JP2008019347A - ポリプロピレン系樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定の要件を満足するポリプロピレン樹脂(A)58〜80重量%と、0.02〜0.5g/10分であるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B)1〜16重量%と、1〜20g/10分であるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(C)1〜16重量%と、無機充填剤(D)18〜25重量%とを含有し、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B)とエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(C)の合計が2重量%以上17重量%未満であるポリプロピレン系樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
すなわち、本発明は、
ポリプロピレン樹脂(A)58〜80重量%と、
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B)1〜16重量%と、
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(C)1〜16重量%と、
無機充填剤(D)18〜25重量%とを含有し、
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B)とエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(C)の合計が2重量%以上17重量%未満であるポリプロピレン系樹脂組成物(ただし、ポリプロピレン系樹脂組成物の全量を100重量%とする)であって、
ポリプロピレン樹脂(A)が、結晶性プロピレン単独重合体部分と極限粘度が4.0〜5.5dl/gであるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分とを含有するプロピレン−エチレンブロック共重合体(A−1)、または、前記ブロック共重合体(A−1)と結晶性プロピレン単独重合体(A−2)とを含有するプロピレン重合体混合物(A−3)であり、
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B)が、炭素数4〜12のα−オレフィンとエチレンとを含有し、密度が0.850〜0.870g/cm3、メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が0.02〜0.5g/10分であるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムであり、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(C)が、炭素数4〜12のα−オレフィンとエチレンとを含有し、密度が0.850〜0.870g/cm3、メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が1〜20g/10分であるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムであるポリプロピレン系樹脂組成物に係るものである。
(1)前記の固体触媒成分(a)、有機アルミニウム化合物(b)および電子供与体成分(c)を接触させて得られる触媒系の存在下に、少なくとも2槽からなる重合槽を直列に配置し、1槽目の重合槽で結晶性プロピレン単独重合体部分を製造した後、生成物を第2槽目の重合槽に移し、第2槽目の重合槽でエチレン含有量が35〜48重量%であり、極限粘度が4.0〜5.5dl/gプロピレン−エチレンランダム共重合体部分を連続的に製造する方法、
(2)前記の固体触媒成分(a)、有機アルミニウム化合物(b)および電子供与体成分(c)を接触させて得られる触媒系の存在下に、少なくとも4槽からなる重合槽を直列に配置し、1〜2槽目の重合槽で結晶性プロピレン単独重合体部分を製造した後、生成物を第3槽目の重合槽に移し、第3〜4槽目の重合槽でエチレン含有量が35〜48重量%あり、極限粘度が4.0〜5.5dl/gであるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分を連続的に製造する方法、
等が挙げられる。
前記の触媒系を用いる製造方法によって得られた重合体に、過酸化物を配合し溶融混練して製造された重合体に含有されるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度([η]EP)は、溶融混練して製造された重合体の20℃キシレン可溶成分の極限粘度を測定することによって求められる。
過酸化アルキル類としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t―ブチルパーオキサイド、ジ−t―ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブチルクミル、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリパーオキソナン等が挙げられる。
過酸化エステル類としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、α−クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t―ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシル−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルーパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、t−アミルパーオキシ3,5,5―トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ3,5,5―トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−ブチルパーオキシトリメチルアディペート等が挙げられる。
