〈1.装置構成〉
図1は、この発明の実施の形態に相当する台割作成装置1の構成を示す概略図である。台割作成装置1は、雑誌や書籍などの制作に際して用いられる台割表を作成する装置であって、特に、2以上の面付け領域に互いに異なる内容の面付けを行うことによって1つの折丁を作成する印刷製本様式における台割表を作成する装置である。
この台割作成装置1は、例えば、デジタルデータに基づいて印刷・製本を行う印刷製本システムにおいて使用される。係る印刷・製本システムは、この台割作成装置1に加えて、ページ単位のコンテンツデータを作成する装置と、台割表に基づいてページデータから印刷用紙の単位のデータを作成する装置と、印刷データを印刷出力する装置と、断裁機、折り機、丁合機、綴じ機等を有する製本処理装置とから構成されるのがその好適な一例である。
台割作成装置1は、制御部11と、ROM12と、RAM13と、メディアドライブ14と、操作部15と、表示部16とをバスライン17を介して電気的に接続した構成となっている。
制御部11は、CPUで構成されている。制御部11は、メディアドライブ14によって読み込まれたプログラムPもしくはROM12に記憶されたプログラムPに基づいて、上記のハードウエア各部を制御し、台割作成装置1の機能を実現する。
ROM12は、台割作成装置1の制御に必要なプログラムPやデータを予め格納した読み出し専用の記憶装置である。
RAM13は、読み出しと書き込みとが可能な記憶装置であり、制御部11による演算処理の際に発生するデータなどを一時的に記憶する。RAM13はSRAMやフラッシュメモリなどで構成される。
メディアドライブ14は、記録媒体141(より具体的には、CDーROM、DVD(Digital Versatile Disk)、フレキシブルディスクなどの可搬性の記録媒体)からその中に記憶されている情報を読み出す機能部である。
操作部15は、キーボードおよびマウスによって構成される入力デバイスであり、コマンドや各種データの入力といったユーザ操作を受け付ける。操作部14が受けたユーザ操作は信号として制御部11に入力される。
表示部16は、モニタ等を備え、作成された台割表や、台割作成装置1の動作状態などを表示する。
〈2.機能構成〉
図2は、台割作成装置1の機能的構成を示す概略図である。台割作成装置1においては、ROM12等に予め格納されたプログラムP、あるいは記録媒体141に記録されているプログラムPが読み出され、制御部11において実行されることにより、図2に示す各部の機能が実現される。
〈2−1.初期情報取得部〉
初期情報取得部110は、台割表作成に必要な初期情報を取得する処理部である。具体的には、ユーザからの操作部15を介した入力操作に基づいて、「ページ総数」、「最多折丁ページ数」、「最多印刷ページ数」などの情報を台割作成処理の初期情報として取得する。なお、ユーザからの直接入力によって情報を取得する代わりに、初期情報取得部110が通信線によって接続された外部装置から必要な情報を取得する態様であってもよい。
「ページ総数」とは、ユーザが作成しようとしている印刷物のページの総数として設定される値である。ただし、この実施の形態においては、作成すべき1冊の印刷物が「カラー本文」「モノクロ本文」といった複数種類の部品から構成されるのではなく、1種類の部品(例えば「モノクロ本文」)のみから構成されるものとする。
「最多折丁ページ数」とは、1つの中間折丁に割り付け可能なページ数の最大値として設定される値である。つまりは、1つの面付け領域に割り付け可能なページ数の最大値である。この値は、製本段階で用いられる折り機の性能や、印刷に用いる印刷用紙の紙質などに応じて設定される。「最多折丁ページ数」と、1つの合成折丁に丁付けされる中間折丁の個数の積が、1つの合成折丁に割り付け可能な最大のページ数ということになる。
「最多印刷ページ数」とは、1枚の印刷用紙に割り付け可能なページ数の最大値として設定される値である。この値は、印刷段階において用いられる印刷装置の性能やページサイズなどに応じて設定される。
好ましくは、台割作成装置1においては、予めRAM13などに台割マスタが格納されており、初期情報取得部110が台割マスタ参照部111を有している。「台割マスタ」とは、「最多折丁ページ数」と「最多印刷ページ数」とを、製本・印刷における基本サイズを仕上がりサイズに応じて類型化した「版型」と対応させて記憶したテーブルである。台割マスタ参照部111は、台割マスタの記述内容を参照し、台割マスタに記憶されている全ての「版型」について、ユーザがそのうちの1つを選択可能な態様で表示部16に提示する。係る場合、ユーザが操作部15を介して、「ページ総数」を設定するのに併せて、作成しようとする印刷物に適用する「版型」を選択すると、台割マスタ参照部111は、これに応答して、選択された「版型」に対応する「最多折丁ページ数」と「最多印刷ページ数」との値を台割マスタから取得する。
〈2−2.中間折丁テーブル作成部〉
中間折丁テーブル作成部200は、中間折丁ごとのページ構成を示したテーブルを作成する処理部である。なお、この実施の形態においては、図10に示すように2つ中間折丁が丁付けされた合成折丁を作成する2丁1冊様式における台割表を作成する場合について説明する。係る場合、中間折丁テーブル作成部200は、各合成折丁の左側に丁付けされる中間折丁のページ構成を示したテーブル(以下において「第1テーブル」という)と、右側に丁付けされる中間折丁のページ構成を示したテーブル(以下において「第2テーブル」という)との2つのテーブルをそれぞれ作成することになる。第1テーブル生成部120が第1テーブルを作成し、第2テーブル生成部130が第2テーブルを作成するものとする。
図11(a)は、第1テーブルT1の構成例を、図11(b)は第2テーブルT2の構成例をそれぞれ示す図である。第1テーブルT1および第2テーブルT2は、必要となる中間折丁の数に対応した数のレコードから構成される。第1テーブルT1および第2テーブルT2においては、i番目のレコード(i=1,2・・)を単にレコードiと称することとする。第1テーブルおよび第2テーブルにおいて、レコードiは、面付けページ数S(i)、中間折丁番号A(i)、合成折丁番号B(i)、開始ページ番号PS(i)および終了ページ番号PE(i)の各項目が格納されたレコードi(i=1,2・・)から構成される。
面付けページ数S(i)は、レコードiが表す中間折丁に面付けされるページの総数を示す項目である。
中間折丁番号A(i)は、レコードiが表す中間折丁を識別する番号を示す項目である。また、合成折丁番号B(i)は、レコードiが表す合成折丁を識別する番号を示す項目である。
開始ページ番号PS(i)は、レコードiが表す中間折丁に面付けされるページのうち、開始ページのページ番号を示す項目である。また、終了ページ番号PE(i)は、レコードiが表す中間折丁に面付けされるページのうち、終了ページのページ番号を示す項目である。つまり、開始ページ番号PS(i)および終了ページ番号PE(i)より中間折丁に面付けされるページ番号領域(ノンブルP(i)(図14参照))が規定される。
