JP7173435B2 - プラスチックボトル - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチックボトルに関し、より詳細には、軽量化されたプラスチックボトルの構造に関する。
例えば、飲料が充填される容器としてプラスチックボトルが用いられる。そして、プラスチックボトルの生産量は年々増加傾向にある。一方で、省資源化、ごみの減量化や、輸送時の環境負荷低減等による、エネルギー使用量、及び二酸化炭素排出量の低減の観点から原料の使用量を削減することによるプラスチックボトルの軽量化が取り組まれている。
プラスチックボトルを軽量化するとプラスチックボトルの容器の肉厚が薄くなる為、プラスチックボトルの強度が低下する傾向がある。プラスチックボトルは、複数本の容器の口が上を向いた状態で段ボール等に箱詰めにされたものを複数個積み上げ一つのパレットとして、保管、及び輸送される。その際に、プラスチックボトルが、その上下方向の荷重に耐える強度である座屈強度を充分に有していない場合には、座屈変形が生じ、荷崩れが発生するおそれがある。
更に、プラスチックボトルが、その水平方向の荷重に耐える強度である側壁強度を充分に有していない場合には、プラスチックボトルが横向きに積載される自動販売機内において下段にあるプラスチックボトルは側面に変形を生じやすくなり、自動販売機から正常に排出されなくなるおそれがある。なお、プラスチックボトルが、自動販売機から正常に排出されるか否かの特性はベンダー適性とも称される。
ところで、プラスチックボトルの形状には大別して、容器の胴部の断面が円形の丸ボトルと、容器の胴部の断面が略四角形の角ボトルとがある。丸ボトルでは、容器の周囲に貼り付けられるラベルが容器の真正面からみづらい場合がある。一方で、角ボトルでは、上述のような問題が生じにくく、更に、積載効率や陳列効率が優れており、これらの長所を有する角ボトルの需要は多い。
しかしながら、上述のような強度、特に座屈強度は、丸ボトルの場合には上下方向の荷重が円形の胴部に効果的に分散されるのに対し、胴部が面と、コーナー部を形成する柱(ピラー)とで構成される角ボトルでは柱の部分に偏荷重がかかってしまうので弱くなる。また、プラスチックボトルは、コスト削減のため軽量化が進んでおり、軽量にするために、口部以外の部位の薄肉化が行われている。このような薄肉化をする場合、上記のような偏荷重に対し、強度の対策が特に必要となる。
薄肉化の要求の下、角型ボトル状のプラスチックボトルに内容物を充填する際や、充填した後の容器の底部側の変形抑止を目的として、容器底部の四隅に脚部を設けることや(特許文献1参照)、容器底部に加わる荷重による不具合の発生抑止を目的として、接地部から胴部の側壁部とコーナー部との高さ方向に沿う境界に形成される稜線部分の延長線上に溝部が形成されることが知られている(特許文献2参照)。
特開2011-152952号公報 特開2014-34406号公報
特許文献1に記載された技術は、内容物を充填する際や、充填した後に、内容物の重さなどによって容器の底部側が変形してしまい、容器を正立させ難くなる事態が生じないようするためのものである。特許文献1では、プラスチックボトルが充填時の、内容物の重さと熱、さらには充填に伴う圧力等による底部側の変形を防止することを目的とし、接地面のヒール部の各面のうち少なくとも一組の対向する面に凹陥部が形成されることが開示されている。しかしながら、本開示のような、接地面にはリブが設けられていないことにより、接地面の強度を高める構成については何らの記載や示唆もされていない。
また、特許文献2に記載された技術は、第一の溝部を当該稜線部分の延長線上に形成するようにすることで、接地部の外周縁をなす各辺が交わる位置に荷重が集中するのを抑制することができる構成である。従って底面部が多角形状である場合にその辺同士がなす角にはリブが設けられているとの構成である。その目的は、底面部にしわができることで、プラスチックボトルが不安定となり転倒してしまうことを防止することであるといえる。本開示では、プラスチックボトルがベルトコンベヤーなどの搬送装置間の継ぎ目移動時に発生するわずかな段差による傾きでの転倒を防止するため、転倒角を大きく確保する目的で、各辺のなす角に限らずリブが設けられており、底面部の長辺にはリブが設けられている構成となっている。特許文献2においては、この点は何ら考慮されていない。
そこで、本開示の発明の目的は以下の通りである。充填密封したプラスチックボトルを搬送する際は、ベルトコンベヤーなどの搬送装置が利用されるが、搬送経路などの都合で、搬送装置間の継ぎ目をプラスチックボトルが移動せざるを得ないことがある。この継ぎ目移動時に発生するわずかな段差によってボトルがわずかに傾き、この傾きで発生した荷重による変形で転倒してしまい、効率的な搬送が阻害され、更には、ボトルに不可逆的な変形が生じて商品価値の低下につながる。したがって、搬送装置間の継ぎ目移動時の段差によってボトルが傾いた状態における接地面付近の不可逆的な変更、及び可逆的な変形量の効果的な抑制が必要とされる。
そこで本発明の目的は、軽量化された角型のプラスチックボトルにおいて、搬送装置間の継ぎ目移動時に発生するわずかな段差による転倒を防止することができるプラスチックボトルを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のプラスチックボトルは、口部と、肩部と、胴部と、底部とを有し、
前記底部は底面側に、
外周縁及び内周縁を有する接地部を有し、
前記接地部は平坦面であり、
前記底部は底面中心部を有し、前記底面中心部の中心点を中心として放射状に内リブが1つ以上形成されており、
前記胴部の下端近傍に、前記外周縁に接するように、リブが1つ以上設けられ、前記接地部は前記内リブと前記リブとの間に隙間なく形成されていることを特徴とする。
前記リブは、前記底面中心部の前記中心点から外方に向けて放射状に形成されていることを特徴とする。
更に、前記肩部及び前記胴部は、複数の壁部と、前記壁部同士をつなぐコーナー部とからなり、前記壁部は長辺を有する長壁部と、短辺を有する短壁部を有し、
前記長壁部に、少なくとも1つ、又は複数前記リブが形成されていることを特徴とする。
