JP2007315811A - 欠陥検査装置、そのプログラムおよび記録媒体、欠陥検査システムならびに欠陥検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】修正が必要なフォトマスクの欠陥を、正確かつ容易に検出することを可能にする。
【解決手段】画像センサ7から、マスクパターンの光透過領域および遮光領域を含む所定領域の光学画像データを取得するデータ取得部11と、取得した光学画像データから、マスクパターンの形状および欠陥の情報とともに、上記所定領域内での欠陥の数である欠陥の密度を検出する情報検出部12と、検出したマスクパターンの形状および欠陥の情報と欠陥の密度の情報とに基づいて、情報検出部12で検出したマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行う演算部13とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】画像センサ7から、マスクパターンの光透過領域および遮光領域を含む所定領域の光学画像データを取得するデータ取得部11と、取得した光学画像データから、マスクパターンの形状および欠陥の情報とともに、上記所定領域内での欠陥の数である欠陥の密度を検出する情報検出部12と、検出したマスクパターンの形状および欠陥の情報と欠陥の密度の情報とに基づいて、情報検出部12で検出したマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行う演算部13とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置等の製造におけるリソグラフィー工程で用いられる欠陥検査装置、そのプログラムおよび記録媒体、欠陥検査システムならびに欠陥検査方法に関するものである。
従来から半導体デバイスの高性能・低コスト化に最も有効な方法として半導体デバイスの微細化が行われてきた。そして、半導体デバイスの高速動作および低消費電力のために、半導体デバイスの微細化はますます進められている。上記半導体デバイスの微細化を支えている技術として、従来から知られているものにリソグラフィー技術がある。そして、リソグラフィー技術の中でも、フォトマスクは露光装置およびレジスト材料とともに重要な部分を担っている。
130nm世代のプロセス技術を用いて既に量産されている半導体デバイスでは、当初は波長193nmのArFエキシマレーザが、露光のためのレーザ光源として適用されると考えられていた。しかし、波長248nmのKrFエキシマレーザが、レーザ光源として130nm世代よりも前のプロセス技術から引き続いて用いられた。そのため、ArFエキシマレーザは、100nm世代から65nm世代までのプロセス技術で使用されるとの予測となっている。上述したような光リソグラフィー技術の延命を支えているのが、OPC(光近接効果補正)技術および位相シフトマスクなどのRET(超解像技術)である。
RETをフォトマスクに適用することによって、レーザ光源の露光波長を短波長化せずにマスクパターンの微細化を行うことが可能となる。微細なマスクパターンが形成されたフォトマスクでは、修正が必要な欠陥を正確かつ容易に検出できるマスクの検査技術が必要となる。しかしながら、従来のdie―to―die比較検査方法およびdie―to―data―base比較検査方法にはいくつかの問題点がある。
従来のdie―to―die比較検査方法およびdie―to―data―base比較検査方法では、フォトマスク欠陥がウエハ上に転写される場合の影響度、およびフォトマスク欠陥が半導体デバイス動作に与える影響度を考慮せずに行っている。具体的には、マスクパターンを作る場合の指針である各デザインルールに定められた管理寸法パターンにつき、一定サイズの欠陥スペックを検出すべき検査感度で1枚のフォトマスク全面の欠陥検査を行っている。例としては、ウエハ上に転写されるレジストパターンの寸法が管理寸法パターンの寸法から約10%ずれる欠陥を一律に検出している。そして、検出された欠陥のすべてが修正され、再度フォトマスクの欠陥検査で無欠陥となるまで、何度も繰り返し欠陥検査および修正を行っている。
しかしながら、デザインルールによって定められたデータによって形成される微細なマスクパターンは、種々のパターンバリエーションをもっている。そして、上記パターンバリエーションごとに、フォトマスク欠陥がウエハ上に転写される影響度が異なっている。また、半導体デバイス動作に与える影響度もマスクパターンの配置次第で異なっている。
つまり、従来のdie―to―die比較検査方法およびdie―to―data―base比較検査方法によるフォトマスク検査では、ウエハ上に転写影響を与える箇所の欠陥なのか、ウエハ上に転写影響を与えない箇所の欠陥なのかを区別せずに、各フォトマスク製造工程にそれぞれ定められた一律の検査条件でフォトマスク欠陥の検査が行われている。従って、従来のdie―to―die比較検査方法およびdie―to―data―base比較検査方法によるフォトマスク検査では、必要以上の検査が行われているといえる。
RETに対応するために、フォトマスクの製造にはますます高精度の加工技術が必要になっており、開発課題が増大している。また、複雑なOPC技術の適用によって、フォトマスクのマスクパターンデータの容量も急激に増大している。従って、フォトマスク製造のコスト増大の問題が、最近特に重要視されている。さらに、フォトマスク検査での必要以上の検査は、フォトマスク製造時のコスト増大の原因として重要な問題になっている。
これに対して、例えば、特許文献1では、フォトマスク欠陥のパターンエッジまでの距離とサイズとの検出、およびフォトマスク欠陥のうちのCr欠陥とシフター欠陥との区別を行った結果を考慮し、フォトマスク欠陥の修正に用いる方法が開示されている。また、特許文献2では、マスクパターンの線幅および間隔に予め対応づけられたフォトマスク欠陥のサイズと検出したフォトマスク欠陥のサイズとを比較することによって、修正が必要なフォトマスク欠陥を判断する方法が開示されている。
特開平7−135244号公報(平成7年5月23日公開)
特開2004−12779号公報(平成16年1月15日公開)
しかしながら、特許文献1および特許文献2に開示の方法は、マスクパターンに対する1箇所のフォトマスク欠陥のみに基づいて、修正が必要なフォトマスク欠陥を判断する構成になっている。これによって生じる問題点について、以下で詳しく説明を行う。
まず、フォトマスク欠陥が、マスクパターンに対して2箇所以上あったとする。フォトマスク欠陥が、1箇所では露光する際に影響を及ぼさないサイズ、およびパターンエッジからの距離の欠陥であったとしても、フォトマスク欠陥の数が多くなったり、フォトマスク欠陥同士が隣接したりしてフォトマスク欠陥の密度が高くなれば、上記マスクパターンでの露光時の光強度分布は小さくなる。そして、上記マスクパターンでの露光に支障をきたすことになる。従って、1箇所では露光する際に影響を及ぼさないフォトマスク欠陥が、複数存在することによって、露光に支障をきたす欠陥となってしまう。
つまり、特許文献1および特許文献2に開示の方法によって、1箇所のフォトマスク欠陥が修正の必要のない欠陥(欠陥X)として判断された場合でも、欠陥Xに隣接して他の欠陥Xが存在した場合、欠陥Xは実際には修正が必要な欠陥となり得る。マスクパターンに対するフォトマスク欠陥は、現実的には複数箇所で生じる。従って、特許文献1および特許文献2に開示の方法を用いてフォトマスク欠陥の判断を行った場合、修正が必要なフォトマスク欠陥を正確に修正できない問題点が生じる。また、特許文献1および特許文献2に開示の方法を繰り返し行うことによって、フォトマスク欠陥を正確に修正できない問題点を解決しようとした場合でも、手間がかかるので、マスクコストが増大してしまう問題点を解決できない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、修正が必要なフォトマスクの欠陥を、正確かつ容易に検出することを可能にする欠陥検査装置、そのプログラムおよび記録媒体、欠陥検査システムならびに欠陥検査方法を提供することにある。
本発明の欠陥検査装置は、上記課題を解決するために、光透過領域および遮光領域を有するフォトマスクの、マスクパターンの形状および欠陥の情報をもとにマスクパターンの欠陥に対する修正の要否を判定する欠陥検査装置であって、上記マスクパターンの光学像を検出する画像センサから、上記マスクパターンの上記光透過領域および遮光領域を含む所定領域の上記光学像のデータである光学画像データを取得する取得手段と、上記取得手段で取得した上記光学画像データから、上記マスクパターンの形状および欠陥の情報とともに、上記所定領域内での欠陥の数である欠陥の密度を検出する情報検出手段と、上記情報検出手段で検出した上記マスクパターンの形状および欠陥の情報と上記欠陥の密度の情報とに基づいて、上記情報検出手段で検出したマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行う演算手段とを備えていることを特徴としている。
