JP2008007187A - 合成樹脂製容器 - Google Patents

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Takanori Okabe
高規 岡部
Atsushi Wakishima
淳 脇島
Masaki Miura
正樹 三浦
Reita Ishii
玲太 石井
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Abstract

【課題】 内容物を充填、密封した状態で凍結させたときの体積の増加分を、容器の形状を変化させることによって吸収するに際して、内容物の体積増加による押圧力が容器の底部に作用し、その形状変化が容器の底部に及ぶこととなったとしても、底部の著しく不定形な形状変化を抑制して、正立不能となることがないようにしたボトル状の合成樹脂製容器を提供する。
【解決手段】 底部4の中央に容器内方に陥入する剛体部41を設け、この剛体部41の周囲には、傾斜部42を介して、接地面に対してほぼ平行に面接する接地部42を同心状に形成する。そして、容器内から剛体部41に押圧力が作用したときに、傾斜部42が接地部43との境を支点として、接地部43を含む仮想平面に向かって回動するように変形し、剛体部41に作用した押圧力を分散させて接地部43に偏った傾きが生じるのを抑制する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、飲料品などの液状の内容物を充填、密封した状態で凍結させて使用するボトル状の合成樹脂製容器に関する。
近年、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂を、ブロー成形などによってボトル状に成形してなる合成樹脂製容器が、各種飲料品を内容物とする飲料用容器として急速に普及、浸透してきている。そして、その広範な普及に伴って、このような合成樹脂製容器を利用した商品の販売態様も多様化してきており、これに応えるべく、例えば、特許文献1には、飲料品などの液状の内容物を充填、密封した状態で凍結させて販売、使用するための容器が提案されている。
すなわち、飲料品のような水を含む液状の内容物を充填、密封した状態で容器を凍結させると、凍結に伴って内容物の体積が増加し、これによって、容器が破損してしまったり、膨出変形したりするおそれがあるところ、特許文献1では、このような不具合を防止するために、凍結による体積増加を容器の形状変化によって吸収しようとしている。
特開2005−343484号公報
しかしながら、本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、容器の形状を変化させることによって内容物の体積増加を吸収するとしても、形状変化が容器の底部にまで及び、底部の形状が著しく不定形に変形してしまうと、容器を正立させることが困難になってしまうというように、この種の合成樹脂製容器に内容物を充填、密封した状態で凍結させて使用するには、未だ改善すべき課題が残されていることが見出された。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであって、内容物を充填、密封した状態で凍結させたときの体積の増加分を、容器の形状を変化させることによって吸収するに際して、内容物の体積増加による押圧力が容器の底部に作用し、その形状変化が容器の底部に及ぶこととなったとしても、底部の著しく不定形な形状変化を抑制して、正立不能となることがないようにしたボトル状の合成樹脂製容器の提供を目的とする。
上記課題を解決する本発明に係る合成樹脂製容器は、口部、胴部、及び底部を備えた合成樹脂製容器であって、前記底部の中央に、容器内方に陥入する平面ほぼ円形状の変形困難とされた剛体部を設けるとともに、前記剛体部の周囲に、傾斜部を介して、接地面に対してほぼ平行に面接する接地部が同心状に形成されており、容器内から前記剛体部に押圧力が作用したときに、前記傾斜部が、前記接地部との境を支点に、前記接地部を含む仮想平面に向かって回動するように変形することにより、前記剛体部に作用した押圧力を分散させて、前記接地部に偏った傾きが生じるのを抑制した構成としてある。