公知の触媒としては、例えば、バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物からなる触媒系、チーグラーナッタ触媒系又はメタロセン触媒系等が挙げられ、公知の重合方法としては、溶液重合法、スラリー重合法、高圧イオン重合法又は気相重合法等が挙げられる。
ポリプロピレン樹脂(A)の含有量が58重量%未満である場合、剛性が低下することがあり、80重量%を超えた場合、衝撃強度が低下することがある。
(1)ブロック共重合体(A−1)を事前に混練してペレット化し、同ペレットと共重合体ゴム(B)と共重合体ゴム(C)と無機充填剤(D)とを一括して、混練する方法。
(2)ブロック共重合体(A−1)を事前に混練してペレット化し、同ペレットと単独重合体(A−2)と共重合体ゴム(B)と共重合体ゴム(C)と無機充填剤(D)とを一括して、混練する方法。
(3)ブロック共重合体(A−1)と共重合体ゴム(B)と共重合体ゴム(C)とを混練した後、無機充填剤(D)を添加し、混練する方法。
(4)ブロック共重合体(A−1)と無機充填剤(D)を混練した後、共重合体ゴム(B)と共重合体ゴム(C)を添加し、混練する方法。
なお、上記(3)または(4)の方法において、結晶性プロピレン単独重合体(A−2)を、任意に添加しても良い。
ビニル芳香族化合物含有ゴムとしては、例えば、ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックからなるブロック共重合体等が挙げられ、その共役ジエン部分の二重結合の水素添加率として、好ましくは80重量%以上であり、より好ましくは85重量%以上である(ただし、共役ジエン部分に含有される二重結合の全量を100重量%とする)。
(1)極限粘度(単位:dl/g)
ウベローデ型粘度計を用いて濃度0.1、0.2および0.5g/dlの3点について還元粘度を測定した。極限粘度は、「高分子溶液、高分子実験学11」(1982年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方法すなわち、還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼロに外挿する外挿法によって求めた。テトラリンを溶媒として用いて、温度135℃で測定した。
(1−1a)結晶性プロピレン単独重合体部分の極限粘度:[η]P
結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体に含有される結晶性プロピレン単独重合体部分の極限粘度[η]Pは、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体の製造時に、第1工程である結晶性プロピレン単独重合体部分の重合後に、重合槽内より重合体パウダーを取り出し、上記(1)の方法で測定して求めた。
結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体に含有されるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度[η]EPは、プロピレン単独重合体部分の極限粘度[η]Pとプロピレン−エチレンブロック共重合体全体の極限粘度[η]Tを、それぞれ上記(1)の方法で測定し、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のプロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する重量比率Xを用いて、次式から算出して求めた。(プロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する重量比率Xは、下記(2)の測定方法によって求めた。)
[η]EP=[η]T/X−(1/X−1)[η]P
[η]P:プロピレン単独重合体部分の極限粘度(dl/g)
[η]T:プロピレン−エチレンブロック共重合体全体の極限粘度(dl/g)
[20℃キシレン可溶成分]
結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体5gを沸騰キシレン500mlに完全に溶解させた後、20℃に降温し4時間放置する。その後これを濾別し、20℃キシレン不溶部を分離した。濾液を濃縮、乾固してキシレンを蒸発させ、さらに減圧下60℃で乾燥して、20℃のキシレンに可溶な重合体成分を得た。
下記の条件で測定した13C−NMRスペクトルから、Kakugoらの報告(Macromolecules 1982,15,1150−1152)に基づいて求めた。
10mmΦの試験管中で約200mgのプロピレン−エチレンブロック共重合体を3mlのオルソジクロロベンゼンに均一に溶解させて試料を調整し、その試料の13C−NMRスペクトルを下記の条件下で測定した。
測定温度:135℃
パルス繰り返し時間:10秒
パルス幅:45°
積算回数:2500回
JIS−K−6758に規定された方法に従って、測定した。
ポリプロピレン樹脂(A)およびポリプロピレン系樹脂組成物については、測定温度230℃、荷重2.16kgで測定した。
共重合体ゴム(B)および共重合体ゴム(C)については測定温度190℃、荷重2.16kgで測定した。
JIS−K−7105に規定された方法に基づき、成形品の60°鏡面光沢度を測定した。
JIS−K−7110に規定された方法に従って、測定した。射出成形により成形された厚みが3.2mmであり、成形の後にノッチ加工されたノッチ付きの試験片を用いて、測定温度は−30℃で測定した。
アイソタクチック・ペンタッド分率として、A.ZambelliらによってMacromolecules,6,925(1973)に記載されている方法(すなわち13C−NMRを用いる方法)によって測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖(換言すればプロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖)の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率を求めた。ただし、NMR吸収ピークの帰属に関しては、その後発行されたMacromolecules,8,687(1975)に基づいて行った。
