JP2007323977A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギー密度を向上させるとともに、サイクル特性を向上させる。
【解決手段】正極および負極と、リチウム塩を含む電解質とを備える電池において、完全充電時の開回路電圧を4.25V以上6.00V以下の範囲内とし、正極活物質層は構成元素としてコバルト(Co)を含む正極活物質を含有し、正極活物質層におけるコバルト(Co)の存在割合は30質量%以上60質量%以下の範囲内とする。また、電解質におけるリチウム(Li)濃度を、0.47質量%以上0.94質量%以下の範囲内とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、電池に関し、さらに詳しくは、一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上である電池に関する。
近年、カメラ一体型VTR(Video Tape Recorder)、携帯電話、携帯用コンピュータなどのポータブル電子機器の多機能化および高性能化が進められ、ポータブル機器の消費電力は高まる傾向にある。また、これらの電子機器の小型軽量化も一層進んでいるため、これらの電源として広く用いられているリチウムイオン二次電池に対して、更なる高エネルギー密度化が望まれている。
従来のリチウムイオン二次電池では、一般に、正極にコバルト酸リチウム、負極に炭素材料を用いており、作動電圧は2.5Vから4.2Vの範囲内である。しかしながら、このように最大4.2Vで作動するリチウムイオン二次電池では、正極に用いられるコバルト酸リチウムなどの正極活物質は、その理論容量に対して6割程度の容量を活用しているにすぎない。このため、さらに充電圧を上げることにより、残存容量を活用することが原理的には可能である。実際に充電時の電圧を4.25V以上にすることにより高エネルギー密度化が実現することが知られている(特許文献1参照)。
国際公開03/0197131号パンフレット
しかしながら、充電電圧を4.2Vを超えて設定した電池では、特に正極表面近傍における酸化雰囲気が強くなるので、正極活物質の崩壊あるいは溶出が生じて正極容量が低下したり、電解質が劣化しやすくなって充放電効率が低下してしまう問題があった。
したがって、この発明の目的は、エネルギー密度および充放電効率を向上できる電池を提供することにある。
上述の課題を解決するために、この発明は、
正極および負極と、リチウム塩を含む電解質とを備えた電池であって、
一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上6.00V以下の範囲内であり、
正極は、構成元素としてコバルト(Co)を含む正極活物質を含有する正極活物質層を有し、
正極活物質層におけるコバルト(Co)の存在割合は、30質量%以上60質量%以下の範囲内であり、
電解質におけるリチウム(Li)の濃度は、0.47質量%以上0.94質量%以下の範囲内であること
を特徴とする電池である。
この発明では、一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧を4.25V以上6.00V以下とすると共に、正極活物質層におけるコバルト(Co)の存在割合を30質量%以上60質量%以下の範囲内としたので、電池の放電容量を増加できる。また、電解質におけるリチウムの濃度を0.47質量%以上0.94質量%以下の範囲内としたので、電池の充放電効率を向上できる。
この発明において、正極活物質は、化1で表された平均組成を有する正極材料を、50質量%以上100質量%以下の範囲内で含むことが好ましい。これにより、正極容量を増加させることができるからである。
(化1)
LiaCo1-bM1b2-cd
(式中、M1はマンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。a、b、cおよびdの値は、0.8≦a≦1.2、0≦b≦0.2、−0.1≦c≦0.2、0≦d≦0.1の範囲内である。)
正極活物質は、さらに、化2で表された平均組成を有する正極材料を50質量%以下の範囲内で含むことが好ましい。これにより、高い安定性を得ることができるからである。
(化2)
LipMn(1-q-r)NiqM2r2-st
(式中、M2はコバルト(Co)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。p、q、r、sおよびtの値は、0.8≦p≦1.2、0.1≦q≦0.8、0≦r≦0.5、q+r≦1、−0.1≦s≦0.2、0≦t≦0.1の範囲内である。)
また、この発明において、電解質は、比誘電率が20未満の低誘電率溶媒を20質量%以上90質量%以下の範囲内に含むことが好ましい。これにより、低温特性を向上できるからである。
電解質は、さらに、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチルのうち少なくとも何れか一つを含み、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチルの合計含有量は、電解質に対して10質量%以上であることが好ましい。低温特性をさらに向上できるからである。
また、電解質は、さらに、炭酸ビニレンを含むことが好ましい。電極における溶媒の分解反応を抑制できるからである。
