JP2007319853A - 二流体ノズルとそれを用いた噴霧方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で、噴霧分布の均等性を向上しつつ、衝突力及び洗浄力を向上できる二流体ノズルおよびそれを用いた噴霧方法を提供する。
【解決手段】二流体ノズルは、一対の長尺なブロック1,2間の収容空間内に収容された混合ブロック6と、混合ブロックの混合空間12に臨む気体噴射口8及び液体噴射口11と、一対のブロックの間に形成され、かつ混合ミストを吐出するためのスリット状吐出口14と、噴射口8,11に隣接する上流側に形成されたチャンバ7,9,10と、各チャンバに連なる気体供給路3及び液体供給路4と、ブロック1,2,6間をシールするためのシール手段15,16,17と、ブロック1,2,6を固定するための固定手段とを備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、気体と液体との二流体を混合して噴射又は噴霧するのに有用な二流体ノズル、及び前記ノズルによる混合ミストの噴霧又は噴射方法、例えば、半導体ウエハーや液晶基板などの被洗浄体を洗浄するのに有用な二流体ノズル、並びに混合ミストの噴霧方法に関する。
空気と水との二流体を混合して霧状に噴射又は噴霧する方法として、空気と水とをそれぞれノズルに導入し、混合ミストをノズルの噴射口から噴射させる方法が知られている。
例えば、実用新案登録第2510286号公報(特許文献1)では、エア供給管と、このエア供給管の内部に挿入して配設された水供給管と、エア供給管及び水供給管の双方に軸方向に間隔をあけ、かつ対向して穿設されたノズル取付孔と、対向するノズル取付孔に貫通させて挿入固着して取り付けられた1つのノズルと、このノズルに形成され、かつエア供給管及び水供給管の内部と連通して開口した各流体の導入口とを備えている二流体ノズルが開示されている。このノズルでは、エア供給管及び水供給管の導入口を通じて、ノズル内にエア及び水を導入して、ノズル内の混合室で混合し、吐出口から噴霧している。特開2002−96003号公報(特許文献2)には、加圧空気供給源に接続される空気通路と、液体供給源に接続される液体通路とを有するノズル本体と、このノズル本体の下流端に配置されたエアキャップとを備えたスプレーノズルであって、前記エアキャップが、液体通路からの液体を衝突させ半径方向に送るための当接面と、半径方向に送られた液体を加圧空気流で細分化するために前記当接面の周りに形成された拡張室と、前記当接面の周りに対向して設けられ、かつ前記拡張室及び角度付き排出オリフィスと通じているとともに円周方向に間隔をおいて形成された複数の軸線方向流路とで構成されているスプレーノズルが開示されている。また、この文献には、円筒状液体供給源路を円筒状空気供給源路内に収容し、液体供給源路からの液体をノズル本体の液体通路に供給し、空気供給源路からの加圧空気をノズル本体の空気通路に供給することも記載されている。このスプレーノズルでは、液体通路を通った液体をエアキャップの当接面に衝突させ、当接面の周りの拡張室において、空気通路を通って導入された加圧空気により細分化及び霧化し、外側に拡大する円錐状スプレーパターンで排出オリフィスから霧化液流を排出できる。
しかし、これらのスプレーノズルでは、ノズル本体(ノズルヘッド)内に空気供給路及び水供給路を形成し、空気と水とを混合させる必要がある。そのため、構造が複雑化するとともに、ノズルの部品点数も多くなり、コスト高となる。さらに、ノズル本体が水供給管及び空気供給管に対して溶接などにより固着しているため、異物が混入して目詰まりなどが生じても分解できず、メインテナンス(供給管やノズル本体の洗浄など)が困難となる。
これらの課題を解決するため、特開2004−237282号公報(特許文献3)には、気体噴射口を有する気体供給ブロックと、液体噴射口を有する液体供給ブロックと、これらのブロックを収容し、かつ気体と液体との混合ミストを吐出するための吐出口を有するノズル本体と、このノズル本体内に形成され、前記ブロックからの気体と液体とを混合するための混合空間とを備えた二流体ノズルが開示されている。この特許文献には、吐出口にノズルチップが装着された例が示されている。しかし、ノズル本体の長手方向に複数のノズルチップを装着すると、噴霧パターンでの厚み方向およびノズル本体の長手方向での混合ミストの噴霧分布(衝突力分布や水量分布)が不均一化しやすくなり、衝突力が低減する場合がある。また、上記二流体ノズルでも、さらに構造の簡素化が求められている。
特許第3544650号公報(特許文献4)には、積層された少なくとも3枚の板状体の隙間に長手方向に延びる複数のスリットを形成し、これらのスリットの1つを気体噴出口、他のスリットを液体噴出口とした気体−液体吹きスリットノズルにおいて、中央部の板状体の先端部を噴出口よりも前方に延ばし、他方の噴出口側に向けて傾斜させた傾斜面として、流体の持つ粘性を利用して傾斜面に沿って流体を偏向させ、他方の噴出口から噴出される液体と衝突させて噴霧するスリットノズルが開示されている。このスリットノズルでは、傾斜面に沿って他方の噴出口方向に偏向した流体と、他方の噴射口からの流体とをノズルの外部で衝突させて混合できる。しかし、ノズルの外部で噴出する気体と液体とを混合するため、噴霧パターンが広がるとともに、混合ミストの噴射厚みが大きくなり、衝突力及び洗浄力が低下する。
実用新案登録第2510286号公報(登録請求の範囲) 特開2002−96003号公報(特許請求の範囲) 特開2004−237282号公報(特許請求の範囲) 特許第3544650号公報(特許請求の範囲)
従って、本発明の目的は、噴霧分布の均等性を向上しつつ、衝突力及び洗浄力を向上できる二流体ノズル及びそれを用いた噴霧(又は噴射)方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、ミストの噴霧分布を均一化できるとともに、構造を簡素化でき、部品点数を低減できる二流体ノズル及び混合ミストの噴霧(又は噴射)方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、簡単な構造であっても、ノズルの長手方向でのミストの噴霧分布(又は流量分布)を均一化できる二流体ノズル及び混合ミストの噴霧(又は噴射)方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、長尺で互いに対向する一対の板状(例えば、肉厚板状)のブロック間に、混合ブロックの収容空間と、前記混合ブロックの混合空間の下流側に位置するスリット状吐出口とを形成し、前記混合空間に臨んだ気体噴射口及び液体噴射口から気体と液体とを前記混合空間に噴射すると、ノズルの構造を複雑化させることなく、混合空間で気体と液体とを効率よく衝突混合できるとともにスリット状吐出口から混合ミストを均等な分布(例えば、長手方向での均等な流量分布)で、しかも高い衝突力で吐出できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の二流体ノズル(噴射ノズル又は噴霧ノズル)は、気体噴射口からの気体(空気など)と液体噴射口からの液体(水など)とを混合するための混合空間と、この混合空間で混合された混合ミストを吐出するための吐出口(スリット状吐出口など)とを備えている。この二流体ノズルでは、複数のブロックの組み合わせ(又は突き合わせ)により、前記混合空間を備えた混合ブロックを収容可能な収容空間及び吐出口(スリット状吐出口など)が形成可能である。複数のブロックは、前記気体噴射口及び液体噴射口に気体及び液体をそれぞれ供給可能な供給路を有している。
また、本発明の製造方法では、気体噴射口からの気体と液体噴射口からの液体とを混合するための混合空間と、この混合空間からの混合ミストを吐出するための吐出口(スリット状吐出口など)とを備えた二流体ノズルを製造する方法であって、前記混合空間を備えた混合ブロックと、組み合わせによりこの混合ブロックを収容可能な収容空間及び前記吐出口が形成可能であり、かつ前記気体噴射口及び液体噴射口に気体及び液体をそれぞれ供給可能な供給路を有する複数のブロックとを組み合わせ、二流体ノズルを製造する。さらに、本発明の方法では、気体噴射口からの気体と液体噴射口からの液体とを混合空間で混合し、生成した混合ミストを吐出口(スリット状吐出口など)から噴霧する方法であって、気体噴射口及び液体噴射口に対してそれぞれ気体及び液体を供給し、複数のブロックにより形成された収容空間内の混合ブロックの混合空間で気体と液体とを混合し、複数のブロックにより形成された吐出口から混合ミストを噴霧(又は噴射)する。
複数のブロックは、気体供給口と液体供給口とを個別に有する複数のブロックで構成してもよく、少なくとも1つのブロックが気体供給口及び液体供給口の双方を有する複数のブロックで構成してもよい。例えば、複数のブロックは、収容空間(又は収容凹部)及び吐出口(又は吐出凹部)を形成する一対のブロックで構成できる。これらの一対のブロックのうち一方のブロックには、気体噴射口及び液体噴射口にそれぞれ連通した気体供給路及び液体供給路を形成してもよく、一方のブロックに気体噴射口に連通した気体供給路を形成し、他方のブロックに液体噴射口に連通した液体供給路を形成してもよい。より具体的には、組み合わせブロック(又は複数のブロック)は、(1)気体噴射口(例えば、混合空間に臨む気体噴射口又は混合空間に気体を噴射可能な噴射口)に連通した気体供給路(又は供給口)を有する第1のブロック(気体供給ブロック)、及び液体噴射口(例えば、混合空間に臨む液体噴射口又は混合空間に液体を噴射可能な噴射口)に連通した液体供給路(又は供給口)を有する第2のブロック(液体供給ブロック)で構成してもよく、(2)気体噴射口及び液体噴射口にそれぞれ連通した気体供給路及び液体供給路を有する第1のブロック(流体供給ブロック)、及びこの第1のブロックと対向(又は対峙)する第2のブロック(対向又は対峙ブロック)で構成してもよい。また、気体噴射口は混合ブロック及び気体供給ブロックのうちいずれか一方のブロックに形成でき、液体噴射口は混合ブロック及び液体供給ブロックのうちいずれか一方のブロックに形成できる。さらに、第1のブロック(気体供給ブロック又は流体供給ブロック)と第2のブロック(液体供給ブロック又は対向ブロック)との間には、混合ブロックを収容するための収容空間と、混合空間で混合された混合ミストを吐出するための吐出口(スリット状吐出口など)とを形成できる。本発明には、前記複数のブロックが、気体噴射口及び液体噴射口にそれぞれ連通した気体供給路及び液体供給路と、前記混合ブロックを収容可能な収容空間、及び前記吐出口を形成可能な吐出空間を有する第1のブロック(流体供給ブロック)と、この第1のブロックに対向して配設される平板状の第2のブロック(対向ブロック)とで構成されている二流体ノズルも含まれる。このような場合、第1のブロック(流体供給ブロック)の最大厚みと、第2のブロック(対向ブロック)の厚みとの割合が、前者/後者=20/1〜2/1程度であってもよい。
前記混合ブロックは、一対のブロックのうち少なくとも一方のブロックの気体供給路と通じ、かつ混合空間に臨む気体噴射口(又は気体噴射路)と、一対のブロックのうち少なくとも一方のブロックの液体供給路と通じる第1の液体流路(液体溜部又は液体チャンバ)と、この第1の液体流路の下流側で流路が狭まり、かつ混合空間に臨む液体噴射口(又は液体噴射路)とを備えていてもよい。
