JP2008016792A - 多孔体及びその製造方法並びにその用途 - Google Patents

多孔体及びその製造方法並びにその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP2008016792A
JP2008016792A JP2006253930A JP2006253930A JP2008016792A JP 2008016792 A JP2008016792 A JP 2008016792A JP 2006253930 A JP2006253930 A JP 2006253930A JP 2006253930 A JP2006253930 A JP 2006253930A JP 2008016792 A JP2008016792 A JP 2008016792A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous body
long
organic substance
porous
carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006253930A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4956733B2 (ja
Inventor
Takashi Kyotani
隆 京谷
Hirotomo Nishihara
洋知 西原
Masataka Takeuchi
正隆 武内
Katsuyuki Tsuji
勝行 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku University NUC
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Tohoku University NUC
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku University NUC, Showa Denko KK filed Critical Tohoku University NUC
Priority to JP2006253930A priority Critical patent/JP4956733B2/ja
Publication of JP2008016792A publication Critical patent/JP2008016792A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4956733B2 publication Critical patent/JP4956733B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

【課題】電気二重層キャパシタや二次電池等の電気化学素子等に好適に用いられる導電性を有する多孔体およびそれの効率的な製造方法を提供する。
【解決手段】有機物と該有機物を溶解可能な溶媒とを含む溶液を、官能基を有するBET比表面積100m2/g以上の長周期規則性無機ポーラス材料に含浸させる。非酸化性雰囲気において200℃以上600℃未満で熱処理して、有機物を長周期規則性無機ポーラス材料表面の官能基と脱水縮合反応させて長周期規則性無機ポーラス材料表面に結合させる。次いで非酸化性雰囲気において600℃以上で熱処理して前記有機物を炭化させて、長周期規則性無機ポーラス材料と、その表面を被覆する炭素層とを含んでなり、且つ細孔容積が0.1〜2cm3/gで、比表面積が100〜1000m2/gである多孔体を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、多孔体及びその製造方法並びにその用途に関する。本発明は、詳細には、二次電池や電気二重層キャパシタに代表される電気化学素子の電極材料のごとく導電性が求められる用途に適した、表面を炭素で被覆され且つ規則性構造を持った多孔体およびそれを効率的に製造する方法並びに、該多孔体を電極材料として用いた電気化学素子などの用途に関する。
携帯電子機器等の需要増加によって、電池や電気二重層キャパシタ等の各種電気化学素子の使用量は増加している。その中でも電気二重層キャパシタは、急速充放電が可能、過充放電に強い、化学反応を伴わないために長寿命、広い温度範囲で使用可能、重金属を含まないため環境に優しいなどの電池にはない好ましい特性を有しており、従来から適用されていたメモリーバックアップ電源等以外の用途、例えば太陽電池の補助電源、ハイブリッド自動車用のエンジンアシスト等への使用が顕著に増加している。さらに、燃料電池と組み合わせたハイブリッド電力源、ハイブリッド自動車の駆動電源への活用も期待され、盛んに開発が行なわれている。このような電気化学素子には、省エネルギー化の観点等から、高エネルギー密度化、高電力化等のさらなる性能向上が求められている。
電気化学素子の電極材料、例えば、電気二重層キャパシタの分極性電極材料、リチウムイオン電池の負極材料等には、活性炭などの炭素系多孔質材料が用いられている。
例えば、現在の電気二重層キャパシタは、活性炭等から作られた1対の分極性電極を、電解質イオンを含む溶液中でセパレータを介して対向させた構造を成している。直流電圧を印加すると正(+)側に分極した電極には溶液中の陰イオンが、負(−)側に分極した電極には溶液中の陽イオンが引き寄せられ、これにより電極と溶液との界面に電気二重層が形成され、この電気二重層に電気エネルギーを蓄える仕組みとなっている。
現在の電気二重層キャパシタはパワー密度に優れている反面、エネルギー密度が劣っているという欠点があり、更なる大容量化に向けた開発が必要である。電気二重層キャパシタの容量を大きくするには溶液の間で多くの電気二重層を形成することができ、高電圧にも耐えられる電極材料の開発が不可欠である。
特許文献1では、黒鉛類似の微結晶を有する活性炭を分極性電極の原料とすることが提案されている。該活性炭を分極性電極の原料とした電気二重層キャパシタは、静電容量が大きいという点で優れた材料であるといえる。しかしながら、この活性炭は電圧印加時に膨張するため、特許文献1に記載されているように膨張を抑えるために、寸法制限構造体が必要となり、キャパシタの組立操作の障害になることがある。
特開平11−317333号公報
このようなことから、電気化学素子の性能向上やコストダウンのために、新たな特性を有する炭素系材料が求められている。
電気化学素子の電極材料としては、材料自身が導電性を有することや均質な細孔構造を有することが重要である。本発明者らは、均質なメソ領域の細孔を有する材料としてMCM−41をはじめとする規則性メソポーラス材料が、キャパシタ等の電解質イオンであるTEMA(テトラエチルメチルアンモニウム)などの拡散を容易にする場を提供する可能性があることに注目した。しかし、これらの無機メソポーラス材料は通常導電性がなく、蓄電材料としてそのまま用いることはできない。例えば、非特許文献1には、トリブロックコポリマー(例えば、EO20PO70EO20)をテンプレートとしてテトラエチルオルソシリケート(TEOS)等を原料としてSBA−15等のメソポーラスシリカを合成することが開示されている。さらにメソポーラスシリカを合成する時に使用したテンプレート化合物を除去することなく不活性ガス雰囲気で熱処理し、テンプレート化合物を炭化することにより、メソポーラス材料のメソ孔内面に、炭素層を形成することが記載されている。しかし、このメソ多孔体は、蓄電材料として用いられるような高い導電性を有していない。
Materials Chemistry and Physics、88(2004)202-206
本発明の目的は、電気二重層キャパシタや二次電池等の電気化学素子等に好適に用いられる高い導電性を有する多孔体およびそれの効率的な製造方法を提供することにある。
本発明者らは、メソポーラス材料の電気伝導性を向上させるために鋭意検討を行った。その結果、長周期規則性メソポーラス材料のメソ孔内壁を被覆する炭素膜と、該炭素膜に連続して該メソポーラス材料外表面を被覆する炭素膜とを形成することによって、規則性のあるメソ領域の細孔構造を確保しつつ、高い導電性を有する多孔体が得られることを見出した。そして、この導電性を有する多孔体を、二次電池や電気二重層キャパシタ等の電気化学素子の電極材料として用いると、高容量で且つ安定性に優れ、低コストな電気化学素子を提供できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいてさらに検討し完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、以下の態様を含むものである。
