図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成している筐体4は、箱状のキャビネット60と、このキャビネット60を開閉する前面ドア2と、を備える。この前面ドア2の正面中央には、略垂直面としての縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。
表示窓4L,4C,4Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。
これらの表示ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること(以下「BET操作」という)、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの表示ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
ここで、表示ライン8a〜8eは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ライン(有効化された表示ライン)に対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
前面ドア2の裏面には、複数の図柄を表示する図柄表示手段としての複数のリール3L,3C,3Rと、これらリール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49R(図4参照)と、を収容するリールユニット73が設けられている。
各リール3L,3C,3Rには、それぞれの外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれており、各々はリールユニット73に回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して、遊技機1の外部から視認できるようになっている。また、各リール3L,3C,3Rは、定速回転(例えば80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
表示窓4L,4C,4Rの上方には、液晶表示部5a、情報表示部18、及びスピーカ9L,9Rが設けられる。液晶表示部5aは、表示窓4L,4C,4Rよりも大きな表示面を備え、画像表示による演出を行う。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、メダルの払出枚数などを表示する。また、スピーカ9L,9Rは、効果音や音声等の音による演出を行う。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9cが設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の表示ラインが有効化されたとき(1本の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の表示ラインが有効化されたとき(3本の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の表示ラインが有効化されたとき(全て(5本)の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。
表示窓4L,4C,4Rの下方には、略水平面の台座部10が形成されている。この台座部10の水平面内のうち、右側には遊技者がメダルを投入するメダル投入口22が設けられ、左側には1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチ11,12,13を操作することで、前述のとおり、所定の表示ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払い出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け皿16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4C内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部の略中央には、遊技者が操作可能であり、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の操作手段としての停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
また、この台座部10内部のうちメダル投入口22の下方には、遊技媒体投入手段としてのメダル投入機構61が設けられている。
メダル投入機構61は、メダル投入口22から投入されたメダルを、適正なメダルと不適正なメダルとに選別し、適正なメダルのみを、キャビネット60の下部に載置された遊技媒体払出手段としてのホッパー40に導入する。
ここで、ホッパー40は、メダル投入機構61から投入されたメダルを収容するとともに、後に図4を参照して説明するように、リール3L,3C,3Rの停止態様に応じた枚数のメダルを払出す。
なお、このメダル投入機構61の構成については、後に図2を参照して詳述する。
実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
前面ドア2下部の正面には、メダルが払出されるメダル払出口15と、この払出されたメダルを受け止める受け皿としてのメダル受け皿16とが設けられている。また、前面ドア2下部の正面のうち、停止ボタン7L,7C,7Rとメダル受け皿16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル20が取り付けられている。
図2は、メダル投入機構61の構成を示すブロック図である。
