JP2007523999A - 鋼部材を浸炭するための方法 - Google Patents

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Abstract

鋼部材のケース領域の硬度を増大させるための浸炭方法。その適用の一形態は、浸炭を行う前に、ステンレス鋼部材の外表面をニッケルでメッキすることを含む。一つの部材としては、連続した相の結晶粒界炭化物が実質的に存在しない硬化したケースを有するステンレス鋼物品がある。

Description

本発明は概して、鋼部材を浸炭してこの材料の表面硬度を増大させるための方法に関する。より詳細には、一つの形態において本発明の方法は、真空浸炭を行う前にマルテンサイト系ステンレス鋼部材の外表面を無電解ニッケルメッキすることを含む。本発明はステンレス鋼で形成された部材を加工処理するために開発されたが、特定の応用はこの分野以外にも及ぶ。
鋼部材の設計と製造において、材料の特性を改質する必要のある場合がある。浸炭は鋼部材の表面および表面下を硬化するのに適した方法であることがよく認められている。浸炭は広くとらえれば、雰囲気浸炭処理かあるいは真空浸炭処理であると考えることができる。真空浸炭処理においては、部材は浸炭炉中で高温に加熱され、そして浸炭ガスが周囲に導入され、それにより炭素原子が鋼材料の表面および表面下に拡散する。部材の表面と表面下の近くで炭素量は増大し、一方、部材の心部では炭素量は変化しない。このようにして部材の特性は改質され、内側の心部を囲む硬化した外表面が与えられる。
新しい製品とサービスに対する継続する要求に答えて、技術者と科学者は、材料の選択および/または加工方法の開発を通して製品を改善することを常に模索している。ステンレス鋼は非常に多くの製品群をもって多くの部材において広く用いられている。一つの重要なステンレス鋼は、パイロウェア(Pyrowear)675という商品名で入手できる。パイロウェア675部材を浸炭することに関連する公知の方法は、浸炭雰囲気に曝す前に部材の表面を酸化することである。部材はグリットブラストされ、そして空気炉中に1800°Fの温度で約1時間置かれてその表面に酸化物が形成される。部材が浸炭雰囲気に供されると、酸化された表面はその材料による炭素の吸収を容易にする。
浸炭プロセスにおいては、材料が浸炭雰囲気中にある間に受ける時間と温度が、材料の硬化した部分の表面硬度、ケース(case:外層部)の深さ、硬度の輪郭、および炭化物の微細組織を決定するであろう。上で述べた従来の方法においては、浸炭を行った後のパイロウェア675材料は、焼きなましされ、焼入れされ、焼きなましされ、焼入れされ、冷凍して(deep freeze)安定化され、焼きもどしされ、室温に置かれ、次いで再び焼きもどしされる。図1を参照すると、パイロウェア675材料を浸炭して硬化するための従来の熱処理サイクルが示されている。さらに、図2を参照すると、図1に示す熱処理サイクルで加工処理された浸炭されたパイロウェア675部材についての硬度の輪郭が示されている。
鋼部材を浸炭するための多くの先行技術の方法があるけれども、この分野においてさらなる開発を行う必要性が残っている。この必要性を増進させるため、本発明は鋼を浸炭するための新規で自明でない手段を提供する。
本発明の一形態として考えられるものは、鋼物品の硬度を増大させる方法である。その方法は、鋼物品の表面の少なくとも一部にニッケルメッキを施し、鋼物品に浸炭を行うことによってニッケルメッキを通して炭素原子を拡散させて0.012インチ以上の深さでケース部分(外層部分)を形成させ、浸炭を行った後に鋼物品を熱処理してケース部分が少なくともRc50の硬度を有するようにすることを含む。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形は、約0.090インチまでの深さにおいて少なくともRc50の硬度を有するケース部分を含む。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形は、メッキを施す工程が無電解ニッケル処理を含む。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形はさらに、ニッケルメッキを除去することを含む。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形は、熱処理が鋼物品を焼きなましすることを含み、そしてさらに、焼きなましの後であって更なる熱処理工程の前にニッケルメッキを除去することを含む。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形は、メッキを施す工程によって約0.0005インチ〜約0.0025インチの範囲の厚さを有するニッケルメッキを付着させることである。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形は、メッキを施す工程によって約0.0005インチ〜約0.0015インチの範囲の厚さを有するニッケルメッキを付着させることである。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形においては、鋼物品がステンレス鋼である。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形においては、浸炭を行うことが真空浸炭を含む。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形においては、真空浸炭工程において、浸炭雰囲気を大気より低い圧力に排気し、鋼物品を浸炭温度まで加熱し、浸炭ガスを浸炭雰囲気中に導入し、そしてさらに真空引きして浸炭ガスを浸炭雰囲気中に導入することを含む。