(1) 長周期規則性無機ポーラス材料と、その表面を被覆する炭素層とを含み、且つ細孔容積が0.1〜2cm3/gで、比表面積が100〜1000m2/gである多孔体。
(2) 圧密比抵抗が1010Ωcm以下である(1)に記載の多孔体。
(3) 平均細孔径が0.5nm以上20nm以下である(1)又は(2)に記載の多孔体。
(4) 炭素層が、長周期規則性無機ポーラス材料の細孔空間を確保した状態で細孔内壁を被覆する炭素膜と、該細孔内の炭素膜間を電気的に繋ぎ且つ長周期規則性無機ポーラス材料外表面を被覆する炭素膜とを含む(1)〜(3)のいずれか1に記載の多孔体。
(5) 長周期規則性無機ポーラス材料が周期律表の第2〜14族元素を含む酸化物である(1)〜(4)のいずれか1に記載の多孔体。
(6) 25℃で相対圧0.9における水蒸気吸着量が20cm3−STP/g以下である(1)〜(5)のいずれか1に記載の多孔体。
(7) 前記(1)〜(6)のいずれか1に記載の多孔体を含む電気化学素子用電極材料。
(8) 前記(1)〜(6)のいずれか1に記載の多孔体を含む電気化学素子。
(9) 前記(1)〜(6)のいずれか1に記載の多孔体を含む電気二重層キャパシタ用分極性電極材料。
(10) 前記(1)〜(6)のいずれか1に記載の多孔体を含む電気二重層キャパシタ。
(11) 前記(1)〜(6)のいずれか1に記載の多孔体を含む燃料電池用触媒担持体。
(12) 前記(1)〜(6)のいずれか1に記載の多孔体を含む燃料電池。
(13) 前記(1)〜(6)のいずれか1に記載の多孔体を含むリチウムイオンを吸蔵放出可能な電極材料。
(14) 前記(1)〜(6)のいずれか1に記載の多孔体を含むリチウムイオン電池。
(15) 前記(1)〜(6)のいずれか1に記載の多孔体を含むリチウムイオンキャパシタ。
(16) 官能基を有するBET比表面積100m2/g以上の長周期規則性無機ポーラス材料の表面に、該官能基と反応し結合可能な有機物を付着させ、次いで非酸化性雰囲気において前記有機物を600℃以上で熱処理して炭化させる工程を含む多孔体の製造方法。
(17) 有機物と該有機物を溶解可能な溶媒とを含む溶液を、官能基を有するBET比表面積100m2/g以上の長周期規則性無機ポーラス材料に含浸させ、
非酸化性雰囲気において250℃超600℃未満で熱処理して、有機物を長周期規則性無機ポーラス材料表面に付着させ、
次いで非酸化性雰囲気において600℃以上で熱処理して前記有機物を炭化させる工程を含む多孔体の製造方法。
(18) 有機物が、水酸基及び/又はカルボキシル基を有するベンゼン系芳香族炭化水素化合物である(16)又は(17)に記載の多孔体の製造方法。
(19) 長周期規則性無機ポーラス材料が、周期律表の第2〜14族元素を含む酸化物である(16)〜(18)のいずれか1に記載の導電性メソ多孔体の製造方法。
(20) 長周期規則性無機ポーラス材料表面の官能基が水酸基であり、有機物を該水酸基と脱水縮合反応させて、長周期規則性無機ポーラス材料に化学結合させる(16)〜(19)のいずれか1に記載の多孔体の製造方法。
本発明の好ましい実施態様における多孔体は、コア材である長周期規則性無機ポーラス材料の細孔がほぼそのまま保持されており、その細孔に電気二重層を形成するための電解質イオンが拡散可能な空間を確保している。そして、細孔の内壁面を被覆する炭素膜表面に電気二重層が形成可能になっている。細孔内の炭素膜どうしはコア材外表面を被覆する炭素膜によって電気的に接続されている。多孔体の外表面に炭素膜が露出しているので、外表面の炭素膜同士の接触により多孔体間が電気的に接続可能になっている。そのために本発明の好ましい実施態様における多孔体は電気抵抗値、例えば圧密比抵抗がコア材である無機ポーラス材料よりも大幅に低くなっている。
本発明の多孔体は、上記のような電気伝導可能な構造を形成できるので、キャパシタの分極性電極や二次電池の負極等の電極材料として利用可能である。さらに燃料電池触媒としての利用も可能である。また、本発明の多孔体は、規則的な細孔構造と欠陥の無いグラフェンシート構造を成しているので、高電圧での充放電を安定的に行え、電気容量の向上にも貢献できる。
以下では、本発明の構成要素について更に具体的に説明する。
本発明の好ましい実施態様における多孔体は、長周期規則性無機ポーラス材料(以下、コア材ということがある。)と、その表面を被覆する炭素層とを含んでなるものである。
〔長周期規則性無機ポーラス材料〕
コア材は、細孔を有する材料である。細孔は、孔径によって、ミクロ孔(2nm未満)と、メソ孔(2〜50nm)と、マクロ孔(50nm超)とに、一般的に分類される。本発明に用いるポーラス材料は、平均細孔径50nm以下の細孔を有するものであることが好ましく、0.5〜20nmの細孔を有するものが特に好ましい。さらに、電気化学素子用電極材料等に適用する場合には、コア材は、平均細孔径が好ましくは3nm以上、より好ましくは4nm以上であることが望ましい。3nm以上の平均細孔径を有することによって、細孔内壁に炭素膜を被覆した後でも電解質イオン等が拡散可能な有意な大きさの細孔を維持することが容易になる。
コア材は、耐熱性と機械強度を具備していることが必要で、無機成分を主成分とするものが適当である。中でも標準状態での融点が500℃以上の無機酸化物や金属からなるものが好ましい。さらには合成の簡便さや修飾の容易さの点から、酸化物からなるものが好ましく、周期律表の第2〜14族元素を含む無機酸化物を主成分とするポーラス材料が特に好ましい。
コア材としては、SiO2(シリカ)を原料とするもの(メソポーラスシリカ)が代表的なものとして挙げられ、その他に、MgO(マグネシア)、Al23(アルミナ)、Nb25、Ta25、TiO2(チタニア)、ZrO2(ジルコニア)、SnO2などの遷移金属酸化物のメソポーラス材料が挙げられる。メソポーラスシリカには、MCM−41や48、FSM−16、SBA−15や16、HMSなどがある。
また、上記の主成分に周期律表の第1〜16族元素を含んだ、例えば、Nb−Ta複合酸化物、Mg−Ta複合酸化物などの複合酸化物を骨格成分としたメソポーラス材料などが挙げられる。
炭素層のグラファイト化を促進させる効果を期待できる成分や炭素層に取り込まれてその導電性を修飾する成分などを添加することで電気特性を向上させることが期待できる。例えば、B、Alなどの金属元素を含有する複合酸化物からなるものや、B、Alなどの金属元素を担持(ドーピング)したものなどが好適なものとして挙げられる。
本発明に用いるコア材は長周期規則性を持つものである。規則性を持った構造は1次元であっても、3次元であっても構わない。長周期規則性とはナノオーダーの周期性のことを言い、TEM等で観察した際に細孔構造にナノオーダーの周期性があることをもって規定することができるものをいう。
長周期規則性の有無は細孔構造から推定することが可能である。規則性の高い材料は均一な大きさの細孔を持つことから、細孔の大きさの均一性が長周期規則性の指標になる。例えば、細孔径の均一性が高く、分布が小さい孔には一定の圧力で毛管凝縮が起こるため、吸着等温線において、ある圧力で吸着量が階段状に増加する挙動が見られる。この階段状になる部分の圧力から細孔径を推算することができ、さらにBJH法により細孔径分布を求めることが可能である。
本発明に用いるコア材は、粉末X線回折測定においてd値が2nm以上の領域(CuKα線を線源とする場合は2θが4.41°より低い角度の領域)にピークを有するものが好ましく、3nm以上の領域(CuKα線を線源とする場合は2θが2.94°より低い角度の領域)にピークを有するものがより好ましい。d値のピークが上記領域にあるコア材は長周期規則性を示すことが知られており、それによって、本発明の効果がより顕著に現れるようになる。なお、炭素層で被覆した後の物では、一般的に粉末X線回折のピーク強度が減衰し、ピークを観察できないことがある。そこで、炭素被覆した後の物は、透過型電子顕微鏡(TEM)で長周期規則性を確認する。
本発明に用いられるコア材は、BET比表面積が100m2/g以上、特に100〜1000m2/gのものが好ましい。また、コア材は、細孔容積が0.1cm3/g以上のものが好ましい。さらに、コア材の表面には官能基があることが好ましい。官能基としては水酸基、カルボキシル基などが挙げられる。例えば、メソポーラスシリカでは、通常、シラノール基が表面に存在する。コア材表面の官能基の数は140〜1100℃の熱重量分析による値で1〜5個/nm2であることが好ましい。
〔炭素層〕