この発明によれば、エネルギー密度の高い電池を得ることができる。また、電池の充放電効率を向上できる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の一実施形態による二次電池の一例の構成を示す断面図である。この二次電池は、電極反応物質としてリチウム(Li)を用い、負極の容量が、リチウムの吸蔵および放出による容量成分により表されるいわゆるリチウムイオン二次電池である。この二次電池では、一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が例えば4.25V以上6.00V以下、または4.25V以上4.5V以下の範囲内である。
この二次電池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空円柱状の電池缶11の内部に、一対の帯状の正極21と帯状の負極22とがセパレータ23を介して巻回された巻回電極体20を有している。電池缶11は、例えばニッケル(Ni)のめっきがされた鉄(Fe)により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶11の内部には、巻回電極体20を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板12、13がそれぞれ配置されている。
電池缶11の開放端部には、電池蓋14と、この電池蓋14の内側に設けられた安全弁機構15および熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient;PTC素子)16とが、ガスケット17を介してかしめられることにより取り付けられており、電池缶11の内部は密閉されている。電池蓋14は、例えば、電池缶11と同様の材料により構成されている。安全弁機構15は、熱感抵抗素子16を介して電池蓋14と電気的に接続されており、内部短絡あるいは外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合にディスク板15Aが反転して電池蓋14と巻回電極体20との電気的接続を切断するようになっている。熱感抵抗素子16は、温度が上昇すると抵抗値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止するものである。ガスケット17は、例えば、絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
巻回電極体20の中心には例えばセンターピン24が挿入されている。巻回電極体20の正極21にはアルミニウム(Al)などよりなる正極リード25が接続されており、負極22にはニッケルなどよりなる負極リード26が接続されている。正極リード25は安全弁機構15に溶接されることにより電池蓋14と電気的に接続されており、負極リード26は電池缶11に溶接され電気的に接続されている。
図2は図1に示した巻回電極体20の一部を拡大して表すものである。正極21は、例えば、対向する一対の面を有する正極集電体21Aの両面に正極活物質層21Bが設けられた構造を有している。なお、図示はしないが、正極集電体21Aの片面のみに正極活物質層21Bが設けられた領域を有するようにしてもよい。正極集電体21Aは、例えば、アルミニウム箔などの金属箔により構成されている。正極活物質層21Bは、例えば、正極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料の1種または2種以上を含んでおり、必要に応じてグラファイトなどの導電剤およびポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んで構成されている。
リチウム(Li)を吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、例えば、リチウム(Li)とコバルト(Co)とを含む複合酸化物を含有するものが好ましく、化1で表した平均組成を有する第1の正極材料を含むことが好ましい。高いエネルギー密度を得ることができるからである。化1において元素M1およびフッ素(F)は必須の構成元素ではない。これらの元素を含むことにより正極材料の安定性は向上するが、含有量が多くなると容量が低下してしまうからである。
(化1)
LiaCo1-bM1b2-cd
(式中、M1はマンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。a、b、cおよびdの値は、0.8≦a≦1.2、0≦b≦0.2、−0.1≦c≦0.2、0≦d≦0.1の範囲内である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、aの値は完全放電状態における値を表している。)
リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、また、例えば化2に示した平均組成を有する第2の正極材料も好ましく、第1の正極材料と混合して用いるようにしてもよい。第2の正極材料は第1の正極材料に比べて容量は低いが、高い安定性を得ることができるからである。
(化2)
LipMn(1-q-r)NiqM2r2-st
(式中、M2はコバルト(Co)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。p、q、r、sおよびtの値は、0.8≦p≦1.2、0.1≦q≦0.8、0≦r≦0.5、q+r≦1、−0.1≦s≦0.2、0≦t≦0.1の範囲内である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、pの値は完全放電状態における値を表している。)
但し、正極活物質層21Bにおけるコバルトの存在割合は、30質量%以上60質量%以下の範囲内とすることが好ましい。コバルトの存在割合が低くなると容量が低下してしまうからである。なお、60質量%とは、正極活物質層21BがLiCoO2を組成とする正極材料によって構成される場合の値である。例えば上述した正極材料を用いる場合であれば、正極活物質における第1の正極材料の割合は、50質量%以上100質量%以下の範囲内とすることが好ましく、正極活物質における第2の正極材料の割合は、50質量%以下とすることが好ましい。
