JP2008256855A - 回折画像表示体及びラベル付き物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】形状の確認が容易であり且つ光学式の画像読取機による読み取りが困難な回折画像を表示可能とする。
【解決手段】本発明の回折画像表示体10は、互いに隣り合った回折格子12a及び12bを具備し、前記回折格子12a及び12bは、格子線の空間周波数及び/又は格子線の配列方向が互いに異なり、前記空間周波数の差が7本/mm以下であり、前記配列方向の相違が2°以内であり、前記回折格子12aが表示する画像と前記回折格子12bが表示する画像との間の境界を目視により確認可能であることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、回折画像表示体及びラベル付き物品に関する。
回折画像表示体の多くは、表示色が互いに異なる複数の回折格子を含んでいる。回折格子の表示色は、照明方向及び/又は観察方向等に応じて変化する構造色である。すなわち、回折格子は、カラーシフトを生じる。このような特徴は、通常の印刷技術で再現することは不可能である。そのため、回折画像表示体は、主として物品の偽造を防止する目的で使用されている。
この目的のためには、回折画像表示体が表示する画像には、形状の確認が容易であることが望まれる。また、回折画像表示体は、光学式の画像読取機による表示画像の読み取りが困難であることが必要である。この読み取りが困難であれば、回折画像表示体の複写によって得られた表示体は、回折画像表示体とは著しく異なる画像を表示する。特許文献1に記載されるように、回折画像表示体とその複写によって得られた表示体とが著しく異なる画像を表示する場合、回折画像表示体の複写によって得られた表示体が複写物であることを判り易くすることができる。そして、表示画像の読み取りが困難であれば、読み取った画像を利用した回折画像表示体の偽造も難しい。
特開平9−62411号公報
本発明の目的は、形状の確認が容易であり且つ光学式の画像読取機による読み取りが困難な回折画像を表示可能とすることにある。
本発明の第1側面によると、互いに隣り合った第1及び第2回折格子を具備し、前記第1及び第2回折格子は、格子線の空間周波数及び/又は格子線の配列方向が互いに異なり、前記空間周波数の差が7本/mm以下であり、前記配列方向の相違が2°以内であり、前記第1回折格子が表示する画像と前記第2回折格子が表示する画像との間の境界を目視により確認可能であることを特徴とする回折画像表示体が提供される。
本発明の第2側面によると、第1側面に係る回折画像表示体と、これを支持した物品とを具備したことを特徴とするラベル付き物品が提供される。
本発明によると、形状の確認が容易であり且つ光学式の画像読取機による読み取りが困難な回折画像を表示することが可能となる。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一態様に係る回折画像表示体を概略的に示す平面図である。図2は、図1に示す回折画像表示体のII−II線に沿った断面図である。
この回折画像表示体10は、図2に示すように、基材11と回折格子形成層12と反射層13とを含んでいる。
基材11は、例えば、樹脂フィルム又は樹脂シートなどの樹脂層である。この樹脂層の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、耐熱塩化ビニル、又はポリカーボネートを使用することができる。基材11は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。基材11は、例えば、回折画像表示体10を後述する転写箔の一部として使用する場合には省略することができる。
回折格子形成層12は、基材11上に形成されている。回折格子形成層12の表面には、凹構造及び/又は凸構造が設けられている。この凹構造及び/又は凸構造は、レリーフ型の回折格子12a及び12bを形成している。これら回折格子12a及び12bが表示する画像については、後で説明する。