本発明の好ましい実施態様の多孔体は、炭素層が前記コア材の表面を被覆している。炭素層は主にグラフェンシート構造をとるものである。その層数は好ましくは10層以下、より理想的には1〜3層程度に制御することが良いと思われ、そうした薄層においては下地であるコア材の物性が電気特性に大きく影響するものと期待される。
炭素層は、コア材に炭素源となる有機物を接触させ、炭化熱処理することにより形成することができる。炭素源との接触と炭化熱処理は同時に行うことも、別個に行うことも可能である。
炭素源をコア材に接触させる方法は気相接触法と液相接触法とに大別される。気相接触法は、例えば高温下で有機物の気体を導入しコア材に接触させる方法であり、いわゆるCVD法である。液相接触法は、例えば、有機物の液にコア材を浸漬するなどの方法である。
炭素源として用いられる有機物としては、例えば、アセチレン、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエンなどの不飽和結合を有する炭化水素;水酸基を有する有機化合物;カルボン酸基、アミノ基、チオール基などを有する有機化合物等を挙げることができる。
CVD法では、不飽和結合を有する炭化水素が好ましく用いられる。
液相接触法では、コア材表面にある官能基、具体的には水酸基と反応可能な官能基を有する有機化合物、特に水酸基と反応可能な官能基を有するベンゼン系炭化水素化合物が好ましく用いられる。中でも水酸基又は/及びカルボキシル基を持つベンゼン系芳香族炭化水素化合物が好ましく、フェノール、ヒドロナフタレン、ジヒドロナフタレンがより好ましい。コア材表面にある官能基と反応可能な官能基を有する有機化合物を用いると、コア材と有機化合物との間にエステル結合などの強い結合が生じ、炭化熱処理の際に該有機化合物が揮発せずにその場で炭化しやすいからである。
炭素源との接触は室温〜1000℃の温度域で行うことができる。炭素源をコア材に接触させ、炭素源とコア材とを強く結合させるために、CVD法では脱水素反応が進行し得る温度域、具体的には400〜800℃で行うことが好ましい。
液相接触法では、炭素源としての有機物を溶媒に溶かして、室温でコア材に含浸することにより接触させることができる。そして、有機物とコア材とを強く結合させるために、250℃超600℃未満、好ましくは250℃超350℃以下の温度範囲にして、一定時間保持する。これによりコア材表面の水酸基と有機物とが、エステル化反応などの脱水縮合反応を起こして、エステル結合などの結合によって固定され、グラフェンシート構造の炭素層が得やすくなる。その後、温度を下げて、コア材と反応しなかった余剰の有機物を溶媒等で洗浄、除去することができる。
なお、余剰有機物が、後述する炭化熱処理温度において揮発してしまうものである場合は、余剰有機物が炭化する前にコア材表面から蒸発除去されるので、この洗浄工程は必須ではない。炭素源としての有機物の含浸量は、特に制限されないが、140〜1100℃での熱重量分析で求められる値で、好ましくは20〜100質量%、より好ましくは30〜100質量%である。
コア材に接触させた炭素源としての有機物を炭化するために熱処理を行う。この熱処理によって炭化水素などの有機物に脱水素反応等が起き、グラフェンシート構造等の炭素に変化する。
熱処理温度は通常600℃以上、好ましくは600〜1500℃、より好ましくは750〜1500℃であり、特に好ましくは800〜1000℃である。なお、コア材が崩壊又は溶融しない限りにおいて、1500℃以上で熱処理してもよい。
熱処理温度が高温であるほど炭素被膜の結晶性は向上し導電性も高くなるものと期待されるが、コア材の炭化が顕著に進行する温度にまで上げると、逆に導電性が損なわれる場合もある。また、温度が高すぎると細孔構造が崩壊することもあるため、コア材の炭化防止や細孔構造の維持を考慮して温度設定を行うことが好ましい。熱処理時の雰囲気は実質的に酸素を遮断した雰囲気(非酸化性雰囲気)で行うことが必要で、例えば、窒素やアルゴンといった不活性ガスの雰囲気で行うことができる。
多孔体の別の製法としては、コア材の合成と炭素層の形成とを同時に行う方法がある。メソポーラスシリカの合成法として、ミセル状に配列した界面活性剤をテンプレートとして、その周囲をシリカで覆って複合体を得、この複合体を焼成等の方法でテンプレートを除去することによりナノレベルの細孔を形成する方法が知られている。この複合体中のテンプレートを除去せずに炭素源として利用し、このテンプレートを炭化することによって、細孔内に炭素膜を形成することができる。しかし、テンプレートを炭素源とした場合、細孔内に炭素膜が形成されるだけで、コア材の外表面には炭素膜がほとんど形成されず、本発明の多孔体は得られない。
そこで、本発明の好ましい実施態様の多孔体を得るために、先ず、テンプレートを炭化又は除去する前の複合体に、追加の炭素源となる有機物を接触させ、好ましくは30℃以上600℃未満の温度で熱処理して、複合体の外表面及び細孔内壁に炭素源を接触・結合させて前駆体を調製する。そして、この前駆体を非酸化性雰囲気中600℃以上で熱処理し、細孔の形成と有機物の炭化とを同時に行って本発明の多孔体を得ることができる(実施例2参照)。
本発明の好ましい実施態様の多孔体は、細孔容積が0.1〜2cm3/gであることが好ましい。細孔容積が0.1cm3/gより小さいと保持できる電解質の量が少なくなる。一方、2cm3/gを超えると、細孔を支える強度が不足し、電極材料の強度が低くなる。なお、本発明において細孔容積は、50nm以下の細孔径について測定した容積である。細孔容積はN2吸着法により求める。具体的には、講談社サイエンティフィク「吸着の科学と応用」小野嘉夫・鈴木勲著(2003年11月1日発行)に記載されているように、液体窒素温度で測定した吸着等温線の飽和蒸気圧近傍の圧力における曲線から、飽和蒸気圧における吸着量を外挿して求める。また、液体窒素温度で測定したN2の吸着等温線の相対圧(P/P0=)0.967におけるN2吸着量から便宜的に求めることもできる。
本発明の多孔体ではコア材の表面が欠陥の無いグラフェンシート構造の炭素層で被覆されていることが好ましく、その観点から比表面積が100〜1000m2/gであることが好ましい。比表面積は一般的なN2吸着測定からBET法で求めた値である。炭素の構造はラマン分光測定(波長488nmのアルゴンイオンレーザー使用)によって分析することができる。尚、用途によっては、1000m2/g以上のものでも使用することができる。
本発明の好ましい実施態様の多孔体は、N2の吸着等温線からBJH法で求めた細孔分布曲線におけるピーク位置が、0.5〜20nmである。
また、本発明の好ましい実施態様の多孔体は、平均細孔径が、好ましくは0.5〜20nm、より好ましくは0.5〜10nm、特に好ましくは0.5〜5nmである。平均細孔径は、細孔容積と比表面積とから下式により計算して求めることができる。
式:(平均細孔径)=4×(細孔容積)/(比表面積)
なお、N2の吸着等温線からBJH法やCI法等により細孔径分布を計算することができ、この分布におけるピーク位置から平均的細孔径を求めることもできるが、本発明では上記式で計算したものを平均細孔径と定義する。
本発明の好ましい実施態様の多孔体は、圧密比抵抗が通常1010Ωcm以下、好ましくは108Ωcm以下、さらには好ましくは106Ωcm以下である。圧密比抵抗は、下記実施例に詳述するように、多孔体を約20MPaで加圧しペレットに成形し、次いで該ペレットについて直流2端子法により電位−電流プロットを作成し、その傾きから求めた値である。
本発明の好ましい実施態様の多孔体は、炭素層が、長周期規則性無機ポーラス材料の細孔空間を確保した状態で細孔内壁を被覆する炭素膜と、該細孔内の炭素膜間を電気的に繋ぎ且つ長周期規則性無機ポーラス材料外表面を被覆する炭素膜とで構成されることが好ましい。
細孔内の炭素膜は、長周期規則性無機ポーラス材料の細孔空間を確保した状態で、細孔内壁を被覆しているので、細孔内の炭素膜全体の形はチューブ状を成している。
このような細孔内の炭素膜と、外表面の炭素膜とが、連結して形成されているかどうかを確認する方法としては、炭素層を溶解せず、コア材だけを溶解できる、フッ酸などの強酸で本発明の多孔体を処理し、炭素層だけを取り出し、この炭素層をTEM、X線回折、N2吸着法によって分析することによって確認することができる。また簡便な方法としては、前述の圧密比抵抗のような導電性を評価する指標によって、コア材の導電性に比べ大幅に導電性が高くなっていることで確認することができる。なお、外表面の炭素膜は、コア材の外表面全てを被覆している必要はなく、ひも状に細長く繋がって被覆されているものであってもよい。
さらに、本発明の好ましい実施態様の多孔体は、炭素層が無機ポーラス材料の内外壁面を少なくとも部分的に被覆しているものであるので、基本的には疎水的な性質を示す。
