JPH07332232A - コンクリートポンプ - Google Patents

コンクリートポンプ

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Publication number
JPH07332232A
JPH07332232A JP12936194A JP12936194A JPH07332232A JP H07332232 A JPH07332232 A JP H07332232A JP 12936194 A JP12936194 A JP 12936194A JP 12936194 A JP12936194 A JP 12936194A JP H07332232 A JPH07332232 A JP H07332232A
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JP
Japan
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concrete
drive
cylinder
piston
hydraulic fluid
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Application number
JP12936194A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Nagaoka
仁 長岡
Takashi Yokoyama
隆志 横山
Masanao Fujitsuka
正直 藤塚
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Niigata Engineering Co Ltd
Original Assignee
Niigata Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生コンクリートの圧送時における脈動を抑さ
えて、装置の振動を低減させる。 【構成】 ホッパ1の前壁に二つのコンクリートシリン
ダ2L、2Rを設ける。ホッパ1内にて揺動して、その
先端部の開口部がコンクリートシリンダ2L、2Rの吸
排口3L、3Rに択一的に接続されるスイングバルブ6
を設ける。スイングバルブ6が接続されたコンクリート
シリンダ2Rの押し出しピストン16Rを押し出して内
部の生コンクリートをスイングバルブ6へ送り出し、押
し出しピストン16Rが押し出し位置近傍に差しかかっ
た際に、既に生コンクリートの吸入を終えて引き込み位
置に待機していた他方側の押し出しピストン16Lを同
時に押し出させ、両方のコンクリートシリンダ2L、2
Rからコンクリートを吐出させている状態にて、スイン
グバルブ6を揺動させて他方側のコンクリートシリンダ
2Lに接続を切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ホッパ内に投入され
た生コンクリートを送り出すコンクリートポンプに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】生コンクリートを給送する従来のコンク
リートポンプとして、図7に示すものを例にとって説明
する。図において、符号1は、コンクリートポンプを構
成するホッパである。このホッパ1には、その内部に生
コンクリートが投入されるもので、その前壁には、一対
のコンクリートシリンダ2L、2R及びこれらコンクリ
ートシリンダ2L、2Rの吸排口3L、3Rに連通する
孔部が形成されたライナー4が設けられている。ホッパ
1の後壁には、輸送管5が接続されており、この輸送管
5のホッパ1側の開口部には、中間部が屈曲された管体
からなるスイングバルブ6の基端部7が回動可能に連結
されている。このスイングバルブ6の先端部8は、前記
ライナー4に摺動可能に当接されている。スイングバル
ブ6には、その回動中心と同一軸線上に揺動操作軸11
が設けられており、この揺動操作軸11には、アーム部
材12を介して、スイングシリンダ(スイングバルブ駆
動手段)13により伸縮されるピストンロッド(スイン
グバルブ駆動手段)14の先端部が、前記揺動操作軸1
1の軸線に対して偏心位置にピン結合されている。
【0003】つまり、スイングシリンダ13によってピ
ストンロッド14が伸縮されることにより、揺動操作軸
11が回動され、この揺動操作軸11とともにスイング
バルブ6が揺動されてその先端部8がコンクリートシリ
ンダ2L、2Rにまたがりながらライナー4に対して摺
動し、吸排口3L、3Rに交互に接続され、コンクリー
トシリンダ2L、2Rのいずれかと連通されるようにな
っている。
【0004】また、図8に示すように、スイングシリン
ダ13には、スイングシリンダ切換弁15が設けられて
おり、このスイングシリンダ切換弁15によって、スイ
ングシリンダ用圧送ポンプP1から圧送される作動液に
よるスイングシリンダ13の駆動が制御されるようにな
っている。また、前記コンクリートシリンダ2L、2R
は、それぞれ一端側にコンクリート押し出しピストン1
6L、16Rが、他端側に駆動用ピストン17L、17
Rが設けられた駆動ロッド18L、18Rを有するもの
で、この駆動ロッド18L、18Rの駆動ピストン17
L、17Rが、駆動シリンダ19L、19R内にて作動
液によって摺動されるようになっている。また、この駆
動シリンダ19L、19R内には、押し出し位置にリー
ドスイッチ21L、21Rが設けられており、前記駆動
ピストン17L、17Rが駆動シリンダ19L、19R
の先端側の押し出し位置へ位置した際に、この駆動ピス
トン17L、17Rに設けられたマグネットの磁力によ
ってON信号が出力されるようになっている。
【0005】また、それぞれの駆動シリンダ19L、1
9Rの後方作動液室9L、9Rには、コンクリートシリ
ンダ切換弁22が接続されており、このコンクリートシ
リンダ切換弁22によって、駆動用圧送ポンプP2から
駆動シリンダ19L、19Rへ圧送される作動液が切り
換え制御されるようになっている。なお、それぞれの駆
動シリンダ19L、19Rの前方作動液室10L、10
R同士は、連結回路23によって連結されている。
【0006】次に、上記のように構成されたコンクリー