更に、前記コーナー部は、前記コーナー部の下端の水平方向の中央に、前記リブを有することを特徴とする。
また、一対の各前記リブと各内リブは、それぞれ同一直線上に沿って形成され、前記リブと前記内リブはそれぞれ同数形成されていることを特徴とする。
更に、前記リブは、等間隔に8個~28個形成されることを特徴とする。
前記リブは、前記中心点から外方に向けた放射状の直線の方向に縦長に形成され、前記リブの深さは、1mm以上4mm以下であることを特徴とする。
本発明のプラスチックボトルによれば、口部と、肩部と、胴部と、底部とを有し、
前記底部は底面側に、
外周縁及び内周縁を有する接地部を有し、
前記接地部は平坦面であり、
前記底部は底面中心部を有し、前記底面中心部の中心点を中心として放射状に内リブが1つ以上形成されており、
前記胴部の下端近傍に、前記外周縁に接するように、リブが1つ以上設けられ、前記接地部は前記内リブと前記リブとの間に隙間なく形成されていることを特徴とする
ので、軽量化した容器において、搬送装置間の継ぎ目をプラスチックボトルが移動する際のわずかな段差によって発生するボトルの傾きで発生した荷重による変形が抑制され、転倒が防止される。また、このような特徴を有することで、接地部にはリブが設けられていない構成であることにより製造ラインでのプラスチックボトルにシュリンクラベルを圧着する装置でシュリンクラベルを圧着する際に、接地面がへこんでしまい、ペットボトルから空気が抜ける結果、シュリンクラベルの圧着が困難となってしまうことを防止しつつ、有効に転倒を防止することができ、また搬送装置間の繋ぎ目をプラスチックボトルが移動する際の縦方向の衝撃に対し、より強い剛性を有することとなり、変形が抑制され、転倒が防止されることとなる。
さらに、前記リブは、前記底面中心部の前記中心点から外方に向けて放射状に形成されていることを特徴とするので、搬送装置間の繋ぎ目をプラスチックボトルが移動する際の縦方向の衝撃に対し、より適切な方向への剛性を有することとなり、変形が抑制され、転倒が防止される。
さらに、本発明は、前記肩部及び前記胴部は、複数の壁部と、前記壁部同士をつなぐコーナー部とからなり、前記壁部は長辺を有する長壁部と、短辺を有する短壁部を有し、
前記長壁部に、少なくとも1つ、又は複数前記リブが形成されていることを特徴とするので、上面視で円形状のいわゆる丸ボトルだけでなく、矩形状等のいわゆる角ボトルにおいて、転倒角がより小さく転倒しやすい、長壁部側へ衝撃が加わることにより、転倒しそうになる場合でも、前記リブを設けることで転倒角を大きく確保することができる結果、転倒を防止する効果を得ることができる。
さらに、前記コーナー部は、前記コーナー部の下端の水平方向の中央に、前記リブを有することを特徴とするので、いわゆる角ボトルのコーナー部側であっても薄肉に形成されている場合につぶれて転倒方向となりうることから、このような転倒を防止することができる。
さらに、本発明によれば一対の各前記リブと各内リブは、それぞれ同一直線上に沿って形成され、前記リブと前記内リブはそれぞれ同数形成されていることを特徴とするので、接地面をリブ及び内リブで挟む形になりより強い剛性を得ることができる結果、荷重による転倒を防止することができる。
また、前記リブは、等間隔に8個~28個形成されることを特徴とするので、より多方向からの衝撃に耐えることができる転倒防止にすぐれたプラスチックボトルを提供することができる。
更に、本発明のプラスチックボトルによれば、前記リブは、前記中心点から外方に向けた放射状の直線の方向に縦長に形成され、前記リブの深さは、1mm以上4mm以下であることを特徴とするので、軽量化した容器において、搬送装置間の継ぎ目をプラスチックボトルが移動する際のわずかな段差によって発生するボトルの傾きで発生した荷重による変形が抑制され、転倒が防止される。
本実施形態に係るプラスチックボトルの一例が示された正面図である。 図1のプラスチックボトルの平面図である。 図1のプラスチックボトルの底面図である。 図2のI方向矢視図である。 図1の肩部から胴部にかけての正面拡大図である。 図5のII-II線断面図である。 図1の圧力吸収パネルを凹状パネルと凸状パネルに分解した分解図である。 図7(a)の下図のIII-III線断面の拡大図である。 図7(a)の下図のIV-IV線断面の一部拡大図である。なお、矢印方向がプラスチックボトルの外方を示している。 図1の周溝の正面拡大図である。 図1のプラスチックボトルの下端拡大図である。 比較例1に係るプラスチックボトルを示した図である。 本発明のプラスチックボトルの実施形態の他の一例を示した図である。 図1のプラスチックボトルの底面図に補助線を施した図である。 図1のプラスチックボトルの底面と側面の対応関係を示した図である。 (X)はリブ44の拡大正面図、(Y)は同底面図、(Z)はリブ44の仮想の斜視図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の詳細を説明する。なお、以下では、説明の便宜上、プラスチックボトル1を正立させた図1の状態において、容器内に内容物が充填されるプラスチックボトル1の口部10を上とする。
口部10は、内容物の充填口、及び注出口、あるいは飲み口となり、口部10に、図示せぬ蓋が取り付けられることによってプラスチックボトル1が密閉される。
図1に示すように、肩部20、及び胴部30は、複数の壁部51と、壁部51同士をつなぐコーナー部52とからなり、壁部51は、肩壁部21と、胴壁部31とに分割され、コーナー部52は、肩コーナー部22と、胴コーナー部32とに分割される。
肩部20は、その上側が口部10に連なり、一方で、その下側が胴部30に連なる。肩部20は、上方から下方に向かって拡径する略四角錐台の形状を有する。図2に示されるように、プラスチックボトル1は角ボトルであるため、肩部20は、互いに同一の形状からなる4つの肩壁部21を有しており、更に、隣接する肩壁部21同士の間には肩コーナー部22が形成されている。更に、肩壁部21は、上肩壁部21Aと下肩壁部21Bに分割され、肩コーナー部22は、上肩コーナー部22Aと下肩コーナー部22Bに分割されている。更に、上肩壁部21Aと上肩コーナー部22Aは、口部10から急激に拡径し、下肩壁部21Bと下肩コーナー部22Bは、緩やかに拡径する。なお、下肩壁部21Bと下肩コーナー部22Bを総称して下肩部と呼ぶ。