このような構成を採用した本発明に係る合成樹脂製容器によれば、内容物を充填、密封した状態で凍結させて使用するに際し、凍結に伴う内容物の体積増加による押圧力が容器底部に作用したとしても、当該押圧力を変形困難とされた剛体部で受けながら傾斜部の変形により分散させて、接地部に偏った傾きが生じるのを抑制することにより、正立不能となるような底部形状の著しく不定形な形状変化を有効に回避することができる。
また、本発明に係る合成樹脂製容器は、前記接地部を含む仮想平面と、前記傾斜部とのなす角度[θ1]が25〜45°であるとともに、前記接地部の外周側が、曲率半径[R]が3〜8mmのR形状を介して前記底部の側面に接続され、かつ、前記胴部の最大幅[W3]に対する前記接地部の外周径[φ3]の割合[φ3/W3]が70〜87%であり、前記接地部の外周径[φ3]に対する前記剛体部の径[φ1]の割合[φ1/φ3]が65〜80%であるように構成することができる。
このような構成とすることにより、傾斜部の回動動作の再現性を高め、より確実に、容器底部が偏りなくほぼ均等に変形するようになる。
また、本発明に係る合成樹脂製容器は、傾斜部の回動動作の再現性を高める上で、前記接地部の幅[W1]と前記傾斜部の投影幅[W2]との和[W1+W2]に対する前記接地部の幅[W1]の割合[W1/(W1+W2)]が10〜60%であるような範囲で、接地部の幅[W1]と、傾斜部の投影幅[W2]とをバランスさせるようにすることができるが、前記割合[W1/(W1+W2)]が10〜50%であり、前記接地部の幅[W1]と、前記傾斜部の投影幅[W2]との間に、W1≦W2なる関係が成り立つようにするのが好ましい。
また、本発明に係る合成樹脂製容器は、剛体部を変形困難とするが、より具体的には、前記剛体部に、溝部が放射状に配置された構成とすることで、内容物の体積増加による押圧力によって変形しない程度の剛性を、剛体部が備えるようにしてもよく、剛体部を上記のように構成する代わりに、又は上記のような構成に加えて、前記剛体部の肉厚を0.9mm以上とするようにしてもよい。
また、本発明に係る合成樹脂製容器は、角筒状の部位を含む前記胴部の少なくとも前記底部側における対角四隅にカット面を設けるとともに、前記カット面が、前記底部において容器内方に向かって絞り込まれた対角ヒール斜面に連接し、前記傾斜部と、前記対角ヒール斜面とのなす角度[θ2]が45〜90°であり、かつ、前記角度[θ1]と前記角度[θ2]との間に、θ1+θ2≧90°なる関係が成り立つ構成としてもよい。
このような構成にすることにより、角形ボトルと称されるような容器形状を備えた合成樹脂製容器をブロー成形により得るに際して、対角ヒール斜面の肉厚や、賦形性を確保することで、押圧力による接地部の異常変形を防ぐことが可能となる。
また、本発明に係る合成樹脂製容器は、前記底部の側面が容器内方に向かってしぼり込まれたヒール斜面とされるとともに、前記胴部が、前記底部に連接する丸筒状の部位を含み、前記傾斜部と、前記ヒール斜面とのなす角度[θ2]が45〜90°であり、かつ、前記角度[θ1]と前記角度[θ2]との間に、θ1+θ2≧90°なる関係が成り立つ構成としてもよい。
このような構成にすることにより、丸形ボトルと称されるような容器形状を備えた合成樹脂製容器をブロー成形により得るに際して、ヒール斜面の肉厚や、賦形性を確保することで、押圧力による接地部の異常変形を防ぐことが可能となる。
また、本発明に係る合成樹脂製容器は、前記接地部の外周側のR形状と、前記胴部の側面とに連接する前記底部の側面が、容器外方に凸となる曲線状の縦断面形状を有する構成としてもよい。
このような構成にすることにより、角形ボトルであるか、丸形ボトルであるかを問わず、合成樹脂製容器をブロー成形により得るに際して、底部側面の周りに適度な空間が得られるため、底部側面の肉厚や、賦形性を確保でき、押圧力による接地部の異常変形を防ぐことが可能となる。
以上のような本発明によれば、内容物を充填、密封した状態で凍結させたときに、凍結に伴う内容物の体積増加による押圧力が容器底部に作用したとしても、接地部に偏った傾きが生じるのを抑制することにより、正立不能となるような底部形状の著しく不定形な形状変化を有効に回避することができる。
以下、本発明に係る合成樹脂製容器の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態における合成樹脂製容器の一例を示す概略正面図であり、図2は、同概略底面図である。図示する例において、容器1は、口部2、胴部3、及び底部4を備えており、口部2には、内容物を充填した後に図示しない蓋体が取り付けられて、容器1内を密封することができるようになっている。
