JP2009202623A - 車両用サスペンションシステム - Google Patents

車両用サスペンションシステム Download PDF

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Abstract

【課題】実用性の高い電磁式サスペンションシステムを提供する。
【解決手段】制御目標値決定装置250によって決定された制御目標値に応じたアクチュエータ力を発生させる受信目標値依拠制御に代えて、制御目標値決定装置250が決定した制御目標値に依らずに、専らアクチュエータ30のばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力となるアクチュエータ力を発生させる独行的抵抗発生制御をも実行可能に構成する。例えば、路面の凸所や凹所を車輪が通過する際に独行的抵抗発生制御が実行されるようにすることで、制御目標値決定装置250から制御目標値が送信されるまでの時間および制御目標値決定装置250と駆動装置144との通信にかかる時間とを要することなく、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力を発生させることが可能である。
【選択図】図8

Description

本発明は、電磁式のアクチュエータを含んで構成される車両用サスペンションシステムに関する。
近年では、車両用のサスペンションシステムとして、電磁モータの力に依拠してばね上部とばね下部とに対してそれらが接近・離間する方向の力を発生させる電磁式のアクチュエータを含んで構成される電磁式サスペンションシステムが検討されており、例えば、下記特許文献に記載のシステムが存在する。この電磁式サスペンションシステムは、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づく振動減衰特性を容易に実現できる等の利点から、高性能なシステムとして期待されている。
特開2007−203933号公報
路面の凸所や凹所を車輪が通過する際に、ばね下部に比較的大きな力が加わる場合がある。そのような場合には、ばね下部が勢いよく動作させられ、例えばストッパによりばね上部とばね下部との接近離間動作が停止させられる際の衝撃が比較的大きなものとなる。上記特許文献1に記載されているシステムでは、そのストッパ当たりする際の衝撃を緩和する目的で、ばね上部とばね下部との間の距離が、接近離間動作が止められた場合のそれらの間の距離に近づいた場合、平たく言えば、ストッパクリアランスが小さくなった場合に、アクチュエータの制御を、通常の制御から、その衝撃を緩和するための制御に変更するようにされている。
また、上記特許文献1に記載のシステムは、複数のアクチュエータの各々に対応して電磁モータの作動を制御するための駆動装置が設けられ、その駆動装置が電磁モータを制御するための制御情報が、それら駆動装置を集中して制御する制御装置から送信されるように構成されている。一般的に、制御装置は、アクチュエータに発生させるべきアクチュエータ力についての制御目標値を、時間間隔をおいて繰り返し決定して出力するように構成される。つまり、アクチュエータに目標となるアクチュエータ力を発生させるまでには、制御装置が制御目標値を決定して出力するまでの時間と、制御装置と駆動装置との通信に実際にかかる時間とが必要となる。ところが、路面の凸所や凹所を車輪が通過する際には、ストッパ当たりするまでの時間は比較的短い。そのため、上述の衝撃を緩和する制御においてアクチュエータ力を発生させるまでにそのような時間を要すると、ストッパ当たりする際の衝撃を充分に緩和できるとは言い難く、システムの実用性という点において充分とは言い難い。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高いサスペンションシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のサスペンションシステムは、(A)アクチュエータと、(B)そのアクチュエータが発生させるべきアクチュエータ力についての制御目標値を、定められた制御規則に従って決定する制御目標値決定装置と、(C)その制御目標値決定装置が接続されて制御目標値が送信される通信ラインと、(D)その通信ラインに接続され、その通信ラインから制御目標値を受信してその受信した制御目標値に従って自身が有する駆動回路を制御することで、アクチュエータが発生させるべきアクチュエータ力を発生させる受信目標値依拠制御を実行する駆動装置とを備えたシステムであって、その駆動装置が、受信目標値依拠制御に代えて、制御目標値決定装置が決定した制御目標値に依らずに、アクチュエータ力が専らアクチュエータのばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力となるように駆動回路を制御する独行的抵抗発生制御をも実行可能に構成される。
本発明のサスペンションシステムでは、上記独行的抵抗発生制御の実行の際に、制御目標値決定装置から制御目標値が送信されるまでの時間および制御目標値決定装置と駆動装置との通信にかかる時間とを要することなく、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力を発生させることが可能である。つまり、本発明のシステムによれば、例えば、路面の凸所や凹所を車輪が通過する際に、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作がストッパにより停止させられないようにすること、あるいは、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作が停止させられる場合の衝撃を効果的に緩和することが可能である。そのような利点を有することで、本発明のサスペンションシステムは実用性の高いものとなる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(4)項ないし(6)項の各々が請求項2ないし請求項4の各々に、(8)項が請求項5に、(10)項が請求項6に、それぞれ相当する。
(1)(a)ばね上部に連結されるばね上部側ユニットと、(b)ばね下部に連結され、ばね上部とばね下部との接近離間動作に伴って前記ばね上部側ユニットと相対動作するばね下部側ユニットと、(c)それらばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に応じて動作する電磁モータとを有し、前記電磁モータが発生させるモータ力に依拠して、前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する力であるアクチュエータ力を発生させる電磁式のアクチュエータと、
前記アクチュエータが発生させるべきアクチュエータ力についての制御目標値を、定められた制御規則に従って決定する制御目標値決定装置と、
その制御目標値決定装置が接続され、その制御目標値決定装置によって決定された制御目標値が送信される通信ラインと、
その通信ラインに接続されるとともに、前記電磁モータの作動を制御する駆動回路を有し、前記通信ラインから前記制御目標値決定装置によって決定された制御目標値を受信してその受信した制御目標値に従って前記駆動回路を制御することで、前記アクチュエータに発生させるべきアクチュエータ力を発生させる受信目標値依拠制御を実行する駆動装置と
を備えた車両用サスペンションシステムであって、
その駆動装置が、
前記受信目標値依拠制御に代えて、前記制御目標値決定装置が決定した制御目標値に依らずに、前記アクチュエータ力が専ら前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力となるように前記駆動回路を制御する独行的抵抗発生制御を実行可能に構成された車両用サスペンションシステム。
本項に記載のシステムは、制御目標値決定装置と駆動装置とが通信ラインに接続されたシステムを前提としている。一般的に、サスペンションシステムは、複数の車輪に対応して複数のアクチュエータおよび駆動装置を備えており、それら複数のアクチュエータを連係させるために、複数の駆動装置を、それらとは別に設けた統括制御装置によって集中して制御するようなシステムとされるのが一般的である。また、それら統括制御装置および複数の駆動装置の接続には、省配線化等を考慮して、それらが共通の通信ラインに接続されるシステム、いわゆるバス接続されるシステムが検討されている。具体的には、CAN(Controller Area Network)によって接続されたシステム等である。そして、そのようなシステムでは、統括制御装置から複数の駆動装置の各々の制御目標値が通信ラインに送信され、駆動装置の各々は、それら複数の制御目標値の中から自身に対応する制御目標値を識別して、その制御目標値に従って駆動回路を制御するように構成される。つまり、本項に記載の「制御目標値決定装置」は、上記の統括制御装置の少なくとも一部を構成するものとすることが可能である。
本項に記載のシステムは、上記のようなシステムにおいて、駆動装置が、制御目標値決定装置が決定して通信ラインから受信した制御目標値に従って駆動回路を制御する受信目標値依拠制御と、制御目標値決定装置が決定した制御目標値に依らずに、アクチュエータ力が専らばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力となるように駆動回路を制御する独行的抵抗発生制御とのいずれかを選択的に実行可能とされている。