メダル投入機構61は、遊技者がメダルを投入するメダル投入部62と、このメダル投入部62から投入されたメダルをホッパー40に導入するセレクタ63と、これらメダル投入部62とセレクタ63との間に設けられた遮断装置64と、を含んで構成される。
メダル投入部62は、前面ドア2に設けられ、この前面ドア2の表裏を貫通する第1メダル通路621を備える。この第1メダル通路621において、前面ドア2表面側は上述のメダル投入口622となっており、前面ドア2裏面側は第1メダル排出口623となっている。また、この第1メダル通路621は、メダル投入口622から第1メダル排出口623へ向かって下方に傾斜している。これにより、メダル投入口622から投入されたメダルは、自重により第1メダル通路621を落下し、第1メダル排出口523から排出される。
セレクタ63は、メダルが自重により通過可能な第2メダル通路631と、この第2メダル通路631上に設けられたメダル選別装置634と、第2メダル通路631上のうち、メダル選別装置634よりも下流に設けられた遊技媒体検知手段としてのメダルセンサ635と、を含んで構成され、上述のメダル投入部62の下方に接続される。
第2メダル通路631は、上方から下方へ向かって傾斜しており、その上端側は第2メダル導入口632となっており、下端側は第2メダル排出口633となっている。これにより、第2メダル導入口632から投入されたメダルは、自重により第2メダル通路631を落下し、第2メダル排出口633から排出される。
メダル選別装置634は、第2メダル通路631を通るメダルを、その外径に応じて選別する。具体的には、このメダル選別装置634は、第2メダル通路631を通るメダルのうち適正メダルよりも小径なメダルのみを選別し、この小径なメダルを、第2メダル通路631から脱線させる。また、この第2メダル通路631から脱線したメダルは、図示しないキャンセルシュートを介して、上述のメダル払出口15から排出されるようになっている。
メダルセンサ635は、第1フォトセンサ635aと、この第1フォトセンサ635aよりも第2メダル排出口633側に設けられた第2フォトセンサ635bと、を含んで構成される。これら第1フォトセンサ635a及び第2フォトセンサ635bは、これらセンサ635a,635bをメダルが通過すると検知信号を出力するセンサであり、それぞれ、後述の主制御回路71に接続されている。
より具体的には、第2メダル通路631を適正なメダルが通過すると、先ず、第1フォトセンサ635aがオンとなり、主制御回路71に検知信号を出力する。次いで、第2フォトセンサ635bがオンとなり、主制御回路71に検知信号を出力する。ここで、主制御回路71は、第1フォトセンサ635a及び第2フォトセンサ635bからの検知信号の出力に基づいて、第2メダル通路631を通過するメダルの通過状態を検出する。
以上のように構成されたセレクタ63は、その第2メダル通路631の第2メダル導入口632を、メダル投入部62の第1メダル排出口623に対向するようにして、前面ドア2に設けられる。これにより、筐体4外部に設けられたメダル投入口622から投入されたメダルを、筐体4内部に設けられたホッパー40に導入する遊技媒体導入路としてのメダル導入路69が形成される。
遮断装置64は、メダル導入路69を開閉可能なプレート641と、このプレート641を開閉駆動するソレノイド642と、を含んで構成され、メダル投入部62とセレクタ63との間に設けられている。
プレート641は、平板状であり、第1メダル通路621と第2メダル通路631との間に、これら第1メダル通路621及び第2メダル通路631に対し略垂直方向に移動可能に設けられている。具体的には、プレート641は、第1メダル排出口623及び第2メダル導入口632に対向する位置(遮断位置)と、これら第1メダル排出口623及び第2メダル導入口632から離れた位置(待機位置)と、の間で移動可能に設けられている。
すなわち、プレート641が待機位置にある状態では、メダルは第1メダル通路621から第2メダル通路631へ落下可能である。また、プレート641が遮断位置にある状態では、第1メダル通路621と第2メダル通路631との間は遮断される。
また、このプレート641は、図示しない付勢部材により、常に待機位置側に付勢されている。これにより、プレート641に外力が作用していない状態では、プレート641は待機位置にある。
ソレノイド642は、プレート641の近傍に設けられ、このソレノイド642を励磁させることにより、プレート641を吸着させることができる。
すなわち、ソレノイド642を励磁させた状態では、プレート641は、ソレノイド642に吸着されて上述の遮断位置に位置し、第1メダル通路621と第2メダル通路631との間を遮断する。つまり、プレート641は、メダル導入路69を閉じる。
また、ソレノイド642の励磁を解除した状態では、プレート641は、上述のように待機位置に位置し、メダルを第1メダル通路621から第2メダル通路631へ落下可能にする。つまり、プレート641は、メダル導入路69を開く。
また、このソレノイド642は、後述の主制御回路71に接続されており、これにより、プレート641を開閉制御することができる。
図3は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図4)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“ブランク(図柄92)”、“ベル(図柄93)”、“スイカ(図柄94)”、“BAR(図柄95)”、“リプレイ(図柄96)”、及び“チェリー(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図3の矢印方向に移動するように回転駆動される。
“ブランク”は、基本的に、役の成立に直接関係のない図柄である。すなわち、“ブランク”がいずれかの有効ラインに沿って並んで表示された場合でも、メダルの払出し、メダルの自動投入、後述の遊技状態の移行などの利益が遊技者に付与されることはない。
