JP2004237282A - 二流体ノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】 構造を簡素化できるとともに、部品点数を低減でき、メインテナンスが容易な二流体ノズル及び混合ミストの噴射方法を提供する。
【解決手段】 円筒状気体供給ユニット2及び円筒状液体供給ユニット3をノズル本体1内に収容し、気体供給ユニット2の気体噴射口2aからの気体と、液体供給ユニット3の液体噴射口3aからの液体とをノズル本体1内の混合空間10で混合し、前記ノズル本体1の吐出孔1aに装着されたノズルチップ7から気体と液体との混合ミストを噴射する。気体噴射口2a及び液体噴射口3aは、ノズル本体1の吐出孔1aの開口方向に対して反対方向に向いて開口しており、液体噴射口3aは前記気体供給ユニット2に向いて開口し、気体噴射口2aは前記ノズル本体1の内壁に向いて開口している。
【選択図】 図3
【解決手段】 円筒状気体供給ユニット2及び円筒状液体供給ユニット3をノズル本体1内に収容し、気体供給ユニット2の気体噴射口2aからの気体と、液体供給ユニット3の液体噴射口3aからの液体とをノズル本体1内の混合空間10で混合し、前記ノズル本体1の吐出孔1aに装着されたノズルチップ7から気体と液体との混合ミストを噴射する。気体噴射口2a及び液体噴射口3aは、ノズル本体1の吐出孔1aの開口方向に対して反対方向に向いて開口しており、液体噴射口3aは前記気体供給ユニット2に向いて開口し、気体噴射口2aは前記ノズル本体1の内壁に向いて開口している。
【選択図】 図3
Description
本発明は、気体と液体との二流体を混合して噴射又は噴霧するのに有用な二流体ノズル、例えば、半導体ウエハーや液晶基板などの被洗浄体を洗浄するのに有用な二流体ノズルに関する。
空気と水との二流体を混合して霧状に噴射又は噴霧する方法として、空気と水とをそれぞれノズルに導入し、混合ミストをノズルの噴射口から噴射させる方法が知られている。
例えば、実用新案登録第2510286号公報(特許文献1)では、エア供給管と、このエア供給管の内部に挿入して配設された水供給管と、エア供給管及び水供給管の双方に軸方向に間隔をあけ、かつ対向して穿設されたノズル取付孔と、対向するノズル取付孔に貫通させて挿入固着して取り付けられた1つのノズルと、このノズルに形成され、かつエア供給管及び水供給管の内部と連通して開口した各流体の導入口とを備えている二流体ノズルが開示されている。このノズルでは、エア供給管及び水供給管の導入口を通じて、ノズル内にエア及び水を導入して、ノズル内の混合室で混合し、吐出口から噴霧している。特開2002−96003号公報(特許文献2)には、加圧空気供給源に接続される空気通路と、液体供給源に接続される液体通路とを有するノズル本体と、このノズル本体の下流端に配置されたエアキャップとを備えたスプレーノズルであって、前記エアキャップが、液体通路からの液体を衝突させ半径方向に送るための当接面と、半径方向に送られた液体を加圧空気流で細分化するために前記当接面の周りに形成された拡張室と、前記当接面の周りに対向して設けられ、かつ前記拡張室及び角度付き排出オリフィスと通じているとともに円周方向に間隔をおいて形成された複数の軸線方向流路とで構成されているスプレーノズルが開示されている。また、この文献には、円筒状液体供給源路を円筒状空気供給源路内に収容し、液体供給源路からの液体をノズル本体の液体通路に供給し、空気供給源路からの加圧空気をノズル本体の空気通路に供給することも記載されている。このスプレーノズルでは、液体通路を通った液体をエアキャップの当接面に衝突させ、当接面の周りの拡張室において、空気通路を通って導入された加圧空気により細分化及び霧化し、外側に拡大する円錐状スプレーパターンで排出オリフィスから霧化液流を排出できる。
しかし、これらのスプレーノズルでは、ノズル本体(ノズルヘッド)内に空気供給路及び水供給路を形成し、空気と水とを混合させる必要がある。そのため、構造が複雑化するとともに、ノズルの部品点数も多くなり、コスト高となる。さらに、ノズル本体が水供給管及び空気供給管に対して溶接などにより固着しているため、異物が混入して目詰まりなどが生じても分解できず、メインテナンス(供給管やノズル本体の洗浄など)が困難となる。
実用新案登録第2510286号公報(登録請求の範囲)
特開2002−96003号公報(特許請求の範囲)
従って、本発明の目的は、噴霧特性を損なうことなく、構造を簡素化できるとともに、部品点数を低減できる二流体ノズル及び混合ミストの噴射方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、簡単な構造で混合ミストを微粒化できるとともに、メインテナンスが容易な二流体ノズルを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、混合ミストを確実かつ効率よく微粒化できる二流体ノズルを提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、ノズル本体内に気体供給ユニットと液体供給ユニットとを収容し、これらの供給ユニットの噴射口から噴射された気体と液体とを、ノズル本体内の混合空間で混合してノズル本体の吐出孔から混合ミストを吐出させると、ノズルの構造を複雑化させることなく、部品点数を低減できるとともに、混合ミストを微細化できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の二流体ノズル(噴射ノズル、噴霧ノズル)は、気体(空気など)を噴射するための気体噴射口を有する気体供給ユニットと、液体(水など)を噴射するための液体噴射口を有する液体供給ユニットと、前記気体供給ユニット及び液体供給ユニットを収容し、かつ気体(空気など)と液体(水など)との混合ミストを吐出するための吐出孔を有するノズル本体とで構成されており、前記ノズル本体内に、前記気体供給ユニットからの気体(空気など)と前記液体供給ユニットからの液体(水など)とを混合するための混合空間が形成されている。
このような二流体ノズルでは、ノズル本体内に気体供給ユニットと液体供給ユニットとを配設した構造であるため、部品点数を削減できるとともに、ノズルの構造を簡素化できる。また、ノズル本体の混合空間で気体と液体とを効率よく混合できるので、微粒化した混合ミストを吐出孔から噴射することもできる。特に、ノズル本体の内壁、気体供給ユニット及び液体供給ユニットの外壁を衝突壁として利用できるので、混合ミストの液滴を微細化できる。
前記ノズル本体は、中空筒体で構成してもよく、この中空筒体の長手方向に、複数の吐出孔を散在させてもよい。前記気体供給ユニット及び液体供給ユニットも、それぞれ中空筒体で構成してもよく、これらの中空筒体の長手方向に複数の気体噴射口及び液体噴射口を、それぞれ散在させてもよい。このような構造の二流体ノズルでは、広範囲に亘って混合ミストを噴射又は噴霧できる。例えば、前記二流体ノズルは、長手方向に複数の気体噴射口が散在する中空筒状気体供給ユニットと、長手方向に複数の液体噴射口が散在する中空筒状液体供給ユニットと、前記気体供給ユニットと液体供給ユニットとを収容するための中空筒状ノズル本体とを備えていてもよい。また、ノズル本体内に、前記気体供給ユニットからの気体と前記液体供給ユニットからの液体とを混合するための混合空間を形成し、前記ノズル本体の長手方向に気体と液体との混合ミストを吐出するための吐出孔を散在させてもよい。