〔第1テーブル生成部〕
第1テーブル生成部120は、第1テーブルT1を生成する処理部である。第1テーブル生成部120は、ページ数算出部121、レコード枠作成部122、面付けページ数取得部123、中間折丁番号付与部124、合成折丁番号付与部125、ノンブル付与部126の各処理部を有している。第1テーブル生成部120は、1つ目の中間折丁に対応する1番目のレコードから順に、必要な数だけの(作成される中間折丁の数だけの)レコードを順次に生成することによって第1テーブルT1を生成する。
ページ数算出部121は、初期情報として取得される「ページ総数」に基づいて、第1テーブルT1において割り振られるべきページの数を算出する処理部である。換言すれば、そのページ構成の内容が第1テーブルT1に記述されるすべての中間折丁を構成するページの数を算出する処理部である。この実施の形態においては、それぞれの合成折丁に左右2つの中間折丁が丁付けされるので、この値は、取得された「ページ総数」を2で割ることで得られる。
レコード枠作成部122は、1つ目の中間折丁に対応する1番目のレコードから順に、i番目のレコードiの作成の可否を所定の条件式に基づいて判断し、作成すべきと判断した場合には、第1テーブルT1に当該レコードの記述領域を確保する処理を行う。i番目のレコードの作成の可否は、ページ数算出部121によって算出された割り振るべきページの総数を初期値として1番目のレコードから順にそれぞれのレコードに割り振るページ数を減じていき、i−1番目のレコードに対応する中間折丁への割り振りを行った後に割り振り対象として残っているページの数と、i番目のレコードに対応する中間折丁を構成するのに要するページ数との差分の大小に基づいて判断される。詳細については後述する。なお、第1テーブルT1におけるレコードiの記述領域のことをレコードiについての「レコード枠」と称することとする。すなわち、レコード枠作成部122はいわば、所定の条件に合致する場合に、レコードiについてのレコード枠を作成する処理部であるといえる。レコード枠作成部122が作成したそれぞれのレコード枠に、以下の各機能部によって得られる値が記述されることにより、当該レコード枠に係るレコードが作成されたことになる。以下、この実施の形態において作成される他のテーブルT2,T3,T4,T5,T6のそれぞれにおいても、レコードiの記述領域のことをレコードiについての「レコード枠」と称する。
面付けページ数取得部123は、面付けページ数S(i)を取得する処理部である。この実施の形態において、面付けページ数S(i)は、初期情報として取得される「最多折丁ページ数」がその取り得る値の最大値であり、面付けの対象となるページ数がこれよりも小さい場合には、「最多折丁ページ数」の(1/2)t倍=1/2t倍の値(t=1,2・・)のうち、当該ページ数を超えない範囲でその最大値を取るように定められる。
中間折丁番号付与部124は、中間折丁番号A(i)を生成する処理部である。具体的には、初期値を1として、レコード枠の作成順に対応させて昇順に値を与える。
合成折丁番号付与部125は、合成折丁番号B(i)を生成する処理部である。具体的には、初期値を1として、レコード枠の作成順に対応させて昇順に値を与える。
ノンブル付与部126は、開始ページ番号PS(i)と終了ページ番号PE(i)とを算出する処理部である。具体的には、開始ページ番号PS(i)については、初期値を1として、レコード枠の作成順に対応させて順次に面付けページ数S(i−1)を加えていくことで生成する。終了ページ番号PE(i)については、初期値をS(1)として、レコード枠の作成順に対応させて順次に面付けページ数S(i)を加えていくことで生成する。
〔第2テーブル生成部〕
第2テーブル生成部130は、第2テーブルT2を生成する処理部である。第2テーブル生成部130は、レコード枠作成部131、面付けページ数取得部132、中間折丁番号付与部133、合成折丁番号付与部134、ノンブル付与部135の各処理部を有している。第2テーブル生成部130は、第1テーブルT1で作成されたレコードと同数のレコードを順次に生成することによって第2テーブルT2を生成する。
レコード枠作成部131は、第2テーブルT2を構成するレコード枠を作成する処理部である。具体的には、第1テーブルT1において作成されたレコード枠と同数のレコード枠を作成する。
面付けページ数取得部132は、面付けページ数S(i)を取得する処理部である。具体的には、第1テーブルT1のレコードiについての面付けページ数S(i)の値を取得して、第2テーブルT2のレコード枠iの面付けページ数S(i)の値として出力する。
中間折丁番号付与部133は、中間折丁番号A(i)を生成する処理部である。具体的には、初期値を第1テーブルT1において付与した中間折丁番号の最大値より1つ大きな値として、レコード枠の作成の逆順に対応させて昇順に値を与える。
合成折丁番号付与部134は、合成折丁番号B(i)を生成する処理部である。具体的には、初期値を1として、レコード枠の作成順に対応させて昇順に値を与える。
ノンブル付与部135は、開始ページ番号PS(i)と終了ページ番号PE(i)とを算出する処理部である。具体的には、開始ページ番号PS(i)については、レコード枠の作成の逆順に対応させて順次に面付けページ数S(i+1)を加えていくことで生成する。ただし、初期値(すなわち、第2テーブルT2の最後のレコードM2の開始ページ番号PS(M2)の値)は、第1テーブルT1の最後のレコードM1の終了ページ番号PE(M1)に1を加えた値とする。終了ページ番号PE(i)については、レコード枠の作成の逆順に対応させて順次に面付けページ数S(i)を加えていくことで生成する。ただし、初期値(すなわち、終了ページ番号PE(M2)の値)は、終了ページ番号PE(M1)に面付けページ数S(M2)を加えた値とする。
〈2−3.第3テーブル生成部〉
第3テーブル生成部140は、各合成折丁のページ構成を示したテーブル(以下において「第3テーブル」という)を作成する処理部である。
図12は、第3テーブルT3の構成例を示す図である。第3テーブルT3は、必要となる合成折丁の数に対応した数のレコードから構成される。第3テーブルT3においても、i番目のレコード(i=1,2・・)を単にレコードiと称することとする。第3テーブルT3において、レコードiは、合成折丁番号B(i)、中間折丁番号A(i)、面付けページ数S(i)、開始ページ番号PS(i)、終了ページ番号PE(i)、丁付けページ数L(i)およびグループ番号G(i)の各項目が格納されたレコードi(i=1,2・・)から構成される。
丁付けページ数L(i)は、レコードiが表す合成折丁に面付けされるページの総数を示す項目である。
グループ番号G(i)は、レコードiのグループ属性を識別する番号を示す項目である。その他の各項目の内容は第1テーブルT1および第2テーブルT2の各項目の内容と同じである。