ここで、実施例の役には、BB1、BB2、チェリー、ベル、スイカ、及びリプレイが設けられている。また、BB(BB1とBB2とを含む)は、第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。
役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与などに用いられる。
また、実施例の遊技状態には、基本的に、一般遊技状態及びRB遊技状態がある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる後述の内部抽籤テーブルの種類により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤する可能性のある役の種類、内部当籤する確率などにより区別できる。
一般遊技状態は、持越役のある持越区間と持越役のない非持越区間とで構成される。持越区間では、ボーナスに内部当籤することがなく、非持越区間では、ボーナスに内部当籤することがある。したがって、持越区間と非持越区間とは、基本的に、異なる遊技状態である。持越役は、対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容(内部当籤役に応じて許容)される役である。また、一般遊技状態は、いわゆる「出玉率」(遊技に賭けられた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値)の期待値が1よりも小さい遊技状態である。
RB遊技状態は、基本的に、「第1種特別役物」が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。また、RB遊技状態は、RB作動中フラグのオン又はオフにより識別できる。RB作動中フラグは、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するための情報である。RB作動中フラグがオンに更新される条件は、BB1又はBB2が成立することにより後述のBB作動中フラグがオンに更新されることである。
また、RB作動中フラグがオフに更新される条件は、遊技可能回数が0となること、入賞可能回数が0となること、又はBB作動中フラグがオフに更新されることである。遊技可能回数は、RB遊技状態において行うことが可能な単位遊技の回数である。入賞可能回数は、RB遊技状態において入賞できる回数である。
BB作動中フラグは、BBの成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報である。BB作動中フラグがオンに更新される条件は、BB1又はBB2が成立することである。BB作動中フラグがオフに更新される条件は、払出されたメダルの枚数が払出可能枚数を超えることである。払出可能枚数は、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技(ゲーム)において払出すことが可能なメダルの枚数である。
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。BB1又はBB2が成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数が0となる、又は入賞可能回数が0となると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
BB作動中フラグがオフに更新される条件を充足した場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。すなわち、BB1又はBB2の成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまでRB遊技状態となる。
図4は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示部5a、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図11〜図15)に従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成しても良い。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル(後述の図8)、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、フラグ、内部当籤役、後述の持越役、現在の遊技状態の情報等が格納される。
図4の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、情報表示部18と、メダル投入機構61から投入されたメダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rと、がある。
また、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ9a,9b,9cを駆動制御するランプ駆動回路45、及び情報表示部18を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、開始信号出力手段としてのスタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ635、停止信号出力手段としてのリール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、遊技者によるスタートレバー6の操作に応じて、単位遊技の開始を指令する信号(遊技開始指令信号)を出力する。メダルセンサ635は、上述のように、メダル投入口622から投入されて第2メダル通路631を通過するメダルを検出する。リール停止信号回路46は、遊技者による各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて、リール3L,3C,3Rにより行われる図柄の変動の停止を指令する信号(停止指令信号)を出力する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図4の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばROM32内に格納されている内部抽籤テーブル(後述の図8)などに基づいて内部当籤役などが決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