吐出孔の形状は制限されず、種々の形状、例えば、スリット状又は非スリット状(多角形状、円形、楕円形、放射状など)などであってもよい。ノズル本体の吐出孔には、ノズルチップを装着してもよい。また、前記二流体ノズルでは、気体供給ユニット及び液体ユニットをノズル吐出孔に連結する必要がないため、前記気体供給ユニット及び液体供給ユニットは、それぞれ、ノズル本体に対して着脱可能とすることができる。
前記気体供給ユニット及び液体供給ユニットの配列状態は特に制限されず、例えば、ノズル本体内に並列に配設してもよく、前記液体供給ユニット及び前記気体供給ユニットのうち一方のユニットが他方のユニットよりもノズル本体の吐出孔側に配設してもよい。また、前記気体噴射口からの気体の噴射方向及び液体噴射口からの液体の噴射方向は、ノズル本体の吐出孔からの混合ミストの吐出方向と異なってもよい。例えば、気体噴射口と液体噴射口とが異なる方向に向いていてもよい。このような配列形態において、液体噴射口を前記気体供給ユニットに向けて開口させ、気体噴射口を前記ノズル本体の内壁に向けて開口させてもよい。さらに、気体噴射口及び液体噴射口は、ノズル本体の吐出孔の開口方向に対して反対方向に向いて開口していてもよい。このような二流体ノズルでは、気体供給ユニットからの気体と液体供給ユニットからの液体とを、混合空間において、それぞれ、供給ユニットやノズル本体の内壁などに対して衝突させ、効率よく混合できる。
さらに、気体噴射口からの気体流と液体噴射口からの液体流とが衝突可能な角度で、気体噴射口と液体噴射口とが開口していてもよい。このような二流体ノズルでは、気体噴射口からの気体流と液体噴射口からの液体流とを合流域(又は交点域)で衝突させてることができる。そのため、吐出孔からの混合ミストを微粒化できる。
気体供給ユニットの気体噴射口と液体供給ユニットの液体噴射口との配列形態は特に制限されず、例えば、隣接する気体噴射口の間に、液体噴射口が位置していてもよい。隣接する気体噴射口の間に、液体噴射口を位置させると、液体噴射口からの液体流を気体流で包み込んだ状態で液体流と気体流とを衝突させ、混合ミストを微粒化できる。
さらに、吐出孔又は吐出孔に装着されたノズルチップには、混合ミストを微粒化するための中子を配設してもよい。中子を配設することにより、液体流と気体流との混合効率が低くても、混合ミストをさらに効率よく微粒化できる。
さらには、液体噴射口の開口部に、細管、例えば、長さLと内径Dとの比L/Dが2以上の細管を装着してもよい。
なお、気体供給ユニット、液体供給ユニット及びノズル本体は、通常、それぞれ管状に形成されているとともに、気体噴射口からの気体、液体噴射口からの液体及び吐出孔からの混合ミストは、それぞれ、前記気体供給ユニット、液体供給ユニット及びノズル本体の長手方向に対して直交する方向に噴射可能である。
本発明は、気体と液体とを混合し、生成した混合ミストを吐出孔から噴霧する方法であって、気体供給ユニットの気体噴射口からの気体と、液体供給ユニットの液体噴射口からの液体とを、前記気体供給ユニット及び液体供給ユニットを収容するノズル本体内の混合空間で混合し、前記ノズル本体の吐出孔から気体と液体との混合ミストを噴射する方法も含む。
本発明では、ノズル本体内に気体供給ユニットと液体供給ユニットとを収容し、気体と液体とをノズル本体内の混合空間で混合するので、噴霧特性を損なうことなく、構造を簡素化できるとともに、部品点数を低減でき、コストを大幅に低減できる。また、簡単な構造で混合ミストを微粒化できるとともに、分解、洗浄などによるメインテナンスが容易である。さらに、液体噴射口と気体噴射口との配列形態などにより、混合ミストを確実かつ効率よく微粒化できる。
以下に必要に応じて添付図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の二流体ノズル(噴射ノズル)の一例を示す部分切欠側面図であり、図2は図1に示すノズルの概略底面図であり、図3は図1に示すノズルの概略縦断面図である。なお、以下の例では、液体として水(高圧水などの加圧水)を用い、気体として空気(加圧空気)を利用している。
この二流体ノズルは、気体噴射口2aを有する中空円筒状の気体供給ユニット(内筒又は内管)2と、液体噴射口3aを有する中空円筒状の液体供給ユニット(内筒又は内管)3と、前記気体供給ユニット2及び液体供給ユニット3を収容し、かつ空気と水との混合ミストを吐出するための吐出孔1aを有する断面方形状の中空筒状のノズル本体(外筒又は外管)1とで構成されている。なお、中空筒体で構成された気体供給ユニット2の気体噴射口2a、中空筒体で構成された液体供給ユニット3の液体噴射口3a、中空筒体で構成されたノズル本体1の吐出孔1aは、それぞれ、長手方向の同一線上に沿って、所定間隔をおいて一列に散在して形成されており、複数の吐出孔として形成されている。
なお、気体供給ユニット2と液体供給ユニット3とは、ノズル本体1内に軸線を異にし、かつ所定間隔離れて並列に配設されおり、気体供給ユニット2に大量の加圧空気を供給するため、気体供給ユニット2の内径は、液体供給ユニット3の内径よりも大きく形成されている。この例では、気体供給ユニット2及び液体供給ユニット3は、ノズル本体1の吐出孔1aから半径方向に延びる方向(吐出孔1aとノズル本体1の軸芯とを結ぶ線上)において、軸芯を異にして配設されており、気体供給ユニット2と液体供給ユニット3との間には空間が形成されている。また、液体噴射口3aは前記気体供給ユニット2の壁に向いて開口し、気体噴射口2aは前記ノズル本体1の内壁に向いて開口しており、気体供給ユニット2の気体噴射口2a及び液体供給ユニット3の液体噴射口3aは、ノズル本体1の吐出孔1aから半径方向に延びる方向(吐出孔1aとノズル本体1の軸芯とを結ぶ線上)の線上に位置している。すなわち、気体噴射口2a及び液体噴射口3aは、ノズル本体1の吐出孔1aの開口方向に対して反対方向に向いて開口しており、気体噴射口2aからの空気の噴射方向及び液体噴射口3aからの水の噴射方向は、ノズル本体1の吐出孔1aからの混合ミストの吐出方向に対して反対方向である。
前記筒状気体供給ユニット2の一方の端部は、気体供給口4に接続されており、他方の端部はノズル本体1の端部に形成されたネジ部8に対して螺合可能である。また、気体供給口4側の端部には、螺合と共に気体噴射口(又は供給口)2aを位置決めするためのマーカーが形成されている。なお、ネジ部8への螺合により、ノズル本体1の端部にはスペース9が形成されている。また、筒状液体供給ユニット3の他方の端部は、前記気体供給ユニット2と同様に、液体供給口5に接続されており、他方の端部は先端にスペースを形成しつつ、ネジ部に対して螺合可能である。また、液体供給口5側の端部には、螺合と共に液体噴射口(又は供給口)3aを位置決めするためのマーカーが形成されている。なお、ノズル本体に対する気体供給ユニット及び液体供給ユニットの装着は、前記ネジ機構に限らず、種々の装着機構が採用できる。気体供給ユニット及び液体供給ユニットは、ノズル本体に対して、着脱可能に装着してもよく、螺合と共に位置決め可能に装着してもよい。例えば、装着に伴う気体噴出口の向きの精度を高めるため、前記ネジ部は、ノズル本体の端部を軸方向に案内するためのガイド部(必要によりガイド部とともにネジの過度の侵入を規制するためのストッパ部)と、このガイド部に隣接して形成され、かつ筒状気体供給ユニットの回転に伴って前記ノズル本体の端部を係止して収容するための収容部とで構成してもよい。
このように、上記の例では、筒状気体供給ユニット2及び筒状液体供給ユニット3が筒状ノズル本体1に対して着脱可能に装着されているとともに、気体供給ユニット2への気体の供給方向に対して液体供給ユニット3への液体の供給方向は逆方向となっている。なお、筒状ノズル本体1に対する筒状気体供給ユニット2及び筒状液体供給ユニット3の装着部位には、O−リングなどのシール部材が装着されており、気体及び液体の漏出を防止している。
