JP2007506034A - 連続的な流量の往復スラリーポンプ - Google Patents

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Abstract

特にコンクリートを連続的に供給するための2シリンダスラリーポンプにおいて、ポンプの2つの供給シリンダは、高粘度材料をプリチャージタンクから取り出してそれを供給ラインへと供給し、ダイバータバルブには、シリンダに対して割り当てられた入口開口から供給ラインに対して割り当てられた吐出開口へ向かって狭くなる断面が設けられ、ダイバータバルブは、任意の位置で、少なくとも一方の供給シリンダをその断面全体にわたって供給ラインに対して接続し、支持構造20及び当該支持構造に強固に接続されたプレートカム15がシリンダ3,5に面する側でダイバータバルブ11に対して割り当てられている。プレートカムは、ダイバータバルブの入口開口21と吸入開口23を備え、吸入開口は、供給シリンダの一方の開口を完全にカバーするように入口開口から十分な距離で配置されている。また、この連続供給スラリーポンプの制御プロセスが記載されている。
【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は、請求項1の前提部分の特徴を備えるスラリーポンプ(スラッジポンプ又はシックマターポンプとしても知られている)に関する。また、より広い意味では、本発明はそのようなスラリーポンプの制御に関する。
特に、建設用地にコンクリートを供給するために、往復スラリーポンプが長い間使用されてきた。一般に、これらのポンプは、通常、2つのシリンダを備え且つチューブ又はパイプを通じてコンクリートを供給する液圧作動の往復ポンプとして形成される。簡単のため、本明細書では、常に、コンクリートの供給について言及する。しかしながら、本発明は、コンクリート供給ポンプにおける用途に限定されず、全ての同様のタイプのスラリーポンプにも適用できる。
交互に充填される2つのシリンダ及び関連するラムが設けられたそのようなポンプは、1つの供給ラインに対して供給しなければならない。いずれの場合にも、充填されたシリンダは、切り換え可能なダイバータバルブを介して供給ラインに接続される。その後、ラムがコンクリートを吐出する(ポンプ揚程)一方で、平行なラムがシリンダにコンクリートを再充填するべく戻される(吸入ストローク)。各ストロークの終わりには、いずれの場合にも、シリンダラムの動作が逆転されて、ダイバータバルブの位置が変わることにより、ポンプと吸入ストロークとが絶え間なく入れ替わる。2つのラムは、液圧的に駆動されるとともに、互いに結合されて常に反対方向に動作することが好ましい。
従来のダイバータバルブ(ドイツ特許第2933128C2号)は、それらが2つの端部切換位置間で往復動できるように構成されている。前記2つの端部切換位置において、ダイバータバルブは、一方ではシリンダ開口と供給ラインとの間の接続を、他方ではシリンダ開口とプリチャージタンクとの間の接続を交互に行なう。これにより、それ自体で、バッチ供給が行なわれる。
1つの特定のタイプの構成において、ダイバータバルブは「スカート型」ゲートバルブを有している。このスカート型ゲートバルブは、その名前がその外形に由来しており、高粘度材料で満たされるプリチャージタンクの供給領域内に配置される。このスカートの「腰部」は、供給シリンダの吐出開口に対応する穴を有している。一方、スカートの「縁部」は略腎臓形状の開口を形成している。
スカート型ゲートバルブは、駆動機構により、弓状のスライディング/回動動作で、2つの端部位置間に位置することができ、それにより、各端部位置で腰部開口がシリンダの吐出開口に接続される。これに対し、縁部開口は常に1つの供給ラインと連通する。したがって、この構成におけるポンプ流れに関しては、腰部開口が上流側にあり、縁部開口が下流側にある。
吐出開口は、スカート型ゲートバルブの各端部位置で露出されているため、当該シリンダには、吸入ストローク中に、スカート型ゲートバルブを通り過ぎて外側に流れる高粘度材料を再充填することができる。縁部及び腰部におけるスカート型ゲートバルブの両方の端面が適当なシール面上にわたってスライドし、その結果、高粘度材料が両側からもれ出てくることはできない。しかしながら、このシステムは連続供給を行なうことができない。
従来技術を形成するクラスとして、米国特許第3,663,129号は、切り換えバルブ又はそのダイバータバルブがスカート型ゲートバルブを備え且つこのゲートバルブが前述した従来技術に対して180°にわたって回転される異なるコンクリートポンプについて記載している。下流側の出口として、バルブの腰部開口は、回動可能にもかかわらず供給ラインの口部に対して常時接続されている。その腎臓形状の縁部開口(入口、上流側)は、2つの供給シリンダの開口を同時にカバーできる十分な長さを有している。動作時、ダイバータバルブは連続的に揺動する回動動作を行ない、その軸は供給ライン口部と同軸である。ダイバータバルブの回動角度は、中央位置の両側で約50°である。
供給シリンダのラムは、ダイバータバルブの瞬間位置と関係を持つことにより、2つのシリンダ開口が縁部開口によってカバーされる時点で一方のシリンダがポンプ揚程の最後にちょうど達し且つ他方のシリンダがポンプ揚程をまさに開始しようとするように制御される。供給プロセスは、一方のシリンダから他方のシリンダへとスムーズに変わる。既知の制御システムにおいては、各ラムの吸入ストローク及びポンプ揚程において同一の時間が計算される。その結果、2つのシリンダは同時に供給されない。