本発明では、気体噴射口からの気体と液体噴射口からの液体とをノズル内の混合空間に噴射し、混合空間で両者を効率よく衝突混合できるので、吐出口からの混合ミストを小さな噴射厚みでしかも均一な分布で噴霧又は噴射できる。そのため、衝突力又は洗浄力を向上できるとともに、噴霧ミストの均一性又は均等性(衝突力分布、水量分布など)を向上できる。しかも、複数のブロック(例えば、一対のブロック)と混合ブロックとの組み合わせにより二流体ノズルを構築できるので、各ブロックの流路を形成するための加工処理が容易であるだけでなく、部品点数を大きく低減できるとともに構造を簡素化できる。さらに、二流体ノズルが長尺状であっても、簡単な構造で、ノズルの長手方向でのミストの噴霧分布(流量分布)を均一化できる。
流体を均一に混合空間に噴射させるため、前記気体噴射口及び/又は液体噴射口に隣接する上流側にはチャンバ(流体溜部)を形成してもよく、このチャンバは気体噴射口及び液体噴射口のうち少なくとも一方の噴射口に連なって形成すればよく、例えば、少なくとも液体噴射口の上流側に、連通部(例えば、孔状連通部)を介してチャンバ(1又は複数のチャンバ)が連通していてもよい。噴射口から流体を高い均等性で混合空間に噴射するため、チャンバは、複数のチャンバ、例えば、第1のチャンバと第2のチャンバとで構成してもよい。
吐出口(スリット状吐出口など)に対する気体噴射口と液体噴射口との位置関係は特に制限されず、気体噴射口は、スリット状吐出口に対して液体噴射口と対向する位置や液体噴射口の下流側に形成してもよいが、液体噴射口よりも上流側に形成する場合が多い。さらに、長手方向での混合ミストの均一性を向上させるため、混合空間の下流端から吐出口に至る吐出流路には、この吐出流路よりも単位体積当たりの容積が大きな拡散室(混合空間からの混合ミストを拡散させるための拡散室など)を形成してもよい。混合空間の下流端から吐出口に至る流路は連続的又は段階的に狭くなっていてもよい。拡散室が、断面形状において、上流側から下流方向に向かって、同じ幅の空間、先太状又は先細状(連続的又は段階的に狭まる先細状)の空間又はこれらを組み合わせた空間であってもよい。また、前記吐出口を、混合空間の軸芯からはずれて形成し、前記吐出流路に、混合空間からの混合ミストが衝突する段部又は傾斜部を形成してもよい。このような場合、ミストの噴霧量(特に長手方向の噴霧量)の均一性又は均等性をさらに向上できる。
複数のブロックと混合ブロックとは、少なくとも混合空間及びその下流域での流体の流路に対して少なくとも交差することなく、固定手段又は締結手段(ネジ手段など)により固定又は締結してもよい。通常、複数のブロックの各ブロックと混合ブロックとが、それぞれ締結手段又は固定手段により締結又は固定されている。この固定手段又は締結手段は、スリット状吐出口のスリット幅を調整するためのスリット幅調整手段を構成してもよい。このような構造では、固定又は締結手段が流路内に延出又は突出したり、跨いで流路を遮蔽することがなく、少なくとも混合空間及びその下流域での流体の流れを乱すことがない。そのため、吐出口からの混合ミストの均一性を向上できる。
より具体的には、二流体ノズルは、互いに対向(又は少なくとも吐出口を除く周縁部で面接触)する一対の長尺なブロック(ブロック)と、この一対のブロック(ブロック)間に形成された収容空間と、この収容空間内に収容され、かつ混合空間が形成された混合ブロック(ブロック)と、この混合ブロック(ブロック)に形成され、かつ前記混合空間に臨み気体を噴射するための気体噴射口及び前記混合空間に液体を噴射するための液体噴射口と、前記混合空間の下流側において一対のブロック(ブロック)の間に形成され、かつ前記混合空間で混合された混合ミストを吐出するためのスリット状吐出口と、気体噴射口及び液体噴射口に隣接する上流側にそれぞれ形成されたチャンバと、一対のブロックのうち少なくとも一方のブロックに形成され、かつ各チャンバに連なる気体供給口及び液体供給口と、前記一対のブロックと混合ブロックとの間をシールするためのシール手段と、一対のブロックと混合ブロックとを固定するための固定手段とを備えていてもよい。このようなノズルにおいて、一方のブロックに、気体供給口及び液体供給口と、チャンバと、収容空間と、吐出空間とで構成される流路形成凹部が形成され、他方のブロックの対向面が平面状であってもよい。また、混合ブロックは長尺なブロック(例えば、一対のブロック)の長手方向に延びる収容空間に収容してもよい。さらに、混合空間の形状は特に制限されず縦長の空間であってもよく、この縦長の混合空間の上部に気体噴射口が臨み、縦長の混合空間の側部に液体噴射口が臨んでいてもよい。また、気体噴射口、液体噴射口、及び混合空間で構成された混合流路は、混合ブロック(長尺な混合ブロック)の長手方向に所定間隔毎に形成してもよい。
なお、本明細書において、一対のブロック間に形成される空間は、少なくとも一方のブロック(例えば、一方のブロック又は双方のブロック)の対向壁の凹部で構成されていてもよい。また、「噴射口」を「噴射路」又は「噴射流路」と同義に使用する場合がある。さらに、「気密」「液密」とは、流体が侵入しない部位又は領域では複数のブロックと混合ブロックとの間には空間や隙間があってもよいことを意味する。
本発明では、気体と液体とをノズル本体内の混合空間で衝突混合させて吐出口から混合ミストを噴霧するので、噴霧分布の均等性を向上しつつ、衝突力及び洗浄力を向上できる。また、ミストの噴霧分布を均一化できるとともに、構造を簡素化でき、部品点数を低減できる。さらに、簡単な構造であっても、ノズルの長手方向でのミストの噴霧分布を均一化できる。
以下に必要に応じて添付図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の二流体ノズル(噴射ノズル)の一例を示す一部分解斜視図であり、図1(A)は混合ブロックが収容された一方のブロックを示す概略斜視図、図1(B)は他方のブロックを水平方向に反転させた状態を示す概略斜視図である。図2は図1に示す二流体ノズルの概略正面図、図3は図2のIII−III線断面図、図4は図2のIV−IV線断面図であり、図5は図1の混合ブロック(ただし、図1の混合ブロックの反対面が示されている)を示す概略斜視図、図6は図5のVI−VI線断面図である。なお、以下の例では、液体として水(高圧水などの加圧水)を用い、気体として空気(加圧空気)を利用している。
この二流体ノズルは、互いに対向する長尺の一対のブロック(一対の非腐食性金属製プレート)1,2で構成されており、一対の長尺ブロック1,2は互いに少なくとも吐出口14を除く周縁部で面接触又はシール可能である。前記一対の長尺ブロック1,2のうち一方のブロック2(流体供給ブロック)の側壁には、気体供給口と通じる気体供給路3と、縦方向において、この気体供給路3の下方に位置し、液体供給口と通じる液体供給路4とが形成されている。また、一対の長尺ブロック1,2の対向面において、前記気体供給路3に対応する部位の長手方向には、気体溜め用のチャンバ5を形成するための長溝状凹部がそれぞれ形成され、一対の長尺ブロック1,2の対向面において、前記チャンバ5の下流側であって、前記液体供給路4に対応する部位の長手方向には、断面四角形状の長尺状の混合ブロック6を収容するための所定幅(縦方向の長さ)の収容凹部(又は収容空間)6aが形成され、これらの収容凹部6aの下流側には吐出流路13を形成するため前記収容凹部6aよりも深さの浅い吐出凹部(又は吐出空間)13aが形成され、この吐出流路13はスリット状吐出口14に至っている。なお、チャンバ5を形成するための凹部よりも混合ブロック6を収容するための収容凹部6aの深さが大きく形成されている。すなわち、図示するように、一対の長尺ブロック1,2間には、長溝状凹部で形成された気体溜め用の第1のチャンバ(気体溜部)5と、前記収容凹部6aで形成された収容空間とが、縦方向に隣接して長手方向に延びて形成され、長尺ブロック1,2の長手方向に延びる前記収容空間内に長尺の混合ブロック6が気密及び液密に収容されている。
前記混合ブロック6には、前記第1のチャンバ(気体溜部)5と通じ、かつ前記チャンバ(気体溜部)5よりも流路径の小さな第2のチャンバ(第1の気体流路又は気体溜部)7と、この第2のチャンバ(第1の気体流路)7の下流側に位置し、第1の気体流路よりも流路が狭まり、かつ混合空間(この例では、縦方向に延びる混合空間)12に臨む気体噴射口(孔状気体噴射口)8と、液体供給用ブロックの液体供給路4と通じる液体溜め用の第1のチャンバ(第1の液体流路又は液体溜部)9と、この第1のチャンバ(第1の液体流路)9の下流側に位置し、第1の液体流路9よりも流路径が小さな液体溜め用の第2のチャンバ(第2の液体流路又は液体溜部)10と、この第2のチャンバの下流側で流路が狭まり、かつ混合空間12に臨む液体噴射口(孔状液体噴射口)11とを備えている。すなわち、図示するように、縦長の混合空間12の上部には気体噴射口8が臨んでおり、縦長の混合空間12の側部には液体噴射口11が臨んでおり、気体噴射口8が、スリット状吐出口14に対して液体噴射口11よりも上流側に形成されている。また、気体噴射口8及び液体噴射口11に隣接する上流側にはそれぞれチャンバ5,7,9,10が形成されている。なお、混合ブロック6の混合流路(気体溜部としての第2のチャンバ7、気体噴射口8、液体溜部としての第1のチャンバ9及び第2のチャンバ10、液体噴射口11、並びに混合空間12で構成された流路)は、混合ブロック6の長手方向に所定間隔毎にドリル加工などにより円筒状に形成されている。
なお、この例では、第2のチャンバ(第1の気体流路又は気体溜部)7と、気体噴射口(孔状気体噴射口)8と、混合空間12と、第1のチャンバ(第1の液体流路又は液体溜部)9と、第2のチャンバ(第2の液体流路又は液体溜部)10と、液体噴射口(孔状液体噴射口)11とで1つの混合流路を構成しており、このような混合流路が混合ブロック6の長手方向に所定間隔毎に形成されている。
さらに、前記混合空間で混合された混合ミストを吐出するための、一対のブロック1,2の対向面には、前記混合空間12の下流方向に、前記混合空間と通じ、かつ吐出流路13に対応する第1の凹部13aと、この吐出流路の下流側で狭まり、かつスリット状吐出口14に対応して深さの浅い第2の凹部14aとが形成されている。第1の凹部13a及び第2の凹部14aは、一対のブロック1,2の下流側において長手方向に延びて形成され、長手方向に延びた吐出流路13及びスリット状吐出口14を形成する。吐出流路13及びスリット状吐出口14は混合空間12と同軸芯に形成されている。
前記一対の長尺ブロック1,2の収容空間内に混合ユニット6を気密及び液密に装着するため、混合ユニット6の両側面の外周部に形成された環状溝には環状シール材(パッキン)15,16が配設されているとともに、一対の長尺ブロック1,2の対向面のうち吐出口14を除く外周部(周縁部)に形成された凹溝にもシール材(パッキン)17が配設され、シール手段により前記一対のブロック1,2と混合ブロック6との間をシールしている。