例えば、路面の凸所あるいは凹所、つまり、路面が急に高くなる箇所あるいは急に低くなる箇所を車輪が通過する場合を考える。そのような場合には、ばね下部に比較的大きな力が加わることになり、ばね下部が勢いよく上方にあるいは下方に動作させられることになる。その場合には、例えば、アクチュエータのばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作がストッパ機構により停止させられる際の衝撃が比較的大きく、車両の乗員は比較的大きな衝撃を感じることとなる。また、その車輪が路面の凸所あるいは凹所に差し掛かってからストッパ機構により2つのユニットの相対動作が停止させられるまでの時間は比較的短い。そのため、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対して抵抗力を発生させるタイミングは、路面の凸所あるいは凹所を車輪が通過する際において、できる限り早い段階であることが望ましい。本項の態様によれば、独行的抵抗発生制御を実行することで、制御目標値決定装置によってアクチュエータ力がばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力となるように制御目標値を決定してその制御目標値に従って駆動回路を制御する場合に比較して、制御目標値決定装置と駆動装置との通信に要する時間だけ早く、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力をアクチュエータに実際に発生させることが可能である。そのことにより、例えば、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作が停止させられないようにすること、あるいは、それらの相対動作が停止させられる場合の衝撃を効果的に緩和することができることから、本項に記載のシステムによれば、車両の乗り心地の悪化を抑制あるいは防止することが可能である。
なお、モータが発生させるモータ力は、モータを流れる電流である通電電流に概ね比例すると考えることができ、一般的に、モータの作動の制御は、その通電電流を駆動回路によって制御することによって行われる。上記の独行的抵抗発生制御においては、通電電流を制御することによって2つのユニットの相対動作に対する抵抗力を発生させる態様に限定されず、モータが有する複数の通電端子を導通させることで、2つのユニットの相対動作に対する抵抗力を発生させる態様を採用することも可能である。
本項に記載の「アクチュエータ力」は、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する力であるが、この力は、その相対動作に対する抵抗力のみならず相対動作に対する推進力をも意味し、電磁式の「アクチュエータ」には、そのような力を発生可能なものを採用可能である。そのアクチュエータは、それの具体的な構造が限定されるものではなく、既に検討されている各種の電磁式アクチュエータを広く採用することが可能である。また、サスペンションシステムが、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの一方と、その一方を支持するばね上部とばね下部との一方とを弾性的に連結するスプリングや、それら一方どうしの相対移動に対する減衰力を発生させるダンパを備えていてもよい。アクチュエータが有する「電磁モータ」も、その型式等は特に限定されず、ブラシレスDCモータを始めとして種々の型式のモータを採用可能であり、また、動作に関して言えば、回転モータであっても、リニアモータであってもよい。
アクチュエータ力についての制御目標値を決定する際の上記「定められた制御規則」は、例えば、アクチュエータをショックアブソーバとして機能させるための振動減衰を目的とした制御に関する規則である。具体的には、例えば、ばね上部の動作の速度に基づく制御、つまり、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づく制御を実行するための規則等である。また、その振動減衰制御のみならず、車両の旋回に起因する車体のロールを抑制するためのロール抑制制御,車両の加減速に起因する車体のピッチを抑制するためのピッチ抑制制御や、ばね上部とばね下部との距離(以下、「ばね上ばね下間距離」という場合がある)を調整する制御、つまり、いわゆる車高調整制御等を並行して実行するような規則であってもよい。
なお、本項の態様にいう「制御目標値」は、アクチュエータに発生させるべきアクチュエータ力である目標アクチュエータ力そのものに限定されるものではなく、その目標アクチュエータ力の大きさを指標する何らかの物理量としてもよい。具体的に言えば、例えば、モータ力,モータを流れる電流の大きさ,PWM(Pulse Width Modulation)制御におけるデューティ比等であってもよい。つまり、本項に記載の「制御目標値決定装置」は、上記のような複数の制御におけるアクチュエータ力の大きさを指標する物理量の成分を足し合わせて制御目標値を決定するように構成することができる。
ちなみに、本項にいう「ばね上部」は、簡単に言えば、サスペンションシステムによって懸架される車体の一部であり、具体的には例えば、ショックアブソーバ,サスペンションスプリング等が取り付けられるマウント部等を含んで構成される。また、「ばね下部」は、簡単に言えば、車体に対して車輪とともに相対動作する車両の構成要素を広く意味し、具体的には例えば、サスペンションアーム,アクスルキャリア等を含んで構成される。
(2)前記制御目標値決定装置が、アクチュエータ力の少なくとも一成分が、ばね上部の動作に対するその動作速度に応じた大きさの抵抗力となるように制御目標値を決定するものである(1)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、定められた制御規則に限定を加えた態様であり、定められた制御規則に、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づく制御に関する規則が含まれる態様である。一般的に、ばね上部とばね下部とは、サスペンションスプリングによって弾性的に連結される場合が多い。その場合、路面の凸所あるいは凹所によってばね下部が動作させられた後、サスペンションスプリングの弾性力によってばね上部も動作させられることになる。つまり、本項の態様において、スカイフックダンパ理論に基づく制御によって発生させられるアクチュエータ力は、ばね上部の動作に対する抵抗力であり、その力は、ばね下部の動作を助長する力となってしまう場合がある。したがって、路面の凸所あるいは凹所を車輪が通過してばね下部に比較的大きな力が加わった場合には、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対して専ら抵抗力を発生させる独行的抵抗発生制御が有効である。
(3)前記制御目標値決定装置が、制御目標値を、時間間隔をおいて繰り返し決定するように構成され、
当該車両用サスペンションシステムが、
前記制御目標値決定装置によって繰り返し決定された制御目標値が、時間間隔をおいて繰り返し通信ラインに送信されるように構成された(1)項または(2)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載に態様においては、制御目標値は、例えば、時間間隔をおいて繰り返し実行されるプログラム等によって決定されて、設定された通信規則(通信プロトコル)に従って、時間間隔をおいて通信ラインに送信される。そのような場合、駆動装置が受信目標値依拠制御によってアクチュエータ力を実際に発生させるまでには、先に述べた制御目標値決定装置と駆動装置との通信にかかる時間の他に、制御目標値を決定してその決定された制御目標値の送信が開始されるまでの時間をも要することとなる。それに対して、独行的抵抗発生制御によれば、そのような時間の遅れがなく、早期に、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力を発生させることが可能である。
(4)当該サスペンションシステムが、
前記駆動装置と接続され、前記電磁モータの動作量を検出するモータ動作量センサを備え、
前記駆動装置が、そのモータ動作量センサの検出結果に基づき、前記受信目標値依拠制御と前記独行的抵抗発生制御とのいずれを実行するかを決定するように構成された(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、駆動装置が、自身に接続されたモータ動作量センサの検出結果に基づいて、2つの制御を切り換えるように構成された態様である。モータの動作量は、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作量と対応するものであるため、モータ動作量センサの検出結果から、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作の状態を推定可能である。本項の態様によれば、駆動装置自身が取得したセンサの検出結果に基づいて、早期に独行的抵抗発生制御を実行することが可能である。なお、モータ動作量センサは、駆動回路の作動を制御するために必要とされる場合が多く、そのような場合には、余計にセンサを設ける必要がないため、システムが複雑化することを防止することが可能である。
本項の態様は、モータ動作量センサの検出結果から得られるモータの基準位置からの動作量や、モータの動作の速度等に基づいて、2つの制御を切り換えるように構成することができる。具体的には、例えば、システムがばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作を停止させるストッパ機構を備える場合に、ストッパクリアランスが設定された値より小さくなっていることが、モータの基準位置からの動作量から推定される場合に、独行的抵抗発生制御が実行される態様であってもよく、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作の速度であるユニット相対動作速度が設定された速度以上となっていることが、モータの動作速度から推定される場合に、独行的抵抗発生制御が実行される態様であってもよい。また、後に説明するように、それらモータの基準位置からの動作量とモータの動作速度との両者に基づいて、2つの制御を切り換えるように構成することも可能である。