上記(4)の物性評価用の射出成形体である試験片は、住友重機械工業製 SE180D射出成形機、金型として、100mm×400mm×3.0mmt、成形温度220℃、金型温度50℃条件で成形を実施し、平板成形体を得た。
上記(5)の物性評価用の射出成形体である試験片は、東芝機械製IS150E−V型射出成形機を用い、成形温度220℃、金型冷却温度50℃の条件で射出成形を行って得た。
(1)固体触媒成分(I)
200リットルの円筒型反応器(直径0.35mの攪拌羽根を3対持つ撹拌機および幅0.05mの邪魔板4枚を備えた直径0.5mのもの)を窒素置換し、ヘキサン 54リットル、ジイソブチルフタレート 100g、テトラエトキシシラン 20.6kg及びテトラブトキシチタン 2.23kgを投入、撹拌した。次に、前記攪拌混合物に、ブチルマグネシウムクロリドのジブチルエーテル溶液(濃度2.1モル/リットル)51リットルを反応器内の温度を7℃に保ちながら4時間かけて滴下した。この時の攪拌回転数は150rpmであった。滴下終了後、20℃で1時間撹拌したあと濾過し、得られた固体について室温下トルエン 70リットルでの洗浄を3回実施し、トルエンを加え、固体触媒成分前駆体スラリーを得た。該固体触媒成分前駆体は、Ti:1.9重量%、OEt(エトキシ基):35.6重量%、OBu(ブトキシ基):3.5重量%を含有していた。その平均粒径は39μmであり、16μm以下の微粉成分量は0.5重量%であった。次いでスラリーの体積が49.7リットルとなるようにトルエンを抜き出し、80℃で1時間攪拌し、その後、スラリーを40℃以下となるように冷却し、攪拌下、テトラクロロチタン 30リットルと、ジブチルエーテル 1.16kgとの混合液を投入、さらにオルトフタル酸クロライド 4.23kgを投入した。反応器内の温度を110℃として3時間攪拌した後、濾過し、得られた固体について95℃にてトルエン 90リットルでの洗浄を3回実施した。トルエンを加え、スラリーとし、静置後、スラリーの体積が49.7リットルとなるようにトルエンを抜き出し、攪拌下、テトラクロロチタン 15リットルと、ジブチルエーテル 1.16kgと、ジイソブチルフタレート 0.87kgとの混合液を投入した。反応器内の温度を105℃として1時間攪拌した後、濾過し、得られた固体について95℃にてトルエン 90リットルでの洗浄を2回実施した。トルエンを加え、スラリーとし、静置後、スラリーの体積が49.7リットルとなるようにトルエンを抜き出し、攪拌下、テトラクロロチタン 15リットルと、ジブチルエーテル 1.16kgとの混合液を投入した。反応器内の温度を105℃として1時間攪拌した後、濾過し、得られた固体について95℃にてトルエン 90リットルでの洗浄を2回実施した。トルエンを加え、スラリーとし、静置後、スラリーの体積が49.7リットルとなるようにトルエンを抜き出し、攪拌下、テトラクロロチタン 15リットルと、ジブチルエーテル 1.16kgとの混合液を投入した。反応器内の温度を105℃として1時間攪拌した後、濾過し、得られた固体について95℃にてトルエン 90リットルでの洗浄を3回、ヘキサン 90リットルでの洗浄を2回実施した。得られた固体成分を乾燥し、固体触媒成分を得た。該固体触媒成分は、Ti:2.1重量%、フタル酸エステル成分:10.8重量%を含有していた。この固体触媒成分を、以下固体触媒成分(I)と呼ぶ。
(1)プロピレン単独重合体(HPP)の重合
特開平10-212319号公報記載の触媒を用い、一般的な溶媒重合法にて、系内の水素濃度と、重合温度を制御することによって得られた。得られたポリマーの極限粘度[η]Pは0.76dl/g、アイソタクチック・ペンタッド分率は0.991、分子量分布Q値(Mw/Mn)は5.3であった。またMFRは307g/10分であった。
固体触媒成分(I)を用い、第一段階でプロピレン単独重合体部分を重合した後、第二段階でプロピレン−エチレンランダム共重合体部分を、連続的に二段階の気相重合プロセスにより重合した。第一段階では系内の水素濃度と重合温度を制御し、第二段階でにおいては反応温度と反応圧力を一定に保つようにプロピレンを連続的に供給し、かつ、気相部の水素濃度、気相部のエチレン濃度を一定保つように水素とエチレンを供給しながらプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の気相重合を継続した。第一段階で重合したプロピレン単独重合体をサンプリングし分析した結果、極限粘度〔η〕Pは0.93dl/gであり、立体規則性(mmmm分率)は0.987であった。最終的に得られたプロピレン−エチレンブロック共重合体全体の極限粘度([η]Total)は1.64dl/gであった。分析の結果プロピレン−エチレンランダム共重合体含量(EP含量)は19.2重量%であったので、第三槽で生成したプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(EP部)の極限粘度[η]EPは4.6dl/gであった。又、分析の結果EP部でのエチレン含量は42重量%であった。またMFRは30g/10分であった。得られた重合体の分析結果を表1に示した。
固体触媒成分(I)を用い、第一段階でプロピレン単独重合体部分を重合した後、第二段階でプロピレン−エチレンランダム共重合体部分を、連続的に二段階の気相重合プロセスにより重合した。第一段階では系内の水素濃度と重合温度を制御し、第二段階でにおいては反応温度と反応圧力を一定に保つようにプロピレンを連続的に供給し、かつ、気相部の水素濃度、気相部のエチレン濃度を一定保つように水素とエチレンを供給しながらプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の気相重合を継続した。第一段階で重合したプロピレン単独重合体をサンプリングし分析した結果、極限粘度〔η〕Pは1.05dl/gであり、立体規則性(mmmm分率)は0.971であった。最終的に得られたプロピレン−エチレンブロック共重合体全体の極限粘度([η]Total)は1.33dl/gであった。分析の結果プロピレン−エチレンランダム共重合体含量(EP含量)は18.7重量%であったので、第三槽で生成したプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(EP部)の極限粘度[η]EPは2.5dl/gであった。又、分析の結果EP部でのエチレン含量は40重量%であった。またMFRは30g/10分であった。得られた重合体の分析結果を表1に示した。
