JP2007311429A - フレキシブルプリント配線板の製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 エッチングによる溶解除去速度を高めると共に、回路線端縁の鮮鋭なフレキシブルプリント配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】 圧延アルミニウム箔と合成樹脂製フィルムとが貼合された積層体を準備する。この積層体の圧延アルミニウム箔表面にレジスト処理して、レジスト部と非レジスト部とを形成する。その後、エッチング処理前に、非レジスト部において露出している圧延アルミニウム箔の非レジスト部位を、水酸化ナトリウム水溶液,炭酸ナトリウム水溶液,燐酸ナトリウム水溶液,燐酸水溶液,硝酸水溶液及びクロム酸水溶液よりなる群から選ばれた水溶液で処理する。この処理の後、非レジスト部位をエッチング処理して、圧延アルミニウム箔を溶解除去して、フレキシブルプリント配線板を得る。エッチング処理前の水溶液処理によって、エッチング処理時の溶解除去速度が高められ、回路線端縁が鮮鋭になる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、回路線の端縁が鮮鋭なフレキシブルプリント配線板の製造方法に関し、特に、ICカードやICタグのアンテナコイルとして使用されるフレキシブルプリント配線板の製造方法に関するものである。
従来より、フレキシブルプリント配線板は、各種電子機器や面発熱体の一構成要素として使用されていた。近年、このフレキシブルプリント配線板は、ICカードやICタグのアンテナコイルとして使用されている。
フレキシブルプリント配線板は、従来より、以下のような方法で製造されている。すなわち、金属箔と合成樹脂製フィルムとが貼合された積層体の金属箔表面にレジスト処理して、レジスト部と非レジスト部とを形成した後、エッチング処理して、非レジスト部において露出している金属箔の非レジスト部位を溶解除去するという方法で製造されている(特許文献1)。このようにして得られたフレキシブルプリント配線板は、レジスト部に金属箔が残存しており、この金属箔の部位が回路となるのである。
フレキシブルプリント配線板をICカードやICタグのアンテナコイルとする場合、ICカードやICタグの小型化により、アンテナコイルも小さい面積に高密度に回路線を形成する必要があり、回路線間隔を狭くする必要がある。回路線間隔が狭くなってくると、エッチングにより形成される回路線端縁を鮮鋭なものにしなければ、短絡しやすくなる。すなわち、回路線端縁が鮮鋭でなく凹凸があると、隣り合う回路線端縁の凸部同士が接触して、短絡が生じるのである。
回路線端縁を鮮鋭にするためには、エッチング処理による金属箔の溶解除去速度を高めればよいことが知られている。溶解除去速度を高めれば、エッチング処理において、非レジスト部位が溶解せずに残存することが少なくなるからである。溶解除去速度を高めるためには、エッチング液によって溶解しやすい金属箔を用いればよく、エッチング液の組成を検討するか、又は金属箔の組成を検討すればよい。しかしながら、アンテナコイルに使用する場合、金属箔は銅箔又はアルミニウム箔が耐久性の観点から好ましく、また、エッチング液にしても銅箔又はアルミニウム箔を良好に溶解させるものを使用しなければならず、あまり検討の余地はない。
このような状況下において、アルミニウム箔として一定量の鉄を添加したものを用い、溶解除去速度を高めることが提案されている(特許文献2)。しかしながら、このような方法によってもなお、溶解除去速度を普遍的に高めることは困難であった。
特公平5−61794号公報 特開2002−368523公報
本発明者は、何故、アルミニウム箔の合金組成を変更し、エッチング液に溶解しやすいようにしても、普遍的に溶解除去速度を高めることができないのかを検討した。本発明者は、まず、アルミニウム箔をエッチング処理する際、アルミニウム箔の溶解挙動がどのようになっているかを、以下の方法で調査した。すなわち、エッチング開始から10秒毎に、エッチング前の質量(g)及びエッチング後の質量(g)を測定した。そして、この質量差を単位平方メートル当たりに換算し、溶解減量として、エッチング時間に対する溶解減量(g/m2)をプロットすると、図1のようになる。図1から分かるように、エッチング開始時から一定時間、殆ど溶解が生じない潜伏期が存在することが判明した。
この潜伏期について種々検討した結果、アルミニウム箔として圧延アルミニウム箔を用いているため、その表面には圧延油が付着しており、この圧延油が除去される時間が潜伏期になるのではないかと考えた。また、圧延アルミニウム箔の表面には、ある程度の厚さの酸化皮膜が形成されているため、この酸化皮膜が除去される時間が潜伏期になるのではないかと考えた。圧延油の付着量や酸化皮膜の厚さは、個々の圧延アルミニウム箔によって異なっているため、長時間の潜伏期のものや、短時間の潜伏期のもの等があり、普遍的に溶解除去速度を高められないと考えた。
