JP2007309960A - ディスプレイ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基材表面をマトリクス状に分割し、マトリクスの各要素の内部のセルに回折格子パターンを形成して表示画像を構成するディスプレイにおいて、よりセキュリティ性が高く偽造が困難で、真偽判定がより一層確実に行えるディスプレイを実現する。
【解決手段】 基材表面のマトリクス状に分割された分割要素内に、1個または複数個のセル5を配置して、表示画像9を構成する。そして、セルの内部に、空間周波数、回折方向の少なくともいずれかが変化している回折格子6と、微小画像の少なくともいずれかを形成する。これにより、基材上に、表示画像を構成するための回折格子パターンが形成されたセルと拡大観察しなければ認識が困難な微小画像が形成されたセルの双方を設け、隠蔽微小画像を含む回折格子パターンを構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種カード類や証券類の偽造防止用に設けられる回折格子パターンによるディスプレイ及びその製造方法に関し、特に肉眼では判別が困難な微小な文字や記号、絵柄等を隠蔽情報として含有することで、セキュリティ性が高く偽造が困難で、真偽判定がより一層確実に行えるディスプレイとその作製方法に関する。
近年、商品券や小切手等の有価証券類やクレジットカードやキャッシュカード、IDカード等のカード類、パスポートや免許証等の身分証明書類の偽造防止を目的として、回折格子パターンを証券類やカード、証明書等の表面に貼付することが行われている。
回折格子パターンは、光を回折させる方向や角度、明るさ等を制御することで、観察する角度に応じて、表示画像を変化させることや、立体像を表示することが可能である。回折格子パターンは、通常の印刷技術では表現することのできない指向性のある光沢を有することから、偽造防止策が必要な情報印刷物に広く用いられているが、より偽造されにくいセキュリティ機能を実現することが求められている。
回折格子パターンの原版を作製する方法としては、電子ビーム露光装置を用い、且つコンピュータ制御により、感光性レジストが塗布された平面状の基板が載置されたX−Yステージを移動させて、基板の表面に、回折格子パターンを形成する方法がある(例えば特許文献1、2参照)。
ここで、回折格子のパラメータとしては、
(1)回折格子の空間周波数(格子線のピッチ)、
(2)回折格子の方向(格子線の方向)、
(3)回折格子の描画領域(回折格子セルの配置)、
の3つがあり、
(1)に応じて、定点に対してその回折格子パターンが光って見える色が変化し、
(2)に応じて、その回折格子セルが光って見える方向が変化し、
(3)に応じて、表示画像(絵柄や文字等)が決定される。
基板の表面をアレイ状に分割し、その内部に配置された数μm〜数百μm程度の複数個のセル(微小領域)毎にこれらのパラメータを様々に変化させた回折格子を形成することで指向性のある光沢を有する表示画像を構成することができる。
また、回折格子としては、加工の容易さから図8に示すような断面が矩形状回折格子01もしくは図9に示すような正弦波状回折格子02が一般的であり、典型的な格子線ピッチは0.5〜2μm程度、格子深さは0.1〜1μm程度である。矩形状もしくは正弦波状の断面形状を有する回折格子はバイナリー格子と呼ばれている。
また、図10に示すように、ブレーズド格子03は、典型的な格子ピッチや格子深さはバイナリー格子と同等であるが、その断面形状は鋸歯状であり、垂直方向からの入射光に対し回折角度と傾斜面による光の反射角とが一致している場合、その方向に理論上回折効率が100%である回折光が生じ、それ以外の角度には光が射出されないという光学作用がある。すなわち、ブレーズド格子は、バイナリー格子と比較して非常に高い回折効率を得ることができ、また光の進行角度を厳密に制御できるという特徴をもっているため、視認性が高くセキュリティ用途に用いるのにより一層好適である。
また、ブレーズド格子の原版の作製においても、電子ビーム露光装置を用い、且つ、コンピュータ制御により、ステージ上に載置された平面状の基板にブレーズド格子の形状を構成していく方法が用いられる。ブレーズド格子の鋸歯状の断面形状を形成するために、例えば、電子ビームの照射位置に応じて電子ビームの照射時間を変化させたり、照射強度を調整したりすることで、加工される溝の深さを変化させ、ブレーズド格子の形状を得る方法が提案されている(例えば特許文献3参照)。ブレーズド格子は、バイナリー格子と比較して作製の難易度が高く、作製技術の面においてもセキュリティ用途に用いるのに適している。