すなわち、本発明の好ましい実施態様の多孔体は、25℃で測定された水蒸気の吸着等温線から読み取ることができる、相対圧0.9における水蒸気吸着量(多孔体の重量あたりの標準状態での水蒸気体積として表した指標)が、好ましくは20cm3−STP/g以下、より好ましくは0.0001〜10cm3−STP/g、最も好ましくは0.001〜5cm3−STP/gである。また、相対圧0.8における水蒸気吸着量が、好ましくは20cm3−STP/g以下、より好ましくは0.0001〜10cm3−STP/g、最も好ましくは0.001〜5cm3−STP/gである。
また、本発明の多孔体は、炭素層がコア材で補強されている構造をとるため、活性炭のような炭素のみからなる材料と比較して高い機械強度を有することが期待できる。
本発明の電極材料又は触媒担持体は、本発明多孔体を含むものである。そして、この電極材料又は触媒担持体を用いて、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン電池、燃料電池などの電気化学素子を得ることができる。
電極材料を製造する方法は特に制限されず、公知の方法を採用することができる。例えば、本発明多孔体に導電剤および結合剤を加えて混練圧延する方法、本発明多孔体に導電付与剤、結合剤、必要に応じて溶媒を加えてスラリー状にして集電体に塗布する方法、本発明多孔体に未炭化樹脂類を混合して焼結する方法、等が挙げられる。
電極材料を製造する方法をより具体的に説明すると、例えば、平均粒径1〜100μm程度の本発明多孔体の粉末に、必要により導電付与剤としてカーボンブラック等を加え、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン等の結合剤を加え、厚さ0.1〜0.5mm程度のシートに成形し、100〜200℃程度の温度で真空乾燥する。
このシートを所定の形状に打ち抜き電極とする。この電極に集電体である金属板を積層し、セパレータを介し、金属板を外側にして2枚重ね、電解液に浸して電気二重層キャパシタとすることができる。
電気二重層キャパシタの電解液としては公知の非水溶媒電解質溶液、水溶性電解質溶液のいずれも使用可能である。さらに他の電解液の他に、非水系電解質である高分子固体電解質及び高分子ゲル電解質、イオン性液体も使用することができる。
水系(水溶性電解質溶液)のものとしては、硫酸水溶液、硫酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液等が挙げられる。
また非水系(非水溶媒電解質溶液)のものとしては、R1234+またはR1234+で表されるカチオン(R1,R2,R3,R4はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基またはアリル基である)と、BF4 -、PF6 -、ClO4 -等のアニオンとからなる4級アンモニウム塩または4級ホスホニウム塩を電解質として用い、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系非水溶媒を溶媒として用いたものが挙げられる。また、電解質または溶媒は、それぞれ二種類以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の多孔体は、上記電気二重層キャパシタ以外の電気化学素子に適用することができる。例えば、高分子電解質型燃料電池やダイレクトメタノール型燃料電池の触媒担持体として、リチウムイオン電池やリチウムイオンキャパシタ等のリチウムイオンを吸蔵放出可能な負極材料として適用することができる。
燃料電池用触媒担持体は、ナノメートルサイズの白金等の触媒粒子を高分散で担持させ、さらに長時間の使用でも触媒粒子の凝集や劣化が起こらないことが重要である。また触媒作用で発生した電子を効率的に移動させなければならないので導電性が必要であり、さらに、高電圧・酸性雰囲気・高温下で、担持体自身の安定性も重要である。本発明の多孔体は、長周期規則性のある微細孔を有し且つ導電性があり、表面の不純物も低減できるので、触媒微粒子を安定的に高分散担持することが可能であり、上記のような要求に応えることができるものである。
リチウムイオン電池やリチウムイオンキャパシタの負極材料は、導電性があり、できるだけ多くのリチウムイオンを吸蔵放出できること、またリチウム酸化還元電位という、かなり卑な還元されやすい電位でも安定であることが重要である。本発明の多孔体は、長周期規則性のある微細孔を有し、且つ導電性があり、表面の不純物も低減できるので、多くのリチウムイオンを吸蔵放出することが期待できる。
次に実施例を示して、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
以下の実施例及び比較例で使用した試薬等は、次の通りである。
[試薬類]
テトラエチルオルソシリケート(TEOS)、ヘキサデシルアミン:シグマ−アルドリッチ社
エタノール、アセトン、フェノール:和光純薬工業
2,3−ジヒドロキシナフタレン(DN):東京化成工業
トリブロックコポリマーEO20PO70EO20(P123):BASF社
[吸着等温線、細孔容積および比表面積の測定]
150℃で、6時間真空乾燥した測定対象試料について、BELSORPminiII (日本ベル)を用いて、液体窒素温度における窒素吸脱着量を測定した。
細孔容積は相対圧0.967における窒素吸着量から算出した。比表面積はBETプロットから算出した。平均細孔径はBJH法により算出した。
[粉末X線回折の測定]
島津XD−D1wを用いて以下の条件で測定した。
出力:30kV−20mA
発散スリット:0.1°
拡散防止スリット:0.5°
検出スリット:0.3mm
スキャンモード:continuous scan
スキャン速度:0.5°/分
測定範囲:1°〜40°
積算時間:10 秒
試料板:Si無反射板
[示差熱分析(TG)]
TG/DTA32 (セイコー電子工業)を用いて以下の条件で測定した。
雰囲気ガス:酸素42cc/分、窒素158cc/分
熱履歴:30℃/分で140℃まで昇温し、140℃で15分間保持し、試料を乾燥させた。30℃/分で1100℃まで昇温し、1100℃で40分間保持した。次いで140℃まで放冷し、140℃で50分間保持した。
上記熱履歴後の質量を熱分解後の質量として求めた。
[圧密比抵抗の測定]
約100mgの粉末試料を二枚の金属板の間に挟み、約20MPaの圧力で加圧し、1時間保持してペレットに成形した。加圧の前後で試料の高さを測定し、その高さの差をペレットの厚さとした。ペレット成形に用いた金属でペレットを挟み、パラフィルムにより固定した。この金属の両端に導線を導電性接着剤(ドータイト:藤倉化成;D−550)を用いて接着した。最初、電位1mVで20秒間保持し、次に電位20mVで10秒間保持し、さらに20mV電位を上げ10秒間保持することを繰返し、800mVまで電位を上げた。その間の電位及び電流を、電気化学測定システム(HD北斗電工:HZ−5000)を用いて、直流2端子法で測定した。測定された電位−電流の関係図の傾きから比抵抗を求めた。
[フィールドエミッション型走査電子顕微鏡(FE−SEM)による観察]
S−4800(日立ハイテクノロジー)を用いて以下の条件で観察した。
コーティングなし、リターディング機能使用
最終加速電圧:1kV
[水蒸気吸着量の測定]
BELSORP MAX(日本ベル)を用いて以下の条件で測定した。
測定温度:25℃(ウォーターバス制御)
前処理条件:150℃で6時間真空乾燥
測定プローブ:市販の精製水(イオン交換水)を凍結、脱気する操作を繰り返し、溶解しているガス成分を十分に脱気したものを使用
<実施例1>
〔コア材の合成〕
Tuelらの報告例(Microporous and Mesoporous Materials 27(1999)151-169)にならって、HMS(Hexagonal Meso-porous silica)からなるコア材を合成した。
500mlのテフロン(登録商標)製ビーカーに21.3gのTEOS、8.1gのヘキサデシルアミン、32.3gのエタノールおよび64gの水を入れて室温で12時間激しく攪拌し、次いで漏斗で吸引濾過した。該漏斗に水3/メタノール1の割合の洗浄液を注いで固形物を洗浄した。固形物を回収して1日間風乾して14.7gの白色粉末を得た。この粉末を縦型焼成管に充填し、空気流通下、550℃で6時間焼成し、テンプレートを除去した。
得られたコア材のX線回折(XRD)スペクトル及び液体窒素温度での吸着等温線を各々図1及び2に示した。XRDでは2θ=1.625°にピークがあり、吸着等温線は階段状の形状であることから、長周期規則性を有するメソポーラス材料であることがわかる。比表面積は750m2/g、細孔容積は1.10cm3/g、平均細孔径は5.9nm、BJH法による細孔径分布のピーク位置は4.7nmであった。またシラノール基の密度は1.6個/nm2であった。