そして、一対のブロック1,2と混合ブロック6は、少なくとも混合空間12及びその下流域での流体の流れを乱すことなく固定手段(ネジ手段)により固定され一体化している。すなわち、一対のブロック1,2と混合ブロック6とは、下部の長手方向に所定間隔をおいた所定部(環状シール材15,16の内方域であって、長手方向において混合空間12及び吐出流路13が形成されていない領域)において、一対のブロック1,2の貫通孔18aを経て混合ブロック6の両側部内に延びた螺合孔18b,19aを利用して、ボルト・ナット18c、ネジ部材19bにより締結され、一対のブロック1,2は、上部において第1のチャンバ(気体溜部)5を貫通するネジ部材20で締結されている。なお、ボルト・ナット18cは、ブロック1の貫通孔18aを貫通し、混合ブロック6の螺合孔18bに螺着したボルト部材と、ブロック1の側面から突出する前記ボルト部材に螺合可能なナット部材とで構成されている。この例では、環状シール材15,16の内方域であって、混合空間12及び吐出流路13が形成されていない領域で、ボルト・ナット18c、ネジ部材19bにより一対のブロック1,2と混合ブロック6とを締結しているので、ボルトが流路に延出したり流路を跨いで遮蔽することがなく、混合空間12及びその下流域での流体の流れを乱すことがない。そのため、吐出口14から混合ミストを均一な分布で噴霧又は噴射できる。
さらに、一対のブロック1,2のうち一方のブロック1の下部には、前記混合ブロック6の螺合孔18aに対応する前記複数の貫通孔の間に螺合孔21aが形成されており、これらの螺合孔には、螺合により混合ブロック6の所定部21cに対して進退動可能であり、かつ先端部が平坦なネジ部材(スリット幅調整ネジ)21bが螺合されている。そのため、混合ブロック6の下部側面をネジ部材21bにより押圧可能であり、前記ボルト・ナット18c、ネジ部材19bによる締結度と関連づけてネジ部材21bによる押圧度を調整することにより、スリット状吐出口14のスリット幅を調整できる。
なお、一対のブロック1,2の両側部は、縦方向の複数箇所において、螺合孔22aに装着されたネジ部材22bにより締結されている。
このような構造の二流体ノズルにおいて、一方のブロック2の気体供給路3から供給された気体は、第1のチャンバ(気体溜部)5及び第2のチャンバ(気体溜部)7を介して孔状気体噴射口8から混合空間12に噴射され、前記一方のブロック2の液体供給路4から供給された液体は、第1のチャンバ(液体溜部)9及び第2のチャンバ(液体溜部)10を経て、孔状噴射口11から混合空間12に噴射される。孔状噴射口8からの気体と孔状噴射口11からの液体とが交差する方向(直交)に噴射しているため、混合空間12を形成する一対のブロック1,2の内壁との衝突も含めて、混合空間12では気体と液体との衝突混合効率を向上でき、液滴を微細化しつつ均一化できる。特に、チャンバ(気体溜部)5,7を介して気体噴射口8から気体を噴射し、チャンバ(液体溜部)9,10を経て液体噴射口11から液体を噴射するため、気体噴射口8及び液体噴射口11に隣接する上流側にそれぞれ形成された各チャンバ(流体溜部)5,7,9,10のクッション作用により気体及び液体の圧力及び流量を均等化して噴射できる。そのため、混合空間12での気液の圧力及び流量変動を抑制でき、気液混合効率を高めることができる。さらに、液体噴射口11よりも気体噴射口8が縦方向の上部(上流側)に位置するため、混合空間12での気体と液体との混合効率を大きく向上できる。
さらに、混合空間12で衝突混合された混合ミストは、混合空間12の下流側において前記一対のブロック1,2の間に沿って長手方向に直線状に形成された吐出流路13を経てスリット状吐出口14から吐出される。特に、前記のように圧力及び流量の変動を抑制しつつ均質化した混合ミストを吐出口14から吐出できるため、スリット状吐出口14からの噴霧角度が広がるのを抑制しつつ、シャープな噴霧パターン液滴が微細で均質化された混合ミストを噴射でき、衝突力及び洗浄力を向上できるとともに、ミストの噴霧分布の均等性又は均一性を向上できる。すなわち、高い衝突力及び洗浄力を付与しつつ、ノズルの厚み方向および長手方向でのミストの噴霧分布を均一化できる。しかも、前記スリット状吐出口14の領域を残して、一対のブロック1,2と混合ブロック6とが互いに対向する外周域(外周部)は、シール材15,16,17でシールされ、かつ一対のブロック1,2と混合ユニット6とは、流体の流動性に関与しない部位でネジなどの固定手段により緊密に固定又は締結されているので、固定手段により混合ミストの噴霧特性を損なうことがない。なお、一対のブロック1,2及び混合ブロック6の流路は溝加工や孔加工で形成でき、一対のブロック1,2と混合ブロック6とを組み合わせることにより二流体ノズルを形成できるため、構造を簡素化でき、部品点数を低減できるため、コストを大幅に低減できるとともに、分解、洗浄などによるメインテナンスも容易である。
なお、本発明の二流体ノズルにおいて、ノズル本体は、混合空間を備えた混合ブロック(又はユニット)と、この混合ブロックを収容可能な収容空間(収容凹部)及び吐出口(吐出凹部)が形成可能な複数のブロック(又はユニット)とで構成でき、複数のブロック(又はユニット)の数は特に制限されない。例えば、二流体ノズルは、互いに対向又は隣接する一対のブロックと混合ブロックとの3個のブロックに限らず、3〜6個程度のブロック、好ましくは3〜5個程度のブロックで構成できる。複数のブロックと混合ブロックとは組み合わせ(又は突き合わせ、当接)により混合ブロックの収容空間(収容凹部)及び吐出口(吐出凹部)を形成可能であればよく、二流体ノズルのノズル本体は、例えば、断面形状において接触面がY字状、T字状又は十字状の形態で面接触可能な複数のブロックと、これらの複数のブロックの接触面の交点域に配設された混合ブロックとで構成してもよい。また、必要であれば、混合ブロックを収容又は装着可能な一対のブロックの両側部には、二流体ノズルの両側部をシールするためのシールブロックを配設してもよい。ブロック構造を簡素化するとともに部品点数を削減するためには、通常、互いに対向又は対峙する一対のブロック(又は互いに対向する対向面を有する一対のブロック)と混合ブロックとを用いる場合が多い。各ブロックは、線接触などにより互いに接触して二流体ノズルを構成してもよいが、通常、互いに面接触又は当接可能な部位(特に周縁部に位置する面接触部)を有し、少なくとも吐出口を除く周縁部の面接触により二流体ノズルを構成する場合が多い。各ブロック(又はユニット)は、二流体ノズルの用途に応じて、板状、棒状などの長尺状(細長状)ブロックであってもよく、多角面体(立方体、長方体など)などの短尺状ブロックなどの形態であってもよい。
複数のブロックは、気体噴射口及び液体噴射口に気体及び液体をそれぞれ供給可能な供給路を有しており、気体供給路及び液体供給路は、前記の例のように、1つのブロックに形成してもよく、異なる複数のブロックに個別に形成してもよい。複数のブロックを一対のブロックで構成する場合、一対のブロックのうち一方のブロックに気体噴射口及び液体噴射口にそれぞれ連通した気体供給路及び液体供給路を形成してもよく、一対のブロックのうち一方のブロックに気体噴射口に連通した気体供給路を形成し、他方のブロックに液体噴射口に連通した液体供給路を形成してもよい。より具体的には、複数のブロックは、(1)気体噴射口(混合空間に気体を噴射可能な気体噴射口又は混合空間に臨む気体噴射口)に連通した気体供給路(又は供給口)を有する第1のブロック(気体供給ブロック)、および液体噴射口(混合空間に液体を噴射可能な液体噴射口又は混合空間に臨む液体噴射口)に連通した液体供給路(又は供給口)を有する第2のブロック(液体供給ブロック)で構成してもよい。また、複数のブロックは、(2)気体噴射口及び液体噴射口にそれぞれ連通した気体供給路及び液体供給路を有する第1のブロック(流体供給ブロック)と、この供給ブロックと対向する第2のブロック(対向ブロック)とで構成してもよい。一対のブロックのうち、一方のブロックに気体供給路及び液体供給路を形成する場合(即ち、前記(2)の場合)、他方のブロック(対向ブロック)は、平板状であってもよい。
なお、一対のブロックの厚みは同じであってもよく、異なっていてもよい。特に、一対のブロックのうち、一方のブロックに気体流路及び液体流路を形成する場合、当該一方のブロック(第1のブロック又は流体供給ブロック)の厚みより他方のブロック(第2のブロック又は対向ブロック)の厚みが小さくてもよい。また、気体及び液体は、複数のブロックに対して種々の方向から供給でき、各ブロックの長手方向の端部から供給してもよく、長手方向において所定間隔をおいて供給してもよい。
混合ブロックを収容するための収容空間(収容凹部)は、複数のブロックのうち適所、例えば、複数のブロックのうち気体噴射口からの気体と液体噴射口からの液体とが合流する合流域に形成でき、複数のブロックの形態に応じて、収容空間又は収容凹部(複数のブロックの対向面に沿って形成した収容空間又は収容凹部など)を形成できる。例えば、一対のブロックにおいて、混合ブロックを収容する収容空間は、通常、互いに対向する一対のブロックの対向面又は対向部位に形成する場合が多い。一対のブロックにおいて、混合ブロックを収容する収容空間は、種々の形態で形成でき、双方のブロックの内面又は対向面の凹部により形成してもよく、一方のブロックの凹部により形成してもよい。後者の場合、凹部に対応する他方のブロックの対向面は面一であってもよい。混合ブロックを収容するための収容空間は、通常、前記第1のブロック(気体供給ブロック又は流体供給ブロック)と第2のブロック(液体供給ブロック又は対向ブロック)との間に形成されている。収容空間又は収容凹部の両端は、一対のブロックの両端部よりも内方域に収容空間又は収容凹部を形成することにより一対のブロックの側部壁で閉じられていてもよく、一対のブロック及び混合ブロックの両側部がシールブロックなどでシール可能である限り、開放していてもよい。
前記収容空間又は収容凹部には、通常、パッキンやシール材などの封止部材を利用して、混合ブロックが気密及び液密に収容可能である。なお、収容空間の形状やサイズは混合ブロックに応じて選択でき、流体が侵入しない部位又は領域では複数のブロックと混合ブロックとの間には空間や隙間があってもよい。
混合ブロックは、気体噴射口からの気体と液体噴射口からの液体とを混合可能な混合空間を備えていればよく、混合ブロックは1又は複数の混合ブロックで構成してもよく、複数の混合ブロックは上流方向から下流方向に向かって併設してもよい。例えば、混合空間には、気体と液体とを個別に噴霧する必要はなく、気体と液体とを混合した混合ミストを混合空間に噴射させてもよい。この場合、第1の混合ブロックの混合空間の上流側に、気体噴射口からの気体と液体噴射口からの液体とを混合するための第2の混合ブロック(混合ユニット又は混合空間)を設けてもよい。また、混合ブロックは、長尺ブロックの長手方向に延びる収容空間に収容又は装着可能な1つの長尺な混合ブロックや短尺な混合ブロックであってもよく、長手方向に延びる収容空間に、互いに隣接して収容又は装着可能な複数の混合ブロックであってもよい。経済性の点からは、通常、1つの混合ブロックで構成する場合が多い。