なお、正極活物質としては、リチウムを吸蔵および放出することが可能な他の正極材料を用いてもよく、また、第1の正極材料および第2の正極材料に加えて、または、第2の正極材料に代えて、リチウムを吸蔵および放出することが可能な他の正極材料を用いてもよい。リチウムを吸蔵および放出することが可能な他の正極材料としては、例えば、化3に示したスピネル型のリチウム複合酸化物、あるいは化4に示したオリビン型のリチウム複合リン酸塩が挙げられ、また、MnO2、V25、V613、NiS、MoSなどのリチウムを含まない無機化合物も挙げられる。
(化3)
LivMn2-wM3wxy
(式中、M3は、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。v、w、xおよびyは、0.9≦v≦1.1、0≦w≦0.6、3.7≦x≦4.1、0≦y≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、vの値は完全放電状態における値を表している。)
(化4)
Li2M4PO4
(式中、M4は、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)およびジルコニウム(Zr)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。zは、0.9≦z≦1.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、zの値は完全放電状態における値を表している。)
負極22は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体22Aの両面に負極活物質層22Bが設けられた構造を有している。なお、図示はしないが、負極集電体22Aの片面のみに負極活物質層22Bが設けられた領域を有するようにしてもよい。負極集電体22Aは、例えば、良好な電気化学的安定性、電気伝導性および機械的強度を有する銅箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。特に、銅箔は高い電気伝導性を有するので最も好ましい。
負極活物質層22Bは、負極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料のいずれか1種または2種以上を含んで構成されており、必要に応じて正極活物質層21Bと同様の結着剤を含んで構成されている。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、難黒鉛化性炭素、易黒鉛化性炭素、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維あるいは活性炭などの炭素材料が挙げられる。このうち、コークス類には、ピッチコークス、ニードルコークスあるいは石油コークスなどがある。有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂等の高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいい、一部には難黒鉛化性炭素または易黒鉛化性炭素に分類されるものもある。これら炭素材料は、充放電時に生じる結晶構造の変化が非常に少なく、高い充放電容量を得ることができると共に、良好なサイクル特性を得ることができるので好ましい。特に黒鉛は、電気化学当量が大きく、高いエネルギー密度を得ることができ好ましい。また、難黒鉛化性炭素は、優れた特性が得られるので好ましい。更にまた、充放電電位が低いもの、具体的には充放電電位がリチウム金属に近いものが、電池の高エネルギー密度化を容易に実現することができるので好ましい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、また、リチウムを吸蔵および放出することが可能であり、金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む材料も挙げられる。このような材料を用いれば、高いエネルギー密度を得ることができるからである。特に、炭素材料と共に用いるようにすれば、高エネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるのでより好ましい。この負極材料は金属元素あるいは半金属元素の単体でも合金でも化合物でもよく、またこれらの1種または2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものでもよい。なお、この発明において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物あるいはそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
この負極材料を構成する金属元素あるいは半金属元素としては、マグネシウム(Mg)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、パラジウム(Pd)あるいは白金(Pt)が挙げられる。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
