JP2007320012A - 中ぐり工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】刃先に充分な量の切削油を集中して供給することによって、工具寿命を向上できるとともに、良好な加工面を得ることができる中ぐり工具を提供することを目的とする。
【解決手段】本中ぐり工具は、切刃を備えたスローアウェイチップ20をシャンク先端部2に設けたチップ座10に装着してなる。シャンク先端部2には、少なくともチップ座10上をシャンク先端面3からシャンク後端側に向かって延在する少なくとも1つの主ポケット30を備え、チップ座10の拘束面12に連続又は近接して、すくい面22より上方に延び、切刃外周部21に面する立設面13を備え、さらに、シャンク1内部には、切刃外周部21に指向し、切削油、エアー又はミスト等の流体を切刃外周部21に吐出するための流路71を設け、該流路71を少なくとも立設面13のすくい面22より上方の位置に開口するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被削材の内径部の内径加工を行う中ぐり工具に関するものである。
この種の中ぐり工具において、棒状をなすシャンク20の先端部に軸線CLより一側に偏して軸方向へのびる一条の主溝31を設け、この主溝31内に刃物チップ32を取り付けるとともに、上記主溝31より他側に偏して軸方向へのびる一条の副溝40を設けて、上記主溝31または副溝40内に切削油の圧力源へ接続された油孔34を開口させたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、ボーリングバー本体4内を貫通して筒状ノズルをスローアウェイチップ5に接近させて設置したものがある(例えば、特許文献2参照)。
また、チップ取り付け面41に切削油流出口43を穿設し、先端の切削チップ30に切削油を供給するようになすとともに刃部40の下面42に別途切削油流出口44を設けたものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−297211号公報(図1) 実開昭62−8007号公報(第1図) 実開平6−57503号公報(図1)
しかしながら、上記特許文献1記載の中ぐり工具では、主溝31又は副溝40内の開口部は刃先先端から離れており、開口部から吐出した切削油が刃先先端以外にも飛散し、刃先の冷却及び切屑の排出が十分ではなかった。
上記特許文献2記載のボーリングバーでは、筒状ノズルが湾曲していることで、該ノズルを流通する切削油等の圧力損失が大きく、切削油の排出量が抑制されたり、コストが高くなったりするといった問題があった。
上記特許文献3記載のボーリングバーでは、別途切削油流出口44を設けるため、吐出圧力が低下し、吐出口が刃先より離れているため切削油が飛散し切屑排出が十分とはいえなかった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、刃先に充分な量の切削油を集中して供給することによって、工具寿命を向上できるとともに、良好な加工面を得ることができる中ぐり工具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、略棒状をなすシャンク(1)の先端側に設けられたシャンク先端部(2)には、底面(11)と、この底面(11)から上方に向かって立ち上がる少なくとも1つの拘束面(12)を備えた切欠き段部からなるチップ座(10)が設けられ、該チップ座(10)に切刃を備えたスローアウェイチップ(20)が上記底面(11)及び拘束面(12)に当接して着脱自在に装着され、上記切刃の工具外周側に位置し切削を担う切刃外周部(21)によって被削材の内径部(W)の内周面を切削する中ぐり工具において、上記シャンク先端部(2)には、少なくとも上記チップ座(10)上をシャンク先端面(3)からシャンク後端側に向かって延在する少なくとも1つの主ポケット(30)が備えられ、上記チップ座(10)の拘束面(12)に連続又は近接して、上記すくい面(22)より上方に延び、切刃外周部(21)に面する立設面(13)が備えられ、さらに、シャンク(1)内部には、上記切刃外周部(21)に指向し、切削油、エアー又はミスト等の流体を上記切刃外周部(21)に吐出するための流路(71)が設けられ、該流路(71)が、少なくとも上記立設面(13)の上記すくい面(22)より上方の位置に開口していることを特徴とする中ぐり工具である。