断面方形状の中空筒体で構成された前記ノズル本体1内には、気体供給ユニット2の気体噴射口2aからの空気と液体供給ユニット3の液体噴射口3aからの水とを混合するための混合空間10が形成されており、前記ノズル本体1の吐出孔1aからは、前記混合空間10で混合された混合ミストが噴射又は噴霧される。この例において、吐出孔1aには、アダプタ(又はソケット)6を介して、ノズルチップ(又はノズルヘッド)7が装着されている。なお、アダプタ6に対してノズルチップ7は、アダプタ6に対して螺合可能であり、かつノズルチップ7に対して係止可能なホルダ(又はキャップ)6aにより装着又は保持されている。
このような二流体ノズルは、ノズル本体1内に気体供給ユニット2と液体供給ユニット3とを着脱可能に装着し、ノズル本体1の吐出孔1aにノズルチップ7を装着することにより作製でき、気体供給ユニット及び液体供給ユニットからノズルチップに延びる気体供給路や液体供給路を形成する必要がない。そのため、構造を簡素化できるだけでなく部品点数を大幅に削減でき、コストを大幅に低減できる。また、ノズル本体1に対して気体供給ユニット2と液体供給ユニット3とノズルチップ7とを着脱可能に装着できるので、異物などにより目詰まりなどが生じても、容易に分解または洗浄や清掃でき、メインテナンス性を大きく向上できる。さらに、吐出孔1aにノズルチップ7が装着されているので、混合ミスト(液滴)の噴射特性や噴霧精度を改善できる。特に、ノズル本体1の長手方向に複数のノズルチップ7が装着されているので、広範囲に亘って、混合ミストを精度よく噴射又は噴霧できる。さらに、液体供給ユニット3の液体噴射口3aからの液体が気体供給ユニット2の外壁に衝突し、気体供給ユニット2の外壁に沿って拡散するとともに、気体供給ユニット2の気体噴射口2aからの気体がノズル本体1の内壁に衝突してノズル本体1の内壁に沿って拡散し、前記拡散した液体を包囲した形態で前記液体と気体とで混合するためか、混合空間10で気体と液体とを効率よく混合(混合及び衝突)でき、混合ミストの液滴を効率よく微細化してノズルチップ7から噴射又は噴霧できる。また、混合空間10での衝突及び混合などにより液滴が一次粒子化し、ノズルチップ7でさらに二次微粒化するためか、簡単な構造で液滴径を効率よく微細化できる。なお、ノズルチップ内で混合することなく混合空間10で気体と液体とを混合できるため、ノズルチップ7での目詰まりも抑制できる。
なお、前記ノズル本体(外筒又は外管)は、吐出孔を有し、かつ気体供給ユニット及び液体供給ユニットを収容可能であればよく、前記筒状に限らず、用途などに応じて、非筒状の中空体(多面体、楕円体や球体など)で構成してもよい。ノズル本体は、通常、中空筒体(例えば、長尺の筒状管体)で構成され、ノズル本体を構成する中空筒体又は管体は、前記構造に限らず、例えば、断面多角形状の中空筒体や管体で構成してもよく、円筒状や楕円筒状の中空筒体又は管体で構成してもよい。
吐出孔の形状も特に制限されず、円形状(円状、楕円形状など)、多角形状(方形状など)、放射状(十字状など)などの非スリット状であってもよく、スリット状(又は細長状)のいずれであってもよい。
図4は、本発明の二流体ノズルの他の例を示す概略底面図である。図4の例では、中空筒体であるノズル本体11の長手方向に沿って、所定長さの直線状スリット状の吐出孔11aが、一列に散在して形成されている。図5は、本発明の二流体ノズルのさらに他の例を示す概略底面図である。図5の例では、一本の直線状スリット状の吐出孔21aが、中空筒体であるノズル本体21の長手方向に沿って形成されている。このような二流体ノズルでは、ノズルチップなどを装着することなく、吐出孔として、単に直線状のスリットを形成するだけで、噴射特性を低減させることなく、混合ミストを噴射できる。
また、吐出孔は、単一の吐出孔で構成してもよく、複数の吐出孔(例えば、並列又は非並列の複数のスリット状開口部)で構成してもよい。さらに、複数の吐出孔は、中空筒状ノズル本体の長手方向に沿って形成でき、所定間隔ごとに規則的に形成してもよく、非規則的に形成してもよい。例えば、吐出孔は、用途に応じて、千鳥状などの形態で、ノズル本体の長手方向に延びる線上に沿うことなく散在していてもよく、長手方向に延びる線上に沿って散在していてもよい。吐出孔は、通常、少なくとも実質的に一列に形成する場合が多いものの、複数列に形成してもよい。
本発明では、ノズル本体の混合空間で効率よく気体と液体とを混合でき、噴射特性を損なうことがないので、ノズルチップは必ずしも必要ではなく、吐出孔から混合ミストを噴射又は噴霧してもよい。なお、噴霧精度を高めるため、通常、吐出孔には、前記のようにノズルチップを装着する場合が多い。このノズルチップの構造は、図示する例に限らず、噴霧パターンに応じて適当な構造(例えば、ノズルチップの噴射口の形状や大きさ、噴射流路の形状などが異なる構造)のノズルチップが採用できる。また、吐出孔に対してノズルチップは着脱可能に装着でき、吐出孔に対するノズルチップの装着機構は前記ホルダに限らず、螺合、嵌合などの種々の装着機構が採用できる。
気体供給ユニット及び液体供給ユニットは、気体噴射口又は液体噴射口を有する限り、前記筒状に限らず、用途などに応じて、前記ノズル本体(筒状又は非筒状のノズル本体)内に収容可能であり、かつ圧縮気体や液体が供給可能な非筒状の中空体(多面体、楕円体や球体状など)で構成してもよい。気体供給ユニット及び液体供給ユニットは、通常、中空筒体(例えば、長尺の筒状管体)で構成でき、中空筒体は、前記円筒状の構造に限らず、例えば、断面楕円形状、断面多角形(方形状など)の中空筒体で構成してもよい。これらの供給ユニットは、通常、断面円形状の中空筒体(すなわち、円筒状の中空筒体)又は管体で構成できる。気体供給ユニットの内径は、液体ユニットの内径と同じ又は小さくてもよく、前記のように、気体供給ユニットの内径は液体供給ユニットの内径より大きくてもよい。
各供給ユニットは、少なくとも1つの気体噴射口又は液体噴射口を有していればよく、複数の気体又は液体噴射口を有していてもよい。複数の噴射口を有する場合、噴射口の位置は特に制限されず、例えば、筒状の各供給ユニットでは、通常、長手方向に沿って形成でき、供給ユニットの長手方向に延びる線上に沿って散在(例えば、一列又は複数列に沿って散在)していてもよく、長手方向に延びる線上に沿うことなく散在していてもよい。複数の噴射口は、例えば、千鳥状に形成してもよい。各供給ユニットの噴射口も、少なくとも実質的に一列に形成する場合が多いものの、複数列に形成してもよい。
なお、単一又は複数の気体噴射口、液体噴射口及び吐出孔の位置は、それぞれ軸方向(筒状供給ユニット及び筒状ノズル本体では、長手方向)において同一であってもよく、異なっていてもよい。すなわち、本発明では、気体と液体とを混合空間で混合してノズル本体の吐出孔から吐出するため、気体噴射口、液体噴射口及び吐出孔の位置が、各供給ユニット及びノズル本体の軸線上で異なっていたり、気体の噴射方向、液体の噴射方向及び混合ミストの吐出方向がそれぞれ異なっていても、効率よく液滴を微細化できるとともに、高い効率で噴霧できる。
気体噴射口又は液体噴射口の形状も特に制限されず、スリット状(又は細長状)であってもよいが、通常、円形状(円状、楕円形状など)、多角形状(方形状など)、放射状(十字状など)などの非スリット状である場合が多い。また、各噴射口は、単一の噴射口で構成してもよく、複数の噴射口(例えば、並列又は非並列の複数のスリット状開口部)で構成してもよい。複数の噴射口は、所定間隔ごとに規則的に形成してもよく、非規則的に形成してもよい。さらに、複数の噴射口は、各供給ユニットの周面の異なる部位に形成してもよい。