また、図示する例において、容器1は、一般に、角形ボトルと称される容器形状を有しており、胴部3は、横断面ほぼ方形の角筒状に形成された角筒部32と、角筒部32の上端から絞り込まれて口部2に連続する肩部31とからなっている。そして、胴部3の下端から下位の部分は、その底面が円形に近似するように角部が絞り込まれた底部4とされており、角筒部32の対角四隅に設けられたカット面C1が、底部4において容器内方に向かって絞り込まれた対角ヒール斜面C2に連接している。
本実施形態において、容器1は、飲料品などの液状の内容物を充填、密封した状態で凍結させて使用するという用途に供される。このような用途に供されるに際して、容器1は、凍結に伴う内容物の体積増加を、その増加した分だけ容器外方に向かって変形して吸収しようとするが、このとき、内容物の体積増加による押圧力が容器の底部5に作用して、底部5の形状が著しく不定形に変形してしまうと、容器1を正立させることができなくなってしまう。
このため、本実施形態にあっては、図2、及び図3に示すように、底部4の中央に、容器内方に陥入する平面ほぼ円形状の変形困難とされた剛体部41を設けるとともに、この剛体部41の周囲に、傾斜部42を介して、接地面に対してほぼ平行に面接する接地部43が同心状に形成されるようにしてある。
ここで、平面ほぼ円形状とは、剛体部41を平面視したときの平面形状が、ほぼ円形状であることをいうものとする。また、図3は、底部4の縦断面形状を示す説明図であり、図3(a)は、図2のA−A断面、図3(b)は、図2のB−B断面、図3(c)は、図2のC−C断面に、それぞれ相当する。
さらに、本実施形態では、底部4を上記のような構造とするにあたり、容器内から剛体部41に押圧力が作用したときに、剛体部41の周りを取り囲むように連接されている傾斜部42が、接地部43との境を支点として、接地部43を含む仮想平面に向かって回動するように変形することにより、剛体部41に作用した押圧力を分散させて、接地部43に偏った傾きが生じるのを抑制するようにしてある。
すなわち、本実施形態では、凍結に伴う内容物の体積増加による押圧力が、容器1の底部4に作用したとしても、図4に示すように、剛体部41が押圧力を受けて押し下げられていくにしたがって、傾斜部42が回動するように変形しながら接地部43をそのまま容器外方に向けて押し広げていき、これによって、剛体部41で受けた押圧力を水平方向に分散させて、容器1の底部4が偏りなくほぼ均等に変形するようにしてある。
ここで、図4は、剛体部41に押圧力が作用したときの底部4の形状変化を示す説明図であり、図4(a)は、変形前の状態を示し、図4(b)は、剛体部41が押し下げられて底部4が変形した状態、図4(c)は、剛体部41がさらに押し下げられた状態を示している。また、これらの図において、傾斜部42と剛体部41との境、傾斜部42と接地部43との境を、それぞれ白抜きの丸印で示している。
このように、本実施形態の容器1によれば、内容物を充填、密封した状態で凍結させて使用するに際し、凍結に伴う内容物の体積増加による押圧力が容器1の底部4に作用したとしても、当該押圧力を変形困難とされた剛体部41で受けながら傾斜部42の変形により分散させて、接地部43に偏った傾きが生じるのを抑制することにより、正立不能となるような底部形状の著しく不定形な形状変化を有効に回避することができる。
本実施形態において、傾斜部42の回動動作の再現性を高め、より確実に、底部4が偏りなくほぼ均等に変形するようになるためには、例えば、接地部43を含む仮想平面と、傾斜部42とのなす角度[θ1]が25〜45°であるのが好ましい。この角度[θ1]が上記範囲に満たないと、傾斜部42が、接地部43を含む仮想平面を越えて容器外方に突出するように変形してしまう傾向にあり、著しい場合には、このような傾斜部42の変形につられて接地部43に偏った傾きが生じてしまうことがある。一方、角度[θ1]が上記範囲を越えると、傾斜部42が接地部43との境を支点に変形しにくくなって、その変形量にばらつきが生じてしまう傾向にあり、著しい場合には、傾斜部42の変形量の少ない部位が接地部43を部分的に押し下げて、接地部43に偏った傾きが生じてしまうことがある。