この発明によれば、チップ座(10)の拘束面(12)に連続又は近接して、上記すくい面(22)より上方に延び、切刃外周部(21)に面する立設面(13)が備えられ、この立接面(13)におけるすくい面(22)より上方の位置に、上記流路(71)を開口させたことから、その開口部を切刃外周部(21)に近接して設けることが可能になるため、上記開口部から吐出した切削油等の流体が切刃外周部(21)に集中的に供給される。そのため、切刃外周部(21)及び被削材を効果的に冷却及び潤滑することができ、工具摩耗が抑制され工具寿命が向上する。そのうえ、切屑が切削油等の流体によって切刃外周部(21)及びその近傍から積極的に除去されるため、切屑の噛み込みによる切刃外周部(21)の欠損が抑制され工具寿命が向上するとともに、傷が少ない良好な加工面が得られる。
請求項2記載の発明は、すくい面(22)側からみた平面視で、シャンク先端部(2)には、上記主ポケット(30)に連なるとともに、シャンク先端側からシャンク後端側に向かうにつれ、切刃外周部(21a)側から該切刃外周部(21)の周方向反対側に向かって延在し、その延びる方向(P)がシャンク(1)の軸心に対して傾斜した、少なくとも1つの第1副ポケット(40)が設けられ、上記流路(71)が上記第1副ポケット(40)と切刃外周部(21)側に位置するシャンク外周面(4a)との間に穿設されていることを特徴とする請求項1記載の中ぐり工具である。
請求項2記載の発明においては、切削油等の流体によって切刃外周部(21)近傍から積極的に除去された切屑は、少なくとも1つの第1副ポケット(40)に沿って、シャンク後端側且つ上記切刃外周部(21)の周方向反対側に誘導され、上記切刃外周部(21)の周方向反対側に位置するシャンク外周面(4b)と内径部(W)の内周面との間に確保された大きな空間からスムーズに排出され、上記内径部(W)に噛み込まれることが少なくなる。したがって傷の少ない良好な加工面が得られる。
さらに、シャンク先端部(2)において、流路(71)が第1副ポケット(40)と切刃外周部(21)側に位置するシャンク外周面(4a)との間に穿設されるので、シャンク先端部(2)の剛性の悪化が少なく、工具びびりが抑制され加工精度の悪化が抑制される。
請求項3記載の発明は、シャンク先端部(2)には、切刃外周部(21)側に位置するシャンク外周面(4a)に、シャンク先端側からシャンク後端側に向かって延びる少なくとも1つの第2副ポケット(50)が形成され、上記第1副ポケット(40)と第2副ポケット(50)との間には、上記すくい面(22)に対して上方に向かって隆起し且つシャンク先端側からシャンク後端側に向かって延びるリブ(60)が設けられ、このリブ(60)の内部に上記流路(71)が穿設されていることを特徴とする請求項1又は2記載の中ぐり工具である。
請求項3記載の発明によれば、切刃外周部(21)側に位置するシャンク外周面(4a)に、シャンク先端側からシャンク後端側に向かって延びる少なくとも1つの第2副ポケット(50)を設けたことから、シャンク後端側且つ切刃外周部(21)側に流れた切屑が、上記第2副ポケット(50)によって収容されたのちスムーズに排出されるため、切刃外周部(21)側のシャンク外周面(4a)と内径部(W)の内周面との間に噛み込まれることが抑制される。
しかも、第1副ポケット(40)と第2副ポケット(50)との間には、すくい面22に対して上方に向かって隆起し且つシャンク先端側からシャンク後端側に向かって延びるリブ(60)を設けたことから、シャンク先端部(2)の剛性の悪化が抑制される。さらに、リブ(60)の内部に流路(71)を穿設したことから、シャンク先端部(2)の剛性の悪化がいっそう抑制される。このような剛性面の改善によって、工具びびりが抑えられ加工精度の悪化が抑制される。
請求項4記載の発明は、上記リブ(60)がシャンク先端側からシャンク後端側にいくに従って漸次幅広に形成されていることを特徴とする請求項3記載の中ぐり工具である。
