橋
Isamu Takahashi
Tamami Manabe
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【課題】油脂の1,3−特異的なエステル交換反応を短時間で効率的且つ経済的に行い、カカオバター代用脂として使用できる所望のトリアシルグリセリド組成の油脂を工業的規模で得る方法を提供すること。
【解決手段】1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリンに富む油脂とトリステアリンに富む油脂とを、特定のリパーゼ組成物を用いて1,3−特異的にエステル交換反応させ、1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン及び2−オレオイルパルミトイルステアロイルグリセリンに富む油脂を得ることを特徴とするエステル交換方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、サーモマイセス属由来のリパーゼまたは豆類蛋白と共に造粒された1,3選択性リパーゼ組成物を用いる油脂の改質方法、及び該エステル交換反応によって改質された油脂を含んだチョコレート製品に関するものである。
カカオバターは、菓子類、特にチョコレート菓子の原料として用いられる最も高価な植物性油脂の代表的なものであり、従来からカカオバターに類似し且つ相溶性のあるカカオバター代用脂(CBE)の製造に多大な努力が払われてきた。カカオバターは、含有するトリアシルグリセリドの約80%以上がPOP(1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン)、POSt(2−オレオイルパルミトイルステアロイルグリセリン)、StOSt(1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン)といった対称型、すなわちSUS型(S:飽和脂肪酸、U:不飽和脂肪酸)のトリアシルグリセリドであるという特有の組成を持つため、CBEもPOP、POSt、StOStといったSUS型のトリアシルグリセリドを主成分とする。しかしながら、StOStに富みCBEの原料として使用できるシア脂、サル脂といった油脂は、その原料植物の殆どが野生種であって、希少価値があるとともに、天候等による生産量の変動が大きく、供給量やコスト面における難点がある。
そこで、StOStに富む高価な油脂に依存することなく、安価な油脂などの原料にリパーゼを用いてエステル交換反応を行って、CBEを製造する方法が提案されている。
例えば、特許文献1及び2では、リパーゼを用いてトリアシルグリセリド(POPとSSS又はSOO(1−ステアリル−2,3−ジオレオイルグリセリン))に1,3−特異的エステル交換反応を行い、StOStに富む画分を得る油脂の改質法が開示されている。また、特許文献3〜5では、リパーゼを用いてトリアシルグリセリド(OOO(トリオレイン)、SOOなど)と脂肪酸エステル(ステアリン酸エステル)又は遊離脂肪酸(ステアリン酸)を1,3−特異的にエステル交換反応を行い、StOStに富む画分を得る油脂の改質法が開示されている。
しかしながら、これら開示されている改質法では、使用するリパーゼの酵素活性自体も弱く、エステル交換反応に非常に長い時間(数日間)を要していた。また、使用するリパーゼの酵素活性を維持するのに反応温度を低く抑えるため、ヘキサンなどの溶剤が用いられており、効率面及びコスト面で大きな課題が残されていた。
このような状況に鑑み、安価で安定供給可能な原料から、より短時間で効率的且つ経済的に代用油脂を得ることのできる油脂の改質方法が求められている。
特公平3−57758号公報 特公平8−4513号公報 特公昭57−27159号公報 特公平6−9465号公報 特公平3−69516号公報
従って、本発明は、安価で安定供給可能な油脂を用いて1,3−特異的なエステル交換反応を短時間で効率的且つ経済的に行い、カカオバター代用脂およびその原料として使用できる所望のトリアシルグリセリド組成の油脂を工業的規模で得る方法を提供することを目的とする。
本発明は、1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン(POP)に富む油脂とトリステアリンに富む油脂とを、特定のリパーゼ組成物を用いて1,3−特異的にエステル交換反応させると、1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン及び2−オレオイルパルミトイルステアロイルグリセリンに富む油脂を得ることができるとの知見に基づいてなされたものである。
従って、本発明は、1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリンに富む油脂とトリステアリンに富む油脂とを、特定のリパーゼ組成物を用いて1,3−特異的にエステル交換反応させて、1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン及び2−オレオイルパルミトイルステアロイルグリセリンに富む油脂を得ることを特徴とする油脂の改質方法を提供する。
本発明は、又、上記エステル交換反応を行い、次いでリパーゼ組成物を回収し、長鎖脂肪酸トリアシルグリセリドと中鎖脂肪酸トリアシルグリセリドとを接触させ、次いで採取することにより、精製することができ、同時にリパーゼ活性を向上させたリパーゼ組成物を用いることを特徴とする油脂の改質方法を提供する。
本発明によれば、安価で安定供給可能な油脂を原料に、酵素活性及び安定性に優れた特定のリパーゼ組成物を用いることにより、短時間で効率的にエステル交換反応を行い、油脂を改質することができる。
又、本発明で特定されるリパーゼ組成物は優れた操作性を有するため、リサイクルして何回もこれらの反応に使用することができるので、工業的規模での油脂類のエステル交換反応使用することができる。
本発明の方法によって得られた油脂は、カカオバター代用脂およびその原料として用いることができ、菓子類、特にチョコレート製品の製造に好適に用いることができる。
本発明の油脂の改質方法に用いる油脂は、天然油脂、合成油脂、それらの分別油若しくは硬化油等のいずれであってもよく、又はそれらの油脂混合物であってもよい。
本発明の1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン(POP)に富む油脂としては、POPを50重量%以上含む油脂が好ましく、60重量%以上含む油脂がさらに好ましい。具体的には、パーム油、およびその分別油を用いることができる。特に好ましいのはパーム油中融点画分である。