胴部30は、胴壁部31と、胴コーナー部32とからなり、胴壁部31は、上胴壁部31Aと、下胴壁部31Bとに分割され、更に、胴コーナー部32は、上胴コーナー部32Aと、下胴コーナー部32Bとに分割されている。
肩部20は、詳細には、上胴壁部31A、及び上胴コーナー部32Aに連接する。上肩壁部21Aは、垂直方向に分割された2つのパネルによって形成されることが肩部20の強度を向上させる観点から好ましい。なお、垂直方向の分割は、壁部51の中央から上方に延びる線上であることが強度を向上させる観点から好ましい。一方で、上肩コーナー部22Aは、1つのパネルによって形成されても良い。
図5は肩部から胴部にかけての正面拡大図である。また、図6は図5のII-II線断面図である。この図6に示すように、下肩壁部21Bには、V字状の凹溝である縦リブ53が設けられている。縦リブ53は、上下方向に形成され、正面視直線状の形状を持つ。図5に示したように、下肩壁部21Bに形成された縦リブ53の上端は上肩壁部21A方向へ上方に突出し、下端は上胴壁部31A方向へ下方に突出している。
従って、縦リブ53は、下方へ向かって緩やかに拡径する下肩壁部21Bに形成されており、さらに上下方向に突出しているので、斜めに形成され、さらに、略折れ曲がって形成されている。この縦リブ53の形状により、強度が増し、座屈変形を防止することが可能になる。
更に、縦リブ53は、図6に示すように、直線状の溝底部で溝側面が交わる図示するような断面V字形状の溝形状とするほか、所定の幅の溝底部を有し当該溝底部の幅方向両端縁から溝側面が立ち上がる断面台形状の溝形状とするほか、断面円弧状のU字形状としても良い。
肩部20の下方に位置する下肩部近傍に、外力が加わる等して、下肩部近傍の領域が容器内方に押し込まれるようにして変形すると、横方向に折れ線が生じるように変形する。この折れ線に直交するように縦リブ53を設けることによって、そのような形状変化に対する復元力を発揮させることができ、プラスチックボトル1の永久変形を抑止することができる。すなわち、外部からの衝撃により肩部20の下方の下肩部の近傍が凹む、いわゆる肩潰れを防止し、かつ垂直方向の座屈強度を高めることができる。
また、座屈強度の観点から、下肩壁部21Bの水平方向の略中央を上下方向に延びる線上に縦リブ53を少なくとも1つ有することが好ましい。下肩壁部21Bの中央に縦リブ53が設けられることで、最も効果的に、プラスチックボトル1の強度を保持することが可能になる。更に、下肩壁部21Bの縦リブ53は、各々奇数本備えられる事が好ましい。特に、下肩壁部21Bの縦リブ53は、5本から15本形成されるのが好ましい。より多数の縦リブの形成により、座屈強度が高められ、荷崩れを防止することが可能になる。
また、座屈強度の観点から、下肩壁部21Bに形成されている縦リブ53の上端は、上肩壁部21A方向へ上方に0.5mm以上4.0mm以下の位置に突出して設けられ、下端は、上胴壁部31A方向へ下方に0.5mm以上4.0mm以下の位置に突出して設けられることが好ましい。更に、下肩壁部21Bに形成され、周方向に隣り合う縦リブ53同士は、2mm以上6mm以下の等間隔で設けられることが好ましい。このように上下方向に突出した構造の縦リブの形成により、一層、座屈強度を高め、衝撃が加わった際の変形を防止することが可能になる。
なお、縦リブ53は、下肩壁部21Bに形成されている縦リブ53の構成の趣旨と矛盾しない範囲で下肩コーナー部22Bにも設けることが、肩潰れを防止し、かつ垂直方向の座屈強度を高める観点から好ましい。
次に、プラスチックボトル1の胴壁部31の詳細について説明する。図7(a)の下図は、図1のプラスチックボトルにおける上胴壁部31Aの正面拡大図である。図7(a)の上図は、図7(a)の下図のIV-IV線の断面図を図7(a)の下図の各部位に対応させて示している。図7(b)、及び図7(c)の下図は、図7(a)の圧力吸収パネル35を、凹状パネルと凸状パネルに分解した分解図である。図7(b)、及び図7(c)の上図は、各分解図の各部位に対応させた図7(a)の下図のIV-IV線の断面図を示している。図8の左図は、図7(a)のIII-III線断面の拡大図である。図8の左図は、右図の圧力吸収パネル35の各部位に対応させて示している。なお、図8の左図においては、矢印方向がプラスチックボトル1の外方を示している。図9は、図7のIV-IV線断面の一部拡大図である。なお、矢印方向がプラスチックボトル1の外方を示している。
図1、及び図10に示すように、胴壁部31は、上下方向の略中間部において、上胴壁部31Aと、下胴壁部31Bとに分割され、それぞれ圧力吸収パネル35を備える。圧力吸収パネル35は、プラスチックボトル1の内部の圧力変化、特に減圧変化を吸収し、かつプラスチックボトル1の強度、特に側壁強度を保持する。また、圧力吸収パネル35は、圧力分散して胴膨れを防止する観点から、各角部がR面取りされた略矩形状であることが好ましい。
以下では、圧力吸収パネル35について説明するが、上胴壁部31Aと下胴壁部31Bとも同様の形態であるため、上胴壁部31Aについてのみ取り上げて説明し、下胴壁部31Bの構造は省略する。
図7、図8及び図9に示すように、圧力吸収パネル35は、上胴壁部31Aに縦窓状に設けられ、凸状パネル33の周囲を取り囲むように凹状パネル34が形成される。凸状パネル33、及び凹状パネル34は、略矩形状であり、凸状パネル33の表面33aは、胴壁部31の最外方面31aより内方に位置するように形成されている。
凸状パネル33の深さd1は、0.5~5mm、好ましくは1~3mmであり、凹状パネル34の深さd2は、1~7mm、好ましくは1.5~4mmである。d1,d2には、d1<d2の関係があり、深さd1,d2が小さ過ぎると、プラスチックボトル1の内圧変化による荷重を吸収しにくくなり、一方で、深さd1,d2が大き過ぎると、プラスチックボトル1の成形時に、賦形不良や、過延伸による白化が発生しやすくなる。