請求項4記載の発明によれば、リブ(60)をシャンク先端側からシャンク後端側にいくに従って漸次幅広に形成すれば、シャンク先端部(2)の剛性の悪化を抑制する効果がいっそう大きくなり、工具びびりを抑制する効果及び加工精度の悪化を抑制する効果がきわめて大きくなる。
本発明によれば、チップ座(10)の拘束面(12)に連続又は近接し、且つ上記すくい面(22)より上方に延びて上記主ポケット(30)と交差する、立設面(13)が備えられ、この立接面(13)におけるすくい面(22)より上方の位置に、上記流路(71)を開口させたことから、その開口部を切刃外周部(21)に近接して設けることが可能になるため、上記開口部から吐出した切削油等の流体が切刃外周部(21)に集中的に供給される。そのため、切刃外周部(21)及び被削材を効果的に冷却及び潤滑することができ、工具摩耗が抑制され工具寿命が向上する。そのうえ、切屑が切削油によって切刃外周部(21)及びその近傍から積極的に除去されるため、切屑の噛み込みによる切刃外周部(21)の欠損が抑制され工具寿命が向上するとともに、傷が少ない良好な加工面が得られる。
以下に、本発明の第1実施形態に係る中ぐり工具について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は第1実施形態に係る中ぐり工具の平面図である。図2は同中ぐり工具の正面図である。図3は同中ぐり工具の拡大先端視側面図である。
図1に図示するように、略丸棒状をなすシャンク1のシャンク先端部2の先端外周部には、平面視V字状をなす切欠き段部からなり、底面11及び該底面11から上方に立ち上がる一対の拘束面12を備えたチップ座10が設けられている。このチップ座10の底面11に着座する略菱形平板状をなすスローアウェイチップ20は、その周面を上記一対の拘束面12に当接して位置決めされ、締め付けねじ5を利用してチップ座10に着脱可能に装着されている。スローアウェイチップ20は、その上面の菱形面をすくい面22とされ、上記菱形面の対角線上には、80°のノーズR部と、該ノーズR部からそれぞれ延びる一対の辺稜部とからなる2組の切刃を有し、該切刃21から延びる周面には逃げ面23が形成され、該逃げ面23がスローアウェイチップ20の内方に傾斜したポジチップとされている。スローアウェイチップ20をチップ座10に装着したとき、上記切刃の一方において、シャンク先端面3及びシャンク外周面4aからそれぞれ突出するように配設されたノーズR部と辺稜部は、内径部Wの内周面を切削する切刃外周部21となる。
シャンク先端部2には、切削時に生成した切屑を収容、排出するための3つのポケットが設けられている。図1及び図2に図示するように、3つのポケットのうち主ポケット30は、チップ座10の上方をシャンク先端面3からシャンク後端側に向かって延在している。主ポケット30の壁面は、チップ座10の後部ではすくい面22より高位となるように形成され、この後部からシャンク後端側に向かうにつれ上方に向かって急に立ち上がる傾斜曲面又は傾斜平面で構成され、その後方側端部がシャンク外周面と交差するように形成されている。
図2及び図3からわかるように、チップ座10の切刃外周部21に面する拘束面12の上側には、該拘束面12に連続して、すくい面22より上方に延び且つ切刃外周部21に面し且つ主ポケット30の壁面と交差する立設面13が備えられている。
さらに、シャンク2内部には、外部から供給された切削油、エアー又はミスト等の流体を導入し、切刃外周部21に向けて噴射するための略円形断面の流路が設けられている。この流路は、図1及び図2に図示するように、シャンク後端面に開口しシャンク1の軸心に平行にシャンク先端側に向かって延びる第1流路70と、この第1流路70の先端部に通じるとともに切刃外周部21に指向する第2流路71と、を備えている。図3からわかるように、第2流路71は、切刃外周部21に面する立設面13及び該立設面13に隣接する主ポケット30の壁面に跨って開口するとともにその開口部がすくい面22よりも上方の位置に設けられ、切刃外周部21に指向するようにシャンク先端部2の内部に穿設されている。