中でも、この負極材料としては、短周期型周期表における4B族の金属元素あるいは半金属元素を構成元素として含むものが好ましく、特に好ましいのはケイ素およびスズの少なくとも一方を構成元素として含むものである。ケイ素およびスズは、リチウムを吸蔵および放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。
スズの合金としては、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素(Si)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(Ge)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。ケイ素の合金としては、例えば、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(Ge)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズの化合物あるいはケイ素の化合物としては、例えば、酸素(O)あるいは炭素(C)を含むものが挙げられ、スズまたはケイ素に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、更に、他の金属化合物あるいは高分子材料が挙げられる。他の金属化合物としては、MnO2、V25、V613などの酸化物、NiS、MoSなどの硫化物、あるいはLiN3などのリチウム窒化物が挙げられ、高分子材料としてはポリアセチレン、ポリアニリンあるいはポリピロールなどが挙げられる。
なお、この二次電池では、正極活物質と負極活物質との量を調節することにより、完全充電時における開回路電圧(すなわち電池電圧)が、例えば4.25V以上6.00V以下、または4.25V以上4.5V以下の範囲内になるように設計されており、これにより高いエネルギー密度が得られるようになっている。例えば、完全充電時における開回路電圧を4.25V以上とする場合には、4.20Vの電池に比べて、同じ正極活物質であっても単位質量当たりのリチウムの放出量が多くなるので、それに応じて負極活物質の量が調節される。
セパレータ23は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどの合成樹脂製の多孔質膜、またはセラミック製の多孔質膜により構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。中でも、ポリオレフィン製の多孔質膜はショート防止効果に優れ、かつシャットダウン効果による電池の安全性向上を図ることができるので好ましい。
電解質には、溶媒にリチウム塩を溶解させた電解液を用いることができる。
溶媒は、比誘電率が20未満の低誘電率溶媒を20質量%以上90質量%以下の範囲内で含むものを用いることが好ましい。低誘電率溶媒を20質量%以上添加することにより低温特性を向上できるが、低誘電率溶媒を90質量%より多く含有するとリチウム塩が溶解しなくなるからある。
低誘電率溶媒としては、例えば、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチルあるいは炭酸ジエチルなどの鎖式炭酸エステル、1,2−ジメトキシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフランあるいは2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル、またはメチルアセテートなどが挙げられる。中でも、低誘電率溶媒としては、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチルのうち少なくとも1種類を含むことがより好ましく、また、これら3種の合計含有量が非水電解質全体の10質量%以上であることが特に好ましい。低温特性をより向上できるからである。
また、溶媒は、高誘電率溶媒を含むことにより、高いイオン伝導性を得ることができる。高誘電率溶媒としては、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレンあるいは炭酸ビニレンなどの環式炭酸エステル、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンあるいは4−フルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オンなどのハロゲン原子を有する環式炭酸エステル誘導体、または、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンあるいはε−カプロラクトンなどのラクトンが挙げられる。
高誘電率溶媒は、1種を単独で用いてもよいが、2種以上を混合して用いてもよい。例えば、炭酸エチレンと炭酸プロピレンとを混合して用いるようにすれば、高いイオン伝導性を得ることができるとともに、優れた低温特性および負荷特性を得ることができるので好ましい。また、炭酸ビニレンを含むようにすれば、電極における溶媒の分解反応を抑制することができるのでより好ましい。
リチウム塩としては、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、LiClO3、LiBrO3、LiIO3、LiNO3、LiCH3COO、LiB(C654、LiCH3SO3、LiCF3SO3、LiN(SO2CF32、LiC(SO2CF33、LiAlCl4、LiSiF6、LiCl、LiBr、LiI、ジフルオロ[オキソラト−O、O']ホウ酸リチウム、あるいはリチウムビスオキサレートボレートなどが挙げられる。リチウム塩は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