回折格子形成層12の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂を使用することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂又はビニル樹脂を使用することができる。熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、メラミン樹脂又はフェノール樹脂を使用することができる。光硬化性樹脂としては、例えば、エポキシアクリル樹脂、エポキシメタクリル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂又はウレタンメタクリレート樹脂を使用することができる。これら樹脂は、単独で使用してもよく、混合して使用してもよい。また、回折格子形成層12は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。
回折格子形成層12は、例えば、以下に説明するように、版を用いた転写により形成することができる。
まず、表面に凹構造及び/又は凸構造を有するマスター版を製造する。マスター版は、例えば、光学的な撮影を利用した方法又は電子線描画を利用した方法により製造する。
次に、上述した方法により製造したマスター版を用いて、プレス版を製造する。プレス版は、例えば、マスター版の凹構造及び/又は凸構造が設けられている面に、電気めっき法を利用してニッケル層を形成することにより製造する。
その後、このプレス版を用いて回折格子形成層12を形成する。
回折格子形成層12の材料として熱可塑性樹脂を使用する場合には、まず、基材11上に熱可塑性樹脂層を形成する。次いで、この熱可塑性樹脂層にプレス版を押し当てると共に、熱可塑性樹脂層を加熱する。これにより、プレス版に設けられた凹構造及び/又は凸構造を、熱可塑性樹脂層に転写する。その後、熱可塑性樹脂層からプレス版を取り除く。以上のようにして、回折格子形成層12を得る。
回折格子形成層12の材料として熱硬化性樹脂を使用する場合には、まず、未硬化の熱硬化性樹脂層を間に挟んで、基材11とプレス版とを重ね合わせる。次いで、この状態で、熱硬化性樹脂層を加熱し、これを硬化させる。その後、熱硬化性樹脂層からプレス版を取り除く。以上のようにして、回折格子形成層12を得る。
回折格子形成層12の材料として光硬化性樹脂を使用する場合には、まず、未硬化の光硬化性樹脂層を間に挟んで、基材11とプレス版とを重ね合わせる。次いで、この状態で、光硬化性樹脂層に紫外線又は電子線などのエネルギー線を照射し、これを硬化させる。その後、光硬化性樹脂層からプレス版を取り除く。以上のようにして、回折格子形成層12を得る。
反射層13は、回折格子形成層12上に形成されている。反射層13は、光反射性を有している層であって、回折格子形成層12が発現させる構造色をより視認し易くする層である。
反射層13としては、例えば、金属反射層を使用することができる。金属反射層の材料としては、例えば、アルミニウム、錫、クロム、ニッケル、銅及び金などの金属又はそれらの合金を使用することができる。
反射層13は、光反射性に加え、光透過性をさらに有していてもよい。そのような反射層13としては、例えば、回折格子形成層12の反射層13と接触している部分と比較してより大きな屈折率を有している高屈折率層を使用することができる。高屈折率層の材料としては、例えば、硫化亜鉛又は二酸化チタンを使用することができる。
反射層13は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。反射層13は、例えば、真空蒸着法及びスパッタリング法などの気相堆積法により形成することができる。
反射層13は、省略してもよい。或いは、反射層13は、パターニングされていてもよい。パターニングされた反射層13は、例えば、エッチング又はレーザ光照射を利用して形成することができる。
この回折画像表示体10において、回折格子形成層12に形成された回折格子12a及び12bは、格子線の空間周波数及び/又は格子線の配列方向が互いに異なっている。この回折画像表示体10を肉眼で観察した場合、回折格子12aが表示する画像Iaと回折格子12bが表示する画像Ibとは、別々の画像として見える。すなわち、画像Iaと画像Ibとの間の境界は、目視により確認可能である。そして、回折格子12a及び12bは、格子線の空間周波数の差が7本/mm以下であり、格子線の配列方向の相違が2°以内である。
なお、用語「格子線」は、回折格子を構成している溝を意味している。それゆえ、格子線の空間周波数は、格子定数(mm)の逆数である。また、格子線の配列方向は、格子線に垂直な方向である。
空間周波数の差及び配列方向の相違を上記範囲内とすると、光学式の画像読取機は、回折格子12aが表示する画像Iaと回折格子12bが表示する画像Ibとを、別々の画像として読み取ることはできず、1つの画像として読み取る。すなわち、画像Iaと画像Ibとの間の境界は、光学式の画像読取機では識別することができない。
