JP2007500109A - コンテナ - Google Patents

Abstract

本発明は、食料品（Ｆ）を収納するためのコンテナ（１）に関する。該コンテナ（１）は、底壁（２）と、該底壁（２）と一体に形成されると共に底壁（２）から上方に延びて開口を形成する外周壁（３）と、前記開口に配置されたホイル蓋（５）と、前記底壁（２）の前記開口の端縁（７）に対応する位置に形成された少なくとも一つの支持要素（４）と、を備え、少なくとも二つの前記コンテナ（１）の積み重ね部分において、第１のコンテナ（１）の前記支持要素（４）が第２のコンテナ（１）の開口の端縁（７）に載るように構成されている。また、本発明は、複数のコンテナ（１）の積み重ね構造に関し、少なくとも第１及び第２のコンテナを備え、第１のコンテナ（１）は第２のコンテナ（１）の上端に積み重ねられ、第１のコンテナ（１）の支持要素は第２のコンテナ（１）の開口の端縁（７）上に載っている。

Description

本発明は食料品収納用のコンテナに関し、特に、底壁と、該底壁に一体に形成されると共に該底壁から上方に延びて開口を形成する外周壁と、前記開口を閉塞するホイル蓋とを備えたコンテナに関する。

前記コンテナは、たとえばＥＰ−Ａ−１ ３０４０２８に記載されており、動物用の簡易給餌器として用いられている。このコンテナは、食料品が詰め込まれると共にホイル蓋により閉塞されている。使用時は、ホイル蓋をコンテナから剥がし、コンテナを地面に置き、それにより動物がコンテナから直接食料を食べることができるようになっている。

従来のコンテナは、コンテナ同士を積み重ねた時に、コンテナの底壁が下側のコンテナのホイル蓋の上に載るという課題がある。この課題は、コンテナを積み重ねた状態で輸送する際に、輸送中にホイル蓋が損傷する可能性を増大させている。また、ホイル蓋が柔軟性を有していることにより、積み重ねられたコンテナの安定性も損なわれる。

従来のコンテナの別の課題として、積み重ねられた二つのコンテナ間に湿気が閉じ込められることである。一般に、そのようなコンテナは、食料を詰め込み、ホイル蓋によって閉塞した後に、殺菌処理されている。コンテナが殺菌装置に通される時には、コンテナは積み重ねられる。上側のコンテナの底壁と下側のコンテナのホイル蓋の間には、凝縮液が閉じ込められる。このように閉じこめられた凝縮液は、最終的に、コンテナに悪影響を与えることになる。

また、別の課題は、殺菌工程で生じる熱が二つのコンテナの間に閉じ込められるため、冷却工程で時間がかかり、コンテナ内の食料品の品質を低下させる原因となることである。

本発明の目的は、前記課題の少なくとも一つを解決することである。

前記目的は、本発明にかかるコンテナによって達成される。本発明の特徴は、開口の端縁に対応する位置の底壁に、少なくとも一つの支持要素を形成し、少なくとも二つのコンテナの積み重ね部分において、第２のコンテナの開口の端縁上に、第１のコンテナの支持要素が載せられるように構成する。

支持要素は開口の端縁に対応する位置に配置されているので、コンテナを積み重ねた状態において、ホイル蓋の荷重負担を軽減することができる。また、支持要素は下側のコンテナの開口の端縁上に載せられているので、より安定した積み重ね状態を維持することができる。

好ましい実施の形態は、支持要素は底壁に形成された膨出部分から構成されている。この膨出部分により底壁を強化することができ、また、コンテナの素材を、より薄くすることができる。特に底壁を、より薄くすることが可能となる。さらに、そのようなコンテナは、金属板を深く絞り加工することにより、簡単に製造することができる。

本発明によるコンテナの別の好ましい実施の形態は、開口にリングを配置し、ホイル蓋を上下のコンテナの積み重ね部分において前記リング上に配置し、第１のコンテナの支持要素を第２のコンテナのリング上に載せる。

このようなリングを備えることにより、ホイル蓋を容易に取り付けることができるようになると共に、上側に積み重ねられるコンテナの支持要素を安定して載せることができる支持面を提供できる。

さらに本発明によるコンテナの別の実施の形態は、支持要素は底壁の平面の外側に形成されている。そのようなコンテナを他のコンテナの上側に積み重ねた時には、コンテナの底壁と下側のコンテナのホイル蓋の間に空間ができ、その空間を有効利用することができる。

好ましくは、コンテナは、底壁に、周方向に等間隔をおいて配置された少なくとも三つの支持要素を備えている。これら三つの支持要素が底壁の平面の外側に形成されていると、積み重ねられた二つのコンテナの間には出入り可能な小さな開口が生じ、それにより二つのコンテナ間の湿気を抜くことができる。また、冷却空気は、外周壁の周りだけでなく、コンテナ全周を循環することになるので、コンテナを速やかに冷却することができる。

また、少なくとも三つの支持要素を備えていると、積み重ねられた状態から分離されたコンテナを支持面に置く時に、安定した状態に置くことができる。

支持要素は、所望の如何なる数に設定することも可能であり、また、支持要素の配置も、本発明の範囲内において、如何なる所望の如何なるパターン又はランダムなパターンになるように設定することが可能である。

本発明によるコンテナのさらに別の実施の形態は、支持要素が凸状のリブから構成されている。そのような凸状のリブは、環状に配置された非常に多くの支持要素から構成することができ、それにより、製造が容易になると共に、コストも低減できる。