第3テーブル生成部140は、レコード枠作成部141、合成折丁番号付与部142、中間折丁番号付与部143、丁付けページ数算出部144、折丁グループ番号付与部145の各処理部を有している。第3テーブル生成部140は、1つ目の合成折丁に対応する1番目のレコードから順に、必要な数だけの(作成される合成折丁の数だけの)レコードを順次に生成することによって第3テーブルT3を生成する。
レコード枠作成部141は、第3テーブルT3を構成するレコード枠を作成する処理部である。具体的には、第1テーブルT1において作成されたレコード枠と同数のレコード枠を作成する。
合成折丁番号付与部142は、合成折丁番号B(i)を生成する処理部である。具体的には、第1テーブルT1(もしくは第2テーブルT2)のレコードiについての合成折丁番号B(i)の値を取得して、第3テーブルT3のレコード枠iの合成折丁番号B(i)の値として出力する。
中間折丁番号付与部143は、中間折丁番号A(i)を生成する処理部である。具体的には、第1テーブルT1のレコードiについての中間折丁番号A(i)の値を取得するとともに、第2テーブルT2のレコードiについての中間折丁番号A(i)の値を取得して、これら取得した2つの値を第3テーブルT3のレコード枠iの中間折丁番号A(i)の値として出力する。つまり、第1テーブルT1および第2テーブルT2において互いに同一の合成折丁番号B(i)を有するレコードの中間折丁番号A(i)が、それぞれ第3テーブルT3において同一のレコードの中間折丁番号A(i)として出力される。
丁付けページ数算出部144は、丁付けページ数L(i)を算出する処理部である。具体的には、第3テーブルT3の各レコード枠iに格納された面付けページ数S(i)の総和を算出する。
折丁グループ番号付与部145は、折丁グループ番号G(i)を付与する処理部である。具体的には、丁付けページ数L(i)が互いに等しいレコードiから構成される折丁グループを形成して、折丁グループの生成順に、1から昇順に各折丁グループを識別するための番号を付与する。
〈2−4.第4テーブル生成部〉
第4テーブル生成部150は、各印刷台のページ構成を示したテーブル(以下において「第4テーブル」という)を生成する処理部である。
図13は、第4テーブルT4の構成例を示す図である。第4テーブルT4は、必要となる印刷台の数に対応した数のレコードから構成される。第4テーブルT4においても、i番目のレコード(i=1,2・・)を単にレコードiと称することとする。第4テーブルT4において、レコードiは、折丁グループ番号G(i)、合成折丁番号B(i)、中間折丁番号A(i)、割り付け数E(i)および印刷台番号Y(i)の各項目が格納されたレコードi(i=1,2・・)から構成される。
割り付け数E(i)は、レコードiが表す印刷台に割り付ける合成折丁の数を示す項目である。
印刷台番号Y(i)は、レコードiが表す印刷台を識別する番号を示す項目である。その他の各項目の内容は第1〜第3テーブルT1,T2,T3の各項目の内容と同じである。
第4テーブル生成部150は、レコード枠作成部151、合成折丁番号付与部152、中間折丁番号付与部153、印刷台番号付与部154の各処理部を有している。第4テーブル生成部150は、1つ目の印刷台に対応する1番目のレコードから順に、必要な数だけの(作成される印刷台の数だけの)レコードを順次に生成することによって第4テーブルT4を生成する。
レコード枠作成部151は、1つ目の印刷台に対応する1番目のレコードから順に、i番目のレコードiの作成の可否を所定の条件式に基づいて判断し、作成すべきと判断した場合には、第4テーブルT4に当該レコードの記述領域を確保する処理を行う。i番目のレコードの作成の可否は、割り振り処理の対象となる合成折丁の総数を初期値として1番目のレコードから順にそれぞれのレコードに割り振る合成折丁数を減じていき、i−1番目のレコードに対応する印刷台への割り振りを行った後に割り振り対象として残っている合成折丁の数と、i番目のレコードに対応する印刷台を構成するのに要する合成折丁数との差分の大小に基づいて判断される。詳細については後述する。レコード枠作成部151が作成したそれぞれのレコード枠に、以下の各機能部によって得られる値が記述されることにより、当該レコード枠に係るレコードが作成されたことになる。
合成折丁番号付与部152は、合成折丁番号B(i)を付与する処理部である。具体的には、第3テーブルT3のレコードを、第4テーブルT4の各レコード枠に割り振る合成折丁の個数分だけ読み出して、当該読み出したレコードの合成折丁番号B(i)を第4テーブルT4の合成折丁番号B(i)として出力する。
中間折丁番号付与部153は、中間折丁番号A(i)を付与する処理部である。具体的には、合成折丁番号付与部152において読み出された第3テーブルT3のレコードの中間折丁番号A(i)を第4テーブルT4の中間折丁番号A(i)として出力する。
印刷台番号付与部154は、印刷台番号Y(i)生成する処理部である。具体的には、レコード枠の生成順に対応させて昇順に値を与える。
〈2−5.製本台割表生成部〉
製本台割表生成部160は、合成折丁ごとのページ構成および面付けパターンを示したテーブル(以下において「製本台割表T5」という)を生成する処理部である。
図14は、製本台割表T5の構成例を示す図である。製本台割表T5は、必要となる合成折丁の数に対応した数のレコードから構成される。製本台割表T5においても、i番目のレコード(i=1,2・・)を単にレコードiと称することとする。製本台割表T5において、レコードiは、合成折丁番号B(i)、中間折丁番号A(i)、面付けページ数S(i)、開始ページ番号PS(i)、終了ページ番号PE(i)、丁付けページ数L(i)および面付けのパターンSQの各項目が格納されたレコードi(i=1,2・・)から構成されている。
面付けのパターンSQは、レコードiが表す合成折丁に丁付けされる中間折丁に面付けされるページの面付けパターン情報を示す項目である。その他の各項目の内容は第3テーブルT3の各項目の内容と同じである。
製本台割表生成部160は、レコード枠作成部161、面付けパターン選択部162の各処理部を有している。
レコード枠作成部161は、製本台割表T5を構成するレコード枠を作成する処理部である。具体的には、第3テーブルT3において作成されてたレコード枠と同数のレコード枠を作成する。
面付けパターン選択部162は、面付けパターンの設定を行う処理部である。具体的には、予めRAM13等に格納された複数種類の面付けパターンのうちのいずれかの面付けパターンをユーザに選択させるための所定の処理を行うとともに、ユーザが選択した面付けパターンを面付けのパターンSQの項目に格納する。
〈2−6.印刷台割表生成部〉
印刷台割表生成部170は、印刷台ごとのページ構成および通し数を示したテーブル(以下において「印刷台割表T6」という)を生成する処理部である。