そこで、本発明者は、圧延油や酸化皮膜を除去した後に、エッチング処理を行ったところ、アルミニウム箔の合成組成を問わず、その溶解除去速度が極めて速くなることが判明した。本発明は、このような知見に基づき、圧延油及び酸化皮膜を除去するのに好適な処理液を選択することによってなされたものである。
すなわち、本発明は、圧延アルミニウム箔と合成樹脂製フィルムとが貼合された積層体の該圧延アルミニウム箔表面にレジスト処理して、レジスト部と非レジスト部とを形成した後、エッチング処理して、非レジスト部において露出している該圧延アルミニウム箔の非レジスト部位を溶解除去するフレキシブルプリント配線板の製造方法において、前記エッチング処理前に、前記非レジスト部位を、水酸化ナトリウム水溶液,炭酸ナトリウム水溶液,燐酸ナトリウム水溶液,燐酸水溶液,硝酸水溶液及びクロム酸水溶液よりなる群から選ばれた水溶液で処理することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法に関するものである。
本発明においては、まず、圧延アルミニウム箔と合成樹脂製フィルムとが貼合された積層体を準備する。圧延アルミニウム箔は、アルミニウム鋳塊に均質化処理,熱間圧延,冷間圧延等を施して得られるものである。その厚さは、ICカードやICタグのアンテナコイル用には、10〜60μm程度が好適である。また、このようにして得られた圧延アルミニウム箔には、一般的に、3.0〜10.0nm程度の厚さの酸化皮膜が形成されていることが多い。圧延アルミニウム箔を得る際に用いるアルミニウム鋳塊の合金組成は、本発明においては任意である。一般的には、JIS H 4160(1992)に規定された1N30,8021,8079等の合成組成のものが用いられる。
合成樹脂製フィルムとしては、ポリエチレン製,ポリプロピレン製,ポリエチレンテレフタレート製,ポリエチレンナフタレート製等のフィルムが用いられる。特に、フレキシブルプリント配線板に使用する合成樹脂製フィルムは、熱により殆ど収縮せず、かつ劣化しないものを用いるのが好ましい。したがって、ポリエチレンテレフタレート(ポリエステル)製フィルムやポリエチレンナフタレート製フィルムが好適に用いられる。合成樹脂製フィルムの厚さは、10〜70μm程度が好ましい。
圧延アルミニウム箔と合成樹脂製フィルムとは、接着剤等で貼合されて積層体となる。たとえば、ポリウレタン系接着剤等で、圧延アルミニウム箔と合成樹脂製フィルムとを貼合して積層体とする。また、圧延アルミニウム箔側には、エポキシ系接着剤,ポリアミドイミド系接着剤,ポリイミド系接着剤,ポリエーテルイミド系接着剤等の耐熱性接着剤を塗布し、合成樹脂製フィルム側にはポリウレタン系接着剤等を塗布して、両接着剤が当接するようにして、圧延アルミニウム箔と合成樹脂製フィルムとを貼合して、積層体としてもよい。
圧延アルミニウム箔は、合成樹脂製フィルムの片面のみに貼合されてもよいし、両面に貼合されてもよい。ICカードやICタグのアンテナコイル用には、アンテナの感度を高めるため、両面に回路が形成されている方が好ましい。したがって、合成樹脂製フィルムの両面に、圧延アルミニウム箔を貼合した積層体を用いるのが好ましい。
積層体の圧延アルミニウム箔表面にレジスト処理を行う。レジスト処理は、圧延アルミニウム箔の回路線となる部位にレジストインキを印刷し、このインキを硬化させることによって行う。レジストインキとしては、従来公知のものが用いられ、たとえばアクリル系樹脂又はエポキシ系樹脂等を含有するレジストインキを用いることができる。レジスト処理によって、圧延アルミニウム箔表面にレジストインキの硬化膜(レジスト膜)が形成されたレジスト部と、レジスト膜の存在しない非レジスト部が形成される。そして、レジスト膜が形成されたレジスト部が回路を構成する部分となるのである。
レジスト部と非レジスト部が形成された後、非レジスト部をエッチング処理し、非レジスト部において露出している圧延アルミニウム箔の非レジスト部位を溶解除去するわけであるが、本発明において重要なことは、このエッチング処理前に、非レジスト部位を特定の水溶液で処理する点にある。すなわち、エッチング処理前に、水酸化ナトリウム水溶液,炭酸ナトリウム水溶液,燐酸ナトリウム水溶液,燐酸水溶液,硝酸水溶液及びクロム酸水溶液よりなる群から選ばれた水溶液で処理する点にある。そして、この特定の水溶液で非レジスト部位を処理することによって、露出している圧延アルミニウム箔表面に付着している圧延油や、その表面に形成されている酸化皮膜を除去しうるのである。この結果、非レジスト部位の溶解除去速度が極めて速くなるのである。
特定の水溶液として、水酸化ナトリウム水溶液を使用するとき、その濃度は0.1〜45質量%であるのが好ましい。また、硝酸水溶液又はクロム酸水溶液を使用するときは、燐酸水溶液との混合水溶液を使用するのが好ましい。すなわち、燐酸と硝酸の混合水溶液又は燐酸とクロム酸の混合水溶液を使用するのが好ましい。このような水溶液を使用すると、圧延油及び酸化皮膜の除去が速やかに行われる。具体的には、液温40〜60℃の水溶液で、5〜60秒間の処理で、圧延油及び酸化皮膜が良好に除去しうる。