また、接地部43の外周側は、曲率半径[R(R1,R2,R3)]が3〜8mmのR形状を介して底部4の側面に接続されているのが好ましい。このようなR形状により接地部43を底部4の側面に接続することで、接地部43に傾きが生じるような変形を抑制することができるが、このR形状の曲率半径[R(R1,R2,R3)]が上記範囲を越えると、接地部43の傾きを抑制する効果が損なわれてしまう傾向にある。また、曲率半径[R(R1,R2,R3)]が上記範囲に満たないと、容器1を成形する際の賦形性に劣ってしまう傾向にある。
ここで、接地部43の外周側に位置するR形状は、周方向に沿った全ての部位で同一の曲率半径となっている場合に限らず、図示する例のように、図2のA−A断面に相当する部位の曲率半径をR1(図3(a)参照)、図2のB−B断面に相当する部位の曲率半径をR2(図3(b)参照)、図2のC−C断面に相当する部位の曲率半径をR3(図3(c)参照)としたときに、R1<R3<R2なる関係が成り立つように、曲率半径が部位ごとに異なっていてもよい。曲率半径が部位ごとに異なる場合であっても、R1,R2,R3のいずれもが上記範囲内にあるようにすることで、接地部43に傾きが生じるような変形を抑制することができる。
また、本実施形態では、底面に占める剛体部41、傾斜部42、接地部43のそれぞれの割合をバランスさせて、内容物の体積増加による押圧力を剛体部41で受けやすくし、当該押圧力が、直接に傾斜部42や、接地部43に及びにくくするのが好ましい。このためには、胴部3の最大幅[W3]に対する接地部42の外周径[φ3]の割合[φ3/W3]を70〜87%とし、接地部42の外周径[φ3]に対する剛体部41の径[φ1]の割合[φ1/φ3]を65〜80%とするのが好ましい。
なお、図示する例において、胴部3の最大幅[W3]は、角筒状とされた胴部3(角筒部32)の対角方向の幅である。
また、傾斜部42の回動動作の再現性を高める上で、接地部43の幅[W1]をできるだけ小さくして、接地部43が変形しにくくなるようにするのが好ましい。このためには、接地部43の幅[W1]と、傾斜部42の接地部43を含む仮想平面への投影幅[W2]との間に、W1≦W2なる関係が成り立つようにするのが好ましいが、容器1を成形する際の賦形性や、容器1を自立させる際の直立性などとの関係から、接地部43の幅[W1]を小さくするには限度がある。接地部43の幅[W1]を、上記関係を満たすほどには小さくすることができないような場合には、接地部43の幅[W1]と、傾斜部42の投影幅W2との和[W1+W2]に対して、接地部43の幅[W1]の割合[W1/(W1+W2)]が10〜60%となる範囲で、接地部43の幅[W1]と、傾斜部42の投影幅[W2]とをバランスさせるようにすることもできる。
また、本実施形態において、剛体部41は、内容物の体積増加による押圧力によって変形しない程度の剛性を備えるようにするが、例えば、図示するように、剛体部41に、補強リブとして機能する複数の溝部410を放射状に配置することで、剛体部41を変形困難とすることができる。剛体部41が変形困難となるようにするには、このような溝部410を設ける代わりに、又はこれに加えて、剛体部43の肉厚を0.9mm以上とするようにしてもよい。
また、本実施形態では、図3(a)に示すように、傾斜部42と対角ヒール斜面C2とのなす角度[θ2]が45〜90°であり、この角度[θ2]と、前述した角度[θ1]との間に、θ1+θ2≧90°なる関係が成り立つようにするのが、接地部43の異常変形を防ぐ上で好ましい。角度[θ2]が上記範囲に満たないと、対角ヒール斜面C2と傾斜部42との間の空間が狭くなってしまうため、角形ボトルと称されるような容器形状を備えた容器1をブロー成形により得るに際して、対角ヒール斜面C2の肉厚を確保できなくなったり、賦形生が悪くなったりする。その結果、対角ヒール斜面C2の形状が乱れ、対角ヒール斜面C2の周りの強度を確保できなくなり、押圧力が作用すると接地部43が外方に突出してしまうおそれがある。一方、[θ2]が上記範囲を超えると、角度が開きすぎてしまい、対角ヒール斜面C2から傾斜部42に至る部分が撓みやすくなるため不適である。
以上のような本実施形態における容器1は、例えば、公知の射出成形や押出成形により製造された、有底筒状のプリフォームを二軸延伸ブロー成形するなどして製造することができる。