本発明のトリステアリン(StStSt)に富む油脂としては、StStStを50重量%以上含む油脂が好ましく、70%以上含む油脂がより好ましい。具体的には、菜種油、大豆油、綿実油、ひまわり油、サフラワー油といった炭素数18の不飽和脂肪酸に富んだ油脂の極度硬化油を用いることができる。特に好ましいのは、菜種極度硬化油、大豆極度硬化油である。
本発明のエステル交換反応の出発物質として用いる油脂の仕込み比率は、反応が進行し得る限りは特に限定されないが、1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン(POP)とトリステアリン(StStSt)とが10:1〜1:10の割合で存在しているのが好ましい。
本発明で用いるリパーゼ組成物の1つとしては、サーモマイセス属(Thermomyces sp.)由来の1,3選択性リパーゼを含むものが挙げられる。
サーモマイセス属由来の1,3選択性リパーゼとしては、サーモマイセス ラヌゲノウス(Thermomyces lanugenousu)由来のリパーゼが好ましい。これらのリパーゼは、シリカ、セライト、珪藻土、パーライト、ポリビニルアルコール等などの担体に固定化したものが好ましい。このような固定化リパーゼは、例えば、ノボザイムズA/S社からリポザイムTL-IMとして入手することができる。
またサーモマイセス属由来の1,3選択性リパーゼとしては、ノボザイムズジャパン株式会社製のリポザイム(lipozyme)TL(100L)を膜処理し、次いでスプレードライにより粉末化したものも用いることができる。
これらの1,3選択性リパーゼを含むリパーゼ組成物の中でも、担体(好ましくはシリカ)に固定化されたサーモマイセス属由来の1,3選択性リパーゼの粉砕品を用いるのが好ましい。
このような粉砕品は、通常の粉砕機を用いて、1μm以上で300μm未満の平均粒子径、好ましくは平均粒子径1〜200μm、より好ましくは平均粒子径1〜100μm、特に好ましくは平均粒子径20〜100μmとなるように粉砕するのがよい。ここで、粉砕機としては、乳鉢、せん断摩擦式粉砕機、カッター式粉砕機、石臼(マイコロイダー、マスコロイダー)、コーヒーミル、パワーミル、ピンミル、衝撃式粉砕機(ハンマーミル、ボールミル)、ロール式粉砕機及び気流式粉砕機、ホモジナイザー、超音波破砕機などがあげられる。
本発明ではさらに、リパーゼ組成物として、シリカ担体に固定化されたサーモマイセス属由来のリパーゼの平均粒子径が1μm〜200μm、より好ましくは平均粒子径1〜100μm、特に好ましくは平均粒子径20〜100μmの粉砕品及びろ過助剤を含有するリパーゼ組成物を用いるのが好ましい。このリパーゼ組成物は粉末状である。ろ過助剤としてはセライトなどの無機ろ過助剤及びセルロースなどの繊維やその粉砕物などの有機ろ過助剤があげられる。これのうち、有機ろ過助剤、特に有機高分子ろ過助剤が好ましく、なかでもセルロースなどが好ましく、日本製紙ケミカル(株)から商品名KCフロックで発売されているもの等が好ましいものとしてあげられる。ろ過助剤も粉状であるのが好ましく、平均粒子径10〜90μmであるのが好ましい。
上記リパーゼ粉砕品とろ過助剤との質量比は、1/10〜10/1であるのが好ましく、特に1/7〜2/1であるのが好ましい。
粉末リパーゼの粒径は、例えば、HORIBA社の粒度分布測定装置(LA−500)を用いて測定することができる。
上記粉末リパーゼ組成物は、そのまま油脂のエステル交換反応に用いることができるが、トリアシルグリセリド、好ましくは長鎖脂肪酸トリアシルグリセリドと中鎖脂肪酸トリアシルグリセリドとを接触させ、次いで採取することにより、精製することができ、同時にリパーゼ活性を向上させることができる。
ここで用いる長鎖脂肪酸トリアシルグリセリドとしては、構成脂肪酸の炭素数が14〜24のトリアシルグリセリドであるのが好ましく、特に菜種油、大豆油、ヒマワリ油、紅花油、コーン油からなる群から選ばれる植物油であるのが好ましい。
中鎖脂肪酸トリアシルグリセリドとしては、構成脂肪酸の炭素数が6〜12のトリアシルグリセリドであるのが好ましい。このような脂肪酸トリアシルグリセリドは、公知の製法で製造することもできるし、市販品を使用することもできる。市販品としては、例えば日清オイリオグループ(株)から商品名ODOで販売されている。
長鎖脂肪酸トリアシルグリセリドと中鎖脂肪酸トリアシルグリセリドとを、質量比にして、95:5〜50:50の割合で使用するのが好ましく、リパーゼの全質量に対して2倍〜100倍の質量のトリアシルグリセリドを接触させるのが好ましい。
本発明で用いることができる別のリパーゼ組成物は、豆類蛋白と共に造粒された1,3選択性リパーゼ組成物である。以下、豆類蛋白と共に造粒された1,3選択性リパーゼ組成物の製造方法を説明する。このリパーゼ組成物は、粉状であっても、造粒物であっても、あるいは脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸を含有して油状であってもよい。
豆類蛋白と共に造粒されたリパーゼ組成物に含まれる1,3選択性リパーゼとしては、特に、リゾムコール属、アルカリゲネス属、リゾプス属及びサーモマイセス属に由来する1,3選択性リパーゼが好ましく、中でもリゾムコール属のリゾムコール ミーへイ(Rhizomucor miehei)、アルカリゲネス属のAlcaligenes sp.、リゾプス属のリゾプス デレマー(Rhizopus delemar)及びリゾプス オリーゼ(Rhizopus oryzae)並びにサーモマイセス属のサーモマイセス ラヌゲノウス(Thermomyces lanuginosus)由来の1,3選択性リパーゼが好ましい。リゾプス オリーゼ(Rhizopus oryzae)由来の1,3選択性リパーゼが特に好ましい。尚、従来、リゾムコール ミーヘイ(Rhizomucor miehei)は、ムコール属(Mucor sp.)として扱われていた場合もある。
なお、リパーゼ組成物に使用するリパーゼは、リパーゼの培地成分等を含有したリパーゼ含有水溶液を乾燥して得られたものも含む。
上記Rhizopus oryzae由来のリパーゼとしては、天野エンザイム社の商品:リパーゼF−AP15等が挙げられる。このものは粉末リパーゼである。
Rhizopus delemar由来のリパーゼとしては、天野エンザイム社の商品:リパーゼD等が挙げられる。このものは粉末リパーゼである。なお、このリパーゼDについては現在、Rhizopus oryzae由来に変更されているが、従来はRhizopus delemar由来の表記であった。
Alcaligenes sp.由来のリパーゼとしては、名糖産業の商品:リパーゼQLM等が挙げられる。このものは粉末リパーゼである。