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形はさらに、メッキを施す前に鋼物品のある部分をマスキングして、鋼物品のその部分にニッケルメッキが行われることを防ぐことを含む。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形においては、鋼物品はステンレス鋼であり、浸炭を行うことが真空浸炭を含み、ニッケルメッキを施す工程は約0.0005インチ〜約0.0015インチの範囲の厚さを有する無電解ニッケルメッキを付着させることであり、熱処理が鋼物品を焼きなましすることを含み、そしてさらに、焼きなましの後であって更なる全ての熱処理工程の前にニッケルメッキを除去することを含む。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形においては、浸炭を行う工程が周囲温度よりも高い浸炭温度において行われ、ニッケルメッキは溶融することなく浸炭温度に耐えることができる。
鋼物品の硬度を増大させる方法の一つの変形においては、ニッケルメッキによって、重量パーセントで約96〜約98%のニッケルと約2〜4%のリンからなる合金を付着させる。
本発明の別の形態として考えられるものは、鋼物品を加工処理する方法であり、その方法は、鋼物品の表面を無電解ニッケル材料でメッキし、鋼物品を浸炭温度まで加熱し、鋼物品に浸炭を行うことによってメッキを通して炭素原子を拡散させて硬化したケースの領域を形成させ、そして前記浸炭を行った後に無電解ニッケル材料の少なくとも一部を除去することを含む。
鋼物品を加工処理する方法の一つの変形はさらに、ニッケル材料を除去した後に後熱操作(post thermal operation)を行うことを含む。
鋼物品を加工処理する方法の一つの変形はさらに、浸炭を行った後に鋼物品を焼きなましすることを含み、またさらに、焼きなましを行った後に後熱サイクルを実施することを含む。
鋼物品を加工処理する方法の一つの変形においては、メッキを行うことによって約0.0005インチ〜約0.0025インチの範囲の厚さまで無電解ニッケル材料を付着させる。
鋼物品を加工処理する方法の一つの変形においては、鋼物品はステンレス鋼であり、メッキを行うことによって約0.0005インチ〜約0.0015インチの範囲の厚さを有する実質的に均一な被膜を形成させ、浸炭を行った後に鋼物品を焼きなましすることをさらに含み、焼きなましを行った後に鋼物品を焼入れする(hardening)ことをさらに含み、焼入れした後に鋼物品を安定化処理することをさらに含み、またさらに、安定化処理した後に鋼物品を焼きもどしすることを含む。
鋼物品を加工処理する方法の一つの変形は、0.012インチ以上の深さにおいて少なくともRc50の硬度を有する硬化したケース領域を含む。
鋼物品を加工処理する方法の一つの変形は、0.012インチ以上で約0.090インチまでの深さにおいて少なくともRc50の硬度を有する硬化したケース領域を含む。
鋼物品を加工処理する方法の一つの変形においては、浸炭を行う工程が周囲温度よりも高い浸炭温度において行われ、ニッケルメッキは溶融することなく浸炭温度に耐えることができる。
鋼物品を加工処理する方法の一つの変形においては、ニッケルメッキによって、重量パーセントで約96〜約98%のニッケルと約2〜4%のリンからなる合金を付着させ、浸炭は真空浸炭である。
鋼物品を加工処理する方法の一つの変形は、メッキの厚さを調整することによって、硬化したケース領域内での炭化物の組織を変化させることを含む。
鋼物品を加工処理する方法の一つの変形においては、メッキする工程においてニッケル材料の厚さを選択し、それによってケース領域における炭化物の形態を選択する。
鋼物品を加工処理する方法の一つの変形はさらに、メッキの厚さを制御することによってケース領域における炭化物の形態を制御することを含み、また鋼物品はステンレス鋼で形成される。
本発明の別の形態として考えられるものは、次の工程を含む方法である。(a)ステンレス鋼物品の表面に無電解ニッケルメッキを施し、(b)物品を機械式ハウジングの中に設置し、(c)機械式ハウジング内の雰囲気を大気より低い圧力に排気し、(d)機械式ハウジングの中で物品を浸炭温度まで加熱し、(e)機械式ハウジングの中に浸炭ガスを第一の時間にわたって導入し、(f)機械式ハウジングの中を第二の時間にわたって真空引きし、そして(g)工程(c)〜(f)を多数回繰り返す。
本発明の方法の一つの変形においてはさらに、上記の繰り返しを行った後にニッケルメッキを除去する。
本発明の方法の一つの変形においてはさらに、上記の繰り返しを行った後に、後浸炭(post carburizing)不動態拡散の工程を行って物品の中に炭素原子がさらに拡散することを可能にする。
本発明の方法の一つの変形においては、浸炭ガスの導入を開始すると同時に真空引きを始める。
本発明の方法の一つの変形においてはさらに、工程(g)の後に物品を焼きなましし、焼きなましした後にニッケルメッキを除去し、焼きなましした後に物品を焼入れし、焼入れした後に物品を室温より低い温度まで冷却し、冷却した後に物品を焼きもどしする。
本発明の方法の一つの変形においては、メッキを行うことによって約0.0005インチ〜約0.0015インチの範囲の厚さを有するニッケルメッキを付着させ、そして鋼物品は約0.012インチ以上の深さにおいて少なくともRc50の硬度を有する硬化したケース領域を有する。
本発明の方法の一つの変形においては、鋼物品は約0.090インチまでの深さにおいて少なくともRc50の硬度を有する硬化したケース領域を含む。