また、凹状パネルの深さd2に対する、凸状パネルの深さd1の比d1/d2は、0.5以上0.9以下であることが、効率的に圧力を分散して胴膨れを防止する観点から好ましい。
凸状パネル33の側面33bにおける傾斜角度θ1については、5度≦θ1≦80度であることが好ましく、凹状パネル34の側面34bにおける傾斜角度θ2については、5度≦θ1≦80度であることが好ましい。ブロー成形性や、成形後の離型性を考慮すると、30度≦θ1≦60度,30度≦θ2≦60度であることがより好ましい。なお、θ1,θ2はすべて同一の値であっても良く、互いに異なる値であっても良い。
ここで、凸状パネル33の表面33aが平坦な面であると、容器が保持された際の変形が著しくなる。そこで、凸状パネル33の表面33aには、凸状パネル33の表面33aから内方に凹んで水平方向に直線状に延びる複数の凹状リブ36が形成されるのが好ましい。この構成により、パネル表面のフラット部がなくなり、凹状リブにおいて圧力分散されることでより胴膨れを防止することができる。
しかしながら、凹状リブ36が多くなりすぎると、圧力吸収パネル35が、プラスチックボトル1の内方に変形しにくくなり、圧力吸収の機能が失われる。そこで、凹状リブ36は、凸状パネル33の表面33aにおいて、4~12本配置されることが好ましい。凹状リブ36が4本以上とされることによって、高い減圧適正を示し、更に、上胴壁部31Aの剛性が高まり、プラスチックボトル1に加わった圧力が分散され、胴膨れ防止の効果が充分に得られる。なお、図7、及び図8の例示では凹状リブ36は7本配置されている。
各凹状リブ36は、凸状パネル33の表面33aにおいて、左端から右端まで連続的に延びている。そして、凹状リブ36は、凸状パネル33の表面33aの上端から下端まで上下方向の全域にわたって形成されている。なお、凹状リブ36は、各圧力吸収パネル35の凸状パネル33の表面33aの上下方向の全域にわたって形成されている場合に限らず、各圧力吸収パネル35の一部、例えば各圧力吸収パネル35の上半分、下半分や、上下方向の中央部のみに形成されていても良い。
図8に示されるように、略平坦状である凸状パネル33の表面33aは、凹状リブ36の略平坦状のリブ底面36aと、リブ側面36bを介して連接されている。
ここで、凸状パネル33の表面33aにおける肉厚をtとしたとき、凹状リブ36の深さd3は、1.5t≦d3≦10t、より好ましくは2t≦d3≦5tという関係にある。d3<1.5tであると、凸状パネル33の表面33aと、凹状リブ36とが形状として成り立ちにくくなる。一方で、d3>10tであると、賦形性が悪くなりやすい。
凸状パネル33の表面33aの幅w2は、凹状リブ36の深さd3に対して、2d3≦w2≦20d3とすることが好ましい。凸状パネル33の表面33aは、ブロー成形金型では凹んだ形状となるため、2d3≦w2とすることによってブロー成形時に凸状パネル33の表面33aを賦形しやすくなる。なお、経験則上、ブロー成形時に賦形しやすくするためには、幅は、深さの2倍以上(2d3≦w2)とすることが好ましい。一方で、凸状パネル33の表面33aの幅w2を20d3以下(w2≦20d3)とすることによって、減圧吸収機能や補強機能を充分発揮することができる。なお、各圧力吸収パネル35の複数の凸状パネル33の表面33aはすべて同一の幅w2を有していても良い。
凹状リブ36の幅w1は、凹状リブ36の深さd3に対して、d3≦w1≦20d3とすることが好ましく、2d3≦w1≦20d3とすることが更に好ましい。凹状リブ36は、ブロー成形金型では高さd3の突起部となるため、幅w1に対してd3が大きすぎないことによって、ブロー成形金型の突起部が大きくなりすぎることがない。このため、ブロー成形金型の突起部に相当する部分の強度が弱くなることが防止される。したがって、少なくとも幅w1はd3以上とすることが好ましく、d3の2倍以上とすることがより好ましい。一方で、凹状リブ36の幅w1を20d3以下(w1≦20d3)とすることによって、減圧吸収機能や補強機能を充分発揮することができる。なお、各圧力吸収パネル35の複数の凹状リブ36はすべて同一の幅w1を有していても良い。
リブ側面36bの傾斜角度θ3、θ4については、5度≦θ3≦80度,5度≦θ4≦80度であることが好ましい。ブロー成形性や、成形後の離型性を考慮すると、15度≦θ3≦45度,15度≦θ4≦45度であることがより好ましい。なお、θ3と、θ4とは互いに同一の値であっても良く、互いに異なる値であっても良い。
なお、1つのプラスチックボトル1、又は1つの圧力吸収パネル35において、各寸法d3,w1,w2等は、各々がすべて同じ値である必要はなく、上述した関係を満たす異なる値で適宜設計することができる。更に、上述の上胴壁部31Aの圧力吸収パネル35と凹状リブ36との構成は、下胴壁部31Bの圧力吸収パネル35と凹状リブ36との構成に、矛盾しない範囲で任意に組み合わせ可能である。
プラスチックボトル1はわずかながら、酸素の透過性を有している。そして、プラスチックボトル1内での保存が長期間に及ぶと、内容物によっては酸化が起こり、これによって、プラスチックボトル1内が減圧する。その他にも、内容物の充填時と、保管時との温度差によってもプラスチックボトル1の内部の圧力が変化する。内部で減圧が生じたプラスチックボトル1は内方に引っ張られて変形が生じる。
このとき、圧力吸収パネル35は、凸状パネル33の表面33a、凸状パネル33の側面33b、凹状パネル34の底面34a、凹状パネル34の側面34bと、凹状リブ36との凹凸面が伸ばされることによって容易に内方に向けて変形する。圧力吸収パネル35は、プラスチックボトル1内が減圧された際に、プラスチックボトル1の内方に凹むことによって、プラスチックボトル1全体の変形を防止する役割を果たす。すなわち、プラスチックボトル1に水頭圧がかかっても、圧力吸収パネル35の凹凸面にける剛性が高まり、圧力分散することで、胴膨れを防止することができる。
なお、圧力吸収パネル35は、プラスチックボトル1内が増圧された際にもプラスチックボトル1全体の変形を防止する役割を果たす。このような構成を有する圧力吸収パネル35によって、プラスチックボトル1の開栓時に、プラスチックボトル1の壁が内方へ押圧されて内容物が口部10から押し出されてこぼれることも防止することができる。そして、圧力吸収パネル35は、胴部30の剛性を高めることができる。