そして、上記のような方法により作製された凹凸形状からなる回折格子パターンの原版から、電鋳等の方法により金属製のスタンパーを作製し、この金属製スタンパーを母型としてPET等のプラスチックフィルム上に熱可塑性樹脂や光硬化性樹脂を塗布し、金属製スタンパーを密着させ、熱や光を与えることで樹脂を硬化させ回折格子パターンを複製する。
この複製された回折格子パターンは通常透明であるので、アルミニウム等の金属や誘電体の薄膜層を蒸着する等の方法により光反射層を設けた後、紙やプラスチック板等の基材上に接着層を介して貼付される。回折格子パターンが有価証券類やカード類に貼付される場合には、さらに必要に応じて印刷層や回折格子パターン層の汚れや傷を防止するための保護層が設けられる。
特開平2−72315号公報 米国特許5,058,992号公報 特開1500−39508号公報
しかしながら、回折格子パターンはセキュリティ性が求められる多くの情報印刷物に用いられるようになり、技術が広く認知されるのに伴って偽造品の発生も増加する傾向にあり、上記のような構成の回折格子パターンを有価証券等の基材の表面に貼付しただけでは、十分な偽造防止効果を発揮できなくなってきている。
そこで本発明は、目視による観察時には回折格子パターンによる表示画像が知覚され、光学顕微鏡等を用いて拡大観察した際には肉眼から隠蔽された微小な画像を確認することが可能なディスプレイ及びその製造方法を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するため、本発明のディスプレイは、基材表面のマトリクス状に分割された分割要素内に配置され、分割要素内の一部または全部の面積を占める1個または複数個のセルによって表示画像を構成するディスプレイであって、前記セルの内部に、空間周波数、回折方向の少なくともいずれかが変化している回折格子と、所定の微小画像の少なくともいずれかを形成し、隠蔽微小画像を含む回折格子パターンを構成したことを特徴とする。
また本発明は、前記微小画像が文字、記号、絵柄を含むことを特徴とする。また本発明は、前記微小画像がビットマップパターンであることを特徴とする。
また本発明は、前記微小画像の面積が、分割要素内の面積占有率が100%のセルを基準として決定され、面積占有率が100%未満のセルでは、セルの内部に該当する前記微小画像の部分のみ形成されていることを特徴とする。また本発明は、前記回折格子がブレーズド格子であることを特徴とする。また本発明は、前記セルの一辺の長さが300μm以下であることを特徴とする。
また本発明のディスプレイの製造方法は、基材表面のマトリクス状に分割された分割要素内に配置され、分割要素内の一部または全部の面積を占める1個または複数個のセルによって表示画像を構成するディスプレイの製造方法であって、前記セルの内部に、空間周波数、回折方向の少なくともいずれかが変化している回折格子、及び所定の微小画像の少なくともいずれかを形成し、隠蔽微小画像を含む回折格子パターンを構成する工程を有することを特徴とする。また本発明は、前記回折格子及び前記微小画像が形成されたスタンパーと、熱硬化性樹脂もしくは光硬化性樹脂を塗布した基材とを密着固定させ、加熱もしくは光照射により前記樹脂を硬化させ、凹凸形状が転写された前記基材をスタンパーから剥離することを特徴とする。また本発明は、前記基材がプラスチックフィルムよりなることを特徴とする。
本発明によれば以下のような効果がある。
(1)複数個のセル内に形成された回折格子によって表示画像を構成するディスプレイにおいて、一部のセルの内部に文字や記号、絵柄等の微小な画像を形成することで、目視による認識は困難であり、且つ、光学顕微鏡等で拡大観察した際に真贋判定が可能なセキュリティ性の高いディスプレイを実現できる。
(2)文字や記号、絵柄等の微小画像をビットマップデータとすることで、コンピュータ等で容易に作成、加工ができ、また、ビットマップデータの解像度を高めることで、高精細で複雑な画像を形成することができる。
(3)微小画像の大きさをセルの面積に比例させて拡大縮小し、面積の異なるセルに形成することで、1つの元データから大きさの異なる微小画像を複数作成することができ、工程を大幅に増やすことなく偽造が困難なディスプレイを作製することができる。
(4)微小画像の大きさは固定であり、セルの面積や位置に応じてセルの内部に位置する微小画像の任意の部分のみを形成することで、セルの面積や位置により異なる画像を表示でき、工程を大幅に増やすことなく偽造が困難なディスプレイを作製することができる。
