JP2007320363A - 車両用サスペンションシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】実用性の高い車両用電磁式サスペンションシステムを提供する。
【解決手段】電動モータを有し、そのモータの力によって車輪と車体との接近・離間方向の力であるアクチュエータ力を発揮するアクチュエータを備え、そのアクチュエータ力を減衰力として発揮させるとともに、車体のロール,ピッチによる車体の姿勢変化を抑制する姿勢制御力として発揮するサスペンションシステムにおいて、モータに電力を供給するバッテリの充電状態が低充電状態である場合に(S9)、バッテリからの電力消費を抑制し、かつ、車体の姿勢を抑制させるべく、前輪側のアクチュエータが発揮する姿勢制御力を制限し(S11)、一方、後輪側のアクチュエータが発揮する姿勢制御力を増加させる(S12)。このシステムによれば、車体の姿勢を制御する機能を有するとともに省電力特性の優れたサスペンションシステムが実現される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両に搭載されるサスペンションシステム、詳しくは、ショックアブソーバとして機能する電磁式アクチュエータを備えたサスペンションシステムに関する。
車両の分野において近年では、動力源としての電動モータを有しその電動モータの力に依拠して車輪と車体とを接近・離間させる方向の力であるアクチュエータ力を発揮する電磁式アクチュエータを備え、アクチュエータ力を車輪および車体の振動を減衰させる減衰力として発揮させる所謂電磁式サスペンションシステム(以下、「電磁サス」と略する場合がある)の開発が進められている。下記特許文献に記載されているサスペンションシステムは、その電磁サスの一例であり、車体のロール,ピッチ等による車体の姿勢変化を抑制するべく、アクチュエータ力を車輪と車体とを接近離間させる力(以下、「姿勢制御力」という場合がある)としても発揮するように構成されている。
特開2003−104025号公報
電磁サスは、電動モータの力に依拠して作動するものとされており、電源から何某かの電力が供給され、電源の電力を消費する。このことから、電動モータによる電源からの電力消費の抑制、つまり、電磁サスの省電力化が望まれている。この省電力化の要求は、電磁サスに対する要求の1つに過ぎない。開発途上にある電磁サスに対しては種々の要求があり、それらの要求を満たすことによって電磁サスの実用性を向上させることが可能となる。つまり、電磁サスは、実用性を向上させるための改善の余地を多く残すものとなっているのである。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い車両用サスペンションシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用サスペンションシステムは、4つの車輪に対応して設けられた4つの電磁式アクチュエータを備え、アクチュエータ力を減衰力として発揮するとともに、姿勢制御力として発揮するようにされた電磁式サスペンションシステムであって、特定の状況下において、前輪側と後輪側との一方の2つの車輪に対応して設けられた2つの電磁式アクチュエータの各々が発揮する姿勢制御力を制限するように構成される。
本発明の車両用サスペンションシステムによれば、特定の状況下において、姿勢制御力が制限された上記2つの電磁式アクチュエータの電力消費が抑制されて、例えば、省電力特性に優れたシステムを実現することが可能となり得る。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、下記(1)項ないし(7)項の各々が、請求項1ないし請求項7の各々に相当する。
(1)前後左右4つの車輪に対応して設けられ、それぞれが、それら4つの車輪のうち自身に対応するものと車体とを相互に弾性的に支持する4つのサスペンションスプリングと、
前記4つの車輪に対応して設けられ、それぞれが、前記4つのサスペンションスプリングのうちの自身に対応するものと並設されるとともに、動力源としての電動モータを有し、その電動モータの力に依拠して前記4つの車輪のうちの自身が対応するものと車体とを接近・離間させる方向の力であるアクチュエータ力を発揮する4つの電磁式アクチュエータと、
それら4つの電磁式アクチュエータの各々の電動モータの作動を制御することで、その各々が発揮するアクチュエータ力が、その各々に対応する車輪および車体のそれらの接近・離間方向における振動を減衰させる減衰力として発揮されるとともに、車体の姿勢を制御すべくその各々が対応する車輪と車体とを接近あるいは離間させる姿勢制御力として発揮されるように、前記4つの電磁式アクチュエータを制御可能な制御装置と
を備えた車両用サスペンションシステムであって、
前記制御装置が、特定の状況下において、前輪側と後輪側との一方の2つの車輪に対応して設けられた2つの電磁式アクチュエータの各々が発揮する前記姿勢制御力を制限するように構成された車両用サスペンションシステム。
本項に記載の「電磁式アクチュエータ」は、電動モータ(回転モータであってもリニアモータであってもよい)の力に依拠してアクチュエータ力を発揮するように構成されている。アクチュエータは、電動モータが外部力によって動作させられることによって生じる起電力に依拠してアクチュエータ力を発揮することが可能であり、また、電源から供給される電気エネルギによってアクチュエータ力を発揮することも可能である。一方で、アクチュエータ力は減衰力として発揮されることから、アクチュエータはショックアブソーバとしての機能を有している。その機能に加え、アクチュエータは、車輪と車体とを積極的に接近離間させることが可能であることから、車体の姿勢を制御する機能を有している。つまり、アクチュエータ力を、車体の姿勢を制御する姿勢制御力として発揮させることも可能なのである。この姿勢制御力は、車体の姿勢変化を抑制する力であり、例えば、車体のロールを抑制するロール抑制力、車体のピッチを抑制するピッチ抑制力等として機能するように構成することが可能である。