Rhizomucor miehei由来のリパーゼとしては、ノボザイムズ社の商品:Palatase 20000L等が挙げられる。パタラーゼ(Palatase)は、水溶液にリパーゼが溶解・分散した形態で市販されているが、限外ろ過膜を使用して該水溶液をろ過することにより低分子成分を除去してリパーゼ含有水溶液とし、例えば、スプレードライやフリーズドライを用いて噴霧することにより得ることができる。
Thermomyces lanuginosus由来のリパーゼとしては、ノボザイムズ社の商品:Lipozyme TL 100L等が挙げられる。粉末リパーゼは、上述した方法と同様にして得ることができる。
上記リパーゼ組成物に含まれる豆類蛋白としては、エンドウ、ソラマメ、ダイズ、アズキ、インゲン及びササゲなどの豆類の蛋白があげられる。これらのうち、エンドウ蛋白、ソラマメ蛋白及びダイズ蛋白が好ましく、特にエンドウ蛋白、ソラマメ蛋白が好ましい。
これらの豆類蛋白は、常法により抽出して製造したものや、市販されているものを使用することができる。市販されているものとして、例えば、ダイズ蛋白やエンドウ蛋白があり、特にダイズ蛋白は蛋白含量によって分類されている。酵素の活性化及び安定性をより向上させるためには、豆類蛋白中の蛋白含量は、好ましくは60〜95質量%であり、より好ましくは70〜90質量%である。
蛋白含量の測定方法は、ケルダール法、UV法、ローリー法、BCA法などの他、少量で容易に測定できるデュマ(燃焼)法が挙げられ、窒素含量を測定することにより求めることができる。
上記リパーゼ組成物中、リパーゼに対する豆類蛋白の質量は、0.1〜200倍の量であるのが好ましく、1.0〜100倍の量であるのがより好ましく、3.0〜50倍の量が最も好ましい。
豆類から蛋白質を抽出する方法として、例えば、豆類を破砕した後、水又はアルカリ性水溶液で抽出し、その抽出液から酸により蛋白を沈殿させることによって得る方法が挙げられる。
より具体的には、原料の豆類を水に浸し、吸水した豆を破砕して、水酸化ナトリウム水溶液を添加して0.1Nのアルカリ性水溶液とし、豆破砕物から水中に蛋白を可溶化して抽出する。その後、この溶液に、例えば希塩酸水溶液を添加してpH3〜6程度の弱酸性水溶液とし、可溶化していた蛋白を析出・沈殿させることができる。使用する酸は、無機酸、有機酸のどちらでもよいが、強酸である塩酸等を使用する場合には希釈して使用するか、抽出液に少量ずつ使用することが好ましい。有機酸としては、クエン酸、酢酸等が挙げられる。
また、ダイズから蛋白質を得る方法として、脱脂ダイズを酸性水溶液やアルコールで洗浄して蛋白を得る方法もある。ダイズは他の豆類よりも脂肪含量が多いため、脱脂ダイズを用いて、先に説明した方法により、蛋白質を抽出・分離することが好ましい。
このようにして沈殿した豆類蛋白は、例えば1,000〜3,000×gの遠心分離によって分離することができ、分離した豆類蛋白は、例えばフリーズドライなどの減圧乾燥、スプレードライによる乾燥等によって乾燥させ粉末とすることができる。
なお、得られる蛋白質の劣化を防ぐために、蛋白の抽出及び乾燥等の処理を行う際には、蛋白質を高濃度の強酸・強アルカリ水溶液に長時間接触させないこと、高温に長時間放置しないようにすることが重要である。この際、プロテアーゼインヒビター等は、必要に応じて、添加しても添加しなくてもよい。
上記リパーゼ組成物は、水分含量が10質量%以下であるのが好ましく、特に、1〜8質量%であるのが好ましい。
上記リパーゼ組成物の粒径は任意とすることができるが、リパーゼ組成物の90質量%以上が粒径1〜100μmであるのが好ましい。平均粒径は10〜80μmが好ましい。又、リパーゼ組成物の形状は球状であるのが好ましい。
リパーゼ組成物の粒径は、例えば、HORIBA社の粒度分布測定装置(LA−500)を用いて測定することができる。
リパーゼ組成物は、リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液を、スプレードライ、フリーズドライ、及び溶剤沈澱・乾燥の中から選ばれるいずれか1種の乾燥方法で乾燥し、製造することができる。
ここで、リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液は、粉末リパーゼと豆類蛋白を水に溶解・分散させたり、豆類蛋白が溶解・分散した水溶液に粉末リパーゼを混合したり、又は、後に説明するリパーゼ含有水溶液に豆類蛋白を混合することにより得ることができる。
リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液を乾燥させる過程では、リパーゼ及び/又は豆類蛋白の粒子が凝集して、リパーゼ及び豆類蛋白を含有する造粒物が形成される。この造粒物は、リパーゼの培地成分を含んでいてもよい。
このようにして調製したリパーゼ組成物は、そのままエステル交換に使用することができる。
リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液中の水の量は、リパーゼ及び豆類蛋白との合計質量に対して水の質量を調整する。具体的には、リパーゼ及び豆類蛋白との合計質量に対する水の質量が、0.5〜1,000倍であるのが好ましく、1.0〜500倍であるのがより好ましく、3.0〜100倍が最も好ましい。
特に、スプレードライによりリパーゼ組成物を製造する場合は、装置の特性からリパーゼ及び豆類蛋白との合計質量に対する水の質量が、2.0〜1,000倍であるのが好ましく、2.0〜500倍であるのがより好ましく、3.0〜100倍が最も好ましい。なお、リパーゼ含有水溶液を原料として使用する場合で、リパーゼ含有水溶液中のリパーゼ含量が不明な時は、フリーズドライ、その他の減圧乾燥によりリパーゼ含有水溶液を粉末化してリパーゼ含量を求め、リパーゼ質量を算出することができる。
ここで、リパーゼ含有水溶液としては、菌体を除去したリパーゼ培養液、精製培養液、これらから得たリパーゼを再度水に溶解・分散させたもの、市販の粉末リパーゼを再度水に溶解・分散させたもの、市販の液状リパーゼ等が挙げられる。さらに、リパーゼ活性をより高めるために塩類等の低分子成分を除去したものがより好ましく、また、粉末性状をより高めるために糖等の低分子成分を除去したものがより好ましい。
リパーゼ培養液としては、例えば、大豆粉、ペプトン、コーン・ステープ・リカー、K2HPO4、(NH42SO4、MgSO4・7H2O等含有する水溶液があげられる。これらの濃度としては、大豆粉0.1〜20質量%、好ましくは1.0〜10質量%、ペプトン0.1〜30質量%、好ましくは0.5〜10質量%、コーン・ステープ・リカー0.1〜30質量%、好ましくは0.5〜10質量%、K2HPO4 0.01〜20質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。又、(NH42SO4は0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜5質量%、MgSO4・7H2Oは0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜5質量%である。培養条件は、培養温度は10〜40℃、好ましくは20〜35℃、通気量は0.1〜2.0VVM、好ましくは0.1〜1.5VVM、攪拌回転数は100〜800rpm、好ましくは200〜400rpm、pHは3.0〜10.0、好ましくは4.0〜9.5に制御するのがよい。