トポンプの作動液による制御を図9及び図10を参照し
ながら説明する。まず、図9(a)に示すように、コン
クリートシリンダ2Rの押し出しピストン16Rが引き
込まれかつコンクリートシリンダ2Lの押し出しピスト
ン16Lが押し出し位置に配置された状態にて、作業ス
タートスイッチを押下して、作動液回路を作動させる
と、図示しない制御装置が、リードスイッチ21Lから
のON信号を検知し、スイングシリンダ切換弁15のソ
レノイド15b及びコンクリートシリンダ切換弁22の
ソレノイド22bをそれぞれONさせる(図10中タイ
ミングX)。これにより、スイングバルブ6が揺動され
て、その先端部8が右側のコンクリートシリンダ2Rと
連通されるとともに、図9(b)に示すように、コンク
リートシリンダ2Rの押し出しピストン16Rが押し出
され、内部の生コンクリートがスイングバルブ6へ押し
出され、また、コンクリートシリンダ2Lの押し出しピ
ストン16Lが引き込まれ、ホッパ1内の生コンクリー
トが内部に吸い込まれる。
【0007】図9(c)に示すように、押し出しピスト
ン16Rが押し出されて押し出し位置に達すると駆動シ
リンダ19Rのリードスイッチ21RからON信号が出
力され、制御装置によってスイングシリンダ切換弁15
のソレノイド15aがONされるとともに、コンクリー
トシリンダ切換弁22のソレノイド22aがONされる
(図10中タイミングY)。これにより、スイングバル
ブ6が揺動されて、その先端部8がコンクリートシリン
ダ2Lに連通され、さらに、コンクリートシリンダ2L
の押し出しピストン16Lが押し出されて内部の生コン
クリートがスイングバルブ6内へ押し出されるととも
に、コンクリートシリンダ2Rの押し出しピストン16
Rが引き込まれ、ホッパ1内の生コンクリートが内部に
吸い込まれる。その後は、作業ストップスイッチを押下
するまで、上記作動が繰り返され、スイングバルブ6を
介して輸送管5へ生コンクリートが圧送される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なコンクリートポンプにあっては、コンクリートシリン
ダ2L、2Rの往復運動は、必ず逆位相となるので、こ
れらコンクリートシリンダ2L、2Rの一方側が押し出
し工程の時、他方は、必ず吸い込み工程となるため、ス
イングバルブ6のコンクリートシリンダ2L、2Rとの
接続が完全に切り換わる前に、生コンクリートを押し出
していたコンクリートシリンダが吸い込み工程に移行し
てしまい、スイングバルブ6及び輸送管5内の生コンク
リートを吸い込んで、スイングバルブ6及び輸送管5内
にて生コンクリートの逆流を生じさせてしまったり、ス
イングバルブ6及び輸送管5への生コンクリートの流れ
が断続的となり、これにより、生コンクリートが脈動し
てコンクリートポンプ及び輸送管5が振動してしまうこ
とがあり、特に、送り出す生コンクリートの圧送圧力が
高い場合、あるいは生コンクリートの圧送量が多い場合
には、かなりの振動が生じ、圧送作業の妨げ、コンクリ
ートポンプの機構部及び輸送管5の破損等を招いてしま
う恐れがあった。
【0009】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、コンクリートの脈動が抑さえられて、振動の低減
が図られたコンクリートポンプを提供することを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のコンクリートポンプは、生コンクリ
ートが投入されるホッパに、吸排口を前記ホッパに連通
させて併設させたコンクリートシリンダと、該コンクリ
ートシリンダ内に摺動可能にそれぞれ設けられた押し出
しピストンと、該押し出しピストンを押し出し位置と引
き込み位置との間にて往復移動させるピストン駆動手段
と、前記ホッパ内に、揺動可能に設けられたスイングバ
ルブと、該スイングバルブを揺動させることにより、こ
のスイングバルブを前記コンクリートシリンダの吸排口
へ択一的に接続させるスイングバルブ駆動手段と、前記
押し出しピストンの位置を検出する検出手段と、該検出
手段からの検出結果に基づいて、前記ピストン駆動手段
及び前記スイングバルブ駆動手段をそれぞれ制御する制
御手段とを具備してなり、前記制御手段は、前記スイン
グバルブが接続された一方側のコンクリートシリンダの
押し出しピストンが押し出されて、前記押し出し位置近
傍に到達したことが前記検出手段によって検出される
と、引き込み位置まで引き込まれた他方側のコンクリー
トシリンダの押し出しピストンを前記一方側のコンクリ
ートシリンダの押し出しピストンとともに押し出させ、
これら一方側及び他方側のコンクリートシリンダの押し
出しピストンが同時に押し出されている状態にて、前記
スイングバルブを揺動させて一方側のコンクリートシリ
ンダから他方側のコンクリートシリンダに接続を切り換
えることを特徴としている。
【0011】また、請求項2記載のコンクリートポンプ
は、請求項1記載のコンクリートポンプにおいて、前記
ピストン駆動手段が、前記押し出しピストンと連動する
駆動ピストンと、該駆動ピストンが摺動可能に設けられ
た駆動シリンダと、前記駆動ピストンの後方側における
前記駆動シリンダの後方作動液室内に作動液を圧送して
前記駆動ピストンを押し出させる駆動用圧送ポンプと、
該駆動用圧送ポンプと前記後方作動液室との間にそれぞ
れ設けられ、圧送される作動液の前記後方作動液室内へ
の供給、封止、解放を行なう切換弁とからそれぞれ構成
され、前記制御手段によって、前記切換弁が切り換え制
御されることにより、それぞれのコンクリートシリンダ
が独立して駆動されることを特徴としている。
【0012】さらに、請求項3記載のコンクリートポン
プは、請求項2記載のコンクリートポンプにおいて、前
記駆動用圧送ポンプからの流路を開閉して、それぞれの
前記切換弁を介して前記駆動シリンダの前記後方作動液
室へ圧送される作動液の流量を可変するバイパス回路切
換弁を具備してなることを特徴としている。また、請求
項4記載のコンクリートポンプは、請求項2または請求
項3記載のコンクリートポンプにおいて、一つの駆動用
圧送ポンプから圧送される作動液を、それぞれ前記切換
弁を介して前記駆動シリンダの前記後方作動液室へ分流