特定の水溶液で前処理した後、エッチング処理を行う。エッチング処理は従来公知の方法で行えばよく、たとえば塩酸水溶液を用いて行えばよい。エッチング処理によって、非レジスト部位の圧延アルミニウム箔が溶解除去され、レジスト部の残存している圧延アルミニウム箔によって、回路が形成され、フレキシブルプリント配線板が得られるのである。
レジスト部の表面にはレジスト膜が形成されているが、このレジスト膜は除去してもしなくてもよい。レジスト膜を除去する場合には、レジストインキとしてアルカリ可溶性のアクリル系樹脂を含有するもの等を用い、エッチング処理後に、アルカリ水溶液中でレジスト膜を溶解すればよい。
以上のようにして製造されたフレキシブルプリント配線板は、従来公知の用途に用いられる。たとえば、電子機器や面発熱体に組み込んで用いられる。本発明においては、フレキシブルプリント配線板を小型化することが可能であるため、ICカードやICタグのアンテナコイルとして用いるのが好ましい。
本発明に係るフレキシブルプリント配線板の製造方法は、エッチング処理前に、非レジスト部位を特定の水溶液で処理し、非レジスト部位の圧延アルミニウム箔表面に付着した圧延油、及び圧延アルミニウム箔の表面に形成されている酸化皮膜を除去するものである。したがって、エッチング処理時に、直ちに圧延アルミニウム箔を溶解除去することができるため、溶解除去速度を極めて高くしうるという作用効果を奏する。
このような作用効果を奏する結果、得られたフレキシブルプリント配線板の回路線端縁を鮮鋭にすることができ、回路線間隔を狭くしても、短絡しにくくなる。したがって、得られたフレキシブルプリント配線板を小型化でき、ICカードやICタグのアンテナとして好適に使用しうるのである。
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明は、エッチング処理前に、特定の水溶液で非レジスト部位を処理しておくことにより、エッチング時に溶解除去速度を高めうるとの知見に基づいてなされたものとして解釈されるべきである。
実施例1
Si:0.3質量%、Fe:0.4質量%、Cu,Mn,Mg,Zn,Ti,Ga等の各不可避不純物元素:0.05質量%以下、Al:残部の元素組成のアルミニウム鋳塊を、540℃で4時間の均質化処理を施した後、直ちに熱間圧延を行って、厚さ2.5mmのアルミニウム板を得た。このアルミニウム板に冷間圧延を施して、厚さ0.65mmのアルミニウム薄板を得た後、380℃で5時間の条件で中間焼鈍を施した。そして、中間焼鈍後に冷間圧延を行い、厚さが220乃至250μmとなった後、さらに圧延油を用いて冷間圧延し、厚さ35μmの硬質の圧延アルミニウム箔を得た。この圧延アルミニウム箔表面に形成されている酸化皮膜の厚さは、4.5±0.5nmであった。
この圧延アルミニウム箔の片面に、ポリアミドイミド系樹脂を含有する耐熱性接着剤(大日精化工業株式会社製、商品名「ブリジノールAI−03」)を塗布して、厚さ2±0.5μmの耐熱性接着剤層を形成した。この耐熱性接着剤層の表面に、ポリウレタン系樹脂を含有する接着剤(東洋モートン株式会社製、商品名「アドコート76P1」)を塗布した後、その表面に厚さ25μmのポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品名「ルミラー」)を積層貼合した。以上のようにして、圧延アルミニウム箔の片面に合成樹脂製フィルム(ポリエステルフィルム)が貼合された積層体を得た。
この積層体の圧延アルミニウム箔側の面に、エポキシ系樹脂を含有するレジストインキ(田中ケミカル株式会社製、商品名「NW8800ブルー1.75」)を用いて印刷した後、160℃でエポキシ系樹脂を硬化させて、レジスト部と非レジスト部を形成した。レジスト部に印刷されたレジスト膜の厚さは、1.5±0.5μmであった。
この後、レジスト印刷した積層体を、濃度0.1質量%の水酸化ナトリウム水溶液(液温60℃)中に、30秒間浸漬して、前処理を行った。前処理後、濃度10質量%の塩酸水溶液(液温50℃)に浸漬し、エッチング処理を行った。エッチング処理時間は、非レジスト部位の圧延アルミニウム箔が、目視によって全部溶解除去されたと観測されるまで行った。以上のようにして、フレキシブルプリント配線板を得た。
実施例2
レジスト印刷した積層体を、濃度0.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液(液温55℃)中に、15秒間浸漬して、前処理を行った他は、実施例1と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
実施例3