本発明の方法の別の変形においては、加熱を約1600°F〜約1700°Fの範囲の温度まで行い、メッキを行うことによって約0.0005インチ〜約0.0025インチの範囲の厚さを有する均一なニッケル被膜を付着させ、排気を大気圧より低い約1トルまで行い、浸炭ガスを導入する第一の時間は約1分間であり、真空引きする第二の時間は約4分間であり、この第二の時間は前記の導入が始まったときに開始し、そして上記の繰り返しは520回行われる。
本発明の方法の一つの変形においては、ニッケルメッキによって、重量パーセントで約96〜約98%のニッケルと約2〜4%のリンからなる合金を付着させ、浸炭温度はニッケルメッキの融点よりも低い。
本発明の方法の一つの変形は、メッキの厚さを調整することによって、硬化したケース領域内での炭化物の組織を所望のものに調整することを含む。
本発明の方法の一つの変形はさらに、ニッケルメッキの厚さを制御することによってケース領域内での炭化物の形態を制御することを含む。
本発明のさらに別の形態として考えられるものは、硬化して浸炭したケース部分と心部とを有する鋼の物体を含む装置(apparatus)であって、このとき前記ケース部分は少なくともRc50の硬度を有していて、連続した相の結晶粒界炭化物が実質的に存在しない。
本発明の装置の一つの変形においては、鋼の物体はステンレス鋼からなる。
本発明の装置の一つの変形においては、ステンレス鋼は、重量パーセントで、クロム(Cr)13%、ニッケル(Ni)2.85%、モリブデン(Mo)1.8%、コバルト(Co)5.3%、マンガン(Mn)0.7%、バナジウム(V)0.6%、および残部の鉄(Fe)からなる公称(nominal)化学組成を有する。
本発明の装置の一つの変形においては、ケース部分は0.012インチ以上の深さまでRc50の硬度を有する。
本発明の装置の一つの変形においては、ケース部分は約0.090インチ以下の深さまでRc50の硬度を有する。
本発明の装置の一つの変形においては、ケース部分は微細で均一に分散した炭化物を含む。
本発明の装置の一つの変形においては、鋼の物体はステンレス鋼からなり、このステンレス鋼は、重量パーセントで、クロム(Cr)13%、ニッケル(Ni)2.85%、モリブデン(Mo)1.8%、コバルト(Co)5.3%、マンガン(Mn)0.7%、バナジウム(V)0.6%、および残部の鉄(Fe)からなる公称化学組成を有し、ケース部分は実質的に図6に示す硬度の輪郭を有する。
本発明の装置の一つの変形においては、鋼の物体は、歯車(gear)および回転要素のベアリングの部品のうちの一つを構成する。
本発明の装置の一つの変形においては、鋼の物体はステンレス鋼であり、このステンレス鋼の耐食性は浸炭したケース部分において実質的に低下していない。
本発明のさらに別の形態として考えられるものは、ステンレス鋼の物体を含む装置であって、そのステンレス鋼の物体は、0.012インチ以上の深さとRc60よりも高い硬度とを有する硬化して浸炭したケースを有する。
本発明の装置の一つの変形においては、ステンレス鋼は、重量パーセントで、クロム(Cr)13%、ニッケル(Ni)2.85%、モリブデン(Mo)1.8%、コバルト(Co)5.3%、マンガン(Mn)0.7%、バナジウム(V)0.6%、および残部の鉄(Fe)からなる公称化学組成を有し、前記ケースは実質的に図6に示す硬度の輪郭を有する。
本発明の装置の一つの変形においては、ケースは約0.090インチ以下の深さまで少なくともRc50の硬度を有する。
本発明の装置の一つの変形においては、ステンレス鋼の耐食性は硬化して浸炭したケースにおいて実質的に低下していない。
本発明の一つの形態として考えられるものは、鋼の部材を浸炭するための独特な方法である。
本発明の関連する目的と利点は、以下の説明によって明らかになるだろう。
本発明の原理の理解を助けるために、図面に示された態様について説明がなされ、それを記述するために特定の用語が用いられるだろう。しかしながら、本発明の範囲はそれによってなんらの限定もされないことが意図されていて、説明された方策の変更や更なる修正および考えられるものとして説明された本発明の原理のさらなる応用は、本発明が関連する分野の専門家によって普通に行われるであろう。
鋼は、心部よりも高い硬度を有するケース(case:外層部)を得るために、浸炭して焼入れすることができる。クロムを含有する鋼が浸炭されるとき、炭素はクロムと結合して炭化クロムを形成しうる。異なる温度において異なる形態の炭化クロムが溶け込む。炭化クロムは鉄の結晶粒界に析出することができ、そして鉄の粒界に沿って連続した相を形成する。この網目状組織はケースの部分において材料を弱くする。というのは、粒界に沿う連続相は材料を脆くし、この連続相が存在しない場合よりも容易に亀裂を生じさせるからである。もし炭化クロムが小さくて鉄の中に均一に分散すれば、材料は機械的に劣化せず、耐摩耗性が高まるであろう。
図2aを参照すると、パイロウェア675の部材において、粒界において大きなサイズで析出して鉄の粒界に沿う連続相を形成した炭化クロムの一形態を示す顕微鏡写真が示されている。炭化クロムが大きなサイズで鉄の粒界に沿う連続相として形成されるとき、鉄の中に前もって溶け込んでいたクロムを鉄の母相から減少させる。鉄に溶け込んでいた初期の量のクロムがなければ、鋼の耐食性は低下する。もし微細で均一に分散した炭化物が存在するならば、鉄の粒界に網目状に大きな炭化物が存在する場合よりも、この条件が鋼の耐食性に及ぼす影響は少なくなる。
本願の発明者らは、表面にニッケルメッキがあるクロム含有鋼を浸炭すれば、大きな炭化物のみならず粒界に沿う炭化物の連続相は形成されず、鋼の中への炭素の拡散が容易になるということを見出した。さらに本願の発明者らは、ニッケルメッキの厚さを制御することによって浸炭工程における炭化物の形態を制御することができることを見出した。一つの適用において、部材は、ケースにおいて炭化物が実質的に存在しないように設計され、そして薄いニッケルメッキが用いられる。別の適用において、微細で均一に分散した炭化物が存在することが望ましく、このとき、薄いニッケルメッキが用いられる。