CPU31は、遊技者がスタートレバー6を操作したタイミングでスタートスイッチ6Sから送られる遊技開始指令信号に基づいて、リール3L,3C,3Rを回転駆動させる信号をモータ駆動回路39に送る。これにより、リール3L,3C,3Rが回転し、これらリール3L,3C,3Rにより表示される図柄の変動が行われる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
さらに、ROM32内には、図柄組合せテーブル(後述の図5)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役に対応する図柄の組合せと、図柄の組合せに対応するメダル配当枚数と、その判定コードとが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左のリール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の表示役の確認を行う場合に参照される。表示役は、表示ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。
CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる停止指令信号、及び選択された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。これにより、CPU31は、モータ駆動回路39及びステッピングモータ49L,49C,49Rにより行われるリール3L,3C,3Rの図柄の変動の停止制御を行う。
当籤した役を示す停止態様となれば、CPU31は、この停止態様に応じた払出指令信号をホッパー駆動回路41に送る。これにより、ホッパー40は、リール3L,3C,3Rの停止態様に応じた払出枚数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
また、CPU31は、遮断装置64のソレノイド642を制御することにより、遊技者がメダルの投入を許可された期間(後述の図13のステップS22からステップS33までの期間)のみ、メダル導入路69を開く。
具体的には、CPU31は、遊技者がスタートレバー6を操作したタイミングでスタートスイッチ6Sから送られる遊技開始指令信号に応じて、遮断装置64のソレノイド642を励磁させて、プレート641を遮断位置に移動させる(後述の図13のステップS34)。さらに、CPU31は、メダルの投入が許可されたことに応じて、ソレノイド642の励磁を解除して、プレート641を待機位置に移動させる(後述の図13のステップS23)。
これにより、メダルの投入が許可されている間は、メダル導入路69が開かれ、また、メダルの投入が許可されていない間は、メダル導入路69は閉じられる。すなわち、リール3L,3C,3Rが回転している遊技中は、メダル導入路69は閉じられることとなる。
図5を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する投入枚数毎の払出枚数の情報を備えている。この図柄組合せテーブルは、全リール3L,3C,3Rが停止した後、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて払出枚数を決定する場合に参照される。
有効ラインに沿って“チェリー−ANY−ANY”が並ぶと表示役がチェリーになり、投入枚数に拘らず、15枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶと表示役がベルになり、投入枚数に拘らず、15枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“スイカ−スイカ−スイカ”が並ぶと表示役がスイカになり、投入枚数に拘らず8枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイになり、メダルが自動投入される。有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶと表示役がBB1になり、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。有効ラインに沿って“赤7−赤7−赤7”が並ぶと表示役がBB2になり、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。
図6を参照して、内部当籤役、持越役、作動中フラグ、及び遊技状態の格納領域(記憶領域)について説明する。
図6の(1)は、内部当籤役格納領域(表示役格納領域)を示す。この内部当籤役格納領域では、内部当籤役の情報(データ)は、1バイトからなる内部当籤役格納領域に格納(記憶)されている。内部当籤役格納領域において、ビット0(第1ビット)は、チェリーに対応する格納領域である。ビット1(第2ビット)は、ベルに対応する格納領域である。ビット2(第3ビット)は、スイカに対応する格納領域である。ビット3(第4ビット)は、リプレイに対応する格納領域である。