菌体の分離は、遠心分離、膜ろ過などで行うのが好ましい。また、塩類や糖等の低分子成分の除去は、UF膜処理により行うことができる。具体的には、UF膜処理を行い、リパーゼを含有する水溶液を1/2量の体積に濃縮後、濃縮液と同量のリン酸バッファーを添加するという操作を1〜5回繰り返すことにより、低分子成分を除去したリパーゼ含有水溶液を得ることができる。
遠心分離は200〜20,000×g、膜ろ過はMF膜、フィルタープレスなどで圧力を3.0kg/m2以下にコントロールするのが好ましい。菌体内酵素の場合は、ホモジナイザー、ワーリングブレンダー、超音波破砕、フレンチプレス、ボールミル等で細胞破砕し、遠心分離、膜ろ過などで細胞残さを除去することが好ましい。ホモジナイザーの攪拌回転数は500〜30,000rpm、好ましくは1,000〜15,000rpm、ワーリングブレンダーの回転数は500〜10,000rpm、好ましくは1,000〜5,000rpmである。攪拌時間は0.5〜10分、好ましくは1〜5分がよい。超音波破砕は1〜50kHz、好ましくは10〜20kHzの条件で行うのが良い。ボールミルは直径0.1〜0.5mm程度のガラス製小球を用いるのがよい。
乾燥工程前の途中の工程において、リパーゼ含有水溶液を濃縮してもよい。濃縮方法は、特に限定されるものではないが、エバポレーター、フラッシュエバポレーター、UF膜濃縮、MF膜濃縮、無機塩類による塩析、溶剤による沈殿法、イオン交換セルロース等による吸着法、吸水性ゲルによる吸水法等があげられる。好ましくはUF膜濃縮、エバポレーターがよい。UF膜濃縮用モジュールとしては、分画分子量3,000〜100,000、好ましくは6,000〜50,000の平膜または中空糸膜、材質はポリアクリルニトリル系、ポリスルフォン系などが好ましい。
次に、リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液を乾燥する方法であるスプレードライ、フリーズドライ、又は溶剤沈澱・乾燥について説明する。
スプレードライは、例えば、ノズル向流式、デイスク向流式、ノズル並流式、デイスク並流式等の噴霧乾燥機を用いて行うのがよい。好ましくはデイスク並流式が良く、アトマイザー回転数は4,000〜20,000rpm、加熱は入口温度100〜200℃、出口温度40〜100℃で制御してスプレードライするのが好ましい。
フリーズドライ(凍結乾燥)は、例えば、ラボサイズの少量用凍結乾燥機、棚段式凍結乾燥により行うのが好ましい。さらに、減圧乾燥により調製することもできる。
溶剤沈殿・乾燥は、リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液を、使用する溶剤に徐々に添加して沈殿物を生成させ、得られた沈殿物を遠心分離機を用いて遠心分離を行って沈殿を回収した後、減圧乾燥する。一連の操作は、リパーゼ組成物の変性・劣化を防止するために、室温以下の低温条件下で行うのが好ましい。
溶剤沈澱で用いる溶剤として、例えば、エタノール、アセトン、メタノール、イソプロピルアルコール、及びヘキサン等の水溶性溶剤又は親水性溶剤が挙げられ、これらの混合溶剤も使用することができる。その中でもリパーゼ組成物の活性をより高めるために、エタノール又はアセトンを用いることが好ましい。
使用する溶剤の量は特に限定されないが、リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液の体積に対し、1〜100倍の体積の溶剤を使用するのが好ましく、2〜10倍の体積の溶剤を使用するのがより好ましい。
また、溶剤沈澱した後、沈殿物は静置後にろ過により得ることができるが、1,000〜3,000×g程度の軽度な遠心分離により得ることもできる。得られた沈殿物の乾燥は、例えば、減圧乾燥により行うことができる。
次に、脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸を含有するリパーゼ組成物について説明する。本発明の脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸を含有するリパーゼ組成物は、粉末であっても、油状のものであっても良い。
本発明の脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸を含有するリパーゼ組成物は、リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液に、脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸を接触させる工程の後、乾燥することにより得ることができる。このような脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸の接触を行うことにより、リパーゼ活性及び安定性をより向上させることができる。
使用する脂肪酸エステルとしては、モノアルコール又は多価アルコールと脂肪酸との脂肪酸エステルが挙げられる。多価アルコールの脂肪酸エステルは、部分エステルでも良く、フルエステルでも良い。
ここで、モノアルコールとしてはアルキルモノアルコール、フィトステロール等のステロール類が挙げられる。アルキルモノアルコールを構成するアルキル部分は、炭素数が6〜12の中鎖アルキル又は炭素数が13〜22の長鎖アルキルであるのが好ましく、飽和でも不飽和でもよく、直鎖でも分岐鎖でもよい。フィトステロールとしては、例えばシトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、フコステロール、スピナステロール、ブラシカステロール等が好ましい。また、多価アルコールとしては、グリセリン、ジグリセリンやデカグリセリン等のグリセリン縮合物、プロピレングリコール等のグリコール類、ソルビトール等が挙げられる。
使用する脂肪酸エステルの構成脂肪酸、及び使用する脂肪酸は、特に限定されないが、油脂由来の脂肪酸であることが好ましい。例えば、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ウンデカン酸等の炭素数が6〜12の中鎖脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、エルシン酸等の炭素数が13〜22の長鎖不飽和脂肪酸が挙げられる。その他、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、エイコサン酸、ドコサン酸等の長鎖飽和脂肪酸も挙げられる。