また、容器1を構成する熱可塑性樹脂は、延伸ブロー成形が可能であれば、任意の樹脂を使用することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリカーボネート,ポリアリレート,ポリ乳酸又はこれらの共重合体などの熱可塑性ポリエステル,これらの樹脂あるいは他の樹脂とブレンドされたものなどが好適であり、特に、ポリエチレンテレフタレートなどのエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルが好適に使用される。また、アクリロニトリル樹脂,ポリプロピレン,プロピレン−エチレン共重合体,ポリエチレンなども使用することができる。
これらの樹脂には、成形品の品質を損なわない範囲で種々の添加剤、例えば、着色剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、酸化防止剤、帯電防止剤などを配合することもできる。
エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルは、エステル反復単位の大部分(例えば、70モル%以上)をエチレンテレフタレート単位が占め、ガラス転移点(Tg)が50〜90℃、融点(Tm)が200〜275℃の範囲にあるものが好適である。エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)が耐圧性、耐熱性、耐熱圧性などの点で特に優れているが、エチレンテレフタレート単位以外にイソフタル酸やナフタレンジカルボン酸などの二塩基酸と、プロピレングリコールなどのジオールからなるエステル単位の少量を含む共重合ポリエステルも使用することができる。
また、本実施形態に係る合成樹脂製容器は、単層(一層)の熱可塑性ポリエステル層で構成される場合の他、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成することもできる。さらに、二層以上の熱可塑性ポリエステル層からなる内層及び外層の間に封入される中間層を備えることができ、中間層をバリヤー層や、酸素吸収層とすることができる。このように、バリヤー層や、酸素吸収層を備えることにより、容器内への外部からの酸素の透過を抑制し、容器内の内容物の外部からの酸素による変質を防止することができる。
ここで、酸素吸収層としては、酸素を吸収して酸素の透過を防ぐものであれば任意のものを使用することができるが、酸化可能有機成分及び遷移金属触媒の組合せ、あるいは実質的に酸化しないガスバリヤー性樹脂,酸化可能有機成分及び遷移金属触媒の組み合わせを使用することが好適である。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、前述した実施形態では、角形ボトルに本発明を適用した例を挙げたが、容器1の具体的な形状はこれに限られない。例えば、図5,図6に示すような、胴部3に円筒状の円筒部32aを含む丸形ボトルと称される容器形状を備えた容器1にも適用することができる。
なお、図5(b)は、図5(a)のD−D断面図であり、図6(b)は、図6(a)のE−E断面図である。本発明を丸形ボトルに適用する場合、胴部3の最大幅W3は、胴部3の円筒状とされた部位(円筒部32a)の直径とすることができる。
また、本発明を丸形ボトルに適用するにあたり、図5に示すように、胴部3の円筒部32aに連接する底部4の側面を、その全周にわたって容器内方に向かって絞り込むことにより、ヒール斜面C3とすることができる。この場合、このヒール斜面C3と傾斜部42とのなす角度をθ2として、前述した関係が成り立つようにすることで、丸形ボトルとされた容器1をブロー成形により得るに際しても、ヒール斜面C3の肉厚や、その賦形性を確保することで、押圧力による接地部43の異常変形を防ぐことが可能となる。
また、図6に示す例では、接地部43の外周側のR形状と、胴部3(円筒部32a)の側面とに連接する底部4の側面が、容器外方に凸となる曲線状の縦断面形状を有する曲面RRとなるようにしてある。すなわち、図5に示す例において、縦断面形状が直線状とされたヒール斜面C3に代えて、図6に示す例では、底部4の側面を縦断面形状が容器外方に凸となる曲線状の曲面RRとすることで、底部4の側面の周りに適度な空間が得られるようにしてある。
このようにして、底部4の側面の周りに適度な空間が得ることにより、底部4の側面の肉厚や、その賦形性を確保することができ、これによって押圧力による接地部43の異常変形を防ぐことが可能となる。