ビット4(第5ビット)は、BB1に対応する格納領域である。ビット5(第6ビット)は、BB2に対応する格納領域である。ビット6(第7ビット)及びビット7(第8ビット)は、未使用の格納領域である。内部当籤役格納領域において、1であるビットに対応するもの(役)が内部当籤役となる。なお、内部当籤役格納領域には、後述の図14のステップS51において決定された内部当籤役に対応するデータと後述の持越役格納領域に格納されたデータとの論理和が格納される(後述の図14のステップS53)。
内部当籤役(内部当籤役データ)は、基本的に、停止制御の態様を識別したり、表示役となりうる役(表示役として許容されうる役)を識別したりするための情報である。内部当籤役は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
図6の(2)は、持越役格納領域を示す。この持越役格納領域では、持越役の情報は、1バイトからなる持越役格納領域に格納されている。持越役格納領域において、ビット4(第5ビット)は、BB1に対応する格納領域(記憶領域)である。ビット5(第6ビット)は、BB2に対応する格納領域である。ビット0(第1ビット)、ビット1(第2ビット)、ビット2(第3ビット)、ビット3(第4ビット)、ビット6(第7ビット)、及びビット7(第8ビット)は、未使用の格納領域である。
なお、持越役格納領域には、後述の図14のステップS51において決定された内部当籤役に対応するデータとボーナスチェックデータとの論理積をとり、この論理演算の結果と持越役格納領域に格納されたデータとの論理和が格納される(後述の図14のステップS52)。ボーナスチェックデータは、BB1又はBB2を持越しているか否かを識別するための情報であり、1バイトからなる“00110000”のデータである。
図6の(3)は、作動中フラグ格納領域を示す。この作動中フラグ格納領域では、作動中フラグの情報は、1バイトからなる作動中フラグ格納領域に格納されている。作動中フラグ格納領域において、ビット0(第1ビット)は、BB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1(第2ビット)はRB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2(第3ビット)、ビット3(第4ビット)、ビット4(第5ビット)、ビット5(第6ビット)、ビット6(第7ビット)、及びビット7(第8ビット)は、未使用の格納領域である。
図6の(4)は、遊技状態格納領域を示す。この遊技状態格納領域では、遊技状態の情報は、1バイトからなる遊技状態格納領域に格納されている。遊技状態格納領域において、ビット1(第2ビット)は、RB遊技状態に対応する格納領域である。ビット0(第1ビット)、ビット2(第3ビット)、ビット3(第4ビット)、ビット4(第5ビット)、ビット5(第6ビット)、ビット6(第7ビット)、及びビット7(第8ビット)は、未使用の格納領域である。
ここで、遊技状態格納領域には、遊技状態に対応する情報が格納される。なお、遊技状態格納領域に格納されたデータが0、すなわち、全てのビットが0(“00000000”)である場合は、一般遊技状態を示している。
図7を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブル(後述の図8)及び抽籤回数の情報を備えている。
ここで、一般遊技状態の場合は、一般遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図8の(1))が選択され、基本的に、抽籤回数として6が決定される(後述の図14のステップS41)。抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な処理をする回数である。具体的には、抽籤回数は、後述のX−Dを計算する回数(最大の回数)である。ただし、持越区間の場合には、6と決定された抽籤回数が4に更新される(後述の図14のステップS43)。
図8を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、遊技状態毎に設けられ、投入枚数毎に当籤番号に対応する抽籤値の情報を備えている。ここで、図8の(1)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図8の(2)は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。
内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)では、遊技状態毎に定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまでX−Dを計算する。X−Dが負になった場合、対応する当籤番号に当籤となる。Xは抽出した乱数値である。Dは、計算を開始した当籤番号から現在の当籤番号までの抽籤値を累積した累積抽籤値である。X−Dを計算する回数(最大の回数)は、図7の内部抽籤テーブル決定テーブルで定められた抽籤回数と同じである。なお、最大の回数までX−Dを計算して負にならなかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。当籤した当籤番号、遊技状態、投入枚数、及び内部当籤役決定テーブル(後述の図9)に基づいて内部当籤役が決定される。
例えば、一般遊技状態の非持越区間において投入枚数が3の場合に、0〜65535の範囲から抽出した乱数値が500である場合、初めに、当籤番号6についてX(500)−D(96)を計算する。この計算結果は正になり当籤番号6に不当籤となる。次に、当籤番号5についてX(500)−D(96+96)を計算する。この計算結果は正になり当籤番号5に不当籤となる。