上記の発明によれば、情報検出手段は、取得手段で画像センサから取得したマスクパターンの光透過領域および遮光領域を含む所定領域の光学像のデータから、マスクパターンの形状および欠陥の情報に加え、欠陥の密度の情報も検出している。また、演算手段では、マスクパターンの形状および欠陥の情報に加え、欠陥の密度の情報に基づいてマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行っている。
よって、光透過領域および遮光領域を含む所定領域内に複数のマスクパターンの欠陥があった場合でも、検出手段で検出した欠陥の密度の情報を含む情報に基づいて、演算手段がマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行う。つまり、欠陥の密度の情報に応じてマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報を判定することになる。従って、上記所定領域内に複数のマスクパターンの欠陥があった場合でも、複数のマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行うことができる。つまり、正確にマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行うことができる。
また、一度で一箇所の欠損に対する修正の要否の判定しか行えない構成に比較して、本発明の欠陥検査装置では、一度で複数箇所の欠損を欠損の密度の情報として検出手段で検出し、容易にマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行うことができる。その結果、修正が必要なフォトマスクの欠陥を、正確かつ容易に検出する欠陥検査装置を提供することを可能にする。
ところで、上記欠陥検査装置は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させることによって実現してもよい。具体的には、本発明に係るプログラムは、上記欠陥検査装置としてコンピュータを動作させるプログラムであり、本発明に係る記録媒体には、当該プログラムが記録されている。
これらのプログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータは、上記欠陥検査装置として動作する。したがって、上記欠陥検査装置と同様に、修正が必要なフォトマスクの欠陥を、正確かつ容易に検出することを可能にする。
また、本発明の欠陥検査装置では、前記判定の結果、前記マスクパターンの欠陥に修正が必要であった場合に、上記マスクパターンの欠陥を修正する修正手段に対して、修正を行わせる指示を送る修正指示手段をさらに備えていることが好ましい。
これにより、正確かつ容易に検出された、修正が必要なフォトマスクの欠陥に対して、修正手段によって修正を行う指示が送られるので、修正が必要なフォトマスクの欠陥に対して正確に修正が行われることになる。
また、本発明の欠陥検査装置では、前記演算手段は、前記マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに前記欠陥の密度の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とが予め対応付けて格納されている記憶手段に照会を行い、前記情報検出手段で検出したマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行うことが好ましい。
これにより、マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに欠陥の密度の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とが予め対応付けて記憶手段に格納されているので、検出手段から得たマスクパターンの形状および欠陥の情報と欠陥の密度の情報とに基づいて、演算手段が記憶手段に照会を行うだけでマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報を得ることができる。つまり、修正が必要なフォトマスクの欠陥を、演算手段によって、より容易に判定することが可能になる。
また、本発明の欠陥検査装置では、前記マスクパターンの形状および欠陥の情報は、形状の情報としてマスクパターンの線幅およびマスクパターン間の間隔の情報を含んでおり、欠陥の情報としてマスクパターンの欠陥の種類、欠陥のサイズ、および前記所定領域内のマスクパターンのエッジからの欠陥の距離の情報を含んでいることが好ましい。
なお、上記欠陥の距離とは、欠陥から最も近いマスクパターンと欠陥との距離である。
これにより、マスクパターンの線幅およびマスクパターン間の間隔の情報、マスクパターンの欠陥の種類、欠陥のサイズ、および欠陥の距離の情報、ならびに欠陥の密度の情報に基づいて、正確かつ容易にマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を演算手段で行うことが可能になる。
また、本発明の欠陥検査装置では、前記記憶手段は、前記光透過領域中に存在する前記マスクパターンの欠陥に対しては、上記光透過領域のみのマスクパターンによる露光時の光強度と比較して露光時の光強度が2/3以下になる上記マスクパターンの欠陥を、前記修正の要否の情報のうちの修正の必要な欠陥の情報とし、前記遮光領域中に存在する前記マスクパターンの欠陥に対しては、上記光透過領域のみのマスクパターンによる露光時の光強度と比較して露光時の光強度が1/3以上になる上記マスクパターンの欠陥を、上記修正の必要な欠陥の情報として格納していることが好ましい。
なお、光透過領域のみのマスクパターンによる露光時の光強度と比較して露光時の光強度が2/3以下になる、光透過領域中に存在するマスクパターンの欠陥は、該マスクパターンから集積回路を作製した場合に電気的特性に影響を及ぼす危険性が高いことが知られている。また、光透過領域のみのマスクパターンによる露光時の光強度と比較して露光時の光強度が1/3以上になる、遮光領域中に存在するマスクパターンの欠陥も、該マスクパターンから集積回路を作製した場合に電気的特性に影響を及ぼす危険性が高いことが知られている。
これにより、マスクパターンから集積回路を作製した場合に電気的特性に影響を及ぼす危険性がある欠陥を、修正の必要な欠陥として記憶手段に格納しているので、マスクパターンから集積回路を作製した場合に電気的特性に影響を及ぼす危険性がある欠陥を演算手段で判定することが可能になる。
また、本発明の欠陥検査装置では、前記記憶手段は、露光波長の1/2以上のサイズの前記マスクパターンの欠陥を、前記修正の要否の情報のうちの修正の不可能な欠陥の情報として前記パターン情報および前記欠陥情報に対応づけてさらに格納していることが好ましい。
これにより、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否だけでなく、修正が不可能であるかどうかを演算手段が判定するので、修正が不可能な欠陥を、修正が必要な欠陥として判定することがなくなる。つまり、修正が不可能な欠陥を修正が必要な欠陥として判定することによって生じる、修正が不可能な欠陥に対しての修正の無駄を省くことを可能にする。よって、フォトマスクの検査回数の低減、およびフォトマスクの修正回数の低減が可能となり、フォトマスク作成期間の短縮が可能となる。また、フォトマスク再作製の低減もなされるので、フォトマスク作製での歩留まりも向上し、フォトマスク作製のコスト削減も可能となる。
なお、マスクパターンの欠陥を修正する方法として主流のものは、レーザ修正法であり、マスクパターンの欠陥の修正時には、マスクパターンの欠陥の部分にレーザを照射し、瞬間的に欠陥部の異物(例えばCr膜)を蒸発させている。この際、マスクパターンの欠陥が露光波長の1/2以上のサイズである場合には、マスクパターンの欠陥を修正するまでに繰り返すレーザ照射によって、修正箇所の基板(例えばガラス基板)に透過率の低下を引き起こす可能性の高いダメージを与えることになる。従って、露光波長の1/2以上のサイズのマスクパターンの欠陥を、修正の不可能な欠陥の情報としてパターン情報および欠陥情報に対応づけて格納することによって、修正時に修正箇所の基板に透過率の低下を引き起こす可能性の高いダメージが生じるマスクパターンの欠陥を検出することが可能になる。