させる分流弁を具備してなることを特徴としている。
【0013】さらに、請求項5記載のコンクリートポン
プは、請求項2、請求項3または請求項4記載のコンク
リートポンプにおいて、それぞれの前記駆動シリンダ
は、前記駆動ピストンの前方側の前方作動液室同士が連
結されており、その連結回路及び前方作動液室に作動液
を圧送する連結回路用圧送ポンプが接続され、これら連
結回路及び前方作動液室と連結回路用圧送ポンプとの間
には、連結回路用圧送ポンプから圧送される作動液の供
給、封止、解放を行なう連結回路切換弁が設けられてな
ることを特徴としている。
【0014】請求項6記載のコンクリートポンプは、請
求項1記載のコンクリートポンプにおいて、前記検出手
段が、それぞれの前記駆動シリンダにおける前記駆動ピ
ストンの押し出し位置近傍及び引き込み位置にそれぞれ
設けられたリードスイッチと、前記駆動ピストンに設け
られ、前記リードスイッチを磁力によってON信号を出
力させるマグネットとからなることを特徴としている。
【0015】
【作用】そして、請求項1記載のコンクリートポンプに
よれば、スイングバルブ駆動手段によってスイングバル
ブが一方側のコンクリートシリンダに接続されると、こ
の一方側のコンクリートシリンダの押し出しピストンが
押し出されて、内部の生コンクリートがスイングバルブ
へ送り込まれ、また、他方側のコンクリートシリンダの
押し出しピストンが引き込まれて、その内部に生コンク
リートが吸い込まれる。そして、一方側のコンクリート
シリンダの押し出しピストンが押し出し位置近傍に達す
ると、他方側のコンクリートシリンダの押し出しピスト
ンが一方側のコンクリートシリンダの押し出しピストン
とともに押し出され、これら一方側及び他方側のコンク
リートシリンダの押し出しピストンが同時に押し出され
ている状態にて、前記スイングバルブが揺動されて一方
側のコンクリートシリンダから他方側のコンクリートシ
リンダに接続が切り換わり、その後、他方側のコンクリ
ートシリンダの押し出しピストンによって押し出される
生コンクリートがスイングバルブへ送り込まれる。
【0016】また、請求項2記載のコンクリートポンプ
によれば、ピストン駆動手段を構成する駆動シリンダの
後方作動液室へ駆動用圧送ポンプから圧送される作動液
が、制御手段によって切り換え制御される切換弁によっ
て供給、封止、解放のいずれかに制御され、駆動ピスト
ンによるコンクリートシリンダの押し出しピストンの駆
動がそれぞれ独立して駆動される。さらに、請求項3記
載のコンクリートポンプによれば、バイパス回路切換弁
が切り換え制御されることにより、駆動用圧送ポンプか
ら駆動シリンダの後方作動液室へ圧送される作動液の流
量が可変され、これにより、駆動ピストンの押し出し速
度が制御される。
【0017】また、請求項4記載のコンクリートポンプ
によれば、一つの駆動用圧送ポンプから圧送される作動
液を、分流弁によって分流させてそれぞれの駆動ピスト
ンを駆動させるものであるので、それぞれの駆動シリン
ダの負荷が異なる場合でも、駆動ピストンは、それぞれ
独立に駆動される。また、請求項5記載のコンクリート
ポンプによれば、連結回路切換弁によって連結回路用圧
送ポンプから連結回路及び駆動シリンダの前方作動液室
へ圧送される作動液の供給、封止、解放が制御され、こ
れにより、駆動ピストンの駆動速度、特に、引き込み速
度が制御される。
【0018】請求項6記載のコンクリートポンプによれ
ば、駆動ピストンが駆動し、この駆動ピストンが、駆動
シリンダに設けられた駆動ピストンの押し出し位置近傍
あるいは引き込み位置に達すると、駆動ピストンに設け
られたマグネットの磁力によってリードスイッチからO
N信号が出力され、そのON信号が検出信号として制御
手段に入力される。
【0019】
【実施例】以下、本発明のコンクリートポンプの一実施
例を図によって説明する。なお、従来例と同一構造、構
成部分には、同一符号を付して説明を省略する。図1に
おいて、符号31は、本実施例のコンクリートポンプで
ある。このコンクリートポンプ31を構成するホッパ1
には、その前壁に図2に示すようなライナー32が設け
られており、このライナー32に形成された孔部32
L、32Rに、前記コンクリートシリンダ2L、2Rの
吸排口3L、3Rが連通するように、コンクリートシリ
ンダ2L、2Rがホッパ1に併設されている。このライ
ナー32の孔部32L、32Rは、少なくとも揺動途中
のスイングバルブ6の先端部8の開口部がまたがるよう
な間隔寸法をあけた位置に形成されている。
【0020】また、このコンクリートポンプ31に設け
られたそれぞれのコンクリートシリンダ2L、2Rの駆
動シリンダ(ピストン駆動手段)19L、19Rには、
図3に示すように、前記リードスイッチ(検出手段)2
1L、21Rの他に、後端部側の引き込み位置にもリー
ドスイッチ(検出手段)33L、33Rが配置されてお
り、これらリードスイッチ33L、33Rも、駆動ピス
トン(ピストン駆動手段)17L、17Rに設けられた
マグネット(検出手段)34によって励磁されてON信
号を出力するようになっている。また、前記リードスイ
ッチ21L、21Rは、それぞれ駆動シリンダ19L、
19Rの先端部側の押し出し位置よりも少し手前の押し
出し位置近傍に配置されている。なお、これらリードス
イッチ21L、21R、33L、33Rは、それぞれ鋼
管20内にビニールチューブで保護及び絶縁された状態
で挿通されており、この鋼管20内にてストローク方向
へ移動させることができるようになっている。即ち、駆
動ピストン17L、17Rが駆動シリンダ19L、19
Rのストロークエンドにぶつかる等の不都合が生じた場
合、これらリードスイッチ21L、21R、33L、3
3Rを移動させて、駆動ピストン17L、17Rの最適
なストローク状態を得るようにすることができるように
なっている。
【0021】駆動シリンダ19L、19Rの後方作動液
室9L、9Rには、それぞれコンクリートシリンダ切換
弁35、36が接続されており、これらコンクリートシ
リンダ切換弁35、36によってそれぞれの駆動シリン
ダ19L、19Rの駆動が制御されるようになってい
る。また、駆動シリンダ19L、19Rのそれぞれの前
方作動液室10L、10R及びその連結回路23には、