図3を参照すると、歯車11と12を含む歯車のセット10が示されている。歯車のセット10は単に説明するための例であり、これに限定されるものではない。本発明はあらゆるタイプの歯車に適用可能な方法であると考えられ、特定のタイプの歯車に基づくものとして意図されたようには限定されない。以下で詳細に説明するように、本明細書は部材または部材の一部分を浸炭するための方法を明らかにするものであり、そのような部材とは例えば歯車であるが、これには限定されない。この方法は様々なタイプの材料に用いることができ、そのような材料としては鍛造材があるが、これには限定されない。その後で部材を慣用の方法で切削加工することができる。切削加工された部材は、表面と、硬化したケース領域を有する表面下の領域とを有するだろう。しかし、本発明はまた、部材が硬化処理された後に切削加工されなくてもよいことを意図している。
図4を参照すると、回転要素のベアリング13が示されている。図4に示す回転要素のベアリング13はボールベアリングのタイプの回転要素ベアリングであるが、しかし他のタイプの回転要素ベアリングも考えられ、そのようなものとしてはローラーベアリングやテーパーローラーベアリングがあるが、これらには限定されない。ベアリング13には、外側のベアリング軌道輪14、内側のベアリング軌道輪15、保持器16、および多数のボールベアリング17が含まれる。図4のベアリング13は混成のシステムあるいは全体が金属のシステムであってよい。一つの形態において、ベアリング13は、部材の全体あるいは部材の一部分を以下に説明するような浸炭を行うための方法と適合する材料からなる。本発明はあらゆるタイプの部品、部材および/または物品に適用することができるが、いずれにしても歯車とベアリングには限定されない。
図5を参照すると、本発明の浸炭処理を受けた外側のベアリング軌道輪14の拡大した断面図が示されている。外側のベアリング軌道輪14にはケース部分20と心部21が含まれる。ケース部分20は本発明の浸炭処理によって形成され、心部21よりも高い硬度を有する。本発明の一形態において、ケース部分は約0.012インチよりも深い位置まで少なくともHRc50の硬度を有する。好ましい形態において、ケース部分は、部材の表面下で約0.012インチから約0.090インチの範囲のケース深さにおいて少なくともHRc50の硬度を有する。ケース部分における硬度は、表面から心部に向かって減少するであろう。図6を参照すると、本発明の一形態を用いて浸炭されて硬化されたパイロウェア675材料についての硬度HRc対ケース深さの関係が示されている。しかし、本発明の適用は他のケース深さと硬度にも及ぶと考えられ、限定されるということが特に言及されない限り、特定の例に限定されることは意図されていない。
本発明の浸炭方法は、フェライト系、マルテンサイト系、およびオーステナイト系の材料を含む全てのステンレス鋼材料に適用することができる。さらに、本発明の浸炭方法は、他のタイプの鋼材料にも適用することができる。本発明のより好ましい形態において、材料はパイロウェア(Pyrowear)675という商品名で知られるマルテンサイト系ステンレス鋼である。パイロウェア675は、重量パーセントで、クロム(Cr)13%、ニッケル(Ni)2.85%、モリブデン(Mo)1.8%、コバルト(Co)5.3%、マンガン(Mn)0.7%、バナジウム(V)0.6%、および残部の鉄(Fe)からなる公称化学組成を有するステンレス鋼である。ステンレス鋼からなる物品に特に関連させて好ましい態様を記述するが、そのような記述は本質的に例示のものであり、そうではなく特に規定されない限り、その記述に限定されるものと解釈されるべきでない。
部材にケース部分を形成する本発明の方法は、部材を浸炭雰囲気に供する前に、部材の外表面を表面調整工程に供することを含む。浸炭は一般に、部材を、炭素原子が部材の外表面を通して材料内に拡散することのできる雰囲気に供することを含む。ここで用いられる浸炭はあらゆるタイプの浸炭を含み、それには例えば大気浸炭および/または真空浸炭があるが、これらに限定されるものではない。本発明の方法においては、部材が浸炭雰囲気に供される前に、部材の外表面にニッケルメッキが付着される。ニッケルメッキは、無電解ニッケルメッキ法または電気メッキ法(ガルバーニ電気法)によって付着させることができる。本発明の方法においては無電解ニッケルメッキ法を用いるのが好ましく、これは化学ニッケルメッキまたは自触媒ニッケルメッキとしても知られている。無電解ニッケルメッキは、部材の外表面上でのニッケルイオンの触媒還元に基づいてニッケルの付着合金(deposition alloy)を堆積させる方法である。無電解ニッケルメッキを受ける部材は、部材の外表面上に所望の厚さのニッケル付着合金を堆積させるために化学ニッケルメッキ浴中に浸漬される。化学ニッケルメッキ浴は化学品供給会社から容易に入手することができ、部材の上に無電解ニッケル付着合金の被膜を形成させるのに適する一つのメッキ浴は、McDermit社によってNiClad 724という商品名で販売されている。本発明の一つの形態において、化学ニッケルメッキ浴は約185°F〜約190°Fの温度で運転される。本発明は、ここで示す特定の化学ニッケルメッキ浴と温度には限定されず、他の化学ニッケルメッキ浴と温度を用いることも考えられることが理解されよう。