(5)前記駆動装置が、前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作量であるユニット相対動作量と、前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作の速度であるユニット相対動作速度とに基づき、前記受信目標値依拠制御と前記独行的抵抗発生制御とのいずれを実行するかを決定するように構成された(1)項ないし(4)項のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様によれば、ユニット相対動作量とユニット相対動作速度との両者を利用することにより、車両が独行的抵抗発生制御の実行が必要な状況下にあるか否かを適切に判断することが可能である。なお、本項に記載の「ユニット相対動作量」は、中立位置等の基準位置からの変化量を意味する。ちなみに、本項の態様と、前述のモータ動作量センサの検出結果に基づいて2つの制御を切り換える態様とを組み合わせれば、ユニット相対動作量に対応するモータの基準位置からの動作量と、ユニット相対動作速度に対応するモータの動作速度との両者に基づいて、2つの制御を切り換える態様となる。
(6)前記アクチュエータが、前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとのバウンド方向とリバウンド方向との少なくとも一方の相対動作を停止させるストッパ機構を有し、
前記駆動装置が、前記ユニット相対動作量と前記ストッパ機構により前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作が停止させられた場合におけるユニット相対動作量である限界相対動作量との差が設定された値以下であり、かつ、前記ユニット相対動作速度が設定された値以上である場合に、前記独行的抵抗発生制御を実行するように構成された(5)項に記載の車両用サスペンションシステム。
先にも述べたように、路面の凸所あるいは凹所により、ばね下部が勢いよく動作させられて、ストッパ機構が機能する場合、その際の衝撃は、比較的大きくなる。したがって、アクチュエータがストッパ機構を有する場合には、そのストッパ機構によりばね上部側ユニットとばね下部部側ユニットとの相対動作が停止させられた場合の衝撃(ストッパ当たりする際の衝撃)を、独行的抵抗発生制御によって緩和して、車両の乗員が感じる衝撃を緩和することが望ましい。本項に記載の態様は、そのようなストッパ機構を有するアクチュエータにおいて、ユニット相対動作量とユニット相対動作速度との両者に基づいて、2つの制御を切り換えるための手法を具体化した態様である。本項の態様によれば、ユニット相対動作量とユニット相対動作速度との両者を利用することにより、ストッパ当たりする虞があることを適切に判断して、独行的抵抗発生制御に切り換えることができる。
(7)前記ストッパ機構が、前記ばね上部側ユニットの一部と前記ばね下部側ユニットの一部とが互いに当接することで、前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作を停止させる構造とされた(6)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項の態様は、ストッパ機構の構造を具体化した態様であり、ストッパ機構がアクチュエータ自体に設けられた態様である。
(8)当該サスペンションシステムが、
前記駆動装置と接続されて前記電磁モータの動作量を検出するモータ動作量センサと、ばね上部とばね下部との間の距離を検出するばね上ばね下間距離センサと、そのばね上ばね下間距離センサの停車中における検出値に基づいて前記限界相対動作量に対応する前記電磁モータの動作量である限界モータ動作量を推定する限界動作量推定装置とを備え、
前記駆動装置が、前記モータ動作量センサにより検出される前記電磁モータの動作量と前記限界動作量推定装置により推定された限界モータ動作量との差が設定された値以下であり、かつ、前記モータ動作量センサの検出結果から得られる前記電磁モータの動作速度が設定された値以上である場合に、前記ユニット相対動作量と前記限界相対動作量との差が設定された値以下であり、かつ、前記ユニット相対動作速度が設定された値以上であるとして、前記独行的抵抗発生制御を実行するように構成された(6)項または(7)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、平たく言えば、駆動装置が、モータの動作可能な範囲を記憶しておき、モータの動作量が動作可能な範囲の限界に近づくとともに、モータの動作速度が比較的速くなった場合に、独行的抵抗発生制御を実行するように構成された態様である。モータ動作量センサが、例えば、車両の始動時における位置を基準位置として、その基準位置からの動作量を検出するものである場合、そのモータ動作量センサのみでは、モータが動作可能な範囲を推定することはできない。本項の態様においては、上記「限界動作量推定装置」によって、停車時、例えば、車両の始動時におけるばね上ばね下間距離センサの検出結果に基づいて、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作可能な範囲に対応して定まるモータの動作可能な範囲が推定されるように構成されている。したがって、本項の態様によれば、走行時においてストッパ当たりする虞があるか否かを、駆動装置自身が取得するモータ動作量センサの検出結果のみで判断できるため、早期に独行的抵抗発生制御を実行することが可能である。
(9)前記駆動装置が、アクチュエータ力についての制御目標値を自身で決定し、その制御目標値に従って前記駆動回路を制御して前記独行的抵抗発生制御を実行するように構成された(1)項ないし(8)項のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
本項の態様は、独行的抵抗発生制御においてアクチュエータに発生させるアクチュエータ力の大きさを自身で決定することから、適切な大きさの抵抗力を発生させることが可能である。
(10)前記独行的抵抗発生制御が、アクチュエータ力が前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作の速度であるユニット相対動作速度に応じた大きさの抵抗力となるように前記駆動回路を制御するように構成された(1)項ないし(9)項のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、ユニット相対動作速度の大きさが大きくなるほど、大きな抵抗力となるアクチュエータ力を発生させる態様である。本項の態様は、例えば、アクチュエータ力を、ユニット相対動作速度の大きさに比例する大きさとする態様とすることができる。なお、システムがモータ動作量センサを備える場合には、先に述べたように、ユニット相対動作速度とモータの動作速度とが対応することから、モータの動作速度に応じた大きさの抵抗力となるようにアクチュエータ力を発生させる態様とすることが可能である。つまり、本項の態様は、適切な大きさの抵抗力を発生させることが可能である。
(11)前記アクチュエータが、
前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの一方に設けられた雄ねじ部と、前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとの他方に設けられて前記雄ねじ部と螺合する雌ねじ部とを含んで構成され、前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に応じて、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部との一方が、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部との他方に対して回転する構造のねじ機構を有し、
前記電磁モータにより前記雄ねじ部と雌ねじ部との一方に回転力が付与される構造とされた(1)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、電磁式のアクチュエータを、ねじ機構を採用したものに限定した態様であり、電磁モータの回転力を、アクチュエータが有するばね上部側のユニットとばね下部側のユニットとの相対動作に対する力に容易に変換することが可能となる。なお、本項の態様においては、ばね上部,ばね下部のいずれに雄ねじ部を設け、いずれに雌ねじ部を設けるかは、任意である。さらに、雄ねじ部を回転可能とし、雌ねじ部を回転不能とするような構成としてもよく、逆に、雄ねじ部を回転不能とし、雌ねじ部を回転可能とするような構成としてもよい。
路面の凸所あるいは凹所によってばね下部が勢いよく動作させられた場合、雄ねじ部と雌ねじ部とが高速で相対移動することになり、雄ねじ部あるいは雌ねじ部を含んで構成される回転可能とされた部分が、高速で回転することになる。そして、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作が停止させられた際に、回転可能とされた部分が有する慣性トルクによって、雄ねじ部と雌ねじ部との間には大きな力が作用してしまうことになる。ところが、独行的抵抗発生制御により、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作が停止させられる際の衝撃を緩和することによって、雄ねじ部と雌ねじ部との間に作用する力を緩和することが可能である。したがって、ねじ機構を有するアクチュエータを備えたシステムである場合には、独行的抵抗発生制御が有効である。
以下、請求可能発明の実施例およびその変形例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例および変形例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。また、〔発明の態様〕の各項の説明における技術的事項を利用して、下記の実施例の変形例を構成することも可能である。
<サスペンションシステムの構成>