本発明に使用する脂肪酸エステルとしては、油脂、油脂由来の脂肪酸を構成成分とするジグリセリド、モノグリセリドから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。また、脂肪酸エステルの一部を加水分解することにより得られる、部分エステルと脂肪酸の混合物を使用することもできる。
なお、上記リパーゼ組成物に使用する脂肪酸エステル及び脂肪酸は、リパーゼ組成物を用いて行うエステル交換に使用する原料と同じものを選択するのが好ましい。
ここで、本発明に脂肪酸エステルとして使用する油脂は、特に限定されないが、加水分解反応及びエステル化反応を行うことでリパーゼ組成物を製造する場合は、反応温度において液体の油脂を使用することが好ましい。
油脂として、例えば、菜種油、ひまわり油、オリーブ油、コーン油、ヤシ油、ゴマ油、紅花油、大豆油、それらのハイオレイン品種の油脂、綿実油、米油、アマニ油、パーム油、パーム油の分別油、パーム核油、つばき油、カカオ脂、シア脂、サル脂、及びイリッペ脂等などの植物性油脂、トリオレイン(トリオレイン酸グリセリド)、トリカプリリン(トリオクタン酸グリセリド)、トリアセチン(トリ酢酸グリセリド)、トリブチリン(トリブタン酸グリセリド)などのトリアシルグリセリド(合成油脂)、魚油、牛脂、ラード等の動物性油脂といった油脂の1種又は2種以上の混合物があげられる。これらの中でも植物性油脂が好ましい。
次に、脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸を含有するリパーゼ組成物の製造方法について説明する。
脂肪酸エステル、又は脂肪酸エステルと脂肪酸を原料として使用する場合、リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液に、脂肪酸エステル、又は脂肪酸エステルと脂肪酸を添加して接触させ、スターラーやスリーワンモーター等で均一に攪拌して加水分解及び/又は乳化・分散させた後に、スプレードライ、フリーズドライ又は溶剤沈殿・乾燥から選ばれる1種の乾燥方法で乾燥することで、リパーゼ組成物を製造することができる。
ここで、乾燥を、エステル化反応を伴う脱水により行うこともできる。すなわち、加水分解及び/又は乳化・分散させた後、続いて脱水しながらエステル化反応を行い、必要に応じて未反応物等の油分をろ過することにより、リパーゼ組成物を製造することができる。
ここで、加水分解について説明をしておく。
リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液に、脂肪酸エステル、又は脂肪酸エステルと脂肪酸を添加して行う加水分解反応は、特に限定されないが、常圧下で行うことができる。
加水分解反応の温度は、20〜50℃が好ましく、30〜45℃が特に好ましい。加水分解を終了させる時機は、原料として油脂を用いた場合、加水分解の進行の度合いをG度によって決定することができ、その程度は反応時間、水の量、撹拌条件等により異なる。 加水分解反応は、目的とするG度に達したときに終了させれば良く、G度が2.9〜0となるまで行うのが好ましく、2.5〜0の範囲内となることがより好ましい。ここで、G度が0とは、脂肪酸とグリセリンに完全に加水分解された状態を示す。
ここで、G度とは、加水分解反応途中に反応液を採取してトリメチルシリル化(TMS化)したものをGC(ガスクロマトグラフィー)分析し、各グリセリド(グリセリン(GLY)、モノグリセリド(MG)、ジグリセリド(DG)、トリアシルグリセリド(TG))のピークエリア%を求めた。得られた数値を使ってTMS化された各グリセリドからのモル換算を行い、再度グリセリドの百分率として各成分(GLY、MG、DG、TG)の存在比を求め、その値を次式にあてはめて算出することができる。
G度=(MG+2×DG+3×TG)/100
また、脂肪酸エステルとして、脂肪酸の部分エステルを使用する場合は、加水分解処理を行わない方法、すなわち、リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液に、脂肪酸エステル、又は脂肪酸エステルと脂肪酸を添加後、攪拌してただちにスプレードライ、フリーズドライ又は溶剤沈殿・乾燥から選ばれる1種の乾燥方法で乾燥することで、リパーゼ組成物を製造することもできる。
脂肪酸のみを使用する場合は、リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液に、脂肪酸を添加し、スターラーやスリーワンモーター等で均一に攪拌して乳化・分散させた後に、スプレードライ、フリーズドライ又は溶剤沈殿・乾燥から選ばれる1種の乾燥方法で乾燥することで、リパーゼ組成物を製造することもできる。
リパーゼ組成物の製造に使用する脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸の添加量は、リパーゼ及び豆類蛋白の合計質量に対して0.1〜500倍の質量であるのが好ましく、0.2〜100倍の質量であるのがより好ましく、0.3〜50倍の質量が最も好ましい。
ただし、スプレードライを使ってリパーゼ組成物を製造する場合、使用する脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸の添加量は、リパーゼ及び豆類蛋白の合計質量に対して0.1〜10倍の質量であるのが好ましく、0.2〜10倍の質量であるのがより好ましく、0.3〜10倍の質量が最も好ましい。
スプレードライを使用する場合、脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸の添加量が多くなると、水分の蒸発が不完全になり、得られるリパーゼ組成物が過剰な脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸により回収しにくくなる等の問題が発生するからである。
スプレードライの装置の改良や回収形態の変更により、使用する脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸の添加量の上限値を高くすることもできるが、必要以上に脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸を含有するとろ過等の工程が必要となる。
脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸を含有するリパーゼ組成物を、溶剤沈殿を用いて製造する場合、使用する溶剤の量は、脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸と、リパーゼ及び豆類蛋白を溶解・分散させた水溶液とを合計した全質量の値に対し、1〜100倍の体積の溶剤を使用するのが好ましく、2〜10倍の体積の溶剤を使用するのがより好ましい。
溶剤沈殿を行う前に、後に説明するろ過助剤を添加した場合には、更にろ過助剤を加えた質量を全質量として、溶剤を使用する。
次に、エステル化反応を伴う脱水による乾燥について説明する。すなわち、加水分解及び/又は乳化・分散させた後、続いて脱水しながらエステル化反応を行い、必要に応じて未反応物等の油分をろ過することにより、リパーゼ組成物を製造することができる。
加水分解後に行うエステル化反応は、脱水しながら、常圧から10hPa程度までの減圧度に達する環境下で行うことが好ましい。
エステル化反応の反応温度は特に限定されないが、20〜80℃が好ましく、30〜60℃がより好ましい。この温度範囲であると、エステル化反応がより早く進行し、さらに、リパーゼの失活を生じることが少ないからである。
エステル化反応を終了させる時機もエステル化の進行の度合いをG度によって決定することができ、その程度は反応温度、リパーゼ濃度により異なる。エステル化反応液のG度は、前述の方法で算出することができる。そして、目的とするG度に達したときに、エステル化反応を終了させる。
ここで、エステル化反応後、各グリセリドの合計を基準としてトリアシルグリセリド含量が100%となっていれば、エステル化反応液のG度は3.0となる。
本発明で行うエステル化反応は、反応後のG度の値が、加水分解後のG度の値から0.2以上増加した値となるよう行うことが好ましい。
そして、エステル化反応後のG度は、1.0〜2.99であることが好ましい。
ここで、前述の加水分解の好ましい範囲と重なる部分が存在するが、これは、例えば加水分解後のG度が0.5のとき、エステル化反応により1.0程度までエステル化を行う場合や加水分解後のG度が1.5のとき、エステル化反応により2.0程度までエステル化を行う場合があるからである。
エステル化反応を終了させた後は、必要に応じてろ過により未反応物等の過剰な油分を除去して、本発明の脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸を含有するリパーゼ組成物を得ることができる。
上記乾燥により得られた後のリパーゼ組成物が含有する脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸(以下、含油分ともいう)の質量は、リパーゼ及び豆類蛋白の合計質量に対し0.01〜50倍であるのが好ましく、0.1〜10倍であるのがより好ましい。
また、後に説明するろ過助剤を含む場合は、リパーゼ、豆類蛋白及びろ過助剤の合計質量に対し0.01〜50倍であるのが好ましく、0.1〜10倍であるのがより好ましい。
また、後述するが、エステル交換に使用する油脂を用いて、エステル化反応を伴う脱水により製造したリパーゼ組成物を洗浄した場合であっても、リパーゼ組成物が含有する脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸の好ましい質量は、これと同じである。
本発明のリパーゼ組成物の製造では、更に、ろ過助剤を添加する工程を含むことができる。
リパーゼ組成物の乾燥をエステル化反応を伴う脱水により行う場合は、エステル化反応前、エステル化反応中又はエステル化反応後に、ろ過助剤を添加することができる。ろ過助剤を添加することにより、エステル化反応をした後にろ過処理をスムーズに行うことができるので好ましい。
エステル化反応前又はエステル化反応中にろ過助剤を添加する場合は、その際に、更に油脂を添加してもよい。添加することにより粘度が増加し、撹拌が悪くなった場合は、このように油脂を追加することによって、反応溶液の流動性が良くなるからである。
使用できるろ過助剤としては、シリカゲル、セライト、セルロース、でんぷん、デキストリン、活性炭、活性白土、カオリン、ベントナイト、タルク、砂等があげられる。このうち、シリカゲル、セライト、セルロースが好ましい。これらのろ過助剤の粒径は任意でよいが、1〜100μmが好ましく、5〜50μmが特に好ましい。
エステル化反応前後又は反応中に使用できるろ過助剤は、リパーゼ及び豆類蛋白の合計質量に対し1〜500質量%の量を添加することが好ましく、10〜200質量%の量を添加することがさらに好ましい。この範囲の量を使用すると、ろ過時の負担がより小さくなり、大規模なろ過設備や高度な遠心分離等のろ過前処理を必要としないからである。
また、本発明のエステル化反応を伴う脱水以外の乾燥方法により得られるリパーゼ組成物中にろ過助剤を含有させることもできる。スプレードライ又はフリーズドライにより乾燥を行ってリパーゼ組成物を得る場合には、乾燥の前又は後のどちらでろ過助剤を添加してもよい。
溶剤沈殿後に乾燥させる方法によって乾燥を行う場合には、乾燥して得られたリパーゼ組成物へろ過助剤を添加するのが好ましい。
得られたリパーゼ組成物に含有させるろ過助剤の量は、リパーゼと豆類蛋白の合計質量を基準として1〜500質量%とすることができ、10〜200質量%であることがさらに好ましい。
また、先に説明した製造方法で得られたリパーゼ組成物を、脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸で洗浄する工程を含む方法により精製することもできる。
洗浄は、先に説明した製造方法で得られたリパーゼ組成物に、脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸を加え、必要に応じて加熱をし、液体状態で攪拌後、ろ過することにより行うことができる。
ろ過は、自然ろ過、吸引ろ過、加圧ろ過等の方法が挙げられる。
ここで、洗浄に使用する脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸は、本発明のリパーゼ組成物を用いてエステル交換反応を行う際に、原料として使用する脂肪酸エステル及び/又は脂肪酸と同じものを用いるのが好ましい。なぜなら、得られるエステル交換反応物への不純物の混入を避けることができるためである。
なお、エステル化反応を伴う脱水により乾燥してリパーゼ組成物を得る場合は、かかる洗浄は、エステル化未反応物及び脂肪酸のろ過工程前、又はろ過工程後に行うことができるが、ろ過工程後に行うのが好ましい。
このようにして得られた1,3選択性粉末リパーゼと豆類蛋白とを含有する1,3選択性リパーゼ組成物を本発明に用いることができる。