混合空間を確保できる限り、ノズル本体内には、少なくとも1つの気体供給ユニット及び液体供給ユニットを配設すればよく、複数の気体供給ユニット及び液体供給ユニットを配設してもよい。また、ノズル本体内に配される気体供給ユニット及び液体供給ユニットの個数は、同一であってもよく異なっていてもよい。ノズル本体内における各供給ユニットの配置も、特に制限されず、例えば、各供給ユニットの数に応じて、並列であってもよく、三角形状(トライアングル状)などの多角形状、環状などの配列形態で配設してもよい。気体供給ユニットと液体供給ユニットとは、ノズル本体内で並列に配設されている場合が多い。例えば、それぞれ1つの気体供給ユニット及び液体供給ユニットを配設する場合、各供給ユニットを並列(例えば、前記のように、各供給ユニットを吐出孔からノズル本体の軸芯を経て半径方向に延びる線上で並列(前記図面において縦方向))に配設してもよく、吐出孔からノズル本体の軸芯を経て半径方向に延びる線に対して交差(例えば、直交)する方向の線上で並列(前記図面において左右方向)に配設してもよく、前記半径方向に延びる線、又は前記交差(例えば、直交)する方向の線に対して斜め方向に並列に配設してもよい。さらに、ノズル本体、気体供給ユニット及び液体供給ユニットは、通常、直線的な管状である場合が多いが、若干反っていてもよい。
前記液体供給ユニット及び前記気体供給ユニットは、前記のように左右方向に並列に配設してもよいが、通常、前記液体供給ユニット及び前記気体供給ユニットのうち一方のユニットが他方のユニットよりもノズル本体の吐出孔側に配設されている場合が多い。液体供給ユニットは、前記気体供給ユニットよりもノズル本体の吐出孔から遠ざかる側(ノズル本体のうち吐出孔に対向する反対側など)に配設してもよいが、通常、混合効率を高めるため、通常、前記気体供給ユニットよりもノズル本体の吐出孔側に配設されている。
液体噴射口、気体噴射口、及び吐出孔の向き(開口方向又は流出方向の向き)は、前記に限らず、ランダムであってもよく、同じ方向であってもよく、ノズル本体の吐出孔からの混合ミストの吐出方向に対して、気体噴射口と液体噴射口とは異なる方向に向いていてもよい。例えば、各噴射口からの気体及び液体の噴射方向は、吐出孔からの混合ミストの吐出方向と異なっていてもよい。気体と液体とを効率よく混合させるため、一方の供給ユニットの噴射口は、他方の供給ユニットの外壁又はノズル本体の内壁に向けて開口させてもよい。
特に、前記のように、吐出孔からノズル本体の軸芯を通って半径方向に延びる線上又はその近傍(又は吐出孔とノズル本体の軸心とを実質的に結ぶ線上、若しくはこの線上の近傍)において、軸芯を異にして各供給ユニットを配設してもよい。また、液体噴射口を、前記気体供給ユニットに向けて開口させ、気体噴射口をノズル本体の内壁に向けて開口させてもよい。さらに、気体噴射口及び液体噴射口は、異なる方向(例えば、実質的に斜め方向、実質的に反対方向など)に向いて開口していてもよい。
図6は、本発明の二流体ノズルの別の例を示す概略縦断面図である。
この例では、長手方向に沿って所定間隔ごとに吐出孔31aを有するノズル本体31は断面楕円形状の中空筒体で構成されており、このノズル本体31内には、周方向に複数の気体噴射口32aを有する円筒状の気体供給ユニット32と、周方向に複数の液体噴射口33aを有する円筒状の液体供給ユニット33とが収容されている。なお、気体供給ユニット32の内径は、前記と同様に、液体供給ユニット33の内径よりも大きく形成されている。また、気体供給ユニット32の周壁では、複数の気体噴射口32aが異なる方向を向いて開口しており、液体供給ユニット33の周壁では、複数の液体噴射口33aが異なる方向を向いて開口している。なお、複数の気体噴射口32a及び複数の液体噴射口33aは気体供給ユニット32及び液体供給ユニット33の長手方向に沿って所定間隔ごとに形成されている。さらに、これらの噴射口32a,33aからの空気及び水の噴射方向は、ノズル本体31の吐出孔31aからの混合ミストの吐出方向と異なり、反対方向である。ノズル本体31内には、気体供給ユニット32からの空気と液体供給ユニットからの水とを混合するための混合空間40が形成されている。このようなノズルでは、ノズル本体31の内壁や各供給ユニット32,33の外壁の曲面を利用して、気体と液体とを効率よく混合できる。
なお、気体噴射口及び液体噴射口は、種々の方向に向いていてもよい。例えば、気体噴射口が液体供給ユニットに向き、液体噴射口が気体供給ユニットに向いていてもよい。このような二流体ノズルでは、気体流を液体供給ユニットに衝突させるとともに、液体流を気体供給ユニットに衝突させながら気体と液体とを混合できる。また、気体噴射口及び液体噴射口の位置又は向きを調整して、気体噴射口からの気体流と液体噴射口からの液体流とを、混合空間内の合流域(又は交点域)で直接衝突させ、混合ミストを微粒化してもよい。
図7は本発明の二流体ノズルのさらに別の例を示す概略縦断面図である。
この例では、二流体ノズルは、図1〜図3に示すノズルと同様に、吐出孔41aを有する断面方形状の中空筒状のノズル本体(外筒又は外管)41と、このノズル本体内の混合空間50のうち、前記吐出孔41aから遠ざかる所定位置に配設された中空円筒状の気体供給ユニット(内筒又は内管)42と、ノズル本体41内の混合空間50のうち、前記吐出孔41a側に配設された中空円筒状の液体供給ユニット(内筒又は内管)43とで構成されている。また、前記吐出孔41aには、前記と同様に、アダプタ(図示せず)を介してノズルチップ(又はノズルヘッド)47が装着されている。なお、気体供給ユニット42の気体噴射口42a、液体供給ユニット43の液体噴射口43a、ノズル本体41の吐出孔41aは、それぞれ、長手方向の同一線上に沿って、所定間隔をおいて一列に散在して形成されている。
そして、混合空間50内で気体流と液体流とを直接衝突させて微粒化するため、気体噴射口42aと液体噴射口43aとは、気体流と液体流とが衝突可能な角度で、気体供給ユニット42の周壁と液体供給ユニット43の周壁とでそれぞれ開口している。すなわち、気体供給ユニット42の周壁のうち、気体供給ユニット42の軸芯と液体供給ユニット43の軸芯とを結ぶ基準線に対して、気体供給ユニット42の軸芯から所定の斜め下方向の角度θ1(この例では、気体供給ユニット42の軸芯を中心として前記基準線から時計回り方向の角度θ1)で交差する周壁の部位には、前記気体噴射口42aが形成されている。また、液体供給ユニット43の周壁のうち、前記基準線に対して、所定の斜め上方向の角度θ2(この例では、液体供給ユニット43の軸芯を中心として前記基準線から反時計回り方向の角度θ2)で交差する周壁の部位には、液体噴射口43aが形成されている。すなわち、気体噴射口42aは、液体噴射口43aからの気体流に対して交差する方向に向いており、液体噴射口43aは、気体噴射口42aからの気体流に対して交差する方向に向いている。この例では、気体噴射口42aはθ1=20〜45°程度で斜め下方向に向いており、液体噴射口43aはθ2=30〜60°程度で斜め上方に向いている。そのため、気体噴射口42aからの気体流と液体噴射口43aからの液体流とを、それぞれ前記角度θ1及びθ2で噴射し、合流又は交点域において所定の角度で衝突させて混合ミストを効率よく微粒化できるるとともに、混合空間50内で気体と液体とをさらに衝突混合させ、微粒化した混合ミストを吐出孔41aから吐出できる。