図1に、請求可能発明の実施例である車両用サスペンションシステム10を模式的に示す。本サスペンションシステム10は、前後左右の車輪12の各々に対応する独立懸架式の4つのサスペンション装置を備えており、それらサスペンション装置の各々は、サスペンションスプリングとショックアブソーバとが一体化されたスプリング・アブソーバAssy20を有している。車輪12,スプリング・アブソーバAssy20は総称であり、4つの車輪のいずれに対応するものであるかを明確にする必要のある場合には、図に示すように、車輪位置を示す添え字として、左前輪,右前輪,左後輪,右後輪の各々に対応するものにFL,FR,RL,RRを付す場合がある。
スプリング・アブソーバAssy20は、図2に示すように、車輪12を保持してばね下部の一部分を構成するサスペンションロアアーム22と、車体に設けられてばね上部の一部分を構成するマウント部24との間に、それらを連結するようにして配設されている。スプリング・アブソーバAssy20は、電磁式のアクチュエータ30と、サスペンションスプリングとしてのコイルスプリング32とを含んで構成されており、それらが一体化されたものとなっている。
アクチュエータ30は、ねじ溝が形成された雄ねじ部としてのねじロッド40と、ベアリングボールを保持してねじロッド40と螺合する雌ねじ部としてのナット42とを含んで構成されるボールねじ機構と、動力源としての電磁モータ44(以下、単に「モータ44」という場合がある)と、そのモータ44を収容するケーシング46とを備えている。そのケーシング46は、ねじロッド40を回転可能に保持するとともに、外周部において防振ゴム48を介してマウント部24に連結されている。モータ44は、中空とされたモータ軸50を有しており、そのモータ軸50には、それの内側を貫通して上端部においてねじロッド40が固定されている。つまり、モータ44は、ねじロッド40に回転力を付与するものとなっている。
また、アクチュエータ30は、アウターチューブ60と、そのアウターチューブ60に嵌入してそれの上端部から上方に突出するインナチューブ62とを含んで構成されるシリンダ64を有している。アウターチューブ60は、それの下端部に設けられた取付ブシュ66を介してロアアーム22に連結され、インナチューブ62は、上記ねじロッド40を挿通させた状態で上端部がケーシング46に固定されている。インナチューブ62には、それの内底部にナット支持筒68が立設され、それの上端部の内側には、上記ナット42が、ねじロッド40と螺合させられた状態で固定されている。
さらに、アクチュエータ30は、カバーチューブ70を有しており、そのカバーチューブ70が、上端部において防振ゴム72を介してマウント部24の下面側に、上記シリンダ64を挿通させた状態で連結されている。なお、このカバーチューブ70の上端部には、フランジ部74(上部リテーナとして機能する)が形成されており、そのフランジ部74と、アウタチューブ60の外周面に設けられた環状の下部リテーナ76とによって、サスペンションスプリングとしてのコイルスプリング32が挟まれる状態で支持されている。
上述のような構造から、アクチュエータ30は、ねじロッド40,モータ44,ケーシング46,インナチューブ62,カバーチューブ70等を含んでマウント部24に連結されるばね上部側ユニットと、ナット42,インナチューブ60,ナット支持筒68等を含んでロアアーム22に連結されるばね下部側ユニットとを有する構造のものとなっており、相対回転不能、かつ、ばね上部とばね上部との接近離間動作に伴って軸線方向に相対移動可能、換言すれば、伸縮可能な構造とされている。
アクチュエータ30は、ばね上部とばね下部とが接近・離間動作する場合に、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとが軸線方向に相対移動可能、つまり、ねじロッド40とナット42とが軸線方向に相対移動可能とされ、その相対移動に伴って、ねじロッド40がナット42に対して回転する。それによって、モータ軸50も回転する。モータ44は、ねじロッド40に回転トルクを付与可能とされ、この回転トルクによって、ねじロッド40とナット42との相対回転に対して、その相対回転を阻止する方向の抵抗力を発生させることが可能である。この抵抗力を、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対移動に対する減衰力、ひいては、ばね上部とばね下部との接近離間動作に対する減衰力として作用させることで、アクチュエータ30は、いわゆるショックアブソーバとして機能するものとなっている。また、アクチュエータ30は、ばね上部とばね下部との相対動作に対する推進力をも発生させることが可能とされており、いわゆるスカイフックダンパ理論,擬似的なグランドフック理論等に基づく制御を実行することが可能とされている。さらに、モータ44の回転トルクによって、ばね上部とばね下部との間の距離を任意の距離に維持することが可能であり、車両旋回時の車体のロール,車両加減速時の車体のピッチ等を効果的に抑制することや、車両の高さいわゆる車高を調整すること等が可能とされている。
スプリング・アブソーバAssy20は、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対移動を停止させることで、ばね上部とばね下部との接近離間動作を停止させる機構、いわゆるバウンドストッパ、および、リバウンドストッパをも有している。具体的には、バウンドストッパは、ケーシング46の下端部に貼着された環状の緩衝ゴム80を含んで構成され、アウタチューブ60の上端部に設けられたフランジ部82が、緩衝ゴム80を介してケーシング46の下端部に当接するように構成されている。また、リバウンドストッパは、カバーチューブ70の下端部の内周面に貼着された環状の緩衝ゴム84を含んで構成され、アウタチューブ60の上端部に設けられたフランジ部82が、緩衝ゴム84を介してカバーチューブ70の下端部に当接するように構成されている。
本サスペンションシステム10は、制御装置としてのサスペンション電子制御ユニット140(以下、「ECU140」という場合がある)によって、アクチュエータ30の制御が行われる。ECU140は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータを主体として構成されたものである。そのECU140には、各アクチュエータ30が有するモータ44に対応して設けられて、それぞれが、対応するモータ44の作動を制御する駆動装置としての4つのモータ電子駆動ユニット144(以下、「EDU144」という場合がある)が接続されている。詳しくは、それらECU140,4つのEDU144は、通信ラインとしてのバス146に接続されているのであり、それらは、CAN(Controller Area Network)によって接続されている。また、4つのEDU144は、コンバータ[CONV]148を介してバッテリ[BAT]150に接続されており、各アクチュエータ30のモータ44には、そのコンバータ148とバッテリ150とを含んで構成される電源から電力が供給される。
車両には、イグニッションスイッチ[I/G]160,車両走行速度(以下、「車速」と略す場合がある)を検出するための車速センサ[v]162,各車輪12についてのばね上ばね下間距離を検出する4つのハイトセンサ[h]164,ステアリングホイールの操作角を検出するための操作角センサ[δ]168,車体に実際に発生する前後加速度である実前後加速度を検出する前後加速度センサ[Gx]170,車体に実際に発生する横加速度である実横加速度を検出する横加速度センサ[Gy]172,各車輪12に対応する車体の各マウント部24の縦加速度(上下加速度)を検出する4つのばね上縦加速度センサ[Gzs]174,各車輪12の縦加速度を検出する4つのばね下縦加速度センサ[Gzg]176,アクセルスロットルの開度を検出するスロットルセンサ[Sr]178,ブレーキのマスタシリンダ圧を検出するブレーキ圧センサ[Br]180等が設けられており、それらはECU140のコンピュータに接続されている。ECU140は、それらのスイッチ,センサからの信号に基づいて、アクチュエータ30の作動の制御を行うものとされている。ちなみに、[ ]の文字は、上記スイッチ,センサ等を図面において表わす場合に用いる符号である。また、ECU140のコンピュータが備えるROMには、アクチュエータ30の制御に関するプログラム,各種のデータ等が記憶されている。
図3に示すように、各アクチュエータ30のモータ44は、コイルがスター結線(Y結線)された3相DCブラシレスモータであり、上述したようにEDU144によって制御される。EDU144が有する駆動回路としてのインバータ190は、図3に示すような一般的なものであり、high側(高電位側),low側(低電位側)のそれぞれに対応し、かつ、モータ44の3つの相であるU相,V相,W相のそれぞれに対応する6つのスイッチング素子HUS,HVS,HWS,LUS,LVS,LWSを備えている。また、EDU144は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータを主体として構成されたコントローラ192を有し、そのコントローラ192には、モータ44に設けられてモータ44の回転角を検出するモータ動作量センサとしてのレゾルバ[θ]194と,インバータ190内にモータ44の3つの相の各々を流れる電流である実通電電流を測定する3つの通電電流センサ[I]196とが、インバータ190が有するスイッチング素子制御回路198を介して接続されている。スイッチング素子制御回路198は、そのレゾルバ194によりモータ44の回転位置(電気角)を判断し、そのモータ回転位置に応じてスイッチング素子を開閉作動させる。EDU144は、いわゆる正弦波駆動によってモータ44を駆動するのであり、モータ44の3つの相の各々に流れる電流が、それぞれが正弦波状に変化し、その位相差が電気角で120°ずつ異なるように、スイッチング素子がスイッチング素子制御回路198によって制御される。また、インバータ190は、起電力によって発電された電力(電流)を電源に回生可能な構造とされており、モータ46は、供給電流に依存したモータ力だけでなく、発電電流に依存したモータ力を発生させる場合がある。つまり、インバータ190は、電源からの供給電流であるか、起電力によって生じる発電電流であるかに拘わらず、モータ44を流れる電流、つまり、モータ44の通電電流を調整して、モータ力を制御する構造とされている。なお、通電電流は、各インバータ190がPWM(Pulse Width Modulation)制御によるパルスオン時間とパルスオフ時間との比(デューティ比)を変更することによって行われる。