〔炭素層の形成〕
上記で得られたコア材を減圧下、90℃で20分間、その後150℃で6時間保持して乾燥した。反応管にコア材0.61gを充てんし、3.0gの2,3−ジヒドロキシナフタレン(DN)を3.4mlのアセトンに溶解した溶液を該反応管内に滴下した。反応管を密閉し、常温で1時間撹拌し、コア材の細孔内にDN−アセトン溶液を含浸させた。その後、100cc/分の窒素流通下、95℃で12時間保持して蒸発乾固した。
DNを含浸させたコア材を、300cc/分の窒素流通下、10℃/分で室温から300℃まで昇温し、300℃で1時間保持した。このときにコア材表面の水酸基とDNとがエステル化反応し、エステル結合が形成されたと思われる。冷却した後、アセトン中での超音波処理、1500rpm、10分間の遠心沈降処理、及び上澄み液の除去を5回繰返し行って、未反応の余剰DNを除去した。次いで、減圧濾過し、150℃で4時間真空乾燥させて、前駆体を得た。DNの含有量は約35質量%であった。
得られた前駆体を150cc/分の窒素流通下、5℃/分で室温から800℃まで昇温し、800℃で4時間保持し、DNを炭素化し、目的物である炭素被覆されたメソポーラスシリカ複合体(多孔体)を得た。
得られた多孔体のXRDスペクトル及び液体窒素温度でのN2吸着等温線を図1及び図2に各々示す。XRDでは1°以上の領域には明確なピークが認められなかったが、吸着等温線は階段状の形状を示しており、長周期規則性を有するメソ多孔体であることを確認した。また大きなヒステリシスが観測された。比表面積は490m2/g、細孔容積は0.42cm3/g、平均細孔径は3.4nm、BJH法による細孔径分布のピーク位置は3.2nmであった。また、この多孔体の圧密比抵抗を測定したところ、電位−電流プロットが良好な直線となり、傾きから求めた比抵抗は2.0×105Ωcmであった。
本多孔体をフッ酸で溶解し、炭素層を取り出した。炭素層をTEMで観察したところ縞模様部分が観察された。この縞模様部分の間隔はコア材の細孔径よりも小さいので、この縞模様は細孔内壁に被覆されていたチューブ状の炭素膜であることが推測される。またチューブ状炭素膜はばらばらにならず毛玉状に纏まっていることから、コア材外表面を被覆していた炭素膜によってチューブ状炭素膜が連結されていることが推測される。またラマン分光スペクトルから炭素層は曲率半径の小さい湾曲したグランフェンシート構造を有することがわかった。
<実施例2>
実施例1で合成した焼成前の白色粉末5.0gに、130mgのフェノールをアセトン14gに溶かした液を含浸し風乾し、次いで40℃で2時間真空乾燥して前駆体を得た。
得られた前駆体を150cc/分の窒素流通下、5℃/分で室温から800℃まで昇温し、800℃で1時間保持し、フェノールを炭素化し、目的物である炭素被覆されたメソポーラスシリカ複合体(多孔体)を得た。得られた多孔体の比表面積は690m2/g、細孔容積は0.57cm3/gであった。
<実施例3>
〔コア材の合成〕
Krukらの報告例(Chemistry of Materials (2000)12、1961-1968)にならってコア材を合成した。
4.9gのP123に水37gを加え、さらに2モルの塩酸を147g追加して攪拌した。これに10.6gのTEOSを加えて5分間攪拌し、その後35℃で20時間静置し、さらに80℃で24時間静置した。次いで、吸引ろ過して、約500mlの水で洗浄し、漏斗上の固形物を回収し風乾して粉末を得た。この粉末を縦型焼成管に充填し、空気流通下、550℃で6時間焼成し、テンプレートを除去した。得られたコア材のXRDスペクトル及び液体窒素温度での吸着等温線を各々図3及び4に示す。比表面積は860m2/g、細孔容積は0.91cm3/g、平均細孔径は4.2nm、BJH法による細孔径分布のピーク位置は6.8nmであった。またシラノール基の密度は1.4個/nm2であった。
〔炭素層の形成〕
実施例1と同様な方法で前記コア材にDNを接触させて前駆体を得、さらにDNを炭素化して、目的物である炭素被覆メソポーラスシリカ複合体(多孔体)を得た。前駆体中のDNの含浸量は約35質量%であった。得られた多孔体のXRDスペクトル及び液体窒素温度でのN2吸着等温線を図3及び図4に各々示す。XRDでは1°以上の領域には明確なピークが認められなかったが、吸着等温線は階段状の形状を示しており、長周期規則性を有するメソ多孔体であることを確認した。またヒステリシスが観測された。比表面積は350m2/g、細孔容積は0.39cm3/g、平均細孔径は4.5nm、BJH法による細孔径分布のピーク位置は4.8nmであった。
さらに、実施例3で得られた炭素被覆多孔体のFE−SEM像と水蒸気の吸着等温線を、その合成に用いたコア材のそれらと比較して図5、図6、及び図7にそれぞれ示す。すなわち、図5はコア材のSEM像、図6は炭素被覆多孔体のSEM像である。また、図5及び図6中の右上の挿入図(白色の四角形の二重線枠で囲まれた部分)は図5及び図6中の一部分を倍率を上げて観測した像である。該挿入図中の数値はBJH法によって求めた細孔径分布のピーク位置の細孔径を、破線間の距離は該細孔径に相当する長さを示すものである。
図5から、FE−SEMによって観察されるコア材の細孔(黒色部分)の大きさは、BJH法によって求めた細孔径分布のピーク位置の細孔径(6.8nm)と同程度であることが確認された。図6からFE−SEMによって観察される炭素被覆多孔体の細孔(黒色部分)の大きさは、BJH法によって求めた細孔径分布のピーク位置の細孔径(4.8nm)と同程度であることが確認された。
図7はコア材と炭素被覆多孔体の水蒸気吸着等温線である。図7に示されるように、実線で示されるコア材の水蒸気吸着量に比べ、破線で示される炭素被膜多孔体の水蒸気吸着量は少なくなっており、炭素被覆多孔体は疎水性を示すことがわかった。
この多孔体をフッ酸で溶解し、炭素層を取り出した。炭素層をTEMで観察したところ縞模様部分が観察された。この縞模様部分の間隔はコア材の細孔径よりも小さいので、この縞模様は細孔内壁に被覆されていたチューブ状の炭素膜であることが推測される。またチューブ状炭素膜はばらばらにならず毛玉状に纏まっていることから、コア材外表面を被覆していた炭素膜によってチューブ状炭素膜が連結されていることが推測される。またラマン分光スペクトルから炭素層は曲率半径の小さい湾曲したグランフェンシート構造を有することがわかった。
<実施例4>
(電極の作製)
実施例1で得られた多孔体80質量部にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)10質量部、カーボンブラック10質量部を添加し、混練して厚さ0.5mmのシート状に圧延した。このシートを直径20mmの円板に打抜き、200℃で一昼夜真空乾燥して分極性電極として使用した。
(電気二重層キャパシタの組立)
高純度アルゴンを循環させているグローブボックス内において、前記の分極性電極をアルミニウム製集電体に通電可能に積層した。該積層体2枚を集電体が外向きになるように且つガラス繊維からなる厚さ1mmのセパレーターを間に挟んで重ねた。内周壁がフッ素樹脂からなる絶縁体で覆われたアルミニウム製容器に入れた。電解液(溶媒:プロピレンカーボネート;電解質:(C254NBF4;富山薬品工業(株)製の商品名LIPASTE−P/EAFIN(1モル/リットル))を注入した。容器の縁にOリングを取りつけ、前記の積層体の上にアルミニウム製板ばねを載せ、その板ばねの上にアルミニウム製上蓋を被せ、アルミニウム製容器の底に押し付けるようにして、密閉して、電気二重層キャパシタを得た。
実施例1で得られたコア材及び炭素被覆メソポーラスシリカ複合体(多孔体)のXRDスペクトルを示す図である。 実施例1で得られたコア材及び炭素被覆メソポーラスシリカ複合体(多孔体)のN2吸着等温線を示す図である。 実施例3で得られたコア材及び炭素被覆メソポーラスシリカ複合体(多孔体)のXRDスペクトルを示す図である。 実施例3で得られたコア材及び炭素被覆メソポーラスシリカ複合体(多孔体)のN2吸着等温線を示す図である。 実施例3で得られたコア材のFE−SEM像である。右上部の挿入図はコア材の細孔の拡大図である。 実施例3で得られた炭素被覆メソポーラスシリカ複合体(多孔体)のFE−SEM像である。右上部の挿入図は多孔体の細孔の拡大図である。 実施例3で得られたコア材及び炭素被覆メソポーラスシリカ複合体(多孔体)の水蒸気吸着等温線を示す図である。
符号の説明
θ:XRDの角度
P/P0:相対圧(吸着平衡圧と飽和蒸気圧との比)