次に、当籤番号4についてX(500)−D(96+96+8980)を計算する。この計算結果は負である。したがって、非持越区間において投入枚数が3の場合に抽出した乱数値Xが500である場合、当籤番号4に当籤となる。この場合には、後述の内部当籤役決定テーブル(後述の図9)に基づいて、当籤番号4に対応するリプレイが内部当籤役となる。
ここで、持越区間では、抽籤回数が4に更新(後述の図14のステップS43)されるので、当籤番号として当籤番号5〜6のいずれかが決定される場合はない。すなわち、持越区間では、BB1又はBB2が内部当籤役として決定される場合はない。
なお、内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
図9を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役(フラグの情報)の情報(データ)を備えている。フラグは2進数で表されている。内部抽籤テーブルに基づいて決定された当籤番号に対応する内部当籤役のデータは、後述の図14のステップS53において、持越役格納領域(図6の(2))に格納されたデータとの論理和に用いられる。この論理和は、内部当籤役格納領域(図6の(1))に格納される。
図10を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルは、表示役毎に、後述の作動中フラグ、後述のボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能枚数、及び入賞可能回数の情報を備えている。このボーナス作動時テーブルは、後述の図11のステップS3の処理、及び後述の図12のステップS19の処理において参照される。
作動中フラグは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)を識別するための情報である。作動中フラグには、表示役に対応して、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがある。
ボーナス終了枚数カウンタは、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技において払出されたメダルの枚数を計数するカウンタである。
図11及び図12に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
初めに、CPU31は、初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いて、ゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容(所定の記憶領域(例えば、内部当籤役を記憶する領域及び遊技状態の情報を記憶する領域)の情報)の格納場所(アドレス)をセットし(ステップS2)、ステップS3に移る。
ステップS3では、ボーナス作動監視処理を行い、ステップS4に移る。このボーナス作動監視処理では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了しても再びRB遊技状態が開始するように、ボーナス作動時テーブル(図10)に基づいて、RB作動中フラグをオンに更新するとともに、遊技可能回数及び入賞可能回数をRAM33に格納する。
ステップS4では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS5に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ635、又はBETスイッチ11〜13からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理を行う。
ステップS5では、抽籤用の乱数値を抽出し、ステップS6に移る。この処理で抽出した乱数値は、後述の内部抽籤処理において使用される。ステップS6では、遊技状態監視処理を行い、ステップS7に移る。このステップS6では、具体的には、作動中フラグ(RB作動中フラグ、BB作動中フラグ)に基づいて遊技状態を監視し、後述の図14のステップS41において、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルの種別を選択するための情報をRAM33(遊技状態格納領域)に格納する。
ステップS7では、後で図14を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS8に移る。ステップS8では、スタートコマンド送信を行い、図12のステップS9に移る。スタートコマンドは、遊技状態、内部当籤役などの情報を含み、副制御回路72に送信される。
図12のステップS9では、前回のリール回転開始から4.1秒経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS11に移り、NOのときは、ステップS10に移る。ステップS10では、待ち時間消化の処理(ウエイト)を行い、ステップS11に移る。具体的には、前回のゲームが開始してから所定時間(例えば、所定秒(4.1秒など))経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。ステップS11では、全リールの回転開始を要求し、ステップS12に移る。
ステップS12では、リール停止制御処理を行い、ステップS13に移る。このリール停止制御処理では、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作に基づいて、リール3L,3C,3Rの停止位置を決定し、リール停止コマンドを送信する。また、このリール停止制御処理では、センターラインに停止した図柄の種類を識別する識別子を、RAM33に設けられた図柄格納領域に格納する。
ステップS13では、表示役検索処理を行い、ステップS14に移る。表示役検索処理は、表示窓4Cの図柄の停止態様に基づいて表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットすることである。ステップS14では、表示役コマンド送信を行い、ステップS15に移る。