電磁式アクチュエータが発揮する減衰力は、車輪と車体との接近・離間方向の振動を阻止する方向の抵抗力であり、この抵抗力によって車輪および車体の振動を減衰することができる。アクチュエータが、車輪および車体の動作速度に応じた減衰力を発揮する場合に、車輪および車体の動作速度に応じた減衰力を発揮するためのゲイン、所謂減衰係数を比較的小さく設定することで、減衰力を上述の起電力に依拠して発生させることが可能となる。つまり、アクチュエータが減衰力を発揮する際に、電動モータが電源からの電力供給をさほど必要としないようにすることが可能である。また、減衰力を、概ね、上述の起電力に依拠して発揮させるために、そのような特性のモータを採用することも可能である。一方、姿勢制御力は、減衰力と異なり、車輪および車体の動作速度に依存しない力であり、上述の起電力に依拠したアクチュエータ力だけで車体の姿勢変化を抑制することは困難である。このことから、アクチュエータが姿勢制御力を発揮する際には、概して、電動モータは電源から電力が供給されて作動することになる。したがって、アクチュエータが発揮する姿勢制御力を制限することで、そのアクチュエータの有する電動モータの電力消費が効果的に抑制されることになる。
本項の態様によれば、特定の状況下において、4つのアクチュエータのうちの2つのアクチュエータが発揮する姿勢制御力だけが制限され、残りの2つのアクチュエータが発揮する姿勢制御力は制限されないようにすることができ、そのようにすれば車体の姿勢を制御する機能を有するとともに省電力特性に優れた電磁式サスペンションシステムが実現可能となる。また、さらに、4つのアクチュエータの発揮する減衰力を制限することなく適切に発揮させることもでき、ショックアブソーバとしての機能が損なわれることのないサスペンションシステムが実現可能となる。
本項にいう「特定の状況」は、特に限定はされないが、例えば、運転者の意思によってスイッチ等が操作され、そのスイッチ等があらかじめ設定された状態にある状況とすることが可能であり、また、例えば、後に説明するように、電動モータに電力を供給するバッテリが低い充電状態(以下、「低充電状態」という場合がある)にある状況とすることが可能である。また、本項にいう「姿勢制御力を制限する」とは、姿勢制御力の大きさを小さくすればよく、後に説明するように、姿勢制御力を発揮しないように制限することも含まれる。姿勢制御力の大きさを小さくする場合には、例えば、姿勢制御力をバッテリの充電状態に応じて小さくすることが可能である。具体的に言えば、バッテリの充電状態を指標するバッテリの充電量が少ないほど、姿勢制御力を小さくするように制限することが可能である。
本項の態様では、前輪側のアクチュエータの発揮する姿勢制御力を制限する態様と、後輪側のアクチュエータの発揮する姿勢制御力を制限する態様とのいずれかが採用される。いずれの態様が採用されるかはどのように決定されてもよいが、例えば、前輪側と後輪側との車体の分担荷重の違いによって、いずれの態様が採用されるかを決めることが可能である。例えば、前輪側と後輪側との車体の分担荷重が異なる場合には、前輪側に配設されるサスペンションスプリングと後輪側に配設されるサスペンションスプリングとでは、一般的に、車体の分担荷重の大きい側に配設されるサスペンションスプリングのほうが高い剛性とされている。このことから、車体の分担荷重が大きい側は、車体の分担荷重が小さい側よりも、車輪と車体とを接近離間させ難く、車体の姿勢変化を抑制する場合には、前輪側と後輪側との車体の分担荷重の大きい側のアクチュエータは、分担荷重の小さい側のアクチュエータより、大きな姿勢制御力を発揮する必要がある。したがって、前輪側と後輪側との車体の分担荷重の大きい側のアクチュエータの発揮する姿勢制御力を制限することで、より省電力特性に優れたサスペンションシステムが実現可能となる。
アクチュエータは、一般的に、車輪を保持するロアアーム等の車輪保持部材と車体のタイヤハウジング等に設けられるマウント部との間に取付られている。例えば、車輪保持部材の一端部が車輪を保持し、車輪保持部材の他端部が車体に回動可能に連結され、車輪と車体との接近離間に伴って、車輪が車輪保持部材の車体への連結位置を中心に回動する構造の車両において、アクチュエータの車輪保持部材への取付位置と、その車輪保持部材の車体への連結位置との距離が、前輪側と後輪側とでは異なる場合がある。このような場合には、車体の姿勢変化を抑制する際に、てこの原理から、アクチュエータの車輪保持部材への取付位置が車輪保持部材の車体への連結位置に近いほど、アクチュエータは大きな姿勢制御力を発揮させる必要がある。したがって、前輪側のアクチュエータと後輪側のアクチュエータとのうちでアクチュエータの車輪保持部材への取付位置とその車輪保持部材の車体への連結位置との距離が短い方のアクチュエータの発揮する姿勢制御力を制限することで、より省電力特性の優れたサスペンションシステムが実現可能となる。また、例えば、車両の旋回時には、旋回内輪に対応するアクチュエータが、車輪と車体とを接近させる方向(以下、「バウンド方向」という場合がある)に姿勢制御力を発揮し、旋回外輪に対応するアクチュエータが、車輪と車体とを離間させる方向(以下、「リバウンド方向」という場合がある)に姿勢制御力を発揮することで車体のロールを抑制することが可能である。このように車体のロールを抑制する際に、同じロール抑制効果を得ようとする場合には、それぞれのアクチュエータ間の距離、詳しく言えば、それぞれのアクチュエータが取付けられた車体側のマウント部間の距離が短いほど、それぞれのアクチュエータは大きな姿勢制御力を発揮する必要がある。したがって、前輪側のマウント部間の距離と後輪側のマウント部間の距離とが異なる場合に、マウント部間の距離の短い方に取付けられたアクチュエータの発揮する姿勢制御力を制限することで、より省電力特性に優れたサスペンションシステムが実現可能となる。
(2)前記制御装置が、前記特定の状況下において、前記2つの電磁式アクチュエータの各々が前記姿勢制御力を発揮しないようにそれらの各々の前記姿勢制御力を制限するように構成された(1)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項の態様は、姿勢制御力の制限の態様を、姿勢制御力を発揮しない態様に限定した態様である。本項の態様によれば、4つのアクチュエータのうちの2つのアクチュエータが姿勢制御力を全く発揮しないことから、その2つのアクチュエータの有する電動モータの電力消費が効果的に抑制され、省電力特性に優れたサスペンションシステムが実現可能となる。