Claims (20)

  1. 長周期規則性無機ポーラス材料と、その表面を被覆する炭素層とを含み、且つ細孔容積が0.1〜2cm3/gで、比表面積が100〜1000m2/gである多孔体。
  2. 圧密比抵抗が1010Ωcm以下である請求項1に記載の多孔体。
  3. 平均細孔径が0.5nm以上20nm以下である請求項1又は2に記載の多孔体。
  4. 炭素層が、長周期規則性無機ポーラス材料の細孔空間を確保した状態で細孔内壁を被覆する炭素膜と、該細孔内の炭素膜間を電気的に繋ぎ且つ長周期規則性無機ポーラス材料外表面を被覆する炭素膜とを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の多孔体。
  5. 長周期規則性無機ポーラス材料が周期律表の第2〜14族元素を含む酸化物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の多孔体。
  6. 25℃で相対圧0.9における水蒸気吸着量が20cm3−STP/g以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の多孔体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の多孔体を含む電気化学素子用電極材料。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の多孔体を含む電気化学素子。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の多孔体を含む電気二重層キャパシタ用分極性電極材料。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の多孔体を含む電気二重層キャパシタ。
  11. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の多孔体を含む燃料電池用触媒担持体。
  12. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の多孔体を含む燃料電池。
  13. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の多孔体を含むリチウムイオンを吸蔵放出可能な電極材料。
  14. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の多孔体を含むリチウムイオン電池。
  15. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の多孔体を含むリチウムイオンキャパシタ。
  16. 官能基を有するBET比表面積100m2/g以上の長周期規則性無機ポーラス材料の表面に、該官能基と反応し結合可能な有機物を付着させ、次いで非酸化性雰囲気において前記有機物を600℃以上で熱処理して炭化させる工程を含む多孔体の製造方法。
  17. 有機物と該有機物を溶解可能な溶媒とを含む溶液を、官能基を有するBET比表面積100m2/g以上の長周期規則性無機ポーラス材料に含浸させ、
    非酸化性雰囲気において250℃超600℃未満で熱処理して、有機物を長周期規則性無機ポーラス材料表面に付着させ、
    次いで非酸化性雰囲気において600℃以上で熱処理して前記有機物を炭化させる工程を含む多孔体の製造方法。
  18. 有機物が、水酸基及び/又はカルボキシル基を有するベンゼン系芳香族炭化水素化合物である請求項16又は17に記載の多孔体の製造方法。
  19. 長周期規則性無機ポーラス材料が周期律表の第2〜14族元素を含む酸化物である請求項16〜18のいずれか1項に記載の多孔体の製造方法。
  20. 長周期規則性無機ポーラス材料表面の官能基が水酸基であり、有機物を該水酸基と脱水縮合反応させて、長周期規則性無機ポーラス材料に化学結合させる請求項16〜19のいずれか1項に記載の多孔体の製造方法。
JP2006253930A 2006-06-08 2006-09-20 多孔体及びその製造方法並びにその用途 Active JP4956733B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006253930A JP4956733B2 (ja) 2006-06-08 2006-09-20 多孔体及びその製造方法並びにその用途