<サスペンションシステムの制御>
i)アクチュエータの基本的な制御の概要
本サスペンションシステム10では、4つのスプリング・アブソーバAssy20が有するアクチュエータ30の各々を独立して制御することが可能となっている。それらスプリング・アブソーバAssy20の各々において、アクチュエータ30のアクチュエータ力が独立して制御されて、定められた規則に従った制御が実行される。詳しく言えば、車体および車輪12の振動、つまり、ばね上振動およびばね下振動を減衰するための制御(以下、「振動減衰制御」という場合がある),車両の旋回に起因する車体のロールを抑制するための制御(以下、「ロール抑制制御」という場合がある),車両の加減速に起因する車体のピッチを抑制するための制御(以下、「ピッチ抑制制御」という場合がある)が、並行して実行される制御である。上記振動減衰制御,ロール抑制制御,ピッチ抑制制御は、各制御ごとのアクチュエータ力の成分である振動減衰成分,ロール抑制成分,ピッチ抑制成分を合計して制御目標値である目標アクチュエータ力が決定され、アクチュエータ30がその目標アクチュエータ力を発生させるように制御されることで、総合的に実行される。なお、以下の説明において、アクチュエータ力およびそれの成分は、ばね上部とばね下部とを接近させる方向(バウンド方向)の力に対応するものが正の値,ばね上部とばね下部とを離間させる方向(リバウンド方向)の力に対応するものが負の値となるものとして扱うこととする。
ii)振動減衰制御
振動減衰制御では、車体および車輪12の振動を減衰するためにその振動の速度に応じた大きさのアクチュエータ力を発生させるべく、アクチュエータ力の振動減衰成分FVが決定される。つまり、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づいた制御と、擬似的なグランドフックダンパ理論に基づいた制御との両者を総合して行う制御である。具体的には、車体のマウント部24に設けられたばね上縦加速度センサ174によって検出されるばね上縦加速度から得られる車体のマウント部24の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね上絶対速度Vsと、ロアアーム22に設けられたばね下縦加速度センサ176によって検出されるばね下縦加速度から得られる車輪12の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね下絶対速度Vgとに基づいて、次式に従って、振動減衰成分FVが演算される。
V=Cs・Vs−Cg・Vg
ここで、Csは、車体のマウント部24の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発生させるためのゲインであり、Cgは、車輪12の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発生させるためのゲインである。つまり、Cs,Cgは、いわゆるばね上,ばね下絶対振動に対する減衰係数と考えることができる。
iii)ロール抑制制御
車両の旋回時においては、その旋回に起因するロールモーメントによって、旋回内輪側のばね上部とばね下部とが離間させられるとともに、旋回外輪側のばね上部とばね下部とが接近させられる。ロール抑制制御では、その旋回内輪側の離間および旋回外輪側の接近を抑制すべく、旋回内輪側のアクチュエータ30にバウンド方向のアクチュエータ力を、旋回外輪側のアクチュエータ30にリバウンド方向のアクチュエータ力を、それぞれ、ロール抑制力として発生させる。具体的に言えば、まず、車体が受けるロールモーメントを指標する横加速度として、ステアリングホイールの操舵角δと車速vとに基づいて推定された推定横加速度Gycと、横加速度センサ172によって実測された実横加速度Gyrとに基づいて、制御に利用される横加速度である制御横加速度Gy*が、次式に従って決定される。
Gy*=K1・Gyc+K2・Gyr (K1,K2:ゲイン)
そのように決定された制御横加速度Gy*に基づいて、ロール抑制成分FRが、次式に従って決定される。
R=K3・Gy* (K3:ゲイン)
iv)ピッチ抑制制御
車両の制動時等の減速時において車体のノーズダイブが生じる場合には、そのノーズダイブを生じさせるピッチモーメントによって、前輪側のばね上部とばね下部とが接近させられるとともに、後輪側のばね上部とばね下部とが離間させられる。また、車両の加速時において車体のスクワットが生じる場合には、そのスクワットを生じさせるピッチモーメントによって、前輪側のばね上部とばね下部とが離間させられるとともに、後輪側のばね上部とばね下部とが接近させられる。ピッチ抑制制御では、それらの場合のばね上ばね下間距離の変動を抑制すべく、アクチュエータ力をピッチ抑制力として発生させる。具体的には、車体が受けるピッチモーメントを指標する前後加速度として、前後加速度センサ170によって実測された実前後加速度Gxが採用され、その実前後加速度Gxに基づいて、ピッチ抑制成分FPが、次式に従って決定される。
P=K4・Gx (K4:ゲイン)
なお、ピッチ抑制制御は、スロットルセンサ178によって検出されるスロットルの開度、あるいは、ブレーキ圧センサ180によって検出されるマスタシリンダ圧が、設定された閾値を超えることをトリガとして実行される。
v)制御目標値の決定とモータの制御
アクチュエータ30の制御は、それが発生させるべきアクチュエータ力である目標アクチュエータ力に基づいて行われる。詳しく言えば、上述のようにして、アクチュエータ力の振動減衰成分FV,ロール抑制成分FR,ピッチ抑制成分FPが決定されると、それらに基づき、次式に従って制御目標値である目標アクチュエータ力F*が決定される。
*=FV+FR+FP
そして、ECU140は、上述のように決定された目標アクチュエータ力F*を含む制御情報を、設定された通信プロトコルに従って時間間隔をおいてバス146に送信し、4つのEDU144は、それら制御情報をバス146から受信する。その制御情報は、図4に示すようなものであり、目標アクチュエータ力と、それが4つのアクチュエータ30のいずれに対応するものであるかを識別するための識別子(ID)とを含んで構成されたものである。4つのEDU144では、それら制御情報に含まれる目標アクチュエータ力のうちから、自身に対応する目標アクチュエータ力が識別され、その識別された目標アクチュエータ力F*に基づいて目標となるデューティ比が決定される。EDU144は、その適切なデューティ比の下、インバータ190の備えるスイッチング素子の開閉が制御されて、目標アクチュエータ力を発生させるようにモータ44の通電電流を制御するのである。なお、EDU144において目標となるデューティ比を決定する際には、ECU140からの目標アクチュエータ力F*に応じた目標となる通電電流である目標通電電流i*が演算され、その目標通電電流i*と3つの通電電流センサ196の検出結果から演算されたモータ44の実際の通電電流である実通電電流irとの偏差Δi(=i*−ir)に基づくフィードバック制御が行われるようになっている。
以上のように、EDU144は、モータ44の通電電流が、ECU140において定められた制御規則に従って決定されてそのECU140から送信された制御目標値に応じた大きさとなるように、駆動回路であるインバータ190を制御する受信目標値依拠制御が実行されるようになっている。
vi)独行的抵抗発生制御
次に、本サスペンションシステム10において上述した基本的な制御が実行されている状態、つまり、EDU144において上記受信目標値依拠制御が実行されている状態で、路面の凸所あるいは凹所を車輪が通過する場合、つまり、路面が急に高くなる箇所,急に低くなる箇所を車輪が通過する場合を考える。例えば、路面が急に高くなる箇所では、ばね下部が勢いよく上方に動作させられて、ばね上部とばね下部とが接近する、つまり、アクチュエータ30が収縮することになる。そして、アクチュエータ30がバウンド側のストロークエンドに達した際、つまり、バウンドストッパが機能した際の衝撃は、比較的大きなものとなり、車両の乗員が感じる衝撃も大きい。
また、ばね下部が勢いよく上方に動作させられると、ねじロッド40とナット42とが高速で相対移動することになるが、アクチュエータ30がストロークエンドに達してねじロッドとナット42との相対移動が停止させられた際に、それらねじロッド40とナット42との間には大きな力が作用することになる。詳しく言えば、ねじ機構に作用する力は、図5に実線で示すように、ばね下部が上方に勢いよく動作させられた場合、ばね下部側ユニットの一部であるナット42が軸線方向に高速で移動するのに対し、ねじロッド40,モータ軸50を含んで構成される部分の回転が円滑に追従することが難しく、ねじ機構に作用する力は大きくなる(図におけるプラス側の力)。そして、ばね上部とばね下部との相対動作が停止させられた場合に、ねじ機構に作用する力が反転し、ねじロッド40,モータ軸50を含んで構成される回転可能な部分が有する慣性トルクによって、ねじ機構には大きな負荷がかかることになるのである(図におけるマイナス側の力)。そのことにより、例えば、ベアリングボールによる圧痕が生じる虞等がある。
さらに、ばね下部の上方への動作に伴って、ばね上部が上方に動作させられると、先に述べたスカイフックダンパ理論に基づく制御によって発生させるアクチュエータ力が、ばね上部とばね下部とを接近させる力となり、ばね下部の上方への動作を助長する場合がある。そこで、本サスペンションシステム10においては、EDU144が、アクチュエータ30がストッパ当たりする虞がある際に、上記受信目標値依拠制御に代えて、ECU140において決定された制御目標値に依らずに、専らばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力となるアクチュエータ力を発生させる独行的抵抗発生制御が実行可能とされている。
