JP2007335902A - 製造システム、製造方法、管理装置、管理方法、およびプログラム - Google Patents

製造システム、製造方法、管理装置、管理方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】製造ラインによる製造品質の管理または製造された電子デバイスの歩留まりの管理を効率よく行う。
【解決手段】 複数の製造工程により電子デバイスを製造する製造システムであって、複数の製造工程に対応する処理を行う複数の製造装置を有し、電子デバイスを製造する製造ラインと、複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを製造ラインにより製造させる製造制御部と、テスト回路に含まれる複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定部と、電気的特性が予め定められた基準を満たさない被測定トランジスタのウェハ上における分布に基づいて、複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する特定部と、不良が生じた製造工程に対応する処理を行う製造装置の設定を変更する設定変更部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、製造システム、製造方法、管理装置、管理方法、およびプログラムに関する。特に本発明は、製造ラインを適切に管理して電子デバイスを製造するための製造システム、製造方法、管理装置、管理方法、およびプログラムに関する。
近年、半導体素子の物理寸法の微細化が著しい。また、素子の微細化に伴い、素子の特性に影響を与える欠陥寸法も減少している。これらの半導体素子及び欠陥の微細化により、素子の特性のバラツキが増大しており、回路製造時の課題となっている。例えば、MOSトランジスタのしきい値電圧、電流電圧特性等のバラツキの大きさが、回路全体の信頼性、及び回路製造時の歩留まりに大きく寄与している。
また、上述した統計的なバラツキに加え、1万〜100万個に数個程度の割合で発生する、ビット不良、スポット不良等の局所的な不良も、回路の信頼性、歩留まりを支配する要因であり、回路製造時の課題となっている。
電子デバイスの製造においては、以上に示した素子の特性のバラツキおよび局所的不良を低減し、高い信頼性および高い歩留まりを実現することが課題となっている。そこで、電子デバイスを製造する複数の製造工程のうちいずれの製造工程に問題が生じているかを早期に発見し、問題が生じた製造工程の処理を行う製造装置の処理条件を適切に変更することが望まれる。
従来、各製造工程の良否を判断するために、テスト用のウェハ等を製造ラインに投入して、当該ウェハ上に形成された絶縁膜の膜厚をSEM(走査型電子顕微鏡)により観測し、または、パーティクルまたは金属汚染の存在を光学的にまたはX線により観測する等の処理を行っていた。例えば、特許文献1においては、露光装置がパイロットウェハに露光したパターンの形状等を計測して得られた加工状態情報に基づいて、露光装置の稼動条件を補正する技術が開示されている(特許文献1の段落0034から段落0039等参照。)。
また、メモリデバイス等の少品種大量生産により生産される電子デバイスについては、最終製品の歩留まりをモニタリングして製造ラインの実力管理を行っていた。
特許第3371899号
ウェハ上に形成されたパターンを観測することにより製造ラインの良否を判断する場合、処理時間の制約から多数のパターンを観測することができず、素子の特性のバラツキや局所的不良を判断するのは困難である。したがって、露光装置にパターン形状をフィードバックするような直接的なものを除き、問題が生じた製造工程を適切に特定し、または、製造装置の設定パラメータを微調整できる程十分なデータを得ることが困難であった。
また、最終製品の歩留まりをモニタリングする場合、フィードバックに長時間を要する上に、製品版の電子デバイスから特性を十分に取得するのが難しく、問題が生じた製造工程を適切に特定し、製造装置の設定パラメータを調整するのは困難であった。
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる製造システム、製造方法、管理装置、管理方法、およびプログラムを提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
本発明の第1の形態によると、複数の製造工程により電子デバイスを製造する製造ラインによる製造品質を管理する管理方法であって、複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを前記製造ラインにより製造させる製造段階と、前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定段階と、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する特定段階とを備える管理方法を提供する。
前記製造段階は、2次元マトリクス状に配列され、それぞれが前記被測定トランジスタを含む複数の被測定回路と、指定された一の前記被測定回路の出力信号を前記複数の被測定回路に共通して設けられた出力信号線に出力させる選択部とを含む前記テスト回路を有する前記ウェハを前記製造ラインにより製造させ、前記測定段階は、前記選択部により前記複数の被測定回路を順次選択させるトランジスタ選択段階と、選択された前記被測定回路が前記出力信号線に出力する前記出力信号に基づいて、それぞれの前記被測定回路が有する前記被測定トランジスタの電気的特性を測定する出力測定段階とを有してもよい。
それぞれの前記被測定回路は、指定されたゲート電圧を前記被測定トランジスタのゲート端子に印加するゲート電圧制御部と、外部から入力される基準電圧を前記被測定トランジスタのドレイン端子およびソース端子のうち一方の基準電圧側端子に供給する基準電圧入力部と、外部から選択信号が入力されたことを条件として、前記被測定トランジスタのドレイン端子およびソース端子のうち前記基準電圧側端子以外の端子の端子電圧を前記出力信号として出力する端子電圧出力部とを含み、前記選択部は、2次元マトリクス状に配列された前記複数の被測定回路のうち、指定された行に対応する前記被測定回路に前記選択信号を出力する行選択部と、前記選択信号が入力された前記被測定回路のうち、指定された列に対応する前記被測定回路の端子電圧を選択して前記出力信号線に出力させる列選択部とを含み、前記テスト回路は、前記複数の被測定回路の各列に対応して設けられ、前記行選択部により前記選択信号が入力された前記被測定回路に指定されたソースドレイン間電流を流す複数の電流源を更に含み、前記出力測定段階は、それぞれの前記被測定トランジスタの前記電気的特性として、前記端子電圧を測定してもよい。
前記測定段階は、それぞれの前記被測定トランジスタについて前記基準電圧および前記端子電圧に基づいて、当該被測定トランジスタのしきい値電圧を前記電気的特性として測定してもよい。
それぞれの前記被測定回路は、指定されたゲート電圧を前記被測定トランジスタのゲート端子に印加するゲート電圧制御部と、前記被測定トランジスタのソース端子およびドレイン端子に電圧を印加し、当該被測定トランジスタのゲート絶縁膜に印加される電圧を略一定に制御する電圧印加部と、前記被測定トランジスタの前記ゲート端子から前記ソース端子および前記ドレイン端子へ流れるゲートリーク電流を蓄積するキャパシタと、外部から選択信号が入力されたことを条件として、前記キャパシタにおける前記ソース端子および前記ドレイン端子側の端部のキャパシタ電圧を前記出力信号として出力するキャパシタ電圧出力部とを含み、前記出力測定段階は、それぞれの前記被測定トランジスタの電気的特性として、前記キャパシタ電圧を測定してもよい。
前記製造段階は、複数の前記電子デバイスを前記ウェハ上に格子状に形成するデバイス形成段階と、前記ウェハ上における前記電子デバイスの間に位置する複数の領域のそれぞれに、複数の前記テスト回路のそれぞれを形成するテスト回路形成段階とを有し、前記特定段階は、前記複数のテスト回路に含まれる、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、不良が生じた前記製造工程を特定してもよい。
前記特定段階は、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の前記被測定トランジスタが前記ウェハ上において円状に位置すると判断したことを条件として、前記ウェハを回転させて処理する前記製造工程に不良が生じたことを特定してもよい。
前記特定段階は、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の前記被測定トランジスタが前記ウェハ上において十字形状に位置すると判断したことを条件として、プラズマを用いる前記製造工程に不良が生じたことを特定してもよい。
前記特定段階は、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の前記被測定トランジスタが前記ウェハ上において各露光領域の同一箇所に位置すると判断したことを条件として、露光装置を用いる前記製造工程に不良が生じたことを特定してもよい。
前記特定段階は、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の前記被測定トランジスタが前記ウェハ上において帯状に位置すると判断したことを条件として、ウェット処理を用いる前記製造工程に不良が生じたことを特定してもよい。
前記特定段階は、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の前記被測定トランジスタが、前記ウェハ上において研削されるパターン面積の割合が上限値より大きい領域または下限値より小さい領域に位置すると判断したことを条件として、CMP(Chemical and Mechanical Polishing)を行う前記製造工程を不良が生じた製造工程として特定してもよい。
前記測定段階は、前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性として、当該被測定トランジスタのしきい値電圧を測定し、前記特定段階は、予め定められた基準上限値を超える前記しきい値電圧を有する前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定してもよい。
前記測定段階は、前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性として、当該費測定トランジスタのしきい値電圧を測定し、前記特定段階は、予め定められた基準下限値未満の前記しきい値電圧を有する前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定してもよい。
本発明の第2の形態によれば、前記管理方法により製造品質が管理された前記製造ラインにより前記電子デバイスを製造する製造方法を提供する。