このように、回折格子12a及び12bは、肉眼で観察した場合には別々の画像として見え且つ光学式の画像読取機では1つの画像として読み取られる画像Ia及びIbを表示する。それゆえ、この回折画像表示体10は、例えば目視による真偽判定が容易であると共に、偽造が困難である。
格子線の空間周波数の差は、例えば1本/mm以上とする。或いは、格子線の配列方向の相違は、例えば0.2°以上とする。こうすると、画像Iaと画像Ibとの肉眼での判別がより容易になる。
図1及び図2に示す回折画像表示体10では、回折格子12aと回折格子12bとで格子線の空間周波数及び配列方向の双方を異ならしめているが、空間周波数及び配列方向の一方のみを異ならしめてもよい。例えば、回折格子12aと回折格子12bとで、格子線の空間周波数を等しくし、格子線の配列方向を異ならしめてもよい。或いは、回折格子12aと回折格子12bとで、格子線の空間周波数を異ならしめ、格子線の配列方向を等しくしてもよい。
回折画像表示体10は、回折格子12a及び12bとは、格子線の空間周波数及び配列方向の少なくとも一方が異なる回折格子をさらに含んでいてもよい。この場合、この回折格子と回折格子12a及び12bとは、格子線の空間周波数及び配列方向に関して上述した条件を満足していてもよく、満足していなくてもよい。
回折画像表示体10に表示させる画像、二次元的に配列した複数の画素で構成することが有利である。これについて、以下に説明する。
図3は、複数の画素をマトリクス状に配列してなる画素構造を有している回折画像表示体の一例を概略的に示す平面図である。
この回折画像表示体10は、12個の画素をマトリクス状に配列してなる画素構造を有している。画素PXaは同一の構造を有しており、画素PXbは同一の構造を有している。画素PXaは、図1及び図2に示す回折画像表示体10の回折格子12aに対応した部分と同様の構造を有している。画素PXbは、図1及び図2に示す回折画像表示体10の回折格子12bに対応した部分と同様の構造を有している。
このように、図3に示す回折画像表示体10では、2種の画素PXa及びPXbを並べて画像を形成している。これら画素PXa及びPXbの各々の視覚効果が分かっていれば、それらの並べ替えによって得られる像の予想は容易である。それゆえ、デジタル画像データから、各画素に採用すべき構造を容易に決定することができる。したがって、回折画像表示体10に画素構造を採用すると、回折画像表示体10の設計が容易になる。
なお、図3に示す回折画像表示体10には、2種の画素をマトリクス状に配列してなる画素構造を採用しているが、3種以上の画素をマトリクス状に配列してなる画素構造を採用してもよい。画素の種類を多くすると、より複雑な像を表示することができる。
図3に示す回折画像表示体10には、12個の画素をマトリクス状に配列してなる画像構造を採用しているが、画素構造が含む画素の数は2以上であればよい。但し、画素の数を多くすると、より高精細な画像を表示することができる。
図1乃至図3を参照しながら説明した回折画像表示体10は、様々な形態で使用され得る。ここでは、これら回折画像表示体10の用途を、図1及び図2に示す回折画像表示体10を例に説明する。
図4は、図1及び図2に示す回折画像表示体を含んだ粘着ラベルの一例を概略的に示す断面図である。この粘着ラベル20は、回折画像表示体10と、その背面上に設けられた粘着層21とを含んでいる。この粘着ラベル20は、例えば、真正品であることが確認されるべき物品に貼り付けるか、或いは、そのような物品に取り付けられるべきタグなどの他の物品に貼り付ける。こうすると、例えば、回折画像表示体10が表示する画像を観察することにより、その物品が真正品であることを確認できる。
この粘着ラベル20は、脆性であってもよい。そのような粘着ラベル20は、例えば、回折画像表示体10に、切欠き及び/又はミシン目を形成することにより得られる。粘着ラベル20が脆性である場合、例えば、真正品であることが確認されるべき物品に貼り付けた粘着ラベル20を剥がすと、回折画像表示体10は容易に破壊する。したがって、粘着ラベル20の貼り替えが困難となる。
粘着ラベル20は、剥離紙に支持させてもよい。すなわち、粘着層21は、剥離紙で被覆してもよい。こうすると、粘着ラベル20の取り扱いが容易になる。
図5は、図1及び図2に示す回折画像表示体を含んだ転写箔の一例を概略的に示す断面図である。この転写箔30は、基材31と、剥離保護層32と、回折画像表示体10と、粘着層33とを含んでいる。回折画像表示体10は、図2に示す基材11を含んでおらず、回折格子形成層12と反射層13とを含んでいる。