図15は、印刷台割表T6の構成例を示す図である。印刷台割表T6は、必要となる印刷台の数に対応した数のレコードから構成される。印刷台割表T6においても、i番目のレコード(i=1,2・・)を単にレコードiと称することとする。印刷台割表T6において、レコードiは、印刷台番号Y(i)、合成折丁番号B(i)、中間折丁番号A(i)、割り付け数E(i)、版型Hおよび通し数V(i)の各項目が格納されたレコードi(i=1,2・・)から構成されている。
通し数V(i)は、レコードiが表す印刷台の印刷枚数である。その他の各項目の内容は第3テーブルT3の各項目の内容と同じである。
印刷台割表生成部170は、レコード枠作成部171、通し数算出部172の各処理部を有している。
レコード枠作成部171は、製本台割表T5を構成するレコード枠を作成する処理部である。具体的には、第4テーブルT4において作成されたレコード枠と同数のレコード枠を作成する。
通し数算出部172は、通し数V(i)を算出する処理部である。具体的には、ユーザから作成すべき印刷物の総数(総冊数J)の値を受け付けた上で、(総冊数J)/(割り付け数E(i)なる演算を実行することにより通し数V(i)を算出する。
〈3.台割表作成処理〉
図3は、台割作成装置1において、2丁1冊様式の台割表を生成する際の処理動作を示すフローチャートである。
〈3−1.初期情報取得処理〉
はじめに、初期情報取得部110が台割作成のための初期情報をユーザから受け付ける(ステップS21〜ステップS22)。
まず、初期情報の1つであるページ総数Pをユーザより受け付ける(ステップS21)。より具体的には、初期情報取得部110が、ユーザにページ総数Pの入力を促すための所定の処理(例えば、表示部16に、「印刷物のページの総数を入力してください」とのメッセージを表示する処理)を行う。当該メッセージに応じてユーザが入力操作を行うと、当該入力された値をページ総数Pとして受け付ける。
続いて、初期情報のひとつである最多折丁ページ数Mと最多印刷ページ数mとを読み込む(ステップS22)。この処理は、より具体的には次のように行われる。はじめに、台割マスタ参照部111が台割マスタI(図9参照)を参照して、マスタ内に格納された版型Hの候補を一覧として読み出す。続いて初期情報取得部110が、読み出された版型Hの候補一覧を表示部15に表示するとともに、ユーザにいずれかの版型Hを選択させるための所定の処理(例えば、表示部16に、「版型を選択してください」とのメッセージを表示する処理)を行う。当該メッセージに応じてユーザが版型Hを選択すると、続いて、台割マスタ参照部111が、台割マスタIから、当該選択された版型Hに応じた最多折丁ページ数Mおよび最多印刷ページ数mを読み込む。
なお、以下においては、具体例として、ユーザがページ総数Pとして「184」を入力するとともに、版型Hとして図9に例示する台割マスタIに基づき「B全」を選択した場合の処理経過についても併せて示すこととする。この場合、最多折丁ページ数Mとして「16」が、最多印刷ページ数mとして「64」が取得されることになる。
〈3−2.中間折丁テーブル作成処理〉
〔第1テーブル〕
続いて、第1テーブル生成部120が、ステップS21,ステップS22で取得された初期情報に基づいて第1テーブルT1を生成する(ステップS23)。図4は、第1テーブルT1の生成処理動作を示すフローチャートである。
はじめに、ページ数算出部121が、ページ総数Pのうち、第1テーブルT1に割り振るべきページ数を、Q(0)=(ページ総数P)/2なる演算を実行することにより算出する。P=184からは、Q(0)=92という値が得られる。
次に、レコード枠作成部122が、第1テーブルを構成するレコードのレコード枠を1つずつ作成するとともに、面付けページ数取得部123が、作成されたレコード枠iの面付けページ数S(i)を算出する。この処理について具体的に説明する。
まず、i=1をセットする(ステップS302)。
続いて、t=0をセットする(ステップS303)。tは、後述するように、面付けページ数S(i)を規定する値となる。
次に、R(i)=Q(i−1)−((最多折丁ページ数M)/2t)なる演算を実行することにより仮の残りページ数R(i)を算出する(ステップS304)。この演算式のQ(i−1)は、i−1番目のレコードに対応する中間折丁に対するページの割り振りが行われた後に残っているページの数を意味している。(最多折丁ページ数M)/2tなる値は、i番目のレコードに対応する中間折丁への面付けページ数の候補として設定される値である。つまり、仮の残りページ数R(i)は、ページ割り振りが行われていないページの数から、仮に(最多折丁ページ数M)/2tのページを差し引いた場合に残るページ数である。いま、Q(0)=92、最多折丁ページ数M=16、t=0であるので、仮の残りページ数R(1)=76となる。
続いて、仮の残りページ数R(i)の値が0以上か否かを判断する(ステップS305)。ステップS305において仮の残りページ数R(i)の値が0以上であると判断された場合、(最多折丁ページ数M)/2tのページ数を割り振ることが可能であると判断してステップS306に進む。
ステップS306においては、レコード枠をひとつ作成する。
続いて、面付けページ数取得部123が、作成されたレコード枠iの面付けページ数S(i)の値として、先のステップS304において仮に差し引いた値((最多折丁ページ数M)/2tの値)を出力する(ステップS307)。いま、R(1)=76であるので、レコード枠1が作成され、S(1)=16となる。
続いて、ページ数Q(i)の値として仮の残りページ数R(i)の値をセットする(ステップS308)。すなわち、レコード枠iが作成されたことに伴い、仮の残りページ数R(i)の値を、次のレコード枠i+1を作成する前の段階で残存するページの数(ページ数Q(i))としてセットする。いま、R(1)=76であるので、ページ数Q(1)=76となる。
次に、ページ数Q(i)の値が0であるか否かを判断する(ステップS309)。
ステップS309において、ページ数Q(i)の値が0でないと判断された場合、割り振るべきページが残存すると判断し、iの値としてi+1をセットして(ステップS310)、再度ステップS304の処理に進む。いま、Q(1)=76であるので、Q(1)は0でないと判断されて、ステップS310の処理に進む。以降、ステップS310およびステップS304〜S309の処理が4回繰り返されることによってレコード枠2〜5が作成される。ステップS306においてレコード枠5が作成されると、続いて、ステップS307〜ステップS310の処理が行われてステップS304の処理に進むこととなるが、このステップS304においては、R(6)=−4が算出される。したがって、続くステップS305の処理において仮の残りページ数R(6)の値が0以上でないと判断される。