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006159898 2006-06-08
JP2006159898 2006-06-08
JP2006253930A JP4956733B2 (ja) 2006-06-08 2006-09-20 多孔体及びその製造方法並びにその用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008016792A true JP2008016792A (ja) 2008-01-24
JP4956733B2 JP4956733B2 (ja) 2012-06-20

Family

ID=39073498

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006253930A Active JP4956733B2 (ja) 2006-06-08 2006-09-20 多孔体及びその製造方法並びにその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4956733B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010114086A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Samsung Electronics Co Ltd アノード活物質、これを含むアノード、これを採用したリチウム電池及びその製造方法
WO2010070994A1 (ja) * 2008-12-16 2010-06-24 株式会社キャタラー 固体高分子型燃料電池のアノード触媒層
WO2010150857A1 (ja) * 2009-06-25 2010-12-29 国立大学法人長崎大学 複合ナノ多孔電極材とその製造方法、及びリチウムイオン二次電池
JP2011238585A (ja) * 2010-05-06 2011-11-24 Samsung Sdi Co Ltd エネルギー貯蔵装置用負極およびこれを含むエネルギー貯蔵装置
JP2011249302A (ja) * 2010-04-28 2011-12-08 Hitachi Chem Co Ltd 複合粒子、複合粒子の製造方法、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
JP2012059635A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 Hitachi Chem Co Ltd 複合粒子、複合粒子の製造方法、リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池用負極の製造方法、及びリチウムイオン二次電池
JP2012232870A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Tohoku Univ 表面を炭素被覆されたシリカ材料の製造方法、該製造方法により製造された炭素被覆シリカ材料及びその用途
KR20120135081A (ko) * 2011-06-03 2012-12-12 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 단층 및 다층 그라핀과 그 제작 방법, 단층 및 다층 그라핀을 갖는 물체 또는 전기 기기
JP2013028525A (ja) * 2011-06-24 2013-02-07 Semiconductor Energy Lab Co Ltd グラフェン、蓄電装置および電気機器
WO2013109800A1 (en) * 2012-01-18 2013-07-25 E. I. Du Pont De Nemours And Company Compositions, electrodes and methods of making
US9105925B2 (en) 2008-11-10 2015-08-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Anode active material comprising a porous transition metal oxide, anode comprising the anode active material, lithium battery comprising the anode, and method of preparing the anode active material
JP2015229607A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 日立化成株式会社 マグネシウムアルミニウム酸化物複合体
US11296322B2 (en) 2011-06-03 2022-04-05 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Single-layer and multilayer graphene, method of manufacturing the same, object including the same, and electric device including the same

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06293576A (ja) * 1992-09-30 1994-10-21 Agency Of Ind Science & Technol 多孔性シリカ−炭素複合体及びその製造方法
JP2002029860A (ja) * 2000-07-10 2002-01-29 Tosoh Corp 多孔質炭素材料およびその製造方法
JP2003206112A (ja) * 2002-01-10 2003-07-22 Nippon Steel Chem Co Ltd 多孔質炭素材料およびその製造方法
WO2004028966A1 (ja) * 2002-09-30 2004-04-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 多孔体とその製造方法、およびその多孔体を用いた電気化学素子
JP2004168587A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 含窒素炭素系多孔体及びその製造方法
JP2005060185A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Kenzo Fukuda 水素貯蔵材料
JP2005166325A (ja) * 2003-12-01 2005-06-23 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 二次電池及びその製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06293576A (ja) * 1992-09-30 1994-10-21 Agency Of Ind Science & Technol 多孔性シリカ−炭素複合体及びその製造方法
JP2002029860A (ja) * 2000-07-10 2002-01-29 Tosoh Corp 多孔質炭素材料およびその製造方法
JP2003206112A (ja) * 2002-01-10 2003-07-22 Nippon Steel Chem Co Ltd 多孔質炭素材料およびその製造方法
WO2004028966A1 (ja) * 2002-09-30 2004-04-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 多孔体とその製造方法、およびその多孔体を用いた電気化学素子
JP2004168587A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 含窒素炭素系多孔体及びその製造方法
JP2005060185A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Kenzo Fukuda 水素貯蔵材料
JP2005166325A (ja) * 2003-12-01 2005-06-23 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 二次電池及びその製造方法