(3)前記特定の状況下として、前記4つの電磁式アクチュエータの各々が有する電動モータに電力を供給するバッテリが低充電状態にある状況下において、前記2つの電磁式アクチュエータの各々が発揮する姿勢制御力を制限するように構成された(1)項または(2)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項の態様は、特定の状況を、バッテリが低充電状態にある状況に限定した態様である。本項の態様によれば、バッテリの充電状態が、ほとんど空の状態になるような事態をできる限り回避することが可能となる。例えば、バッテリの充電量があらかじめ設定された閾量以下となった場合に、姿勢制御力を制限するような態様とすることが可能である。
(4)前記2つの電磁式アクチュエータが、前輪側と後輪側とのうちの車体の分担荷重が大きい側の2つの車輪に対応して設けられたものである(1)項ないし(3)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
本項の態様によれば、上述のように、より省電力特性に優れたサスペンションシステムが実現可能となる。具体的に言えば、例えば、車両の前方にエンジンが設けられる車両では、一般的に前輪側の車体の分担荷重が大きいことから、その場合には、前輪側のアクチュエータの発揮する姿勢制御力を制限すればよい。
(5)前記姿勢制御力が、車体のロールを抑制するロール抑制力と、車体のピッチを抑制するピッチ抑制力との少なくとも一方を含む(1)項ないし(4)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
本項の態様のように、車体のロールに伴う車体の姿勢変化と車体のピッチに伴う車体の姿勢変化との少なくとも一方を抑制することで、乗り心地等を向上させることが可能となる。
(6)前輪側と後輪側との一方の2つの車輪に対応して設けられた2つの電磁式アクチュエータの各々が発揮する前記姿勢制御力が制限される場合に、その制限に応じて、前輪側と後輪側との他方に設けられた2つの電磁式アクチュエータの各々が発揮する姿勢制御力を増加させるように構成された(1)項ないし(5)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、4つのアクチュエータのうちの2つのアクチュエータが発揮する姿勢制御力が制限されることから損なわれる機能、つまり、姿勢を制御する機能を、残りの2つのアクチュエータに補助させることで姿勢を制御する機能を担保し得る態様である。例えば、車体にピッチが発生するような場合に、車体の前傾姿勢、若しくは、後傾姿勢を抑制するべく、前輪側と後輪側との一方側のアクチュエータがバウンド方向の姿勢制御力を発揮し、他方側のアクチュエータがリバウンド方向の姿勢制御力を発揮して、車体の姿勢変化を抑制することが可能であるが、前輪側と後輪側とのいずれかのアクチュエータが発揮する姿勢制御力が制限されると、車体の前後方向の傾斜が充分に抑制されない事態が生じる。本項の態様は、このような事態を解消あるいは緩和するものであり、本項の態様によれば、姿勢制御力が制限されないアクチュエータが、後に詳しく説明するように、姿勢制御力の制限による姿勢制御力の減少分に応じた大きさの姿勢制御力をさらに発揮することで、車体の前後方向の傾斜を適切に抑制することが可能となる。また、例えば、車体にロールが発生するような場合には、上述のように、旋回内輪側のアクチュエータがバウンド方向の姿勢制御力を発揮し、旋回外輪側のアクチュエータがリバウンド方向の姿勢制御力を発揮して、車体のロールを抑制することが可能であるが、前輪側と後輪側とのいずれかのアクチュエータが発揮する姿勢制御力が制限されると、車体のロールが充分に抑制されない事態が生じる。このような事態を解消あるいは緩和するため、本項の態様では、姿勢制御力が制限されないアクチュエータが発揮する姿勢制御力を、制限されることによって発揮されない姿勢制御力に応じて増加させることが可能である。なお、その増加させられた姿勢制御力は、車体に対して比較的大きな捩り力として作用するが、車体の捩り剛性は比較的高いことから、一方だけ増加させても、車体のロールを適切に抑制することが可能となるのである。
また、例えば、前輪側と後輪側とで車体の分担荷重が異なる場合には、上述のように、車体の分担荷重が小さい側は、車体の分担荷重が大きい側よりも、車輪と車体とを接近離間させ易い。このことを考慮すれば、例えば、車輪と車体とを接近離間させ易い側のアクチュエータに対して姿勢制御力を増加させ、車輪と車体とを接近離間させ難い側のアクチュエータに対して姿勢制御力を制限するように構成することが可能である。このような構成を採用すれば、姿勢を制御する機能を担保しつつ、省電力特性に優れたサスペンションシステムが実現可能となる。
本項の態様のように、「姿勢制御力を増加させる」場合、例えば、4つのアクチュエータのうちの2つのアクチュエータが発揮する姿勢制御力の大きさを小さくするほど、残りの2つのアクチュエータが発揮する姿勢制御力の大きさを大きくすることが可能である。そのようにすれば、姿勢制御力が増加させられたアクチュエータが、姿勢制御力が制限されることから損なわれる上述の機能を効果的にカバーすることができ、車体の姿勢変化を適切に抑制することが可能となる。なお、姿勢制御力を増加させる場合には、姿勢制御力が制限されることから損なわれる上述の機能を充分に担保するように、つまり、車体の姿勢変化が充分に抑制される程度に、姿勢制御力を増加させることが望ましい。
(7)当該車両用サスペンションシステムが、前記4つの電磁式アクチュエータの各々が有する電動モータによって発電された電力を、それら電動モータへ電力を供給するバッテリに回生可能に構成された(1)項ないし(6)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
本項の態様によれば、より省電力特性の優れた電磁式サスペンションシステムが実現可能となる。具体的には、例えば、電動モータをインバータ等の駆動回路を介してバッテリと連結し、インバータ等によって電動モータを制御するようなシステムとする場合に、発電された電力をインバータ等の作動によって回生することが可能となり得る。
以下、請求可能発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、本請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
≪サスペンションシステムの構成および機能≫