この既知のダイバータバルブが単に一方的に供給ライン側に支持され且つ支持面及びシール面が縁部開口のみを実質的に規定するという事実により、効力を生じるかなりの傾斜モーメントを既知の構造設計により効果的に吸収することができない。このため、供給圧下で、ハウジングとダイバータバルブとの間に隙間が形成され、それにより、ダイバータバルブの縁部開口と供給シリンダとの間のシール領域でかなりの漏れ損失が生じてしまい、その損失により、供給プロセスを実際に連続して行なえるかどうかが疑わしくなる。
本発明は、従来技術を形成するクラスから出発して、改良された連続供給スラリーポンプを構成するとともに、連続供給速度でスラリーポンプを制御するプロセスを提供するという目的に基づいている。
この目的は、本発明において、スラリーポンプに関しては請求項1の特徴によって解決され、制御プロセスに関しては並列の独立請求項17の特徴によって解決される。
独立請求項から後に続く従属請求項の特徴は、いずれの場合にも、本発明の有利な外延を規定している。
シリンダに面するダイバータバルブの側に支持構造を更に割り当てることにより、ダイバータバルブには、供給モードによって引き起こされる圧力下で漏れを回避する機械的な支持が与えられ、それにより、高粘度材料、特にコンクリートの連続供給のために実際に考慮すべき事項を満足するポンプが得られる。ダイバータバルブに対して強固に接続され且つ入口開口及び吸入開口を備えるプレートカムにより、ポンプモード中にダイバータバルブに作用する力を確実に支持構造体に伝えることができる。また、プレートカムは、供給シリンダの一方の開口を完全にカバーするように設けられた平面部も有している。その結果、このシリンダの新たな充填物を予圧することができる。
シリンダ側の支持構造は、ダイバータバルブ駆動シャフトのための支持構造と有利に組み合わせることができ、それにより、簡単で且つ頑丈な構造が確保される。
両方のシリンダが同時に供給ラインに対して接続される中央位置から開始して、ダイバータバルブ及びプレートカムをいずれの場合にも両方向に120°(2×60°)にわたって回動させることができるという点で、また、そのような120°(2×60°)にわたる各回動動作の後に供給シリンダの一方の前に吸入開口が位置されるという点で、切り換えバルブに対してコンパクトな構造形態を与えることができる。
従来技術を形成するクラスは、実際には、全体的に小さいダイバータバルブ回動角度を与えない。それにもかかわらず、この特定のダイバータバルブは供給ラインの中心軸から始まってかなりオフセットされ、供給シリンダの軸は供給ライン軸に対してラインから更に遠い。これにより、必要な空間がかなり増大するとともに、任意の圧縮力及び摩擦力により生じて駆動軸の周囲に作用する影響力(レバレッジ)が増大する。
プレートカム自体は、その外周を機械的に摺動可能な態様で切り換えバルブハウジング内に支持できることが好ましい。これは、ダイバータバルブに作用する任意の力に抗する幅広い基盤を形成する。このハウジング内でプレートカム外周を取り囲む形のシールは、この構成に更なる利点を与える。なぜなら、この有利な拡張において、プリチャージタンク内に収容された高粘度材料は、入口開口又は吸入開口の縁部ではなくプレートカムの外周で即座に食い止められるからである。
本発明によって特定される制御プロセスは、各供給シリンダのラムのポンプ揚程の開始時に、プレートカム制御によって又はダイバータバルブの入口開口の前にくるシール面によって供給シリンダの開口が閉じられ、この供給シリンダのラムが予圧ストロークを行なう一方で、他方の供給シリンダのラムがポンプ揚程モードになり、また、両方のシリンダ開口が同時に一時的に入口開口によってカバーされる間、2つのラムは、同位相で制御されることにより、他方のラムの吸入ストローク中に一方のラムだけによって高粘度材料が供給されるかのように2つのラムによって同時に圧送される高粘度材料の量が少なくとも略同じになるように互いに一致されることを特徴とする。同位相中、両方のラムは、同じ速度で、すなわち、通常のポンプ速度の約半分で駆動されることが好ましい。
更に有利な実施形態において、各ラムの吸入ストロークは、そのポンプ揚程よりもかなり速くその行程を移動する。この手法は、予圧ストロークのための時間を得る。
最後に、特定の動作段階(位相)においては、ダイバータバルブ又はプレートカムの回動動作の速度を落とすこと或いは回動動作を完全に省くことが有益な場合もある。
本発明の主題の更なる詳細及び利点は、典型的な実施形態の図面及びそれについての以下の詳細な説明から明らかである。
図1に示されるスラリーポンプ1の単なる一部が供給シリンダ3である。この供給シリンダは、この図では前部であり、その開口(吐出)端の領域が示されている。関連するラムは示されていない。ここでは第2の供給シリンダ5が省かれているが、このシリンダは図2,3に表わされている。両方のラムは、互いに独立に(好ましくは液圧的に)駆動されるとともに、原理的にはそのストローク及び制御機能の限度内で任意の相対位置及び速度をとる。しかしながら、これらのラムを液圧的に結合した態様で動作させることもできる。2つのシリンダ及びラムは同じ直径、例えば250mmの直径を有している。