連結回路切換弁37が接続されており、この連結回路切
換弁37によって駆動シリンダ19L、19Rのそれぞ
れの前方作動液室10L、10R及びその連結回路23
に、連結回路用圧送ポンプP3から圧送される作動液が
供給、封止、解放され、駆動ピストン17L、17Rの
引き込み速度及び両吐出工程中の作動液の流れが制御さ
れるようになっている。
【0022】即ち、この連結回路切換弁37のソレノイ
ド37aがONされると、連結回路用圧送ポンプP3か
らそれぞれの駆動シリンダ19L、19Rの前方作動液
室10L、10R及びその連結回路23に作動液が圧送
され、駆動ピストン17L、17Rの引き込み速度を押
し出し速度より速くし、これとは逆に、ソレノイド37
bがONされると、両吐出工程中の駆動シリンダ19
L、19Rの前方作動液室10L、10R及びその連結
回路23の作動液が解放されて作動液タンクに戻るよう
になっている。
【0023】また、前記コンクリートシリンダ切換弁3
5、36には、駆動用圧送ポンプP2からの作動液が、
分流弁38によって分流されて圧送されるようになって
おり、この分流弁38によって分流された作動液をコン
クリートシリンダ切換弁35、36へ導く分配管39、
39同士の間には、バイパス回路切換弁41が接続され
ている。さらに、それぞれの分配管39、39には、逆
止弁42、42を介してリリーフバルブ43が接続され
ており、前記駆動シリンダ19L、19Rへ分配管3
9、39によって圧送される作動液が、リリーフバルブ
43によって、設定された圧力以下に抑さえられるよう
になっている。
【0024】次に、上記のように構成されたコンクリー
トポンプ31の制御について図4〜図6を参照しながら
説明する。このコンクリートポンプ31を駆動させる場
合、まず、電源スイッチ(図示略)をONさせ、次い
で、自動・手動切換スイッチ(図示略)をONさせる。
ここで、この自動・手動切換スイッチとは、それぞれの
コンクリートシリンダ2L、2R及びスイングバルブ6
の駆動を、制御装置による自動制御あるいは手動のいず
れかに設定するもので、このスイッチをONさせること
により、これらコンクリートシリンダ2L、2R及びス
イングバルブ6の駆動が自動制御となる。
【0025】次に、作業準備スイッチ(図示略)をON
させる。このようにすると、制御装置によって各切換弁
が切り換え制御されて初期状態となる。ここで、この初
期状態とは、スイングバルブ6が右側のコンクリートシ
リンダ2Rに接続され、左側のコンクリートシリンダ2
Lの押し出しピストン16Lが押し出し位置近傍に配置
され、右側のコンクリートシリンダ2Rの押し出しピス
トン16Rが引き込み位置に配置された状態である。
【0026】次に、上記初期状態から自動制御によって
コンクリートポンプ31を駆動させる場合について説明
する。 (1)まず、図4(a)に示すように、コンクリートシ
リンダ2Rの押し出しピストン16Rが引き込み位置か
つコンクリートシリンダ2Lの押し出しピストン16L
が押し出し位置近傍に位置し、さらにスイングバルブ6
が右側のコンクリートシリンダ2Rに接続された初期状
態にて、作動スイッチを押下して、作動液回路を作動さ
せると、制御装置(図示略)が、リードスイッチ21L
及び33RからのON信号を検知して、この制御装置に
よって、コンクリートシリンダ切換弁35、36のそれ
ぞれのソレノイド35a、36a、バイパス回路切換弁
41のソレノイド41a及び連結回路切換弁37のソレ
ノイド37bがそれぞれONされる(図5及び図6中タ
イミングA)。このとき、バイパス回路切換弁41によ
って分配管39同士が分断され駆動用圧送ポンプP2か
ら圧送される作動液が分流弁38で分流されたまま駆動
シリンダ19L、19Rの後方作動液室9L、9Rへ圧
送されるととともに、連結回路切換弁37によって駆動
シリンダ19L、19Rの前方作動液室10L、10R
及び連結回路23の作動液が駆動ピストン17L、17
Rの移動とともに作動液タンクに戻される。
【0027】これにより、図4(b)に示すように、そ
れぞれのコンクリートシリンダ2L、2Rのそれぞれの
押し出しピストン16L、16Rが同時に押し出され、
それぞれのコンクリートシリンダ2L、2R内の生コン
クリートが押し出される。ここで、コンクリートシリン
ダ2L、2Rの押し出しピストン16L、16Rの押し
出しは、同じ速度で駆動される。また、前記スイングバ
ルブ6は、コンクリートシリンダ2R側位置、つまり、
スイングバルブ6の先端部8の開口部がコンクリートシ
リンダ2Rの吸排口3Rに接続された状態となっている
ので、コンクリートシリンダ2Rから押し出される生コ
ンクリートが、スイングバルブ6へ送り込まれる。
【0028】(2)そして、所定時間t1の経過後、制
御装置によってスイングシリンダ切換弁15のソレノイ
ド15bがONされ、スイングバルブ6は、右側のコン
クリートシリンダ2Rに接続された状態に維持され(図
5及び図6中タイミングB)、このコンクリートシリン
ダ2Rから押し出される生コンクリートが引き続きスイ
ングバルブ6内に送り込まれる。
【0029】(3)さらに、所定時間t2の経過後、制
御装置によってコンクリートシリンダ切換弁35、連結
回路切換弁37、バイパス回路切換弁41のソレノイド
35a、37b、41aがそれぞれOFFされるととも
に、ソレノイド35b、37aがそれぞれONされる。
このとき、バイパス回路切換弁41によって分配管39
同士が連通され駆動用圧送ポンプP2から圧送される作
動液が分流弁38で分流された後、合流して駆動シリン
ダ19Rの後方作動液室9Rに圧送されるとともに、連
結回路切換弁37によって連結回路用圧送ポンプP3か
ら圧送される作動液が駆動シリンダ19Lの前方作動液
室10L及び連結回路23に圧送される。これにより、
図4(c)に示すように、コンクリートシリンダ2Rの
押し出しピストン16Rが押し出されコンクリートシリ
ンダ2R内の生コンクリートが押し出されるとともに、
コンクリートシリンダ2Lの押し出しピストン16Lが
引き込まれ、コンクリートシリンダ2L内にホッパ1内
の生コンクリートが吸い込まれる(図5及び図6中タイ
ミングC)。ここで、コンクリートシリンダ2Rの押し
出しピストン16Rの押し出しはそれまでの2倍の速度