基材31は、剥離保護層32と回折画像表示体10と粘着層33とを形成するための下地としての役割を果たす。基材31の材料としては、例えば、図2に示す基材11に関して例示した材料を使用することができる。
剥離保護層32は、基材31と回折格子形成層12との間に介在している。剥離保護層32は、回折画像表示体10から基材31を剥離する際に、回折格子形成層12が破損するのを防止する役割を果たす。剥離保護層32の材料としては、例えば、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、セルロース系樹脂、スチレン樹脂、及び塩素化ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂、又は、これにシリコーン油などの剥離助剤を添加してなる混合物を含有した塗料を使用することができる。
この転写箔30の使用時には、例えば、真正品であることが確認されるべき物品に貼り付けるか、或いは、そのような物品に取り付けられるべきタグなどの他の物品に貼り付け、その後、回折画像表示体10から基材31を剥離する。これにより、回折画像表示体10を、先の物品に支持させる。こうすると、例えば、回折画像表示体10が表示する画像を観察することにより、その物品が真正品であることを確認できる。
粘着層33は、剥離紙で被覆してもよい。こうすると、転写箔30の取り扱いが容易になる。
図6は、図1及び図2に示す回折画像表示体を含んだ記録媒体の一例を概略的に示す断面図である。この記録媒体40は、紙41と、この中に埋め込まれた回折画像表示体10とを含んでいる。紙41のうち回折画像表示体10の前面を被覆している部分には開口が設けられている。これにより、回折画像表示体10が表示する画像の視認性を高めている。なお、この画像を視認可能であれば、紙41に先の開口は設けなくてもよい。
この記録媒体40は、例えば、キャッシュカード、クレジットカード及びパスポートなどの認証媒体又は商品券及び株券などの有価証券媒体のための用紙として使用することができる。或いは、この記録媒体40は、後述する粘着ラベルの一部として使用することができる。或いは、この記録媒体40は、真正品であることが確認されるべき物品に取り付けられるべきタグ又はその一部として使用することができる。或いは、この記録媒体40は、真正品であることが確認されるべき物品を収容する包装体又はその一部として使用することができる。
記録媒体40は、例えば、抄紙の際に繊維の層の間に回折画像表示体10を挟みこむことにより得られる。このような方法で得られる記録媒体40は、偽造等が難しい。
図7は、図6の記録媒体を含んだ粘着ラベルの一例を概略的に示す断面図である。この粘着ラベル50は、記録媒体40と、その背面上に設けられた粘着層51とを含んでいる。この粘着ラベル50は、例えば、真正品であることが確認されるべき物品に貼り付けるか、或いは、そのような物品に取り付けられるべきタグの基材などの他の物品に貼り付ける。
図8は、図1及び図2に示す回折画像表示体を含んだラベル付き物品の一例を概略的に示す平面図である。このラベル付き物品100は、物品101と回折画像表示体10とを含んでいる。
物品101は、真正品であることが確認されるべき物品である。物品101は、例えば、キャッシュカード、クレジットカード及びパスポートなどの認証媒体又は商品券及び株券などの有価証券媒体である。物品101は、認証媒体及び有価証券媒体以外の物品でもよい。例えば、物品101は、工芸品又は美術品であってもよい。或いは、物品101は、包装体とこれに収容された内容物とを含んだ包装品であってもよい。
回折画像表示体10は、物品101に支持されている。例えば、回折画像表示体10は、物品101に貼り付けられる。この場合、例えば、図4に示す粘着ラベル20又は図7に示す粘着ラベル50を物品101に貼り付けること或いは図5に示す転写箔30を用いることにより、回折画像表示体10を物品101に支持させることができる。
回折画像表示体10は、他の方法で物品101に支持させてもよい。
例えば、物品101が紙を含んでいる場合、この紙の中に回折画像表示体10を埋め込んでもよい。この場合、ラベル付き物品100は、例えば、抄紙の際に繊維の層の間に回折画像表示体10を挟みこみ、その後、必要に応じて紙面への印刷等を行うことにより得られる。なお、潜像の可視化を容易にすべく、紙のうち回折画像表示体10の前面を被覆している部分には開口を設けてもよい。また、紙に埋め込む回折画像表示体10の形状に特に制限はない。例えば、スレッド状の回折画像表示体10を紙に埋め込んでもよい。