受信目標値依拠制御から独行的抵抗発生制御への切換の判定は、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作量であるユニット相対動作量と、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作の速度であるユニット相対動作速度とに基づいて行われる。詳しく言えば、現在のユニット相対動作量と、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作がストッパ機構により停止させられた場合におけるユニット相対動作量である限界相対動作量との差が設定された値以下であり、かつ、ユニット相対動作速度が設定された値以上である場合に、独行的抵抗発生制御が実行される。ちなみに、以下の説明において、ユニット相対動作量およびユニット相対動作速度は、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとのリバウンド方向の動作に対応するものが正の値,バウンド方向の動作に対応するものが負の値となるものとして扱うこととする。
そして、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作と、モータ44の回転動作とは、対応するものであるため、EDU144においては、レゾルバ194の検出結果から得られるユニット相対動作量に対応するモータ44の回転角θ、および、ユニット相対動作速度に対応するモータ44の回転角速度ωに基づいて判定が行われるようになっている。具体的には、上記のばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの限界相対動作量に対応するモータ44の回転角である限界モータ回転角θlimit(リバウンド方向のものをθR,バウンド方向のものをθBとする)と、レゾルバ194の検出値である回転角θとの差Δθ(=|θlimit−θ|)が閾値θ0以下であり、かつ、レゾルバ194の検出値から得られるモータ44の回転角速度ωの大きさが閾値ω0以上である場合に、独行的抵抗発生制御が実行される。なお、限界モータ回転角θlimitは、ECU140において、イグニッションスイッチ160がON状態とされた際に推定されるようになっている。詳しくは、ハイトセンサ164によって車両の始動時におけるばね上ばね下間距離が検出され、その検出された値とリバウンド方向のストロークエンドに達した場合のばね上ばね下間距離との差分から、リバウンド方向の限界モータ回転角θRが、また、その検出された値とバウンド方向のストロークエンドに達した場合のばね上ばね下間距離との差分から、バウンド方向の限界モータ回転角θBが、それぞれ推定される。そして、その推定された限界モータ回転角θlimitが、ECU140からEDU144に送信される。
そして、独行的抵抗発生制御においては、アクチュエータ力が、専らばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力となるように、ユニット相対動作速度、つまり、モータ44の回転角速度ωに比例する大きさの抵抗力を発生させる。つまり、目標通電電流i*が、次式に従って決定される。
*=−K5・ω (K5:ゲイン)
なお、上述のΔθが閾値θ0以下、かつ、回転角速度ωが閾値ω0以上である条件を満たさない状態が一定時間t0継続した場合に、独行的抵抗発生制御から受信目標値依拠制御に戻されるようになっている。
例えば、ECU140によって、路面の凸所あるいは凹所を車輪が通過する等によりストッパ当たりする虞があることを検知して、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力を発生させる場合を考える。その場合、ECU140は、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力となるように制御目標値である目標アクチュエータ力を決定し、その目標アクチュエータ力を含む制御情報を設定された通信プロトコルに従ってバス146へ送信する。そして、EDU144が、ECU140によって制御情報を受信し、ECU140によって決定された目標アクチュエータ力に従ってインバータ190を制御することとなる。したがって、上記独行的抵抗発生制御は、ストッパ当たりする虞があることを検知してから、アクチュエータ30に実際にアクチュエータ力を発生させるまでの時間を、ECU140によって制御情報の送信が開始されるまでの時間、および、EDU144が制御情報を受信するまでの時間だけ短縮できるのである。路面の凸所あるいは凹所を車輪が通過する場合にストッパ当たりするまでの時間は比較的短いが、独行的抵抗発生制御によって、路面の凸所あるいは凹所を車輪が通過する際の早い段階から、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力を発生させることができることから、ストッパ当たりした際の衝撃を効果的に緩和することが可能である。つまり、本システム10によれば、車両の乗員が感じる衝撃を抑制して、車両の乗り心地を向上させるとともに、ねじ機構に作用する力を低減して、システムの信頼性を向上させることが可能となるのである。
<制御プログラム>
先に述べたようなアクチュエータ30の制御は、図6にフローチャートを示すアクチュエータ力制御プログラムが、イグニッションスイッチ160がON状態とされている間、短い時間間隔Δt(例えば、数msec〜数十msec)をおいてECU140により繰り返し実行されるとともに、図7にフローチャートを示すモータ制御プログラムが、アクチュエータ力制御プログラムと同じ期間、EDU144により繰り返し実行されることによって行われる。以下に、それら制御のフローを、図に示すフローチャートを参照しつつ、簡単に説明する。なお、それらの制御プログラムは、4つの車輪12にそれぞれ設けられたスプリング・アブソーバAssy20のアクチュエータ30の各々に対して実行される。以降の説明においては、説明の簡略化に配慮して、1つのアクチュエータ30に対しての本プログラムによる処理について説明する。
i)アクチュエータ力制御プログラム
ECU140において実行されるアクチュエータ力制御プログラムにおいては、S1〜S3において、先に説明したような手法で、振動減衰成分FV,ロール抑制成分FR,ピッチ抑制成分FPが決定され、S4において、それら3つの成分を足し合わせて、制御目標値である目標アクチュエータ力F*が決定される。そして、S5において決定された目標アクチュエータ力F*と、4つのアクチュエータ26のいずれに対応するものであるかを識別するためのIDとを含んだ制御情報が、設定された通信プロトコルに従ってバス146に送信される。以上の一連の処理の後、アクチュエータ力制御プログラムの1回の実行が終了する。
ii)モータ制御プログラム
EDU144において実行されるモータ制御プログラムによる処理では、受信目標値依拠制御と独行的抵抗発生制御とのうちいずれの制御を実行しているかを示す実行制御フラグFLが採用されており、そのフラグFLのフラグ値は、受信目標値依拠制御が実行されている場合に、0に、独行的抵抗発生制御が実行されている場合に、1にされるようになっている。
このプログラムに従う処理では、まず、S11において、レゾルバ194からモータ44の回転角θが取得され、S12において、今回と前回のレゾルバ194の検出値からモータ44の回転角速度ωが演算される。そして、それらモータ回転角θと回転角速度ωとに基づいて、受信目標値依拠制御と独行的抵抗発生制御とのいずれを実行するかが決定される。詳しくは、S13,14において、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとのリバウンド方向への相対動作に対応する方向へのモータ44の回転動作に対して判定が行われ、S15,16において、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとのバウンド方向への相対動作に対応する方向へのモータ44の回転動作に対して判定が行われる。回転角速度ωが閾速度ω0以上であり、かつ、限界モータ回転角θR,θBと取得された回転角θとの差である回転角差Δθ(=|θlimit−θ|)が閾角度θ0以上である場合に、ストッパ当たりする虞があるため、S24において、実行制御フラグFLのフラグ値が1とされ、S25の独行的抵抗発生制御が実行される。また、その条件を満たさない場合には、S21以下の受信目標値依拠制御が実行される。
受信目標値依拠制御では、まず、S21において、ECU140から送信された制御情報をバス146から受信したか否かが判定される。制御情報を受信した場合には、S22において、その制御情報に含まれる目標アクチュエータ力F*が自身に対応するアクチュエータ30に対応するものであるか否かが判定される。その目標アクチュエータ力F*が、自身に対応するものと識別された場合には、S23において、その目標アクチュエータ力F*に応じてモータ44の目標通電電流i*が演算される。
一方、独行的抵抗発生制御では、アクチュエータ力が専らばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力となるように、モータ44の目標通電電流iが決定される。詳しくは、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作の速度に対応するモータ回転角速度ωに応じた大きさとなるように、モータ44の目標通電電流iが式i*=−K5・ωに従って決定される。