レジスト印刷した積層体を、濃度1.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液(液温53℃)中に、30秒間浸漬して、前処理を行った他は、実施例1と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
実施例4
レジスト印刷した積層体を、濃度5.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液(液温50℃)中に、15秒間浸漬して、前処理を行った他は、実施例1と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
実施例5
レジスト印刷した積層体を、濃度5.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液(液温50℃)中に、30秒間浸漬して、前処理を行った他は、実施例1と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
実施例6
レジスト印刷した積層体を、濃度5.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液(液温53℃)中に、30秒間浸漬して、前処理を行った他は、実施例1と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
実施例7
レジスト印刷した積層体を、濃度40質量%の水酸化ナトリウム水溶液(液温50℃)中に、5秒間浸漬して、前処理を行った他は、実施例1と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
実施例8
レジストインキとして、アクリル系樹脂を含有するレジストインキ(東洋紡績株式会社製、商品名「ER304N1(S03)」)を用いたこと、レジスト印刷した積層体を、燐酸濃度5.6質量%及びクロム酸濃度2質量%の混合水溶液(液温40℃)中に、30秒間浸漬して、前処理を行ったことの他は、実施例1と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。そして、得られたフレキシブルプリント配線板を、濃度1.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液(液温20℃)に浸漬して、レジスト部に形成されているレジスト膜(回路線上に形成されているレジスト膜)を除去した。
実施例9
レジスト印刷した積層体を、濃度5.0質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温50℃)中に、30秒間浸漬して、前処理を行った他は、実施例1と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
実施例10
レジスト印刷した積層体を、濃度1.0質量%の燐酸ナトリウム水溶液(液温50℃)中に、30秒間浸漬して、前処理を行った他は、実施例1と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
比較例1
水溶液による前処理を行わない他は、実施例1と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
比較例2
エッチング処理を、濃度40質量%の塩化第二鉄水溶液(液温50℃)を用いて行う他は、比較例1と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
比較例3
水溶液による前処理を行わない他は、実施例8と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
比較例4
エッチング処理を、濃度40質量%の塩化第二鉄水溶液(液温50℃)を用いて行う他は、比較例3と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
実施例11
Si:0.2質量%、Fe:0.8質量%、Cu,Mn,Mg,Zn,Ti,Ga等の各不可避不純物元素:0.05質量%以下、Al:残部の元素組成のアルミニウム鋳塊を用いた他は、実施例1と同一の方法で圧延アルミニウム箔を得た。この圧延アルミニウム箔表面に形成されている酸化皮膜の厚さも、4.5±0.5nmであった。この圧延アルミニウム箔を用いること、及び、レジスト印刷した積層体を、燐酸濃度5.6質量%及び硝酸濃度2質量%の混合水溶液(液温60℃)中に、60秒間浸漬して、前処理を行うことの他は、実施例8と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。そして、実施例8と同一の方法でレジスト膜を除去した。
実施例12
レジスト印刷した積層体を、濃度5.6質量%の燐酸水溶液(液温60℃)中に、30秒間浸漬して、前処理を行った他は、実施例11と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