本発明の第3の形態によれば、複数の製造工程により電子デバイスを製造する製造ラインによる製造品質を管理する管理装置であって、複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを前記製造ラインにより製造させる製造制御部と、前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定部と、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する特定部とを備える管理装置を提供する。
本発明の第4の形態によれば、複数の製造工程に対応する処理を行う複数の製造装置を有する製造ラインにより電子デバイスを製造する製造方法であって、複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを前記製造ラインにより製造させる製造段階と、前記テスト回路に含まれる前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定段階と、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する特定段階と、前記不良が生じた製造工程に対応する処理を行う前記製造装置の処理条件を変更する条件変更段階とを備え、前記製造段階は、少なくとも1つの前記製造装置の処理条件が変更されたことに応じて、処理条件変更後の前記製造ラインにより前記電子デバイスを製造される製造方法を提供する。
前記製造段階は、前記電子デバイスを有する少なくとも1つの製品ウェハと、前記テスト回路を有するテストウェハとを前記製造ラインにより交互に製造させ、不良が生じた前記製造工程が特定されたことを条件として、前回前記テストウェハを製造してから前記処理条件を変更するまでの間に製造された前記少なくとも1つの製品ウェハを廃棄する廃棄段階を更に備えてもよい。
本発明の第5の形態によれば、電子デバイスを製造する製造方法であって、それぞれが複数の被測定トランジスタを含む複数のテスト回路と、複数の前記電子デバイスとを有するウェハを製造する製造段階と、それぞれの前記テスト回路に含まれる前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定段階と、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の電子デバイスのうち不良が生じうる不良デバイスを特定する特定段階と、前記複数の電子デバイスのうち前記不良デバイスを除く前記電子デバイスを選別する選別段階と、前記選別段階により選別された前記電子デバイスを製品用に出力する製品出力段階とを備える製造方法を提供する。
本発明の第6の形態によれば、複数の製造工程により電子デバイスを製造する製造システムであって、前記複数の製造工程に対応する処理を行う複数の製造装置を有し、前記電子デバイスを製造する製造ラインと、複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを前記製造ラインにより製造させる製造制御部と、前記テスト回路に含まれる前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定部と、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する特定部と、前記不良が生じた製造工程に対応する処理を行う前記製造装置の設定を変更する設定変更部とを備える製造システムを提供する。
本発明の第7の形態によれば、電子デバイスを製造する製造システムであって、それぞれが複数の被測定トランジスタを含む複数のテスト回路と、複数の前記電子デバイスとを有するウェハを製造する製造ラインと、それぞれの前記テスト回路に含まれる前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定部と、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の電子デバイスのうち不良が生じうる不良デバイスを特定する特定部と、前記複数の電子デバイスのうち前記不良デバイスを除く前記電子デバイスを選別する選別部と、前記選別部により選別された前記電子デバイスを製品用に出力する製品出力部とを備える製造システムを提供する。
本発明の第8の形態によれば、複数の製造工程により電子デバイスを製造する製造ラインによる製造品質を管理する管理装置用のプログラムであって、前記管理装置を、複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを前記製造ラインにより製造させる製造制御部と、前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定した結果を受け取り、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する特定部として機能させるプログラムを提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る製造システム10の構成を示す。製造システム10は、テスト回路(TEG:Test Element Group)をテスト用のウェハまたは製品ウェハ上に形成し、テスト回路を用いて各製造装置105の製造品質の管理または製品の歩留まり管理を行う。これにより製造システム10は、高信頼かつ高歩留まりで電子デバイスを製造する。製造システム10は、製造ライン100と、組立工程群120と、試験工程群130と、製造制御部140、特定部150、および条件変更部155を有する管理装置142と、測定部145と、選別部165と、廃棄部170とを備える。
製造ライン100は、複数の製造工程により電子デバイスを製造する。本実施形態において、製造ライン100は、製品となる電子デバイスを有するウェハを製造する。また、製造ライン100は、各製造工程における製造品質を管理することを目的として、複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを製造する。ここで、製造ライン100は、電子デバイスおよびテスト回路を有するウェハを製造してよい。
製造ライン100は、複数の製造工程に対応する処理を行う複数の製造装置105を有する。製造ライン100による各製造工程は、素子分離工程群110と、素子形成工程群114と、配線形成工程群118とに分類される。素子分離工程群110(アイソレーション工程群)は、1または複数の製造装置105aにより基板(ウェハ)上においてトランジスタ等の各素子を配置する領域の間を電気的に分離する。素子形成工程群114は、1または複数の製造装置105bによりウェハ上に各素子を形成する。素子分離工程群110および素子形成工程群114は、基板上にトランジスタ等の素子を形成する基板工程とも呼ばれ、また、前工程(FEOL:Front End Of Line)とも呼ばれる。配線形成工程群118は、1または複数の製造装置105cにより、ウェハ上に形成された素子の間、または素子と端子の間等を接続する配線を形成する。配線形成工程群118は、素子が形成された基板上に配線を形成する配線工程とも呼ばれ、また、後工程(BEOL:Back End Of Line)とも呼ばれる。
製造ライン100は、素子分離工程群110、素子形成工程群114、および配線形成工程群118において、一例として以下の工程を1または複数組み合わせて、各工程群の結果物を製造する。ここで、1または2以上の製造装置105(105a〜c)は、以下の各工程の処理を行う。これに代えて、1の製造装置105が以下の工程を複数処理してもよい。
(1)洗浄工程
基板表面のパーティクルまたは金属汚染等を除去して基板表面を清浄にする工程である。ウェット洗浄またはドライ洗浄等が用いられる。
(2)熱処理(Thermal Process)
ウェハを加熱する工程である。熱酸化膜の形成を目的とする熱酸化プロセス、イオン注入後の活性化等のためのアニールプロセス等がある。
(3)不純物導入工程
基板上に不純物を導入する。例えば、シリコン基板等の半導体基板にボロン(B)、またはリン(P)等の不純物をイオン注入等により導入し、pn接合を形成する等である。
(4)成膜工程(薄膜形成工程)
CVD(Chemical Vapor Deposition)、PVD(Physical Vapor Deposition)、塗布・コーティング、電気メッキ等により基板上にSi酸化膜、Si窒化膜、ポリシリコン膜、Cu膜等の薄膜を堆積させる。
(5)リソグラフィー工程
基板上にホトレジストを塗布し、マスクによりパターンを露光した後、ホトレジストを現像する。
(6)エッチング工程
ホトレジストの下層の膜における、ホトレジストが現像により除去された結果露出した部分をエッチングにより除去した後、ホトレジストを除去する。プラズマエッチング法、反応性イオンエッチング(RIE)法、または、薬液によるウェットエッチング法等を用いる。
(7)平坦化工程
基板表面を研削し、平坦化する。CMP(Chemical and Mechanical Polishing)法等を用いる。
例えば、DRAM(Dynamic RAM)は、一例として500〜600工程を経て製造される。また、CMOS−LSIは、一例として300〜400工程を経て製造される。
組立工程群120は、製造ライン100により製造されたウェハから電子デバイスを切り出し、パッケージングする。組立工程群120は、ウェハから各電子デバイスを切り出すスクライビング工程、電子デバイスをパッケージに張り付けるダイボンディング工程、チップとパッケージの配線を接続するワイヤボンディング工程、パッケージにガスを封入する封止工程等を含んでよく、複数の組立装置により実現される。
試験工程群130は、製品としてパッケージ化された電子デバイスの電流試験、論理試験等を行い不良品を取り除く。試験工程群130は、1または複数の試験装置により実現される。
管理装置142は、製造ライン100を管理する。管理装置142は、製造ライン100を管理するプログラムをコンピュータ上で実行することにより実現されてもよい。
製造制御部140は、製造ライン100を管理し、製造ライン100によるウェハの製造を制御する。測定部145は、ウェハ上に形成されたテスト回路が有する複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する。測定部145は、例えば半導体試験装置等であってよく、テスト回路上に設けられた、それぞれが被測定トランジスタを含む複数の被測定回路のそれぞれを順次選択する測定制御部146と、選択された被測定回路が出力する出力信号に基づいて被測定トランジスタの電気的特性を測定する出力測定部148とを有する。