ステップS305において仮の残りページ数R(i)の値が0以上でないと判断された場合、(最多折丁ページ数M)/2tのページ数を割り振ることが不可能であると判断してステップS311に進む。ステップS311においては、tの値を1つ繰り上げてセットし、続いて、再度仮の残りページ数R(i)の値を算出して(ステップS304)、ステップS305の判断を行う。すなわち、ページ数Q(i−1)から、仮に差し引くページの数の値((最多折丁ページ数M)/2t)を順に小さくしながら(最多折丁ページ数M)/2tのページ数を割り振ることが可能であるか否かの判断を行う。つまり、1つの中間折丁に対してできるだけ多くのページが面付けされるように、tの値は((最多折丁ページ数M)/2t)の値がQ(i−1)を超えない範囲でできるだけ大きな値となるように定められる。いま、Q(5)=12であるので、tの値が1つ繰り上げられて1とされるとR(6)=4となる。この場合、ステップS305において仮の残りページ数R(6)の値が0以上であると判断されて、ステップS306に進んでレコード枠6が作成される。また、レコード枠6のS(6)=8となる。以降、ステップS308〜ステップS310およびステップS304〜S306の処理が行われてレコード枠7が作成される。ステップS306においてレコード枠7が作成されると、続いて、ステップS308の処理が行われてステップS309の処理に進むこととなるが、このステップS309においては、ページ数Q(7)の値が0であると判断される。
ステップS309においてページ数Q(i)の値が0であると判断された場合、割り振るべきページがなくなったと判断してステップS312の処理に進む。
ステップS312においては、中間折丁番号付与部124が、レコード枠iの生成順に、1から昇順に番号を付与して中間折丁番号A(i)を出力する。
続いて、合成折丁番号付与部125が、レコード枠iの生成順に、1から昇順に番号を付与して合成折丁番号B(i)を出力する(ステップS313)。
次に、ノンブル付与部126が、開始ページ番号PS(i)と終了ページ番号PE(i)の値を算出する(ステップS314)。まず、開始ページ番号PS(1)の値に初期値1をセットする。続いて、レコード枠iの生成の昇順に、式1に示す演算を行って開始ページ番号PS(i)を算出する。一方、終了ページ番号PE(1)の値に面付けページ数S(1)をセットする。続いて、レコード枠iの生成の昇順に、式2に示す演算を行って終了ページ番号PE(i)を算出する。
例えば、PS(2)=18となり、PE(2)=32となる。
以上の処理によって、初期情報取得部110が取得した初期情報から第1テーブルT1が作成される。作成された第1テーブルT1はRAM13に格納される。
〔第2テーブル〕
再び図3のフローチャートを参照する。ステップS23の処理が完了すると、続いて、第2テーブルT2生成部130が、ステップS23で生成された第1テーブルT1に基づいて第2テーブルT2を生成する(ステップS24)。図5は、第2テーブルT2の生成処理動作を示すフローチャートである。
はじめに、レコード枠作成部131が、第2テーブルT2を構成するレコード枠i(i=1,2・・)を作成する(ステップS401)。具体的には、第1テーブルT1に作成されたレコード枠i(i=1,2・・)と同数のレコード枠i(i=1,2・・)を順に作成する。なおここで、面付けページ数取得部132が、第1テーブルT1のレコードiに格納されている面付けページ数S(i)の値を取得して、第3テーブルT3のレコード枠iの面付けページ数S(i)の値として出力する。いま、第1テーブルT1にはレコード枠1〜7が作成されているので、第2テーブルT2にはレコード枠i(i=1,2・・7)が順に作成される。
続いて、中間折丁番号付与部133が、レコード枠iの生成の逆順に、第1テーブルT1において付与した中間折丁番号の最大値より1つ大きな値から昇順に番号を付与して中間折丁番号A(i)を出力する(ステップS402)。いま、第1テーブルT1の中間折丁番号の最大値は7であるので、中間折丁番号A(7)=8となる。
続いて、合成折丁番号付与部134が、レコード枠iの生成順に、1から昇順に番号を付与して合成折丁番号B(i)を出力する(ステップS403)。
次に、ノンブル付与部135が、開始ページ番号PS(i)と終了ページ番号PE(i)の値を算出する(ステップS404)。まず、開始ページ番号PS(M2)の値に、終了ページ番号PE(M1)+1の値をセットする。続いて、レコード枠iの生成の降順に、式3に示す演算を行って開始ページ番号PS(i)を算出する。一方、終了ページ番号PE(M2)の値に、終了ページ番号PE(M1)+面付けページ数S(M2)の値をセットする。続いて、レコード枠iの生成の降順に、式4に示す演算を行って終了ページ番号PE(i)を算出する。
例えば、PS(7)=93(すなわち、第1テーブルT1のレコード枠7の終了ページ番号PE(7)の値(93)に1加えた値)となり、終了ページ番号PE(7)=96となる。
以上の処理によって、第2テーブルT2が作成される。つまりは、初期情報取得部110が取得した初期情報から作成した第1テーブルT1から第2テーブルT2が作成される。作成された第2テーブルT2はRAM13に格納される。
〈3−3.第3テーブル作成処理〉
再び図3のフローチャートを参照する。ステップS24の処理が完了すると、続いて、第3テーブルT3生成部140が、ステップS23,S24で生成された第1、第2テーブルT2に基づいて第3テーブルT3を生成する(ステップS25)。図6は、第3テーブルT3の生成処理動作を示すフローチャートである。
はじめに、レコード枠作成部141が、第3テーブルT3を構成するレコード枠i(i=1,2・・)を作成する(ステップS501)。具体的には、第1テーブルT1(もしくは第2テーブルT2)に作成されたレコード枠i(i=1,2・・)と同数のレコード枠i(i=1,2・・)を順に作成する。
続いて、合成折丁番号付与部142が、合成折丁番号B(i)を出力する(ステップS502)。具体的には、第1テーブルT1(もしくは第2テーブルT2)においてレコード枠iに格納されている合成折丁番号B(i)の値を取得して、第3テーブルT3のレコード枠iの合成折丁番号B(i)の値として出力する。
続いて、中間折丁番号付与部143が、中間折丁番号A(i)を出力する(ステップS503)。具体的には、第1テーブルT1のレコードiに格納されている中間折丁番号A(i)の値を取得するとともに、第2テーブルT2のレコードiに格納されている中間折丁番号A(i)の値を取得して、取得した2個の値を第3テーブルT3のレコード枠iの中間折丁番号A(i)の値として出力する。さらにここで、第1テーブルT1のレコードiに格納されている面付けページ数S(i)、開始ページ番号PS(i)および終了ページ番号PE(i)の値をそれぞれ取得して、第3テーブルT3のレコード枠iの同じ項目の値として出力する。また、第2テーブルT2のレコードiに格納されている面付けページ数S(i)、開始ページ番号PS(i)および終了ページ番号PE(i)の値もそれぞれ取得して、第3テーブルT3のレコード枠iの同じ項目の値として出力する。例えば、中間折丁番号A(1)=1、14となる。