で、コンクリートシリンダ2Lの押し出しピストン16
Lの引き込みはコンクリートシリンダ2Rの押し出しピ
ストン16Rの押し出しより速い速度で駆動される。
【0030】(4)左側のコンクリートシリンダ2Lの
押し出しピストン16Lが引き込まれて駆動シリンダ1
9Lのリードスイッチ33LからON信号が出力される
と、制御装置によってコンクリートシリンダ切換弁3
5、連結回路切換弁37、バイパス回路切換弁41のソ
レノイド35b、37aがそれぞれOFFされるととも
にソレノイド37b、41aがそれぞれONされる。こ
のとき、バイパス回路切換弁41によって分配管39同
士が分断され、駆動用圧送ポンプP2から圧送される作
動液が分流弁38で分流されたまま駆動シリンダ19R
の後方作動液室9Rへ圧送されるとともに、連結回路切
換弁37によって駆動シリンダ19Rの前方作動液室1
0R及び連結回路23の作動液が駆動ピストン17Rの
移動とともに作動液タンクに戻される。これにより、図
4(d)に示すように、コンクリートシリンダ2Rの押
し出しピストン16Rが押し出されコンクリートシリン
ダ2R内の生コンクリートが押し出されるとともに、コ
ンクリートシリンダ2Lの押し出しピストン16Lが引
き込み位置にて停止した状態で維持される(図5及び図
6中タイミングD)。ここで、コンクリートシリンダ2
Rの押し出しピストン16Rの押し出しはそれまでの1
/2の速度で駆動される。
【0031】(5)その後、右側のコンクリートシリン
ダ2Rの押し出しピストン16Rが押し出されて駆動シ
リンダ19Rのリードスイッチ21RからON信号が出
力されると、制御装置によってコンクリートシリンダ切
換弁35のソレノイド35aがONされる。このとき、
バイパス回路切換弁41によって分配管39同士が分断
されており、駆動用圧送ポンプP2から圧送される作動
液が分流弁38で分流されたまま駆動シリンダ19L、
19Rの後方作動液室9L、9Rへ圧送されるととに、
連結回路切換弁37によって駆動シリンダ19L、19
Rの前方作動液室10L、10R及び連結回路23の作
動液が駆動ピストン17L、17Rの移動とともに作動
液タンクに戻される。これにより、引き込み位置にて停
止していたコンクリートシリンダ2Lの押し出しピスト
ン16Lが押し出され、それぞれのコンクリートシリン
ダ2L、2Rのそれぞれの押し出しピストン16L、1
6Rが押し出されることとなり、それぞれのコンクリー
トシリンダ2L、2R内の生コンクリートが押し出され
る(図5及び図6中タイミングE)。ここで、コンクリ
ートシリンダ2Rの押し出しピストン16Rの押し出し
は、それまでの速度で、コンクリートシリンダ2Lの押
し出しピストン16Lの押し出しも同じ速度で駆動され
る。
【0032】(6)そして、所定時間t1の経過後、制
御装置によってスイングシリンダ切換弁15のソレノイ
ド15bがOFFされるとともにソレノイド15aがO
Nされ、スイングバルブ6が左側のコンクリートシリン
ダ2L方向へ揺動される(図5及び図6中タイミング
F)。ここで、このスイングバルブ6は、揺動すること
により、右側のコンクリートシリンダ2Rから外れ、そ
れぞれのコンクリートシリンダ2R、2Lの吸排口3
L、3Rにまたがり、これらコンクリートシリンダ2
L、2Rからそれぞれ押し出される生コンクリートが送
り込まれ、その後、スイングバルブ6が左側のコンクリ
ートシリンダ2Lに接続され、このコンクリートシリン
ダ2Lから押し出される生コンクリートがスイングバル
ブ6内に送り込まれる。なお、スイングバルブ6は、約
0.3秒にてコンクリートシリンダ2L、2Rへの接続
の切り換えが行なわれる。
【0033】(7)さらに、所定時間t2の経過後、制
御装置によってコンクリートシリンダ切換弁36、連結
回路切換弁37、バイパス回路切換弁41のソレノイド
36a、37b、41aがそれぞれOFFされるととも
に、ソレノイド36b、37aがそれぞれONされる。
このとき、バイパス回路切換弁41によって分配管39
同士が連通され、駆動用圧送ポンプP2から圧送される
作動液が分流弁38で分流された後、合流して駆動シリ
ンダ19Lの後方作動液室9Lに圧送されるとともに、
連結回路切換弁37によって連結回路用圧送ポンプP3
から圧送される作動液が駆動シリンダ19Rの前方作動
液室10R及び連結回路23に圧送される。これによ
り、コンクリートシリンダ2Lの押し出しピストン16
Lが押し出され、コンクリートシリンダ2L内の生コン
クリートが押し出されるとともに、コンクリートシリン
ダ2Rの押し出しピストン16Rが引き込まれ、コンク
リートシリンダ2R内にホッパ1内の生コンクリートが
吸い込まれる(図5及び図6中タイミングG)。ここ
で、コンクリートシリンダ2Lの押し出しピストン16
Lの押し出しはそれまでの2倍の速度で、コンクリート
シリンダ2Rの押し出しピストン16Rの引き込みはコ
ンクリートシリンダ2Lの押し出しピストン16Lの押
し出しより速い速度で駆動される。
【0034】(8)右側のコンクリートシリンダ2Rの
押し出しピストン16Rが引き込まれて駆動シリンダ1
9Rのリードスイッチ33RからON信号が出力される
と、制御装置によってコンクリートシリンダ切換弁3
6、連結回路切換弁37、バイパス回路切換弁41のソ
レノイド36a、37aがそれぞれOFFされるととも
に、ソレノイド37b、41aがそれぞれONされる。
このとき、バイパス回路切換弁41によって分配管39
同士が分断され、駆動用圧送ポンプP2から圧送される
作動液が分流弁38で分流されたまま駆動シリンダ19
Lの後方作動液室9Lへ圧送されるとともに、連結回路
切換弁37によって駆動シリンダ19Lの前方作動液室
10L及び連結回路23の作動液が駆動ピストン17L
の移動とともに作動液タンクに戻される。これにより、
コンクリートシリンダ2Lの押し出しピストン16Lが
押し出され、コンクリートシリンダ2L内の生コンクリ
ートが押し出されるとともに、コンクリートシリンダ2
Rの押し出しピストン16Rが引き込み位置にて停止し
た状態で維持される(図5及び図6中タイミングH)。
ここで、コンクリートシリンダ2Lの押し出しピストン
16Lの押し出しは、それまでの1/2の速度で駆動さ
れる。
【0035】(9)その後、左側のコンクリートシリン