本発明によるコンテナのさらに別の実施の形態は、支持要素が、外周壁の突出部分の内側に形成されている。そのような二つのコンテナを上下に積み重ねた時には、上側のコンテナの支持要素は、下側のコンテナの外周壁の内側に嵌り込むと共に、開口の端縁上に載ることになる。支持要素が外周壁の内側に嵌り込んでいるので、外周壁により、上側のコンテナが下側のコンテナからずれ落ちるのを防止することができる。

本発明は、さらに、前記本発明による少なくとも第１及び第２のコンテナを積み重ねたコンテナの積み重ね構造にも関するものであり、第１にコンテナは、第２のコンテナの上端に積み重ねられ、第１のコンテナの支持要素は、第２のコンテナの開口の端縁に載せられている。

本発明のこれらの特徴及び他の特徴を、添付の図面に基づいて説明する。
図１は本発明の第１の実施の形態によるコンテナを示している。このコンテナ１は、底壁２と、該底壁２から延設された外周壁３とを備えている。底壁２には、支持要素として、三つの膨出部４が形成されている。該膨出部４間には複数の縦溝１７がそれぞれ形成されている。これらの縦溝１７は、コンテナ１の底壁２の補強の役目を果たしている。さらに、前記縦溝１７は除湿及び熱伝達又は熱放出にも役立つ。

図２はコンテナ１の縦断面を示している。外周壁３により開口を形成しており、この開口はホイル蓋５によって閉塞されている。食料品Ｆはコンテナ１内に収納されている。ホイル蓋５には、該ホイル蓋５を剥がし易くするためにリップ６が設けられている。

図３は複数のコンテナ１の積み重ね構造を示している。各コンテナ１の支持要素４は下側のコンテナ１の開口の端縁７上に載せられている。この構成によると、コンテナ１の荷重は各コンテナ１の外周壁３を介して伝達されるので、各コンテナ１のホイル蓋５は、如何なる物理的な荷重からも開放される。

支持要素４は底壁２の平面よりも外側に突出しているので、コンテナ１の外側と、隣接するコンテナ１のホイル蓋５との間の空間と、の間で、エアの自由な流通が可能となる。

図４は本発明の第２の実施の形態によるコンテナ１０の積み重ね構造の縦断面である。各コンテナ１０は、底壁１１と、該底壁１１から上方に延設された外周壁１２とを備えている。外周壁１２の上端において、ダブルシーム１４を介してリング１３が外周壁１２に結合されている。リング１３はホイル蓋１５によって閉塞される開口を形成している。

この底壁１１もまた、支持要素として三つの膨出部１６を備えている。これらの膨出部１６は、点線により示されている外周壁１２の突出部の内側に配置されている。その結果、膨出部又は支持要素１６は、コンテナ１０の積み重ね部分において、下側のコンテナ１０のリング１３上に載せられている。この構造においても、複数のコンテナ１０の荷重はリング１３及び外周壁１２を介して順次下側のコンテナ１０に伝達される。これにより、ホイル蓋１５は荷重負担から開放される。

膨出部分４又は支持要素１６は、外周壁１２の表面に印刷したり、開口の端縁にホイル蓋を取り付ける時に、コンテナの位置決め用に使用することができる。

図５は本発明によるコンテナ２０の第３の実施の形態を示している。この実施の形態は、図１及び図２による実施の形態と類似している。したがって、対応する部分には同じ符号を付してある。

コンテナ２０は、支持要素２１の形状が図１のコンテナ１の支持要素とは異なっている。支持要素２１は、底壁２の外側であって、かつ、外周壁３の外側に突出している。この方法によると、支持要素２１は、開口の端縁７上に載せられる。

本発明によるコンテナの第１の実施の形態を下方から見た斜視図である。 図１の実施の形態の縦断面図である。 図１及び図２のコンテナの積み重ね構造を示す図である。 本発明の第２の実施の形態によるコンテナの積み重ね構造の縦断面図である。 本発明の第３の実施の形態によるコンテナの積み重ね構造の縦断面図である。

符号の説明

１、１０，２０ コンテナ
２ 底壁
３ 外周壁
４、１６、２１ 支持要素（膨出部分）
５ ホイル蓋

Claims (8)

1. 底壁と、
   該底壁に一体に形成されると共に前記底壁から上方に延びて開口を形成する外周壁と、
   前記開口上に配置されたホイル蓋と、
   を備えた食料品収納用のコンテナにおいて、
   前記開口の端縁に対応する位置の前記底壁に形成された少なくとも一つの支持要素を備え、
   第１のコンテナの前記支持要素は、少なくとも二つの同一構造のコンテナの積み重ね部分において、第２のコンテナの前記開口の端縁上に載せられることを特徴とするコンテナ。
2. 前記支持要素は、前記底壁に形成された膨出部により構成されている請求項１記載のコンテナ。
3. 前記開口上にリングが配置されており、
   前記ホイル蓋は、前記二つの同一構造のコンテナの積み重ね部分において前記リング上に配置され、
   第１のコンテナの前記支持要素は、第２のコンテナの前記リング上に載せられる請求項１又は２記載のコンテナ。
4. 前記支持要素は、前記底壁の平面の外側に突出している前記請求項のいずれかに記載のコンテナ。
5. 少なくとも三つの支持要素が、前記底壁に周方向に等間隔をおいて配置されている前記請求項のいずれかに記載のコンテナ。
6. 前記支持要素は、凸状のリブにより構成されている請求項１〜４のいずれかに記載のコンテナ。
7. 前記支持要素は、前記外周壁の突出部分の内側に配置されている前記請求項のいずれかに記載のコンテナ。
8. 前記請求項のいずれかに記載された少なくとも第１及び第２のコンテナを備え、第１のコンテナは第２のコンテナの上端に積み重ねられ、第１のコンテナの前記支持要素は、第２のコンテナの前記開口の端縁上に載せられているコンテナの積み重ね構造。
   

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