図1に、本実施例の車両用サスペンションシステム10を模式的に示す。本サスペンションシステム10は、前後左右の車輪12の各々に対応する独立懸架式の4つのサスペンション装置を備えており、それらサスペンション装置の各々は、サスペンションスプリングとショックアブソーバとが一体化されたスプリング・アブソーバAssy20を有している。車輪12,スプリング・アブソーバAssy20は総称であり、4つの車輪のいずれに対応するものであるかを明確にする必要のある場合には、図に示すように、車輪位置を示す添え字として、左前輪,右前輪,左後輪,右後輪の各々に対応するものにFL,FR,RL,RRを付す場合がある。
スプリング・アブソーバAssy20は、図2に示すように、車輪12を保持する車輪保持部材としてのサスペンションロアアーム22と車体に設けられたマウント部24との間に、それらを連結するようにして配設された電磁式ショックアブソーバとしての電磁式アクチュエータ26と、それと並列的に設けられたサスペンションスプリングとしてのコイルスプリング28とを備えている。
アクチュエータ26は、アウターチューブ30と、そのアウターチューブ30に嵌入してアウターチューブ30の上端部から上方に突出するインナチューブ32とを含んで構成されている。アウターチューブ30は、それの下端部に設けられた取付部材34を介してロアアーム22に連結され、一方、インナチューブ32は、それの上端部に形成されたフランジ部36においてマウント部24に連結されている。アウターチューブ30には、その内壁面にアクチュエータ26の軸線の延びる方向(以下、「軸線方向」という場合がある)に延びるようにして1対のガイド溝38が設けられるとともに、それらのガイド溝38の各々には、インナチューブ32の下端部に付設された1対のキー40の各々が嵌まるようにされており、それらガイド溝38およびキー40によって、アウターチューブ30とインナチューブ32とが、相対回転不能、軸線方向に相対移動可能とされている。
また、アクチュエータ26は、ねじ溝が形成されたねじロッド50と、ベアリングボールを保持してそのねじロッド50と螺合するナット52とを含んで構成されたボールねじ機構と、電動モータ54(3相のDCブラシレスモータであり、以下、単に「モータ54」という場合がある)とを備えている。モータ54はモータケース56に固定して収容されるとともに、そのモータケース56の鍔部がマウント部24の上面側に固定されており、モータケース56の鍔部にインナチューブ32のフランジ部36が固定されていることで、インナーチューブ32は、モータケース56を介してマウント部24に連結されている。モータ54の回転軸であるモータ軸58は、ねじロッド50の上端部と一体的に接続されている。つまり、ねじロッド50は、モータ軸58を延長する状態でインナチューブ32内に配設され、モータ54によって回転させられる。一方、ナット52は、ねじロッド50と螺合させられた状態で、アウタチューブ30の内底部に付設されたナット支持筒60の上端部に固定支持されている。なお、アウターチューブ30には、その外周部に環状の下部リテーナ62が設けられ、この下部リテーナ62と、マウント部24の下面側に付設された防振ゴム64を介して設けられた環状の上部リテーナ66とによって、コイルスプリング28が挟まれる状態で支持されている。
車体と車輪12とが接近・離間する場合、アウターチューブ30とインナチューブ32とは、軸線方向に相対運動する。その相対運動に伴って、ねじロッド50とナット52とが軸線方向に相対運動するとともに、ねじロッド50がナット52に対して回転する。モータ54は、ねじロッド50に回転トルクを付与可能とされ、この回転トルクによって、車体と車輪12との接近・離間に対して、その接近・離間を阻止する方向の抵抗力を発生させることが可能とされている。この抵抗力が、車輪12および車体のそれらの接近・離間方向における振動を減衰する減衰力となることで、アクチュエータ26は、ショックアブソーバとして機能する。すなわち、車体と車輪12とを接近・離間させる方向の力であるアクチュエータ力を減衰力として作用させることが可能とされているのである。また、アクチュエータ26は、アクチュエータ力によって、車体と車輪12とを接近・離間させる機能をも有している。この機能により、旋回時の車体のロール、加速・減速時の車体のピッチ等による車体の姿勢変化を効果的に抑制することが可能とされている。つまり、アクチュエータ力を車体の姿勢を制御する力である姿勢制御力として発揮させることも可能とされているのである。
なお、アウタチューブ30の上端内壁面には環状の緩衝ゴム68が貼着されており、アウタチューブ30の内部底壁面にも緩衝ゴム70が貼着されている。車体と車輪12とが接近・離間する際、それらが離間する方向(以下、「リバウンド方向」という場合がある)にある程度相対移動した場合には、キー40が緩衝ゴム68を介してアウターチューブ30の縁部72に当接し、逆に、車体と車輪12とが接近する方向(以下、「バウンド方向」という場合がある)にある程度相対移動した場合には、ねじロッド50の下端が緩衝ゴム70を介してアウタチューブ30の内部底壁面に当接するようになっている。つまり、スプリング・アブソーバAssy20は、車輪12と車体との接近・離間に対するストッパ(いわゆるバウンドストッパ,リバウンドストッパ)を有しているのである。
本サスペンションシステム10を搭載する車両においては、図1に示すように、車両の前方にエンジン76が搭載され、そのエンジン76によってトランスアクスル78を介して駆動輪としての前輪12FR,FLを駆動させている。つまり、駆動方式として、FF方式が採用されている。このため、前輪側の車両の分担荷重が後輪側の車両の分担荷重より大きくされている。