ダ2Lの押し出しピストン16Lが押し出されて駆動シ
リンダ19Lのリードスイッチ21LからON信号が出
力されると、制御装置によってコンクリートシリンダ切
換弁36のソレノイド36aがONされる。このとき、
バイパス回路切換弁41によって分配管39同士が分断
されており、駆動用圧送ポンプP2から圧送される作動
液が分流弁38で分流されたまま駆動用シリンダ19
L、19Rの後方作動液室9L、9Rへ圧送されるとと
もに、連結回路切換弁37によって駆動シリンダ19
L、19Rの前方作動液室10L、10R及び連結回路
23の作動液が駆動ピストン17L、17Rの移動とと
もに作動液タンクに戻される。これにより、引き込み位
置にて停止していたコンクリートシリンダ2Rの押し出
しピストン16Rが押し出され、それぞれのコンクリー
トシリンダ2L、2Rのそれぞれの押し出しピストン1
6L、16Rが押し出されることとなり、それぞれのコ
ンクリートシリンダ2L、2R内の生コンクリートが押
し出される(図5及び図6中タイミングI)。ここで、
コンクリートシリンダ2Lの押し出しピストン16Lの
押し出しはそれまでの速度で、コンクリートシリンダ2
Rの押し出しピストン16Lの押し出しも同じ速度で駆
動される。
【0036】(10)そして、所定時間t1の経過後、
制御装置によってスイングシリンダ切換弁15のソレノ
イド15aがOFFされるとともにソレノイド15bが
ONされ、スイングバルブ6が右側のコンクリートシリ
ンダ2R方向へ揺動される(図5及び図6中タイミング
J)。ここで、このスイングバルブ6は、揺動すること
により、左側のコンクリートシリンダ2Lから外れ、そ
れぞれのコンクリートシリンダ2R、2Lの吸排口3
L、3Rにまたがり、これらコンクリートシリンダ2
L、2Rからそれぞれ押し出される生コンクリートが送
り込まれ、その後、スイングバルブ6が右側のコンクリ
ートシリンダ2Rに接続され、このコンクリートシリン
ダ2Rから押し出される生コンクリートがスイングバル
ブ6内に送り込まれる。
【0037】(11)さらに、所定時間t2の経過後、
制御装置によってコンクリートシリンダ切換弁35、連
結回路切換弁37、バイパス回路切換弁41のソレノイ
ド35a、37b、41aがそれぞれOFFされるとと
もに、ソレノイド35b、37aがそれぞれONされ
る。このとき、バイパス回路切換弁41によって分配管
39同士が連通され、駆動用圧送ポンプP2から圧送さ
れる作動液が分流弁38で分流された後、合流して駆動
シリンダ19Rの後方作動液室9Rに圧送されるととも
に、連結回路切換弁37によって連結回路用圧送ポンプ
P3から圧送される作動液が駆動シリンダ19Lの前方
作動液室10L及び連結回路23に圧送される。これに
より、コンクリートシリンダ2Rの押し出しピストン1
6Rが押し出され、コンクリートシリンダ2R内の生コ
ンクリートが押し出されるとともに、コンクリートシリ
ンダ2Lの押し出しピストン16Lが引き込まれ、コン
クリートシリンダ2L内にホッパ1内の生コンクリート
が吸い込まれる(図5及び図6中タイミングK)。ここ
で、コンクリートシリンダ2Rの押し出しピストン16
Rの押し出しはそれまでの2倍の速度で、コンクリート
シリンダ2Lの押し出しピストン16Lの引き込みはコ
ンクリートシリンダ2Rの押し出しピストン16Rの押
し出しより速い速度で駆動される。 (12)その後、上記(4)から(11)までの制御
が、作業ストップスイッチが押下されるまで繰り返さ
れ、スイングバルブ6を介して輸送管5へ生コンクリー
トが圧送される。
【0038】なお、リードスイッチ21L、21Rは、
それぞれコンクリートシリンダ2L、2Rの押し出しピ
ストン16L、16Rが引き込まれる際にも、ON信号
を出力するが、制御装置は、このときのON信号による
制御を行なわないようになっている。また、上記(1)
〜(12)では、コンクリートポンプ31を、制御装置
による自動制御にて駆動させた場合について説明した
が、前述した自動・手動切換スイッチをOFFさせてお
くことにより、このコンクリートポンプ31の自動制御
を解除させることができ、この状態にてコンクリートポ
ンプ31のそれぞれの駆動箇所を任意に駆動させること
ができる。これにより、例えば、このコンクリートポン
プ31のメンテナンス時、作業終了後の片付け時にて、
各駆動箇所を任意に駆動させてメンテナンス作業あるい
は片付け作業を容易に行なうことができる。
【0039】このように、上記実施例のコンクリートポ
ンプ31によれば、コンクリートシリンダ2L、2Rの
押し出しピストン16L、16Rがそれぞれ押し出され
て、それぞれのコンクリートシリンダ2L、2Rからそ
の内部の生コンクリートが押し出されている状態にて、
スイングバルブ6を揺動させてコンクリートシリンダ2
L、2Rとの接続の切り換えを行なうものであるので、
従来のコンクリートポンプのように、スイングバルブ6
のコンクリートシリンダ2L、2Rとの接続が完全に切
り換わる前に、生コンクリートを吐出しきったコンクリ
ートシリンダが吸い込み工程に移行してスイングバルブ
6内の生コンクリートを引き込んでしまうことによる、
スイングバルブ6内における生コンクリートの逆流を確
実に防止することができる。したがって、スイングバル
ブ6内の生コンクリートの脈動を大幅に低減させて、生
コンクリートの脈動によるコンクリートポンプの振動を
低減させることができる。
【0040】また、スイングバルブ6のコンクリートシ
リンダ2L、2Rとの接続の切り換え時に、このスイン
グバルブ6がそれぞれのコンクリートシリンダ2L、2
Rにまたがるので、スイングバルブ6への生コンクリー
トの送り出しを常に行なうことができる。即ち、スイン
グバルブ6への生コンクリートの送り出しを連続的に行
なうことができ、したがって、スイングバルブ6への生
コンクリートの送り出しが断続的になることによるスイ
ングバルブ6内での生コンクリートの脈動をさらに抑さ
えることができ、これにより、生コンクリートが脈動す
ることによるコンクリートポンプ全体の振動をさらに抑
さえ、振動による生コンクリートの圧送作業の妨げ及び
コンクリートポンプの機構部の破損等の障害を確実に防
止することができ、極めて効率良くかつ良好に生コンク