また、本発明の欠陥検査装置では、前記記憶手段は、前記光透過領域中に存在する前記マスクパターンの欠陥のうち前記マスクパターンに接する上記マスクパターンの欠陥を、前記修正の不可能な欠陥の情報としてさらに格納していることが好ましい。
これにより、マスクパターンの欠陥の修正時にマスクパターンを傷つけてしまう可能性が高い、光透過領域中に存在するマスクパターンの欠陥のうちの、マスクパターンに接する欠陥を、修正の不可能な欠陥として検出することができる。
本発明の欠陥検査システムは、上記課題を解決するために、光透過領域および遮光領域を有するフォトマスクの、マスクパターンの形状および欠陥の情報をもとにマスクパターンの欠陥に対する修正の要否を判定する欠陥検査システムであって、上記マスクパターンの光学像を検出する画像センサと、上記マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに上記光透過領域および遮光領域を含む所定領域内での欠陥の数である欠陥の密度の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とが予め対応付けて格納している記憶手段と、上記画像センサから取得した上記所定領域の上記光学像のデータである光学画像データをもとに検出した上記マスクパターンの形状および欠陥の情報と上記密度の欠陥の情報とに基づいて、上記記憶手段に照会を行い、上記マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行う欠陥検査装置とを備え、上記欠陥検査装置は、前記のいずれかに記載の欠陥検査装置であることを特徴としている。
上記の発明によれば、修正が必要なフォトマスクの欠陥を、正確かつ容易に検出することが可能になる。
本発明の欠陥検査方法は、上記課題を解決するために、光透過領域および遮光領域を有するフォトマスクの、マスクパターンの形状および欠陥の情報をもとにマスクパターンの欠陥に対する修正の要否を判定する欠陥検査方法であって、記憶手段によって、上記マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに上記光透過領域および遮光領域を含む所定領域内での欠陥の数である欠陥の密度の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とが予め対応付けて格納する記憶工程と、画像センサによって、上記マスクパターンの光学像を検出する光学像検出工程と、取得手段によって、上記マスクパターンの上記光透過領域および遮光領域を含む所定領域の上記光学像のデータである光学画像データを取得する取得工程と、情報検出手段によって、上記取得工程で取得した上記光学画像データから、上記マスクパターンの形状および欠陥の情報とともに、上記密度の欠陥の情報を検出する情報検出工程と、演算手段によって、上記情報検出工程で検出した上記マスクパターンの形状および欠陥の情報と上記密度の欠陥の情報とに基づいて、記憶手段に照会を行い、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行う演算工程とを含むことを特徴としている。
上記の発明によれば、修正が必要なフォトマスクの欠陥を、正確かつ容易に検出することが可能になる。
また、本発明の欠陥検査方法では、前記記憶工程は、前記フォトマスクを用いて露光したときにできるレジストパターンに対応する投影像を、前記フォトマスクを用いてシミュレーションする光強度シミュレーションを行うことによって、前記マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに前記密度の欠陥の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とを対応付けていることが好ましい。
これにより、実際にマスクパターンを露光したときにできるパターンに対するマスクパターンの欠陥の影響を、光強度シミュレータによって正確に調べることができるので、マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに前記密度の欠陥の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とを正確に対応付けることが可能になる。
また、本発明の欠陥検査方法では、前記記憶工程は、前記マスクパターンの形状および欠陥の情報と前記密度の欠陥の情報とをもとにフォトマスクを作製し、実際に作製した上記フォトマスクを用いて露光を行うことによって、前記マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに前記密度の欠陥の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とを対応付けていることが好ましい。
これにより、実際にマスクパターンを露光したときにできるパターンに対するマスクパターンの欠陥の影響を、実際にパターン情報および欠陥情報をもとに作製されるフォトマスクを用いて露光を行うことによって正確に調べることができるので、マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに前記密度の欠陥の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とを正確に対応付けることが可能になる。
本発明によれば、光透過領域および遮光領域を含む所定領域内に複数のマスクパターンの欠陥があった場合でも、欠陥の密度の情報に応じてマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報を判定することになる。つまり、上記所定領域内に複数のマスクパターンの欠陥があった場合でも、正確にマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行うことができる。また、一度で一箇所の欠損に対する修正の要否の判定しか行えない構成と比較して、本発明の欠陥検査装置では、一度で複数箇所の欠損を欠損の密度の情報として検出手段で検出し、容易にマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行うことができる。したがって、修正が必要なフォトマスクの欠陥を、正確かつ容易に検出することを可能にするという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図16に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本発明の一実施形態について図1ないし図16に基づいて説明すれば、以下の通りである。
まず、本発明に係るフォトマスク5の検査方法の基本的な考え方について説明する。
図5中の上部の枠内は、フォトマスク5を示しており、領域31a・31bは露光波長以上のマスクパターンの線幅である大きなラインパターンが存在する領域を示し、32は露光波長以下のマスクパターンの線幅である小さなラインパターンが存在する領域を示している。
同一サイズであるとともに同一形状であるフォトマスク5のマスクパターンの欠陥30が、領域31b内および領域32内に1箇所存在した場合の、ウエハ上に露光によって転写されるレジストパターン21では、領域32に発生した欠陥30の方がウエハに与える転写影響度が大きくなる。逆に言えば、領域31bに発生した欠陥30は、転写影響度によっては、欠陥として扱う必要のない、無視できる欠陥となり得ることを表している。
上述のような転写影響度の差が生じる理由について、図5を用いて説明を行う。図5中の下部には、KrFエキシマレーザによる露光を施した場合の領域31bおよび領域32内の欠陥30の光強度分布を示している。領域32内の欠陥30は、露光波長以下の小さなラインパターンに存在する欠陥であるので、領域31b内の欠陥30よりも小さな光強度分布を示している。つまり、領域31b内の欠陥30よりも領域32b内の欠陥30の光強度分布が小さいために、上述の転写影響度に差が生じている。
従来のフォトマスク5の検査方法(装置)では、マスクパターンを作る場合の指針であるデザインルールが同じ場合、マスクパターンの欠陥の検出感度が全てのマスクパターンに対して同じに設定しているので、領域31bおよび領域32内の全ての欠陥30を検出してしまうことになる。すなわち、領域32内の欠陥30を欠陥として検出するために、領域32内の欠陥30にマスクパターンの欠陥の検出感度を合わせると、欠陥として検出する必要のない領域31bの欠陥30まで検出してしまうこととなる。