切り換えバルブ9の上端が開放されたベアリングハウジング7は、2つの供給シリンダの開口端にフランジ結合されている。また、このハウジングは、プリチャージタンク8の少なくとも一方の(下側)部分も形成している。両方の供給シリンダ3,5の開口は、プリチャージタンク8の下側底部の近傍で開口している。従来技術を形成するクラスと比べると、これは、高粘度材料が吸引される際にできるだけ多くがシリンダ開口の上側に常に残っているという利点を有している。
切り換えバルブ9は、ダイバータバルブ11を可動部として有している。従来技術の場合と同様に、このダイバータバルブは、スカート型のゲートバルブの形状を成す中空体によって形成されている。スカートの縁部10は供給シリンダ3,5の方を向いており、腰部12は供給ライン13の方を向いている。その結果、供給される材料の流れに関しては、腰部開口が下流側となり、縁部開口が上流側となる。
腰部開口12は接合部における供給ライン13の開口に対応しており、これらの開口同士は常に圧密に接続されている。供給ライン13は、この接合部において例えば180mmの直径を有している。
プリチャージタンク8の底部の上側のハウジング7内では、供給ライン13の口部に、本発明においては供給シリンダ3,5の方に面する反対側でも、ダイバータバルブ11を形成する中空体が回転可能又は回動可能に支持されている。これについては更に後述する。回動軸は、供給ライン13の端部の長手方向軸の死点に位置されており、正面図(図3)では供給ライン3,5間に正確に位置されている。
したがって、腰部開口12を供給ライン13の口部で比較的容易にシールすることができる(例えばロータリシャフトシールにより)。なぜなら、その部分では、両方の管状断面の相対的な等軸回転揺動の動きしか生じないからである。
それにもかかわらず、ハウジング7の底部近傍で開口する2つの供給シリンダ3,5の口部にはいずれの場合にも、軸方向シール機能及び径方向シール機能の両方を有するスライディングシール4(図1には概略的にのみ示されている)が設けられなければならない。シリンダに設ける場合、各スライディングシール4は、環状を成しており、シリンダ直径に対応する正味の直径を有している。基本的には、シールはここでは従来型のものであっても良く、その構成自体は既知である。すなわち、そのようなシールは、本発明の外延に適合されなければならない可能性がある。
ダイバータバルブ11の中空体のスカート縁部すなわち供給シリンダ3,5と対向する側には、好ましくは円板のカム15が強固に接続されている。これらの両方の部品は鋳造品として一体に製造されてもよい。しかしながら、カムは、旋削部品として形成されてダイバータバルブに対して溶接もしくは螺着されることが好ましい。したがって、全体としては、複合型のフラットスライド・ダイバータバルブが得られる。後述するように、カム15自体は、主要なバルブ・シール機能を有している。後述するように、カムは、従来技術から際立ったクラスの発明的構成の機械的補強機能及びガイド機能を更に担っている。特に、プレートカム15は、動作中に中空体が変形を全く受けないような大きな程度まで、ダイバータバルブ11の比較的薄い壁の中空体を補強する。
図1の構成の変形例では、切り換えバルブの実際の構成は、供給シリンダ3,5の方へ向くカム15の表面とハウジング7の内壁との間に隙間を全く有しておらず、或いは、極めて狭い隙間しか有していない。この変形バージョンについても以下で更に詳細に説明する。なお、この場合、互いに対して移動できる部分すなわち、一方では、ダイバータバルブ11とカム15及びカム15内の開口の縁部、他方では、ハウジング壁7或いは供給シリンダ3,5の吐出開口又は吸入開口を非常に注意深くシールし、それにより、従来技術を形成するクラスを超える極めて大きな向上を得る必要がある。また、カム15は、できるだけ広い機械的基盤を与えて任意の作用力に対抗するように、その外周の全体に沿って内側ハウジング壁7上に支持されることが好ましい。
ハウジング7の外側の供給シリンダ3の上側には、駆動シャフト19を介して切り換えバルブ9又はダイバータバルブ11に駆動力を導入するのに役立つここでは部分的に隠れたレバー17が概略的に示されている。駆動シャフト19は、ダイバータバルブ11の回動軸上に同軸に配置されていることが好ましく、ダイバータバルブに対して強固に接続されている。この場合、ハウジング7内に位置するその支持構造20は、同様に、ダイバータバルブのシリンダ側の前述した支持構造として使用することもできる。
無論、例えば径方向に作用する(支持)力を伝えるのに適さないカップリング(図示せず)が駆動シャフト19とダイバータバルブ11との間に設けられる場合には、両方の部品を別個に支持することもでき或いはそのように支持することも必要である。重要なことは、ダイバータバルブ11をハウジング7の内壁に対して或いは当該内壁上に確実且つ回動可能に支持し、それにより、注入された高粘度材料によってバルブの内壁に作用するかなりの傾斜モーメントに対抗することである。同時に、これにより、ダイバータバルブとハウジング壁との間に設けられるシールに対する過度な力の影響が最小限に抑えられ、これらのシールの不必要な歪みが完全に回避される。