気体噴射口(又は気体噴射路)及び液体噴射口(又は液体噴射路)は、混合空間と連通していればよく、前記複数のブロック(例えば、前記一対のブロック)に延びて形成してもよく、気体噴射口は混合ブロック及び気体供給ブロックのうちいずれか一方のブロックに形成し、液体噴射口は混合ブロック及び液体供給ブロックのうちいずれか一方のブロックに形成してもよい。すなわち、噴射口と混合空間との間には流路(例えば、短い流路)が介在していてもよい。気体噴射口及び液体噴射口のうち少なくとも一方の噴射口は混合ブロックに形成されている場合が多く、気体噴射口及び液体噴射口の双方が混合ブロックに形成されている場合が多い。また、気体噴射口及び液体噴射口は、通常、それぞれ混合空間に臨んでいる(又は面している)。なお、気体噴射口は気体供給路と通じており、液体噴射口は液体供給路と通じている。
噴射口(気体噴射口及び液体噴射口)は、気体と液体とが混合可能である限り混合空間の任意の部位(例えば、混合空間の最上流部又は頂部、混合空間の側部壁など)に形成できる。気体噴射口は、吐出口(スリット状吐出口など)に対して、液体噴射口と同じ高さ位置又は異なる高さ位置に形成でき、液体噴射口よりも下流側に形成してもよく上流側に形成してもよく、気体噴射口と液体噴射口とは互いに対向又は対峙していてもよい。気体噴射口からの噴射気体により液体噴射口からの液体を効率よく微細化するためには、液体噴射口よりも上流側に気体噴射口を形成するのが有利である。また、混合空間において気体噴射口を上流側に形成するのが有利である。
また、各噴射口は、単一の噴射口で構成してもよく、複数の噴射口(例えば、並列又は非並列の複数の開口部)で構成してもよい。複数の噴射口は、所定間隔ごとに規則的又は非規則的に形成してもよい。各噴射口は、通常、混合ブロックの軸方向(又は長手方向)において、所定間隔をおいて混合空間に臨む複数の噴射口で構成してもよい。複数の噴射口の配列形態は特に制限されず、ブロックが長尺状である場合、気体噴射口及び液体噴射口はブロックの長手方向に所定間隔毎に形成でき、気体噴射口の間隔と液体噴射口の間隔は同一であってもよく異なっていてもよい。例えば、気体噴射口の間隔を液体噴射口の間隔よりも小さくしてもよい。気体噴射口と液体噴射口とは、それぞれ長手方向の対応する位置で互いに対向(例えば、同一面又は同一線上で対向)させて形成してもよく、互いに非対向状態で形成してもよい。また、気体噴射口及び液体噴射口は、混合ブロックの長手方向において互いに位置を異にして開口していてもよい。例えば、混合ブロックの長手方向に隣接する液体噴射口の間に、気体噴射口が位置していてもよく、隣接する気体噴射口の間に、液体噴射口が位置していてもよい。気体噴射口及び液体噴射口は混合空間の一方の内壁に形成してもよく互いに向き合う双方の内壁に形成してもよい。
気体噴射口及び液体噴射口の形状は特に制限されず、孔状[円形孔状(円状、楕円形状など)、多角形孔状(四角孔状など)など]、放射状(十字状など)などの非スリット状であってもよく、スリット状(又は細長状)であってもよい。気体噴射口(又は気体噴射路)及び液体噴射口(又は液体噴射路)の少なくとも一方の噴射口はスリット状又は孔状であってもよく、通常、それぞれ孔状(円筒状など)である。噴射口は、同じ内径又はスリット幅で形成してもよく、断面形状において、上流側に比べて下流側の内径又は幅を連続的に又は段階的に拡げてもよいが、連続的に又は段階的に狭めて先細状としてもよい。
なお、液体噴射口からの液体流を吐出口に向けて噴射する場合は少ないが、混合空間の形態などに応じて、必要であれば、液体噴射口は吐出口に向けて開口させてもよい。
前記混合空間は、例えば、気体噴射口からの気体と液体噴射口からの液体とが合流する合流域に形成できる。すなわち、混合空間は、前記気体噴射口からの気体と液体噴射口からの液体との合流部又は合流域を含んでいればよく、合流部又は合流域からノズルの少なくとも縦方向(例えば、縦方向及び/又は横方向)や斜め方向に形成してもよい。混合空間の形状は、特に制限されず、例えば、軸方向又は長手方向に延びる空間であってもよいが、長手方向に間隔をおいて独立して形成された空間、例えば、柱状[円柱状、楕円柱状、角柱状(四角柱状などの多角柱状)など]、球状、楕円体状などであってもよく、混合空間の上部及び/又は下部はスリット状(又は細幅状)であってもよい。なお、円柱状などの混合空間は孔開け加工などで形成でき、球状、楕円体状などの混合空間は、混合ブロックを互いに緊密に締結可能な複数のブロック部材(例えば、一対のブロック部材)の対向部を凹面加工することにより形成できる。混合空間は、通常、円筒状などの筒状である場合が多い。混合空間は、流体(気体、液体)の噴射方向に沿って延びる空間(膨出状空間など)を有していてもよいが、前記気体噴射口と液体噴射口との合流部(気体と液体との合流部)又はこの合流部から少なくとも下流方向(吐出口の方向)に形成する場合が多い。さらに、混合空間は、断面形状において縦長形状(例えば、縦長の円柱状など)の縦長の空間である場合が多い。さらには、混合空間は、下流方向に行くにつれて連続的に又は段階的に流路径(内径)を小さくした先細状であってもよい。
混合空間は、通常、混合ブロックの軸方向(又は長手方向)において、所定間隔をおいて独立した複数の混合空間で構成してもよい。複数の混合空間の配列形態は特に制限されず、混合ブロックが長尺状である場合、ブロックの長手方向に所定間隔毎に同一線上に形成してもよく、千鳥状に形成してもよい。また、混合空間の間隔は同一であってもよく異なっていてもよい。
さらに、混合ブロックには、上流方向から下流方向(流体の流動方向)に向かって複数の混合空間を形成してもよく、複数の混合空間の間には連通流路(孔状連通路又は噴射流路)を介在させてもよい。複数の混合空間を流体の流動方向に形成する場合、単一の混合空間(上流側又は下流側の混合空間)に気体供給路からの気体と液体供給路からの液体とを噴射してもよく、互いに異なる混合空間に気体と液体とを噴射してもよい。さらに、複数の混合空間を利用し単一の混合空間(特に、上流側の混合空間)に気体と液体とを噴射する場合、気体噴射口と液体噴射口との開口位置は特に制限されず、同じ高さ位置であってもよく、気体噴射口は、液体噴射口よりも上流部で開口していてもよく、液体噴射口よりも下流側で開口していてもよい。
混合空間に対する気体噴射口及び液体噴射口の向きは、特に制限されず、混合空間では、縦方向及び/又は横方向(上記の例では、混合空間の延びる方向及び/又は長手方向)に間隔をおいて気体と液体とを平行に噴射させて混合してもよい。また、気体噴射口及び液体噴射口のうち少なくとも一方の噴射口(特に双方の噴射口)を、混合空間を形成する壁面へ衝突する方向(壁面に対して交差又は直交する方向)に向けて開口させ、気体と液体とを噴射してもよい。すなわち、混合空間又はその内壁は、流体の噴射方向に対して交差又は直交する方向に延びて形成し、合流した流体の衝突頻度や混合効率を高めてもよい。例えば、混合空間に対する気体噴射口及び液体噴射口の向きは、通常、混合空間の内壁に対して流体が衝突可能な方向、例えば、混合空間の内壁に対して直交する方向又は斜め方向であってもよい。さらに、混合空間では気体と液体とを互いに交差する方向(例えば、斜め方向)又は対向する方向に噴射させて混合してもよい。例えば、混合空間において、対向面に沿った方向(又は混合空間を形成する側部内壁)と、気体噴射口及び液体噴射口からの気体及び液体の噴射方向とが交差(又は直交)していてもよい。なお、混合空間内で気体流と液体流とを直接衝突させる場合、気体噴射口及び液体噴射口は、気体流と液体流とが互いに衝突可能な角度で開口させればよい。すなわち、気体噴射口は液体流に対して交差する方向に開口させ、液体噴射口は気体流に対して交差する方向に開口させればよい。
このような形態で混合空間の内壁に対して噴射口から流体を噴射すると、気体と液体とを混合空間を形成する内壁に衝突させて、気体により液体を効率よく微細化できるとともに、混合ミストが混合空間の延びる方向(吐出口の方向)へ流動する過程でも内壁との衝突と液滴と空気との衝突とが繰り返し行われ、より効率よく液滴が均質化した混合ミストを形成できる。
前記チャンバ(気体供給路及び/又は液体供給路に通じる流体溜部)は必ずしも必要ではなく、混合空間には気体供給口に通じる気体噴射口からの気体と液体供給口に通じる液体噴射口からの液体とを直接噴射させてもよい。気体と液体とをより効率よく混合し均質な混合ミストを生成するためには、噴射口と当該噴射口の上流側の流体の流路との間にはチャンバ(流体溜部)を形成してもよい。特に気体噴射口及び/又は液体噴射口の上流側(気体噴射口及び/又は液体噴射口に隣接する上流側)にチャンバ(流体溜部)を形成するのが有利である。このチャンバは流体の圧力及び流量の変動に対するクッション作用(緩衝作用)を有し、均一な混合ミストを生成するのに有用である。チャンバは気体流路には必ずしも必要ではなく、少なくとも液体流路に形成するのが有利である。特に、少なくとも液体噴射口の上流側にチャンバを形成するのが好ましく、気体流路にチャンバを形成するとさらに有利である。チャンバ(流体溜部)は、噴射口に通じた流路を有するブロック、例えば、複数のブロック及び/又は混合ブロックに形成してもよい。
チャンバは単一のチャンバに限らず、複数のチャンバで構成してもよい。複数のチャンバを利用する場合、チャンバの数は、2〜5個、好ましくは2〜3個程度であってもよく、通常、2個(第1のチャンバ及び第2のチャンバ)である場合が多い。複数のチャンバ(流体溜部)の容積は、上流側から下流方向に向かって連続的又は段階的に小さくする場合が多い。また、複数のチャンバを形成する場合、下流側のチャンバは流体の貯留能は小さくてもよく、例えば、流路が絞られた絞り流路であってもよい。
なお、複数のチャンバを形成する場合、チャンバ間の隔壁には、連通部(例えば、スリット状、十字状又は孔状連通部)を形成してもよい。連通部は孔状連通部である場合が多い。例えば、少なくとも液体噴射口の上流側には、連通部(流路)を介して少なくとも複数のチャンバが連通していてもよい。隔壁に形成される連通部は単一の連通部であってもよく、規則的又は非規則的に形成された複数の連通部であってもよい。複数のチャンバを形成する場合、流体がショートパス(流体の流れが規制されることなく、流れ方向にそのまま通過)するのを防止するため、混合空間に面した流体の噴射口とチャンバ間を連通する連通部(孔状連通部、孔状流路など)とは、縦方向及び/又は横方向、特に少なくとも縦方向での位置を異にしてもよい。
チャンバの縦断面形状は、円形状、楕円形状、多角形状(四角形状など)などであってもよく、チャンバは、流体(気体、液体)の流れ方向(又は供給方向)に沿って形成してもよいが、流体の流れ方向(又は供給方向)に対して交差又は直交する方向に延びて形成するのが有効である。
好ましい態様において、混合ブロックは、通常、一対のブロックのうち少なくとも一方のブロックの気体供給路と通じ、かつ混合空間に臨む気体噴射口に至る気体流路(気体噴射路)と、この気体流路の下流側に位置し気体流路よりも容積又は流路が大きい混合空間と、一対のブロックのうち少なくとも一方のブロックの液体供給路と通じる第1の液体流路(液体溜部又は液体チャンバ)と、この第1の液体流路の下流側に位置し第1の液体流路よりも流路が狭まり、かつ混合空間に臨む液体噴射口に至る第2の液体流路(液体噴射路)とを備えている。混合ブロックにおいて、一対のブロックのうち少なくとも一方のブロックの気体供給路と気体噴射口との間には第1の気体流路(気体溜部又は気体チャンバ)を介在させてもよく、この第1の気体流路(気体溜部又は気体チャンバ)の下流側には、第1の気体流路よりも流路が狭まり、かつ混合空間に噴射口が臨む気体噴射路を形成してもよい。