上述のように得た、担体に固定化されたサーモマイセス属由来のリパーゼの粉砕品とろ過助剤とを含有するリパーゼ組成物又は豆類蛋白と共に造粒された1,3選択性リパーゼ組成物を用いて、本発明のエステル交換反応、1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン(POP)に富む油脂とトリステアリン(StStSt)に富む油脂とのエステル交換反応を行うことができる。このようなエステル交換反応の条件については、特に限定するものではなく、常法により行うことができる。
反応温度は、反応基質である油脂が溶解し酵素活性を有する温度であれば何度でもかまわないが、60〜100℃程度で行うことが好ましく、70〜80℃で行うことがより好ましい。
また、リパーゼ組成物の添加量としては0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜5質量%がより好ましい。最適な量は、反応温度、設定する反応時間、得られたリパーゼ組成物の活性等により決定される。
反応時間は、リパーゼ組成物の添加量や反応温度によって変化するが、0.1〜50時間が好ましく、0.1〜20時間がより好ましく、0.5〜5時間がさらに好ましい。
本発明のリパーゼ組成物は、リパーゼ活性の点で優れているだけでなく、操作性及び安定性にも優れているため、例えば該リパーゼ組成物の存在下で1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリンに富む油脂とトリステアリンに富む油脂とのエステル交換反応を行い、次いでリパーゼ組成物をろ過・遠心分離等により回収し、リサイクルして、触媒活性が著しく低下するまで、繰り返し本発明のエステル交換反応に用いることができる。本発明のリパーゼ組成物は、上記エステル交換反応を行ってから回収し、上述するようにトリアシルグリセリド、好ましくは長鎖脂肪酸トリアシルグリセリドと中鎖脂肪酸トリアシルグリセリドとを接触させてから、リサイクルして繰り返しエステル交換反応に用いてもよい。このようにトリアシルグリセリド、好ましくは長鎖脂肪酸トリアシルグリセリドと中鎖脂肪酸トリアシルグリセリドとを接触させることにより、本発明のリパーゼ組成物のリパーゼ活性を回復させることができる。
本発明のエステル交換反応を行って得られた1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン(StOSt)及び2−オレオイルパルミトイルステアロイルグリセリン(POSt)に富む油脂は、必要に応じて更なる任意の処理を行ってから、代用油脂(ハードバター)として菓子類、特にチョコレート製品の製造に用いることができる。
任意の処理の1つとしては、溶剤分別といった当業者によく知られた分別手段を用いて、高融点(例えば40℃以上)及び/又は低融点(例えば20℃以下)の画分を除去することが挙げられる。これらの分別手段を繰り返すことにより数段階の分別を行い、より選択的に所望のトリアシルグリセリド組成の画分を得ることもできる。また別の任意の処理としては、当業者によく知られた手法を用いて、精製(脱酸、脱色、脱臭)を行うことが挙げられる。
更に、本発明のエステル交換方法によって得られた油脂に、特定のトリアシルグリセリドの分取、除去又は添加などを行うことによってトリアシルグリセリドの組成比を調整し、所望のトリアシルグリセリド組成の油脂を得ても良い。具体的には、本発明の油脂の改質方法によって得られた油脂をカカオバター代用脂として用いてチョコレート菓子を製造する場合、シア脂、サル脂、パーム油中融点分画等を更に添加することもできる。例えば、StOSt、POSt、POPの組成比をこれらの油脂の添加量を調整することによって、該代用脂の融点を調整することができ、品質の安定したチョコレート製品を得ることができる。
また、本発明の方法に使用する1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン(POP)に富む油脂とトリステアリン(StStSt)に富む油脂の種類・反応開始時の仕込み比率などを変えることによっても、得られる油脂の組成を制御することができ、用途目的に適った組成の代用油脂を得ることができる。
次に、本発明を実施例によって詳細に説明する。
〔製造例1:リパーゼ組成物1の調製〕
当社特許特願2005-169836の実施例1および4に準じた方法でリパーゼ組成物を調製した。具体的な方法を以下に記載する。
ノボザイムズA/S社製リポザイムTL-IM5gを特殊機化工業(株)製L型マイコロイダーを用いて粉砕した。粉砕したリパーゼの粒子径を堀場製作所製の粒度分布計LA−500を用いて測定したところ、平均粒子径66.4μmであった。この粉末にろ過助剤としてセルロースパウダー(商品名:KCフロック、平均粒子径:30μm、日本製紙ケミカル社製)を5g加えて組成物を得た。本組成物5gに対し、菜種油90gおよびODO(日清オイリオグループ(株)社製)10gを添加して25℃で5時間攪拌した後ろ過して、リパーゼ組成物1を得た。
〔製造例2:リパーゼ組成物2の調製〕
当社特許特願2005-256447の製造例5および実施例12に準じた方法でリパーゼ組成物を調製した。具体的な方法を以下に記載する。
攪拌機付き反応容器に粉末リパーゼ(商品名:リパーゼD、天野エンザイム(株))0.1gと水11mlを添加し、攪拌しながら溶解・分散させてリパーゼ含有水溶液とした。このリパーゼ含有水溶液に対して、黄色エンドウ蛋白(商品名:PP−CS、オルガノ ダニスコ フードテクノ(株))2.0gを添加し、攪拌して溶解・分散させた。ここにハイオレイックひまわり油(商品名:オレインリッチ、昭和産業(株))1.6gを添加し、40℃で2時間攪拌して油脂を加水分解させた。溶液を40℃に維持したまま粉末セルロース(商品名:KCフロック、日本製紙ケミカル(株))1.2gを添加してよく攪拌し、スプレードライヤーを用い、入口温度130℃、乾燥空気量0.7〜1.1m3/min、噴霧圧力11〜12kPaの条件下噴霧して、リパーゼ組成物2を1.7g得た。
〔比較例1〕
パーム油中融点画分(組成:POP 62.3質量%)10gと菜種極度硬化油(横関油脂製、組成:StStSt 78.7質量%)10gを溶解混合し、ここにリパーゼとしてノボザイムズA/S社製リポザイムRM-IM(ムコール・ミーハイ由来の固定化リパーゼ)を3.0質量%添加し、75℃で15時間攪拌反応した。ろ過処理により酵素を除去し、反応物1を18.8g得た。反応は、POP/POSt/StOStの比率がカカオバターと同等の1/2/1になるまで行った。
〔実施例1〕
パーム油中融点画分(組成:POP62.3質量%)600gと菜種極度硬化油(横関油脂製、組成:StStSt 78.7質量%)600gを溶解混合し、ここに製造例1で調製したリパーゼ組成物1を0.3質量%添加し、75℃で4時間攪拌反応した。ろ過処理により酵素粉末を除去し、反応物2を1192g得た。反応は、POP/POSt/StOStの比率がカカオバターと同等の1/2/1になるまで行った。得られた反応物2から溶剤分別により高融点部および低融点部を除去した後、精製(脱色、脱臭)を行い、ハードバター1(HB1)を320g得た。原料のPMFおよびハードバター1のTAG(トリアシルグリセリド)組成を表1に示す。