プラスチックボトル1の上胴壁部31Aはラベルが装着される部位である。ラベルは、例えば、プラスチックボトル1に被せられた筒状のポリスチレン(PS:PolyStyrene)や、ポリエチレンテレフタラート(PET:PolyEthylene Terephthalate)等の熱収縮性フィルムに熱風を当てて収縮させるシュリンクラベルによって装着される。そして、筒状の熱収縮性フィルムの寸法は予め定められた値に決まっているので、上胴壁部31Aが膨れていると、熱収縮性フィルムが詰まったり、入らなかったりする不具合が生じる。
そこで、圧力吸収パネル35は、プラスチックボトル1の上胴壁部31Aの外方には出っ張らないように構成されるのが好ましい。すなわち、凸状パネル33の表面33aが胴壁部31の最外方面31aより内方に位置し、凸状パネル33の表面33aには凹状リブ36が備えられることが好ましい。これによって、上胴壁部31Aへのラベルの装着が円滑に行われ、段ボール等への箱詰めの積載効率にも優れ、生産性を向上させることができる。更に、圧力吸収パネル35を備えることによって、プラスチックボトル1に内容物が充填された商品の外観を良好に保ち、商品価値の低下を防止することができる。
なお、上述のように、圧力吸収パネル35の凸状パネル33の表面33aは、水平方向に延びる複数の凹状リブ36を備えることが好ましいものの、凸状パネル33の表面33aは、任意の方向に延びる凹状や凸状の図示せぬリブを有していても良い。任意の方向に延びるリブが凸状パネル33の表面33aに複数設けられる場合にはリブ同士が交差するように形成されることが上胴壁部31Aの強度の観点から好ましい。更に、リブ同士の交点の少なくとも一つが、上胴壁部31Aの左右方向の略中心を上下方向に延びる線上に位置することが好ましく、上胴壁部31Aの中心付近に位置することが胴膨れ等による寸法変化の防止の観点からより好ましい。したがって、リブは、X字形状や、十字形状等に形成されると良い。これらの形状を有するプラスチックボトル1は意匠性により優れている。
更に、凸状のリブの場合には、リブの凸部の表面が、胴壁部31の最外方面31aより内方に位置することが好ましい。すなわち、上胴壁部31Aの表面から1段内方に凹んだ凹状パネル34の底面34aから1段外方に凸となる凸状パネル33の表面33aから更に外方に突出するリブは、その突出高さが、胴壁部31の最外方面31aと同じか、それ以下とされる。したがって、凸状のリブの突出方向の真横からプラスチックボトル1を見ると凸状のリブは見えない。このように構成されるリブは、プラスチックボトル1の対面の寸法に影響を与えない。したがって、本実施形態に係るプラスチックボトル1は段ボール等への箱詰めの積載効率が優れている。更に、本実施形態に係るプラスチックボトル1は、シュリンクラベルの装着に影響を与えない効果も有している。
上胴壁部31Aと、下胴壁部31Bとの間には、胴壁部31、及び胴コーナー部32を横切る環状の周溝38を有することが好ましい。周溝38は、胴部30の水平方向の荷重に耐える強度である側壁強度を向上させる。底部40の接地面から周溝38までの高さH2と、プラスチックボトル1の全高H1との比H2/H1が0.3以上0.8以下であることが強度をより保持しながら胴膨れをより防止する本実施形態の効果を適切に発揮させる観点から好ましい。比H2/H1が0.3未満であると、プラスチックボトル1の成形時に底部40側まで樹脂が到達しにくい為、白化等の賦形不良が生じやすくなる。一方で、比H2/H1が0.8より大であると、側壁強度が低下することになる。
上胴壁部31A、及び上胴コーナー部32Aは、上方から下方に向かって縮径するとともに周溝38に連なるように先細り形状に形成され、下胴壁部31B、及び下胴コーナー部32Bは、下方から上方に向かって縮径するとともに周溝38に連なるように先細り形状に形成され、周溝38が胴部30の最小径になるようにくびれることが、持ち運びやすさ、飲みやすさ、及び胴膨れをより防止する効果を適切に発揮させる観点から好ましい。
ここで、周溝38の構成について詳述する。図10は周溝38の正面部分の拡大図である。周溝38は、胴コーナー部32の両端部から中央に向け、幅広となるように形成される。すなわち、胴コーナー部32の両端部における周溝38の幅c1より、胴コーナー部32の中央における周溝38の幅c2が大である。この構成によって、胴部30の剛性を高めることができる。
c2/c1の比は1.1~3.0であることが座屈強度、及び賦形性の観点から好ましい。c2/c1の比が1.1よりも小であると、応力の集中を防止する効果が発揮されにくくなる。一方で、c2/c1の比が3.0よりも大であると、垂直荷重時に屈曲点になってしまう。
次に、図3を参照して、プラスチックボトル1の底部40の詳細について説明する。底部40は、接地部41を有し、接地部41の外周縁60から胴部30に接続している。そして、接地部41は内側の縁に内周縁49を有し、内周縁49の内側には、内側部43が形成されている。さらに内側部43には、中心方向に向かって延在するリブ44が設けられている。したがって、例えば、落下などの衝撃により発生する内圧で底部40が反転するなどの変形を防止することができる。
接地部41の形状は六角形などの多角形状や円形状であってもよく、円の外周の一部が直線である形状でもよい。また接地部は平坦面ではあるが、必ずしも環状である必要はなく、途中で途切れていてもよい。
プラスチックボトル1の底部40についてより詳細に説明する。底部40は、底面側に外周縁60を有する接地部41を有し、接地部41はさらに外周縁60及び内周縁49を有している。壁部51の一部である下胴壁部31B及びコーナー部52の一部である下胴コーナー部32Bにリブ44が、プラスチックボトル1の底面からみて、周方向にわたって形成されている。このリブ44は1つ以上であればよく、周方向にわたって設けられることに限定されるものではないが、周方向に等間隔で形成されていれば、より多方向への転倒する際の力に対する耐性を得ることができ、好適である。また、底面中心部70の中心点71から見て放射状にリブ44が形成されることで、液体で満たされたプラスチックボトルが移動する際のわずかな段差によって発生するボトルの傾きで発生する荷重によりかかる力に対し、より有効で、かつ適切な方向への剛性を得ることができることから、好適である。