さらに、混合ブロックは、縦長の混合空間と、この縦長の混合空間の側部又は上部(上流端)で臨む(又は開口した)気体噴射口と、縦長の混合空間の側部で臨む(又は開口した)液体噴射口とを備えている場合が多い。また、気体噴射口、液体噴射口、および混合空間で構成された混合流路は、混合ブロック(長尺な混合ブロック)の長手方向に所定間隔毎に独立して形成されている場合が多い。
さらに、複数のブロックは、混合ブロックの混合空間の下流端に連通する吐出口(吐出流路、吐出凹部又は吐出空間)を形成可能である。吐出口(又は吐出流路)は、複数のブロックのうち適所、例えば、最下流域に位置する対向部に形成でき、一対のブロックでは、互いに対向する一対のブロックの最下流域の対向面又は対向部位に形成する場合が多い。吐出口は、前記混合空間と同軸芯に形成してもよく、混合空間の軸芯からはずれて形成してもよい。一対のブロックにおいて、吐出口は、スペーサやシール材により形成してもよく、一対のブロックのうち少なくとも一方のブロック(例えば、一方のブロック又は双方のブロック)の端部内面又は対向面の切り欠きにより形成してもよい。
吐出口は直線状に限らず、一対のブロックのうち一方のブロックと他方のブロックとに互い違い(又は交互に)に形成してもよい。また、吐出口は連続して形成する必要はなく、所定間隔毎に離れて形成してもよい。例えば、所定間隔毎に複数の吐出口を直線上に一列に形成してもよく、所定間隔をおいて複数の吐出口を一列に互い違いに形成してもよい。吐出口の形状は特に制限されず、孔状(丸孔、楕円孔、四角孔状など)、細幅四角形状又はスリット状であってもよいが、通常、スリット状、特に直線状に延びるスリット状吐出口である場合が多い。
吐出口の間隔は、ブロック間(対向するブロックの突き合わせ部又は突き合わせ面)に配されたスペーサやシール材、例えば、ブロック間に介在するフッ素樹脂シート、シート状であってもよいシリコーン樹脂などのシール材やスペーサなどを利用して調整してもよく、前記のように、スリット幅調整手段により調整してもよい。
通常、一対のブロックでは、第1のブロック(気体供給ブロック又は流体供給ブロック)と第2のブロック(液体供給ブロック又は対向ブロック)との間に、混合空間で混合された混合ミストを吐出するためのスリット状吐出口が形成されている。吐出口(吐出流路)の流路幅(又は間隔)は、上流側から下流域に向かって、等間隔であってもよく、大きくしてもよく、小さくしてもよい。また、混合空間の下流端から吐出口に至る吐出流路には、混合空間からの混合ミストが衝突する段部又は傾斜部が形成されていてもよい。段部(段壁)は、ノズルの縦方向に対して垂直方向(又は幅方向)に形成してもよく、上流(斜め上)方向に傾斜して形成してもよく、下流(斜め下)方向に傾斜して形成してもよい。段部の数(段数)は特に制限されず、例えば、1〜7個、好ましくは1〜5個(特に、2〜4個)程度であってもよい。傾斜部(傾斜壁)は、通常、上流から下流方向に傾斜して(又は先細状に)形成する場合が多い。このような段部(段壁)又は傾斜部(傾斜壁)に衝突した混合ミストは、ノズルの長手方向に拡散され、吐出口から均一の噴霧量(特に、長手方向の噴霧量)で噴霧又は噴射される。前記吐出流路の流路幅は、通常、上流端よりも下流端の流路が狭くなっており、連続的又は段階的に流路幅が絞られて狭くなっている場合が多い。特に、吐出流路は、下流端の流路を急激に狭めてもよく、例えば、断面Y字状の形態で吐出口先端部の流路を狭めてもよい。さらに、吐出口(吐出流路)は、流路幅の異なる複数の流路で形成してもよい。例えば、吐出流路には、混合空間の下流端から下流方向にはチャンバ(例えば、混合空間の幅より小さな流体溜部)を形成してもよく、混合空間の下流端から吐出口に至る間の流路には、流路幅の狭い絞り流路(又は狭窄流路)を形成してもよい。
また、前記吐出流路には、混合空間からの混合ミストを拡散させることができ、吐出口からの噴霧量(特に、長手方向の噴霧量)をさらに均一化するため、単位体積当たりの容積が大きな拡散室を形成してもよい。拡散室は、混合ミストの吐出方向に対して交差又は直交する方向に拡がった空間で形成され、拡散室は、断面形状(縦断面形状)において、三角形、四角形、五角形、六角形などの多角形状の空間、円形状又は楕円形状などの湾曲面を有する空間などで形成でき、これらの空間を組み合わせてもよい。拡散室は、通常、断面形状(縦断面形状)において、上流側から下流方向に向かって、同じ幅の空間、連続的又は段階的に狭まる先細状の空間(上流側が膨出し下流側が狭まった空間)、又はこれらを組み合わせた空間で形成してもよい。先細状の空間は、例えば、複数の直線部で構成され、直線的に狭まる多角形状の空間であってもよく、湾曲して下流側が狭まる湾曲形状の空間(液滴形状、紡錘形状、ハート形状の空間など)であってもよい。先細状の空間(拡散室)は吐出流路の下流域に形成するのが好ましい。さらに、吐出流路の上流域に形成した拡散室と吐出流路の下流域に形成した先細状の拡散室とを組み合わせると、ノズルの軸方向(長手方向)での混合ミストの噴霧量分布をさらに均一化できる。
なお、複数のブロック(前記一対のブロックなど)を、気体噴射口及び液体噴射口にそれぞれ連通した気体供給路及び液体供給路を有する第1のブロック(流体供給ブロック)と、この第1のブロックに対向して配設される平板状の第2のブロック(対向ブロック)とで構成する場合、前記第2のブロックの厚みを非常に薄くすることができ、前記第1のブロック(流体供給ブロック)の最大厚み(又は最大幅)に対する前記第2のブロック(対向ブロック)の厚みを小さくすることができる。特に、複数のブロック(前記一対のブロックなど)を、気体供給路及び液体供給路、前記混合ブロックを収容可能な収容空間(又は収容凹部)、及び吐出口(又は吐出流路)に対応する吐出空間(吐出凹部)で構成される流路形成凹部を有する第1のブロック(流体供給ブロック)と、対向面が平面状である第2のブロック(対向ブロック)とで構成する場合、第2のブロックの厚みを小さくするのに有利である。第1のブロック(流体供給ブロック)の最大厚み(又は最大幅)と、第2のブロック(対向ブロック)の厚みとの割合(前者/後者)は、例えば、20/1〜2/1、好ましくは15/1〜2.5/1、さらに好ましくは10/1〜3/1程度であってもよい。このような平板状(特に、対向面が平面状)ブロックを用いると、二流体ノズルの部品点数を低減させ、軽量化することができるとともに、加工時間を短縮し、加工コストを削減することができる。
複数のブロック(前記一対のブロックなど)と混合ブロックとは、互いに固着していてもよいが、メインテナンス性を向上させるためには、互いに着脱自在に装着又は組み立て可能にすることもできる。装着又は組み立て機構は特に制限されず、例えば、螺合機構を含む締結機構、嵌合機構、係止め又は掛止機構などが採用できる。複数のブロック(前記一対のブロックなど)と混合ブロックとは、通常、複数のブロックと混合ブロックとの間にシール手段を介在させて、締結手段又は固定手段により固定して一体化することにより、二流体ノズルを形成している。締結手段又は固定手段の種類は特に制限されず、締結手段、例えば、ネジ、ボルト・ナットなどの螺着手段(ネジ部材)、ベルトなどの緊締手段、狭圧手段などが挙げられる。
なお、複数のブロック間に混合ブロックが介在するため、この混合ブロックを利用することにより、少なくとも混合空間及びその下流域での流体の流れを乱すことなく、締結手段又は固定手段により複数のブロックの各ブロックと混合ブロックとを適所で緊密に締結又は固定できる。すなわち、締結手段(ネジなどの螺着手段又はネジ手段など)により各ブロックと混合ブロックとを締結すると、少なくとも混合空間及びその下流域での流体の流路に対して締結手段が少なくとも交差することがない。より具体的には、例えば、締結手段(ネジ手段など)により一対のブロックのうち一方のブロックと混合ブロックとを締結できるとともに、締結手段(ネジ手段など)により他方のブロックと混合ブロックとも締結できる。このような態様では、混合空間及びその下流域の流路にネジ手段などの締結手段が侵入することがなく、締結手段が流路に延びて流路内に突出したり流路を跨いで遮蔽することがない。そのため、混合空間及びその下流域の流路で流体の流動に悪影響を及ぼすことなく、混合ミストを均一な分布で噴霧できる。そのため、締結手段又は固定手段による複数のブロックと混合ブロックとの固定又は締結部位は、均一に噴霧できる限り、特に制限されず、例えば、混合空間又は混合空間よりも上流域(又は上流部)で固定又は締結してもよく、流体の噴射口の下流側(噴射口から吐出口に至る流路に対応する部位)で固定又は締結してもよい。なお、吐出口の幅(スリット状吐出口のスリット幅など)が吐出する加圧流体により変動する場合、混合ブロックの下流域(下部側面)で隣接するブロックと締結又は固定する場合が多い。
なお、複数のブロック(例えば、一対のブロック)同士の固定又は締結は、流体の流れが乱れるのを抑制するため、混合空間又は混合空間よりも上流域(又は上流部)で固定又は締結する場合が多い。前記の例では、複数のブロック(例えば、一対のブロック)を複数のブロック間に形成されたチャンバを貫通してネジ手段(ネジ部材)で締結しているが、複数のブロック(例えば、一対のブロック)の上部の面接触部などで締結してもよい。
さらに、締結手段は、吐出口幅(例えば、スリット状吐出口のスリット幅)を調整するための吐出幅調整手段(例えば、スリット幅調整手段)を構成してもよい。すなわち、前記のように、締結手段は、複数のブロック(例えば、一対のブロック)と混合ブロックとを互いに引き寄せて締結可能なネジ手段(幅狭窄手段、例えば、スリット幅狭窄手段)と、複数のブロック(例えば、一対のブロック)を支点として混合ブロックを押圧可能なネジ手段(幅拡大手段、例えば、スリット幅拡大手段)とで構成してもよい。また、ブロックの軸方向(又は長手方向)の長さ(又は吐出口の長さ)などに応じて、複数の幅調整手段を設けてもよく、このような幅狭窄手段と幅拡大手段とは互いに隣接して軸方向又は長手方向に沿って形成してもよい。なお、シール材(環状パッキンなど)は、複数のブロックと混合ブロックとの間を気密又は液密にシール(又は封止)可能であればよく、前記の例のように、混合ブロックの両側部に限らず、混合ブロックの側面及び/又は上下面で気密又は液密にシール(又は封止)してもよい。換言すれば、シール材(環状パッキンなど)を配設するための環状溝は、前記の例のように、少なくとも混合ブロックに形成する場合が多く、複数のブロック(例えば、一対のブロック)に形成してもよい。また、必要であれば、複数のブロック(例えば、一対のブロック)と混合ブロックとの間の対向部において、各ネジ手段の周囲に環状シール材(環状パッキン)を配してもよい。
本発明では、以下に例示的に示すように、前記種々の態様を組み合わせて二流体ノズルを構築してもよい。図7は本発明の二流体ノズルの他の例を示す概略断面斜視図である。なお、前記図1に示すノズルと同様の機能を果たす要素又は部材については、図1と同様の符号を付して説明する(以下、同様である)。この例では、一対のブロック1,2のうち一方のブロック1に気体供給路33aが形成され、他方のブロック2に液体供給路4が形成されている点を除き、図1に示す二流体ノズルと同様に構成されている。