以上の構成をもつ中ぐり工具によれば、チップ座10の切刃外周部21に面する拘束面12に連続又は近接し、且つすくい面22より上方に延びて主ポケット30と交差する、立設面13が備えられ、この立接面13におけるすくい面22より上方の位置に、第2流路71を開口させたことから、その開口部を切刃外周部21に近接して設けることが可能になるため、上記開口部から吐出した切削油等の流体が切刃外周部21に集中的に供給される。そのため、切刃外周部21及び被削材を効果的に冷却及び潤滑することができ、工具摩耗が抑制され工具寿命が向上する。そのうえ、切屑が切削油によって切刃外周部21及びその近傍から積極的に除去されるため、切屑の噛み込みによる切刃外周部21の欠損が抑制され工具寿命が向上するとともに、傷が少ない良好な加工面が得られる。
そのうえ、切屑が切削油等の流体によって切刃外周部21及びその近傍から積極的に除去されるため、切屑の噛み込みによる切刃外周部21の欠損が抑制され工具寿命が向上するとともに、傷が少ない良好な加工面が得られる。
しかも、第2流路71は、第1流路70との連結部が緩やかに屈曲するように、互いの軸心のなす角度が鈍角、好ましくは145°〜180°の角度をなすように形成されているので、上記連結部における切削油等の流体の流れが小さくなり、流体の吐出量の減少が防止されるため、上記の冷却効果、潤滑効果及び切屑を除去する効果がきわめて高くなる。
第2流路71の開口部は、スローアウェイチップ20に隣接した、立設面13及び該立設面13に隣接する主ポケット30の壁面の双方に開口するものに限らず、立設面13のみに開口するものであってもかまわない。
第1実施形態に係る中ぐり工具において、シャンク先端部2には、主ポケット30に一部連なり、且つ、切刃外周部21側に位置するシャンク外周面4bを凹曲面状に切欠く第1副ポケット40が設けられている。平面視したとき、この第1副ポケット40は、図1において矢印Pで示すように、シャンク先端側からシャンク後端側にいくに従って切刃外周部21側から該切刃外周部21の周方向反対側に向かって延びており、シャンク1の軸心に対して鋭角をなすように傾斜している。
このような第1副ポケット40を設けることにより、ポケット容量が増すため切屑の収容及び排出する効果が大きくなる。また、切屑を第1副ポケットの延びる方向に沿って、シャンク後端側且つ切刃外周部21の周方向反対側に誘導し、切刃外周部21の周方向反対側に位置するシャンク外周面4bと内径部Wの内周面との間に確保された大きな空間からスムーズに排出するので、内径部Wに噛み込まれることが少なくなる。したがって、傷の少ない良好な加工面が得られる。
さらに、切刃外周部21側に位置するシャンク外周面4aには、第2副ポケット50が設けられている。この第2副ポケット50は、チップ座10のすぐ後方からシャンク後端側に向かって延びるとともに、正面視で、すくい面22を基準として上方及び下方にわたって設けられている。そして、第1副ポケット40と第2副ポケット50との間には、すくい面22より上方に向かって隆起し且つシャンク先端側からシャンク後端側に向かって延びる1条のリブ60が形成されている。
このように第2副ポケット50を設けた場合には、シャンク後端側且つ切刃外周部21側に向かって流れた切屑が、上記第2副ポケット50によって収容されたのちスムーズに排出されるため、切刃外周部21側のシャンク外周面4aと内径部の内周面との間に噛み込まれることが抑制される。
第1副ポケット40と第2副ポケット50との間に設けられたリブ60は、すくい面22に対して上方へ隆起し且つシャンク先端側からシャンク後端側に向かって延びるように形成されていることから、切刃外周部21に作用する切削抵抗、特にシャンク先端部2を下方に向かって撓ませる主分力に対する剛性の悪化が効果的に抑制される。
それに加えて、リブ60の内部に第2流路71が穿設されたことにより、シャンク先端部2の剛性悪化が効果的に抑制されるため、工具びびりの抑制効果がきわめて高く、加工精度の悪化が大幅に抑制される。
特に、上記リブ60がシャンク後端側にいくに従って徐々に幅広に形成された場合には、上記の工具びびりの抑制効果及び加工精度の悪化を抑制する効果がいっそう高くなる。
図2に図示するように、第2流路71がリブ60の内部に穿設された場合には、シャンク先端部2の剛性悪化を抑制する効果が高くなる。また、副次的な効果として、第2流路71の開口部がすくい面22より上方の位置に設けられるため、切削油等の流体を切屑とすくい面22との間に確実に供給することができ、切屑との接触により高温高圧となるすくい面22を効果的に冷却及び潤滑することができる。