次に図3、図4及び図11を参照しつつ、本発明に係るリブ44及び内リブ45についてより詳細に述べる。
まずリブ44について述べる。図11は壁部のうち、長壁部46を正面としたプラスチックボトル1の拡大図である。図3、4に示されるようにプラスチックボトル1は長辺81を有する長壁部46と、短辺82を有する短壁部48からなる角ボトルとなっており、長壁部46と短壁部48が交互に2つずつ形成されている。そして図4に示される長壁部46と図3の外周縁60との接続部分の面にはリブ44が2つ設けられている。これにより荷重によるプラスチックボトル1の下端の変形を防止し、プラスチックボトル1の転倒防止の効果を得ることができる。このリブ44は1つ又は複数形成されていれば効果を発揮するもので、2つに限定されるものではない。この接続部分の面にリブ44が一つ又は複数個設けられることは、短壁部48についても同様であり、さらに長壁部、短壁部を有しない、例えば上面視で正方形等であるプラスチックボトルにおいても、壁部がある限り、同様である。
図3に戻り次に内リブ45について述べる。図3は本実施形態に係るプラスチックボトル1の底面図であり底部40を示す図である。底部40の接地部41の内周側には内周縁49が形成されている。内周縁49の内方、内側部43の中心部には、底面中心部70が形成されている。底面中心部70は、プラスチックボトル1が図1のように自立した状態で、接地面よりも上に形成されている。すなわち、底部に対し凹んだ状態で形成されている。そして内側部43には、底面中心部70の中心点71に向かって延びるように、内リブ45が形成されている。内リブ45がこのように形成されていることにより、底部が落下衝撃等による内圧で反転しにくくすることができる。また、接地部41は環状であり平坦面となっている。ただし、接地部41はリブが設けられていない平面などの構成であればよく、環状等形状を限定するものではない。このように平坦面であることで次の効果がある。すなわち、接地部41にリブがあると、ペットボトルの製造ラインでシュリンクラベルを圧着式で被せる装置の工程で、接地部41が凹んでしまい、接地部での圧着時に凹んだ部分から空気が抜けて圧着しなくなってしまう現象を、接地部41を平坦面とすることで防ぐことができ、かつリブ44、内リブ45を設けてあることで転倒の防止も図れることとなっている。
本発明に係る実施形態であるプラスチックボトル1では、リブ44とともに内リブ45を設けることによりより一層荷重による変形、転倒防止の効果を有する。リブ44と内リブ45が接地部を介して並んだ構成であれば、接地部41に凹部を設けずに、接地部41及び周辺の剛性を増すことができ、これによりプラスチックボトルが傾いた際の荷重による変形、これによる転倒の防止を一層図ることができる。
接地部41は必ずしも連続した環状である必要はないが、内リブ45とリブ44の間に隙間なく挟まれるように形成されていることが好適である。このように形成されていれば、接地部41からみて斜め方向に延びる、内リブ45及びリブ44が形成されていることにより、鉛直方向の荷重に対する剛性を高めることとなり、転倒防止を一層図ることができる。
最良の形態としては、図14に示されるように底部中心部70の中心点71から放射状に延びた直線H上に、リブ44及び内リブ45が接地部41を挟んで接するように設けられていることが最も好ましい。これによる剛性が転倒方向に対しより有効に機能することができ、転倒防止の効果を奏する。
リブ44は、コーナー部52の下端に形成されていてもよい。薄肉に形成されたコーナー部52である場合には、コーナー部の下端が荷重の重みでつぶれてしまい、これによりプラスチックボトルが転倒する危険性もないとは言えず、この部分にリブ44を設けても転倒防止を図ることができる。
接地部41の外周縁60は六角形などの多角形状や円形状であってもよく、円の外周の一部が直線である形状でもよい。リブ44が設けられている構成により、接地部41及びその近傍における剛性が高まり、搬送装置間の継ぎ目をプラスチックボトルが移動する際のわずかな段差によって発生するボトルの傾きで発生した荷重による変形が抑制され、転倒が防止される。特に、水平方向の断面が長方形の角ボトルや、上下方向に細長いボトルなどの転倒しやすいボトルには有効である。
壁部の面方向へ転倒しやすい角ボトルでは、長壁部46の下端近傍に、少なくとも1つ以上のリブ44を有するのが好ましい。特に、水平方向の断面が略長方形の角ボトルにおいては、長方形の長辺方向へ転倒しやすいため、長壁部46の下端近傍に少なくとも1つのリブ44を有するのが好適である。
また、リブ44は、等間隔に形成されるのが好ましい。図15に示されるようにコーナー部52には、コーナー部52の水平方向の略中央を上下方向に延びる線に沿うようにリブ44を設けるのがよい。なお、リブ44の大きさや形状、取り付ける方向等は、ボトルのサイズ等を鑑みて適宜設計することができる。図15を参照すると、リブ44は、接地部41に接しつつ、外側上方に向かって立ち上がるように形成されている。ただし、リブ44は、図14に示されるように、中心点71から放射状に延びる放射状の直線Hに沿って、縦、横に幅を持ち、かつ長細く形成されることが望ましい。これにより、特に製造ライン上での搬送装置においてありうる転倒方向に対応した、有効な剛性を得ることができる。また同様に、内リブ45もリブ44と同様の放射状の直線Hに沿って、縦、横に幅を持ち、かつ長細く形成されることが望ましい。内リブ45とリブ44との間に隙間なく接地部41が形成され、接地部41は平坦面であることが最も好ましい。これによって、接地面をリブ及び内リブで挟む形になりより強い剛性を得ることができる結果、荷重によるプサスチックボトル1の転倒を防止することができる。