なお、混合空間内で気体流と液体流とを直接衝突させる場合、気体噴射口及び液体噴射口は、気体流と液体流とが互いに衝突可能な角度で開口させればよい。すなわち、気体噴射口は液体流に対して交差する方向に開口させ、液体噴射口は気体流に対して交差する方向に開口させればよい。前記角度θ1及びθ2は、混合空間の容積などに応じて、気体流と液体流とが互いに衝突可能な範囲(例えば、0〜80°程度)から選択でき、例えば、角度θ1及びθ2は、それぞれ、10〜70°、好ましくは20〜60°、さらに好ましくは25〜60°(例えば、30〜60°)程度であってもよい。
前記の例では、混合空間のうち前記基準線に対して一方の側(図中、左側)で気体流と液体流とを衝突させているが、前記基準線に対して両側(図中、左右両側)で気体流と液体流とを衝突させてもよい。さらに、前記基準線に対して両側(図中、左右両側)で気体流と液体流とを衝突させる場合、一方の側(図中、左側)での衝突と、他方の側(図中、右側)での衝突は、気体供給ユニット及び液体供給ユニットの長手方向の同じ位置で行ってもよく、長手方向の異なる位置で行ってもよい。
気体噴射口と液体噴射口との配列形態は特に制限されず、気体噴射口と液体噴射口とは、それぞれ各ユニットの長手方向の対応する位置で互いに対向(例えば、同一面又は同一線上で対向)させて形成してもよく、互いに非対向状態で形成してもよい。また、気体噴射口及び液体噴射口は、気体供給ユニット及び液体供給ユニットの長手方向において互いに位置を異にして開口していてもよい。例えば、液体供給ユニットの長手方向に隣接する液体噴射口の間に、気体供給ユニット気体噴射口が位置していてもよく、隣接する気体噴射口の間に、液体噴射口が位置していてもよい。
図8は本発明の二流体ノズルの一例を示す概略断面図であり、図9は図8のA−A線断面図である。
この例では、断面方形状の中空筒体で構成されたノズル本体51内には、前記と同様に、中空円筒状の気体供給ユニット52と中空円筒状の液体供給ユニット53とがそれぞれ配設され、前記ノズル本体51には、吐出口51aが形成され、この吐出孔には、前記と同様に、アダプタ(図示せず)を介して、ノズルチップ57が装着されている。
そして、図9に示されるように、液体供給ユニット53の液体噴射口53aは、気体供給ユニット52の長手方向に隣接する2つの気体噴射口52a,52aの間に位置している。すなわち、液体噴射口53aは、気体供給ユニット52のうち気体噴射口52a,52aの間に向いて開口している。
なお、この例では、1つの吐出口51aに対して、気体噴射口52a,52a及び液体噴射口53aが形成されており、吐出口51a、気体噴射口52a,52a及び液体噴射口53aは、1セットとして、それぞれノズル本体51、各ユニット52、53の長手方向に沿って形成されている。
このような二流体ノズルでは、液体噴射口53aからの液体流を気体噴射口52a,52aからの気体流で包み込んだ状態で、混合空間60で液体流と気体流とを向流の形態で衝突させることができる。そのため、混合ミストを確実かつ効率よく微粒化でき、ノズル本体51の長手方向において噴霧流量の変動を防止しつつ安定に噴霧できる。
なお、必ずしも1つの吐出口51aに対応させて、気体噴射口52a,52a及び液体噴射口53aを形成する必要はなく、吐出孔は、気体噴射口52a,52a及び液体噴射口53aの形成部位と無関係にノズル本体の長手方向に沿って散在させてもよい。
また、図8及び図9に示す例の縦断面において、気体供給ユニットの軸芯と液体供給ユニットの軸芯とを結ぶ線に沿って、気体噴射口と液体噴射口とを、対向させて開口する必要はなく、気体噴射口を液体供給ユニットの周壁に向けて開口させ、液体噴射口を気体供給ユニットの周壁に向けて開口させてもよい。さらに、液体供給ユニットの長手方向における液体噴射口の長さは、気体供給ユニットの長手方向における気体噴射口間の隣接長さと部分的に重複(オーバーラップ)していてもよく、液体噴射口の長さ気体噴射口間の隣接長さより小さく形成することにより、液体噴射口は気体噴射口間で孤立していてもよい。
さらには、1つの液体噴射口に対して必ずしも2つの気体噴射口を形成する必要はなく、1つの液体噴射口に対して3以上の気体噴射口を形成してもよい。また、複数(n+1)の気体噴射口に対して複数(n)の液体噴射口を形成し、(n+1)個の気体流の間にn個の液体流を噴射してもよい。例えば、3つの気体流の間に2つの液体流を噴射してもよい。
なお、液体噴射口からの液体流を吐出孔に向けて噴射する場合は少ないが、必要であれば、液体噴射口は吐出孔に向けて開口させてもよい。また、ノズル本体の長手方向において液体を均一に噴霧するため、二流体ノズルは微粒化手段を備えていてもよい。
図10は本発明の他の例を示す概略断面図である。
この例では、断面方形状の中空筒体で構成されたノズル本体61内には、前記と同様に、中空円筒状の気体供給ユニット62と、中空円筒状の液体供給ユニット63とが配設されている。この例でも、液体供給ユニット63は、ノズル本体61の吐出孔61a側に配設されている。さらに、気体供給ユニット62の気体噴射口62aと液体供給ユニットの気体噴射口63aとは、それぞれ、吐出孔61aに向いて開口している。そのため、このような構造では、液体噴射口63aからの液体流が、混合空間70内で気体噴射口62aからの気体と十分に衝突混合されることなく、吐出孔61aへ直接噴射されるおそれがある。
そこで、この例では、アダプタ(又はソケット)66を介して吐出孔61aに装着されたノズルチップ(又はノズルヘッド)67内には、中子として、円筒状周面に螺旋溝68aが交差して形成された旋回部材(旋回子)68を内蔵している。なお、アダプタ66に対して螺合可能であり、かつノズルチップ67に対して係止可能なホルダ(又はキャップ)66aにより、ノズルチップ67はアダプタ66に装着又は保持されている。
このような二流体ノズルでは、液体噴射口63aを吐出孔61aに向けて開口させても、前記旋回部材(旋回子)68により旋回流を生成できるので、混合空間70内での液体流と気体流との混合効率が低くても、ノズルチップ67内で気体と液体とを効率よく衝突混合できる。そのため、各ユニットの配置構造(配管構造)、各噴射口の向きや配列などに関係なく、混合ミストを効率よく微粒化できる。
なお、中子は、吐出孔に装着されたノズルチップに限らず、ノズル本体の吐出孔に配設してもよい。また、中子は、混合ミストを微粒化できる限り、前記旋回部材に限らず種々の微細化手段、例えば、整流部材(整流板や整流羽根など)、衝突部材(邪魔板や衝突板など)などで構成することができる。中子又は微細化手段は、通常、吐出孔からの混合ミストの吐出方向に対して交差する流路(例えば、蛇行、湾曲又は屈曲した非直線状の流路)を有する場合が多い。なお、混合ミストの吐出域に中子を有する二流体ノズルにおいて、気体噴射口及び液体噴射口の向きは、特に制限されず、図1〜図9に示すように、種々の方向に向いていてもよい。
本発明の二流体ノズルにおいて、ノズル本体内に形成された混合空間の容量は、液体流と気体流とを効率よく混合できる限り特に制限されず、ノズル本体の容量、吐出孔のサイズ、液体流と気体流との流量割合などに応じて選択できる。混合空間の容量は、例えば、ノズル本体の容量に対して、10〜80容量%、好ましくは20〜60容量%、さらに好ましくは30〜50容量%程度である。