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010114086A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Samsung Electronics Co Ltd アノード活物質、これを含むアノード、これを採用したリチウム電池及びその製造方法
US9105925B2 (en) 2008-11-10 2015-08-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Anode active material comprising a porous transition metal oxide, anode comprising the anode active material, lithium battery comprising the anode, and method of preparing the anode active material
JP2015099786A (ja) * 2008-11-10 2015-05-28 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. アノード活物質、これを含むアノード、これを採用したリチウム電池及びその製造方法
WO2010070994A1 (ja) * 2008-12-16 2010-06-24 株式会社キャタラー 固体高分子型燃料電池のアノード触媒層
WO2010150857A1 (ja) * 2009-06-25 2010-12-29 国立大学法人長崎大学 複合ナノ多孔電極材とその製造方法、及びリチウムイオン二次電池
CN102460786A (zh) * 2009-06-25 2012-05-16 国立大学法人长崎大学 复合纳米多孔电极材料及其制造方法、以及锂离子二次电池
US9147879B2 (en) 2009-06-25 2015-09-29 Nagasaki University Composite nano porous electrode material, process for production thereof, and lithium ion secondary battery
JP5534363B2 (ja) * 2009-06-25 2014-06-25 国立大学法人 長崎大学 複合ナノ多孔電極材とその製造方法、及びリチウムイオン二次電池
JP2011249302A (ja) * 2010-04-28 2011-12-08 Hitachi Chem Co Ltd 複合粒子、複合粒子の製造方法、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
US8592086B2 (en) 2010-05-06 2013-11-26 Samsung Sdi Co., Ltd. Negative electrode comprising an additive with a ceramic core and carbon disposed on the core for energy storage device and energy storage device including same
JP2011238585A (ja) * 2010-05-06 2011-11-24 Samsung Sdi Co Ltd エネルギー貯蔵装置用負極およびこれを含むエネルギー貯蔵装置
JP2012059635A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 Hitachi Chem Co Ltd 複合粒子、複合粒子の製造方法、リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池用負極の製造方法、及びリチウムイオン二次電池
JP2012232870A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Tohoku Univ 表面を炭素被覆されたシリカ材料の製造方法、該製造方法により製造された炭素被覆シリカ材料及びその用途
KR102054646B1 (ko) * 2011-06-03 2019-12-11 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 단층 및 다층 그라핀과 그 제작 방법, 단층 및 다층 그라핀을 갖는 물체 또는 전기 기기
KR102305071B1 (ko) 2011-06-03 2021-09-28 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 이차 전지
JP2013011017A (ja) * 2011-06-03 2013-01-17 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 単層および多層グラフェンとその作製方法、単層および多層グラフェンを有する物体あるいは電気機器
KR20120135081A (ko) * 2011-06-03 2012-12-12 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 단층 및 다층 그라핀과 그 제작 방법, 단층 및 다층 그라핀을 갖는 물체 또는 전기 기기
US11699790B2 (en) 2011-06-03 2023-07-11 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Single-layer and multilayer graphene, method of manufacturing the same, object including the same, and electric device including the same
KR20190137054A (ko) * 2011-06-03 2019-12-10 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 단층 및 다층 그라핀과 그 제작 방법, 단층 및 다층 그라핀을 갖는 물체 또는 전기 기기
KR102473792B1 (ko) * 2011-06-03 2022-12-06 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 전극, 전극을 갖는 리튬 이온 이차 전지 및 전기 기기
KR102188467B1 (ko) * 2011-06-03 2020-12-08 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 단층 및 다층 그라핀과 그 제작 방법, 단층 및 다층 그라핀을 갖는 물체 또는 전기 기기
US11296322B2 (en) 2011-06-03 2022-04-05 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Single-layer and multilayer graphene, method of manufacturing the same, object including the same, and electric device including the same
KR20200138130A (ko) * 2011-06-03 2020-12-09 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 이차 전지
US10644315B2 (en) 2011-06-03 2020-05-05 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Single-layer and multilayer graphene, method of manufacturing the same, object including the same, and electric device including the same
KR20210118007A (ko) * 2011-06-03 2021-09-29 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 전극, 전극을 갖는 리튬 이온 이차 전지 및 전기 기기
JP2013028525A (ja) * 2011-06-24 2013-02-07 Semiconductor Energy Lab Co Ltd グラフェン、蓄電装置および電気機器
WO2013109800A1 (en) * 2012-01-18 2013-07-25 E. I. Du Pont De Nemours And Company Compositions, electrodes and methods of making
JP2015229607A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 日立化成株式会社 マグネシウムアルミニウム酸化物複合体

Also Published As

Publication number Publication date
JP4956733B2 (ja) 2012-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4956733B2 (ja) 多孔体及びその製造方法並びにその用途
Li et al. A metal-free and flexible supercapacitor based on redox-active lignosulfonate functionalized graphene hydrogels
Pettong et al. High-performance asymmetric supercapacitors of MnCo2O4 nanofibers and N-doped reduced graphene oxide aerogel
Li et al. Conductive metal–organic framework nanowire array electrodes for high‐performance solid‐state supercapacitors
Huang et al. Biobased nano porous active carbon fibers for high-performance supercapacitors
An et al. Synthesis of hierarchically porous nitrogen‐doped carbon nanosheets from agaric for high‐performance symmetric supercapacitors
Salunkhe et al. Fabrication of symmetric supercapacitors based on MOF-derived nanoporous carbons
Fan et al. A layered‐nanospace‐confinement strategy for the synthesis of two‐dimensional porous carbon nanosheets for high‐rate performance supercapacitors
Shang et al. Coaxial Ni x Co2 x (OH) 6 x/TiN nanotube arrays as supercapacitor electrodes
Zhang et al. Pyrolyzed graphene oxide/resorcinol-formaldehyde resin composites as high-performance supercapacitor electrodes
JP6047799B2 (ja) 蓄電デバイスの電極用活性炭及び蓄電デバイスの電極用活性炭の製造方法
JP5481748B2 (ja) 炭素ナノ構造体、金属内包樹状炭素ナノ構造物の作製方法、及び炭素ナノ構造体の作製方法
He et al. Ultrafine carbon fibers with hollow-porous multilayered structure for supercapacitors
US20130314844A1 (en) Method of preparing reduced graphene oxide foam
Xie et al. Flexible Asymmetric Supercapacitors Based on Nitrogen‐Doped Graphene Hydrogels with Embedded Nickel Hydroxide Nanoplates
JP2005136397A (ja) 活性炭及びそれを用いた電極材料並びに電気二重層キャパシタ
US10276312B2 (en) High surface area carbon materials and methods for making same
Du et al. A Three‐Layer All‐In‐One Flexible Graphene Film Used as an Integrated Supercapacitor
Li et al. Carbon electrode with conductivity improvement using silver nanowires for high-performance supercapacitor
WO2014024921A1 (ja) キャパシタ
Li et al. MnO2 nanosheets grown on internal surface of macroporous carbon with enhanced electrochemical performance for supercapacitors
Liu et al. Large scale production of polyacrylonitrile-based porous carbon nanospheres for asymmetric supercapacitors
Wang et al. Superwetting monolithic carbon with hierarchical structure as supercapacitor materials
Isshiki et al. Electric Double‐Layer Capacitance of Inverse Opal Carbon Prepared Through Carbonization of Poly (Furfuryl Alcohol) in Contact with Polymer Gel Electrolyte Containing Ionic Liquid
Li et al. Micropore‐Rich Yolk‐Shell N‐doped Carbon Spheres: An Ideal Electrode Material for High‐Energy Capacitive Energy Storage

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060920

AA64 Notification of invalidation of claim of internal priority (with term)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A241764

Effective date: 20061017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20061113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20061116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070126

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080314

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080314

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090610

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110524

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110719

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150330

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4956733

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350