次に、図16を参照しつつリブ44の形状等につき詳述する。図16の(X)は図1のリブ44のみを取り出し拡大した、リブ44の正面図である。同図(Y)は、リブ44の底面図であり、同図の(Z)はリブ44のみを取り出し、斜視した、仮想の斜視図である。図16の(Z)を参照すると、リブ44はL字型あるいは弓形状をしており、図14の直線Hの方向に、縦長に形成されている。縦長に形成されていることで、転倒方向への剛性を有することとなり、荷重による転倒を適切に防止できる。図16の(X)図のαは、リブ44の深さを示したものである。リブ44の深さはαである程度一定しており、リブの両端で徐々に浅くなる構成である。リブ44の深さαは、少なくとも1mm以上であれば、転倒防止に好適である。深さαが4mmを超えるようなリブ44を設けても効果はさほど変わらないのに対し、商品性が低下するため、1mm~4mmが深さαとして好適である。
本実施形態に係るプラスチックボトル1にはサイズによる限定はなく、種々のサイズに対して適用することができる。例えば、プラスチックボトル1の容積が200ml~2000mlであっても良く、特に、容積が500ml~1000mlであるプラスチックボトル1に対して好適である。とりわけ、プラスチックボトル1の全高H1が120mm~260mmであり、胴部30の直径が40mm~70mmであることが好ましく、本実施形態に係るプラスチックボトル1の奏する効果を好適に得ることができる。
更に、本実施形態に係るプラスチックボトル1は軽量化ボトルを対象として好適に用いることができる。プラスチックボトル1の質量は例えば、600mlに対しては15g以上、30g未満、720mlに対しては20g以上、40g未満、930mlに対しては27g以上、54g未満、であると良い。そして、特に、軽量性を有し、内圧の変化の吸収量を高めながらプラスチックボトル1の強度を保つ観点から、プラスチックボトル1の容積に対する質量の比の値が0.025g/ml以上、0.060g/ml以下であることが好ましい。このような軽量化されたプラスチックボトルにより、省資源化が進み、ごみが軽減され、環境負荷が低減し、生産コストを軽減することが可能になる。
プラスチックボトル1を構成する熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、又はこれらの共重合体等の熱可塑性ポリエステル、これらの樹脂、あるいは他の樹脂とのブレンド物が好適であり、特に、ポリエチレンテレフタレート等のエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルを好適に使用することができる。更に、アクリロニトリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン-エチレン共重合体等も使用することができる。更に、植物由来のバイオマス系プラスチック、例えば、ポリ乳酸(PLA)を用いることも可能である。上述された樹脂には、成形品の品質を損なわない範囲で、種々の添加剤、例えば、着色剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を配合することができる。なお、プラスチックボトル1は、過酸化水素、過酢酸を添加して無菌化させることが好ましい。
プラスチックボトル1を構成するエチレンテレフタレート系熱可塑性樹脂として、エステル反復部分の大部分、一般に70モル%以上をエチレンテレフタレート単位が占めるものであり、ガラス転移点(Tg)が50~90℃であり、融点(Tm)が200~275℃の範囲にあるものが好適である。また、エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタレートが耐圧性等の点で特に優れているものの、エチレンテレフタレート単位以外に、イソフタル酸や、ナフタレンジカルボン酸等の二塩基酸と、プロピレングリコール等のジオールからなるエステル単位を少量含む共重合ポリエステルも使用することができる。
更に、プラスチックボトル1は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成することもできる。更に、プラスチックボトル1は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成する場合には、層間にバリア層や、酸素吸収層等の中間層を備えることができる。酸素吸収層としては、酸化可能有機成分、及び遷移金属触媒の組み合わせ、あるいは実質的に酸化しないガスバリア性樹脂等を含む層を使用することができる。
プラスチックボトル1は、上述の材料を射出成形して製作したプリフォームをブロー成形によって成形することにより作製することができる。
以上に説明がなされたように、本実施形態に係るプラスチックボトル1は、口部10と、肩部20と、胴部30と、底部40とを有する。そして、底部40は、底面側に外周縁を有する接地部41を有し、外周縁60から胴部の下端縁にかけて延在するリブ44が、周方向にわたって形成される。そして、本実施形態に係る構成によれば、軽量化された角型のプラスチックボトル1において、リブ44が形成された底部40の側面部42における剛性が高まり、搬送装置間の継ぎ目移動時に発生するわずかな段差によって発生するボトルの傾きで発生した荷重による変形が抑制され、転倒が防止される。
以下に、実施例、及び比較例を示して、本発明を更に詳細、かつ具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示される本実施形態に係るプラスチックボトル1が用いられた。すなわち、プラスチックボトル1は、壁部側面のうち胴部の長壁部と接する曲面にリブ(リブ44)が2つ設けられている、内リブ(内リブ45)が設けられている、接地部41は平坦である等、本発明の特徴を有している。材質はポリエチレンテレフタレートが用いられ、プリフォームをブロー成形することにより作製された。このプラスチックボトルの容量は720mlであり、その重量は30gである。
[実施例2]
図13に示される本実施形態に係るプラスチックボトル1が用いられた。すなわち、実施例1の構成から、内リブ(内リブ45)を除いた、側面部の本発明に係るリブ(リブ44)のみを備えた構成である。その他の重量、材質、容量等の条件は実施例1と同様であった。
[比較例1]