特定部150は、複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定した結果を測定部145から受け取り、電気的特性が予め定められた基準を満たさない被測定トランジスタのウェハ上における分布に基づいて、複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する。特定部150は、製品となる電子デバイスが設けられていないテスト専用のウェハ、または、製品となる電子デバイスおよびテスト回路が共に設けられた製品用のウェハのいずれに対して上記処理を行ってもよい。
また、特定部150は、複数のテスト回路および複数の電子デバイスを有するウェハを製造した場合、電気的特性が予め定められた基準を満たさない被測定トランジスタのウェハ上における分布に基づいて、複数の電子デバイスのうち不良が生じうる不良デバイスを特定する。
条件変更部155は、不良が生じた製造工程が特定部150により特定された場合に、不良が生じた製造工程に対応する処理を行う製造装置105の処理条件を変更する。本実施形態において、テスト回路内の被測定トランジスタの電気的特性に基づいて不良が生じた製造工程を特定し、フィードバックにより処理条件を変更することを、「ライン管理」と示す。ここで、製造装置105の設定パラメータ等の設定の変更により不良が解消する場合には、条件変更部155内の設定変更部160は、不良が生じた製造工程に対応する処理を行う製造装置105の設定を変更する。このような設定パラメータの変更の例としては、処理時間、処理温度、印加する電圧、および、チャンバー内の気圧等の変更が挙げられる。一方、製造装置105により対応できない処理条件を変更する必要がある場合、投入する材料の変更、チャンバー等の清掃、および、製造装置の修理・交換等の必要な作業を行う。
選別部165は、ウェハ上に形成された複数の電子デバイスのうち不良デバイスが特定された場合に、不良デバイスを除く電子デバイスを選別する。本実施形態において、テスト回路内の被測定トランジスタの電気的特性に基づいて不良デバイスを除外することを、「歩留まり管理」と示す。
図2は、本実施形態に係る測定部145の構成を示す。測定部145は、1または複数のテスト回路が形成されるウェハ500の電気的特性を測定する装置であって、テストヘッド20と、測定制御部146と、ADC12、特性測定部16、および表示装置18を有する出力測定部148とを備える。
テストヘッド10は、ウェハ500に設けられるテスト回路と電気的に接続され、当該テスト回路と信号の授受を行う。測定制御部146は、テストヘッド10を介して、ウェハ500のテスト回路を制御する。ADC12は、テストヘッド10を介して、ウェハ500のテスト回路が出力する信号を、デジタルデータに変換する。
特性測定部16は、ADC12が出力するデジタルデータに基づいて、ウェハ500のテスト回路の電気的特性を測定する。例えば、特性測定部16は、当該テスト回路に含まれるそれぞれの被試験トランジスタのしきい値電圧、電流電圧特性、リーク電流等を測定する。
表示装置18は、各被試験トランジスタの電気的特性を表示する。例えば、表示装置18は、各被試験トランジスタのしきい値電圧の電圧値に応じた特性情報を、表示装置18の表示面において各被試験トランジスタに対応する座標に表示する。
図3は、ウェハ500の上面図の一例を示す。製造ライン100は、ライン管理または歩留まり管理の目的で、それぞれが複数の被測定トランジスタを含む複数のテスト回路300と、複数の電子デバイス510とを有するウェハ500を製造してよい。電子デバイス510は、実動作デバイスとして出荷されるべき製品用のデバイスである。テスト回路300は、各電子デバイス510の境界毎に設けられていてもよい。この場合、複数のテスト回路300は、電子デバイス510の間における、複数の電子デバイス510をダイシングする際に切断されるダイシング領域に設けられてもよい。これに代えて、テスト回路300は、電子デバイス510の内部に設けられてもよい。また、ライン管理に用いられるウェハの場合には、ウェハ500の表面に、複数のテスト回路300のみを形成してもよい。
図4は、テスト回路300の回路レイアウトの一例を示す。テスト回路300は、同一又は複数のプロセスルール、デバイスサイズで形成した複数の被測定トランジスタが設けられる領域330と、ゲートリーク電流測定領域370を有する。領域330に複数のプロセスルールやデバイスサイズの被測定トランジスタを設ける場合には、領域330は水平方向に複数に分割され、分割領域毎に異なるプロセスルールやデバイスサイズで被測定トランジスタが形成されてよい。
図5は、製造システム10による電子デバイス510の製造処理の一例を示す。本処理フローは、製造ライン100のライン管理に用いられる。
まず、製造制御部140は、複数の被測定トランジスタを含むテスト回路300を有するウェハを製造ライン100により製造させる(S500)。製造ライン100は、製造制御部140からの指示を受けて、複数の製造装置105により当該ウェハを製造する。
これに代えて、製造ライン100は、1または複数の電子デバイス510および1または複数のテスト回路300を有するウェハ500を製造してもよい。この場合、製造ライン100は、図3に示したように、デバイス形成段階において複数の電子デバイス510をウェハ上に格子状に形成し、テスト回路形成段階においてウェハ上における電子デバイス510の間に位置する複数の領域のそれぞれに、複数のテスト回路300のそれぞれを形成してもよい。
次に、測定部145は、ウェハ上に形成されたテスト回路300内の複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する(S510)。次に、特定部150は、電気的特性が予め定められた基準を満たさない被測定トランジスタのウェハ上における分布に基づいて、複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する(S520)。ここで、複数のテスト回路300がウェハ上に形成されている場合、測定部145はそれぞれのテスト回路300内の各被測定トランジスタの電気的特性を測定し(S510)、特定部150は複数のテスト回路300に含まれる、電気的特性が予め定められた基準を満たさない被測定トランジスタのウェハ上における分布に基づいて、不良が生じた製造工程を特定してもよい(S520)。
特定部150により不良の製造工程が特定されなかった場合(S530:No)、製造ライン100は、電子デバイス510を有する製品ウェハを製造する(S540)。そして、製造システム10は、処理をS500へ進める。これにより、製造ライン100は、電子デバイス510を有しテスト回路300を有しない少なくとも1つの製品ウェハ(S540)と、テスト回路300を有し電子デバイス510を有しないテストウェハ(S500)とを交互に製造することができる。なお、電子デバイス510およびテスト回路300を共に有するウェハを製造する場合には、S500およびS540は同一の処理として統合されてよい。
一方、特定部150により不良の製造工程が特定された場合(S530:Yes)、条件変更部155は、不良が生じた製造工程に対応する処理を行う製造装置105の処理条件を変更する(S550)。ここで、製造装置105の設定パラメータ等の設定の変更により不良が解消する場合には、条件変更部155内の設定変更部160は、不良が生じた製造工程に対応する処理を行う製造装置105の設定を変更する。
次に、廃棄部170は、不良が生じた製造工程が特定されたことを条件として、前回テストウェハを製造してから処理条件を変更するまでの間に製造された少なくとも1つの製品ウェハを廃棄する(S560)。ここで、廃棄部170は、廃棄したウェハに再生処理を施してウェハ上に形成された素子および配線を取り除き、新たなウェハとして製造ライン100に再び投入してもよい。
次に、製造ライン100は、少なくとも1つの製造装置105の処理条件が変更されたことに応じて、処理条件変更後の製造ライン100により電子デバイス510を有する製品ウェハを製造する(S540)。
以上のS500〜S530およびS550〜S560に示したラインの管理方法によれば、テスト回路300を有するウェハを製造し、当該ウェハ上における基準を満たさない被測定トランジスタの分布に基づいて不良が生じた製造工程を特定することができる。そして、当該製造工程に対応する製造装置105の処理条件を変更することにより、製造ライン100による製造品質を適切に管理することができる。また、S500〜S560に示した製造方法によれば、上記の管理方法により製造品質が管理された製造ライン100により、高精度かつ高歩留まりで電子デバイス510を製造することができる。
図6は、製造システム10による電子デバイス510の製造処理の他の一例を示す。本処理フローは、電子デバイス510の歩留まり管理に用いられる。
まず、製造制御部140は、それぞれが複数の被測定トランジスタを含む複数のテスト回路300と、複数の電子デバイス510とを有するウェハ500を製造する(S600)。次に、測定部145は、ウェハ上に形成された各テスト回路300内の複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する(S510)。次に、特定部150は、電気的特性が予め定められた基準を満たさない被測定トランジスタのウェハ上における分布に基づいて、複数の電子デバイス510のうち不良が生じうる不良デバイスを特定する(S620)。次に、選別部165は、複数の電子デバイス510のうち不良デバイスを除く電子デバイス510を組立工程群120による処理において選別する(S630)。そして、組立工程群120および試験工程群130は、本発明に係る製品出力部として機能し、選別された電子デバイス510の組立・試験を行って、製品用に出力する(S640)。
以上に示した製造方法によれば、テスト回路300を有するウェハを製造し、当該ウェハ上における基準を満たさない被測定トランジスタの分布に基づいて不良が生じうる電子デバイス510を取り除き良品を選別することができる。これにより、製造システム10は、電子デバイス510の歩留まりを効率よく管理することができる。
図7は、領域330におけるテスト回路300の一例を示す。当該テスト回路300は、多数の被測定トランジスタ314のそれぞれの電気的特性を効率よく測定可能とする。これにより、特定部150は、製造品質が十分でない場合に、電気的特性が基準を満たさない被測定トランジスタを十分なサンプル数分得ることができる。この結果、特定部150は、電気的特性が基準を満たさない被測定トランジスタの分布に基づいて、不良が生じた製造工程または不良の電子デバイス510を特定することができる。
領域330において、テスト回路300は、列選択部302、行選択部304、複数の列選択トランジスタ(306−1、306−2、以下306と総称する)、複数の電流源(318−1、318−2、以下318と総称する)、出力部320、及び複数のセル(310−1〜310−4、以下310と総称する)を有する。列選択トランジスタ306は、複数のセル310の各列に対応して設けられ、行選択部304により選択信号が入力されたセル310に指定されたソースドレイン間電流を流す複数の電流源(318−1〜2)を更に含む。