本発明の二流体ノズルにおいて、気体供給ユニットと液体供給ユニットのうち少なくとも一方のユニット(特に双方の供給ユニット)は、ノズル本体に脱着不能に固着していてもよいが、メインテナンス性を向上させるためには、ノズル本体に対して着脱自在に装着可能することもできる。装着機構は特に制限されず、前記構造に限らず種々の構造や機構、例えば、螺合機構、嵌合機構、係止又は掛止機構などが採用できる。噴射口の周方向の位置ずれを防止するための好ましい装着機構としては、位置決め固定可能な機構、例えば、供給ユニットの端部を案内するための案内機構(供給ユニットとノズル本体の端部又は端壁とに形成されたスライド可能な凹凸部など)と、係止などにより供給ユニットの抜けを規制するための抜け止め機構とで構成された装着機構などが例示できる。さらに、気体及び液体は、気体供給ユニット及び液体供給ユニットに対してそれぞれ種々の方向から供給でき、各ユニットの長手方向の端部から供給してもよい。例えば、気体供給ユニットへの気体と液体供給ユニットへの液体は、ノズル本体の軸方向において、同じ方向から供給してもよく、前記のように逆方向から供給してもよい。さらには、気体及び液体は、ノズル本体の軸方向に対して交差する方向、例えば、各ユニットの長手方向に対して交差(又は直交)する方向から供給してもよい。
図11は本発明の二流体ノズルのさらに他の例を示す概略断面図である。
この例では、断面方形状の中空筒体で構成されたノズル本体71内には、前記と同様に、中空円筒状の気体供給ユニット72と、中空円筒状の液体供給ユニット73とが配設されている。また、図7に示す例と同様に、気体流と液体流とを混合空間80内で衝突させるため、気体噴射口72a及び液体噴射口73aは、気体供給ユニット72及び液体供給ユニット73の周壁のうち、気体供給ユニット72の軸芯と液体供給ユニット73の軸芯とを結ぶ基準線に対して、所定の角度θ1及びθ2で交差する周壁の部位に形成されている。そのため、角度θ1で噴射される気体流と角度θ2で噴射される液体流とを混合空間80内で効率よく混合でき、微細化された混合ミストを吐出孔71aに装着されたノズルチップ77から均一に噴霧できる。
この例では、前記気体供給ユニット72及び液体供給ユニット73の長手方向の複数箇所(合流部)に対して、各ユニット72,73の長手方向に対して直交する方向に接続された気体供給管体72b及び液体供給管体73bから気体及び液体がそれぞれ供給されている。すなわち、関連設備との関係で、気体供給ユニット72及び液体供給ユニット73の端部からではなく、気体供給ユニット72及び液体供給ユニット73に対してT字状の形態で接続された管体72b,73bから、気体及び液体をそれぞれ供給している。
このような二流体ノズルにおいて、前記液体供給ユニット73に、液体供給管体73bから液体を供給すると、液体供給ユニット73の端部から液体を供給する場合と異なり、ノズル本体71の長手方向での液体の流量分布が不均一になる場合がある。その理由は明確ではないが、前記合流部(又は液体供給管体73bの接続部)の近傍の液体噴射口73aから液体が乱流状態で噴射されるためと思われる。
このような場合であっても、液体噴射口73aに細管78を装着することにより、液体の流量分布を均一化できる。この例では、液体供給ユニット73の長手方向に散在して形成された複数の液体噴射口73aの開口部には、それぞれ、長さLと内径Dとの比L/Dが4〜5程度の細管78が螺合により装着されている。
なお、前記細管を気体噴射口に装着した二流体ノズルでは、気体噴射口からの気体流と液体噴射口からの液体流とを混合空間内で交差させて直接衝突させる必要はなく、気体噴射口及び液体噴射口は種々の配列形態で各ユニットに形成できる。前記液体噴射口の開口部に装着される細管は、液体の乱流を層流化できればよく、各ユニットや混合空間のサイズなどに応じて、例えば、長さLと内径Dとの比L/Dが2以上(例えば、2〜10)、好ましくは3以上(例えば、3〜8)、さらに好ましくは3〜6(例えば、4〜6)程度であってもよい。また、細管は、液体噴射口に対して装着されていればよく、細管の端部は、液体供給ユニットの内方及び/又は外方に延出していてもよい。細管は、全ての液体噴射口に装着してもよく、前記合流部(液体供給管体の接続部)の近傍の液体噴射口、例えば、前記合流部の噴射口又は合流部に隣接する1又は複数の液体噴射口(例えば、1〜5個、好ましくは1〜3個程度の液体噴射口)に装着してもよい。
さらに、液体供給ユニットに対する液体供給管体の接続形態は、T字状の形態に限らず、液体供給ユニットに対して液体供給管体が交差する形態で接続されていればよい。また、液体供給ユニットの長手方向の少なくとも1つの合流部で液体供給管体を接続してもよく、液体供給ユニットの長手方向に所定間隔をおいた複数箇所で複数の液体供給管体を接続してもよい。なお、液体供給ユニットに対して液体供給管体を交差させた形態で接続する場合に、前記液体噴射口に細管を装着すればよく、気体供給ユニットに対する気体供給管体の接続形態は特に制限されない。例えば、気体供給ユニットに対する気体供給管体の接続形態は、上記液体供給ユニットと液体供給管体との接続形態と同様な形態を採用してもよい。また、必要であれば、気体供給ユニットの気体噴射口にも、上記液体噴射口と同様に細管を装着してもよい。T字状などの交差した接続形態で各ユニットに対して各供給管体を接続すると、関連設備との関係(例えば、各ユニットの端部に障害物があり、供給管体との接続スペースがない場合など)で、ユニットの端部から流体を供給できない場合に有利である。
なお、二流体ノズルにおいて、気体供給ユニット、液体供給ユニット及びノズル本体は、通常、それぞれ管状に形成されている。また、気体噴射口からの気体、液体噴射口からの液体及び吐出孔からの混合ミストは、それぞれ、前記気体供給ユニット、液体供給ユニット及びノズル本体の長手方向に対して交差する方向(特に直交する方向)に噴射可能である。
本発明の方法では、前記二流体ノズルを用いて、気体と液体とを混合し、生成した混合ミストを吐出孔から噴霧する。この方法において、気体供給ユニットの気体噴射口からの気体と、液体供給ユニットの液体噴射口からの液体とを、前記気体供給ユニット及び液体供給ユニットを収容するノズル本体内の混合空間で混合する。この混合空間での混合では、液体流が気流とともにノズル本体の内壁や各供給ユニットの外壁に衝突して細分化するとともに、前記衝突が繰り返し行われるためか、液滴を非粒子化できるともに、液滴径を均一化できる。そして、前記ノズル本体の吐出孔から気体と液体との混合ミストは、吐出孔又はノズルチップの噴射孔から噴射又は噴霧される。
本発明の二流体ノズルは、低い気体圧で気体を流通させても、混合ミストを効率よく噴射できる。気体の圧力は、通常、0.01〜1MPa(例えば、0.05〜0.8MPa)、好ましくは0.1〜0.7MPa、さらに好ましくは0.2〜0.6MPa程度である。また、液体は、通常、加圧液体(又は高圧液)として供給され、圧力は、0.01MPa以上(例えば、0.05〜2MPa、好ましくは0.1〜1MPa)程度であってもよい。さらに、本発明では、液体に対して気体の流量を大きくし、微細な液滴を形成してもよい。気体と液体との流量比(体積割合)は、例えば、気体/液体(気液体積比)=50以上(例えば、50〜500、好ましくは100〜400、さらに好ましくは150〜300程度)であってもよい。
本発明の二流体ノズルでは、単純な構造であっても、従来のノズルと同等のサイズに微粒子化された混合ミストを生成できる。ミスト粒子の粒子径は、気体及び液体の流量などにより変動するが、例えば、平均粒子径(平均液滴径)20〜60μm(例えば、30〜55μm、好ましくは30〜50μm)程度であってもよい。
なお、混合ミストは、ノズル本体から下方に噴射又は噴霧してもよく、被噴霧対象の位置に応じて、斜め方向や上方へ噴射又は噴霧してもよい。
本発明の二流体ノズルは、種々の用途、例えば、被処理体の洗浄(半導体ウエハーや液晶基板など精密機器部品の洗浄)、被冷却体の冷却などに利用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