いずれにせよ、ダイバータバルブに対する外的影響により、任意の傾斜モーメントがその両側の支持構造により確実に吸収されるとともに、隙間が形成されてその隙間を通じて圧縮高粘度材料が逃げてプリチャージタンク内に再び入ることが防止される。
図2及び図3は、ダイバータバルブ11(その中空体は、例えば比較的薄い壁の鋳造品として形成することができる)及びカム15の形状及び機能を更に示している。
図2は、円形カム15における腎臓形状の開口21及び円形の開口23を明確に示している。前者は、中心がカム15の中心軸に合わされた円弧状部となっている。また、この円弧状部は、この中心軸の周りに約120°にわたって延びている。この場合、長手方向の両側を規定する円形部は等距離である。この距離は、供給シリンダの直径に対応し、すなわち、250mmに相当している。腎臓形状の開口の両端部は、シリンダの開口の半径に対応する半径をもって、すなわち、約125mmの半径を成して丸みを帯びている。これらの末端の半径の中心点は円弧状部にわたって120°だけオフセットされている。
円形の開口23の中心点は、腎臓形状の開口21と同じ距離だけカムの中心軸から離れている。開口23は、腎臓形状の開口21の両端の中心点から等距離である。すなわち、いずれの場合においても、腎臓形状の開口21の末端半径の中心点と円形開口23の中心点との間の角度は120°である。
カム15の2つの平面部は、円形開口23の両側に位置されており、少なくともシリンダ3,5の直径と同じ幅を有している。したがって、ダイバータバルブ11又はカム15の特定の位置においては、これらの平面部は、完全に且つ(シリンダ開口を取り囲むシールにより)密接した態様でいずれかのシリンダ3,5の開口をシールするのに適している。
また、ダイバータバルブ11は、断面領域では略腎臓形状の外形を有しているのが確認できる。カム15内の2つの開口21,23の内側寸法すなわち直径は、供給シリンダ3,5の正味の直径に対応している。
ダイバータバルブ11の任意の考えられる位置において、供給シリンダ3,5の少なくとも1つの開口は常に完全に開口して供給ライン13に対して接続される。
シールと協働するフラットスライドバルブとしてのカム15の構造的な形状及び開口23のレイアウトは、同時に、一方では減圧タンク及び/又は減圧タンク内に収容された高粘度材料と他方では供給ラインとの間の直接的な任意の接触を防止する。供給ラインからプリチャージタンクへの逆流の虞は全くない。
図2は(好ましくは液圧)駆動シリンダ25を概略的に示しており、これらの駆動シリンダは、ハウジング7の上流側で両側に突出しており、カップリング部材(図示せず)を介してレバー17に接続されるとともに、駆動シャフト19(図1)を介してダイバータバルブ11及びカム15に対して接続されている。駆動シリンダ25は、ダイバータバルブ11を不連続な揺動態様(図4の位相を参照)で比較的広い角度範囲にわたって回動させることができる。
無論、駆動シャフト19は、駆動シリンダに結合されずに、適当なダイレクトロータリドライブ(電動機、液圧ラック・ピニオンシリンダ)に対して結合されてもよい。
図3は、その上流側の縁部が開口し且つ下流側の腰部が開口した状態のダイバータバルブ11(ここでは、スカート型のゲートバルブと見なされる)の配置を明確に示している。図1の場合と同様に、スカート腰部12と供給ライン13との間には軸方向に固定された接続部を確認することができる。両方の供給ライン3,5は、スライディングシール4によりダイバーダバルブに対してシールされている。
また、図示のように、両方の供給ライン3,5は、供給ライン13に対して同時に接続されており、それらのダイバーダバルブ11を通じた断面全体は、ダイバータバルブ11及びカム15の実際の位置によって決まる。
高粘度材料は、−プリチャージタンク(ここでは図示せず)を介して− ここではボックスとして簡略化された形態で示されるハウジング7の開口した上側から流れてハウジング内に流入するが、材料は、直接にダイバータバルブ11内に流入せず、その中空体の外側の周りを流れる。その代わり、カム15が適当な充填位置へと回動させると、カム15の円形開口23だけが高粘度材料を2つの供給シリンダ3,5に対して供給するのに役立つ(再度、図4を参照)。したがって、開口23を、カム15の充填開口又は吸入開口と称することができる。また、この開口はバルブ機能又は指向機能を有している。
詳細に、以下の基本的な条件は、カム15がハウジグ7に対してシールされているときにはいつでも満たされなければならない。すなわち、カムは、供給モード中(供給シリンンダのポンプ揚程中)においてはダイバータバルブ11の縁部開口21でシールされ、吸入モード中においては円形開口23でシールされなければならない。
ハウジング7の内壁上には、それ自体既知の態様で、個別に交換できる摩耗プレートが配置されていることが好ましい。これは、回動中にダイバータバルブ11又はカム15によりハウジングに対して行なわれる必要なスライディング動作のための基盤を形成する。
一方、2つの開口21,23には、フレームの態様でこれらの開口を取り囲み且つ前述した摩耗プレート及び/又はシール4と直接に接触するカッティングリングが設けられていなければならない。吸入開口23の場合にはカッティングリングが円形であっても良く、縁部開口21の場合にはそれに伴ってリングが腎臓形状の外形を有している。