(5)回折格子としてブレーズド格子を用いることで、目視で観察される表示画像の輝度が高くなり、ディスプレイ内に隠蔽されている微小画像が目視で知覚されるのを防止もしくは抑制することができる。
(6)セルの一辺の長さを300μm以下とすることで、セルの大きさが人間の目の分解能より小さくなり、微小画像が目視で知覚されるのを防止もしくは抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、基材04の表面をマトリクス08状に領域分割し、マトリクス08の各分割領域要素の内部に配置されたセル05に回折格子06を形成した回折格子パターンによるディスプレイの一例を示す部分拡大図である。
各セル05の内部に形成される回折格子は、セル毎に空間周波数や方向が変化しており、入射する光を回折する方向や特定の観察点での回折光の色を変化させることで、光沢を有する画像09を表示する。また、セル05の面積を0〜100%に変化させることで、回折光の光量を場所に応じて変化させることができ、輝度階調のある表示画像を表現できる。
また、基材表面を細かくマトリクス状に分割することで、より解像度の高い画像を表示することが可能である。なお、図では、マトリクス08やセル05を図示しているが、これらはアレイやセルの概念を示すためのものであり、実際のディスプレイではマトリクスやセルは目視で認識されるものではなく、形状的には実在しないものである。
また、図1に示したような構成の回折格子パターンを有するディスプレイは、有価証券類やクレジットカード、IDカード等の偽造防止効果を有することが求められる情報印刷物に貼付され使用される。
図2は、回折格子パターンによるディスプレイ10が基材04の表面に貼付された情報印刷物の一例を示す平面図である。
基材04は紙もしくはプラスチック板、プラスチックフィルム等の平面基材であり、基材04の表面の任意の一領域に回折格子パターン06が貼付されている。
なお、回折格子パターン07は図2に示したような矩形のものだけでなく、円形や楕円形のもの、基材04上を横断/縦断するような帯状のもの、基材04の全面を覆い尽くすようなものなど様々な形態で貼付される。
回折格子パターン07が貼付された情報印刷物の一般的な層構成としては、図3のように基材04の上に印刷層11を施し、その上に接着層12を介して回折格子パターン07が存在する。回折格子パターン07は通常、熱可塑性樹脂や光硬化性樹脂により形成されており、透明であるので、外界からの入射光を効率良く回折し射出させるために、光反射層13が設けられることが多い。
光反射層13は蒸着やスパッタ等の方法によって形成される金属層や、誘電体の薄膜層等である。さらに、回折格子パターン07を保護するために必要に応じて保護層14が設けられる。
情報印刷物がクレジットカードやIDカード等の場合、基材04の反りを防止するための層や、印刷のインクの密着性を高めるための層が設けられることもある。さらに基材04上に別途磁気フィルム層等が設けられることもある。
なお、基材が紙である場合にも、必要に応じて様々な機能を有する層が設けられる。
また、図2では回折格子パターン07は基材04の一部分に貼付されているが、回折格子パターン07が基材04の全面に貼付されているような構成のものもある。
このような構成により情報印刷物に貼付される回折格子パターンを有するディスプレイは、光沢があり、観察角度によって輝き方や見え方を変化させることができるので、目視による真贋判定に利用することができ、また、通常の印刷物とは異なり複写機での偽造は不可能である。
しかし、近年偽造技術の高度化に伴い回折格子パターンそのものを偽造することや、類似の回折機能を有するパターンによって回折格子パターンの模造品を作製する事象が発生し、目視観察だけでは十分な真贋判定が行えなくなってきている。
そこで、回折格子パターンを有するディスプレイの偽造防止効果を向上させるために、マトリクス状に配置された複数のセルの一部に、光をほとんど回折させない微小な文字や記号、絵柄等のパターンを隠蔽情報として形成する。
図4は、基材04上に回折格子06が形成されたセルと微小画像15が形成されたセルの双方が基材上に存在するディスプレイの一例を示している。
マトリクス状に配置されたセルは、目視した際に画像を表示するための回折格子が形成されたセルと、光学顕微鏡等で拡大観察した際に存在が把握できる微小画像が形成されたセルの双方があることによって、より偽造防止効果が高いディスプレイとなる。
回折格子パターンに隠蔽情報を付与する既存の方法として、図5に示すように複数個のセルによって文字や記号を表現した、所謂マイクロ文字を基材上の一部に形成するという方法が一般的であるが、この場合、マイクロ文字を構成するセルの内部は周囲のセルと同様に回折格子が形成されているため、周囲の回折格子と同様の方法で作製できてしまい、偽造防止効果は十分ではない。