図5aを参照すると、ニッケルメッキ層22を含む部材の一例としての部分が示されていて、ニッケルメッキ層22は部材の表面30の上に付着されている。図5aはまた、本発明の方法の浸炭工程の間に形成されるであろうケース部分20の例をも示している。図5aに示す図面は縮尺を示しておらず、これは部材上のニッケルメッキ層の相対的な位置を示すために提示されている。無電解ニッケルメッキ層22の厚さ(t)は、化学ニッケルメッキ浴に関連する堆積速度および部材が化学ニッケルメッキ浴に浸漬される時間の長さに依存するであろう。無電解ニッケルメッキに関連する特性は、均一な厚さのニッケル付着合金で表面を被覆する能力である。しかし、本発明の一形態においては、外表面30の一部は、外表面のこの部分にニッケル合金の被覆が付着するのを防ぐために、パラフィン材でマスキング(被覆)された。外表面30の一部の上にニッケルメッキが付着するのを防ぐことによって、本発明の方法によって所望されているケース硬化が生じる能力が実質的に排除される。
本発明の一形態において、望ましい無電解ニッケルメッキは、重量パーセントで約85〜98%のニッケル(Ni)と約2〜15%のリンからなる付着合金である。好ましい形態において、無電解ニッケルメッキは、重量パーセントで約92〜98%のニッケル(Ni)と約2〜8%のリンからなる付着合金である。より好ましい形態において、無電解ニッケルメッキは、重量パーセントで約96〜98%のニッケル(Ni)と約2〜4%のリンからなる付着合金である。一つの形態において、無電解ニッケルメッキは約0.0005インチ〜約0.0025インチの範囲の厚さ(t)を有する。より好ましくは、厚さ(t)は約0.0005インチ〜約0.0015インチの範囲である。真空浸炭に供されるパイロウェア675部材は、約0.0005インチ〜約0.0015インチの範囲のメッキ厚さ(t)を有するのが好ましい。しかし、本発明においては他のニッケルメッキ厚さ(t)も考えられる。
ニッケルメッキ(被覆)を有する部材は浸炭炉の中に置かれ、そして浸炭温度まで加熱される。本発明の一形態において、ステンレス鋼であるパイロウェア675からなる部材は約1600°F〜約1700°Fの範囲の温度、より好ましくは約1650°Fの温度に加熱される。約4重量%以下のリンを含有する付着合金は、メッキが溶融することなく1650°Fの浸炭温度に耐えられることが見出された。
前に述べたように、本発明においてはあらゆるタイプの浸炭方法が用いられると考えられ、それには例えば真空浸炭および/または大気浸炭があるが、これらに限定されるものではない。好ましい浸炭方法は真空浸炭方法であり、これにおいては浸炭ガスが浸炭炉の中に導入され、それにより炭素原子が部材の外表面を通して拡散し、そしてケース部分が形成される。一つの形態において、浸炭ガスはプロパンであるが、しかし他の浸炭ガスも考えられ、それには例えばメタン、アセチレン、およびこれらのガスの組み合わせがあるが、これらに限定されるものではない。当業者には理解されるであろうが、炭素原子がパイロウェア675の中に拡散する時間の長さと温度が、表面硬度、ケース硬度の輪郭、およびケース部分での炭化物のタイプ、サイズおよび分布を決定するだろう。
一つの形態において、真空浸炭工程は以下のサイクルを含む。浸炭炉内の雰囲気が、大気より低い圧力に排気される。浸炭炉内に熱を加えることによって、部材の温度が所望の浸炭温度に上昇され、そして浸炭工程の間、温度は浸炭温度に維持される。次いで、一定の時間、浸炭ガスが空間内に入れられる。浸炭炉内に浸炭ガスが入れられているとき、ポンプを運転して炉内をさらに真空引きする。真空引きは一定の時間続けられ、炉内に浸炭ガスが導入されたときに開始する。ポンプで真空引きするための所定の時間が経過したら、このサイクルが多数回繰り返される。活性な炭素の拡散サイクルを行うための多数回のサイクルが完了したら、次に浸炭工程は後浸炭(post carburizing)不動態拡散の時間を含んでもよい。一つの形態において、後浸炭不動態拡散の時間は、活性な炭素の拡散サイクルと同じ温度で起こるが、しかしさらなる浸炭ガスの添加は行われない。この後浸炭不動態拡散の時間は、炭素原子が材料の中にさらに拡散するのを可能にするだろう。活性な炭素の拡散サイクルまたは後浸炭不動態拡散のサイクルが完了したら、次に部材は、冷却材料中で冷却することによって浸炭温度から急速に冷却される。一つの形態において、冷却材料は油、水および不活性ガスから選ばれるが、しかし他の冷却材料も考えられる。本発明の別の形態において、部材は緩慢な冷却方法によって浸炭温度から冷却される。
次いで部材は、焼きなまし、焼入れ、安定化処理、および焼きもどしのような後熱サイクルに供される。後熱サイクルの一つの形態を以下に説明する。しかし、他の後熱サイクルも考えられることが理解されるべきである。浸炭を行った後、浸炭された材料は約1200°Fにおいて約6時間焼きなましされ、次いで炉は200°F未満に冷却される。サイクルのこの部分によって、鋼は通常の切削加工操作に適するような軟化した状態にきたされる。本発明の一形態において、焼きなまし処理の後、部材を硬化するためのさらなる処理の前に、ニッケルメッキの少なくとも一部分が部材から除去される。本発明の好ましい形態において、焼きなまし処理の後、部材を硬化するためのさらなる処理の前に、ニッケルメッキの全部が部材から除去される。化学的な手段、機械的な方法、および/またはグリットブラストによってニッケルメッキを除去してもよい。
浸炭され焼きなましされた材料は、次に、約1800°F〜、約1975°Fの範囲の高温で焼入れされて約40分間維持され、次いで油冷、水冷、またはガスファン冷却のような方法で急冷される。このような高温における焼入れによって、炭化物は鉄中に溶け込む。急冷すると、幾分かの均一な炭化物が析出するかもしれないが、しかし残りの炭素は鉄の内部にとどまり、それによって鉄を、炭素量が高く従って硬度の高いマルテンサイト組織に変態させる。材料を一度焼入れした後、材料を約1200°Fにおいて焼きなましして、そしてゆっくりと冷却し(炉中冷却)、次いで二度目の再焼入れを行うことができ、それによって、より均質な微細組織とHRc50の硬度を有する深いケース深さが得られる。この二度目の焼入れは望ましいことかもしれないが、必ずしも必要なことではなく、ケース深さと所望の微細組織のような設計パラメータに依存する。