続いて、丁付けページ数算出部144が、丁付けページ数L(i)を算出する(ステップS504)。具体的には、レコード枠iに格納された2つの面付けページ数S(i)の和を算出して、丁付けページ数L(i)として出力する。いま、S(1)には16と16が格納されているので、L(1)=32となる。
続いて、折丁グループ番号付与部145が、折丁グループ番号G(i)を付与する(ステップS505)。具体的には、まず、丁付けページ数L(i)が互いに等しいレコード枠iから構成される折丁グループを形成する。次に、折丁グループの生成順に、「1」から昇順に各折丁グループを識別するための番号を付与する。いま、レコード枠1,2,3,4,5はいずれも丁付けページ数L(i)=32であるので、これらの各レコードから構成される折丁グループ1を形成する。すなわち、折丁グループ番号G(1),G(2),G(3),G(5)の値はいずれも1となる。
以上の処理によって、第3テーブルT3が作成される。つまりは、初期情報取得部110が取得した初期情報から作成した第1テーブルT1および第2テーブルT2から、第3テーブルT3が作成される。作成された第3テーブルT3はRAM13に格納される。
〈3−4.第4テーブル作成処理〉
再び図3のフローチャートを参照する。ステップS25の処理が完了すると、続いて、第4テーブルT4生成部150が、ステップS25で生成された第3テーブルT3に基づいて第4テーブルT4を生成する(ステップS26)。図7は、第4テーブルT4の生成処理動作を示すフローチャートである。
はじめに、g=1をセットする(ステップS601)。ここでは、印刷台への合成折丁の割り振り処理は折丁グループごとに行われることとなり、「g」は処理対象となる折丁グループのグループ番号を示す値となる。
続いて、第3テーブルT3を参照して、折丁グループ番号G(i)の値がgのレコードiを全て読み出す(ステップS602)。また併せて、折丁グループ番号G(i)の値がgのレコードiの丁付けページ数L(i)の値(以下において「グループ丁付けページ数LG(g)(g=1,2・・)」と示す)を読み出す。ここではまず、第3テーブルT3(図12参照)から折丁グループ番号G(i)の値が1のレコード1,2,3,4,5が読み出される。また、LG(1)=32となる。
次に、レコード枠作成部151が、第4テーブルT4を構成するレコードのレコード枠を1つずつ作成するとともに、合成折丁番号付与部152が、作成されたレコード枠iの合成折丁番号B(i)を出力する。この処理について具体的に説明する。
まず、印刷台に割り付け可能な合成折丁の最大数(最大割付数N)を、(最多印刷ページ数m)/(グループ丁付けページ数LG(g))なる演算を実行することにより算出する(ステップS603)。いま、LG(1)=32であるので、N=2となる。
次に、i=1をセットする(ステップS604)。
続いて、r=0をセットする(ステップS605)。「r」は、後述するように、各印刷台に割り振る合成折丁の個数を規定する値となる。
次に、U(i)=W(i−1)−((最大割付数N)/2r)なる演算を実行することにより仮の残り合成折丁数U(i)を算出する(ステップS606)。この演算式のW(i−1)は、i−1番目のレコードに対応する印刷台に対する合成折丁の割り振りが行われた後に残っている合成折丁の数を意味している。ただし、合成折丁数W(i)の初期値となる合成折丁数W(0)の値(すなわち、印刷台に対する合成折丁の割り振りが行われる前の合成折丁の数)には、ステップS602において読み出したレコードの総数をセットする。(最大割付数N)/2rなる値は、i番目のレコードに対応する印刷台に割り振る合成折丁数の候補として設定される値である。つまり、仮の残り合成折丁数U(i)は、印刷台に割り振られていない合成折丁の数から、仮に(最大割付数N)/2rの合成折丁を差し引いた場合に残る合成折丁数であるいま、W(0)=5、N=2であるので、U(1)=3となる。
続いて、仮の残り合成折丁数U(i)の値が0以上か否かを判断する(ステップS607)。ステップS607において仮の残り合成折丁数U(i)の値が0以上であると判断された場合、(最大割付数N)/2rの合成折丁を割り振ることが可能であると判断してステップS608に進む。
ステップS608においては、レコード枠を1つ作成する。なお、ここで作成したレコード枠iの割り付け数E(i)の値としてrの値を出力する。
続いて、合成折丁番号付与部152が、作成されたレコード枠iの合成折丁番号B(i)を出力する(ステップS609)。レコードiに対応する印刷台には、(最大割付数N)/2r個の合成折丁割り振り可能である。したがって、この値をレコード枠iの合成折丁番号B(i)に格納すべき合成折丁の個数とする。そこで、合成折丁番号付与部152は、まず、ステップS602で読み出した第3テーブルT3のレコードiを昇順に(最大割付数N)/2r個読み出す。さらに、当該読み出した(最大割付数N)/2r個の各レコードの合成折丁番号B(i)の値をレコード枠iの合成折丁番号B(i)として出力する。また、中間折丁番号付与部153が、当該読み出した(最大割付数N)/2r個の各レコードiの中間折丁番号A(i)の値をレコード枠iの中間折丁番号A(i)として出力する。例えば、レコード枠1に対応する印刷台には2つの合成折丁が割り振られる。したがって、レコード1とレコード2とが読み出され、B(1)=1、2となる。また、A(1)=1、14、2、13となる。
続いて、合成折丁数W(i)の値として仮の残り合成折丁数U(i)の値をセットする(ステップS610)。すなわち、レコード枠iが作成されたことに伴い、仮の残り合成折丁数U(i)の値を、次のレコード枠i+1を作成する段階における合成折丁数W(i)としてセットする。いま、U(1)=3であるので、W(1)=3となる。
次に、合成折丁数W(i)の値が0であるか否かを判断する(ステップS611)。
ステップS610において、合成折丁数W(i)の値が0でないと判断された場合、割り振るべき合成折丁が残存すると判断し、iの値としてi+1をセットして(ステップS612)、再度ステップS606の処理に進む。いま、W(1)=3であるので、W(1)=0でないと判断されて、ステップS611の処理に進む。以降、ステップS612およびステップS606〜S608の処理が1回繰り返されることによってレコード枠2が作成される。ステップS608においてレコード枠2が作成されると、続いて、ステップS610〜ステップS612の処理が行われてステップS606の処理に進むこととなるが、このステップS606においては、U(2)=−1が算出される。したがって、続くステップS607の処理においてU(2)の値が0以上でないと判断される。