続いて、欠陥として検出する必要のない領域31bの欠陥30を検出しないように、欠陥30のサイズとマスクパターンのエッジからの欠陥30の距離とに基づいて欠陥を検出する場合についての説明を行う。
同一サイズ、同一形状であるとともにマスクパターンのエッジからの距離も同じであるフォトマスク5のマスクパターンの欠陥30が領域31b内に1箇所存在し、領域31a内には3箇所存在する場合を例にして説明する。欠陥30が密に配置されていた場合、フォトマスク5を透過する光量が低下し、十分なコントラストが取れないため、転写影響度が大きくなる。これに対して、欠陥30が疎の場合には、欠陥30が密な場合と比較すると欠陥30周辺からフォトマスク5を透過する光量が多くなるため、転写影響度は相対的に小さくなる。また、この転写影響度の差は、RETを用いる場合により顕著になる。以上から、ウエハ上に露光によって転写されるレジストパターン21では、領域31aに発生した欠陥30の方が、領域31bに発生した欠陥30よりもウエハに与える転写影響度が大きくなる。つまり、領域31b内の欠陥30を欠陥として検出しないようにした場合、同一サイズ、同一形状であるとともにマスクパターンのエッジからの距離も同じである領域31aの欠陥30のそれぞれも欠陥として検出されなくなる。よって、欠陥として検出する必要のある領域31aの欠陥30まで検出されなくなってしまう。
そこで、本発明では、欠陥の種類、欠陥のサイズ、およびマスクパターンのエッジからの欠陥の距離に加えて、欠陥の密度の情報をマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定に用いることによって、修正が必要な欠陥を正確かつ容易に検出することを可能にし、フォトマスク5の製造期間の短縮化を実現している。
次に、図3を用いて欠陥検査システム1の構成の概要について説明を行う。図3は本実施の形態における欠陥検査システム1の構成を示すブロック図である。
本実施の形態における欠陥検査システム1は、図3に示すように、光源2、集光レンズ3、XYステージ4、フォトマスク5、対物レンズ6、画像センサ7、欠陥検査装置8、およびメモリ(記憶手段)9を備えている。また、フォトマスク5は、XYステージ4に載置されていて他のフォトマスク5と入れ替え可能になっている。
光源2は、例えば水銀ランプ、アルゴンレーザ光源などであって、フォトマスク5に対して光を出射するものである。光源2としては、出射する光の波長を変更可能なものが好ましい。集光レンズ3は、光源2とフォトマスク5との間に配置するものであって、光源2から出射された光をフォトマスク5上に集光するためのものである。また、XYステージ4は、フォトマスク5を載置するためのものであって、フォトマスク5を水平2軸方向(XY方向)へ移動可能にするためのものである。そして、対物レンズ6は、XYステージ4を間に挟んで集光レンズ3の反対側に配置するものであって、フォトマスク5を透過した光を画像センサ7の受光面に結像させるためのものである。
フォトマスク5は、例えばガラス基板からなるものであって、光透過領域と遮光領域をマスクパターンとして有するものである。
画像センサ7は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサからなるもので、フォトマスク5を透過した光を受光して撮像することによって、フォトマスク5のマスクパターンの形状に応じたイメージデータ(光学像のデータ)を取得するものである。
欠陥検査装置8は、画像センサ7が取得した光学像からマスクパターンの欠陥を検出し、検出した欠陥に対する修正の要否を判定するものである。例えば、判定した結果を図示しない表示部に欠陥検査装置8が出力し、表示部に判定した結果を表示してもよい。
メモリ9は、マスクパターンの形状および欠陥の情報とともに、所定領域内での欠陥の数である欠陥の密度の情報をマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報と予め対応付けて格納している。また、メモリ9は、フォトマスク5の欠陥のないマスクパターンのデータ、つまりフォトマスク5のマスクパターンの設計データも格納している。該マスクパターンの形状の情報としては、例えばフォトマスク5のマスクパターンの線幅、マスクパターン間の間隔の情報としてのパターン情報などがある。また、該マスクパターンの欠陥の情報としては、フォトマスク5のマスクパターンの欠陥の種類(欠陥種類)、欠陥のサイズ(欠陥サイズ)、光透過領域および遮光領域を含む所定領域内のマスクパターンのエッジからの欠陥の距離の情報としての欠陥情報などがある。
なお、上記欠陥の距離とは、欠陥から最も近いマスクパターン(後述する設計パターン20)と欠陥との距離であり、以降欠陥の距離と記載する場合は上記欠陥の距離を示すものとする。また、上記所定領域とは光透過領域および遮光領域を含むフォトマスク5上の領域であって、パターン情報、欠陥情報および欠陥の密度の情報を検出するために任意に設定可能な領域である。
続いて、欠陥検査システム1での動作について説明を行う。
まず、光源2が光を出射する。続いて、出射された光は、集光レンズ3によってXYステージ4上に載置されたフォトマスク5の一部に集光される。そして、フォトマスク5を透過した光は、対物レンズ6によって画像センサ7の受光面に結像される。以上の過程によって、フォトマスク5上の光が集光された部分のマスクパターンの光学像のデータが、画像センサ7で取得されることになる。
続いて、画像センサ7で取得された光学像のデータから、光透過領域および遮光領域を含む所定領域の光学像のデータである光学画像データを欠陥検査装置8が取得する。このとき、画像センサ7が所定領域分だけ取得した光学像のデータを、該光学画像データとして欠陥検査装置8が取得する構成であってもよいし、画像センサ7が取得した光学像のデータのうちの所定領域分だけ欠陥検査装置8が取得することによって、該光学画像データを欠陥検査装置8が取得する構成であってもよい。
該光学画像データを取得した欠陥検査装置8は、該光学画像データからマスクパターンの形状および欠陥の情報とともに、欠陥の密度の情報を検出する。そして、検出したマスクパターンの形状および欠陥の情報と欠陥の密度の情報とをもとに、メモリ9に照会を行い、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行う。判定の結果が得られた後には、例えば、欠陥検査装置8が判定した結果を図示しない表示部に出力し、表示部に判定の結果が表示される。
次に、図1を用いて欠陥検査装置8の構成の概要について説明を行う。図1は本実施の形態における欠陥検査装置8の構成を示す機能ブロック図である。
欠陥検査装置8は、図1に示すように、データ取得部(取得手段)11、情報検出部(情報検出手段)12、および演算部(演算手段)13を備えている。
データ取得部11は、フォトマスク5のマスクパターンの該光学画像データを、画像センサ7から取得するものである。
情報検出部12は、データ取得部11で取得した光学画像データからパターン情報としてのマスクパターンの線幅およびマスクパターン間の間隔、欠陥情報としての上記マスクパターンの欠陥の種類、欠陥のサイズ、および上記所定領域内のマスクパターンのエッジからの欠陥の距離、ならびに上記所定領域内での欠陥の数である欠陥の密度の情報を検出するものである。詳しくは、メモリ9に予め格納されている設計データとデータ取得部11で取得した光学画像データを比較することによって、パターン情報、欠陥情報、および欠陥の密度の情報を検出している。
演算部13は、情報検出部12から得られるパターン情報、欠陥情報および欠陥の密度の情報に基づいて、所定の手順に従って演算するものである。詳しくは、上記演算は、情報検出部12から得られるパターン情報、欠陥情報および欠陥の密度の情報をもとに、メモリ9に照会を行い、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行うものである。そして、演算部13で判定されたマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の結果は、図示しない表示部に出力される。
次に、図2を用いて、演算部13周辺の詳しい構成の一例についての説明を行う。図2に示すように、メモリ9は第1メモリ9aと第2メモリ9bとからなっており、情報検出部12は欠陥情報検出部12aと密度情報検出部12bとからなっている。また、演算部13は、欠陥情報演算部13aと密度情報演算部13bと総合演算部13cとからなっている。