図8は本発明の二流体ノズルのさらに他の例を示す概略断面斜視図である。この例では、図1に示す例と異なり、一対のブロック1,2の上部に気体溜め用の第1のチャンバ(気体溜部)5が形成されていない点、一対のブロック1,2のうち一方のブロック1に気体供給路33bが形成され、この気体供給路は、混合ブロック36aの側壁に形成された流路(連通路)35を介して第2のチャンバ(第1の気体流路又は気体溜部)7と通じている点を除き、図1に示す二流体ノズルと同様に構成されている。この例では、図4において一対のブロック1,2の上部に形成された気体溜め用の第1のチャンバ(気体溜部)5に代えて、流路35を気体溜部として機能させることも可能である。
図9は本発明の二流体ノズルの別の例を示す概略断面斜視図である。この例では、混合ブロック36bには、上流から下流方向に向かって貫通して延びる1つの混合空間42aが形成され、一対のブロック1,2のうち一方のブロック1には気体供給路33bが形成され、この気体流路は、下流方向に向かって順次容積の小さな複数のチャンバ(気体溜部)37a,37bを介して混合空間42aに噴射口が臨んだ噴射流路38aと通じている。また、他方のブロック2には液体供給路4が形成され、この液体供給路は、下流方向に向かって順次容積の小さな複数のチャンバ(液体溜部)39,40を介して混合空間42aに噴射口が臨んだ噴射流路11と通じている。なお、混合空間42aにおいて、噴射流路38aの気体噴射口は、噴射流路11の液体噴射口よりも上流の位置で開口している。また、図1の例と異なり、一対のブロック1,2の上部には気体溜め用の第1のチャンバ(気体溜部)5が形成されていない。
さらに、吐出流路は、混合空間42aから同軸芯に形成された吐出口14に向かって順次流路幅が狭くなる複数の流路で構成されている。この例では、混合空間42aの下流端から下流方向に形成された第1の流路(流体溜部)43aと、この第1の流路(流体溜部)から下流方向に形成され、かつ第1の流路(流体溜部)よりも流路幅の狭い第2の流路(絞り流路)43bとで構成され、この第2の流路(絞り流路)はスリット状で幅狭の吐出口14に至っている。
図10は本発明の二流体ノズルのさらに別の例を示す概略断面斜視図である。この例では、図1に示す例と異なり、一対のブロック1,2の上部に気体溜め用の第1のチャンバ(気体溜部)5が形成されておらず、一対のブロック1,2のうち一方のブロック2に気体供給路3と液体供給路4とが長手方向の異なる部位に形成されている。また、混合ブロック6には、上流方向から下流方向に向かって、第1の混合空間42bと第2の混合空間42cとが形成されており、これらの混合空間42b,42cは、第2の混合空間42cに噴射口が臨んだ噴射流路(流体噴射流路)48aを介して互いに連通している。前記気体供給路3は、下流方向に向かって順次容積の小さな複数のチャンバ(気体溜部)37a,37bを介して混合ブロック6の第1の混合空間42bに噴射口が臨んだ噴射流路38aと通じており、液体供給路4は、下流方向に向かって順次容積の小さな複数のチャンバ(液体溜部)39,40を介して第1の混合空間42bに噴射口が臨んだ噴射流路11と通じている。第1の混合空間42bにおいて、気体噴射流路38aの開口部(気体噴射口)は、液体噴射流路11の開口部(液体噴射口)よりも上流側に位置している。
図11は本発明の二流体ノズルの他の例を示す概略断面斜視図である。この例では、混合ブロック6には、前記図10と同様に、上流方向から下流方向に向かって、第1の混合空間42bと第2の混合空間42cとが形成されており、これらの混合空間42b,42cは噴射流路48aを介して互いに連通している。また、一対のブロック1,2のうち一方のブロック1には気体供給路3が形成され、この気体供給路3は、下流方向に向かって順次容積の小さな複数のチャンバ(気体溜部)37a,37bを介して、第1の混合空間42bに対して噴射口が斜め上方向に向いて開口した噴射流路38bと通じている。一方、他方のブロック2に形成された液体供給路4は、下流方向に向かって順次容積の小さな複数のチャンバ(液体溜部)39,40を介して、第1の混合空間42bに対して噴射口が斜め上方に向いて開口した噴射流路41aと通じている。また、噴射流路38bの開口部(噴射口)と噴射流路41aの開口部(噴射口)とは互いに対峙している。
図12は本発明の二流体ノズルのさらに他の例を示す概略断面斜視図である。この例では、吐出流路は、混合空間12と連通した所定流路幅の第1の吐出流路53aと、この第1の吐出流路の下流域に形成され、断面形状が液滴状又は紡錘状の拡散室53bとで構成され、この拡散室の下流端は吐出口14に至っている。
図13は本発明の二流体ノズルの別の例を示す概略断面斜視図である。この例では、吐出流路は、混合空間12と連通した所定流路幅の第1の吐出流路63aと、この第1の吐出流路の途中部に形成された断面四角形状の第1の拡散室63bと、前記第1の吐出流路の下流域に形成され、断面形状が液滴状又は紡錘状の第2の拡散室63cとで構成されており、この第2の拡散室の下流端は吐出口14に延びている。
このような二流体ノズルでも混合空間で気体と液体とを効率よく混合して液滴が微細化及び均一化した混合ミストを生成でき、混合空間で衝突混合された混合ミストを、スリット状吐出口からシャープな噴霧パターンで均一に噴霧でき、衝突力及び洗浄力を向上しつつ、ミストの噴霧分布を均等又は均一化できる。さらに、各ブロックを組み合わせればよいため、二流体ノズルの生産性を向上できる。
図14は本発明の二流体ノズルのさらに別の例を示す概略分解斜視図である。この二流体ノズルは、長手方向の両側部がパッキンと締結ブロックとで構成されたシールブロックで封止されている点、環状シール材(環状パッキン)に代えて線状シール材(線状パッキン)が使用されている点、吐出流路に断面四角形状の複数の第1の拡散室が形成されている点を除いて、図13に示す二流体ノズルと同様に構成されている。
すなわち、二流体ノズルは、互いに対峙する一対のブロック1,2と、これらのブロックの収容空間(一対のブロック1,2の長手方向に延びて両端部が開放した収容凹部)に収容又は装着された混合ブロック6とを備えており、前記収容空間又は収容凹部に装着又は収容された状態で、混合ブロック6の長手方向の両端面は、一対のブロック1,2の両端面とほぼ面一に形成されている。一対のブロック1,2の両端面には、螺合孔70が形成され、これらのブロック1,2,6の両端面には、端面形状に対応するシート又は板状シール材68と、板状シールブロック69とが配設され、一対のブロック1,2の両端面の螺合孔70に対して、シート又は板状シール材68の孔71と板状シールブロック69の孔72を利用してネジ(図示せず)が螺合可能である。そのため、ブロック1,2,6の両端面は、シート又は板状シール材68を介して、板状シールブロック69を締結することにより緊密にシール可能である。
また、混合ブロック6と一対のブロック1,2との間をシールするため、混合ブロック6と一対のブロック1,2との両側面の上下部には線状シール材(図示せず)を配設するための長手方向に延びる溝部65が形成され、一対のブロック1,2の上部の対向面には線状シール材(図示せず)を配設するための長手方向に延びる溝部67が形成されている。さらに、吐出流路は、上流側から下流側に向かって、混合空間12と連通した所定流路幅の第1の吐出流路63aと、断面四角形状の2つの第1の拡散室63b,63bと、断面形状が液滴状又は紡錘状の第2の拡散室63cとで構成されており、この第2の拡散室の下流端は吐出口14に延びている。
このような5つのブロックで構成された二流体ノズルでも前記と同様にスリット状吐出口からシャープな噴霧パターンで均一に噴霧でき、衝突力及び洗浄力を向上しつつ、ミストの噴霧分布を均等又は均一化できる。また、各ブロックを組み合わせればよいため、二流体ノズルの生産性を向上できる。さらに、一対のブロックの反りや歪みなどにより両側部でのシール性が低下する場合であっても、両側部で気密及び液密にシールでき、流体の漏れを防止しつつミストの噴霧分布を確実に均等化又は均一化できる。
なお、図14に示す構造の二流体ノズルにおいて、混合ブロックの収容空間(又は収容凹部)が長手方向の両側部で開放しているが、混合ブロックは、前記のように、一対のブロックの両端部よりも内方域に形成された収容空間内に収容され、収容空間(又は収容凹部)が長手方向の両側部で閉じていてもよい。また、シールブロックには、混合ブロックの収容空間を形成し、混合ブロックの両側部を収容する凹部を形成してもよい。また、二流体ノズルの長手方向の両側部をシールするためのシール材及びシールブロックは、必ずしもシート状又は板状である必要はなく、シール可能である限り、リング状などの中空状(環状シール材や環状シールブロック)、U字状などであってもよい。
図15は本発明の二流体ノズルの他の例を示す概略断面斜視図である。この二流体ノズルは、互いに対向する一対のブロックのうち、一方のブロックの対向壁に各流路を形成するための流路凹部と、混合ブロックを収容するための収容凹部と、吐出口(スリット状吐出口)を形成するための吐出凹部とが形成され、他方のブロックは、前記一方のブロックに対する対向面が平面状に形成されている点、及び吐出流路の形態が異なる点を除いて、図4の二流体ノズルと同様の形態を有している。
すなわち、この二流体ノズルは、互いに対向する長尺の一対のブロック1a,2aで構成されており、一対のブロック1a,2aのうち、ブロック2a(流体供給ブロック)の外壁(又は非対向壁)には、複数のチャンバ(気体溜部)75,77を介して気体噴射口78と通じる気体供給路(又は供給口)73と、縦方向において、この気体供給路(又は供給口)73の下方に位置し、複数のチャンバ(液体溜部)79,80を介して液体噴射口81と通じる液体供給路(又は供給口)74とが形成されている。また、ブロック2a(流体供給ブロック)の対向壁には、前記気体供給路73の下流側に長手方向に延びる気体溜め用のチャンバ75を形成するための長溝状凹部と、前記長溝状凹部の下流側に縦方向に隣接し、かつ前記液体供給路74に対応する部位の長手方向には、断面四角形状の長尺状の混合ブロック76を収容するための所定幅(所定の縦方向の長さ)の収容凹部とが形成されている。この収容凹部の下流側には、それぞれ第1乃至4の流路93a,93b,93c,93dに対応する第1乃至4の凹部が、前記収容凹部よりも深さが上流方向から下流方向に向けて段階的に小さく形成され、下流側の第4の流路93dはスリット状吐出口84に至っている。なお、チャンバ75を形成するための長溝状凹部の深さよりも混合ブロック76を収容するための収容凹部の深さの方が大きく形成されている。