一方、本実施の形態による微小画像は1つのセルの内部に形成されるため、複数個のセルの集合により構成される従来のマイクロ文字と比較して、より細かな情報を基材上に記録できる。
なお、微小画像は、拡大観察した時に直ちに内容が理解できる文字や記号、絵柄等の直接的な情報だけでなく、機械読み取りによって情報が取り出せる2次元コード等のパターンや、特定の情報に暗号化処理が施された不規則なパターンにすることによって、一見しただけでは情報の理解が困難で、正規の製造者にしか分からない情報とすると、より高い偽造防止効果が見込める。
微小画像としては、複数のドット(画素)の集合により表現されるビットマップデータを用いるのが好ましい。
ビットマップデータはコンピュータでの取り扱いや加工が容易であり、また、ドットのサイズや数を適宜変更することで解像度の高い文字、記号、絵柄の表現も可能である。
また、回折格子パターンを作製するのに用いられる電子ビーム露光装置やレーザー露光装置等は描画を行う基板上を細かなマトリクスに分割し、各地点の座標値をデジタルデータとして保持し、各地点への描画を行っていくものが多く、描画データとしてビットマップデータを用いると、露光装置との親和性も良く、描画の際にデータの欠落が生じてしまう等の問題も発生しにくい。
また、ビットマップデータのドットサイズを十分に細かくすることで周囲の回折格子と比較して非常に細かい微小画像を形成できる。
また、セルの面積に応じてセル内に形成される微小画像の面積を拡大縮小させることも、セキュリティ性向上の有効な手段である。図6に示すように、微小画像15をセルの面積に応じて拡大縮小しセルの内部に形成すると、セル毎に微小画像の文字や記号、絵柄を構成する線幅が除々に変化する。
このような方法を用いれば、元となるデータが1つであっても多数のバリエーションの微小画像を基材上に構成することができるので、作製工程が大幅に増加することがなく、セキュリティ性の向上を図ることができる。特に、大きさが除々に変化すると、例えば光学顕微鏡等で基材上を観察し、正確にトレースするには膨大な時間が必要であり、偽造品の作製は極めて困難になる。
なお、より効果的に偽造を防止するには、セルの面積を可能な限り多段階に分け、各セルをランダムに基材上に配置すると良い。
また、微小画像の大きさは固定であり、セルの面積や位置に応じて微小画像の任意の部分のみをセル内に形成することでもセキュリティ性の向上を図ることが可能である。
図7は、面積や位置が様々に異なるセル05に微小画像15の一部のみを形成した例を示している。図中、文字をぼかして示した部分は微小画像を構成する要素でありながら、セル内に位置せず、実際には形成されない部分であり、セル内に位置する微小画像の部分のみが実際に形成される。
セル05内に形成される微小画像15の部分はセルの面積や位置によって様々である。このような方法を用いれば、元となるデータが1つであっても多数のバリエーションの微小画像を基材上に構成することができるので、作製工程が大幅に増加することがなく、セキュリティ性の向上を図ることができる。また、より効果的に偽造を防止するには、セルの面積を可能な限り多段階に分け、各アレイ内で様々な位置にセルを設けると良い。
なお、電子ビーム露光装置やレーザー露光装置でこのようなディスプレイを作製する場合は、セルの外形は正方形や長方形等の矩形であるほうが、データの取り扱いが容易でデータ容量を低減させることができ都合が良いが、セルの外形を三角形や円形、自由曲線による形状等より複雑にすることでそれに対応して内部に形成される微小画像の外形もより複雑になり、セキュリティ性の向上を図ることができる。
また、微小画像は、隠蔽情報として基板上に形成されるため、目視でディスプレイを観察した際には知覚されないことが望ましい。そこで、回折格子として、より回折効率が高く明るい表示画像が得られるブレーズド格子を用いると、微小画像の存在をより十分に隠すことができる。すなわち、ブレーズド格子はバイナリー格子等と比較して作製も困難であるため、ブレーズド格子と微小画像を組み合わせることで、より一層高い偽造防止効果を見込むことができる。
また、微小画像を形成するセルが正方形や長方形等の矩形である場合、セルの一辺の長さを300μm以下とすると、人間の目の分解能より細かなパターンとなり、微小画像として基盤上に形成されている内容が目視で認識しづらくなる。セルの面積を小さくするのに従って、より目視での認識が困難になり隠蔽効果が高まり、より高度な作製技術が必要となるので偽造防止効果が高まる。