また、本サスペンションシステム10には、アクチュエータ26の作動、つまり、アクチュエータ力を制御する制御装置として、アクチュエータ電子制御ユニット(アクチュエータECU)80が設けられている。このアクチュエータECU80は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータを主体として構成されているコントローラ82と、各アクチュエータ26が有するモータ54に対応する駆動回路としてのインバータ84とを有している。各電動モータ54には、対応するインバータ84を介して、電力供給源としてのバッテリ86から電力が供給される。なお、電動モータ54は定電圧駆動されることから、電動モータ54への供給電力量は、供給電流量を変更することによって変更され、電動モータ54の発揮する力は、その供給電流量に応じた力となる。ちなみに、供給電流量は、各インバータ84がPWM(Pulse Width Modulation)によるパルスオン時間とパルスオフ時間との比(デューティ比)を変更することによって行われる。また、コントローラ82には、車両走行速度(以下、「車速」と略す場合がある)を検出するための車速センサ88,ステアリングホイールの操作角を検出するための操作角センサ90,車体に実際に発生する横加速度である実横加速度を検出する横加速度センサ92,各車輪12に対応する車体の各マウント部24の縦加速度を検出する4つの縦加速度センサ94,各車輪12の縦加速度を検出する4つの縦加速度センサ96,車体に実際に発生する前後加速度である実前後加速度を検出する前後加速度センサ98,アクセルスロットルの開度を検出するスロットルセンサ100,ブレーキのマスタシリンダ圧を検出するブレーキ圧センサ102,モータ54の回転角を検出する回転角センサ104,バッテリ86の充電量を検出するための充電量センサ106が接続されている。(図1では、それぞれ「v」,「δ」,「Gy」,「GtU」,「GtL」,「Gzg」,「Sr」,「Br」,「ω」,「E」と表されている)。コントローラ82は、各インバータ84にも接続され、それらを制御することで、各アクチュエータ26の発揮するアクチュエータ力を制御するものとされている。コントローラ82のコンピュータが備えるROMには、後に説明するところのアクチュエータ制御に関するプログラム,各種のデータ等が記憶されている。
≪サスペンションシステムの制御≫
本サスペンションシステム10では、4つのアクチュエータ26をそれぞれ独立して制御することが可能となっている。つまり、アクチュエータ力が、それぞれ、独立して制御されて、車輪および車体の振動を減衰する制御(以下、「振動減衰制御」という場合がある),車体のロールを抑制する制御(以下「ロール抑制制御」という場合がある),車体のピッチを抑制する制御(以下、「ピッチ抑制制御」という場合がある)が実行される。上記振動減衰制御,ロール抑制制御,ピッチ抑制制御は、アクチュエータ力を、それぞれ、減衰力,ロール抑制力,ピッチ抑制力として作用させることによって実行される。詳しく言えば、振動減衰制御,ロール抑制制御,ピッチ抑制制御の各制御ごとのアクチュエータ力である減衰アクチュエータ力成分,ロール抑制アクチュエータ力成分,ピッチ抑制アクチュエータ力成分を合計した目標アクチュエータ力を決定し、アクチュエータ26が、その目標アクチュエータ力を発揮するように制御されることで、通常、一元的に実行される。以下に、振動減衰制御,ロール抑制制御,ピッチ抑制制御の各々を、それら各々におけるアクチュエータ力成分の決定方法を中心に詳しく説明するとともに、アクチュエータ力を制御するためのモータ54の作動制御を詳しく説明する。
i)振動減衰制御
振動減衰制御では、車輪および車体の振動を減衰するために車輪および車体の振動の速度に応じた大きさのアクチュエータ力を発揮させるべく、減衰アクチュエータ力成分FGが決定される。具体的には、車体のマウント部24に設けられた縦加速度センサ94によって検出され計算される車体のマウント部24の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね上速度VUと、ロアアーム22に設けられた縦加速度センサ96によって検出され計算される車輪の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね下速度VLとに基づいて、次式に従って、減衰アクチュエータ力成分FGが演算される。
G=CU・VU−CL・VL
ここで、CUは、車体のマウント部24の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発揮させるためのゲインであり、CLは、車輪12の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発揮させるためのゲインである。つまり、CU,CLは、所謂減衰係数である。なお、減衰アクチュエータ力成分FGは、他の手法で決定することも可能である。例えば、車輪と車体との相対速度としてのばね上ばね下相対速度を指標するモータ54の回転速度Vに基づいて、次式に従って決定することも可能である。
G=C・V(C:減衰係数)
ii)ロール抑制制御
ロール抑制制御では、車両の旋回時において、その旋回に起因するロールモーメントに応じて、旋回内輪側のアクチュエータ26にバウンド方向のアクチュエータ力を、旋回外輪側のアクチュエータ26にリバウンド方向のアクチュエータ力を、それぞれ、ロール抑制力として発揮させる。具体的に言えば、まず、車体が受けるロールモーメントを指標する横加速度として、ステアリングホイールの操舵角δと車両走行速度vに基づいて推定された推定横加速度Gycと、実測された実横加速度Gyrとに基づいて、制御に利用される横加速度である制御横加速度Gy*が、次式に従って決定され、
Gy*=KA・Gyc+KB・Gyr (KA,KBはゲイン)
そのように決定された制御横加速度Gy*に基づいて、ロール抑制アクチュエータ力成分FRが決定される。コントローラ82内には制御横加速度Gy*をパラメータとするロール抑制アクチュエータ力成分FRのマップデータが格納されており、そのマップデータを参照して、ロール抑制アクチュエータ力成分FRが決定される。なお、本システムを搭載する車両においては、前に説明したように、前輪側の車両の分担荷重が後輪側の車両の分担荷重より大きくされており、車体にロールが発生するような場合に、前輪側のアクチュエータ26FR,FLのロール抑制アクチュエータ力成分FRは、後輪側のアクチュエータ26RR,RLのロール抑制アクチュエータ力成分FRより大きくなるように決定される。
iii)ピッチ抑制制御