第1メモリ9aは、パターン情報および欠陥情報をマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報と予め対応付けて格納している。これに対して第2メモリ9bは、パターン情報および欠陥の密度の情報をマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報と予め対応付けて格納している。
欠陥情報検出部12aは、光学画像データからパターン情報と欠陥情報とを検出するものであり、密度情報検出部12bは、光学画像データからパターン情報と欠陥の密度の情報とを検出するものである。
欠陥情報演算部13aは、欠陥情報検出部12aから得られるパターン情報および欠陥情報に基づいて、所定の手順に従って演算するものである。詳しくは、上記演算は、欠陥情報検出部12aから得られるパターン情報および欠陥情報をもとに、第1メモリ9aに照会を行い、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行うものである。そして、欠陥情報演算部13aで判定されたマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の結果は、総合演算部13cに送られる。
密度情報演算部13bは、密度情報検出部12bから得られるパターン情報および欠陥の密度の情報に基づいて、所定の手順に従って演算するものである。詳しくは、上記演算は、密度情報検出部12bから得られるパターン情報および欠陥の密度の情報をもとに、第2メモリ9bに照会を行い、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行うものである。そして、密度情報演算部13bで判定されたマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の結果は、総合演算部13cに送られる。
総合演算部13cは、欠陥情報演算部13aと密度情報演算部13bとのそれぞれから送られたマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の結果に基づいて、所定の手順に従って演算するものである。詳しくは、総合演算部13cでは、欠陥情報演算部13aと密度情報演算部13bとのそれぞれから送られたマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の結果のうち、どちらか一方でも修正が必要な「致命的欠陥」との結果が得られた場合には、マスクパターンの欠陥に対する修正が必要な「致命的欠陥」であるとの判定を行うものである。そして、総合演算部13cで判定されたマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の結果は、図示しない表示部に出力される。
次に、図4を用いて、本実施の形態における欠陥検査装置8での動作フローについて以下に説明を行う。
まず、ステップS1では、フォトマスク5のマスクパターンの該光学画像データを、画像センサ7からデータ取得部11が取得する。続いて、ステップS2では、取得した光学画像データからパターン情報、欠陥情報、および欠陥の密度の情報を情報検出部12が検出する。そして、ステップS3では、検出したパターン情報、欠陥情報、および欠陥の密度の情報をもとにメモリ9への照会を演算部13が行う。さらに、ステップS4では、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否を、メモリ9への照会によって演算部13が判定する。そして、ステップS5では、判定したマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の結果を、演算部13が図示しない表示部に出力する。
マスクパターンの欠陥に修正が必要な「致命的欠陥」とマスクパターンの欠陥に修正が必要でない「そうでない欠陥」とを欠陥検査装置8で判定するためには、予めメモリ9に欠陥検査装置8での判定に用いる情報を格納しておく必要がある。よって、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定に用いる情報を、予めメモリ9に格納する方法について図6ないし図8を用いて説明を行う。
まず、マスクパターンの欠陥の種類として、図6に示すようにフォトマスク5の光透過領域中に存在する点状の遮光領域からなる黒点A、フォトマスク5の遮光領域中に存在する点状の光透過領域からなる白点B、フォトマスク5の光透過領域中に存在する線状の遮光領域からなるショートC、およびフォトマスク5の遮光領域中に存在する線状の光透過領域からなる断線Dがあるものとする。
また、フォトマスク5の欠陥のないマスクパターンのデータである設計データとしては、図6に示すような任意に設計したマスクパターンとしての設計パターン20において、例えば、露光波長以上のマスクパターンの線幅である大きなラインパターンと、露光波長以下のマスクパターンの線幅である小さなラインパターンを配置する。そして、マスクパターン間の間隔をそれぞれ変化させるとともに、上記欠陥の種類ごとに欠陥のサイズを振り分けて設計データに欠陥の情報を含むマスク仕様書を作成する。また、上記欠陥のサイズを振り分けたマスク仕様書について、設計パターン20のエッジからの欠陥の距離も振り分けたマスク仕様書を作成する。さらに、上記欠陥の距離も振り分けたマスク仕様書について、所定領域内での欠陥の数である欠陥の密度も振り分けたマスク仕様書を作成する。要するにマスクパターンの欠陥の種類、欠陥のサイズ、欠陥の距離、および欠陥の密度の情報を含むマスク仕様書を準備する。なお、本実施の形態においては、マスクパターンに欠陥のない設計データに欠陥の情報を加えたものをマスク仕様書とする。
欠陥の種類が黒点Aである場合のマスク仕様書を図7に例として示す。図7に示すように、黒点Aの欠陥に対して、欠陥のサイズ、および欠陥の距離が3段階に振り分けられている。また、欠陥の密度、マスクパターン間の間隔およびマスクパターンの線幅も図示してはいないが3段階に振り分けられている。黒点A以外の欠陥の種類についても同様にマスク仕様書を作成する。例えば、白点Bの欠陥の場合には、黒点Aの場合に対して光透過領域と遮光領域とを入れ替えてマスク仕様書の作成を行えばよい。
また、欠陥の種類がショートCである場合のマスク仕様書を図8に例として示す。図8に示すようにショートCの欠陥に対して、欠陥のサイズが3段階に振り分けられている。また、欠陥の密度およびパターンピッチも図示してはいないが3段階に振り分けられている。そして、欠陥の種類がショートCの場合には、欠陥が設計パターン20のエッジと接触しているので、欠陥の距離を一律として欠陥の距離が振り分けられていない。また、欠陥の種類がショートCの場合は、欠陥のサイズはショートCの太さに該当し、欠陥の密度はショートCの本数に該当する。断線Dの欠陥の場合には、ショートCの場合に対して光透過領域と遮光領域とを入れ替えてマスク仕様書の作成を行えばよい。
なお、本実施の形態においては、欠陥の種類ごとに欠陥のサイズ、欠陥の距離、欠陥の密度、マスクパターン間の間隔およびマスクパターンの線幅が3段階に振り分けられているが、必ずしもこれに限定されず、例えば、3段階よりも少なくすることも、3段階よりも多くすることも可能である。また、欠陥のサイズ、欠陥の距離、欠陥の密度、マスクパターン間の間隔およびマスクパターンの線幅ごとに振り分ける段階の数を変えることも可能である。
次に、上述のマスク仕様書をもとにした光シミュレーションによって、ウエハ上に転写されるパターンの評価を行う方法(光シミュレーションを用いる方法)、および実際にマスク仕様書をもとにフォトマスク5を作成し、露光を行うことによってウエハ上に転写されるパターンの評価を行う方法(実際に作製されたフォトマスク5を用いる方法)について説明を行う。
まず、実際に作製されたフォトマスク5を用いる方法によって、欠陥のサイズと欠陥の距離との関係ごとに、ウエハ上に転写されるパターンの評価を行う方法について、図9〜図11を用いて説明を行う。
図9は、転写評価用マスクパターンを示している。ここでいうところの転写評価用マスクパターンとは、上述のマスク仕様書をもとに作成されるフォトマスク5のマスクパターンを示している。転写評価用マスクパターンとして、露光波長以上の大きなラインパターン1つと露光波長以下の小さなラインパターン2つとを配置したものを例として示す。設計パターン20の間には、それぞれ同一サイズの欠陥として黒点Aを配置している。