回折画像表示体10を含んだタグを物品101に取り付けることにより、回折画像表示体10を物品101に支持させてもよい。物品101へのタグの付け替えが一般ユーザにとって困難であれば、回折画像表示体10は、物品101の真正を確認するのに十分に役立つ。
以下に、本発明の実施例を記載する。
(例1)
本例では、図1及び図2に示す回折画像表示体10を複数製造し、回折格子12a及び12bの構造と光学式の画像読取機が読み取った画像との関係並びに回折格子12a及び12bの構造と画像の視認性との関係を調べた。
具体的には、回折格子12bを構成している格子線の空間周波数及び/又は回折格子12aの格子線に対して回折格子12bの格子線が為す角度が異なる複数の回折画像表示体10を製造した。なお、各回折画像表示体10において、回折格子12aを構成している格子線の空間周波数を1000本/mmとした。そして、各回折画像表示体10が表示する画像を光学式の画像読取機によって読み取らせ、この画像読取機が画像Ia及びIbを別々の画像として読み取るか又は1つの画像として読み取るかを調べた。また、各回折画像表示体10を白色光で照明しながら肉眼で観察し、画像Ia及びIbが別々の画像として見えるか又は1つの画像として見えるかを調べた。その結果を、以下の表に纏める。
Figure 2008256855
なお、表中、「○」印は、画像読取機が画像Ia及びIbを1つの画像として読み取り且つ肉眼で観察した場合に画像Ia及びIbが別々の画像として見えたことを示している。「×」印は、画像読取機が画像Ia及びIbを別々の画像として読み取り且つ肉眼で観察した場合に画像Ia及びIbが別々の画像として見えたことを示している。「△」印は、画像読取機が画像Ia及びIbを1つの画像として読み取り且つ肉眼で観察した場合に画像Ia及びIbが1つの画像として見えたことを示している。
上記表に示すように、回折格子12bを構成している格子線の空間周波数と回折格子12aを構成している格子線の空間周波数との差を大きくすると、肉眼で観察した場合には画像Ia及びIbの判別が容易になる反面、画像読取機は画像Ia及びIbを別々の画像として読み取り可能となった。また、回折格子12bを構成している格子線が回折格子12aを構成している格子線に対して為す角度を大きくすると、肉眼で観察した場合には画像Ia及びIbの判別が容易になる反面、画像読取機は画像Ia及びIbを別々の画像として読み取り可能となった。
本発明の一態様に係る回折画像表示体を概略的に示す平面図。 図1に示す回折画像表示体のII−II線に沿った断面図。 複数の画素をマトリクス状に配列してなる画素構造を有している回折画像表示体の一例を概略的に示す平面図。 図1及び図2に示す回折画像表示体を含んだ粘着ラベルの一例を概略的に示す断面図。 図1及び図2に示す回折画像表示体を含んだ転写箔の一例を概略的に示す断面図。 図1及び図2に示す回折画像表示体を含んだ記録媒体の一例を概略的に示す断面図。 図6の記録媒体を含んだ粘着ラベルの一例を概略的に示す断面図。 図1及び図2に示す回折画像表示体を含んだラベル付き物品の一例を概略的に示す平面図。
符号の説明
10…回折画像表示体、11…基材、12…回折格子形成層、12a…回折格子、12b…回折格子、13…反射層、20…粘着ラベル、21…粘着層、30…転写箔、31…基材、32…剥離保護層、33…粘着層、40…記録媒体、41…紙、50…粘着ラベル、51…粘着層、100…ラベル付き物品、101…物品。

Claims (3)

  1. 互いに隣り合った第1及び第2回折格子を具備し、前記第1及び第2回折格子は、格子線の空間周波数及び/又は格子線の配列方向が互いに異なり、前記空間周波数の差が7本/mm以下であり、前記配列方向の相違が2°以内であり、前記第1回折格子が表示する画像と前記第2回折格子が表示する画像との間の境界を目視により確認可能であることを特徴とする回折画像表示体。
  2. 複数の画素をマトリクス状に配列してなる画素構造を有し、前記複数の画素は、前記第1回折格子を備えた第1画素と、前記第2回折格子を備えると共に前記第1画素と隣り合った第2画素とを含んだことを特徴とする請求項1に記載の回折画像表示体。
  3. 請求項1又は2に記載の回折画像表示体と、これを支持した物品とを具備したことを特徴とするラベル付き物品。
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