ピッチ抑制制御では、車体の制動時等に発生する車体のノーズダイブに対しては、そのノーズダイブを生じさせるピッチモーメントに応じて、前輪側のアクチュエータ26FL,FRにリバウンド方向のアクチュエータ力を、後輪側のアクチュエータ26RL,RRにバウンド方向のアクチュエータ力をそれぞれピッチ抑制力として発揮させることで、そのノーズダイブが抑制され、車体の加速時等に発生する車体のスクワットに対しては、そのスクワットを生じさせるピッチモーメントに応じて、後輪側のアクチュエータ26RL,RRにリバウンド方向のアクチュエータ力を、前輪側のアクチュエータ26FL,FRにバウンド方向のアクチュエータ力をピッチ抑制力として発揮させることで、そのスクワットが抑制される。具体的には、車体が受けるピッチモーメントを指標する前後加速度として、実測された実前後加速度Gzgが採用され、その実前後加速度Gzgに基づいて、ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPが、次式に従って決定される。
P=KC・Gzg (KCはゲイン)
なお、前述の車輪の分担荷重の関係から、車体にピッチが発生するような場合に、前輪側のアクチュエータ26FR,FLのピッチ抑制アクチュエータ力成分FPは、後輪側のアクチュエータ26RR,RLのピッチ抑制アクチュエータ力成分FPより大きくなるように決定される。
iv)アクチュエータ力とモータの作動制御
上述のように減衰アクチュエータ力成分FG,ロール抑制アクチュエータ力成分FR,ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPが決定されると、次式に従って目標アクチュエータ力FAが決定され、
A=FG+FR+FP
決定された目標アクチュエータ力FAを発揮するようにアクチュエータ26が制御される。目標アクチュエータ力FAを発揮させるためのモータ54の作動制御は、インバータ84によって行われる。詳しく言えば、決定された目標アクチュエータ力FAに基づくモータ力方向およびデューティ比についての指令がインバータ84に発令され、インバータ84の備えるスイッチング素子が切換えられて、電動モータ54が、その発令されたモータ力方向に、そのデューティ比に応じた大きさのアクチュエータ力を発揮するのである。
モータ54の作動状態は、モータ54がバッテリ86からの電力を受けてアクチュエータ力を発揮している状態と、モータ54が発電しつつアクチュエータ力を発揮している状態との2つが存在し、それらのいずれの状態となるかは、モータ54の回転速度とアクチュエータ力との関係によって定まる。図3に、モータ54の回転速度Vとアクチュエータ力に対応するモータ54のトルクTqとの関係を概念的に示す。この図における領域(a)および領域(b)は、モータ54の回転方向とは反対方向にトルクTqを発揮させる領域であり、領域(c)は、モータ54の回転方向にトルクTqを発揮させる領域である。領域(a)と領域(b)とを区画する線は、短絡特性線であり、モータ54の各相への通電端子を相互に短絡させた場合の特性、すなわち、いわゆる短絡制動させた場合に得られるモータ54の回転速度VとトルクTqの大きさとの関係を示す特性線である。この短絡特性線とモータ54の回転速度Vを示す軸線(横軸)とに囲まれる領域(a)は、いわゆる回生制動領域であり、モータ54が、発電機として機能し、起電力に依拠して、制動トルクを発揮するとともに発電した電力を電源に回生可能な領域となる。また、短絡特性線とモータ54のトルクTqを示す軸線(縦軸)とに囲まれる領域(b)は、いわゆる逆転制動領域であり、モータ54が電源から電力の供給を受けて制動トルクを発生する領域となる。また、領域(c)は、モータ54が電源から電力の供給を受けてモータを回転させるあるいはモータ54の回転を助勢するトルクを発生する領域となる。
本サスペンションシステム10では、モータ54は、アクチュエータ26が減衰アクチュエータ力成分FGを発揮する際に、特に大きな減衰アクチュエータ力成分FGが発揮される場合を除いて、概ね上述の回生制動領域で作動するような特性のモータとされている。つまり、アクチュエータ26が減衰アクチュエータ力成分FGのみを発揮するような場合には、多くの場合に、モータ54は、上記領域(a)において力を発生しており、概ねバッテリ86からの電力を受けずにアクチュエータ力を発揮させることが可能である。それに対して、ロール抑制アクチュエータ力成分FR,ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPは、モータ54の回転速度Vに依拠しないアクチュエータ力である。そのことから、アクチュエータ26がロール抑制アクチュエータ力成分FR,ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPを発揮するような場合には、モータ54は、概ね、上記領域(b)あるいは領域(c)において力を発生しており、バッテリ86からの電力を受けてアクチュエータ力を発揮することとなる。なお、アクチュエータ26が減衰アクチュエータ力成分FGとロール抑制アクチュエータ力成分FR,ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPとを同時に発揮するような場合には、その時点でのアクチュエータ力とモータ54の回転速度Vとの関係に応じて、モータ54は、上記領域(a)〜(c)のいずれかの領域において力を発生することになり、バッテリ86からの電力、若しくは、上述の起電力に依拠してアクチュエータ力を発揮することとなる。
≪低充電状態における制御≫
ロール抑制アクチュエータ力成分FR,ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPが発揮される場合には、前に説明したように、何某かの電力がバッテリ86から消費されることから、バッテリ86の充電状態が低充電状態の場合において、ロール抑制アクチュエータ力成分FR,ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPが発揮されると、バッテリ86の充電状態が殆ど空の状態になる虞がある。そこで、バッテリ86が低充電状態になる状況のような特定の状況下において、バッテリ86からの電力の消費を抑制するべく、ロール抑制アクチュエータ力成分FR,ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPを制限することが考えられる。詳しく言えば、アクチュエータ26がロール抑制アクチュエータ力成分FR,ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPを発揮しないようにして、つまり、ロール抑制制御およびピッチ抑制制御の実行を禁止して、振動減衰制御のみを実行することが考えられる。しかし、全ての車輪12に対応するアクチュエータ26に対して、ロール抑制制御およびピッチ抑制制御の実行が禁止されると、車体の姿勢を制御できずに、車体の安定性に悪影響をおよぼす虞がある。一方、前に説明したように、車体に発生するロール,ピッチを抑制するような場合に、前輪側のアクチュエータ26FR,FLは、後輪側のアクチュエータ26より大きなロール抑制力,ピッチ抑制力を発揮する必要があることから、前輪側のアクチュエータ26FR,FLのモータ54の消費電力は、後輪側のアクチュエータ26RR,RLのモータ54の消費電力より多い。以上のことを考慮して、本サスペンションシステム10においては、バッテリ86の低充電状態時に、前輪側のアクチュエータ26FR,FLに対しては、ロール抑制制御とピッチ抑制制御との実行を禁止し、一方、後輪側アクチュエータ26RR,RLに対しては、車体にロール,ピッチが発生するような場合に、車体の姿勢変化を後輪側アクチュエータ26RR,RLのみによって抑制するような制御を実行する。