単一の焼入れかまたは二回の焼入れによって材料が焼入れされた後、材料は室温以下に冷却されるか、あるいは安定化処理される。室温に達した後の約1時間以内に、材料は約−90°Fよりも暖かくはない温度に冷却され、約−90°Fよりも暖かくはない温度に約2時間以上維持される。この安定化処理の後、物品は大気中で室温まで暖められる。安定化工程が完了したら、材料は焼きもどしされる。室温に達した後の約1時間以内に、物品は、約600°Fに維持された循環式空気炉の中で約2時間加熱されることによって焼きもどしされる。好ましい形態において、温度は、600°F±25°Fの範囲内に2時間±15分間維持され、次いで室温まで冷却される。焼きもどしサイクルは、特定の材料特性を得るために必要に応じて一回または多数回繰り返すことができる。
本発明の一形態において、無電解ニッケル付着合金の被覆を有するステンレス鋼であるパイロウェア675部材は、真空浸炭炉内に置かれる。炉の中でのサイクルは、以下の工程を含むように操作される。浸炭炉内の雰囲気は、大気圧より低い約1トルまで排気される。炉は加熱されて、その中の温度が所望の浸炭温度にされる。次いで、ある炭素含量を有する浸炭ガスが約1分間入れられる。浸炭ガスが浸炭炉中に入れられているとき、ポンプが運転されて炉内でさらなる真空引きが行われる。炉内での圧力の降下は、浸炭ガスが炉中に入り始めたときから測定して4分間の時間続く。炉内の圧力を降下させるための4分間の所定の時間が完了したら、サイクルは終了する。このサイクルは、活性な炭素の拡散サイクルの間、520回繰り返される。活性な炭素の拡散サイクルが完了したら、部材は後浸炭不動態拡散の時間に供される。後浸炭不動態拡散の時間は、活性な炭素の拡散サイクルと同じ温度で起こるが、しかし炉内へのさらなる浸炭ガスの添加は行われない。後浸炭不動態拡散のサイクルが完了したら、次に部材は、140°Fに加熱された油の中で冷却することによって浸炭温度から急速に冷却される。次いで、部材は焼きなまし処理に供される。
図7〜9を参照すると、本発明の一形態を用いて浸炭されたパイロウェア675から得られた組織の顕微鏡写真が示されている。図7において、ニッケルメッキが領域40に存在し、浸炭された基材が領域41に示されている。領域41を拡大したものを図8に示す。図8を見てわかるように、微細で均一に分散した炭化物が認められる。図9を参照すると、焼きなましされてそしてグリットブラストによってニッケルメッキが除去された後の、浸炭したパイロウェア675が示されている。
図面と上の記述において本発明が示されて詳細に説明されたが、それらは例示のものであると考えられるべきであって、その記載に限定されるものではなく、好ましい態様だけが示されて記述されたのであって、本発明の精神の範囲に入る全ての変更と修正が保護されるのが望ましいことが理解されよう。以上の明細書中での「好ましい」という言葉の使用は、そのように記載された態様がより望ましいことを示すであろうが、にもかかわらず、それは必要なものではないかもしれず、その言葉を伴わない態様も本発明の範囲内のものであると考えられ、その本発明の範囲は特許請求の範囲によって規定されるのであることが理解されるべきである。特許請求の範囲の解釈において、「一つの」、「少なくとも一つの」、「少なくとも一部」のような言葉が使用されるとき、請求の範囲中で特に断らない限り、一つの項目だけに限定されることが意図されているのではない。さらに、「少なくとも一部」および/または「一部」という言葉が使用されるとき、その項目は、特に断らない限り、項目の「部分」および/または「全体」を含むであろう。
図1は、パイロウェア675を浸炭して焼入れするための従来の熱処理サイクルを示す時間−温度の関係の図である。 図2は、図1に示す熱処理サイクルによって浸炭して熱処理したパイロウェア675部材の硬度の輪郭を示す。図2aは、浸炭を行う前にニッケルメッキによる表面調整を用いずに浸炭して焼入れしたパイロウェア675の微細組織を示す顕微鏡写真の図である。 図3は、歯車のセットの図である。 図4は、回転要素のベアリングの一部切欠き図である。 図5は、本発明の一つの形態によって加工処理された外側のベアリング軌道輪の断面図である。図5aは、鋼部材に付着された無電解ニッケルメッキ層を示す概略図である。 図6は、浸炭を行う前に0.001インチのニッケルメッキ厚さを有するパイロウェア675部材についての硬度(HRc)対ケース深さの関係を示す図である。 図7は、浸炭を行う前にニッケルメッキによる表面調整を用いて得られた浸炭して焼入れしたパイロウェア675の微細組織を示す顕微鏡写真の図である。 図8は、浸炭を行う前にニッケルメッキによる表面調整を用いて得られた浸炭して焼入れしたパイロウェア675の微細組織を示す顕微鏡写真の図である。 図9は、焼きなましを行ってそしてニッケルメッキを除去するためにグリットブラストした後の、浸炭して焼入れしたパイロウェア675の微細組織を示す顕微鏡写真の図である。

Claims (51)

  1. 鋼物品の硬度を増大させる方法であって、
    鋼物品の表面の少なくとも一部にニッケルメッキを施し、
    鋼物品に浸炭を行うことによってニッケルメッキを通して炭素原子を拡散させて0.012インチ以上の深さでケース部分を形成させ、そして
    前記浸炭を行った後に鋼物品を熱処理してケース部分が少なくともRc50の硬度を有するようにする、
    以上の工程を含む方法。