リートの圧送作業を行なうことができる。
【0041】また、スイングバルブ6の切り換え中は、
駆動用圧送ポンプP2から圧送される作動液が分流弁3
8で分流されたまま、それぞれの駆動シリンダ19L、
19Rを駆動するので、それぞれのコンクリートシリン
ダ2L、2Rの押し出しピストン16L、16Rの押し
出し速度は遅く、それぞれのコンクリートシリンダ2
L、2Rから吐出される生コンクリートの吐出量が低減
される。これにより、スイングバルブ6への生コンクリ
ートの圧送初期にて、生コンクリートの急激な流れの変
化による衝撃を低減させることができ、さらなる振動の
低減を図ることができる。なお、上記実施例では、リー
ドスイッチ21L、21R、33L、33RのON信号
に基づいて、制御装置に設けられたタイマーによって各
切換弁の切り換え制御を行なうようにしたが、タイマー
の代わりにさらに複数のリードスイッチを駆動シリンダ
19L、19Rに設け、これらリードスイッチによって
制御装置による各切換弁の切り換え制御を行なわせるよ
うにしても良い。また、駆動ピストン17L、17Rの
位置を検出する検出手段としては、リードスイッチに限
らず、例えば、磁気スイッチ、ポテンショメータ、磁気
スケールあるいは差動トランス等のリニアな位置検出が
行なえるものも使用可能である。
【0042】また、上記実施例では、一つの駆動用圧送
ポンプP2から圧送される作動液を分流弁38によって
分流してそれぞれのコンクリートシリンダ切換弁35、
36へ送り込むようにしたが、それぞれのコンクリート
シリンダ切換弁35、36へそれぞれ作動液を圧送する
駆動用圧送ポンプP2を各々設けても良い。また、上記
実施例では、駆動シリンダ19L、19Rの後方作動液
室9L、9Rへはそれぞれのコンクリートシリンダ切換
弁35、36を介して駆動用圧送ポンプP2から、前方
作動液室10L、10Rへは連結回路切換弁37を介し
て連結回路用圧送ポンプP3から作動液を供給、封止、
解放して駆動シリンダ19L、19Rの駆動を制御する
ようにしたが、これら駆動シリンダ19L、19Rの後
方作動液室9L、9R及び前方作動液室10L、10R
へ、それぞれのコンクリートシリンダ切換弁35、36
を介して駆動用圧送ポンプP2から作動液を供給、封
止、解放して、駆動シリンダ19L、19Rの駆動を制
御するようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のコンク
リートポンプによれば、下記の効果を得ることができ
る。請求項1記載のコンクリートポンプによれば、コン
クリートシリンダの押し出しピストンがそれぞれ押し出
されて、それぞれのコンクリートシリンダからその内部
の生コンクリートが同時に押し出されている状態にて、
スイングバルブを揺動させてコンクリートシリンダとの
接続の切り換えを行なうものであるので、従来のコンク
リートポンプのように、スイングバルブとコンクリート
シリンダとの接続が完全に切り換わる前に、生コンクリ
ートを押し出しきったコンクリートシリンダが吸い込み
工程に移行してスイングバルブ及び輸送管内の生コンク
リートを吸い込んでしまうことによる、スイングバルブ
及び輸送管内における生コンクリートの逆流を確実に防
止することができ、したがって、スイングバルブ及び輸
送管内の生コンクリートの脈動を大幅に低減させて、生
コンクリートの脈動によるコンクリートポンプ及び輸送
管の振動を低減させることができる。これにより、振動
による生コンクリートの圧送作業の妨げ、コンクリート
ポンプの機構部及び輸送管の破損等の障害を確実に防止
することができ、極めて効率良くかつ良好に生コンクリ
ートの圧送作業を行なうことができる。
【0044】請求項2記載のコンクリートポンプによれ
ば、制御手段によって各々切り換えられる切換弁により
駆動シリンダの後方作動液室へ圧送される作動液の圧送
状態が制御されて、それぞれのコンクリートシリンダか
らその内部の生コンクリートが同時に押し出されている
状態にて、制御手段がスイングバルブを揺動させてコン
クリートシリンダとの接続の切り換えを行なうものであ
るので、それぞれの駆動ピストンの駆動が、制御手段に
よって切り換え制御される切換弁によって独立に制御す
ることができる。そして、切換弁の切り換えがそれぞれ
制御されることによって、一方側及び他方側のコンクリ
ートシリンダの押し出しピストンがそれぞれ同時に押し
出された状態にて、スイングバルブとコンクリートシリ
ンダとの接続の切り換えが行なわれるので、スイングバ
ルブ及び輸送管へ送り出される生コンクリートの脈動を
大幅に低減させて、生コンクリートの脈動によるコンク
リートポンプ及び輸送管の振動を低減させることがで
き、これにより、振動による生コンクリートの圧送作業
の妨げ、コンクリートポンプの機構部及び輸送管の破損
等の障害を確実に防止することができ、極めて効率良く
かつ良好に生コンクリートの圧送作業を行なうことがで
きる。
【0045】請求項3記載のコンクリートポンプによれ
ば、バイパス回路切換弁が切換制御されることにより、
駆動用圧送ポンプからコンクリートシリンダ切換弁を介
して各駆動シリンダの後方作動液室へ圧送される作動液
の流量を可変することができ、これにより、駆動ピスト
ンの押し出し速度を制御することができる。請求項4記
載のコンクリートポンプによれば、一つの駆動用圧送ポ
ンプから圧送される作動液を分流弁によって分流して各
駆動シリンダの後方作動液室へ送るものであるので、各
駆動シリンダの負荷が異なる場合でも独立に駆動するこ
とができる。
【0046】請求項5記載のコンクリートポンプによれ
ば、連結回路用圧送ポンプから圧送される作動液が、制
御手段によって供給、封止、解放のいずれかに切り換え
制御される連結回路切換弁によって、駆動シリンダの前
方作動液室及び連結回路への作動液の圧送状態が制御さ
れ、これにより、駆動ピストンの駆動速度、特に、引き
込み速度を制御することができる。請求項6記載のコン
クリートポンプによれば、駆動ピストンの押し出し位置
近傍あるいは引き込み位置を、駆動ピストンのマグネッ
トの磁力によりON信号を出力する駆動シリンダ内のリ
ードスイッチによって極めて確実に検出することがで
き、制御手段による制御を、良好なタイミングにて行な
わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のコンクリートポンプの構成を
説明する作動液回路図である。
【図2】本発明の実施例のコンクリートポンプの構造を
説明するホッパに設けられたライナーの正面図である。
【図3】本発明の実施例のコンクリートポンプに設けら
れたコンクリートシリンダを駆動させる駆動シリンダの
一部の断面図である。
【図4】本発明の実施例のコンクリートポンプの動作を
説明するコンクリートシリンダの概略図である。
【図5】本発明の実施例のコンクリートポンプの動作を
説明する各切換弁のタイミングチャート図である。
【図6】本発明の実施例のコンクリートポンプの動作を
説明するコンクリートシリンダ及びスイングバルブのタ
イミングチャート図である。
【図7】コンクリートポンプの構造の一例を説明するホ
ッパ近傍の概略斜視図である。
【図8】従来のコンクリートポンプの構成を説明する作
動液回路図である。
【図9】従来のコンクリートポンプの動作を説明するコ
ンクリートシリンダの概略図である。
【図10】従来のコンクリートポンプの動作を説明する
コンクリートシリンダ及びスイングバルブのタイミング
チャート図である。
【符号の説明】
1 ホッパ 2L、2R コンクリートシリンダ 3L、3R 吸排口 6 スイングバルブ 9L、9R 後方作動液室 10L、10R 前方作動液室 13 スイングシリンダ(スイングバルブ駆動手段) 14 ピストンロッド(スイングバルブ駆動手段) 16L、16R 押し出しピストン 17L、17R 駆動ピストン(ピストン駆動手段) 19L、19R 駆動シリンダ(ピストン駆動手段) 21L、21R、33L、33R リードスイッチ(検
出手段) 34 マグネット(検出手段) 35、36 コンクリートシリンダ切換弁(切換弁) 41 バイパス回路切換弁 38 分流弁 37 連結回路切換弁 P2 駆動用圧送ポンプ P3 連結回路用圧送ポンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生コンクリートが投入されるホッパに、
    吸排口を前記ホッパに連通させて併設させたコンクリー
    トシリンダと、該コンクリートシリンダ内に摺動可能に
    それぞれ設けられた押し出しピストンと、該押し出しピ
    ストンを押し出し位置と引き込み位置との間にて往復移
    動させるピストン駆動手段と、前記ホッパ内に、揺動可
    能に設けられたスイングバルブと、該スイングバルブを
    揺動させることにより、このスイングバルブを前記コン
    クリートシリンダの吸排口へ択一的に接続させるスイン
    グバルブ駆動手段と、前記押し出しピストンの位置を検
    出する検出手段と、該検出手段からの検出結果に基づい
    て、前記ピストン駆動手段及び前記スイングバルブ駆動
    手段をそれぞれ制御する制御手段とを具備してなり、 前記制御手段は、前記スイングバルブが接続された一方
    側のコンクリートシリンダの押し出しピストンが押し出
    されて、前記押し出し位置近傍に到達したことが前記検
    出手段によって検出されると、引き込み位置まで引き込
    まれた他方側のコンクリートシリンダの押し出しピスト
    ンを前記一方側のコンクリートシリンダの押し出しピス
    トンとともに押し出させ、これら一方側及び他方側のコ
    ンクリートシリンダの押し出しピストンが同時に押し出
    されている状態にて、前記スイングバルブを揺動させて
    一方側のコンクリートシリンダから他方側のコンクリー
    トシリンダに接続を切り換えることを特徴とするコンク
    リートポンプ。
  2. 【請求項2】 前記ピストン駆動手段は、前記押し出し
    ピストンと連動する駆動ピストンと、該駆動ピストンが
    摺動可能に設けられた駆動シリンダと、前記駆動ピスト
    ンの後方側における前記駆動シリンダの後方作動液室内
    に作動液を圧送して前記駆動ピストンを押し出させる駆
    動用圧送ポンプと、該駆動用圧送ポンプと前記後方作動
    液室との間にそれぞれ設けられ、圧送される作動液の前
    記後方作動液室内への供給、封止、解放を行なう切換弁
    とからそれぞれ構成され、 前記制御手段によって、前記切換弁が切り換え制御され
    ることにより、それぞれのコンクリートシリンダが独立
    して駆動されることを特徴とする請求項1記載のコンク
    リートポンプ。
  3. 【請求項3】 前記駆動用圧送ポンプからの流路を開閉
    して、それぞれの前記切換弁を介して前記駆動シリンダ
    の前記後方作動液室へ圧送される作動液の流量を可変す
    るバイパス回路切換弁を具備してなることを特徴とする
    請求項2記載のコンクリートポンプ。
  4. 【請求項4】 一つの駆動用圧送ポンプから圧送される
    作動液を、それぞれ前記切換弁を介して前記駆動シリン
    ダの前記後方作動液室へ分流させる分流弁を具備してな
    ることを特徴とする請求項2または請求項3記載のコン
    クリートポンプ。
  5. 【請求項5】 それぞれの前記駆動シリンダは、前記駆
    動ピストンの前方側の前方作動液室同士が連結されてお
    り、その連結回路及び前方作動液室に作動液を圧送する
    連結回路用圧送ポンプが接続され、これら連結回路及び
    前方作動液室と連結回路用圧送ポンプとの間には、連結
    回路用圧送ポンプから圧送される作動液の供給、封止、
    解放を行なう連結回路切換弁が設けられてなることを特
    徴とする請求項2、請求項3または請求項4記載のコン
    クリートポンプ。
  6. 【請求項6】 前記検出手段は、それぞれの前記駆動シ
    リンダにおける前記駆動ピストンの押し出し位置近傍及
    び引き込み位置にそれぞれ設けられたリードスイッチ
    と、前記駆動ピストンに設けられ、前記リードスイッチ
    を磁力によってON信号を出力させるマグネットとから
    なることを特徴とする請求項1記載のコンクリートポン
    プ。
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