図10は、図9の転写評価用マスクパターンを用いて露光を行うことによってウエハ上に転写されたレジストパターン21である。例えば、KrFエキシマレーザによって露光を行うと、ウエハ上に転写されたレジストパターン21は、形状Gおよび形状Hに示すような形状にそれぞれ転写される。欠陥である黒点Aの存在によって、転写評価用マスクパターンに設計されたサイズよりも、少し太めのライン幅となる。転写評価用マスクパターンのマスクパターン間の間隔が小さくなるほど、レジストパターン21の線幅は、転写評価用マスクパターンの線幅に対して大きく差が生じていく傾向にある。
図11は、欠陥のサイズと欠陥の距離(パターンエッジからの欠陥の距離)との関係をグラフ化した図である。図11中の距離ポイントMは、元の設計パターン(転写評価用マスクパターン)に隣接していることを示している。そして、距離ポイントMから距離ポイントNまでの欠陥の距離の場合では、露光波長の約1/3の欠陥のサイズを境にして、「致命的な欠陥」と「そうでない欠陥」とにわかれる。つまり、露光波長の約1/3よりも大きい欠陥のサイズが「致命的欠陥」の領域Iとなり、露光波長の約1/3以下の欠陥のサイズが「そうでない欠陥」の領域Jとなる。そして、距離ポイントNから距離ポイントOまでの場合では、欠陥の距離が大きくなるのに比例して「致命的な欠陥」と「そうでない欠陥」とを分ける欠陥のサイズの大きさも大きくなっていく関係が成り立つ。また、距離ポイントOは、露光波長の約1/2以下の欠陥のサイズであって、パターンエッジからの欠陥の距離が露光波長の約2倍の距離にある。距離ポイントOよりもパターンエッジからの欠陥の距離が大きくなる場合、つまり露光波長の2倍よりも大きくなる場合には、露光波長の約1/2の欠陥のサイズを境にして、「致命的な欠陥」と「そうでない欠陥」とにわかれる。
また、欠陥のサイズと欠陥の距離との関係ごとに、ウエハ上に転写されるレジストパターン21の評価を行うのと同様にして、欠陥のサイズと欠陥の密度との関係ごとに、ウエハ上に転写されるレジストパターン21の評価も行う。また、欠陥の種類が白点B、ショートCおよび断線Dの場合も黒点Aの場合と同様にして欠陥のサイズと欠陥の距離との関係、および欠陥のサイズと欠陥の密度との関係を求める。
そして、図11に示したような欠陥のサイズと欠陥の距離との関係、および欠陥のサイズと欠陥の密度との関係を、実際に作製されたフォトマスク5を用いる方法によって求める。そして、求めた結果を、マスクパターンの欠陥に対する修正が必要な「致命的欠陥」とマスクパターンの欠陥に対する修正が必要でない「そうでない欠陥」(マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報)として、パターン情報、および欠陥の種類の情報などと対応付けてメモリ9に格納する。
次に、光シミュレーションを用いる方法によって、欠陥のサイズと欠陥の密度との関係ごとに、ウエハ上に転写されるパターンの評価を行う方法について、図12〜図15を用いて説明を行う。
図13中の上部では、図7のマスク仕様書をもとにした転写評価用マスクパターンの黒点Aの欠陥を示している。所定領域に、同一サイズの欠陥である黒点Aが存在したものであって順番に欠陥の密度が振り分けられている。また、図13中の下部では、振り分けられた欠陥の密度に対応した光シミュレーションでの光強度分布を示している。
欠陥の密度の一番低い箇所は、所定領域内に黒点Aがない無欠陥の箇所となっているので、欠陥のない光透過領域のみのマスクパターンを用いて露光した際の光強度になっている。そして、欠陥の密度の一番低い箇所では、ウエハに実際にマスクパターンの転写を行った場合に、設計通りの寸法のレジストパターン21が得られることになる。しかし、図13に示すように、欠陥の密度が高くなるにつれて、光強度分布は小さくなる傾向にあり、所定ポイントを境に光強度分布は著しく乱れる。上記光強度分布の著しい乱れが、設計パターン20と同一の形状のレジストパターン21を得られない原因となっており、ウエハに実際にマスクパターンの転写を行った場合に、設計通りの寸法のレジストパターン21が得られない原因となっている。なお、欠陥のない光透過領域のみのマスクパターンを用いて露光した際の光強度に対して、光強度が2/3以下となる黒点Aの欠陥を、修正の必要な欠陥とする。
図12は、欠陥同士が隣接して複数存在する状況下を欠陥の密度とし、欠陥のサイズと欠陥の密度との関係をグラフ化した図である。ここで言うところの隣接とは、光源2による露光波長×1以上かつ露光波長×3以下の距離に欠陥同士が存在していることを示す。図12中の密度ポイントPは、欠陥の密度が低い点を示している。この場合の欠陥の密度が低い点とは、所定領域内に収まる範囲の欠陥のサイズに限って、欠陥のサイズを考慮しなくても「致命的な欠陥」にならないだけ十分に密度が低い点のことを表している。密度ポイントQは、密度ポイントPでの光強度の約4/5の光強度を示す欠陥の密度を示す点である。密度ポイントQは、上記所定ポイントのことであって、密度ポイントQを境にして光強度分布が著しく乱れる。そして、密度ポイントRは、欠陥の密度が高い点を示している。この場合の欠陥の密度が高い点とは、欠陥の密度を考慮しなくても「致命的な欠陥」にならないだけ十分に小さいサイズに欠陥のサイズが達する直前の時点での欠陥の密度のことを表している。図12に示すように、「致命的欠陥」の領域Kと「そうでない欠陥」の領域Lは、密度ポイントPと密度ポイントQと密度ポイントRとを結ぶ線を境界にして分けられる。
また、欠陥のサイズと欠陥の密度との関係ごとに、ウエハ上に転写されるレジストパターン21の評価を行うのと同様にして、欠陥のサイズと欠陥の距離との関係ごとに、ウエハ上に転写されるレジストパターン21の評価も行う。欠陥の種類がショートCの場合には、図14に示すように、欠陥のサイズと欠陥の密度との関係が、黒点Aの場合と同様の傾向を示すので、黒点Aの場合と同様にしてウエハ上に転写されるレジストパターン21の評価を行う。なお、ショートCの場合には欠陥のサイズと欠陥の距離との関係は一律になるので求めなくても構わない。
また、欠陥の種類が白点Bの場合は、欠陥の密度の一番低い箇所は、所定領域内に白点Bがない無欠陥の箇所となっているので、欠陥のない遮光領域のみのマスクパターンを用いて露光した際の光強度は0になっている。そして、欠陥の密度の一番低い箇所では、ウエハに実際にマスクパターンの転写を行った場合に、設計通りの寸法のレジストパターン21が得られることになる。しかし、図15に示すように、欠陥の密度が高くなるにつれて、光強度分布は大きくなる傾向にあるので、欠陥のサイズと欠陥の距離との関係、および欠陥のサイズと欠陥の密度の関係ごとにウエハ上に転写されるレジストパターン21の評価を行う。なお、欠陥のない遮光領域のみのマスクパターンを用いて露光した際の光強度に対して、光強度が1/3以上となる白点Bの欠陥を、修正の必要な欠陥とする。欠陥の種類が断線Dの場合には、欠陥のサイズと欠陥の密度との関係が、白点Bの場合と同様の傾向を示すので、白点Bの場合と同様にしてウエハ上に転写されるレジストパターン21の評価を行う。なお、断線Dの場合には欠陥のサイズと欠陥の距離との関係は一律になるので求めなくても構わない。
そして、図12に示したような欠陥のサイズと欠陥の密度との関係、および欠陥のサイズと欠陥の距離との関係を、光シミュレーションを用いる方法によって求める。そして、求めた結果を、マスクパターンの欠陥に対する修正が必要な「致命的欠陥」とマスクパターンの欠陥に対する修正が必要でない「そうでない欠陥」(マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報)として、パターン情報、および欠陥の種類の情報などと対応付けてメモリ9に格納する。
以上の構成によれば、欠陥検査装置8によってメモリ9を照会するだけで「致命的欠陥」と「そうでない欠陥」を判定することができるので、「致命的欠陥」のみを検出することも可能になる。
次に、図16を用いて、本実施の形態における欠陥検査方法での動作フローについて説明を行う。
まず、ステップS21では、パターン情報、欠陥情報、および欠陥の密度の情報を含むマスク仕様書に基づいて、光透過領域と遮光領域を有するフォトマスク5を作製する。また、フォトマスク5の遮光領域の作製に用いられる遮光膜は、光を透過しないバイナリーマスク、半透明膜のハーフートーンマスク、または他の位相シフトマスクであっても構わない。続いて、ステップS22では、作製したフォトマスク5を用いて、上述の光シミュレーションを用いる方法、および/または上述の実際に作製されたフォトマスク5を用いる方法を行うことによって、パターン情報、欠陥情報、および欠陥の密度の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とを対応付けてメモリ9に格納する。