  2. ケース部分は、約0.090インチまでの深さにおいて少なくともRc50の硬度を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記メッキを施す工程は無電解ニッケル処理を含む、請求項1に記載の方法。
  4. ニッケルメッキを除去することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記熱処理が鋼物品を焼きなましすることを含み、そしてさらに、前記焼きなましの後であって更なる熱処理工程の前にニッケルメッキを除去することを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記メッキを施す工程によって約0.0005インチ〜約0.0025インチの範囲の厚さを有するニッケルメッキを付着させる、請求項1に記載の方法。
  7. 前記メッキを施す工程によって約0.0005インチ〜約0.0015インチの範囲の厚さを有するニッケルメッキを付着させる、請求項6に記載の方法。
  8. 鋼物品はステンレス鋼である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記浸炭を行うことは真空浸炭を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 真空浸炭工程において、浸炭雰囲気を大気より低い圧力に排気し、鋼物品を浸炭温度まで加熱し、浸炭ガスを浸炭雰囲気中に導入し、そしてさらに真空引きして浸炭ガスを浸炭雰囲気中に導入することを含む、請求項9に記載の方法。
  11. メッキを施す前に鋼物品のある部分をマスキングして、鋼物品のその部分にニッケルメッキが行われることを防ぐことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  12. 鋼物品はステンレス鋼であり、
    前記浸炭を行うことが真空浸炭を含み、
    前記ニッケルメッキを施す工程は約0.0005インチ〜約0.0015インチの範囲の厚さを有する無電解ニッケルメッキを付着させることであり、
    前記熱処理が鋼物品を焼きなましすることを含み、そして
    前記焼きなましの後であって更なる全ての熱処理工程の前にニッケルメッキを除去することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記浸炭を行う工程が周囲温度よりも高い浸炭温度において行われ、ニッケルメッキは溶融することなく浸炭温度に耐えることができる、請求項12に記載の方法。
  14. ニッケルメッキは、重量パーセントで約96〜約98%のニッケルと約2〜4%のリンからなる付着合金である、請求項13に記載の方法。
  15. 鋼物品を加工処理する方法であって、
    鋼物品の表面を無電解ニッケル材料でメッキし、
    鋼物品を浸炭温度まで加熱し、
    鋼物品に浸炭を行うことによってメッキを通して炭素原子を拡散させて硬化したケースの領域を形成させ、そして
    前記浸炭を行った後に無電解ニッケル材料の少なくとも一部を除去する、
    以上の工程を含む方法。
  16. 前記ニッケル材料を除去した後に後熱操作を行うことをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  17. 浸炭を行った後に鋼物品を焼きなましすることをさらに含み、またさらに、前記焼きなましを行った後に後熱サイクルを実施することを含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記メッキを行うことによって約0.0005インチ〜約0.0025インチの範囲の厚さまで無電解ニッケル材料を付着させる、請求項15に記載の方法。
  19. 鋼物品はステンレス鋼であり、
    前記メッキを行うことによって約0.0005インチ〜約0.0015インチの範囲の厚さを有する実質的に均一な被膜を形成させ、
    前記浸炭を行った後に鋼物品を焼きなましすることをさらに含み、
    前記焼きなましを行った後に鋼物品を焼入れすることをさらに含み、
    前記焼入れをした後に鋼物品を安定化処理することをさらに含み、
    またさらに、前記安定化処理をした後に鋼物品を焼きもどしすることを含む、請求項15に記載の方法。
  20. 0.012インチ以上の深さにおいて少なくともRc50の硬度を有する硬化したケース領域を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 0.012インチ以上で約0.090インチまでの深さにおいて少なくともRc50の硬度を有する硬化したケース領域を含む、請求項19に記載の方法。
  22. 前記浸炭を行う工程が周囲温度よりも高い浸炭温度において行われ、ニッケルメッキは溶融することなく浸炭温度に耐えることができる、請求項20に記載の方法。
  23. ニッケルメッキは、重量パーセントで約96〜約98%のニッケルと約2〜4%のリンからなる付着合金であり、浸炭は真空浸炭である、請求項22に記載の方法。
  24. 前記メッキの厚さを調整することによって、硬化したケース領域内での炭化物の組織を変化させることを含む、請求項15に記載の方法。
  25. 前記メッキを行う工程においてニッケル材料の厚さを選択し、それによってケース領域における炭化物の形態を選択する、請求項15に記載の方法。
  26. 前記メッキの厚さを制御することによってケース領域における炭化物の形態を制御することをさらに含み、また鋼物品はステンレス鋼で形成される、請求項15に記載の方法。
  27. (a)ステンレス鋼物品の表面に無電解ニッケルメッキを施し、
    (b)物品を機械式ハウジングの中に設置し、