複数のセル310は、本発明に係る被測定回路の一例であり、ウェハ500の面内において行列の2次元マトリクス状に配列される。そして、複数のセル310は、2次元マトリクスの行方向及び列方向に沿って、それぞれが並列に設けられる。本例においては、行方向及び列方向に2つずつのセル310を設けた回路を示すが、行方向及び列方向に更に多数のセル310を設けることができる。また、複数のセル310は、図4において説明した複数の分割領域に渡って設けられる。例えば、各分割領域は、行方向に128列、列方向に512行のセル310を有する。この場合、セル310に含まれる素子のプロセスルールやデバイスサイズは、分割領域毎に異なってもよい。
各セル310は、被測定トランジスタ314、スイッチ用トランジスタ312、及び行選択トランジスタ316を有する。各セル310のトランジスタは、電子デバイス510が有する実動作トランジスタと同一のプロセスにより形成されるMOSトランジスタであってよい。
各セル310の被測定トランジスタ314は、互いに電気的に並列に設けられる。本実施形態に係る被測定トランジスタ314は、NMOSトランジスタである場合を例として説明する。これに代えて、被測定トランジスタ314は、PMOSトランジスタであってもよく、この場合にはソースとドレインを入れ替えた回路が用いられてもよい。
それぞれの被測定トランジスタ314のドレイン端子およびソース端子のうち一方の基準電圧側端子には、予め定められた基準電圧VDDが入力される。各セル310において外部から入力される基準電圧を被測定トランジスタの基準電圧側端子に供給する配線は、本発明に係る基準電圧入力部として機能する。ここで、基準電圧側端子は、被測定トランジスタ314がNMOSトランジスタの場合にはドレイン端子であってよく、PMOSトランジスタの場合にはソース端子であってよい。被測定トランジスタ314のウェル電圧を与える端子は図示していないが、ウェル電圧端子は接地電位に接続してよく、またウェル電圧をトランジスタ毎に独立に制御できるようにして、被測定トランジスタ314のウェル電圧端子とソース端子とを接続してもよい。図7に示す電圧VDD、電圧V、電圧φ、電圧VREFは、図2に示した測定制御部146がテスト回路300に供給してよい。
各セル310のスイッチ用トランジスタ312は、各セルの被測定トランジスタ314と対応して設けられる。各スイッチ用トランジスタ312は、測定制御部146により指定されたゲート電圧を、それぞれ対応する被測定トランジスタ314のゲート端子に印加するゲート電圧制御部として機能する。本例において、スイッチ用トランジスタ312がNMOSトランジスタの場合、スイッチ用トランジスタ312のドレイン端子には予め定められた電圧Vが与えられ、ゲート端子にはスイッチ用トランジスタ312の動作を制御する電圧φが与えられ、ソース端子は被測定トランジスタ314のゲート端子に接続される。つまり、スイッチ用トランジスタ312は、電圧φによってオン状態に制御された場合、電圧Vと略等しい電圧を被測定トランジスタ314のゲート端子に印加し、オフ状態に制御された場合、初期電圧が略Vの浮遊状態の電圧を被測定トランジスタ314のゲート端子に印加する。
図7では、電圧φを全セル310一括に印加する例を示したが、他の例においては、PN接合リーク電流測定時のリーク時間を全セル同一にするために、電圧φを行選択部304から、列方向に並ぶセル310毎にパルス信号として順次印加してもよい。
各セル310の行選択トランジスタ316は、各セルの被測定トランジスタと対応して設けられる。各行選択トランジスタ316は、セル310の外部から選択信号が入力されたことを条件として、被測定トランジスタ314のドレイン端子およびソース端子のうち基準電圧側端子以外の端子の端子電圧を出力信号として出力する端子電圧出力部として機能する。本例において、行選択トランジスタ316がPMOSトランジスタの場合、それぞれの行選択トランジスタ316のソース端子は、被測定トランジスタ314のドレイン端子に接続される。また、行選択トランジスタ316のドレイン端子は、対応する列選択トランジスタ306のドレイン端子に接続される。つまり、それぞれの列選択トランジスタ306のドレイン端子は、対応する複数の行選択トランジスタ316のドレイン端子と接続される。
行選択部304は、2次元マトリクス状に配列された複数のセル310のうち、指定された行に対応するセル310に選択信号を出力する。これにより、行選択部304は、列方向に沿って設けられる複数のセル310群(本例においては、セル群(310−1、310−2)及びセル群(310−3、310−4))を順次選択する。また、列選択部302は、選択信号が入力された行に位置する2以上のセル310のうち、指定された列に対応するセル310の端子電圧を選択して出力信号線に出力させる。これにより、列選択部302は、行方向に沿って設けられる複数のセル310群(本例においては、セル群(310−1、310−3)及びセル群(310−2、310−4))を順次選択する。このような構成により、行選択部304及び列選択部302は、各セル310を順次選択することができる。
本例において、行選択部304は、測定制御部146から与えられる行選択データに応じた行位置毎に、各列のセル群に設けられた行選択トランジスタ316を順次オン状態に制御する。また、列選択部302は、制御部14から与えられる列選択データに応じた列位置毎に、各行方向のセル群に対応して設けられた列選択トランジスタ306を順次オン状態に制御する。これにより列選択部302および行選択部304は、本発明に係る選択部として機能し、測定制御部146により指定された一のセル310の出力信号を複数のセル310に共通して設けられた、各列選択トランジスタ306および出力部320を接続する出力信号線と、出力部320とを介して出力させることができる。
測定制御部146は、各セル310を順次選択する選択信号を、行選択部304及び列選択部302に供給する。また、列選択部302及び行選択部304は、与えられる列選択データ及び行選択データを、選択すべきセル310の位置に応じた選択信号に変換するデコーダやシフトレジスタ等の回路を含んでよい。ここで、選択信号とは、選択データに応じて選択すべきセル310に対応する列選択トランジスタ306及び行選択トランジスタ316をオン状態に制御する信号である。
このような構成により、測定制御部146は、各セル310に設けられた被測定トランジスタ314を順次選択する。これにより、順次選択された被測定トランジスタ314の端子電圧を出力部320に順次出力させることができる。出力部320は、端子電圧をテストヘッド10に順次出力する。出力部320は、例えばボルテージフォロワバッファであってよい。測定部145は、それぞれの被測定トランジスタ314の端子電圧に基づいて、被測定トランジスタ314のしきい値電圧、電流電圧特性、低周波雑音、PN接合リーク電流等の電気的特性を測定する。
また、各電流源318は、予め定められた電圧VREFをゲート端子に受け取るMOSトランジスタである。各電流源318のドレイン端子は、対応する複数の行選択トランジスタ316のドレイン端子に接続される。つまり、各電流源318は、同一の列位置に設けられる複数の被測定トランジスタ314に対して共通に設けられ、対応する被測定トランジスタ314に流れるソースドレイン間電流を規定する。
図7に示した回路構成によれば、それぞれのテスト回路300において、複数の被測定トランジスタ314を電気的に順次選択し、選択した被測定トランジスタ314の端子電圧を順次出力することができるので、それぞれの被測定トランジスタ314の端子電圧を短時間に高速に測定することができる。このため、多数の被測定トランジスタ314をウェハ500に設けた場合であっても、短時間で全ての被測定トランジスタ314について測定することができる。本例においては、ウェハ500の面内に、1万〜1000万個程度の被測定トランジスタ314を設けてよい。多数の被測定トランジスタ314について測定を行うことにより、被測定トランジスタ314の特性のバラツキを精度よく算出することができる。
図8は、図5または図6のS510においてそれぞれの被測定トランジスタ314のしきい値電圧を測定する場合における、測定部145の動作の一例を示す。
まず、測定制御部146は、テスト回路300に、図7において説明した電圧VDD、電圧V、電圧φ、電圧VREFを供給する(S440)。このとき、測定制御部146は、一定の電圧VREFを各電流源318に供給し、各電流源318に同一の定電流を生成させる電流制御部として機能する。また、測定制御部146は、被測定トランジスタ314をオン状態に制御するゲート電圧Vを供給し、それぞれのスイッチ用トランジスタ312をオン状態に制御する電圧φを供給する。このような制御により、測定制御部146は、それぞれの被測定トランジスタ314のゲート端子に、当該被測定トランジスタ314をオン状態に制御するゲート電圧を印加させるゲート制御部として機能する。
次に、測定制御部146は、しきい値電圧を測定するべき被測定トランジスタ314を選択する選択データを、列選択部302及び行選択部304に供給する(S442)。これにより、測定制御部146は、列選択部302及び行選択部304により複数のセル310を順次選択させる。そして、ADC12は、出力部320の出力電圧を測定する(S444)。これにより、ADC12は、選択されたセル310が出力信号線に出力する出力信号に基づいて、それぞれのセル310が有する被測定トランジスタ314の電気的特性を測定することができる。ADC12は、当該出力電圧を測定した旨を、測定制御部146に通知してよい。測定制御部146は、当該通知を受けた場合に、次の被測定トランジスタ314を選択してよい。
次に、特性測定部16は、当該被測定トランジスタ314に印加されるゲート電圧V、及び出力部320の出力電圧に基づいて、それぞれの被測定トランジスタ314のしきい値電圧を算出する(S446)。被測定トランジスタ314のしきい値電圧は、例えばゲート電圧Vと出力電圧との差分、即ち被測定トランジスタ314におけるゲートソース間電圧を算出することにより得ることができる。
次に、測定制御部146は、全ての被測定トランジスタ314についてしきい値電圧を測定したか否かを判定し(S448)、まだ測定していない被測定トランジスタ314がある場合には、次の被測定トランジスタ314を選択し、S444及びS446の処理を繰り返す。全ての被測定トランジスタ314についてしきい値電圧を測定した場合、特性測定部16は、しきい値電圧のバラツキを算出する(S450)。そして、表示装置18は、特性測定部16が算出したしきい値電圧のバラツキを表示する(S452)。例えば、表示装置18は、ウェハの上面図を画面上に表示し、各被測定トランジスタ314に対応する画面上の位置に当該被測定トランジスタ314の電気的特性を表示してよい。