なお、図6では丸形ボトルの例を挙げたが、底部4の側面をこのような曲面RRとする態様は、角形ボトルであるか、丸形ボトルであるかを問わず、いずれの容器形状においても同様に適用することができる。
また、本発明は、容積180〜1000ml程度の合成樹脂製容器について適用できるが、そのなかでも特に、比較的小容量の容積400〜600ml程度の合成樹脂製容器に好適である。
以上説明したように、本発明に係る合成樹脂製容器は、飲料品などの液状の内容物を充填、密封した状態で凍結させて使用することができ、そのような商品販売態様の多様化の要求に応えることができる。
本発明に係る合成樹脂製容器の実施形態を示す概略正面図である。 本発明に係る合成樹脂製容器の実施形態を示す概略底面図である。 底部の縦断面形状を示す説明図である。 底部の形状変化を示す説明図である。 本発明に係る合成樹脂製容器の他の実施形態を示す説明図である。 本発明に係る合成樹脂製容器の他の実施形態を示す説明図である。
符号の説明
1 容器
2 口部
3 胴部
4 底部
41 剛体部
410 溝部
42 傾斜部
43 接地部
C1 カット面
C2 対角ヒール斜面
C3 ヒール斜面
RR 曲面

Claims (9)

  1. 口部、胴部、及び底部を備えた合成樹脂製容器であって、
    前記底部の中央に、容器内方に陥入する平面ほぼ円形状の変形困難とされた剛体部を設けるとともに、前記剛体部の周囲に、傾斜部を介して、接地面に対してほぼ平行に面接する接地部が同心状に形成されており、
    容器内から前記剛体部に押圧力が作用したときに、前記傾斜部が、前記接地部との境を支点に、前記接地部を含む仮想平面に向かって回動するように変形することにより、前記剛体部に作用した押圧力を分散させて、前記接地部に偏った傾きが生じるのを抑制したことを特徴とする合成樹脂製容器。
  2. 前記接地部を含む仮想平面と、前記傾斜部とのなす角度[θ1]が25〜45°であるとともに、
    前記接地部の外周側が、曲率半径[R]が3〜8mmのR形状を介して前記底部の側面に接続され、
    かつ、前記胴部の最大幅[W3]に対する前記接地部の外周径[φ3]の割合[φ3/W3]が70〜87%であり、
    前記接地部の外周径[φ3]に対する前記剛体部の径[φ1]の割合[φ1/φ3]が65〜80%である請求項1に記載の合成樹脂製容器。
  3. 前記接地部の幅[W1]と前記傾斜部の投影幅[W2]との和[W1+W2]に対する前記接地部の幅[W1]の割合[W1/(W1+W2)]が10〜60%である請求項1〜2のいずれか1項に記載の合成樹脂製容器。
  4. 前記割合[W1/(W1+W2)]が10〜50%であり、前記接地部の幅[W1]と、前記傾斜部の投影幅[W2]との間に、W1≦W2なる関係が成り立つ請求項3に記載の合成樹脂製容器。
  5. 前記剛体部に、溝部が放射状に配置された請求項1〜4のいずれか1項に記載の合成樹脂製容器。
  6. 前記剛体部の肉厚が0.9mm以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の合成樹脂製容器。
  7. 角筒状の部位を含む前記胴部の少なくとも前記底部側における対角四隅にカット面を設けるとともに、前記カット面が、前記底部において容器内方に向かって絞り込まれた対角ヒール斜面に連接し、
    前記傾斜部と、前記対角ヒール斜面とのなす角度[θ2]が45〜90°であり、かつ、前記角度[θ1]と前記角度[θ2]との間に、θ1+θ2≧90°なる関係が成り立つ請求項2〜6のいずれか1項に記載の合成樹脂製容器。
  8. 前記底部の側面が容器内方に向かってしぼり込まれたヒール斜面とされるとともに、前記胴部が、前記底部に連接する丸筒状の部位を含み、
    前記傾斜部と、前記ヒール斜面とのなす角度[θ2]が45〜90°であり、かつ、前記角度[θ1]と前記角度[θ2]との間に、θ1+θ2≧90°なる関係が成り立つ請求項2〜6のいずれか1項に記載の合成樹脂製容器。
  9. 前記接地部の外周側のR形状と、前記胴部の側面とに連接する前記底部の側面が、容器外方に凸となる曲線状の縦断面形状を有する請求項2〜6のいずれか1項に記載の合成樹脂製容器。
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