表1 TAG組成
Figure 2008022744
P:パルミチン酸、St:ステアリン酸、O:オレイン酸、L:リノール酸、tr:微量(trace)
〔実施例2〕
パーム油中融点画分(組成:POP62.3質量%)10gと菜種極度硬化油(横関油脂製、組成:StStSt 78.7質量%)10gを溶解混合し、ここに製造例2で調製したリパーゼ組成物2を2.0質量%添加し、75℃で4時間攪拌反応した。ろ過処理により酵素粉末を除去し、反応物3を19g得た。反応は、POP/POSt/StOStの比率がカカオバターと同等の1/2/1になるまで行った。
〔実施例3〕
パーム油中融点画分(組成:POP62.3質量%)10gと菜種極度硬化油(横関油脂製、組成:StStSt 78.7質量%)10gを溶解混合し、ここにリパーゼとしてノボザイムズA/S社製リポザイムTL-IMを3.0質量%添加し、75℃で5時間攪拌反応した。ろ過処理により酵素を除去し、反応物4を19g得た。反応は、POP/POSt/StOStの比率がカカオバターと同等の1/2/1になるまで行った。
比較例1及び実施例1〜3で得られた反応物1〜4のTAG組成およびPOP/POSt/StOSt比を表2に示す。
表2 TAG組成とPOP/POSt/StOSt比
Figure 2008022744
P:パルミチン酸、St:ステアリン酸、O:オレイン酸、L:リノール酸
表2に示されるように、一般的に用いられる1,3選択的なリパーゼであるRM-IM(ムコール ミーハイ由来の未粉砕固定化酵素)を用いた比較例1と、サーモマイセス属由来の酵素を用いた実施例1および3、豆類蛋白と共に造粒されたリパーゼ組成物を用いた実施例2を比較すると、酵素濃度は同等またはそれ以下であるにもかかわらず、反応時間は大幅に短縮されており、実施例1〜3はきわめて効率の良いものである。
また、本発明の担体に固定化されたサーモマイセス属由来の1,3選択性リパーゼの粉砕物(製造例1)を用いた場合(実施例1)、未粉砕品(実施例3)と比較して酵素濃度1/10でかつ短い反応時間にてカカオバターと同等のPOP/POSt/StOSt比を達成した。製造例1で得られたリパーゼ組成物を用いたエステル交換法はとりわけきわめて効率の良いものである。
〔実施例4〕
上記ハードバター1を用い、表3の配合組成で、常法に従ってチョコレートを製造した。製造時のテンパリング性や粘度、型抜けなどに特に問題はなかった。対照として、実施例1で得たハードバター1の代わりにカカオバターを用いた対照チョコレートを製造した。







表3 チョコレートの配合(重量%)
Figure 2008022744
(チョコレート評価結果)
上記方法で製造したチョコレートは、20℃にて1週間保存した後に、スナップ性、艶、口溶けについて評価を行った。その評価結果は表4に示す。
本発明の方法を用いて得られたハードバター1をカカオバター代用脂として用いて製造したチョコレートは、対照と同等の適正な性状を示した。
表4 板チョコレートの評価結果
Figure 2008022744
10人のパネラーによる官能試験によって評価した。判定基準は以下のとおりである。
<判定基準>
スナップ性 ◎:きわめて良好なスナップ性を持つ
○:良好なスナップ性を持つ
△:スナップ性に劣る
口溶け ◎:口どけがきわめて良好である
○:口どけが良好である
△:口どけが悪い
艶 ◎:きわめて良好
○:良好だが一部にくもりがみられる
△:艶がない
剥離性 ◎:冷却後15分ではがれる
○:冷却後20分ではがれる
△:はがれない

Claims (13)

  1. 1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリンに富む油脂とトリステアリンに富む油脂とを、サーモマイセス属由来の1,3選択性リパーゼを含むリパーゼ組成物又は豆類蛋白と共に造粒された1,3選択性リパーゼ組成物を用いてエステル交換反応させた後、トリ飽和トリアシルグリセリドを実質的に除去することを特徴とする油脂の改質方法。
  2. 1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリンに富む油脂が、パーム油中融点画分である請求項1記載の油脂の改質方法。
  3. トリステアリンに富む油脂が菜種油または大豆油の極度硬化油である請求項1又は2記載の油脂の改質方法。
  4. サーモマイセス属由来の1,3選択性リパーゼを含むリパーゼ組成物が担体に固定化されたものである請求項1〜3のいずれか1項記載の油脂の改質方法。
  5. サーモマイセス属由来の1,3選択性リパーゼを含むリパーゼ組成物が、シリカ担体に固定化された固定化リパーゼの粉砕品である請求項1〜4のいずれか1項記載の油脂の改質方法。
  6. リパーゼ組成物の平均粒子径が1〜100μmである請求項1〜5のいずれか1項記載の油脂の改質方法。
  7. サーモマイセス属由来の1,3選択性リパーゼを含むリパーゼ組成物を、エステル交換反応に用いた後、トリアシルグリセリドと接触させてから、エステル交換反応に繰り返し用いる、請求項1〜6のいずれか1項記載の油脂の改質方法。
  8. 豆類蛋白と共に造粒された1,3選択性リパーゼ組成物がリゾプス オリーゼ由来のリパーゼである請求項1〜3のいずれか1項記載の油脂の改質方法。
  9. リパーゼ組成物が、さらにろ過助剤を含有する請求項1〜8のいずれか1項記載の油脂の改質方法。
  10. リパーゼとろ過助剤との質量比が1/10〜10/1である請求項9記載の油脂の改質方法。
  11. ろ過助剤がセルロースである請求項9又は10記載の油脂の改質方法。
  12. ろ過助剤が粉状である請求項9〜11のいずれか1項記載の油脂の改質方法。
  13. 1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリンに富む油脂とトリステアリンに富む油脂とを、サーモマイセス属由来の1,3選択性リパーゼを含むリパーゼ組成物又は豆類蛋白と共に造粒された1,3選択性リパーゼ組成物を用いてエステル交換反応させた後、トリ飽和トリアシルグリセリドを実質的に除去することにより得られた1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン及び2−オレオイルパルミトイルステアロイルグリセリンに富む油脂を含むチョコレート製品。
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