このような動作により、複数の被測定トランジスタ314のしきい値電圧のバラツキを効率よく測定することができる。また、プロセスルール毎に、被測定トランジスタ314のしきい値電圧のバラツキを測定することもできる。また、ウェハ500に設けられた複数のテスト回路300に対して測定を行うことにより、ウェハ500の表面におけるしきい値電圧のバラツキの分布を測定することができる。
図9は、図5または図6のS510においてそれぞれの被測定トランジスタ314の電流電圧特性を測定する場合における、測定部145の動作の一例を示す。
まず、測定制御部146は、テスト回路300に、図7において説明した電圧VDD、電圧V、電圧φ、電圧VREFを供給する(S400)。このとき、測定制御部146は、一定の電圧VREFを各電流源318に供給し、各電流源318に同一の定電流を生成させる。また、測定制御部146は、被測定トランジスタ314をオン状態に制御するゲート電圧Vを供給し、それぞれのスイッチ用トランジスタ312をオン状態に制御する電圧φを供給する。
次に、測定制御部146は、電流電圧特性を測定するべき被測定トランジスタ314を選択する選択データを、列選択部302及び行選択部304に供給する(S402)。そして、測定制御部146は、所定の範囲内において、所定の分解能でVREFを変化させる(S406〜S408)。このとき、ADC12は、それぞれのVREF毎に、出力部320の出力電圧を測定する(S404)。つまり、測定部145は、電流源318が生成するソースドレイン間電流を順次変化させ、ソースドレイン間電流毎に、被測定トランジスタ314のソース電圧を測定する。これにより、被測定トランジスタ314の電流電圧特性を測定することができる。
そして、全ての被測定トランジスタ314について、電流電圧特性を測定したか否かを判定する(S410)。測定していない被測定トランジスタ314が有る場合、S400〜S410の処理を繰り返す。このとき、S402において次の被測定トランジスタ314を選択する。
全ての被測定トランジスタ314について、電流電圧特性を測定した場合、特性測定部16は、電流電圧特性のバラツキを算出する(S412)。例えば、特性測定部16は、各電流電圧特性の相互コンダクタンスgmを算出し、当該相互コンダクタンスgmのバラツキを算出する。また、サブスレッショルド領域の電流電圧特性から、傾きスイングやシリコンゲート絶縁膜界面準位密度を算出し、バラツキを算出する。そして、表示装置18は、特性測定部16が算出した特性のバラツキを表示する(S414)。
図10は、図5または図6のS510においてそれぞれのセル310のPN接合リーク電流を測定する場合における、測定部145の動作の一例を示す。
それぞれのスイッチ用トランジスタ312は、対応する被測定トランジスタ314のゲート端子と接続されるPN接合を有する。本例においては、当該PN接合におけるリーク電流を測定する。
まず、測定制御部146は、テスト回路300に、図7において説明した電圧VDD、電圧V、電圧φ、電圧VREFを供給する(S460)。このとき、測定制御部146は、一定の電圧VREFを各電流源318に供給し、各電流源318に同一の定電流を生成させる。また、測定制御部146は、被測定トランジスタ314をオン状態に制御するゲート電圧Vを供給し、それぞれのスイッチ用トランジスタ312をオン状態に制御する電圧φを供給する。また、行選択部304から行方向に並ぶセル310毎にパルス信号を順次供給することで、全セルのリーク電流測定時間を同一にすることができる。
次に、測定制御部146は、PNリーク電流を測定するべき被測定トランジスタ314を選択する選択データを、列選択部302及び行選択部304に供給する(S462)。そして、測定制御部146は、選択した被測定トランジスタ314に対応するスイッチ用トランジスタ312をオフ状態に制御する(S464)。つまり、測定制御部146は、それぞれのスイッチ用トランジスタ312に、対応する被測定トランジスタ314をオン状態とするゲート電圧と、被測定トランジスタ314をオフ状態とするゲート電圧とを、被測定トランジスタ314に順次印加させる。
次に、特性測定部16は、当該被測定トランジスタ314に対して、オン状態時のソース電圧と、オン状態からオフ状態に切り替わってから所定の時間経過した後のソース電圧とを測定する(S466)。本例では、特性測定部16は、当該所定時間における出力部320の出力電圧の変化を測定する。
次に、特性測定部16は、ソース電圧の変化に基づいて、PN接合におけるリーク電流を算出する(S468)。スイッチ用トランジスタ312がオン状態のとき、被測定トランジスタ314のゲート容量には、ゲート電圧に応じた電荷が蓄積されている。そして、スイッチ用トランジスタ312がオフ状態に切り替わったとき、ゲート容量の電荷は、PN接合におけるリーク電流により放電される。このため、PN接合リーク電流の大きさは、所定時間における被測定トランジスタ314のソース電圧の変化量により定まる。
次に、全ての被測定トランジスタ314について、PN接合リーク電流を測定したか否かを判定する(S470)。測定していない被測定トランジスタ314が有る場合、S462〜S470の処理を繰り返す。このとき、S462において次の被測定トランジスタ314を選択する。
全ての被測定トランジスタ314について、PN接合リーク電流を測定した場合、特性測定部16は、PN接合リーク電流のバラツキを算出する(S472)。そして、表示装置18は、特性測定部16が算出した特性のバラツキを表示する(S474)。
図11は、ゲートリーク電流測定領域370に配置される一つのセル310の回路構成の一例を示す。本例における回路は、被測定トランジスタ372に電気的ストレスを印加し、被測定トランジスタ372のゲート絶縁膜に一定の電界を印加した状態における、被測定トランジスタ372のゲートリーク電流により、キャパシタ388を充放電する。そして、測定部145は、所定の時間におけるキャパシタ388の電圧値の変化に基づいて、それぞれの被測定トランジスタ372のゲートリーク電流を算出する。
ゲートリーク電流測定領域370の回路構成は、領域330の回路構成に対し、各セル310の構成が異なる。図11においては、ゲートリーク電流測定領域370における各セル310の構成を示し、列選択部302、行選択部304、複数の列選択トランジスタ(306−1、306−2、以下306と総称する)、複数の電流源(318−1、318−2、以下318と総称する)、及び出力部320については、図7と同様であるため省略する。
各セル310は、ストレス印加部394、被測定トランジスタ372、ゲート電圧制御部371、第1のスイッチ374、第2のスイッチ376、電圧印加部382、キャパシタ388、行選択トランジスタ392、リセット用トランジスタ378、380、及び出力用トランジスタ390を有する。
ストレス印加部394は、第1のスイッチ374を介して、被測定トランジスタ372のゲート絶縁膜に電気的ストレスを印加する。例えば、被測定トランジスタ372をFLASHメモリの記憶素子として用いる場合に、ストレス印加部394は、被測定トランジスタ372に対してデータの書き込み、データの消去を行わせるために要する電圧を印加する。
ストレス印加部394がストレスを印加する場合、ストレス印加部394は、第1のスイッチ374をオン状態として、被測定トランジスタ372のソース端子及びドレイン端子をストレス印加部394にそれぞれ接続する。また、測定制御部146は、第2のスイッチ376をオフ状態とする。このような制御により、ストレス印加部394は、被測定トランジスタ372の各端子に所望の電圧を印加し、ストレスを印加することができる。
本例において、ストレス印加部394は以下の4種のストレスを、被測定トランジスタ314に対して独立に、又は順次に印加する。
(1)FN(Fowler−Nordheim) Gate injection
(2)FN Substrate injection
(3)Hot Electron injection
(4)Source Erase
上記の(1)〜(4)は、被測定トランジスタ372にデータを書き込み、又は被測定トランジスタ372のデータを消去することにより、被測定トランジスタ372にストレスを印加する手法である。ここで、ストレス印加部394は、実動作時において、被測定トランジスタ372にデータを書き込み、又は被測定トランジスタ372のデータを消去する場合に印加するべき電圧を、被測定トランジスタ372の各端子に印加してよく、または実動作時に印加するべき電圧より大きい電圧を、被測定トランジスタ372の各端子に印加してもよい。
また、各セル310には、測定制御部146から、リセット信号φRES、制御電圧VRN、VRP、VR1、VR2、VDD、及びゲート電圧Vが与えられる。ゲート電圧制御部371は、測定制御部146により指定されたゲート電圧Vを、被測定トランジスタ372のゲート端子に印加する。
第2のスイッチ376は、被測定トランジスタ372のソース端子及びドレイン端子を、電圧印加部382を介してキャパシタ388に接続するか否かを切り替える。電圧印加部382は、被測定トランジスタ372のソース端子及びドレイン端子に対して、第2のスイッチ376を介して一定の電圧を印加する。測定制御部146により第2のスイッチ376がオン状態とされた場合、電圧印加部382が生成する電圧が、被測定トランジスタ372のソース端子及びドレイン端子に印加される。つまり、電圧印加部382は、一定の電圧を被測定トランジスタ372のソース端子及びドレイン端子に印加することにより、被測定トランジスタ372のゲート絶縁膜に印加される電界を略一定に制御する。
電圧印加部382は、NMOSトランジスタ384及びPMOSトランジスタ386を有する。NMOSトランジスタ384は、被測定トランジスタ372のソース端子及びドレイン端子に印加するべき電圧に応じたゲート電圧VRNが与えられ、ソース端子が第2のスイッチ376を介して被測定トランジスタ372のソース端子及びドレイン端子に接続され、ドレイン端子がキャパシタ388に接続される。また、PMOSトランジスタ386は、NMOSトランジスタ384と並列に設けられ、被測定トランジスタ372のソース端子及びドレイン端子に印加するべき電圧に応じたゲート電圧VRPが与えられ、ドレイン端子が第2のスイッチ376を介して被測定トランジスタ372のソース端子及びドレイン端子に接続され、ソース端子がキャパシタ388に接続される。NMOSトランジスタ384及びPMOSトランジスタ386は、キャパシタ388にゲートリーク電流が積分されて電位が変化しても、被測定トランジスタ372のゲート・ソース又はゲート・ドレイン間に印加される電圧を略一定に保つ。
このような構成により、被測定トランジスタ372がP型又はN型のいずれであっても、被測定トランジスタ372のゲート絶縁膜に一定の電界を印加することができ、また被測定トランジスタ372のゲートリーク電流によりキャパシタ388を充放電させることができる。
キャパシタ388は、被測定トランジスタ372のソース端子及びドレイン端子から出力されるゲートリーク電流により充放電される。つまり、キャパシタ388は、ゲート端子からソース端子およびドレイン端子へ流れるゲートリーク電流を蓄積し、電圧値に変換する。また、リセット用トランジスタ378、380は、ゲート端子にリセット信号φRESを受け取った場合に、キャパシタ388における電圧値を所定の電圧VR1に初期化する。