ステップS23では、欠陥検査装置8によって検出した欠陥情報のうちの欠陥の種類、欠陥のサイズ、欠陥の距離の情報とパターン情報とをもとにマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定(第1の判定)を行う。続いて、ステップS24では、検出した欠陥の密度の情報とパターン情報とをもとにマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定(第2の判定)を行う。そして、ステップS25では、第1の判定の結果と第2の判定の結果とをもとにマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定(第3の判定)を行う。
続いて、ステップS26では、第3の判定の結果、マスクパターンの欠陥に対する修正が必要であった場合(ステップS26でYes)には、ステップS27に移る。また、第3の判定の結果、マスクパターンの欠陥に対する修正が必要でなかった場合(ステップS26でNo)には、ステップS30に移る。
さらに、ステップS27では、第3の判定の結果、マスクパターンの欠陥に対する修正が不可能であった場合(ステップS27でYes)には、ステップS28に移る。また、第3の判定の結果、マスクパターンの欠陥に対する修正が不可能でなかった場合(ステップS27でNo)には、ステップS29に移る。
ステップS28では、マスクパターンの欠陥に対する修正が不可能としてフォトマスク5を廃棄する。ステップS29では、マスクパターンの欠陥に対する修正が可能としてフォトマスク5の欠陥に対して修正を行う。ステップS30では、マスクパターンの欠陥に対する修正が必要ないものとしてフォトマスク5を出荷する。なお、ステップS28でフォトマスク5の廃棄を行った後は、再度ステップS21からフローを繰り返すことが好ましい。また、ステップS29で修正を行ったフォトマスク5は、再度ステップS23からフローを繰り返すことが好ましい。
なお、本実施の形態においては、欠陥検査装置8はメモリ9を外部に備える構成になっているが、必ずしもこれに限定されず、例えば、メモリ9を内部に備える構成とすることも可能である。
また、本実施の形態においては、メモリ9はパターン情報、欠陥情報および欠陥の密度の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とを対応付けて格納しているが、必ずしもこれに限定されない。例えば、パターン情報、欠陥情報および欠陥の密度の情報と所定の数値が対応付けられてメモリ9に格納されており、演算部13には上記所定の数値の組み合わせとマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とを対応付けるプログラムが組み込まれているとする。この場合、パターン情報、欠陥情報および欠陥の密度の情報をもとに演算部13はメモリ9に照会を行い、上記所定の数値を得る。そして、上記プログラムによってパターン情報、欠陥情報および欠陥の密度の情報に応じたマスクパターンの欠陥に対する修正の要否を判定する。また、上記所定の数値を用いて演算することによって得られる数値とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とを対応付けるプログラムを演算部13に組み込むことによって、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否を判定する構成にしてもよい。
なお、本実施の形態においては、演算部13で判定したマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の結果を表示部に出力する構成になっているが、必ずしもこれに限定されない。例えば、情報検出部12でパターン情報、欠陥情報および欠陥の密度の情報とともに欠陥のフォトマスク5上の座標の情報も検出し、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の結果とともに上記座標の情報をもとに、フォトマスク5を修正する装置(修正手段)に対して、フォトマスク5に修正を行わせる指示を送る修正指示部(修正指示手段)をさらに備える構成であってもよい。この場合、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の結果および上記座標の情報は表示部に出力されてもよいし、出力されなくてもよい。そして、フォトマスク5を修正する装置は、上記座標の情報をもとにフォトマスク5の修正が必要と判定された欠陥に対して修正を行う。また、フォトマスク5を修正する装置は欠陥検査装置8とともに欠陥検査システム1を構成していてもよい。
また、本実施の形態においては、パターン情報、欠陥情報および欠陥の密度の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とが対応付けられてメモリ9に格納されているが、必ずしもこれに限定されない。例えば、メモリ9は、露光波長の1/2以上のサイズのマスクパターンの欠陥を、修正の不可能な欠陥の情報として上記パターン情報および上記欠陥情報とに対応づけてさらに格納していてもよい。また、黒点AおよびショートCについては、マスクパターンに接するものを修正の不可能な欠陥の情報として上記パターン情報および上記欠陥情報とに対応づけてさらに格納していてもよい。
これにより、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否だけでなく、修正が不可能であるかどうかを演算部13が判定するので、修正が不可能な欠陥を、修正が必要な欠陥として判定することがなくなる。つまり、修正が不可能な欠陥を修正が必要な欠陥として判定することによって生じる、修正が不可能な欠陥に対しての修正の無駄を省くことを可能にする。よって、フォトマスク5の検査回数の低減、およびフォトマスクの修正回数の低減が可能となり、フォトマスク5作成期間の短縮が可能となる。また、フォトマスク5再作製の低減もなされるので、フォトマスク5作製での歩留まりも向上し、フォトマスク5作製のコスト削減も可能となる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、欠陥検査装置8の各ブロック、特にデータ取得部11、情報検出部12、および演算部13は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、欠陥検査装置8は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである欠陥検査装置8の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、欠陥検査装置8に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、欠陥検査装置8を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
以上のように、本発明の欠陥検査装置、そのプログラムおよび記録媒体、欠陥検査システムならびに欠陥検査方法は、修正が必要なフォトマスクの欠陥を、正確かつ容易に検出することを可能にする。したがって、本発明は、フォトマスクを製造する産業分野、およびフォトマスクに関連する産業分野に好適に用いることができる。
1 欠陥検査システム
2 光源
3 集光レンズ
4 XYステージ
5 フォトマスク
6 対物レンズ
7 画像センサ
8 欠陥検査装置
9 メモリ(記憶手段)
9a メモリ(記憶手段)
9b メモリ(記憶手段)
11 データ取得部(取得手段)
12 情報検出部(情報検出手段)
12a 欠陥情報検出部
12b 密度情報検出部
13 演算部(演算手段)
13a 欠陥情報演算部(演算手段)
13b 密度情報演算部(演算手段)
13c 総合演算部(演算手段)
20 設計パターン
21 レジストパターン
30 欠陥
31a 領域
31b 領域
32 領域
A 黒点
B 白点
C ショート
D 断線
G 形状
H 形状
I 「致命的欠陥」の領域
J 「そうでない欠陥」の領域
K 「致命的欠陥」の領域
L 「そうでない欠陥」の領域
2 光源
3 集光レンズ
4 XYステージ
5 フォトマスク
6 対物レンズ
7 画像センサ
8 欠陥検査装置
9 メモリ(記憶手段)
9a メモリ(記憶手段)
9b メモリ(記憶手段)
11 データ取得部(取得手段)
12 情報検出部(情報検出手段)
12a 欠陥情報検出部
12b 密度情報検出部
13 演算部(演算手段)
13a 欠陥情報演算部(演算手段)
13b 密度情報演算部(演算手段)
13c 総合演算部(演算手段)
20 設計パターン
21 レジストパターン
30 欠陥
31a 領域
31b 領域