具体的には、前輪側のアクチュエータ26FR,FLは、ロール抑制アクチュエータ力成分FRとピッチ抑制アクチュエータ力成分FPとを発揮せずに、減衰アクチュエータ力成分FGだけを発揮する。つまり、前輪側のアクチュエータ26FR,FLに対する目標アクチュエータ力FAは、減衰アクチュエータ力成分FGに決定される。一方、後輪側のアクチュエータ26RR,RLは、減衰アクチュエータ力成分FGを発揮するとともに、ロール抑制アクチュエータ力成分FRとピッチ抑制アクチュエータ力成分FPとを増加させて発揮する。つまり、後輪側アクチュエータ26RR,RLに対する目標アクチュエータ力FAは、次式に従って決定される。
A=FG+K1・FR+K2・FP
ここで、K1,K2は、ゲインであり(K1,K2>1)、このゲインK1は、前輪側と後輪側との分担荷重差等を考慮して、後輪側アクチュエータ26RR,RLのみによって、車体に発生するロールを適切に抑制できるように設定されたゲインである。詳しく言えば、例えば、車両旋回時等に車体にロールが発生するような場合に、バッテリ86の低充電状態時には、前輪側のアクチュエータ26FR,FLがロール抑制アクチュエータ力成分FRを発揮しないことから、車体のロールは適切に抑制されないことになる。そこで、後輪側のアクチュエータ26RR,RLに対して、ロール抑制アクチュエータ力成分を増加させて、車体のロールを適切に抑制するのである。また、ゲインK2は、前輪側と後輪側との分担荷重差等を考慮して、後輪側アクチュエータ26RR,RLのみによって、車体に発生するピッチを適切に抑制できるように設定されたゲインである。詳しく言えば、例えば、制動時,加速度時等に車体にピッチが発生するような場合に、バッテリ86の低充電状態時には、前輪側のアクチュエータ26FR,FLがピッチ抑制アクチュエータ力成分FPを発揮しないことから、車体のピッチは適切に抑制されないことになる。そこで、後輪側のアクチュエータ26RR,RLに対して、ピッチ抑制アクチュエータ力成分を増加させて、車体のピッチを適切に抑制するのである。
≪アクチュエータ制御プログラム≫
上述のようなアクチュエータ26の制御は、図4にフローチャートを示すアクチュエータ制御プログラムが、イグニッションスイッチがON状態とされている間、短い時間間隔(例えば、数msec)をおいてコントローラ82により繰り返し実行されることによって行われる。以下に、その制御のフローを、図に示すフローチャートを参照しつつ、簡単に説明する。
アクチュエータ制御プログラムは、4つの車輪12にそれぞれ設けられたスプリング・アブソーバAssy20のアクチュエータ26それぞれに対して実行される。以降の説明においては、説明の簡略化に配慮して、1つのアクチュエータ26に対しての本プログラムによる処理について説明するが、いずれのアクチュエータに対する処理であるかを明確にする必要のある場合には、車輪位置を示す添え字を付して説明する場合がある。本プログラムに従う処理では、まず、ステップ1(以下、単に「S1」と略す。他のステップについても同様とする)において、振動減衰制御を実行するため、車体の振動速度VUと車輪の振動速度VLとに基づいて、減衰アクチュエータ力成分FGが決定される。
続いて、S2において、車体のロールの発生の有無が判断される。具体的には、ステアリングホイールの操作角が閾角度以上、かつ、車速が閾速以上となった場合に、車両の旋回に起因する車体のロールが実質的に発生するあるいは発生していると判断される。車体のロールが発生するあるいは発生していると判断された場合には、S3において、ロール抑制制御を実行するため、横加速度に基づいて、ロール抑制アクチュエータ力成分FRが決定される。車体のロールが発生しないあるいは発生していないと判断された場合には、S4において、ロール抑制アクチュエータ力成分FRが0に決定される。次に、S5において、車体のピッチの発生の有無が判断される。具体的には、上述のように、車体のピッチにはノーズダイブとスクワットとがあることから、前後加速度の絶対値が閾加速度以上、かつ、ブレーキ圧が閾圧以上となった場合に、車体がノーズダイブするあるいはしていると判断され、前後加速度の絶対値が閾加速度以上、かつ、アクセルスロットの開度が閾値以上となった場合に、車体はスクワットするあるいはしていると判断される。車体にノーズダイブ・スクワットのいずれか一方が発生するあるいは発生していると判断された場合には、S6において、ピッチ抑制制御を実行するため、前後加速度に基づいて、ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPが決定される。車体にノーズダイブ・スクワットのいずれも発生しないあるいは発生していないと判断された場合には、S7において、ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPが0に決定される。