独行的抵抗発生制御は、回転角速度ωが閾速度ω0以上、かつ、回転角差Δθが閾角度θ0以上であるという条件を満たさなくなった後、つまり、ストッパ当たりする虞がないと判定された後も、一定時間t0継続する間、実行されるようになっている。つまり、S13〜S16において、ストッパ当たりする虞がないと判定され、S17において、実行制御フラグFLのフラグ値が1である場合には、S18以下の処理によって、ストッパ当たりする虞がない状態が一定時間t0継続したか否かが判定される。まず、S18において、タイムカウンタがカウントアップされる。このカウンタは、設定時間t0経過したか否かを判定するためのものであり、S19において、このカウンタのカウント値Cが、設定時間t0に相当するカウンタ閾値C0と比較される。なお、このカウンタ値Cは、S13〜S16において、ストッパ当たりする虞があると判定された場合に、S24においてリセットされる。S19において、カウント値Cがカウンタ閾値C0に達していない場合には、S25以下の処理が実行され、独行的抵抗発生制御が継続して実行される。また、カウント値Cがカウンタ閾値C0に達した場合には、S20において、実行制御フラグFLのフラグ値が0とされ、S21以下の受信目標値依拠制御が実行される。
以上のように、受信目標値依拠制御あるいは独行的抵抗発生制御におけるモータ44の目標通電電流i*が決定されれば、S26以下において、インバータ190の作動制御のための目標デューティ比が決定される。詳しくは、インバータ190内に設けられた通電電流センサ196によって取得された実通電電流irと目標通電電流i*との偏差Δi(=i*−ir)が認定され、その偏差Δiに基づくフィードバック制御によって目標デューティ比が決定される。なお、自身に対応する制御目標値を受信していない場合、つまり、S21,22の判定によりS23がスキップされた場合には、S27における目標通電電流i*の決定には、前回のプログラム実行時の目標通電電流i*が用いられるようになっている。そして、その目標デューティ比に基づいた指令がインバータ190に送信される。このような処理により、インバータ190の作動が制御されることで、各アクチュエータ30は、必要とされるアクチュエータ力を発生させることになる。以上の一連の処理の後、モータ制御プログラムの1回の実行が終了する。
<制御装置および駆動装置の機能構成>
上述のアクチュエータ力制御プログラムを実行するECU140、および、モータ制御プログラムを実行するEDU144は、それらのプログラムに従う各種の処理を実行する各種の機能部を有していると考えることができる。詳しく言えば、図8に示すように、ECU140は、上記アクチュエータ力制御プログラムの処理を実行する機能部、つまり、アクチュエータ力制御部250を有している。このアクチュエータ力制御部250は、制御目標値としての目標アクチュエータ力を決定する機能部であり、制御目標値決定装置として機能するものとなっている。なお、そのアクチュエータ力制御部250はS1の処理を実行して振動減衰成分FVを決定する振動減衰制御部252と、S2の処理を実行してロール抑制成分FRを決定するロール抑制制御部254と、S3の処理を実行してピッチ抑制成分FPを決定するピッチ抑制制御部256とを有している。また、ECU140は、車両の始動時に、その始動時おけるハイトセンサ164の検出結果に基づいて、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作がストッパにより停止させられた場合におけるモータ44の回転角である限界モータ回転角を推定する限界モータ回転角推定部258を有している。つまり、ECU140は、限界動作量推定装置を備えるものとなっている。
EDU144のコントローラ192は、2つの制御を実行する機能部として、受信目標値依拠制御部270と、独行的抵抗発生制御部272とを有している。その受信目標値依拠制御部270は、アクチュエータ力制御部250によって決定された制御目標値を受信してその受信した制御目標値に従ってインバータ190を制御する機能部であり、モータ制御プログラムのS21〜S23の処理を実行する部分が相当する。また、独行的抵抗発生制御部272は、ECU140から受信した制御目標値に依らずに、アクチュエータ力が専らばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力となるようにインバータ190を制御する機能部であり、モータ制御プログラムのS25の処理を実行する部分が相当する。また、EDU144のコントローラ192は、モータ動作量センサとしてのレゾルバ194の検出結果に基づいて、2つの制御のいずれを実行するかを決定する処理、つまり、モータ制御プログラムのS11〜S16の処理を実行する機能部として、実行制御決定部274と、インバータ190の作動を制御するための信号を出力する処理、つまり、S26〜S28の処理を実行する機能部として、制御信号出力部276とを有している。
<変形例>
上記実施例のシステムが備えるスプリング・アブソーバAssy20に代えて、図9に示すスプリング・アブソーバAssy300を採用することも可能である。本変形例のシステムが備えるスプリング・アブソーバAssy300は、ばね下部とアクチュエータとがスプリングを介して連結される構造のものであり、図9に示すように、電磁式のアクチュエータ302と、そのアクチュエータ302とロアアーム22とを連結するための連結機構304と、サスペンションスプリングとしてのエアスプリング306とを含んで構成されており、それらが一体化されたものとなっている。
アクチュエータ302は、上記実施例のものと同様に、ねじロッド40とナット42とを含んで構成されるボールねじ機構と、ねじロッドに回転力を付与する電磁モータ44と、ケーシング46とを備えている。また、アクチュエータ302は、上記ねじロッド40を挿通させた状態で上端部がケーシング46に固定されたアウタチューブ310と、そのアウタチューブ310に嵌め入れられてアウタチューブ310の下端部から下方に突出するインナチューブ312とを含んで構成されている。そのインナチューブ312の内側には、上記ナット42が、ねじロッド40と螺合させられた状態で保持されている。アウタチューブ310には、その内壁面にアクチュエータ302の軸線方向に延びるようにして1対のガイド溝314が設けられている。それらのガイド溝314の各々には、インナチューブ312の上端部に付設された1対のキー316の各々が嵌まるようにされており、それらガイド溝314およびキー316によって、アウタチューブ310とインナチューブ312とが、相対回転不能な状態での軸線方向の相対移動が可能とされている。そして、インナチューブ312は、それの下端部において連結機構304に連結される。
連結機構304は、液圧式のダンパ320を有している。そのダンパ320は、詳しい構造は省略するが、ツインチューブ式の液圧式ショックアブソーバに類似する構造のものである。そのダンパ320は、作動液を収容するハウジング322と、そのハウジング322にそれの内部において液密かつ摺動可能に嵌合されたピストン324と、そのピストン324に下端部が連結されてハウジング322の上方から延び出すピストンロッド326とを含んで構成されている。ハウジング322は、それの下端部に設けられたブシュ328を介してロアアーム22に連結され、ピストンロッド326が、ハウジング322の上方から延び出した上端部において、インナチューブ312の下端部に連結される構造とされている。そのような構造により、インナチューブ312は、ダンパ320を介して、ロアアーム22に連結されているのである。
ダンパ320のハウジング322には、それの外周部に環状の下部リテーナ330が固定されて設けられている。その下部リテーナ330には、インナチューブ312,アウタチューブ310の下部およびダンパ320の上部を収容するカーバーチューブ332が、それの下端部において固定されている。また、インナチューブ312とピストンロッド326との連結部には浮動部材334が固定されている。その浮動部材334は、それと下部リテーナ330との間に配設された圧縮コイルスプリング336と、浮動部材334とカバーチューブ332の内部に形成された環状の突出部338(上部リテーナとして機能する)との間に配設された圧縮コイルスプリング340とによって挟持されている。
上述のような構造から、アクチュエータ302は、ねじロッド40,モータ44,ケーシング46,アウタチューブ310等を含んでマウント部24に連結されるばね上部側ユニットと、ナット42,インナチューブ312,浮動部材334等を含んでロアアーム22に連結されるばね下部側ユニットとを有する構造のものとなっている。なお、上記連結機構304は、ばね下部側ユニットとばね下部との間に配設され、それらを連結するものとされている。
スプリング・アブソーバAssy300は、いわゆるバウンドストッパ、および、リバウンドストッパをも有している。具体的には、マウント部24とロアアーム22との相対移動に対して、バウンドストッパは、カバーチューブ332の上端部が、緩衝ゴム380を介してアクチュエータ302のケーシング46に当接するように構成され、リバウンドストッパは、アウタチューブ310の下端部に固定された環状プレート382が、緩衝ゴム384を介してカバーチューブ332の下端部に当接するように構成されている。また、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対移動に対して、バウンドストッパは、ねじロッド40の下端部が、緩衝ゴム386を介して、浮動部材334に当接するように構成され、リバウンドストッパは、アウタチューブ310の内底面が、緩衝ゴム388を介して、インナチューブ312の段付状に形成された箇所に当接するように構成されている。さらに、ダンパ320におけるハウジング332とピストン334との相対移動に対して、つまり、ばね下部側ユニットとロアアーム22との相対移動に対して、バウンドストッパは、ハウジング332の上面が、緩衝ゴム390を介して浮動部材334に当接するように構成され、リバウンドストッパは、ピストン334の上面が、ピストン334の上面に設けられた緩衝ゴム392を介して、ハウジング332の上部側の内部と当接するように構成されている。