また、カッティングリングは、それらが摩損した際に個別に交換できるように、ダイバータバルブ11又はカム15に対して取り外し可能に接続されていることが好ましい。これらのカッティングリングは、柔軟な(軸方向)シールによりそれ自体既知の態様で隣接する部品からシールされる。
最後に、カム15の外周全体は、そこで高い圧力荷重が生じない場合であっても、プリチャージタンクに対してシールされることが有益である。それにもかかわらず、そのような周方向外側シールは、高粘度材料(コンクリート)中の研磨成分の結果として、開口21,23の周囲で加圧されるシールに作用する負荷を大きく減少させ、そのため、交換間隔が可能な限り延びる。
カム15の周方向シールをカッティングリングと同じ摩耗プレート上で行なうこともできる。これにより、摩耗プレートは、少なくともカム15と同じ直径を有していなければならない。しかしながら、別個の摩耗リングを設け、この摩耗リング上でカム15の摩耗シールを実施することもできる。このような場合には、摩耗リング及び(更に小さい)摩耗プレートを個別に交換することができる。
同時に、カムの全周に沿うスライディングシールは、ダイバータバルブを確実に軸方向で支持し、必要に応じてダイバータバルブを径方向にも支持する(実際の構成によって決定される)。これは、バルブの支持構造を幅広く助け、ダイバータバルブ11に導入される任意の傾斜モーメントの影響を最小にする。
しかしながら、図示のバージョンの変形例としては、カム15内の吸入開口を囲まれた穴23として形成する必要は必ずしもない。その代わり、カムの縁部に向けて開口する凹部を設けることもできる。それでもなお、この凹部の開口角度及び外形は、いずれかの供給シリンダ3,5の1つの開口を一時的に一度に確実にシール(塞ぐことが)できるようにカム15の十分な表面積が腎臓形状の開口21の両側に残されていなければならないという要件に依存したままである。また、無論、この凹部の縁を取り囲むカッティングエッジの形状は、そのようなバージョンに適合されなければならない。
以上、スラリーポンプの必須の構成部品の全てについて説明してきたので、以下では、図4の一連の位相及び図5の経路−時間チャートに基づいて発明に係るスラリーポンプの実際の供給プロセス及び制御について図示して説明する。
図2の図に対応する図4の複数の位相につき、左上から右下にかけて各項目毎に説明する。図5のチャートにおいて、複数の位相は、時間軸にわたって並んでプロットされており、垂直線によって分けられるとともに、図4の場合と同じ番号によって示されている。
図5は、一連の制御ステップの下側に、補足としてもう一度、明瞭な割り当てを容易にするため縮小した大きさでダイバータバルブ11及びカム15の対応する位置を表わしている。供給シリンダ3のラムK3の動作シーケンスが破線であり、供給シリンダ5のラムK5の動作シーケンスが実線である。
位相1において、ダイバータバルブ11は、前述した図1〜図3にも示される位置(以下、開始位置と称する)にある。腎臓形状の縁部開口21は、2つの供給シリンダ3,5を同時に供給ライン13に接続している。円形開口23は未だ機能していない。いずれの供給シリンダもハウジング7と連通せずプリチャージタンク8とも連通していない。
チャートの位相1において、供給シリンダ3のラムK3はそのポンプ揚程の終端にある。これに対し、(新しく充填された)シリンダ5のラムK5は予圧後にその新たなポンプ揚程をちょうど開始している。両方のラムは、比較的低速で同じ方向に平行にシフトされる。これは「同位相」と見なすことができる。
位相2は、供給シリンダ3がポンプ揚程と吸入ストロークとの間で受ける過渡期である。カム15は、その開始位置から反時計周りに60°回動される。供給シリンダ3の開口がカム15によって密閉され、そのラムK3は静止していてもよい。この中間位置は、圧送している供給シリンダと吸入モードにある他のシリンダとの間の任意の短絡を回避するための確実な方法である。
この比較的短い位相において、カム15又はダイバータバルブ11はせいぜいゆっくりとしか動くことができない。また、これらを停止させる必要がある可能性がある。
一方、チャートの位相2から分かるように、ラムK5は依然としてポンプ揚程を受けている。しかしながら、その動作勾配はここでは急である。すなわち、その前進速度は、先の同位相1と比べて、通常のレベル(例えば2倍の速さ)まで増大してしまっている。これにより、供給ライン13内での高粘度材料の流れが一定になる。
位相3は、ダイバータバルブ11の最初の最大位置又は逆転位置を示している。この位置は、位相1から始まって反時計周りに120°回動された位置であり、位相2から始まって反時計周りに60°回動された位置である。カム15の円形開口23が供給シリンダ3の前に正確に位置している。腎臓形状の開口21により、材料を依然として供給シリンダ5から排出して供給ライン13へ供給することができる。
チャートの位相3に示されるように、ラムK5は全速で又は全ポンプ能力で動作し続けており、一方、ラムK3は、全体としては揚程中よりも高速であるが、好ましくは穏やかな始動及び減速を伴って吸入ストロークを行なう(「吸入位相」)。
この位相においても、供給シリンダ3が完全に開口したときに吸入ストロークをその行程で行なうことができるように、ダイバータバルブ11の揺動動作を一時的に停止することが有益な場合がある。