ステップS607において仮の残り合成折丁数U(i)の値が0以上でないと判断された場合、(最多割付数N)/2rのページ数を割り振ることが不可能であると判断してステップS613に進む。ステップS613においては、rの値を1つ繰り上げてセットし、続いて、再度仮の残り合成折丁数U(i)の値を算出して(ステップS606)、ステップS607の判断を行う。すなわち、合成折丁数W(i−1)から、仮に差し引く合成折丁数の値((最多割付数N)/2r)を順に小さくしながら(最多割付数N)/2rの合成折丁数を割り振ることが可能であるか否かの判断を行う。つまり、1つの印刷台に対してできるだけ多くの合成折丁が割り振られるように、rの値は((最多割付数N)/2r)の値がW(i−1)を超えない範囲でできるだけ大きな値となるように定められる。いま、W(2)=1であるので、rの値が1つ繰り上げられて1とされるとU(3)=0となる。この場合、ステップS608においてU(3)の値が0以上であると判断されて、ステップS609に進んでレコード枠3が作成される。続いて、ステップS610の処理が行われてステップS611処理に進むこととなるが、このステップS611においては、U(3)=0であると判断される。
ステップS611において割り振るべき合成折丁総数U(i)の値が0であると判断された場合、割り振るべき合成折丁がなくなったと判断してステップS614の処理に進む。
ステップS614においては、第3テーブルT3を参照して、gの値が折丁グループ番号G(i)の最大値か否かが判断される。
ステップS614においてgの値が折丁グループ番号G(i)の最大値でないと判断された場合、割り振るべき合成折丁のグループが残存すると判断し、gの値としてg+1をセットして(ステップS615)再度ステップS602の処理に進む。
ステップS614においてgの値が折丁グループ番号G(i)の最大値であると判断された場合、割り振るべき合成折丁のグループが残存しないと判断してステップS616の処理に進む。
ステップS616においては、印刷台番号付与部154が、レコード枠iの生成順に、1から昇順に番号を付与して印刷台番号Y(i)を出力する。
以上の処理によって、第4テーブルT4が作成される。つまりは、第1テーブルT1および第2テーブルT2から作成された第3テーブルT3からさらに第4テーブルT4が作成される。作成された第4テーブルT4はRAM13に格納される。
〈3−5.製本台割表作成処理〉
再び図3のフローチャートを参照する。ステップS26の処理が完了すると、続いて、製本台割表T5生成部160が、ステップS25で生成された第3テーブルT3に基づいて製本台割表T5を生成する(ステップS27)。図8(a)は、製本台割表T5の生成処理動作を示すフローチャートである。
はじめに、レコード枠作成部161が、製本台割表T5を構成するレコード枠i(i=1,2・・)を作成する(ステップS701)。具体的には、第3テーブルT3に作成されたレコード枠i(i=1,2・・)と同数のレコード枠i(i=1,2・・)を順に作成する。
続いて、レコード作成部161がさらに、合成折丁番号B(i)、中間折丁番号A(i)、面付けページ数S(i)、開始ページ番号PS(i)および開始ページ番号PS(i)の各項目の値を出力する(ステップS702)。具体的には、第3テーブルT3のレコードiに格納されている合成折丁番号B(i)、中間折丁番号A(i)、面付けページ数S(i)、開始ページ番号PS(i)および終了ページ番号PE(i)の各項目の値を取得して、製本台割表T5のレコード枠iの同一の項目の値として出力する。ただし、取得された開始ページ番号PS(i)の値はノンブルP(i)の項目の開始値に、終了ページ番号PE(i)の値はノンブルP(i)の項目の終了値にそれぞれ出力する。
続いて、面付けパターン選択部162が、作成されたレコード枠iについて面付けのパターンSQを設定する(ステップS703)。この処理は、具体的には次のように行われる。はじめに、メディアドライブ14によって読み込まれた(もしくは予めRAM13等に格納された)複数の面付けパターン候補(例えば面付けパターンa1,a2・・)のうち、ステップS701で作成された台割構成において選択可能な面付けパターン候補(例えば、設定された版型Hと面付けページ数L(i)の条件の下で設定可能な面付けパターン)を読み出す。続いて、当該読み出された面付けパターン候補のいずれかをユーザに選択させるための所定の処理(例えば、表示部16に、選択可能な面付けパターンの一覧および「面付けパターンを選択してください」とのメッセージを表示する処理)を行う。当該メッセージに応じてユーザが面付けパターンを選択入力すると、当該入力された面付けパターンを、レコード枠iの面付けのパターンSQとして設定する。例えば、レコード枠1の面付けのパターンSQとしてパターンaが選択された場合、面付けのパターンSQの項目に当該パターンの識別記号「a」が出力される。
以上の処理によって、製本台割表T5が作成される。作成された製本台割表T5はRAM13に格納される。また、作成された製本台割表T5はユーザからの指示に応じて表示部16に表示可能である。
〈3−6.印刷台割表作成処理〉
再び図3のフローチャートを参照する。ステップS27の処理が完了すると、続いて、印刷台割表T6生成部170が、ステップS26で生成された第4テーブルT4に基づいて印刷台割表T6を生成する(ステップS28)。図8(b)は、印刷台割表T6の生成処理動作を示すフローチャートである。
はじめに、レコード枠作成部171が、印刷台割表T6を構成するレコード枠i(i=1,2・・)を作成する(ステップS801)。具体的には、第4テーブルT4に作成されたレコード枠i(i=1,2・・)と同数のレコード枠i(i=1,2・・)を順に作成する。
続いて、レコード作成部171がさらに、印刷台番号Y(i)、合成折丁番号B(i)、中間折丁番号A(i)および割り付け数E(i)の各項目の値を出力する。具体的には、第4テーブルT4のレコードiに格納されている印刷台番号Y(i)、合成折丁番号B(i)、中間折丁番号A(i)および割り付け数E(i)の各項目の値を取得して、印刷台割表T6のレコード枠iの同一の項目の値として出力する。
続いて、通し数算出部172が、作成されたレコードi(i=1,2・・)について通し数V(i)を算出する(ステップS803)。この処理は、より具体的には次のように行われる。はじめに、総冊数J(作成すべき印刷物の総数)をユーザに入力させるための所定の処理(例えば、表示部16に、「総冊数を入力してください」とのメッセージを表示する処理)を行う。当該メッセージに応じてユーザが総冊数Jを入力すると、続いて、通し数V(i)を、(総冊数J)/(割り付け数E(i)なる演算を実行することにより算出する。例えば、総冊数J=10,000と入力された場合、割り付け数E(1)=1のレコード1の通し数V(1)の値は10,0000となる。
以上の処理によって、印刷台割表T6が作成される。作成された印刷台割表T6はRAM13に格納される。また、作成された印刷台割表T6はユーザからの指示に応じて表示部16に表示可能である。
再び図3のフローチャートを参照する。ステップS27の処理が完了すると、台割表の作成処理が終了する。