ステップS15では、メダル払出処理を行い、ステップS16に移る。ステップS16では、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS17に移る。ここで、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する。
ステップS17では、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS18に移り、NOのときは、ステップS19に移る。ステップS18では、後で図15を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS19に移る。
ステップS19では、ボーナス作動チェック処理を行い、図10のステップS2に移る。このボーナス作動チェック処理では、表示役に応じた処理を行う。
具体的には、表示役がBB1又はBB2である場合には、ボーナス作動時テーブル(図10)を参照して表示役に対応する作動中フラグをオンに更新し、払出可能枚数(ボーナス終了枚数カウンタ)をセットし、持越役をクリアする。
また、表示役がリプレイである場合には、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写する。すなわち、今回のゲームのために投入された投入枚数と同数を自動投入カウンタにセット(自動投入)する。
図13を参照して、メダル投入・スタートチェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、自動投入カウンタが0か否か、すなわち、前回のゲームでリプレイが成立しなかったか否かを判別する(ステップS21)。この判別がYESのときは、ステップS22に移り、NOのときは、ステップS24に移る。自動投入カウンタは、表示役がリプレイのとき、自動投入するメダルの枚数を計数するカウンタである。ステップS22では、メダルの受付(投入)を許可し、ステップS23に移る。ステップS23では、ソレノイド642の励磁を解除してメダル導入路69を開いた状態にし、ステップS26に移る。
ステップS24では、自動投入カウンタに基づいて投入枚数(メダルカウンタ)を更新し、ステップS25に移る。メダルカウンタは、投入されたメダルの枚数を計数するカウンタである。
ステップS25では、ベットコマンド送信を行い、ステップS26に移る。ステップS26では、メダルの受付が許可されているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS27に移り、NOのときは、ステップS31に移る。
ステップS27では、投入メダルスイッチ(メダルセンサ)及びベットスイッチのチェックを行い、ステップS28に移る。具体的には、メダルセンサ10S、又はBETスイッチ11〜13からの入力のチェックを行う。
ステップS28では、メダルセンサ・ベットスイッチからの信号を検出したか否か、すなわち、メダルが投入されたか否かを判別する。具体的には、メダルセンサ10S、又はBETスイッチ11〜13からの信号を検出したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS29に移り、NOのときは、ステップS31に移る。ステップS29では、スイッチの種別に応じてメダルカウンタの更新を行い、ステップS30に移る。
このステップS29では、具体的には、1−BETスイッチ11からの信号を検出した場合には、メダルカウンタに1を格納する。また、2−BETスイッチ12からの信号を検出した場合には、メダルカウンタに2を格納する。また最大BETスイッチ13からの信号を検出した場合には、メダルカウンタに3を格納する。また、このステップS29では、メダルセンサ635からの信号を検出した場合には、メダルカウンタを1加算する。
また、このステップS29では、メダルカウンタの値が3のとき(RB作動中フラグがオンのときは1)、メダルカウンタの代わりにクレジットカウンタを更新する。すなわち、投入枚数が既に3に達しているとき(RB遊技状態のときは投入枚数が1に達しているとき)にメダルが投入された場合には、当該メダルはクレジットとして加算される。ステップS30では、ベットコマンド送信を行い、ステップS31に移る。このベットコマンドは、メダルカウンタに格納された値に基づく投入枚数(BET数)の情報を含んでいる。
ステップS31では、メダルカウンタが1以上か否か、すなわち、投入枚数が1以上か否かを判別する。この判別が、YESのときは、ステップS32に移り、NOのときは、ステップS26に移る。
ステップS32では、スタートスイッチ6Sはオンか否かを判別する。具体的には、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS33に移り、NOのときは、ステップS26に移る。ステップS33では、メダルの受付を禁止し、ステップS34に移る。ステップS34では、上述のステップS23で行われたソレノイド642を励磁してメダル導入路69を閉じた状態にし、図11のステップS5に移る。
図14を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図7)に基づいて、遊技状態に応じた内部抽籤テーブル(図8)の種別と抽籤回数を決定し(ステップS41)、ステップS42に移る。ステップS42では、持越役格納領域に格納されたデータ(情報)が0か否か、すなわち、持越役格納領域(図6の(2))の第1ビット〜第8ビットが全て0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS44に移り、NOのときは、ステップS43に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、一般遊技状態における非持越区間の場合であり、NOとなる場合は、持越区間の場合である。ステップS43では、抽籤回数を4に変更し、ステップS44に移る。