実施例13
実施例11で使用した圧延アルミニウム箔を用いた他は、実施例3と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
実施例14
実施例11で使用した圧延アルミニウム箔を用いた他は、実施例9と同一の方法でフレキシブルプリント配線板を得た。
実施例1〜14及び比較例1〜4に係る製造方法において、非レジスト部位の溶解除去時間を測定した。溶解除去時間は、非レジスト部位の圧延アルミニウム箔が、目視により全部溶解除去されたと観測されるまでに要した時間を測定した。その結果は、表1に記載したとおりであった。
また、実施例1〜14及び比較例1〜4に係る製造方法で得られたフレキシブルプリント配線板に形成された回路線の端縁の鮮鋭性を、以下の方法で評価した。すなわち、キーエンス株式会社製のマイクロスコープVHX−500を用いて、100倍の対物レンズを用い、フレキシブルプリント配線板の表面を観察した。そして、図2に示すように、隣り合う回路線の端縁間の最大巾をLとし、最小巾をSとしたとき、L−Sの値で、鮮鋭性を評価した。この値が小さいほど、回路線の端縁が鮮鋭である。なお、最大巾及び最小巾の測定は、回路線の長さWが2mmの範囲内において行った。この結果も、表1に示した。





[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
溶解除去時間 回路線の端縁の鮮鋭性
(sec.) (μm)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 47 35
実施例2 43 39
実施例3 39 43
実施例4 33 37
実施例5 30 28
実施例6 54 59
実施例7 57 76
実施例8 67 82
実施例9 38 62
実施例10 40 58
実施例11 26 45
実施例12 22 54
実施例13 48 35
実施例14 28 53
比較例1 194 241
比較例2 194 238
比較例3 194 236
比較例4 194 233
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表1の結果から明らかなとおり、実施例に係る方法を採用すると、非レジスト部位の溶解除去速度が、比較例に係る方法に比べて、顕著に高くなっていることが分かる。また、回路線の端縁の鮮鋭性についても、実施例に係る方法で得られたフレキシブルプリント配線板の方が、顕著に向上していることが分かる。したがって、実施例に係る方法を採用すれば、エッチング処理時間を短くしうると共に、得られたフレキシブルプリント配線板の回路線の端縁を顕著に鮮鋭にすることができ、短絡が生じにくくなることが分かる。
従来の方法によってエッチングした場合における、エッチング処理時間と溶解減量との関係を示したグラフである。 フレキシブルプリント配線板の回路線端縁の鮮鋭性を評価する際に使用する最大巾及び最小巾の意味を示した図である。

Claims (7)

  1. 圧延アルミニウム箔と合成樹脂製フィルムとが貼合された積層体の該圧延アルミニウム箔表面にレジスト処理して、レジスト部と非レジスト部とを形成した後、エッチング処理して、非レジスト部において露出している該圧延アルミニウム箔の非レジスト部位を溶解除去するフレキシブルプリント配線板の製造方法において、
    前記エッチング処理前に、前記非レジスト部位を、水酸化ナトリウム水溶液,炭酸ナトリウム水溶液,燐酸ナトリウム水溶液,燐酸水溶液,硝酸水溶液及びクロム酸水溶液よりなる群から選ばれた水溶液で処理することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  2. 水溶液が、濃度0.1〜45質量%の水酸化ナトリウム水溶液である請求項1記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  3. 水溶液が、燐酸とクロム酸の混合水溶液又は燐酸と硝酸の混合水溶液である請求項1記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  4. エッチング処理後に、レジスト部に存在するレジスト膜を除去する請求項1記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  5. 圧延アルミニウム箔の厚さが10〜60μmで、該圧延アルミニウム箔の表面酸化皮膜の厚さが3.0〜10.0nmである請求項1記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
  6. 請求項1記載の方法で得られたフレキシブルプリント配線板。
  7. 請求項6記載のフレキシブルプリント配線板に、ICチップを接続してなるICカード又はICタグ。
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