本発明の第2実施形態に係る中ぐり工具について図4及び図5を参照しながら説明する。図4及び図5は、第2実施形態に係る中ぐり工具の平面図及び正面図である。なお、これらの図面において、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
図4に図示するように、第2実施形態に係る中ぐり工具では、略正三角形平板状のスローアウェイチップ20が用いられている。チップ座10は、スローアウェイチップ20の1つのコーナを挟む一対の周面を支持する平面視V字状をなす一対の拘束面12を備え、これら拘束面12の交差部を、チップ座の底面11から上方に延びる略円筒状に切欠くぬすみ12aが形成されている。
シャンク先端面3からぬすみ12aの後方側まで延びる主ポケット30の壁面は、ぬすみ12aの部分ではすくい面22よりも高位にあり、シャンク後端側に向かうにつれ上方に向かって立ち上がる傾斜曲面又は傾斜平面で構成され、その後方側端部がシャンク外周面と交差するように形成されている。
第2流路71は、上記ぬすみ12aの切刃外周部21に面する周面で構成された立設面13に開口し、その開口部がすくい面22より上方の位置に設けられ、切刃外周部21に指向するようにシャンク先端部2の内部に穿設されている。
このように、チップ座の拘束面12から近接し、切刃外周部21に面する立設面13が設けられ、この立接面13におけるすくい面22より上方の位置に、第2流路71を開口させたことから、その開口部を切刃外周部21に近接して設けることが可能になるため、上記開口部から吐出した切削油等の流体が切刃外周部21に集中的に供給される。そのため、切刃外周部21及び被削材を効果的に冷却及び潤滑することができ、工具摩耗が抑制され工具寿命が向上する。そのうえ、切屑が切削油によって切刃外周部21及びその近傍から積極的に除去されるため、切屑の噛み込みによる切刃外周部21の欠損が抑制され工具寿命が向上するとともに、傷が少ない良好な加工面が得られる。
立設面13は、チップ座の拘束面12に連続して設けるか又は上記拘束面12に近接した周辺領域に設けられていればよい。切削油等の流体を切刃外周部21に集中的に吐出することに配慮して、第2流路71の開口部は、切刃外周部21からの離間する方向におけるチップ座の拘束面12からの離間距離がスローアウェイチップ20の上面における内接円寸法の50%以下、好ましくは30%以下の領域内に設けられるのが好ましい。
本発明の第3実施形態に係る中ぐり工具について図6及び図7を参照しながら説明する。図6及び図7は、第3実施形態に係る中ぐり工具の平面図及び正面図である。なお、これらの図面において、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
図6に図示するように、第3実施形態に係る中ぐり工具では、上面の対角線上に35°のコーナ部をもつ略菱形平板状のスローアウェイチップ20が用いられている。切刃外周部21は、第1実施形態にくらべると、切刃外周部21側のシャンク外周面4aから径方向に大きく突出しているため、上記シャンク外周面4aと内径部Wの内周面との間には比較的大きな空間が生じる。そのため、上記空間へ排出される切屑はスムーズに排出されるので、第1実施形態で設けた第2副ポケットが省略されている。
なお、第1副ポケット40と切刃外周部21側のシャンク外周面4aとの間には、すくい面22に対して上方へ隆起し且つシャンク先端側からシャンク後端側に向かって延びるリブ60が形成され、このリブ60の内部に第2流路71が穿設されているので、第1実施形態と同様に、シャンク先端部2の剛性悪化が効果的に抑制されるため、工具びびりの抑制効果がきわめて高く、加工精度の悪化が大幅に抑制される。
さらに、図6に図示するように、リブ60がシャンク後端側にいくに従って徐々に幅広に形成されているので、工具びびりの抑制効果及び加工精度の悪化を抑制する効果はいっそう高くなる。