図4の位相4におけるダイバータバルブ11の位置は位相2に対応している。この時、カム15は、逆転位置から出発して再度時計周りに60°戻されている。しかしながら、チャートから分かるように、この時、(カム15によって再び閉じられてしまっている)供給シリンダ3のラムK3は、(ちょうど吸入したばかりの)高粘度材料を低速で非常に短いストロークにより好ましくは供給ライン中に広まっている作動圧で予圧することができる(「予圧位相」)。高粘度材料と共に吸入されたガス(空気)に関して、また、供給ラインからくる背圧の点から見ると、これは、シリンダ開口が腎臓形状の入口開口21によって再び解放される度にシリンダに生じるガタを回避するために望ましい。ここでも、ダイバータバルブ11は、一瞬停止することができ、あるは、少なくとも減速することができる。
ラムK5は、依然として全速で、そのポンプ揚程の最後の位相にちょうど入っている。
ダイバータバルブ11の位置に関して、位相5は位相1(開始位置、「同位相」)と全く一致している。また、チャートの位相5は、ラムK3及びラムK5が逆の役割を持ってもう一度初めから位相が異なるそれらのサイクルでポンプ供給を低速で開始している状態を示している。このとき、ダイバータバルブ11は時計周りに回動し続ける。
位相6は位相2と反対の鏡像関係を成している。すなわち、このとき、ラムK3だけが全速でポンプ動作している。これに対し、カム15は供給シリンダ5を密閉しており、そのラムK5はチャートの位相6にしたがって静止していてもよい。カムは、開始位置から時計周りに60°回動される。
位相7は位相3と反対の鏡像関係を成している。カム15又はダイバータバルブ11は、時計周り方向でその最大位置又は逆転位置に達してしまっている。供給シリンダ5が再充填される。チャートの位相7においては、この供給シリンダのラムK5が開始位置まで戻り、その後、高粘度材料が円形開口23を通じて供給シリンダ5内に流入する。同時に、供給シリンダ3は全ポンプ能力を有し、そのラムは全速で前進する。
位相4と反対の鏡像関係を成している位相8において、供給シリンダ5のラムは、再び、新たに充填された高粘度材料を予圧する。一方、供給シリンダ3のラムは、そのポンプ揚程の最後の位相に入っている。このとき、チャートは、2シリンダスラリーポンプの全ての動作サイクルを終える。シーケンスは再び位相1から続く。
連続供給モードでスラリーポンプ動作中に生じる速度、圧力及び力を示すためには、チャートの下に表記された時間軸に示されるように、位相1〜8のシーケンス全体がたった6秒で行なわれることについて言及しなければならない。供給シリンダのラムは約1mの長さのストロークを通過しなければならない。
図5のチャートを更に解釈するため、位相1及び位相5の最中に両方のラムが同時に高粘度材料を供給ライン13内へと圧送することを最初に繰り返し言わなければならない。この位相の間、これらのラムの速度は、これらのラムによって供給される材料の総量がその通常の前進速度でのそれ自体のラムの総量に一致するように互いに適合される。この手法と、再び開始するラムの予圧位相とにより、スラリーポンプの吐出速度は一定で且つ幾分スムーズになる。
他の全ての位相においては、一方のラムだけが常にポンプモードにあり、また、この場合、ラムは一定の速度で動作することが好ましい。
切り換えバルブの創意に富んだデザイン及びラム前進速度の選択的な制御により、ジョイントポンプ揚程の位相中のラムの個々のポンプ能力と比べて一定のスラリーポンプ吐出量を得ることができ、それにより、供給ライン13内での高粘度材料の流れの脈動を実質的に排除することができる。このような利点は、特に、位相4及び位相8での高粘度材料の予圧によってもたらされる。この予圧は、新たに充填された供給シリンダ3又は5が開放される度に生じる減圧された「緩衝領域(buffer zone)」の供給ライン13に対する接続を回避する。
予圧位相の結果としてかなりの力がダイバータバルブ11に作用するが、これらの力は、バルブの発明的にしっかりした比較的簡単な両側の支持構造によって和らげられる。この場合も同様に、単なる回転(回動)だけの支持構造の利点及びダイバータバルブ11の下流側端部の供給ライン13に対する一定した接続の利点がここでも役立つようになる。
ラム及びダイバータバルブ11並びにプレートカム15の位置は、必要に応じてそれぞれのドライバで直接に或いはプレートカム15の周囲で適当なセンサ(距離センサ及び/又は角度位置センサ)によって検出される。これらのセンサは、その位置信号を好ましくは中央スラリーポンプ制御ユニットに対して供給し、当該制御ユニットは、ラム及びダイバータバルブ11のためのドライバを制御する。
特に、前記制御ユニットは、供給シリンダの両方の開口が同時にカバーされた瞬間における前進速度の減少を制御する。両方のラムを必ずしもハーフスピードまで減速させる必要はないが、原則的には、一方のラムが例えば全速の1/3に制御され、他方のラムが全速の2/3に制御されてもよい(ただし、直径及び全体のストロークは同一である)。狙いは、ダイバータバルブ11又は供給ライン13内の高粘度材料に関してできるだけ一定の供給速度を持続することである。