    (c)機械式ハウジング内の雰囲気を大気より低い圧力に排気し、
    (d)機械式ハウジングの中で物品を浸炭温度まで加熱し、
    (e)機械式ハウジングの中に浸炭ガスを第一の時間にわたって導入し、
    (f)機械式ハウジングの中を第二の時間にわたって真空引きし、そして
    (g)工程(c)〜(f)を多数回繰り返す、
    以上の工程を含む方法。
  28. 前記の繰り返しを行った後にニッケルメッキの少なくとも一部を除去することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記の繰り返しを行った後にニッケルメッキを除去することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  30. 前記の繰り返しを行った後に、後浸炭不動態拡散の工程を行って物品の中に炭素原子がさらに拡散することを可能にすることをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  31. 前記浸炭ガスの導入を開始すると同時に前記真空引きを始める、請求項30に記載の方法。
  32. さらに、工程(g)の後に物品を焼きなましし、前記焼きなましを行った後にニッケルメッキを除去し、前記焼きなましを行った後に物品を焼入れし、前記焼入れを行った後に物品を室温より低い温度まで冷却し、前記冷却を行った後に物品を焼きもどしする、請求項27に記載の方法。
  33. 前記メッキを行うことによって約0.0005インチ〜約0.0015インチの範囲の厚さを有するニッケルメッキを付着させ、そして鋼物品は約0.012インチ以上の深さにおいて少なくともRc50の硬度を有する硬化したケース領域を有する、請求項32に記載の方法。
  34. 鋼物品は約0.090インチまでの深さにおいて少なくともRc50の硬度を有する硬化したケース領域を有する、請求項33に記載の方法。
  35. 前記加熱を約1600°F〜約1700°Fの範囲の温度まで行い、
    前記メッキを行うことによって約0.0005インチ〜約0.0025インチの範囲の厚さを有する均一なニッケル被膜を付着させ、
    前記排気を大気圧より低い約1トルまで行い、
    前記浸炭ガスを導入する第一の時間は約1分間であり、
    前記真空引きを行う第二の時間は約4分間であり、この第二の時間は前記の導入が始まったときに開始し、そして
    前記の繰り返しは520回行われる、請求項27に記載の方法。
  36. 前記ニッケルメッキは、重量パーセントで約96〜約98%のニッケルと約2〜4%のリンからなる付着合金であり、浸炭温度はニッケルメッキの融点よりも低い、請求項27に記載の方法。
  37. メッキの厚さを調整することによって、硬化したケース領域内での炭化物の組織を所望のものに調整することを含む、請求項27に記載の方法。
  38. ニッケルメッキの厚さを制御することによってケース領域内での炭化物の形態を制御することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  39. 硬化して浸炭したケース部分と心部とを有する鋼の物体を含む装置であって、前記ケース部分は少なくともRc50の硬度を有していて、連続した相の結晶粒界炭化物が実質的に存在しない、前記装置。
  40. 鋼の物体はステンレス鋼からなる、請求項39に記載の装置。
  41. 前記ステンレス鋼は、重量パーセントで、クロム(Cr)13%、ニッケル(Ni)2.85%、モリブデン(Mo)1.8%、コバルト(Co)5.3%、マンガン(Mn)0.7%、バナジウム(V)0.6%、および残部の鉄(Fe)からなる公称化学組成を有する、請求項40に記載の装置。
  42. ケース部分は0.012インチ以上の深さまでRc50の硬度を有する、請求項39に記載の装置。
  43. ケース部分は約0.090インチ以下の深さまでRc50の硬度を有する、請求項39に記載の装置。
  44. 前記ケース部分は微細で均一に分散した炭化物を含む、請求項39に記載の装置。
  45. 前記鋼の物体はステンレス鋼からなり、このステンレス鋼は、重量パーセントで、クロム(Cr)13%、ニッケル(Ni)2.85%、モリブデン(Mo)1.8%、コバルト(Co)5.3%、マンガン(Mn)0.7%、バナジウム(V)0.6%、および残部の鉄(Fe)からなる公称化学組成を有し、そして前記ケース部分は実質的に図6に示す硬度の輪郭を有する、請求項39に記載の装置。
  46. 鋼の物体は、歯車および回転要素のベアリングの部品のうちの一つを構成する、請求項45に記載の装置。
  47. 鋼の物体はステンレス鋼であり、このステンレス鋼の耐食性は浸炭したケース部分において実質的に低下していない、請求項39に記載の装置。
  48. ステンレス鋼の物体を含む装置であって、そのステンレス鋼の物体は、0.012インチ以上の深さとRc60よりも高い硬度とを有する硬化して浸炭したケースを有する、前記装置。
  49. ステンレス鋼は、重量パーセントで、クロム(Cr)13%、ニッケル(Ni)2.85%、モリブデン(Mo)1.8%、コバルト(Co)5.3%、マンガン(Mn)0.7%、バナジウム(V)0.6%、および残部の鉄(Fe)からなる公称化学組成を有し、そして前記ケースは実質的に図6に示す硬度の輪郭を有する、請求項48に記載の装置。
  50. ケースは約0.090インチ以下の深さまで少なくともRc50の硬度を有する、請求項48に記載の装置。
  51. ステンレス鋼の耐食性は、硬化して浸炭したケースにおいて実質的に低下していない、請求項48に記載の装置。
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