以上のような構造とされたスプリング・アブソーバAssy300を備えた本変形例のシステムにおいても、駆動装置であるEDU144が、上記実施例と同様の独行的抵抗発生制御を実行可能に構成されている。また、EDU144が、受信目標値依拠制御と独行的抵抗発生制御とのいずれを実行するかを決定する手法も、上記実施例と同様である。ただし、上記実施例のシステム10は、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作と、ばね上部とばね下部との接近離間動作とが対応するものであったが、本変形例のシステムは、ばね下部側ユニットとばね下部とが連結機構304を介して連結されているため、必ずしも対応するものとはなっていない。本変形例においては、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作が停止させられる虞がある場合、つまり、それらが緩衝ゴム386,388を介して当接する虞がある場合に、独行的抵抗発生制御が実行される。先にも述べたように、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作がストッパにより停止させられた場合には、ねじ機構に大きな力が作用することになり、ベアリングボールによる圧痕が生じる虞等がある。つまり、本変形例のシステムは、ねじ機構に作用する力を低減することを重視したものとなっており、システムの信頼性が向上させられているのである。
例えば、車輪が路面の凸所あるいは凹所を通過して、ばね下部が勢いよく動作させられる場合を考える。その場合には、ばね下部側ユニットとロアアーム22との相対移動が停止させられた状態、つまり、それらが緩衝ゴム390,392を介して当接した状態となり、ばね下部側ユニットがばね下部と一体的に動作させられることになる。そして、その状態において、独行的抵抗発生制御が実行されれば、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力は、ばね上部とばね下部との接近離間動作に対する抵抗力となる。したがって、独行的抵抗発生制御によって、ばね上部とばね下部との接近離間動作がストッパにより停止させられる際の衝撃を緩和することも可能となるのである。
<その他の変形例>
上記実施例のシステムにおいては、受信目標値依拠制御と独行的抵抗発生制御とのいずれを実行するかを決定する手法として、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作量であるユニット相対動作量と、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作の速度であるユニット相対動作速度とに基づいて行われていたが、それらのいずれか一方に基づいて行われるように構成されてもよい。また、上記実施例のシステムにおける独行的抵抗発生制御は、駆動装置が、自身で制御目標値を決定してその制御目標値に従って駆動回路を制御するように構成されていたが、モータの各相の通電端子間を導通させることでばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力を発生させるように構成されてもよい。
請求可能発明の実施例である車両用サスペンションシステムの全体構成を示す模式図である。 図1に示すスプリング・アブソーバAssyを示す正面断面図である。 図1に示す駆動装置としてのモータ電子駆動ユニットの回路図である。 図1に示すサスペンション電子制御ユニットが出力する制御情報の構成を示す図である。 路面の凸所を車輪が通過する場合におけるユニット相対動作量,ユニット相対動作速度,ねじ機構に作用する力の時間的変化を示す図である。 図1に示すサスペンション電子制御ユニットによって実行されるアクチュエータ力制御プログラムを表すフローチャートである。 図1に示すモータ電子駆動ユニットによって実行されるモータ制御プログラムを表すフローチャートである。 図1に示す車両用サスペンションシステムが有するサスペンション電子制御ユニットおよびモータ電子駆動ユニットの機能に関するブロック図である。 変形例の車両用サスペンションシステムが備えるスプリング・アブソーバAssyを示す正面断面図である。
符号の説明
10:車両用サスペンションシステム 20:スプリング・アブソーバAssy 22:ロアアーム(ばね下部) 24:マウント部(ばね上部) 30:アクチュエータ 32:コイルスプリング(サスペンションスプリング) 40:ねじロッド(雄ねじ) 42:ナット(雌ねじ) 44:電磁モータ 80:緩衝ゴム(バウンドストッパ) 84:緩衝ゴム(リバウンドストッパ) 140:サスペンション電子制御ユニット 144:モータ電子駆動ユニット(駆動装置) 146:バス(通信ライン) 164:ハイトセンサ(ばね上ばね下間距離センサ) 190:インバータ(駆動回路) 194:レゾルバ(モータ動作量センサ) 250:アクチュエータ力制御部(制御目標値決定装置) 252:振動減衰制御部 254:ロール抑制制御部 256:ピッチ抑制制御部 258:限界モータ回転角推定部(限界動作量推定装置) 270:受信目標値依拠制御部 272:独行的抵抗発生制御部 300:スプリング・アブソーバAssy 302:アクチュエータ 304:連結機構 306:エアスプリング 320:液圧式ダンパ 336,340:圧縮コイルスプリング 386,388:緩衝ゴム(ストッパ機構)

Claims (6)

  1. (a)ばね上部に連結されるばね上部側ユニットと、(b)ばね下部に連結され、ばね上部とばね下部との接近離間動作に伴って前記ばね上部側ユニットと相対動作するばね下部側ユニットと、(c)それらばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に応じて動作する電磁モータとを有し、前記電磁モータが発生させるモータ力に依拠して、前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する力であるアクチュエータ力を発生させる電磁式のアクチュエータと、
    前記アクチュエータが発生させるべきアクチュエータ力についての制御目標値を、定められた制御規則に従って決定する制御目標値決定装置と、
    その制御目標値決定装置が接続され、その制御目標値決定装置によって決定された制御目標値が送信される通信ラインと、
    その通信ラインに接続されるとともに、前記電磁モータの作動を制御する駆動回路を有し、前記通信ラインから前記制御目標値決定装置によって決定された制御目標値を受信してその受信した制御目標値に従って前記駆動回路を制御することで、前記アクチュエータに発生させるべきアクチュエータ力を発生させる受信目標値依拠制御を実行する駆動装置と
    を備えた車両用サスペンションシステムであって、
    その駆動装置が、
    前記受信目標値依拠制御に代えて、前記制御目標値決定装置が決定した制御目標値に依らずに、前記アクチュエータ力が専ら前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作に対する抵抗力となるように前記駆動回路を制御する独行的抵抗発生制御を実行可能に構成された車両用サスペンションシステム。
  2. 当該サスペンションシステムが、
    前記駆動装置と接続され、前記電磁モータの動作量を検出するモータ動作量センサを備え、
    前記駆動装置が、そのモータ動作量センサの検出結果に基づき、前記受信目標値依拠制御と前記独行的抵抗発生制御とのいずれを実行するかを決定するように構成された請求項1に記載の車両用サスペンションシステム。
  3. 前記駆動装置が、前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作量であるユニット相対動作量と、前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作の速度であるユニット相対動作速度とに基づき、前記受信目標値依拠制御と前記独行的抵抗発生制御とのいずれを実行するかを決定するように構成された請求項1または請求項2に記載の車両用サスペンションシステム。
  4. 前記アクチュエータが、前記ばね上部側ユニットと前記ばね下部側ユニットとのバウンド方向とリバウンド方向との少なくとも一方の相対動作を停止させるストッパ機構を有し、
    前記駆動装置が、前記ユニット相対動作量と前記ストッパ機構により前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作が停止させられた場合におけるユニット相対動作量である限界相対動作量との差が設定された値以下であり、かつ、前記ユニット相対動作速度が設定された値以上である場合に、前記独行的抵抗発生制御を実行するように構成された請求項3に記載の車両用サスペンションシステム。
  5. 当該サスペンションシステムが、
    前記駆動装置と接続されて前記電磁モータの動作量を検出するモータ動作量センサと、ばね上部とばね下部との間の距離を検出するばね上ばね下間距離センサと、そのばね上ばね下間距離センサの停車中における検出値に基づいて前記限界相対動作量に対応する前記電磁モータの動作量である限界モータ動作量を推定する限界動作量推定装置とを備え、
    前記駆動装置が、前記モータ動作量センサにより検出される前記電磁モータの動作量と前記限界動作量推定装置により推定された限界モータ動作量との差が設定された値以下であり、かつ、前記モータ動作量センサの検出結果から得られる前記電磁モータの動作速度が設定された値以上である場合に、前記ユニット相対動作量と前記限界相対動作量との差が設定された値以下であり、かつ、前記ユニット相対動作速度が設定された値以上であるとして、前記独行的抵抗発生制御を実行するように構成された請求項3または請求項4に記載の車両用サスペンションシステム。
  6. 前記独行的抵抗発生制御が、アクチュエータ力が前記ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対動作の速度であるユニット相対動作速度に応じた大きさの抵抗力となるように前記駆動回路を制御するように構成された請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2023047607A (ja) * 2021-09-27 2023-04-06 本田技研工業株式会社 電動サスペンション制御装置
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