また、新たに充填された供給シリンダがカム15によって閉じられている間、制御ユニットは、一方ではダイバータバルブを一時的に停止させ或いはスローモードに切り換わり、また、他方では関連するラムの予圧ストロークを制御しなければならない。また、これは、シリンダ内、ラム内、或いは、加圧されたダイバータバルブ11又は当該バルブに接続されたカム15内に配置可能な圧力センサを必要とする可能性がある。無論、過度な圧力によって引き起こされるカム15の障害は確実に阻止しなければならない。
また、ダイバータバルブ及びプレートカム15の遅延動作又は逆転ポイント間での一時的な待機であっても、他の位相、例えば同位相及び吸入位相では有益である可能性がある。全体としては、ダイバータバルブの待機時間及び回動時間を注意深く評価することにより、一方ではカムプレート制御面と供給シリンダ開口との間の任意の重なり合いによって流量断面があまり大きく減少されないようにし、他方では過度の回動速度が引き起こされないようにする必要がある。
ダイバータバルブの領域における本発明に係るスラリーポンプの切り換えバルブの断面図を示している。 図1のA−A線に沿う断面図を示している。 図2のB−B線に沿う断面図を示している。 図2と同じ図におけるダイバータバルブの動作シーケンスの位相表示を示している。 図2の位相に対応する経路−時間チャートを示しており、このチャートは、2つのスラリーポンプラムの位相が異なる態様で制御されたストロークに関連している。
符号の説明
1…スラリーポンプ、3,5…供給シリンダ、4…スライディングシール、7…ハウジング、8…プリチャージタンク、9…切り換えバルブ、10…縁部、11…ダイバータバルブ、12…吐出開口、13…供給ライン、15…プレートカム、17…レバー、19…駆動シャフト、20…支持構造、21…入口開口、23…吸入開口、25…駆動シリンダ。

Claims (25)

  1. 特にコンクリートを連続的に供給するための2シリンダスラリーポンプであって、2つの供給シリンダが高粘度材料をプリチャージタンクから取り出してそれを供給ラインへと供給し、第1の供給シリンダと第2の供給シリンダとの間で切り換えるために回動可能なダイバータバルブを有する切り換えバルブが設けられ、前記ダイバータバルブが、
    − 前記シリンダに対して割り当てられた入口開口から前記供給ラインに対して割り当てられた吐出開口へ向かって狭くなる断面を有し、
    − 前記吐出開口の領域で回動可能に支持され、
    − 前記切り換えバルブの任意の位置で少なくとも一方の供給シリンダをその断面全体にわたって前記供給ラインに対して接続する、2シリンダスラリーポンプにおいて、
    支持構造(20)及び当該支持構造に強固に接続されたプレートカム(15)が前記シリンダ(3,5)の方に面するその側で前記ダイバータバルブ(11)に対して割り当てられ、前記プレートカム(15)が、前記ダイバータバルブ(11)の前記入口開口(21)を備えるとともに吸入開口(23)も備え、この吸入開口が、前記供給シリンダ(3,5)の一方の開口を完全にカバーするように前記入口開口(21)から十分な距離で配置されていることを特徴とする2シリンダスラリーポンプ。
  2. 前記ダイバータバルブ(11)が、前記切り換えバルブ(9)の前記ハウジング(7)内に支持された駆動シャフト(19)に対して強固に接続され、前記駆動シャフト(19)のための支持体も前記ダイバータバルブ(11)のためのシリンダ側支持体としての機能を果たすことを特徴とする、請求項1に記載のスラリーポンプ。
  3. 両方のシリンダ(3,5)が前記供給ライン(13)に対して同時に接続される中央位置からスタートする前記ダイバータバルブ(11)及び前記プレートカム(15)が、いずれの場合にも両方向に120°にわたって回動することができ、それにより、前記吸入開口(23)を一方の供給ライン(3,5)の前方に一時に位置させることができることを特徴とする、請求項1又は2に記載のスラリーポンプ。
  4. 前記プレートカム(15)及び前記ダイバータバルブ(11)がシリンダ側に腎臓形状の入口開口(21)を有し、前記入口開口が、円弧に沿って120°にわたり延びるとともに、その両端が丸みをつけられ、前記吸入開口(23)が、同じ円周上で、前記入口開口(21)の両端に対して対称的に120°にわたってオフセットされていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスラリーポンプ。
  5. 前記吸入開口(23)が、前記供給シリンダ(3,5)の直径に少なくとも対応する直径を有する前記プレートカム(15)内の穴として形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のスラリーポンプ。
  6. 前記吸入開口が前記プレートカム内の周縁凹部として形成され、その開口が1つの供給シリンダの直径に少なくとも対応していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のスラリーポンプ。
  7. 前記腎臓形状の入口開口(21)がカッティングリングによって囲まれていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のスラリーポンプ。
  8. 前記ハウジング(7)の側面上には少なくとも1つの摩耗プレートが配置され、前記側面が前記ダイバータバルブ(11)の方を向いていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のスラリーポンプ。