ステップS44では、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、ステップS45に移る。具体的には、一般遊技状態の非持越区間では当籤番号は6、一般遊技状態の持越区間では当籤番号は4となり、遊技状態に応じた当籤番号がレジスタにセットされる。
ステップS45では、ステップS41で決定された内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号と投入枚数とに基づいて抽籤値を取得し、ステップS46に移る。ステップS46では、乱数値(X)から抽籤値(D)を減算し、ステップS47に移る。ここで、抽籤値(X)は、当籤番号に対応する抽籤値に応じて累積される。ステップS47では、桁かりが行われたか否かを判別する。具体的には、X−Dの計算結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、ステップS48に移る。
ステップS48では、当籤番号を1減算し、ステップS49に移る。ステップS49では、抽籤回数を1減算し、ステップS50に移る。ステップS50では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、ステップS45に移る。
ステップS51では、内部当籤役決定テーブル(図9)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役を決定し、ステップS52に移る。ステップS52では、内部当籤役に対応するデータとボーナスチェックデータとの論理積をとり、この論理演算の結果と持越役格納領域のデータとの論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS53に移る。ステップS53では、内部当籤役に対応するデータと持越役格納領域のデータとの論理和を内部当籤役格納領域に格納し、図11のステップS8に移る。
ここで、例えば、内部当籤役がベルの小役でBB1を持越している場合、内部当籤役に対応するデータは“00000010”であり、持越役格納領域に格納されたデータは“00010000”である。この場合、ステップS62では、内部当籤役に対応するデータ(“00000010”)とボーナスチェックデータ(“00110000”)との論理積は“00000000”となる。この論理演算の結果(“00000000”)と持越役格納領域に格納されたデータ(“00010000”)との論理和は“00010000”となる。この結果(“00010000”)が持越役格納領域に格納される。
また、ステップS53では、内部当籤役に対応するデータ(“00000010”)と持越役格納領域に格納されたデータ(“00010000”)との論理和は“00010010”となる。この結果(“00010010”)が内部当籤役格納領域に格納される。
図15を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS61)。この判別がYESのときは、ステップS62に移り、NOのときは、ステップS67に移る。ステップS62では、ボーナス終了枚数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのとき、ステップS63に移り、NOのときは、ステップS65に移る。
ステップS63では、RB終了時処理を行い、ステップS64に移る。具体的には、RB作動中フラグのクリア、入賞可能回数及び遊技可能回数のクリアなどを行う。ステップS64では、BB終了時処理を行い、図12のステップS19に移る。具体的には、BB作動中フラグのクリア、ボーナス終了枚数カウンタのクリアなどを行う。
ステップS65では、入賞可能回数を1減算し、ステップS66に移る。ステップS66では、入賞可能回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS69に移り、NOのときは、ステップS67に移る。ステップS67では、遊技可能回数を1減算し、ステップS68に移る。ステップS68では、遊技可能回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS69に移り、NOのときは、図12のステップS19に移る。ステップS69では、RB終了時処理を行い、図12のステップS19に移る。
以上のように構成された遊技機1によれば、遊技者がメダルを投入するメダル投入機構61を、メダルを筐体4外部から内部に導入するメダル導入路69と、このメダル導入路69上に設けられ、投入されたメダルを検知して検知信号を出力するメダルセンサ635と、メダル導入路69のうちメダル投入口622とメダルセンサ635との間に設けられ、このメダル導入路69を開閉可能な遮断装置64と、を含んで構成した。
また、遊技開始指令信号の出力に基づいて、遮断装置64を制御してメダル導入路69を閉じる主制御回路71を設けた。
これにより、遊技開始指令信号の出力に基づいて、リール3L,3C,3Rの図柄の変動が行われている期間、すなわち、遊技中には、メダルを投入するメダル投入口622と、メダルを検知するメダルセンサ635との間は、遮断装置64によって閉じられることとなる。したがって、遊技中に、メダル投入口622から、メダルセンサ635を誤作動させるための装置が設置されるのを確実に防止できる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、プレート641を、第1メダル通路621と第2メダル通路631との間に設けたが、これに限らない。プレートを設ける位置は、メダル導入路上のうち、メダル投入口と、メダルセンサとの間であれば、どこでも良い。