図1〜3に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。なお、二流体ノズルにおいて、断面方形筒状のノズル本体は長手方向の長さ1.22m、高さ50mm、幅30mm、ノズル本体の壁の厚み2mmであり、高さ方向において、吐出孔から13mmの位置に中空円筒状の水供給ユニットの軸芯が位置し、35mmの位置に中空円筒状の空気供給ユニットの軸芯が位置している。中空筒状の空気供給ユニット及び水供給ユニットの長さは、それぞれ1.23mであり、中空筒状の空気供給ユニット及び水供給ユニットの端部がノズル本体の端部から側方へ延出している。ノズル本体の装着孔には、ノズル本体の長手方向に沿って間隔50mm毎に23個のノズルチップを装着した。また、ノズルチップのミスト噴射孔(小径の噴射流路)の軸線は、ノズル本体の長手方向の軸線に対して、15°の角度に傾斜させて形成した。この二流体ノズルの重量は約6.1kgであり、部品点数は99点であった。
図1〜3に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。なお、二流体ノズルにおいて、断面方形筒状のノズル本体は長手方向の長さ1.22m、高さ50mm、幅30mm、ノズル本体の壁の厚み2mmであり、高さ方向において、吐出孔から13mmの位置に中空円筒状の水供給ユニットの軸芯が位置し、35mmの位置に中空円筒状の空気供給ユニットの軸芯が位置している。中空筒状の空気供給ユニット及び水供給ユニットの長さは、それぞれ1.23mであり、中空筒状の空気供給ユニット及び水供給ユニットの端部がノズル本体の端部から側方へ延出している。ノズル本体の装着孔には、ノズル本体の長手方向に沿って間隔50mm毎に23個のノズルチップを装着した。また、ノズルチップのミスト噴射孔(小径の噴射流路)の軸線は、ノズル本体の長手方向の軸線に対して、15°の角度に傾斜させて形成した。この二流体ノズルの重量は約6.1kgであり、部品点数は99点であった。
そして、受圧部面積(20×200mm)、噴射距離50mmの条件で衝突力分布を測定したところ、衝突力分布の均等性は72.1%であった。ノズルの各位置において、水量密度(%)を測定したところ、水量分布の均等性は69.2%であった。
比較例1
図12に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。図12は比較例で用いた二流体ノズルの概略縦断面図である。この例では、長尺な金属部材81の内部に軸方向に延びる水供給路82と空気供給路83とが形成されており、空気供給路83と水供給路82との間の流路には、O−リング88を介して空気ソケット83aが配設されている。金属部材81の水供給路82側には、空気と水とを混合するための本体89が装着されており、金属部材81と本体89との間はO−リング90でシールされている。前記本体89には、キャップ85aによりノズルチップ85が装着されていおり、ノズルチップ85と空気ソケット83aとは、同一軸線上に形成されている。前記本体89内には、空気ソケット83aの延長線上に、混合スペース86が形成されている。この混合スペース86に、空気供給路83からの空気を、空気ソケット83aを通じて供給するとともに、水供給路82から水を供給し、混合スペース86内で水と空気とを混合し、ノズルチップ85のミスト噴射孔87から噴射させている。なお、ノズルチップ85の装着間隔は実施例1に示すノズルと同じであり、水供給路82及び空気供給路83のサイズなども実施例1に示すノズルとほぼ同様である。このノズルの重量は、約15.1kgであり、部品点数は139点であった。
図12に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。図12は比較例で用いた二流体ノズルの概略縦断面図である。この例では、長尺な金属部材81の内部に軸方向に延びる水供給路82と空気供給路83とが形成されており、空気供給路83と水供給路82との間の流路には、O−リング88を介して空気ソケット83aが配設されている。金属部材81の水供給路82側には、空気と水とを混合するための本体89が装着されており、金属部材81と本体89との間はO−リング90でシールされている。前記本体89には、キャップ85aによりノズルチップ85が装着されていおり、ノズルチップ85と空気ソケット83aとは、同一軸線上に形成されている。前記本体89内には、空気ソケット83aの延長線上に、混合スペース86が形成されている。この混合スペース86に、空気供給路83からの空気を、空気ソケット83aを通じて供給するとともに、水供給路82から水を供給し、混合スペース86内で水と空気とを混合し、ノズルチップ85のミスト噴射孔87から噴射させている。なお、ノズルチップ85の装着間隔は実施例1に示すノズルと同じであり、水供給路82及び空気供給路83のサイズなども実施例1に示すノズルとほぼ同様である。このノズルの重量は、約15.1kgであり、部品点数は139点であった。
そして、実施例1と同様にして測定した衝突力分布の均等性は70.9%であり、水量分布の均等性は67.5%であった。
また、実施例1のノズルについては、空気供給口側から1つめのノズルチップ(A)、水供給口側から1つめのノズルチップ(B)、ノズル本体の長手方向の中央のノズルチップ(C)の各位置で、また、比較例のノズルについては、一方の端のノズルチップ(D)、及び中央のノズルチップ(E)の各位置で、噴射特性(気水体積比、平均粒子径、平均流速)を評価した。結果を表1に示す。
表から明らかなように、実施例1の二流体ノズルでは、ノズルチップ内で水と空気とを混合することなく、液滴径を微細化できた。さらに、実施例1の二流体ノズルでは、比較例に比べて、重量及び部品数を大幅に低減できた。
実施例2
図7に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。すなわち、実施例1で用いた空気供給ユニットと水供給ユニットに代えて、図7に示すように、空気供給ユニット42の軸芯と水供給ユニット43の軸芯とを結ぶ基準線に対して、空気供給ユニット42の軸芯から斜め下方向の角度θ1=30°で交差する周壁に気体噴射口を形成した空気供給ユニットと、前記基準線に対して、水供給ユニット43の軸芯から斜め上方の角度θ2=45°で交差する周壁に液体噴射口を形成した水供給ユニットを用い、空気流と水流とを約105°の角度で衝突させる以外、実施例1と同様にして水量分布の均等性を測定した。その結果、水量分布の均等性は72%であった。
図7に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。すなわち、実施例1で用いた空気供給ユニットと水供給ユニットに代えて、図7に示すように、空気供給ユニット42の軸芯と水供給ユニット43の軸芯とを結ぶ基準線に対して、空気供給ユニット42の軸芯から斜め下方向の角度θ1=30°で交差する周壁に気体噴射口を形成した空気供給ユニットと、前記基準線に対して、水供給ユニット43の軸芯から斜め上方の角度θ2=45°で交差する周壁に液体噴射口を形成した水供給ユニットを用い、空気流と水流とを約105°の角度で衝突させる以外、実施例1と同様にして水量分布の均等性を測定した。その結果、水量分布の均等性は72%であった。
実施例3
図8及び図9に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。すなわち、実施例1で用いた空気供給ユニット及び水供給ユニットに代えて、図8及び9に示すように、1つの吐出孔51aに対して、底面に5mm離れた2つの気体噴射口(φ2.2mm)52aを形成した空気供給ユニット52と、空気供給ユニットの底面に対して対向する上面に、前記2つの気体噴射口の間に位置する液体噴射口(φ1.7mm)53aを形成した水供給ユニット53とを用いる以外、実施例1と同様にして水量分布の均等性を測定した。その結果、水量分布の均等性は70%であった。