前記混合ブロック76は、図4の二流体ノズルの混合ブロック6と同様の形態を有している。すなわち、前記混合ブロック76は、前記第1のチャンバ(気体溜部)75と通じ、かつ前記チャンバ(気体溜部)75よりも流路径の小さな第2のチャンバ(第1の気体流路又は気体溜部)77と、この第2のチャンバ(第1の気体流路)77の下流側に位置し、第1の気体流路77よりも流路が狭まり、かつ混合空間82に臨む気体噴射口(孔状気体噴射口)78と、液体供給路(又は供給口)74と通じる液体溜め用の第1のチャンバ(第1の液体流路又は液体溜部)79と、この第1のチャンバ(第1の液体流路)79の下流側に位置し、第1の液体流路79よりも流路径が小さな液体溜め用の第2のチャンバ(第2の液体流路又は液体溜部)80と、この第2のチャンバ80の下流側で流路が狭まり、かつ混合空間82に臨む液体噴射口(孔状液体噴射口)81とを備えている。なお、この例においても、気体溜部としての第2のチャンバ77、気体噴射口78、液体溜部としての第1のチャンバ79及び第2のチャンバ80、液体噴射口81、並びに混合空間82で1つの混合流路を構成しており、このような混合流路が混合ブロック76の長手方向に所定間隔毎に円筒状に形成されている。さらに、混合ブロック76の下流側において、互いに対向するブロック(第1のブロックと、対向面が平面状の対向ブロック)間に、前記混合空間82で混合された混合ミストを吐出するための、吐出口(スリット状吐出口)84に連通して上流から下流方向に流路幅が段階的に小さくなっている複数の吐出流路93(又は第1乃至4の流路93a,93b,93c,93d)が形成されている。なお、この例において、吐出口84は混合空間82の軸芯からはずれて形成されている。
また、この例においても、前記一対の長尺ブロック1a,2aの収容空間内に混合ユニット76を気密及び液密に装着するため、混合ユニット76のブロック2a側の側壁の外周部に形成された環状溝には環状シール材(パッキン)85が配設され、前記混合ブロック76の外周部に対応してブロック1aに形成された環状溝には環状シール材(パッキン)86が配設されているとともに、一対の長尺ブロック1a,2aの対向面のうち吐出口84を除く外周部(周縁部)に形成された凹溝にもシール材(パッキン)87が配設され、シール手段により前記一対のブロック1a,2aと混合ブロック76との間をシールしている。そして、一対のブロック1a,2aと混合ブロック76とは、図4に示す二流体ノズルと同様の形態で、少なくとも混合空間82及びその下流域での流体の流れを乱すことなく、ボルト・ナット、ネジ部材(図示せず)などの固定手段(ネジ手段)により固定され一体化している。
図16は本発明の二流体ノズルのさらに他の例を示す概略断面斜視図である。この例では、吐出流路の流路幅が上流から下流方向に段階的ではなく連続的に小さくなっている点を除き、図15に示す例と同様の構造を有している。すなわち、吐出流路83は、互いに対向するブロック(第1のブロックと、対向面が平面状の第2のブロック)間に形成され、混合空間82と通じ、かつ上流方向から下流方向に向けて流路幅が連続的に狭く、傾斜して(先細状に)形成されている。下流側の吐出流路83は、吐出口(スリット状吐出口)84に至っている。
図17は本発明の二流体ノズルの別の例を示す概略断面斜視図である。この例では、一対のブロック1a,2aのうちブロック1aが、混合ブロックを収容するための収容空間(収容凹部)及び吐出口(吐出流路)に対応する吐出空間(吐出凹部)を有していない点、混合空間の形態及び吐出流路の形態が異なる点を除いて、図10に示す二流体ノズルと同様の形態を有している。
すなわち、この例では、一対のブロック1a,2aは、対向壁に前記収容空間(収容凹部)及び吐出口(吐出流路)に対応する吐出空間(吐出凹部)が形成されているブロック2a(第1のブロック)と、対向面が平面状であるブロック1a(第2のブロック)とで構成されている。
混合ブロック106aには、上流から下流方向に向かって貫通して延びる1つの混合空間112aが形成され、ブロック2aには気体供給路103が形成され、この気体供給路は、下流方向に向かって順次容積の小さな複数のチャンバ(気体溜部)107a,107bを介して混合空間112aに噴射口が臨んだ噴射流路108と通じている。さらに、ブロック2aには、縦方向において前記気体供給路103の下方に液体供給路74が形成され、この液体供給路は、下流方向に向かって順次容積の小さな複数のチャンバ(液体溜部)109,110を介して混合空間112aに噴射口が臨んだ噴射流路81と通じている。なお、混合空間112aにおいて、噴射流路108の気体噴射口は、噴射流路81の液体噴射口よりも上流の位置で開口している。
吐出流路93は、図15と同様の形態を有している。すなわち、吐出流路93は、吐出口(スリット状吐出口)84に連通して上流から下流方向に流路幅が段階的に小さな複数の流路(又は第1乃至4の流路93a,93b,93c,93d)で構成されている。なお、この例においても、吐出口84は混合空間112aの軸芯からはずれて形成されている。
図18は本発明の二流体ノズルのさらに別の例を示す概略断面斜視図である。この例では、図17に示す例と異なり、混合ブロック106bには、上流方向から下流方向に向かって、第1の混合空間112bと第2の混合空間112cとが形成されており、これらの混合空間112b,112cは、噴射流路(流体噴射流路)98aを介して互いに連通している。複数のチャンバ(気体溜部)107a,107bを介して前記気体供給路103に通じる噴射流路108及び複数のチャンバ(液体溜部)109,110を介して液体供給路74に通じる噴射流路81は、第1の混合空間112bに向けて開口しており、気体噴射流路108の開口部(気体噴射口)は、液体噴射流路81の開口部(液体噴射口)よりも上流側に位置している。
なお、一方のブロックが平板状(又は対向面が平面状)である二流体ノズルにおいても、混合ブロックは、一対のブロックの両端部よりも内方域に形成された収容空間内に収容され、収容空間(又は収容凹部)が長手方向の両側部で閉じていてもよい。また、混合ブロックが、収容空間(又は収容凹部)に収容された状態で、混合ブロックの長手方向に延びる両側面と、一対のブロックの内面とがほぼ面一に形成され、長手方向の両側部は、前記と同様に、パッキンと締結ブロックとで構成されたシールブロックで封止されていてもよい。
このような一方のブロックが平板状(又は対向面が平面状)である二流体ノズルでも、前記と同様にスリット状吐出口からシャープな噴霧パターンで均一に噴霧でき、衝突力及び洗浄力を向上しつつ、ミストの噴霧分布を均等又は均一化できる。さらに、一対のブロックのうち一方のブロックが平板状であるため、部品点数を低減(軽量化)でき、優れたメインテナンス性を有するとともに、加工時間が短縮され、コストも削減できるため、二流体ノズルの生産性を向上できる。例えば、一方のブロックが平板状(又は対向面が平面状)である二流体ノズルでは、縦方向の長さがほぼ同一(例えば、50〜70mm程度)であって、かつ一方のブロックが平板状(又は対向面が平面状)でない二流体ノズルに比べ、重量(長手方向の単位長さあたりの重量)を、10〜50%、好ましくは20〜40%、さらに好ましくは25〜35%程度低減することができる。また、平板状ブロック(又は対向ブロック)の加工時間も、10〜80%、好ましくは20〜75%、さらに好ましくは30〜70%、特に40〜65%(例えば、50〜65%)程度短縮することができる。
本発明の方法では、前記二流体ノズルを用いて、気体と液体とを混合空間で混合し、生成した混合ミストを吐出口から噴霧又は噴射する。この方法において、気体噴射口及び液体噴射口に対してそれぞれ気体及び液体を供給し、複数のブロック(一対のブロックなど)により形成された収容空間内に収容されている混合ブロックの混合空間で混合し、複数のブロックにより形成された吐出口(スリット状吐出口など)から混合ミストを噴霧(又は噴射)する。この方法では、混合空間では、液体流が気流とともに混合空間の内壁に衝突して細分化するとともに、前記衝突が繰り返し行われるためか、液滴を微粒子化できるともに、液滴径を均一化できる。
本発明の二流体ノズルは、低い気体圧で気体を流通させても、混合ミストを効率よく噴射できる。気体の圧力は、通常、0.01〜1MPa(例えば、0.05〜0.8MPa)、好ましくは0.1〜0.7MPa、さらに好ましくは0.2〜0.6MPa程度である。また、液体は、通常、加圧液体(又は高圧液)として供給され、圧力は、0.01MPa以上(例えば、0.05〜2MPa、好ましくは0.1〜1MPa)程度であってもよい。さらに、本発明では、液体に対して気体の流量を大きくし、微細な液滴を形成してもよい。気体と液体との流量比(体積割合)は、例えば、気体/液体(気液体積比)=30以上(例えば、30〜400、好ましくは40〜250、さらに好ましくは45〜200、特に50〜150程度)であってもよい。
本発明の二流体ノズルでは、単純な構造であっても、従来のノズルと同等のサイズに微粒子化された混合ミストを生成できる。ミスト粒子の粒子径は、気体及び液体の流量などにより変動するが、例えば、平均粒子径(平均液滴径)10〜100μm、好ましくは15〜80μm(例えば、20〜60μm)、さらに好ましくは30〜55μm(例えば、30〜50μm)程度であってもよい。
なお、混合ミストは、ノズルから下方に噴射又は噴霧してもよく、被噴霧対象の位置に応じて、斜め方向や上方へ噴射又は噴霧してもよい。
本発明の二流体ノズルは、種々の用途、例えば、被処理体の洗浄(半導体ウエハーや液晶基板など精密機器部品の洗浄)、被冷却体の冷却などに利用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
図13に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。なお、二流体ノズルにおいて、長尺な第1のブロックと長尺な第2のブロックとでスリット状吐出口の長さ(スリット長)1300mm,スリット厚み(スリット間隔)0.06mmを有する一対のブロックを形成した。また、一対のブロックの間に形成された収容空間には、混合ブロック(長さ1320mm,高さ30mm,厚み20mm)を収容した。混合ブロックには、長手方向に沿って10mm間隔で混合流路を形成した。すなわち、気体溜め用チャンバ(内径4mmφ,長さ5mm)と気体噴射流路(内径1.0mmφ,長さ1.5mm)及び混合空間(内径4mmφ,長さ16mm)の流路を混合ブロックの縦方向に形成するとともに、第1の液体溜め用チャンバ(内径10mmφ,深さ6mm)及び液体噴射流路(内径1.0mmφ,長さ1.0mm)が混合ブロックの厚み方向に形成されている。さらに、一対のブロックの下流域の吐出流路には、断面四角形状の第1の拡散室(幅3mm、高さ1.5mm)と、この第1の拡散室の下流域に断面液滴状の第2の拡散室(最大幅3mm、高さ4mm)とを形成した。
そして、空気の流量150m/h、水の流量1m/h、気水体積比150、噴射距離10mmの条件で衝突力分布を測定したところ、図19及び図20に示す結果を得た。なお、長手方向の衝突力分布(又は噴霧分布)は、感圧幅20mmの衝突力測定用センサを用いて長手方向に沿って測定し、厚み方向の衝突力分布(又は噴霧分布)は、感圧径3mmφの衝突力測定用センサを用いて測定した。
図19及び図20から明らかなように、長手方向の衝突力が均等であるとともに、厚み方向には噴霧厚みが小さくシャープな分布を示し、高い衝突力(最大衝突力=2.4g)が得られた。
実施例2
図12に示す構造の二流体ノズル(吐出流路に第1の拡散室を形成していない点を除き、図13と同様の構造の二流体ノズル)を用いる以外、実施例1と同様にして衝突力分布を測定した。その結果、実施例1と同じく、長手方向の衝突力が均等であるとともに、厚み方向に噴霧厚みが小さくシャープな分布を示し、高い衝突力(最大衝突力=2.4g)が得られた。
実施例3