  9. 前記プレートカム(15)の周縁部が、前記切り換えバルブ(9)の前記ハウジング(7)の壁上に摺動可能に支持されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のスラリーポンプ。
  10. 前記プレートカム(15)の周方向支持面が、取り囲む形のスライディングシールとして形成されていることを特徴とする、請求項9に記載のスラリーポンプ。
  11. 前記プレートカム(15)が前記摩耗プレート上に摺動可能に支持されていることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか一項に記載のスラリーポンプ。
  12. 前記プレートカム(15)の外周が別個の摩耗リング上に摺動可能に支持されていることを特徴とする、請求項9又は10に記載のスラリーポンプ。
  13. 前記ダイバータバルブ(11)が、回動動作のため、レバー(17)を用いて駆動シリンダ(25)により駆動シャフト(19)を介して駆動可能であり、或いは、ロータリドライブにより直接に駆動可能であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載のスラリーポンプ。
  14. 少なくとも前記駆動シャフト(19)が正面図で前記供給シリンダ(3,5)間に配置されていることを特徴とする、請求項13に記載のスラリーポンプ。
  15. 前記プレートカム(15)が、前記ダイバータバルブ(11)に対してネジにより取り外し可能に或いは溶接により固定的に接続されていることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載のスラリーポンプ。
  16. 前記供給シリンダ(3,5)の開口が、前記ダイバータバルブ(11)の回動軸の下側の前記プリチャージタンク(8)の下側底部の近傍で開放していることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載のスラリーポンプ。
  17. スラリーポンプ、特に請求項1〜16のいずれか一項に記載のスラリーポンプ(1)を制御するためのプロセスであって、前記ポンプが、一方側で開口する2つの供給シリンダ(3,5)を有するとともに、ラムとラムの動作に適合するように制御可能な可動ダイバータバルブ(11)を有する切り換えバルブ(9)とを有し、前記ダイバータバルブの入口開口(10,21)が、前記ダイバータバルブ(11)の少なくとも1つの位置で両方の供給シリンダ(3,5)を同時にカバーするように形成され、前記ダイバータバルブ(11)の吐出開口(12)が供給ライン(13)と連通し、前記ダイバータバルブ(11)には、前記ダイバータバルブの所定の位置で少なくとも一方の供給シリンダの開口を閉じるシール面が設けられているプロセスにおいて、
    各供給シリンダ(3,5)のラム(K3,K5)のポンプ揚程の開始時に、供給シリンダの開口が、前記ダイバータバルブの入口開口の前にくるプレートカム(15)シール面によって閉じられ、この供給シリンダのラムが、他方の供給シリンダのラムがポンプ揚程モードにある間に予圧ストロークを行ない、両方のシリンダ開口が同時に前記入口開口(21)によって一時的にカバーされる間、両方のラムが、同位相で制御されることにより、他方のラム(K3又はK5)の吸入ストローク中に一方のラム(K3又はK5)だけによって高粘度材料が供給されるかのように両方のラム(K3,K5)によって同時に圧送される高粘度材料の量が少なくとも略同じになるように互いに一致されることを特徴とするプロセス。
  18. 1つのラムの各ポンプ揚程が、少なくとも1つの予圧位相(位相4/8)と、第1の同位相(位相1/5)と、ポンプ位相(位相2〜4/6〜8)と、第2の同位相(位相5/1)とを備えることを特徴とする、請求項17に記載のプロセス。
  19. 同位相中、両方のラム(K3,K5)が低い速度及びポンプ能力で駆動されることを特徴とする、請求項17又は18に記載のプロセス。
  20. 同位相中、両方のラム(K3,K5)が、同じ速度で、特にその更なるポンプ揚程の通常の速度の半分で駆動されることを特徴とする、請求項19に記載のプロセス。
  21. 1つのラムの各吸入ストロークは、始動ランプと、低速での減速ランプとを備えることを特徴とする、請求項17〜20のいずれか一項に記載のプロセス。
  22. 各ラムの吸入ストローク(位相3/7)は、そのポンプ揚程よりも速く実行され、特に、前記吸入ストロークは、緩和位相(位相2/6)と予圧位相(位相4/8)との間にあることを特徴とする、請求項17〜21のいずれか一項に記載のプロセス。
  23. 前記ダイバータバルブ(11)が予圧位相中に遅延され或いは一時的に停止されることを特徴とする、請求項17〜22のいずれか一項に記載のプロセス。
  24. 前記ダイバータバルブ(11)が同位相中に遅延され或いは一時的に停止されることを特徴とする、請求項17〜23のいずれか一項に記載のプロセス。
  25. 前記ダイバータバルブ(11)が緩和位相中に遅延され或いは一時的に停止されることを特徴とする、請求項17〜24のいずれか一項に記載のプロセス。
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