図8及び図9に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。すなわち、実施例1で用いた空気供給ユニット及び水供給ユニットに代えて、図8及び9に示すように、1つの吐出孔51aに対して、底面に5mm離れた2つの気体噴射口(φ2.2mm)52aを形成した空気供給ユニット52と、空気供給ユニットの底面に対して対向する上面に、前記2つの気体噴射口の間に位置する液体噴射口(φ1.7mm)53aを形成した水供給ユニット53とを用いる以外、実施例1と同様にして水量分布の均等性を測定した。その結果、水量分布の均等性は70%であった。
実施例4
図10に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。すなわち、実施例1で用いた空気供給ユニット及び水供給ユニットに代えて、図10に示すように、気体噴射口62aを吐出孔61aに向けた空気供給ユニット62と、液体噴射口63aを吐出孔61aに向けた水供給ユニット53とを用い、内部に旋回子68を配設したノズルチップ67を吐出孔61aに装着する以外、実施例1と同様にして水量分布の均等性を測定した。その結果、水量分布の均等性は70%であった。
図10に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。すなわち、実施例1で用いた空気供給ユニット及び水供給ユニットに代えて、図10に示すように、気体噴射口62aを吐出孔61aに向けた空気供給ユニット62と、液体噴射口63aを吐出孔61aに向けた水供給ユニット53とを用い、内部に旋回子68を配設したノズルチップ67を吐出孔61aに装着する以外、実施例1と同様にして水量分布の均等性を測定した。その結果、水量分布の均等性は70%であった。
実施例5
図11に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。すなわち、実施例2で用いた二流体ノズルにおいて、空気供給ユニット72及び水供給ユニット73の長手方向の2箇所に対して、空気供給管体72b及び水供給管体73bをそれぞれ直交する方向から接続した。また、各液体噴射口73aに細管78(内径D=1.7mm、長さL=8mm、L/D=4.7)を装着した。そして、空気供給管体72b及び水供給管体73bにより、各ユニット72,73の長手方向に対して直交する方向から空気と水とを、実施例1と同様に供給し、水量分布の均等性を測定したところ、水流分布の均等性は70%であった。
図11に示す二流体ノズルを用いて水の噴霧試験を行った。すなわち、実施例2で用いた二流体ノズルにおいて、空気供給ユニット72及び水供給ユニット73の長手方向の2箇所に対して、空気供給管体72b及び水供給管体73bをそれぞれ直交する方向から接続した。また、各液体噴射口73aに細管78(内径D=1.7mm、長さL=8mm、L/D=4.7)を装着した。そして、空気供給管体72b及び水供給管体73bにより、各ユニット72,73の長手方向に対して直交する方向から空気と水とを、実施例1と同様に供給し、水量分布の均等性を測定したところ、水流分布の均等性は70%であった。
1,11,21,31,41,51,61,71…ノズル本体
1a,11a,21a,31a,41a,51a,61a,71a…吐出孔
2,32,42,52,62,72…気体供給ユニット
2a,32a,42a,52a,62a,72a…気体噴射口
3,33,43,53,63,73…液体供給ユニット
3a,33a,43a,53a,63a,73a…液体噴射口
4…気体供給口
5…液体供給口
7,47,57,67,77…ノズルチップ
8…ネジ
9…装着孔
10,40,50,60,70,80…混合空間
68…旋回部材(旋回子)
78…細管
1a,11a,21a,31a,41a,51a,61a,71a…吐出孔
2,32,42,52,62,72…気体供給ユニット
2a,32a,42a,52a,62a,72a…気体噴射口
3,33,43,53,63,73…液体供給ユニット
3a,33a,43a,53a,63a,73a…液体噴射口
4…気体供給口
5…液体供給口
7,47,57,67,77…ノズルチップ
8…ネジ
9…装着孔
10,40,50,60,70,80…混合空間
68…旋回部材(旋回子)
78…細管
Claims (13)
- 気体噴射口を有する気体供給ユニットと、液体噴射口を有する液体供給ユニットと、前記気体供給ユニット及び液体供給ユニットを収容し、かつ気体と液体との混合ミストを吐出するための吐出孔を有するノズル本体とで構成されており、前記ノズル本体内に、前記気体供給ユニットからの気体と前記液体供給ユニットからの液体とを混合するための混合空間が形成されている二流体ノズル。
- 長手方向に複数の気体噴射口が散在する中空筒状気体供給ユニットと、長手方向に複数の液体噴射口が散在する中空筒状液体供給ユニットと、前記気体供給ユニットと液体供給ユニットとを収容するための中空筒状ノズル本体とを備えており、このノズル本体内に、前記気体供給ユニットからの気体と前記液体供給ユニットからの液体とを混合するための混合空間が形成されており、気体と液体との混合ミストを吐出するための吐出孔が前記ノズル本体の長手方向に散在している請求項1記載の二流体ノズル。
- 吐出孔の形状が、スリット状又は非スリット状である請求項1記載の二流体ノズル。
- ノズル本体の吐出孔に、ノズルチップが装着されている請求項1記載の二流体ノズル。
- 気体供給ユニットと液体供給ユニットとがノズル本体内に並列に配設されており、前記液体供給ユニット及び前記気体供給ユニットのうち一方のユニットが他方のユニットよりもノズル本体の吐出孔側に配設されている請求項1記載の二流体ノズル。
- 気体噴射口と液体噴射口とが異なる方向に向いている請求項1記載の二流体ノズル。
- 液体噴射口が前記気体供給ユニットに向いて開口し、気体噴射口が前記ノズル本体の内壁に向いて開口している請求項1又は2記載の二流体ノズル。
- 気体噴射口からの気体流と液体噴射口からの液体流とが衝突可能な角度で、気体噴射口と液体噴射口とが開口している請求項1又は2記載の二流体ノズル。
- 隣接する気体噴射口の間に、液体噴射口が位置する請求項1又は2記載の二流体ノズル。
- 吐出孔又は吐出孔に装着されたノズルチップに、混合ミストを微粒化するための中子が配設されている請求項1又は2記載の二流体ノズル。
- 液体噴射口の開口部に、長さLと内径Dとの比L/Dが2以上の細管が装着されている請求項1記載の二流体ノズル。
- 気体供給ユニット、液体供給ユニット及びノズル本体が、それぞれ管状に形成されているとともに、気体噴射口からの気体、液体噴射口からの液体及び吐出孔からの混合ミストが、それぞれ、前記気体供給ユニット、液体供給ユニット及びノズル本体の長手方向に対して直交する方向に噴射可能である請求項1記載の二流体ノズル。
- 気体と液体とを混合し、生成した混合ミストを吐出孔から噴霧する方法であって、気体供給ユニットの気体噴射口からの気体と、液体供給ユニットの液体噴射口からの液体とを、前記気体供給ユニット及び液体供給ユニットを収容するノズル本体内の混合空間で混合し、前記ノズル本体の吐出孔から気体と液体との混合ミストを噴射する方法。
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