図12に示される、口部310と、肩部320と、胴部330と、底部340とを備えた、本発明のリブ及び内リブを備えない構成であって、720mlの容量、重量は30gのポリエチレンテレフタレート製プラスチックボトルが比較例1として供試された。
ここで、図12のうちXはプラスチックボトル300の正面図、Yはプラスチックボトル300の平面図、Zはプラスチックボトル300の底面図である。図12(Z)に示される通り、比較例1は底面にリブ44及び内リブ45を備えていない構成である。
<方法>
(転倒角度試験)
実施例1、2及び比較例1のプラスチックボトルにヘッドスペースが20mlになるように緑茶が充填され口部がキャップによって密封された。この内容物が充填されたプラスチックボトルの正立した状態からの転倒角が測定された。具体的には、実施例1、2及び比較例1の各プラスチックボトルを正立させた後、接地させたまま口部を押すことで各プラスチックボトルを任意の角度傾け、その結果各プラスチックボトルが転倒するかしないかで判定された。
表1には、試験の結果が示されている。組付可否は、○:転倒不発生、×:転倒発生、で表記されている。
Figure 0007173435000001
試験結果は表1に示す通りである。すなわち、実施例1については、プラスチックボトルを10.5度傾けても転倒せず、11度傾けても転倒せず、11.5度傾けても転倒しなかった。実施例2については、10.5度傾けても転倒せず、11度傾けても転倒せず、11.5度傾けた場合のみ転倒がみられた。比較例1については、10.5度傾けた場合のみ転倒は見られなかったものの、11度、11.5度傾けた場合のいずれも転倒が発生した。
そして、上述された実施例から以下の点が導き出された。表1の総合評価に示すように、実施例1は、転倒に対し優れた耐性を有していた。実施例2についても、比較例1に比して十分な転倒耐性を有することとなっていた。比較例1は、実施例に比べより少ない角度でより転倒しやすいといえた。
上述された実施例から、本実施形態に係るプラスチックボトル1は、その構成によって、転倒耐性を向上させることができることが示された。
本開示は、無菌充填用、耐熱用等の種々のプラスチックボトルに好適に利用することができる。しかしながら、本開示は、上述された実施形態、及び実施例に限定されるものではない。本開示のプラスチックボトルは、内容物に、例えば、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、果汁、清涼飲料等の各種非炭酸飲料、あるいはしょうゆ、ソース、みりん等の調味料、食用油、酒類を含む食品等、洗剤、シャンプー、化粧品、医薬品、その他を収容した、あらゆる容器に有用であり、容器の横倒し積載が可能であるので自動販売機等による販売にも適している。
1 プラスチックボトル
10 口部
20 肩部
21 肩壁部
21A 上肩壁部
21B 下肩壁部
22 肩コーナー部
22A 上肩コーナー部
22B 下肩コーナー部
30 胴部
31 胴壁部
31A 上胴壁部
31B 下胴壁部
31a 胴壁部の最外方面
32 胴コーナー部
32A 上胴コーナー部
32B 下胴コーナー部
33 凸状パネル
33a 凸状パネルの表面
33b 凸状パネルの側面
34 凹状パネル
34a 凹状パネルの底面
34b 凹状パネルの側面
35 圧力吸収パネル
36 凹状リブ
36a リブ底面
36b リブ側面
38 周溝
40 底部
41 接地部
43 内側部
44 リブ
45 内リブ
51 壁部
52 コーナー部
53 縦リブ
60 外周縁
70 底面中心部
71 中心点
81 長辺
82 短辺
H1 プラスチックボトルの全高
H2 底部の接地面から周溝までの高さ
d1 凸状パネルの深さ
d2 凹状パネルの深さ
d3 凹状リブの深さ
t 凸状パネルの表面における肉厚
w1 凹状リブの幅
w2 凸状パネルの表面の幅
θ1 凸状パネルの側面における傾斜角度
θ2 凹状パネルの側面における傾斜角度
θ3、θ4 リブ側面の傾斜角度
c1 胴コーナー部の両端部における周溝の幅
c2 胴コーナー部の中央における周溝の幅

Claims (7)

  1. 口部と、肩部と、胴部と、底部とを有し、
    前記底部は底面側に、
    外周縁及び内周縁を有する接地部を有し、
    前記接地部は平坦面であり、
    前記底部は底面中心部を有し、前記底面中心部の中心点を中心として放射状に内リブが1つ以上形成されており、
    前記胴部の下端近傍に、前記外周縁に接するように、リブが1つ以上設けられ
    前記接地部は前記内リブと前記リブとの間に隙間なく形成されていることを特徴とするプラスチックボトル。
  2. 前記リブは、前記底面中心部の前記中心点から外方に向けて放射状に形成されていることを特徴とする、請求項1記載のプラスチックボトル。
  3. 前記肩部及び前記胴部は、複数の壁部と、前記壁部同士をつなぐコーナー部とからなり、前記壁部は長辺を有する長壁部と、短辺を有する短壁部を有し、
    前記長壁部に、少なくとも1つ、又は複数前記リブが形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のプラスチックボトル。
  4. 前記コーナー部は、前記コーナー部の下端の水平方向の中央に、前記リブを有することを特徴とする、
    請求項に記載のプラスチックボトル。
  5. 一対の各前記リブと各前記内リブは、それぞれ同一直線上に沿って形成され、前記リブと前記内リブはそれぞれ同数形成されていることを特徴とする、請求項またはに記載のプラスチックボトル。
  6. 前記リブは、等間隔に8個~28個形成されることを特徴とする、
    請求項1~のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
  7. 前記リブは、前記中心点から外方に向けた放射状の直線の方向に縦長に形成され、前記リブの深さは、1mm以上4mm以下であることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載のプラスチックボトル。
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