プロピレン−エチレンブロック共重合体パウダー(BCPP―1)100重量部に対して、安定剤としてステアリン酸カルシウム(日本油脂製)0.05重量部、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザーGA80、住友化学製)0.05重量部、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト(ウルトラノックスU626、GEスペシャリティーケミカルズ製)0.05重量部を添加したのち、押し出し機で造粒した。
実施例−1で用いたBCPP−1ペレット60重量%、プロピレン単独重合体(HPP)パウダー10重量%、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B)としてエチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム EBR(密度0.861g/cm3、MFR(190℃、2.16kg荷重)g/10分)は0.2であった。)を9重量%、無機充填材(D)として平均粒子径2.7μmのタルク21重量%の組成割合とし、実施例−1と同様の処理を行いMFRと射出成形品の物性を評価した。表2に評価結果を示した。
BCPP−1ペレット57重量%、プロピレン単独重合体(HPP)パウダー10重量%、エチレン−オクテン−1ランダム共重合体ゴム EOR(密度0.857g/cm3、MFR(190℃、2.16kg荷重)g/10分)は1.0であった。)を12重量%、無機充填材(D)として平均粒子径2.7μmのタルク21重量%の組成割合で配合し、実施例−1と同様の処理を行いMFRと射出成形品の物性を測定した。
BCPP−2パウダー51重量%、プロピレン単独重合体(HPP)パウダー15重量%、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B)としてエチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム EBR(密度0.861g/cm3、MFR(190℃、2.16kg荷重)g/10分)は0.2であった。)を9重量%、エチレン−オクテン−1ランダム共重合体ゴム EOR(密度0.857g/cm3、MFR(190℃、2.16kg荷重)g/10分)は1.0であった。)を4重量%、無機充填材(D)として平均粒子径2.7μmのタルク21重量%の組成割合で配合し、実施例−1と同様の処理を行いMFRと射出成形品の物性を測定した。表2に評価結果を示した。
Claims (4)
- ポリプロピレン樹脂(A)58〜80重量%と、
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B)1〜16重量%と、
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(C)1〜16重量%と、
無機充填剤(D)18〜25重量%とを含有し、
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B)とエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(C)の合計が2重量%以上17重量%未満であるポリプロピレン系樹脂組成物(ただし、ポリプロピレン系樹脂組成物の全量を100重量%とする)であって、
ポリプロピレン樹脂(A)が、結晶性プロピレン単独重合体部分と極限粘度が4.0〜5.5dl/gであるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分とを含有するプロピレン−エチレンブロック共重合体(A−1)、または、前記ブロック共重合体(A−1)と結晶性プロピレン単独重合体(A−2)とを含有するプロピレン重合体混合物(A−3)であり、
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B)が、炭素数4〜12のα−オレフィンとエチレンとを含有し、密度が0.850〜0.870g/cm3、メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が0.02〜0.5g/10分であるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムであり、
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(C)が、炭素数4〜12のα−オレフィンとエチレンとを含有し、密度が0.850〜0.870g/cm3、メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が1〜20g/10分であるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムであるポリプロピレン系樹脂組成物。 - プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−1)に含有されるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分に含有されるプロピレンに由来する構造単位の重量(プロピレン含量)とエチレンに由来する構造単位の重量(エチレン含量)との比(プロピレン含量/エチレン含量(重量/重量))が、65/35〜52/48である請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
- プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−1)に含有される結晶性プロピレン単独重合体部分、または、プロピレン重合体混合物(A−3)に含有される結晶性プロピレン単独重合体である成分の13C-NMRによって測定されるアイソタクチックペンタッド分率が0.97以上である請求項1または2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
- 無機充填剤(D)が、タルクである請求項1〜3のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
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