続いて、S8において、充電量センサ106によってバッテリ86の充電量Eが検出され、S9において、充電量Eが閾充電量E1以下であるか否かが判断される。充電量Eが閾充電量E1以下である場合、つまり、バッテリ86の充電状態が低充電状態である場合に、S10において、本プログラムによる処理がいずれの車輪12に対応するアクチュエータ26に対して実行されているか否かが判断される。本プログラムによる処理が前輪側のアクチュエータ26FR,FLに対して実行されていると判断された場合には、S11において、目標アクチュエータ力FAが減衰アクチュエータ力成分FGに決定され、一方、本プログラムによる処理が後輪側のアクチュエータ26RR,RLに対して実行されていると判断された場合には、S12において、上述のように目標アクチュエータ力FAが決定される。また、充電量Eが閾充電量E1より大きい場合には、S13において、減衰アクチュエータ力成分FG,ロール抑制アクチュエータ力成分FR,ピッチ抑制アクチュエータ力成分FPが合計されて目標アクチュエータ力FAが決定される。目標アクチュエータ力FAが決定された後に、S14において、決定された目標アクチュエータ力FAに対応する制御信号が、インバータ84に送られ、インバータ84によりモータ54が制御される。それらの処理により、モータ54は、決定された目標アクチュエータ力FAを発揮するように作動制御される。
≪コントローラの機能構成≫
以上のような制御プログラムが実行されて機能する本サスペンションシステム10のコントローラ82は、その実行処理に依拠すれば、図5に示すような機能構成を有するものと考えることができる。その機能構成図から解るように、コントローラ82は、S1の処理を実行する機能部、つまり、減衰アクチュエータ力成分FGを決定する機能部として、減衰力決定部110を、S2からS7の処理を実行する機能部、つまり、姿勢制御力としてのロール抑制アクチュエータ力成分FRとピッチ抑制アクチュエータ力成分FPとを決定する機能部として、姿勢制御力決定部112を、S9の処理を実行する機能部、つまり、特定の状況としてのバッテリ86が低充電状態である状況であるか否かを判定する機能部として、特定状況判定部114を有している。さらに、コントローラ82は、S11からS13の処理を実行する機能部、つまり、目標アクチュエータ力成分FAを決定する機能部として、目標アクチュエータ力決定部116を有している。なお、目標アクチュエータ力決定部116は、S11の処理を実行する機能部、つまり、前輪側の姿勢制御力を制限して目標アクチュエータ力FAを決定する機能部として、姿勢制御力制限部118を、S12の処理を実行する機能部、つまり、後輪側の姿勢制御力を増加させて目標アクチュエータ力FAを決定する機能部として、姿勢制御力増加部120を備えている。
実施例の車両用サスペンションシステムの全体構成を示す模式図である。 実施例の車両用サスペンションシステムが備えるスプリング・アブソーバAssyを示す正面断面図である。 電動モータの回転速度とトルクとの関係を示す概略図である。 実施例の車両用サスペンションシステムの制御において実行されるアクチュエータ制御プログラムを示すフローチャートである。 実施例の車両用サスペンションシステムの制御を司るアクチュエータ電子制御装置の機能を示すブロック図である。
符号の説明
10:車両用サスペンションシステム 26:電磁式アクチュエータ 28:コイルスプリング(サスペンションスプリング) 54:電動モータ 80:アクチュエータ電子制御ユニット(制御装置) 86:バッテリ










































Claims (7)

  1. 前後左右4つの車輪に対応して設けられ、それぞれが、それら4つの車輪のうち自身に対応するものと車体とを相互に弾性的に支持する4つのサスペンションスプリングと、
    前記4つの車輪に対応して設けられ、それぞれが、前記4つのサスペンションスプリングのうちの自身に対応するものと並設されるとともに、動力源としての電動モータを有し、その電動モータの力に依拠して前記4つの車輪のうちの自身が対応するものと車体とを接近・離間させる方向の力であるアクチュエータ力を発揮する4つの電磁式アクチュエータと、
    それら4つの電磁式アクチュエータの各々の電動モータの作動を制御することで、その各々が発揮するアクチュエータ力が、その各々に対応する車輪および車体のそれらの接近・離間方向における振動を減衰させる減衰力として発揮されるとともに、車体の姿勢を制御すべくその各々が対応する車輪と車体とを接近あるいは離間させる姿勢制御力として発揮されるように、前記4つの電磁式アクチュエータを制御可能な制御装置と
    を備えた車両用サスペンションシステムであって、
    前記制御装置が、特定の状況下において、前輪側と後輪側との一方の2つの車輪に対応して設けられた2つの電磁式アクチュエータの各々が発揮する前記姿勢制御力を制限するように構成された車両用サスペンションシステム。
  2. 前記制御装置が、前記特定の状況下において、前記2つの電磁式アクチュエータの各々が前記姿勢制御力を発揮しないようにそれらの各々の前記姿勢制御力を制限するように構成された請求項1に記載の車両用サスペンションシステム。
  3. 前記特定の状況下として、前記4つの電磁式アクチュエータの各々が有する電動モータに電力を供給するバッテリが低充電状態にある状況下において、前記2つの電磁式アクチュエータの各々が発揮する姿勢制御力を制限するように構成された請求項1または請求項2に記載の車両用サスペンションシステム。
  4. 前記2つの電磁式アクチュエータが、前輪側と後輪側とのうちの車体の分担荷重が大きい側の2つの車輪に対応して設けられたものである請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
  5. 前記姿勢制御力が、車体のロールを抑制するロール抑制力と、車体のピッチを抑制するピッチ抑制力との少なくとも一方を含む請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
  6. 前輪側と後輪側との一方の2つの車輪に対応して設けられた2つの電磁式アクチュエータの各々が発揮する前記姿勢制御力が制限される場合に、その制限に応じて、前輪側と後輪側との他方に設けられた2つの電磁式アクチュエータの各々が発揮する姿勢制御力を増加させるように構成された請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
  7. 当該車両用サスペンションシステムが、前記4つの電磁式アクチュエータの各々が有する電動モータによって発電された電力を、それら電動モータへ電力を供給するバッテリに回生可能に構成された請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。


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