〈4.効果〉
上記の実施の形態における台割作成装置1を用いると、初期情報取得部110にページ総数P、最多折丁ページ数M、最多印刷ページ数mを初期情報として取得させるだけで、多丁1冊様式の台割表を作成することができる。より具体的には、初期情報取得部110が取得した初期情報から第1テーブルT1および第2テーブルT2が作成され、これら第1テーブルT1および第2テーブルT2から第3テーブルT3が作成される。さらに、第3テーブルT3から第4テーブルT4が作成される。すなわち、ユーザはページ総数Pと版型Hとを入力するだけで、2丁1冊様式の台割表を得ることができる。
また、台割作成装置1は、第1テーブル生成部120が作成した第1テーブルT1に基づいて第2テーブル生成部130が第2テーブルT2を作成する。より具体的には、第2テーブル生成部130のレコード枠作成部131および面付けページ数取得部132は、先に作成された第1テーブルT1のレコードiと面付けページ数S(i)とをコピーにより取得して、それぞれ第2テーブルT2のレコードi、面付けページ数S(i)の値として出力する。つまり、第2テーブル生成部130においては、実質的にはレコード生成処理や面付けページ数の算出処理を行わないので、第1テーブルT1および第2テーブルT2を別個独立に作成する場合に比べてテーブルの作成効率を向上させることができる。すなわち、台割表を効率的に作成することができる。
また、台割作成装置1は、合成折丁番号付与部152が、合成折丁を丁付けページ数L(i)について形成されたグループごとに印刷台に振り分ける。すなわち、一の印刷台には同じ折丁グループに属する折丁のみが割り振られる。これによって、同一の印刷台に割り振られるページの種類を多くすることができる。すなわち、印刷効率が良好な印刷台割表T6を作成することができる。
〈5.変形例〉
上記の実施の形態においては、ページデータが同一種類の部品(モノクロ本文)から構成される場合における台割作成処理について示しているが、ページデータにおいて多種類の部品(例えば、モノクロ本文とカラー本文)が混在している場合について台割表を作成する場合、以下のような処理を行う。
この場合、ステップS21(図3参照)の処理を行う前に、予めページデータに含まれる部品を同一種類のものについてグルーピングしておく(例えばモノクロページとカラーページとをそれぞれグルーピングしておく)。
続いて、ステップS21の処理を行うのであるが、ここでは、ページデータの総ページ数Pとして、第1のグループ(例えばモノクロページのグループ)に属するページデータの総数を読み込む。続いて、第1のグループについてステップS22〜ステップS26の処理を行う。すなわち、第1のグループについて第1〜第4テーブルT1,T2,T3,T4を作成する。
ステップS26の処理が終了すると、ステップS27の処理に進む前に、再度ステップS21の処理に進み、今度は第2のグループ(例えばカラーページのグループ)に属するページデータの総数を読み込み、これについてステップS22〜ステップS26の処理を行う。すなわち、第2のグループについて第1〜第4テーブルT1,T2,T3,T4を作成する。
全てのグループについて第1〜第4テーブルT1,T2,T3,T4が作成されると、ステップS27〜ステップS28の処理を行う。ここでは、各グループについて作成された第3および第4テーブルT4に基づいて製本台割表T5および印刷台割表T6を作成する。なお、各グループについて第1〜第3テーブルT1,T2,T3を作成し、作成された複数の第3テーブルT3から1つの第4テーブルT4を作成する構成としてもよい。図16、図17は、この変形例における処理動作によって作成された製本台割表T5および印刷台割表T6の構成例を示す図である。
すなわち、上記の実施の形態において行われたステップS21〜ステップS26の各処理を複数回行うことによって、例えばカラーページとモノクロページとが混在したような場合であっても、任意のパターンに応じた多丁1冊様式の台割表を作成することができる。
また、上記の実施の形態においては、第1テーブルの作成処理において中間折丁番号付与部124が、レコード枠の生成順に対応させて昇順に中間折丁番号を付与する構成としていたが(ステップS309(図4参照)、レコードの生成の逆順に対応させて昇順に番号をセットする構成としてもよい。なおこの場合、続く第2テーブルの作成処理において中間折丁番号付与部133が、レコードの生成の昇順に、第1テーブルにおいて付与した中間折丁番号の最大値より1つ大きな値から昇順に番号をセットする構成とする。
また、上記の実施の形態においては、合成折丁に2つの互いに異なる中間折丁が丁付けされる2丁1冊様式の台割表を作成するものとしていたが、合成折丁にn個の互いに異なる中間折丁が丁付けされる製本様式の台割表を作成することも可能である。ただし、nは2のべき数(すなわち、n=2m(mは自然数))である。すなわち、上記の構成においては合成折丁に2つの中間折丁が丁付けされることに応じて各位置の中間折丁ごとのページ構成を示した2つのテーブル(すなわち第1テーブルT1と第2テーブルT2)を作成していたが、合成折丁にn個の中間折丁が丁付けされる場合、各位置の中間折丁ごとのページ構成を示したn個のテーブルを作成すればよい。この場合も2番目以降に作成するテーブルは、上記の実施の形態における第2テーブルと同様の処理によって作成することができる。すなわち、1番目に作成したテーブル(上記の実施の形態における第1テーブルから必要な情報(例えば、作成すべきレコード枠の総数や、各レコードの面付けページ数)を取得して作成することができる。
また、上記の実施の形態においては、1種類の台割マスタを用いていた最多折丁ページ数および最多印刷ページ数の値を取得していたが、複数種類の台割マスタを用いてもよい。例えば、印刷製本のシステムラインにおいて、折り機や印刷装置がそれぞれ複数備えられている場合、折り機および印刷装置のあらゆる組み合わせについての台割マスタをRAM13(図1参照)等に格納しておき、初期情報取得部110(図2参照)においてユーザに折り機および印刷装置の選択を行わせていずれの台割マスタを参照するかを決定する構成としてもよい。また、台割マスタを用いて最多折丁ページ数および最多印刷ページ数を決定するのではなく、ユーザに最多折丁ページ数および最多印刷ページ数の値を直接入力させてもよい。
また、製本台割表および印刷台割表においては、上記の実施の形態において説明した各項目のほかにもユーザの所望する各種情報を包含させる構成としてもよい。例えば、印刷台割表の場合、各印刷台についての「部品名」、「刷版数」、「色」、「印刷所」、「用紙銘柄(搬入元)」、「用紙寸法(印刷寸法)」、「規格」、「連数(連量)」、「実用数」、「予備数」、「実際購入数」等を示す各項目をさらに設ける構成としてもよい。なお、図16、図17においては、「部品名」に項目が付加された場合の製本台割表T5、印刷台割表T6の構成例を示している。