出力用トランジスタ390は、ゲート端子にキャパシタ388における電圧を受け取り、当該電圧に応じたソース電圧を出力する。行選択トランジスタ392は、行選択部304からの選択信号が入力されたことを条件として、出力用トランジスタ390のソース電圧を、列選択トランジスタ306に出力する。これにより、出力用トランジスタ390および行選択トランジスタ392は、キャパシタ388におけるソース端子およびドレイン端子側の端部のキャパシタ電圧を出力信号として出力するキャパシタ電圧出力部として機能することができる。
図12は、図5または図6のS510において被測定トランジスタ372のゲートリーク電流を測定する場合の、製造システム10の動作の一例を示す。それぞれの被測定トランジスタ372のゲートリーク電流を測定する前に、まず測定制御部146は、各セル310の被測定トランジスタ372に、電気的ストレスを印加する。
このとき、測定制御部146は、第1のスイッチ374をオン状態に制御し、第2のスイッチ376をオフ状態に制御する。そして、測定制御部146は、各セル310のストレス印加部394を制御し、被測定トランジスタ372にストレスを印加させる。また、測定制御部146は、図10において説明した(1)〜(4)のストレスを独立に、又は順次に被測定トランジスタ372に印加させてよい。また、測定制御部146は、各セル310の被測定トランジスタ372に対して、略同時にストレスを印加する。
以上の動作を行った後、測定制御部146は、それぞれの被測定トランジスタ372を順次選択し、選択した被測定トランジスタ372のゲートリーク電流を測定するが、被測定トランジスタ372の選択動作は、図8及び図9において説明した選択動作と同一であるため、その説明を省略する。本例においては、一つの被測定トランジスタ372のゲートリーク電流を測定する動作について説明する。
まず、測定制御部146は、第1のスイッチ374をオフ状態に制御し、第2のスイッチ376をオン状態に制御する。そして、測定制御部146は、被測定トランジスタ372のゲート端子に、略0Vのゲート電圧を印加する(S416)。このとき、被測定トランジスタ372にゲートリーク電流は生じない。
次に、測定制御部146は、キャパシタ388の電圧を、所定の初期電圧値に設定する。このとき、測定制御部146は、リセット用トランジスタ380を制御して、キャパシタ388に初期電圧VR1を設定する。当該設定は、リセット用トランジスタ378、380をオン状態に制御するリセット信号φRESを供給することにより行う。
次に、特性測定部16は、キャパシタ388の電圧を初期電圧値に設定してから、所定の時間における、キャパシタ388の電圧値の変化を読み出す(S418)。このとき、測定制御部146は、列選択部302及び行選択部304に、当該セル310を選択させる。また、特性測定部16は、出力部320が出力する電圧を、キャパシタ388の電圧として受け取る。
次に、特性測定部16は、当該所定の期間における、出力部320が出力する電圧の変化量に基づいて、セル310のバックグラウンド電流の電流値(第1の電流値)を算出する(S420)。このとき、被測定トランジスタ372には、ゲートリーク電流が生じていないので、キャパシタ388は、バックグラウンド電流により充放電される。このため、所定の期間におけるキャパシタ388の電圧変化に基づいて、バックグラウンド電流を測定することができる。
次に、測定制御部146は、被測定トランジスタ372のゲート端子に、正又は負のゲート電圧を印加する(S422)。このとき、電圧VRN、VRPを制御し、被測定トランジスタ372のゲート・ソース又はゲート・ドレイン間に印加される電圧を、略一定に保つ。このとき、被測定トランジスタ372には、ゲート電圧に応じたゲートリーク電流が生じる。
次に、測定制御部146は、キャパシタ388の電圧を、所定の初期電圧値に設定する。そして、特性測定部16は、キャパシタ388の電圧を初期電圧値に設定してから、前述した所定の期間における、キャパシタ388の電圧値の変化を読み出す(S424)。
次に、特性測定部16は、当該所定の期間における、キャパシタ388の電圧値の変化量に基づいて、バックグラウンド電流とゲートリーク電流との和を示す第2の電流値を算出する(S426)。このとき、キャパシタ388は、バックグラウンド電流とゲートリーク電流との和の電流により充放電される。このため、所定の期間におけるキャパシタ388の電圧変化に基づいて、バックグラウンド電流とゲートリーク電流との和の電流を測定することができる。
次に、特性測定部16は、算出した第2の電流値から、第1の電流値を減算することにより、ゲートリーク電流の電流値を算出する(S428)。
以上に示した通り、出力測定部148は、それぞれの被測定トランジスタ372の電気的特性として、キャパシタ388の電圧を出力用トランジスタ390および行選択トランジスタ392を介して測定することができる。この結果、以上に示した制御により、バックグラウンド電流の影響を排除して、被測定トランジスタ372のゲートリーク電流を精度よく測定することができる。また、ゲートーリーク電流を積分して測定するため、微小なゲートリーク電流を測定することができる。
図13は、基準を満たさない被測定トランジスタの分布の第1例を示す。本例においては、電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の被測定トランジスタ314及び/又は被測定トランジスタ372がウェハ500上において円状に位置する。ライン管理において、特定部150は、基準外の被測定トランジスタ314及び/又は被測定トランジスタ372がウェハ500上において円状に位置すると判断したことを条件として、ウェハを回転させて処理する製造工程に不良が生じたことを特定してよい。図13においては、基準外の被測定トランジスタは被測定トランジスタ372は、円状領域1300および円状領域1302の2つの円上に位置する。そこで、特定部150は、ウェハを回転させて処理する製造工程に不良が生じたことを特定する。このような製造工程の例としては、ウェハを回転させながら加熱する熱酸化工程またはアニール工程、ウェハを回転させながら薄膜を形成するCVD工程またはスピンコート工程、ウェハを回転させながら研磨するCMP工程等が挙げられる。
また、歩留まり管理において、特定部150は、基準外の被測定トランジスタがウェハ500上において円状に位置すると判断したことを条件として、基準外の被測定トランジスタ314及び/又は被測定トランジスタ372が位置する円を少なくとも一部に含む電子デバイス510(図中の電子デバイス510の右上に×を付したもの)を、不良デバイスとして特定してよい。
以上において、複数の電子デバイス510および複数のテスト回路300を形成したウェハ500の場合、特定部150は、テスト回路300上の被測定トランジスタについては基準を満たすか否かを判断することができるが、電子デバイス510上のトランジスタについては基準を満たすか否かを判断することができない。そこで、特定部150は、各テスト回路300上における基準外の被測定トランジスタの分布である円状領域1300aおよび円状領域1302a(実線部分)に基づいて、トランジスタを形成した場合に基準を満たさない可能性がある円状領域1300bおよび円状領域1302b(破線部分)を算出してもよい。各テスト回路300は、多数の被測定トランジスタを2次元マトリクス上に配列した構成を有するから、円状領域1300aおよび円状領域1302aの形状に基づいて円状領域1300bおよび円状領域1302bを補間することができる。
また、特定部150は、基準外の被測定トランジスタのうち、電気的特性が予め定めた範囲内である被測定トランジスタのみの分布に基づいて、不良が生じた製造工程または不良デバイスを特定してもよい。例えば、特定部150は、測定部145により測定されたしきい値電圧が予め定められた基準上限値を超える被測定トランジスタ、または、基準下限値未満の被測定トランジスタのウェハ上における分布に基づいて、不良が生じた製造工程または不良デバイスを特定してよい。
ここで、熱処理において温度が目標値より高い場合、nMOSトランジスタに対して基準値より大きいプラズマダメージが発生した場合、リソグラフィー工程においてゲート端子の露光量が目標値より大きくゲート長が小さくなった場合等には、しきい値電圧は小さくなる。一方、pMOSトランジスタに対して基準値より大きいプラズマダメージが発生した場合等には、しきい値電圧は大きくなる。したがって、特定部150は、例えばしきい値電圧が基準下限値未満の被測定トランジスタが円状に分布している場合には、ウェハを回転させる熱処理工程、CVD工程、スピンコート工程、CMP工程等のうち、しきい値電圧が低下しうる熱処理工程に不良が生じたことを特定してよい。
なお、特定部150は、良品の被測定トランジスタが満たすべき電気的特性の範囲を、予め定められた基準として用いてよい。これに代えて特定部150は、各被測定トランジスタの電気的特性の平均値から予め定めた偏差以上離れた電気的特性を、当該基準として用いてもよい。この偏差は、目標とする製造品質において許容される被測定トランジスタの電気的特性のバラツキの大きさにより規定されてよい。
図14は、基準を満たさない被測定トランジスタの分布の第2例を示す。本例においては、電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の被測定トランジスタがウェハ500上において十字形状に位置する。特定部150は、基準外の被測定トランジスタがウェハ500上において十字形状に位置すると判断したことを条件として、磁場を用いて発生したプラズマを用いる製造工程においてプラズマダメージにより不良が生じたことを特定してもよい。また、歩留まり管理においては、特定部150は、基準外の被測定トランジスタがウェハ500上において十字形状に位置すると判断したことを条件として、当該十字形状を少なくとも一部に含む電子デバイス510を不良デバイスとして特定してもよい。
なお、被測定トランジスタを形成した場合に基準を満たさない可能性がある領域を補間する方法、および、基準外の被測定トランジスタのうち電気的特性が予め定めた範囲内である被測定トランジスタのみの分布に基づく特定方法等については、図13と同様であるため説明を省略する。
図15は、基準を満たさない被測定トランジスタの分布の第3例を示す。本例においては、電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の被測定トランジスタがウェハ500上において各露光領域1500の同一箇所に位置する。特定部150は、基準外の被測定トランジスタが各露光領域1500の同一箇所に位置すると判断したことを条件として、露光装置を用いる製造工程に不良が生じたことを特定してよい。また、歩留まり管理においては、特定部150は、当該露光パターンにより露光された領域を含む電子デバイス510を不良デバイスとして特定してもよい。