32 領域
A 黒点
B 白点
C ショート
D 断線
G 形状
H 形状
I 「致命的欠陥」の領域
J 「そうでない欠陥」の領域
K 「致命的欠陥」の領域
L 「そうでない欠陥」の領域
Claims (13)
- 光透過領域および遮光領域を有するフォトマスクの、マスクパターンの形状および欠陥の情報をもとにマスクパターンの欠陥に対する修正の要否を判定する欠陥検査装置であって、
上記マスクパターンの光学像を検出する画像センサから、上記マスクパターンの上記光透過領域および遮光領域を含む所定領域の上記光学像のデータである光学画像データを取得する取得手段と、
上記取得手段で取得した上記光学画像データから、上記マスクパターンの形状および欠陥の情報とともに、上記所定領域内での欠陥の数である欠陥の密度を検出する情報検出手段と、
上記情報検出手段で検出した上記マスクパターンの形状および欠陥の情報と上記欠陥の密度の情報とに基づいて、上記情報検出手段で検出したマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行う演算手段とを備えていることを特徴とする欠陥検査装置。 - 前記判定の結果、前記マスクパターンの欠陥に修正が必要であった場合に、上記マスクパターンの欠陥を修正する修正手段に対して、修正を行わせる指示を送る修正指示手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の欠陥検査装置。
- 前記演算手段は、前記マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに前記欠陥の密度の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とが予め対応付けて格納されている記憶手段に照会を行い、前記情報検出手段で検出したマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の欠陥検査装置。
- 前記マスクパターンの形状および欠陥の情報は、形状の情報としてマスクパターンの線幅およびマスクパターン間の間隔の情報を含んでおり、欠陥の情報としてマスクパターンの欠陥の種類、欠陥のサイズ、および前記所定領域内のマスクパターンのエッジからの欠陥の距離の情報を含んでいることを特徴とする請求項1、2または3に記載の欠陥検査装置。
- 前記記憶手段は、前記光透過領域中に存在する前記マスクパターンの欠陥に対しては、上記光透過領域のみのマスクパターンによる露光時の光強度と比較して露光時の光強度が2/3以下になる上記マスクパターンの欠陥を、前記修正の要否の情報のうちの修正の必要な欠陥の情報とし、前記遮光領域中に存在する前記マスクパターンの欠陥に対しては、上記光透過領域のみのマスクパターンによる露光時の光強度と比較して露光時の光強度が1/3以上になる上記マスクパターンの欠陥を、上記修正の必要な欠陥の情報として格納していることを特徴とする請求項3または4に記載の欠陥検査装置。
- 前記記憶手段は、露光波長の1/2以上のサイズの前記マスクパターンの欠陥を、前記修正の要否の情報のうちの修正の不可能な欠陥の情報として前記パターン情報および前記欠陥情報に対応づけてさらに格納していることを特徴とする請求項4または5に記載の欠陥検査装置。
- 前記記憶手段は、前記光透過領域中に存在する前記マスクパターンの欠陥のうち前記マスクパターンに接する上記マスクパターンの欠陥を、前記修正の不可能な欠陥の情報としてさらに格納していることを特徴とする請求項6に記載の欠陥検査装置。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の欠陥検査装置の備える前記各手段としてコンピュータを動作させるプログラム。
- 請求項8記載のプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
- 光透過領域および遮光領域を有するフォトマスクの、マスクパターンの形状および欠陥の情報をもとにマスクパターンの欠陥に対する修正の要否を判定する欠陥検査システムであって、
上記マスクパターンの光学像を検出する画像センサと、
上記マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに上記光透過領域および遮光領域を含む所定領域内での欠陥の数である欠陥の密度の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とが予め対応付けて格納している記憶手段と、
上記画像センサから取得した上記所定領域の上記光学像のデータである光学画像データをもとに検出した上記マスクパターンの形状および欠陥の情報と上記密度の欠陥の情報とに基づいて、上記記憶手段に照会を行い、上記マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行う欠陥検査装置とを備え、
上記欠陥検査装置は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の欠陥検査装置であることを特徴とする欠陥検査システム。 - 光透過領域および遮光領域を有するフォトマスクの、マスクパターンの形状および欠陥の情報をもとにマスクパターンの欠陥に対する修正の要否を判定する欠陥検査方法であって、
記憶手段によって、上記マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに上記光透過領域および遮光領域を含む所定領域内での欠陥の数である欠陥の密度の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とが予め対応付けて格納する記憶工程と、
画像センサによって、上記マスクパターンの光学像を検出する光学像検出工程と、
取得手段によって、上記マスクパターンの上記光透過領域および遮光領域を含む所定領域の上記光学像のデータである光学画像データを取得する取得工程と、
情報検出手段によって、上記取得工程で取得した上記光学画像データから、上記マスクパターンの形状および欠陥の情報とともに、上記密度の欠陥の情報を検出する情報検出工程と、
演算手段によって、上記情報検出工程で検出した上記マスクパターンの形状および欠陥の情報と上記密度の欠陥の情報とに基づいて、記憶手段に照会を行い、マスクパターンの欠陥に対する修正の要否の判定を行う演算工程とを含むことを特徴とする欠陥検査方法。 - 前記記憶工程は、前記フォトマスクを用いて露光したときにできるレジストパターンに対応する投影像を、前記フォトマスクを用いてシミュレーションする光強度シミュレーションを行うことによって、前記マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに前記密度の欠陥の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とを対応付けていることを特徴とする請求項11に記載の欠陥検査方法。
- 前記記憶工程は、前記マスクパターンの形状および欠陥の情報と前記密度の欠陥の情報とをもとにフォトマスクを作製し、実際に作製した上記フォトマスクを用いて露光を行うことによって、前記マスクパターンの形状および欠陥の情報、ならびに前記密度の欠陥の情報とマスクパターンの欠陥に対する修正の要否の情報とを対応付けていることを特徴とする請求項11または12に記載の欠陥検査方法。
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JP2006143320A JP2007315811A (ja) | 2006-05-23 | 2006-05-23 | 欠陥検査装置、そのプログラムおよび記録媒体、欠陥検査システムならびに欠陥検査方法 |
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JP2011145263A (ja) * | 2010-01-18 | 2011-07-28 | Nuflare Technology Inc | 検査装置および検査方法 |
WO2014069069A1 (ja) * | 2012-10-30 | 2014-05-08 | シャープ株式会社 | 欠陥修正装置、欠陥修正システム、および欠陥修正方法 |
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2006
- 2006-05-23 JP JP2006143320A patent/JP2007315811A/ja active Pending
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