電解質におけるリチウムの濃度は、0.47質量%以上0.94質量%以下の範囲内であることが好ましい。電池電圧を4.25V以上にすると正極21および電解質が劣化し、特に、正極活物質層21Bにおけるコバルトの存在割合が多い場合に、充放電効率が著しく低下してしまうが、リチウムの濃度をこの範囲内とすることにより、充放電効率の低下を抑制することができるからである。
この二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、例えば、正極集電体21Aに正極活物質層21Bを形成し正極21を作製する。正極活物質層21Bは、例えば、リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料と、導電剤と、結着剤とを混合して正極合剤を調製したのち、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーとし、この正極合剤スラリーを正極集電体21Aに塗布し溶剤を乾燥させ、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより形成する。
また、例えば、負極集電体22Aに負極活物質層22Bを形成し負極22を作製する。負極活物質層22Bは、例えば、気相法、液相法、焼成法、または塗布のいずれにより形成してもよく、それらの2以上を組み合わせてもよい。なお、気相法としては、例えば、物理堆積法あるいは化学堆積法を用いることができ、具体的には、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、熱CVD(Chemical Vapor Deposition ;化学気相成長)法あるいはプラズマCVD法等が利用可能である。液相法としては電解鍍金あるいは無電解鍍金等の公知の手法が利用可能である。焼成法に関しても公知の手法が利用可能であり、例えば、雰囲気焼成法、反応焼成法あるいはホットプレス焼成法が利用可能である。塗布の場合には、正極21と同様にして形成することができる。
次に、正極集電体21Aに正極リード25を溶接などにより取り付けると共に、負極集電体22Aに負極リード26を溶接などにより取り付ける。その後、正極21と負極22とをセパレータ23を介して巻回し、正極リード25の先端部を安全弁機構15に溶接すると共に、負極リード26の先端部を電池缶11に溶接して、巻回した正極21および負極22を一対の絶縁板12、13で挟み、電池缶11の内部に収納する。正極21および負極22を電池缶11の内部に収納したのち、電解質を電池缶11の内部に注入し、セパレータ23に含浸させる。その後、電池缶11の開口端部に電池蓋14、安全弁機構15および熱感抵抗素子16を、ガスケット17を介してかしめることにより固定する。以上により、図1に示した二次電池が作製される。
この二次電池では、充電を行うと、正極活物質層21Bからリチウムイオンが放出され、電解質を介して、負極活物質層22Bに吸蔵される。次いで、放電を行うと、負極活物質層22Bからリチウムイオンが放出され、電解質を介して正極活物質層21Bに吸蔵される。一実施形態では、完全充電時における開回路電圧が4.25V以上と高く、正極21の近傍は強酸化雰囲気となっているが、電解質におけるリチウムの濃度が適正な範囲内とされているので、正極21および電解質の劣化が抑制され、高いサイクル特性が得られる。
このように一実施形態では、一対の正極21および負極22当たりの完全充電状態における開回路電圧を例えば4.25V以上6.00V以下とすると共に、正極活物質層21Bにおけるコバルトの存在割合を好ましくは30質量%以上60質量%以下の範囲内とするようにしたので、高いエネルギー密度を得ることができる。また、電解質におけるリチウムの濃度を好ましくは0.47質量%以上0.94質量%以下の範囲内とするようにしたので、充放電効率を向上させることができ、高いサイクル特性を得ることができる。
この発明の具体的な実施例について説明する。なお、この発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
以下、表1および表2を参照して実施例1−1−1〜1−3−5および比較例1−1−1〜1−10−7について詳細に説明する。
Figure 2007323977
Figure 2007323977
(実施例1−1−1〜1−3−5)
図1および図2に示した二次電池を作製した。まず、正極活物質として、平均組成がLiCo0.95Al0.03Mg0.022で表される第1の正極材料と、平均組成がLiNi0.5Co0.2Mn0.32で表される第2の正極材料とを用意し、実施例1−1−1〜1−1−5では、第1の正極材料のみを用い、実施例1−2−1〜1−2−5では第1の正極材料80質量%と第2の正極材料20質量%とを混合して用い、実施例1−3−1〜1−3−5では第1の正極材料50質量%と第2の正極材料50質量%とを混合して用いた。
次に、正極活物質95質量%と、導電剤として人造黒鉛粉末2.5質量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)2.5質量%とを混合し、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させて正極合剤スラリーとした。続いて、この正極合剤スラリーを厚み20μmの帯状アルミニウム箔よりなる正極集電体21Aの両面に均一に塗布して乾燥させ、ロールプレス機で圧縮成型して正極活物質層21Bを形成し、正極21を作製した。正極活物質層21Bにおけるコバルト(Co)の存在割合は、それぞれ表1に示した通りである。