なお、被測定トランジスタを形成した場合に基準を満たさない可能性がある領域を補間する方法、および、基準外の被測定トランジスタのうち電気的特性が予め定めた範囲内である被測定トランジスタのみの分布に基づく特定方法については、図13と同様であるため説明を省略する。
図16は、基準を満たさない被測定トランジスタの分布の第4例を示す。本例においては、電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の被測定トランジスタがウェハ500上において帯状に位置する。特定部150は、基準外の被測定トランジスタがウェハ500上において帯状に位置すると判断したことを条件として、ウェット処理を用いる製造工程において薬液がウェハ500上を流れたまま残留したことにより不良が生じたことを特定してよい。このような製造工程の例としては、ウェット洗浄工程、エッチング工程等が挙げられる。
なお、被測定トランジスタを形成した場合に基準を満たさない可能性がある領域を補間する方法、および、基準外の被測定トランジスタのうち電気的特性が予め定めた範囲内である被測定トランジスタのみの分布に基づく特定方法については、図13と同様であるため説明を省略する。
以上に加え、特定部150は、電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の被測定トランジスタが、ウェハ500上において研削されるパターン面積の割合が上限値より大きい領域または下限値より小さい領域に位置すると判断したことを条件として、CMPを行う製造工程を不良が生じた製造工程として特定してもよい。研削されるパターン面積の割合が大きい場合には研削が遅れる傾向にあり不要なパターンが残留する可能性が高く、研削されるパターン面積の割合が小さい場合には研削が進みすぎる傾向にあり必要なパターンまで研削してしまう可能性が高いからである。
以上に示した製造システム10によれば、電気的特性が基準外である被測定トランジスタのウェハ上における分布に基づいて、不良が生じた製造工程または不良デバイスを特定することができる。更に、電気的特性が所定の範囲内である被測定トランジスタに着目したウェハ上での分布に基づいて、不良が生じた製造工程を更に絞り込むことができる。
図17は、本実施形態に係るコンピュータ1900のハードウェア構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ1900は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、及び表示装置2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、及びCD−ROMドライブ2060を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、フレキシブルディスク・ドライブ2050、及び入出力チップ2070を有するレガシー入出力部とを備える。
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000及びグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010及びRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、CD−ROMドライブ2060を接続する。通信インターフェイス2030は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ここで、通信インターフェイス2030は、ネットワークを介して、製造ライン100内の1または複数の製造装置105、測定部145、選別部165、及び/又は廃棄部170と通信してもよい。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ1900内のCPU2000が使用するプログラム及びデータを格納する。CD−ROMドライブ2060は、CD−ROM2095からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、フレキシブルディスク・ドライブ2050、及び入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ1900が起動時に実行するブート・プログラムや、コンピュータ1900のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ2050は、フレキシブルディスク2090からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、フレキシブルディスク・ドライブ2050や、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ1900内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900を管理装置142として機能させるプログラムは、製造制御モジュールと、特定モジュールと、設定変更モジュールを有する条件変更モジュールとを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、製造制御部140と、特定部150と、設定変更部160を有する条件変更部155としてそれぞれ機能させる。
以上に示したプログラム又はモジュールは、外部の記憶媒体に格納されてもよい。記憶媒体としては、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095の他に、DVDやCD等の光学記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワークやインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムをコンピュータ1900に提供してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明の実施形態に係る製造システム10の構成を示す。 本発明の実施形態に係る測定部145の構成を示す。 ウェハ500の上面図の一例を示す。 テスト回路300の回路レイアウトの一例を示す。 製造システム10による電子デバイス510の製造処理の一例を示す。 製造システム10による電子デバイス510の製造処理の他の一例を示す。 領域330における回路の一例を示す。 それぞれの被測定トランジスタ314のしきい値電圧を測定する場合における、測定部145の動作の一例を示す。 それぞれの被測定トランジスタ314の電流電圧特性を測定する場合における、測定部145の動作の一例を示す。 それぞれのセル310のPN接合リーク電流を測定する場合における、測定部145の動作の一例を示す。 ゲートリーク電流測定領域370に配置される一つのセル310の回路構成の一例を示す。 被測定トランジスタ372のゲートリーク電流を測定する場合の、製造システム10の動作の一例を示す。 基準を満たさない被測定トランジスタの分布の第1例を示す。 基準を満たさない被測定トランジスタの分布の第2例を示す。 基準を満たさない被測定トランジスタの分布の第3例を示す。 基準を満たさない被測定トランジスタの分布の第4例を示す。 本発明の実施形態に係るコンピュータ1900のハードウェア構成の一例を示す。
符号の説明
10 製造システム
12 ADC
16 特性測定部
18 表示装置
20 テストヘッド
100 製造ライン
105a〜c 製造装置
110 素子分離工程群
114 素子形成工程群
118 配線形成工程群
120 組立工程群
130 試験工程群
140 製造制御部
142 管理装置
145 測定部
146 測定制御部
148 出力測定部
150 特定部
155 条件変更部
160 設定変更部
165 選別部
170 廃棄部
300 テスト回路
302 列選択部
304 行選択部
306−1〜2 列選択トランジスタ
310−1〜4 セル
312 スイッチ用トランジスタ
314 被測定トランジスタ
316 行選択トランジスタ
318 電流源
320 出力部
330 領域
370 ゲートリーク電流測定領域
371 ゲート電圧制御部
372 被測定トランジスタ
374 第1スイッチ
376 第2スイッチ
378 リセット用トランジスタ
380 リセット用トランジスタ
382 電圧印加部
384 NMOSトランジスタ
386 PMOSトランジスタ
388 キャパシタ
390 出力用トランジスタ
392 行選択トランジスタ
394 ストレス印加部
500 ウェハ
510 電子デバイス
1300a〜b 円状領域
1302a〜b 円状領域
1500 露光領域
1900 コンピュータ
2000 CPU
2010 ROM
2020 RAM
2030 通信インターフェイス
2040 ハードディスクドライブ
2050 フレキシブルディスク・ドライブ
2060 CD−ROMドライブ
2070 入出力チップ
2075 グラフィック・コントローラ
2080 表示装置
2082 ホスト・コントローラ
2084 入出力コントローラ
2090 フレキシブルディスク
2095 CD−ROM

Claims (21)

  1. 複数の製造工程により電子デバイスを製造する製造ラインによる製造品質を管理する管理方法であって、
    複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを前記製造ラインにより製造させる製造段階と、
    前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定段階と、
    前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する特定段階と
    を備える管理方法。
  2. 前記製造段階は、2次元マトリクス状に配列され、それぞれが前記被測定トランジスタを含む複数の被測定回路と、指定された一の前記被測定回路の出力信号を前記複数の被測定回路に共通して設けられた出力信号線に出力させる選択部とを含む前記テスト回路を有する前記ウェハを前記製造ラインにより製造させ、
    前記測定段階は、
    前記選択部により前記複数の被測定回路を順次選択させるトランジスタ選択段階と、
    選択された前記被測定回路が前記出力信号線に出力する前記出力信号に基づいて、それぞれの前記被測定回路が有する前記被測定トランジスタの電気的特性を測定する出力測定段階と
    を有する請求項1に記載の管理方法。
  3. それぞれの前記被測定回路は、
    指定されたゲート電圧を前記被測定トランジスタのゲート端子に印加するゲート電圧制御部と、
    外部から入力される基準電圧を前記被測定トランジスタのドレイン端子およびソース端子のうち一方の基準電圧側端子に供給する基準電圧入力部と、