微小画像は、ディスプレイ全体に対して一箇所のみに形成することで拡大観察した際に発見を困難にすることが可能であるし、多くの種類の微小画像をディスプレイ上の広範囲の領域に多数配置することでも、不正な複写を抑止するのに効果がある。
なお、回折格子は図に示したような直線状のものだけでなく、曲線状のものであっても構わない。
また、本実施の形態で説明している微小隠蔽情報を有する回折格子パターンによるディスプレイは、従来の回折格子パターンのみによるディスプレイと同様に、原版から電鋳等の方法により金属製のスタンパーを作製し、この金属製スタンパーを母型としてPET等のフィルム上に熱可塑性樹脂や光硬化性樹脂を塗布し、金属製スタンパーを密着させ、熱や光を与えることで樹脂を硬化させることで複製することができる。
また、微小画像は、回折格子パターンと比較して非常に解像度が高く細かいパターンになることが多いので、成形性の高い光硬化性樹脂を用いて凹凸形状を転写すると精度良く複製を行うことができる。
本発明の実施の形態の回折格子パターンによるディスプレイの一例を示す説明図である。 回折格子パターンが貼付された情報印刷物の一例を示す説明図である。 回折格子パターンが貼付された情報印刷物の層構成を示す断面図である。 回折格子が形成されたセルと微小画像が形成されたセルの双方を備えたディスプレイの一例を示す説明図である。 回折格子が形成された複数のセルによるマイクロ文字の一例を示す説明図である。 セルの面積に応じて拡大縮小された微小画像の一例を示す説明図である。 セルの面積や位置に応じて任意の部分のみが形成された微小画像の一例を示す説明図である。 矩形状の断面をもつバイナリー格子の断面図である。 正弦波状の断面をもつバイナリー格子の断面図である。 鋸歯状の断面をもつブレーズド格子の断面図である。
符号の説明
04……基材、05……セル、06……回折格子、07……回折格子パターン、08……マトリクス、09……表示画像、10……ディスプレイ、11……印刷層、12……接着層、13……光反射層、14……保護層、15……微小画像。

Claims (11)

  1. 基材表面のマトリクス状に分割された分割要素内に配置され、分割要素内の一部または全部の面積を占める1個または複数個のセルによって表示画像を構成するディスプレイであって、
    前記セルの内部に、空間周波数、回折方向の少なくともいずれかが変化している回折格子と、所定の微小画像の少なくともいずれかを形成し、隠蔽微小画像を含む回折格子パターンを構成した、
    ことを特徴とするディスプレイ。
  2. 前記微小画像が文字、記号、絵柄を含むことを特徴とする請求項1記載のディスプレイ。
  3. 前記微小画像がビットマップパターンであることを特徴とする請求項1記載のディスプレイ。
  4. 前記微小画像の面積は、分割要素内の面積占有率が100%のセルを基準として決定され、面積占有率が100%未満のセルでは、セルの内部に該当する前記微小画像の部分のみ形成されていることを特徴とする請求項1記載のディスプレイ。
  5. 前記回折格子がブレーズド格子であることを特徴とする請求項1記載のディスプレイ。
  6. 前記セルの一辺の長さが300μm以下であることを特徴とする請求項1記載のディスプレイ。
  7. 基材表面のマトリクス状に分割された分割要素内に配置され、分割要素内の一部または全部の面積を占める1個または複数個のセルによって表示画像を構成するディスプレイの製造方法であって、
    前記セルの内部に、空間周波数、回折方向の少なくともいずれかが変化している回折格子、及び所定の微小画像の少なくともいずれかを形成し、隠蔽微小画像を含む回折格子パターンを構成する工程を有する、
    ことを特徴とするディスプレイの製造方法。
  8. 前記回折格子及び前記微小画像が形成されたスタンパーと、熱硬化性樹脂もしくは光硬化性樹脂を塗布した基材とを密着固定させ、加熱もしくは光照射により前記樹脂を硬化させ、凹凸形状が転写された前記基材をスタンパーから剥離することを特徴とする請求項1記載のディスプレイの製造方法。
  9. 前記基材がプラスチックフィルムよりなることを特徴とする請求項8記載のディスプレイの製造方法。
  10. 前記微小画像が文字、記号、絵柄を含むことを特徴とする請求項7記載のディスプレイの製造方法。
  11. 前記微小画像がビットマップパターンであることを特徴とする請求項7記載のディスプレイの製造方法。
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