また、負極活物質として人造黒鉛粉末を用意し、この人造黒鉛粉末を95質量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン5質量%とを混合し、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーとした。次いで、この負極合剤スラリーを厚み12μmの帯状銅箔よりなる負極集電体22Aの両面に均一に塗布し、加熱プレス成型して負極活物質層22Bを形成し、負極22を作製した。この正極21および負極22については、規定の充電電圧を4.40Vとし、規定の充電電圧において、正極21の単位面積当たりの理論リチウム放出量と、対向する負極22の単位面積当たりの理論リチウム吸蔵量との比率が、正極/負極=0.95となるように、正極活物質と負極活物質との塗布量を調節した。
その後、正極集電体21Aに正極リード25を取り付けると共に、負極集電体22Aに負極リード26を取り付けた。
以上のように得られた正極21、負極22を、微多孔性ポリオレフィンフィルムよりなるセパレータ23を介して多数回巻回し、渦巻型の巻回電極体20を得た。この巻回電極体20をニッケルめっきを施した鉄製の電池缶11に収納し、この巻回電極体20の上下両面に絶縁板12、13を配置した。次いで、アルミニウム製の正極リード25を正極集電体21Aから導出して、電池蓋14と電気的な導通が確保された安全弁機構15の突起部に溶接し、ニッケル製の負極リード26を負極集電体22Aから導出して電池缶11の底部に溶接した。
一方、炭酸エチレン30質量%と、炭酸ジメチル69質量%と、炭酸ビニレン1質量%とを混合した溶媒に、LiPF6を溶解して電解液を調製した。その際、LiPF6の添加量を調節し、電解質におけるリチウムの濃度を表1に示したように変化させた。
最後に、上述の巻回電極体20が収納された電池缶11内に電解液を注入した後、ガスケット17を介して電池缶11をかしめることにより、安全弁機構15、熱感抵抗素子16および電池蓋14を固定することにより二次電池を得た。
(比較例1−1−1〜1−3−2)
実施例に対する比較例1−1−1、1−1−2、1−2−1、1−2−2、1−3−1、1−3−2として、電解質におけるリチウムの濃度を表1に示したように変えたことを除き、他は本実施例と同様にして二次電池を作製した。
(比較例1−4−1〜1−5−7)
比較例1−4−1〜1−5−7として、第1の正極材料と第2の正極材料との割合および電解質におけるリチウムの濃度を表1に示したように変えたことを除き、他は本実施例と同様にして二次電池を作製した。
(比較例1−6−1〜1−10−7)
比較例1−6−1〜1−10−7として、第1の正極材料と第2の正極材料との割合および電解質におけるリチウムの濃度を表2に示したように変えたことを除き、他は本実施例と同様にして二次電池を作製した。
作製した実施例および比較例の二次電池について、充放電を行い、2サイクル目の放電容量、並びに1サイクル目の放電容量に対する300サイクル目の放電容量維持率を調べた。その際、充電は、23℃において、理論容量を2時間で放電しきる電流値で電池電圧が規定値に達するまで定電流充電を行ったのち、規定の定電圧で5時間定電圧充電を行い、完全充電状態とした。規定の電圧値は、実施例および比較例1−1−1〜1−5−7では4.40V、比較例1−6−1〜1−10−7では4.20Vである。放電は、23℃において、理論容量を2時間で放電しきる電流値で電池電圧が3.0Vに達するまで定電流放電を行い、完全放電状態とした。得られた結果を表1、2および図3〜6に示す。なお、放電容量は、比較例1−10−1の値を1.00とした相対値で表す。
表1、表2、図3および図4に示したように、充電電圧を高くし、正極活物質層21Bにおけるコバルトの存在割合を高くした方が、高い放電容量が得られた。また、表1および図5に示したように、充電電圧を4.40Vとした実施例1−1−1〜1−3−5および比較例1−1−1〜1−5−7では、正極活物質層21Bにおけるコバルト(Co)の存在割合を33質量%以上と高くすると、電解質におけるリチウム(Li)の濃度を所定の範囲内とした場合のみ、高い容量維持率が得られた。一方、表2および図6に示したように、充電電圧を4.20Vとした比較例1−6−1〜1−10−7では、正極活物質層におけるコバルト(Co)の存在割合を変えても、電解質におけるリチウム(Li)の濃度を変えても、容量維持率に大きな差は見られなかった。
すなわち、完全充電状態における開回路電圧を4.25V以上にするとともに、正極活物質層21Bにおけるコバルト(Co)の存在割合を30質量%以上60質量%以下の範囲内とするようにすれば、高いエネルギー密度を得ることができ、電解質におけるリチウム(Li)の濃度を0.47質量%以上0.94質量%以下の範囲内にすれば、充放電効率を改善させ、高いサイクル特性を得られることが分かった。
次に、表3を参照して実施例2−1−1〜2−3−5、および比較例2−1−1〜2−3−2について詳細に説明する。
Figure 2007323977
(実施例2−1−1〜1−2−3−5)
電解質におけるリチウムの濃度を表3に示したように変化させたことを除き、他は実施例1−1−1〜1−1−5と同様にして二次電池を作製した。
(比較例2−1−1〜2−3−2)
実施例2−1−1〜2−3−5に対する比較例2−1−1〜2−3−2として、電解質におけるリチウムの濃度を表3に示したように変化させたことを除き、他は実施例と同様にして二次電池を作製した。
実施例2−1−1〜2−3−5および比較例2−1−1〜2−3−2について、充電電圧値を表3に示したように変化させたことを除き、他は実施例1−1−1〜1−1−5と同様にして充放電を行い、2サイクル目の放電容量、並びに1サイクル目の放電容量に対する300サイクル目の放電容量維持率を調べた。得られた結果を実施例1−1−1〜1−1−5および比較例1−1−1、1−1−2、1−6−1〜1−6−7の結果と共に、表3、図7および図8に示す。