    外部から選択信号が入力されたことを条件として、前記被測定トランジスタのドレイン端子およびソース端子のうち前記基準電圧側端子以外の端子の端子電圧を前記出力信号として出力する端子電圧出力部と
    を含み、
    前記選択部は、
    2次元マトリクス状に配列された前記複数の被測定回路のうち、指定された行に対応する前記被測定回路に前記選択信号を出力する行選択部と、
    前記選択信号が入力された前記被測定回路のうち、指定された列に対応する前記被測定回路の端子電圧を選択して前記出力信号線に出力させる列選択部と
    を含み、
    前記テスト回路は、前記複数の被測定回路の各列に対応して設けられ、前記行選択部により前記選択信号が入力された前記被測定回路に指定されたソースドレイン間電流を流す複数の電流源を更に含み、
    前記出力測定段階は、それぞれの前記被測定トランジスタの前記電気的特性として、前記端子電圧を測定する
    請求項2に記載の管理方法。
  4. 前記測定段階は、それぞれの前記被測定トランジスタについて前記基準電圧および前記端子電圧に基づいて、当該被測定トランジスタのしきい値電圧を前記電気的特性として測定する
    請求項3に記載の管理方法。
  5. それぞれの前記被測定回路は、
    指定されたゲート電圧を前記被測定トランジスタのゲート端子に印加するゲート電圧制御部と、
    前記被測定トランジスタのソース端子およびドレイン端子に電圧を印加し、当該被測定トランジスタのゲート絶縁膜に印加される電圧を略一定に制御する電圧印加部と、
    前記被測定トランジスタの前記ゲート端子から前記ソース端子および前記ドレイン端子へ流れるゲートリーク電流を蓄積するキャパシタと、
    外部から選択信号が入力されたことを条件として、前記キャパシタにおける前記ソース端子および前記ドレイン端子側の端部のキャパシタ電圧を前記出力信号として出力するキャパシタ電圧出力部と
    を含み、
    前記出力測定段階は、それぞれの前記被測定トランジスタの電気的特性として、前記キャパシタ電圧を測定する
    請求項2に記載の管理方法。
  6. 前記製造段階は、
    複数の前記電子デバイスを前記ウェハ上に格子状に形成するデバイス形成段階と、
    前記ウェハ上における前記電子デバイスの間に位置する複数の領域のそれぞれに、複数の前記テスト回路のそれぞれを形成するテスト回路形成段階と
    を有し、
    前記特定段階は、前記複数のテスト回路に含まれる、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、不良が生じた前記製造工程を特定する
    請求項1に記載の管理方法。
  7. 前記特定段階は、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の前記被測定トランジスタが前記ウェハ上において円状に位置すると判断したことを条件として、前記ウェハを回転させて処理する前記製造工程に不良が生じたことを特定する請求項1に記載の管理方法。
  8. 前記特定段階は、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の前記被測定トランジスタが前記ウェハ上において十字形状に位置すると判断したことを条件として、プラズマを用いる前記製造工程に不良が生じたことを特定する請求項1に記載の管理方法。
  9. 前記特定段階は、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の前記被測定トランジスタが前記ウェハ上において各露光領域の同一箇所に位置すると判断したことを条件として、露光装置を用いる前記製造工程に不良が生じたことを特定する請求項1に記載の管理方法。
  10. 前記特定段階は、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の前記被測定トランジスタが前記ウェハ上において帯状に位置すると判断したことを条件として、ウェット処理を用いる前記製造工程に不良が生じたことを特定する請求項1に記載の管理方法。
  11. 前記特定段階は、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない2以上の前記被測定トランジスタが、前記ウェハ上において研削されるパターン面積の割合が上限値より大きい領域または下限値より小さい領域に位置すると判断したことを条件として、CMP(Chemical and Mechanical Polishing)を行う前記製造工程を不良が生じた製造工程として特定する請求項1に記載の管理方法。
  12. 前記測定段階は、前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性として、当該被測定トランジスタのしきい値電圧を測定し、
    前記特定段階は、予め定められた基準上限値を超える前記しきい値電圧を有する前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する
    請求項1に記載の管理方法。
  13. 前記測定段階は、前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性として、当該費測定トランジスタのしきい値電圧を測定し、
    前記特定段階は、予め定められた基準下限値未満の前記しきい値電圧を有する前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する
    請求項1に記載の管理方法。
  14. 請求項1に記載の管理方法により製造品質が管理された前記製造ラインにより前記電子デバイスを製造する製造方法。
  15. 複数の製造工程により電子デバイスを製造する製造ラインによる製造品質を管理する管理装置であって、
    複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを前記製造ラインにより製造させる製造制御部と、
    前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定した結果を受け取り、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する特定部と
    を備える管理装置。
  16. 複数の製造工程に対応する処理を行う複数の製造装置を有する製造ラインにより電子デバイスを製造する製造方法であって、
    複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを前記製造ラインにより製造させる製造段階と、
    前記テスト回路に含まれる前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定段階と、
    前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する特定段階と、
    前記不良が生じた製造工程に対応する処理を行う前記製造装置の処理条件を変更する条件変更段階と
    を備え、
    前記製造段階は、少なくとも1つの前記製造装置の処理条件が変更されたことに応じて、処理条件変更後の前記製造ラインにより前記電子デバイスを製造される
    製造方法。
  17. 前記製造段階は、前記電子デバイスを有する少なくとも1つの製品ウェハと、前記テスト回路を有するテストウェハとを前記製造ラインにより交互に製造させ、
    不良が生じた前記製造工程が特定されたことを条件として、前回前記テストウェハを製造してから前記処理条件を変更するまでの間に製造された前記少なくとも1つの製品ウェハを廃棄する廃棄段階を更に備える請求項16に記載の製造方法。
  18. 電子デバイスを製造する製造方法であって、
    それぞれが複数の被測定トランジスタを含む複数のテスト回路と、複数の前記電子デバイスとを有するウェハを製造する製造段階と、
    それぞれの前記テスト回路に含まれる前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定段階と、
    前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の電子デバイスのうち不良が生じうる不良デバイスを特定する特定段階と、
    前記複数の電子デバイスのうち前記不良デバイスを除く前記電子デバイスを選別する選別段階と、
    前記選別段階により選別された前記電子デバイスを製品用に出力する製品出力段階と
    を備える製造方法。
  19. 複数の製造工程により電子デバイスを製造する製造システムであって、
    前記複数の製造工程に対応する処理を行う複数の製造装置を有し、前記電子デバイスを製造する製造ラインと、
    複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを前記製造ラインにより製造させる製造制御部と、
    前記テスト回路に含まれる前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定部と、
    前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する特定部と、
    前記不良が生じた製造工程に対応する処理を行う前記製造装置の設定を変更する設定変更部と
    を備える製造システム。
  20. 電子デバイスを製造する製造システムであって、
    それぞれが複数の被測定トランジスタを含む複数のテスト回路と、複数の前記電子デバイスとを有するウェハを製造する製造ラインと、
    それぞれの前記テスト回路に含まれる前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定する測定部と、
    前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の電子デバイスのうち不良が生じうる不良デバイスを特定する特定部と、
    前記複数の電子デバイスのうち前記不良デバイスを除く前記電子デバイスを選別する選別部と、
    前記選別部により選別された前記電子デバイスを製品用に出力する製品出力部と
    を備える製造システム。
  21. 複数の製造工程により電子デバイスを製造する製造ラインによる製造品質を管理する管理装置用のプログラムであって、
    前記管理装置を、
    複数の被測定トランジスタを含むテスト回路を有するウェハを前記製造ラインにより製造させる製造制御部と、
    前記複数の被測定トランジスタのそれぞれの電気的特性を測定した結果を受け取り、前記電気的特性が予め定められた基準を満たさない前記被測定トランジスタの前記ウェハ上における分布に基づいて、前記複数の製造工程のうち不良が生じた製造工程を特定する特定部と
    して機能させるプログラム。
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