図1に示す構造の二流体ノズル(吐出流路に拡散室を形成していない点を除き、図13と同様の構造の二流体ノズル)を用いる以外、実施例1と同様にして衝突力分布を測定した。その結果、長手方向の噴霧分布において僅かな濃淡がみられたものの、実施例1と殆ど同じ結果、すなわち、長手方向の衝突力が均等であり、厚み方向に噴霧厚みが小さくシャープな分布を示し、高い衝突力(最大衝突力=2.4g)が得られた。
実施例4
図14に示す構造の二流体ノズルを用いる以外、実施例1と同様にして衝突力分布を測定した。その結果、実施例1と同じ結果、すなわち、長手方向の衝突力が均等であり、厚み方向に噴霧厚みが小さくシャープな分布を示し、高い衝突力(最大衝突力=2.4g)が得られた。
実施例5
図15に示す構造の二流体ノズル(すなわち、一対のブロックのうち、一方のブロックに流路形成凹部が形成され、他方のブロックが平板状(又は対向面が平板状ブロック)である点、吐出流路が上流方向から下流方向に向けて段階的に流路幅が狭くなっている複数の流路で構成されている点を除き、図1と同様の構造の二流体ノズル)を用いる以外、実施例1と同様にして衝突力分布を測定した。その結果、実施例1と同様の衝突力分布が得られ、長手方向の衝突力が均等であるとともに、厚み方向に噴霧厚みが小さくシャープな分布を示し、高い衝突力(最大衝突力=2.4g)が得られた。また、長手方向の噴霧分布においてみられる僅かな濃淡が低減され、均一な噴霧分布(噴霧特性)を示した。なお、長手方向の噴霧分布においてみられる濃淡は、衝突力分布の測定では評価しにくいものである。
実施例6
図16に示す構造の二流体ノズル(吐出流路が上流方向から下流方向に向けて連続的に流路幅が狭くなっている点を除き、図15と同様の構造の二流体ノズル)を用いる以外、実施例1と同様にして衝突力分布を測定した。その結果、実施例1と同様の衝突力分布が得られ、長手方向の衝突力が均等であるとともに、厚み方向に噴霧厚みが小さくシャープな分布を示し、高い衝突力(最大衝突力=2.4g)が得られた。また、長手方向の噴霧分布において、実施例5と同様の噴霧特性を示した。
比較例1
特開2004−237282号公報の実施例(同公報の図1〜図3参照)に記載されている二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。なお、二流体ノズルにおいて、断面方形筒状のノズル本体は高さ50mm、幅30mm、ノズル本体の壁の厚み2mmであり、高さ方向において、吐出孔から13mmの位置に中空円筒状の水供給ブロックの軸芯が位置し、35mmの位置に中空円筒状の空気供給ブロックの軸芯が位置している。中空筒状の空気供給ブロック及び水供給ブロックの端部がノズル本体の端部から側方へ延出している。ノズル本体の装着孔には、ノズル本体の長手方向に沿って間隔50mm毎にノズルチップを装着した(両端のノズルチップの間隔=1300mm)。また、ノズルチップのミスト噴射孔(小径の噴射流路)の軸線は、ノズル本体の長手方向の軸線に対して、15°の角度に傾斜させて形成した。そして、実施例1と同様にして、空気の流量150m/h、水の流量1m/h、気水体積比150、噴射距離60mmの条件で長手方向の衝突力分布を測定したところ、図21に示す結果を得た。
図21から明らかなように、比較例1ではノズルチップ数に対応した衝突力変動が生じた。
比較例2
特許第3544650号公報に記載の外部混合方式のノズルを用い、ノズルの全長、スリット長、スリット厚み、空気流量、水流量、噴霧距離の条件を実施例1と同様にして、水の噴霧試験を行い、厚み方向の衝突力分布を測定した。結果は図22に示すように、実施例1よりも噴霧厚みが広く、低い衝突力(最大衝突力1.3g)しか得られなかった。
図1は本発明の二流体ノズル(噴射ノズル)の一例を示す一部分解斜視図であり、図1(A)は混合ブロックが収容された一方のブロックを示す概略斜視図、図1(B)は他方のブロックを水平方向に反転させた状態を示す概略斜視図である。 図2は図1に示す二流体ノズルの概略正面図である。 図3は図2のIII−III線断面図である。 図4は図2のIV−IV線断面図である。 図5は図1の混合ブロックを示す概略斜視図である。 図6は図5のVI−VI線断面図である。 図7は本発明の二流体ノズルの他の例を示す概略断面斜視図である。 図8は本発明の二流体ノズルのさらに他の例を示す概略断面斜視図である。 図9は本発明の二流体ノズルの別の例を示す概略断面斜視図である。 図10は本発明の二流体ノズルのさらに別の例を示す概略断面斜視図である。 図11は本発明の二流体ノズルの他の例を示す概略断面斜視図である。 図12は本発明の二流体ノズルのさらに他の例を示す概略断面斜視図である。 図13は本発明の二流体ノズルの別の例を示す概略断面斜視図である。 図14は本発明の二流体ノズルのさらに別の例を示す概略分解斜視図である。 図15は本発明の二流体ノズルの他の例を示す概略断面斜視図である。 図16は本発明の二流体ノズルのさらに他の例を示す概略断面斜視図である。 図17は本発明の二流体ノズルの別の例を示す概略断面斜視図である。 図18は本発明の二流体ノズルのさらに別の例を示す概略断面斜視図である。 図19は実施例1で得られた結果を示すグラフである。 図20は実施例1で得られた結果を示すグラフである。 図21は比較例1で得られた結果を示すグラフである。 図22は比較例2で得られた結果を示すグラフである。
符号の説明
1,2,1a,2a…一対のブロック
3,33a,33b,73,103…気体供給路
4,74…液体供給路
5,7,37a,37b,75,77,107a,107b…チャンバ(気体溜部)
6,36a,36b,76,106a,106b…混合ブロック
8,38a,38b,78,108…気体噴射口
9,10,39,40,79,80,109,110…チャンバ(液体溜部)
11,41a,81…液体噴射口
12,42a,42b,42c,82,112a,112b,112c…混合空間
13,83,93…吐出流路
14,84…吐出口
15,16,85,86…シール材(パッキン)
17,87…シール材(パッキン)
18c…ボルト・ナット
19b,20,21b…ネジ部材
35…流路(連通路又はチャンバ)
43a…第1の流路(流体溜部)
43b…第2の流路(絞り流路)
48a,98a…流体噴射流路
53a,63a…第1の吐出流路
53b,63b,63c…拡散室

Claims (15)

  1. 気体噴射口からの気体と液体噴射口からの液体とを混合するための混合空間と、この混合空間からの混合ミストを吐出するための吐出口とを備えた二流体ノズルであって、前記混合空間を備えた混合ブロックと、組み合わせによりこの混合ブロックを収容可能な収容空間及び前記吐出口を形成可能であり、かつ前記気体噴射口及び液体噴射口に気体及び液体をそれぞれ供給可能な供給路を有する複数のブロックとで構成されている二流体ノズル。
  2. 複数のブロックが、収容空間および吐出口を形成する一対のブロックで構成され、一対のブロックのうち一方のブロックに気体噴射口及び液体噴射口にそれぞれ連通した気体供給路及び液体供給路が形成されているか、又は一対のブロックのうち一方のブロックに気体噴射口に連通した気体供給路が形成され、他方のブロックに液体噴射口に連通した液体供給路が形成されている請求項1記載の二流体ノズル。
  3. 複数のブロックが、(1)気体噴射口に連通した気体供給路を有する第1のブロック、および液体噴射口に連通した液体供給路を有する第2のブロック、又は(2)気体噴射口及び液体噴射口にそれぞれ連通した気体供給路及び液体供給路を有する第1のブロック、およびこの第1のブロックと対向する第2のブロックで構成され、
    気体噴射口が混合ブロック及び気体供給ブロックのうちいずれか一方のブロックに形成され、液体噴射口が混合ブロック及び液体供給ブロックのうちいずれか一方のブロックに形成され、
    第1のブロックと第2のブロックとの間に、混合ブロックを収容するための収容空間と、混合空間で混合された混合ミストを吐出するための吐出口とが形成されている請求項1記載の二流体ノズル。
  4. 複数のブロックが、気体噴射口及び液体噴射口にそれぞれ連通した気体供給路及び液体供給路、前記混合ブロックを収容可能な収容空間、及び前記吐出口を形成可能な吐出空間を有する第1のブロックと、この第1のブロックに対向して配設される平板状の第2のブロックとで構成されている請求項1記載の二流体ノズル。
  5. 第1のブロックの最大厚みと、第2のブロックの厚みとの割合が、前者/後者=20/1〜2/1である請求項4記載の二流体ノズル。
  6. 気体噴射口及び/又は液体噴射口に隣接する上流側にチャンバが形成されている請求項1記載の二流体ノズル。
  7. 気体噴射口が、吐出口に対して液体噴射口よりも上流側に形成されている請求項1記載の二流体ノズル。
  8. 混合空間の下流端から吐出口に至る吐出流路に、この吐出流路よりも単位体積当たりの容積が大きな拡散室が形成されている請求項1記載の二流体ノズル。
  9. 拡散室が、断面形状において、上流側から下流方向に向かって、同じ幅の空間、先細状の空間又はこれらを組み合わせた空間で形成されている請求項8記載の二流体ノズル。
  10. 吐出口が、混合空間の軸芯からはずれて形成され、混合空間の下流端から吐出口に至る吐出流路に、混合空間からの混合ミストが衝突する段部又は傾斜部が形成されている請求項1記載の二流体ノズル。
  11. 複数のブロックの各ブロックと混合ブロックとが、それぞれ締結手段又は固定手段により締結又は固定されている請求項1記載の二流体ノズル。
  12. 互いに対向する一対の長尺なブロックと、この一対のブロック間に形成された収容空間と、この収容空間内に収容され、かつ混合空間が形成された混合ブロックと、この混合ブロックに形成され、かつ前記混合空間に臨む気体噴射口及び液体噴射口と、前記混合空間の下流側において一対のブロックの間に形成され、かつ前記混合空間で混合された混合ミストを吐出するためのスリット状吐出口と、気体噴射口及び液体噴射口に隣接する上流側にそれぞれ形成されたチャンバと、一対のブロックのうち少なくとも一方のブロックに形成され、かつ各チャンバに連なる気体供給口及び液体供給口と、前記一対のブロックと混合ブロックとの間をシールするためのシール手段と、一対のブロックと混合ブロックとを固定するための固定手段とを備えている請求項1記載の二流体ノズル。
  13. 一方のブロックに、気体供給口及び液体供給口と、チャンバと、収容空間と、吐出空間とで構成される流路形成凹部が形成され、他方のブロックの対向面が平面状である請求項12記載の二流体ノズル。
  14. 混合空間が縦長の空間であり、この縦長の混合空間の上部に気体噴射口が臨んでおり、縦長の混合空間の側部に液体噴射口が臨んでおり、気体噴射口、液体噴射口、および混合空間で構成された混合流路が混合ブロックの長手方向に所定間隔毎に形成されている請求項12又は13記載の二流体ノズル。
  15. 気体噴射口からの気体と液体噴射口からの液体とを混合空間で混合し、生成した混合ミストを吐出口から噴霧する方法であって、気体噴射口及び液体噴射口に対してそれぞれ気体及び液体を供給し、複数のブロックにより形成された収容空間内の混合ブロックの混合空間で気体と液体とを混合し、複数のブロックにより形成された吐出口から混合ミストを噴霧する方法。
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