表3および図7に示したように、充電電圧を高くするほど放電容量は向上した。また、表3および図8に示したように、充電電圧を高くするほどリチウムの濃度による放電容量維持率の差は大きくなる傾向が見られた。リチウム濃度0.47質量%以上0.94質量%以下の範囲内において、充電電圧4.25V〜4.35Vでは放電容量維持率80%程度を維持し、充電電圧4.40Vでは放電容量維持率60%程度を維持することができた。すなわち、完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上である場合に、電解質におけるリチウムの濃度を0.47質量%以上0.94質量%以下の範囲内とすることで高い効果を得られることが分かった。
以上、実施形態および実施例を挙げてこの発明を説明したが、この発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上述の実施形態および実施例において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
また、例えば、上術の実施形態および実施例においては、電解質に液状の電解液を用いる場合について説明したが、電解質に高分子化合物を含有した、いわゆるゲル状の電解質を用いるようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態および実施例においては、正極21と負極22とを積層して巻回した巻回構造を有する二次電池について説明したが、この発明は、正極および負極を折り畳んだりあるいは積み重ねた構造を有する二次電池についても同様に適用することができる。加えて、缶の外装部材でなく、フィルム状の外装部材を用いてもよく、いわゆるコイン型、ボタン型、円筒型あるいは角型などの二次電池についても適用することができる。
この発明の一実施形態による二次電池の一構成例を示す断面図である。 図1に示した巻回電極体の一部を拡大して表す断面図ある。 コバルトの存在割合とリチウム濃度と放電容量との関係を表す特性図である。 コバルトの存在割合とリチウム濃度と放電容量との関係を表す特性図である。 コバルトの存在割合とリチウム濃度と放電容量維持率との関係を表す特性図である。 コバルトの存在割合とリチウム濃度と放電容量維持率との関係を表す特性図である。 充電電圧とリチウム濃度と放電容量との関係を表す特性図である。 充電電圧とリチウム濃度と放電容量維持率との関係を表す特性図である。
符号の説明
11・・・電池缶
12、13・・・絶縁板
14・・・電池蓋
15・・・安全弁機構
15A・・・ディスク板
16・・・熱感抵抗素子
17・・・ガスケット
20・・・巻回電極体
21・・・正極
21A・・・正極集電体
21B・・・正極活物質層
22・・・負極
22A・・・負極集電体
22B・・・負極活物質層
23・・・セパレータ
24・・・センターピン
25・・・正極リード
26・・・負極リード

Claims (6)

  1. 正極および負極と、リチウム塩を含む電解質とを備えた電池であって、
    一対の上記正極および上記負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上6.00V以下の範囲内であり、
    上記正極は、構成元素としてコバルト(Co)を含む正極活物質を含有する正極活物質層を有し、
    上記正極活物質層におけるコバルト(Co)の存在割合は、30質量%以上60質量%以下の範囲内であり、
    上記電解質におけるリチウム(Li)の濃度は、0.47質量%以上0.94質量%以下の範囲内であること
    を特徴とする電池。
  2. 上記正極活物質は、化1で表された平均組成を有する正極材料を、50質量%以上100質量%以下の範囲内で含むこと
    を特徴とする請求項1記載の電池。
    (化1)
    LiaCo1-bM1b2-cd
    (式中、M1はマンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。a、b、cおよびdの値は、0.8≦a≦1.2、0≦b≦0.2、−0.1≦c≦0.2、0≦d≦0.1の範囲内である。)
  3. 上記正極活物質は、さらに、化2で表された平均組成を有する正極材料を50質量%以下の範囲内で含むこと
    を特徴とする請求項2記載の電池。
    (化2)
    LipMn(1-q-r)NiqM2r2-st
    (式中、M2はコバルト(Co)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。p、q、r、sおよびtの値は、0.8≦p≦1.2、0.1≦q≦0.8、0≦r≦0.5、q+r≦1、−0.1≦s≦0.2、0≦t≦0.1の範囲内である。)
  4. 上記電解質は、比誘電率が20未満の低誘電率溶媒を20質量%以上90質量%以下の範囲内に含むこと
    を特徴とする請求項1記載の電池。
  5. 上記電解質は、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチルのうちの少なくとも何れか一つを含み、
    上記炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチルの合計含有量は、上記電解質に対して10質量%以上であること
    を特徴とする請求項1記載の電池。
  6. 上記電解質は、炭酸ビニレンを含むこと
    を特徴とする請求項1記載の電池。
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