本発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、例えばスローアウェイチップ20の形状は、略多角形平板状又は略円形平板状をなすものであればよく、逃げ面の逃げ角についてもポジに限らずネガであってもかまわない。また、スローアウェイチップ20をシャンク1に固定する手段は、締め付けねじ5を用いたスクリューオン方式に限らず、例えばクランプオン方式、レバーロック方式及びカムロック(偏心ピンクランプともいう。)方式等の公知ものから選ばれた少なくとも1つの固定手段に適宜変更可能である。他の構成に関しても本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更及び追加が可能であることはいうまでもない。
本発明を適用した中ぐり工具の平面図である。 同中ぐり工具の正面図である。 同中ぐり工具の拡大先端視側面図である。 本発明を適用した他の中ぐり工具の平面図である。 同工具の正面図である。 本発明を適用した、さらに他の中ぐり工具の平面図である。 同工具の正面図である。
符号の説明
1 シャンク
2 シャンク先端部
4a 切刃外周部側に位置するシャンク外周面
4b 切刃外周部の周方向反対側に位置するシャンク外周面
10 チップ座
11 チップ座の底面
12 チップ座の拘束面
13 チップ座の立設面
20 スローアウェイチップ
21 切刃外周部
22 すくい面
23 逃げ面
30 主ポケット
40 第1副ポケット
50 第2副ポケット
60 リブ
70 第1流路
71 第2流路
P 第1副ポケットの延びる方向

Claims (4)

  1. 略棒状をなすシャンク(1)の先端側に設けられたシャンク先端部(2)には、底面(11)と、この底面(11)から上方に向かって立ち上がる少なくとも1つの拘束面(12)を備えた切欠き段部からなるチップ座(10)が設けられ、該チップ座(10)に切刃を備えたスローアウェイチップ(20)が上記底面(11)及び拘束面(12)に当接して着脱自在に装着され、上記切刃の工具外周側に位置し切削を担う切刃外周部(21)によって被削材の内径部(W)の内周面を切削する中ぐり工具において、
    上記シャンク先端部(2)には、少なくとも上記チップ座(10)上をシャンク先端面(3)からシャンク後端側に向かって延在する少なくとも1つの主ポケット(30)が備えられ、
    上記チップ座(10)の拘束面(12)に連続又は近接して、上記すくい面(22)より上方に延び、切刃外周部(21)に面する立設面(13)が備えられ、
    さらに、シャンク(1)内部には、上記切刃外周部(21)に指向し、切削油、エアー又はミスト等の流体を上記切刃外周部(21)に吐出するための流路(71)が設けられ、
    該流路(71)が、少なくとも上記立設面(13)の上記すくい面(22)より上方の位置に開口していることを特徴とする中ぐり工具。
  2. すくい面(22)側からみた平面視で、シャンク先端部(2)には、上記主ポケット(30)に連なるとともに、シャンク先端側からシャンク後端側に向かうにつれ、切刃外周部(21)側から該切刃外周部(21)の周方向反対側に向かって延在し、その延びる方向(P)がシャンク(1)の軸心に対して傾斜した、少なくとも1つの第1副ポケット(40)が設けられ、
    上記流路(71)が上記第1副ポケット(40)と切刃外周部(21)側に位置するシャンク外周面(4a)との間に穿設されていることを特徴とする請求項1記載の中ぐり工具。
  3. シャンク先端部(2)には、切刃外周部(21)側に位置するシャンク外周面(4a)に、シャンク先端側からシャンク後端側に向かって延びる少なくとも1つの第2副ポケット(50)が形成され、上記第1副ポケット(40)と第2副ポケット(50)との間には、上記すくい面(22)に対して上方に向かって隆起し且つシャンク先端側からシャンク後端側に向かって延びるリブ(60)が設けられ、このリブ(60)の内部に上記流路(71)が穿設されていることを特徴とする請求項1又は2記載の中ぐり工具。
  4. 上記リブ(60)がシャンク先端側からシャンク後端側にいくに従って漸次幅広に形成されていることを特徴とする請求項3記載の中ぐり工具。
JP2006155835A 2006-06-05 2006-06-05 中ぐり工具 Active JP4961839B2 (ja)

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