JP2007308744A - 温間プレス成形高強度部材及びその製造方法 - Google Patents

温間プレス成形高強度部材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高強度であり、且つ部材成形における寸法精度に優れた温間プレス成形高強度部材及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】引張強度が980MPa以上である高強度鋼板を温間温度域でプレス成形して成る温間プレス成形高強度部材。高強度鋼板が、対数ひずみが1以上である塑性変形性を有する。
温間プレス成形高強度部材の製造方法である。引張強度が980MPa以上の高強度鋼板を用意する工程(1)、高強度鋼板の全部又は一部に対数ひずみが1以上である塑性変形部を形成し、塑性変形部を備えたひずみ保持高強度鋼板を得る工程(2)、及びひずみ保持高強度鋼板を温間温度域でプレス成形して、温間プレス成形高強度部材を得る工程(3)を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、温間プレス成形高強度部材及びその製造方法に係り、更に詳細には、高強度であり、且つ部材成形における寸法精度に優れた温間プレス成形高強度部材及びその製造方法に関する。
従来から、温間プレス成形は自動車用部材の高強度化及び部材成形における寸法精度向上の両立を図る観点から多くの検討がなされている。
例えば、温間プレス成形での成形性を向上させるために、温間温度域における材料強度や降伏強度を室温におけるそれぞれの強度に対して低下させることが提案されている(特許文献1及び2参照。)。
特開2001−234282号公報 特開2003−113442号公報
しかしながら、引張強度が980MPa以上の高強度鋼板においては、温間温度域においても材料強度や降伏強度があまり低下せず、部材の高強度化及び部材成形における寸法精度向上の両立が図りがたいという問題点があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高強度であり、且つ部材成形における寸法精度に優れた温間プレス成形高強度部材及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、引張強度が980MPa以上の高強度鋼板に所定の塑性変形部を形成し、これを温間温度域でプレス成形することなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の温間プレス成形高強度部材は、引張強度が980MPa以上である高強度鋼板を温間温度域でプレス成形して成り、該高強度鋼板が、対数ひずみが1以上である塑性変形性を有することを特徴とする。
また、本発明の温間プレス成形高強度部材の製造方法は、上記本発明の温間プレス成形高強度部材を製造する方法であって、下記の工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする。
(1)引張強度が980MPa以上の高強度鋼板を用意する工程
(2)上記高強度鋼板の全部又は一部に対数ひずみが1以上である塑性変形部を形成し、該塑性変形部を備えたひずみ保持高強度鋼板を得る工程
(3)上記ひずみ保持高強度鋼板を温間温度域でプレス成形して、温間プレス成形高強度部材を得る工程
本発明によれば、引張強度が980MPa以上の高強度鋼板に所定の塑性変形部を形成し、これを温間温度域でプレス成形することなどとしたため、高強度であり、且つ部材成形における寸法精度に優れた温間プレス成形高強度部材及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の温間プレス成形高強度部材について詳細に説明する。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、濃度、含有量などについての「%」は、特記しない限り質量百分率を表すものとする。
上述の如く、本発明の温間プレス成形高強度部材は、引張強度が980MPa以上である高強度鋼板を温間温度域でプレス成形して成るものである。
そして、かかる高強度鋼板が、対数ひずみが1以上である塑性変形性を有する。
このような構成とすることにより、高強度であり、且つ部材成形における寸法精度に優れたものとなる。
ここで、上記塑性変形性は、高強度鋼板の板厚方向に平均的に(全体に)存在していてもよく、高強度鋼板の板表面側に集中して(表面部に)存在していてもよい。
また、本発明においては、その塑性変形性の形成(付与)方法について特に限定されるものではないが、例えば塑性変形性を圧延加工によって形成(付与)することができる。
更に、本発明においては、上述した圧延加工における圧延方向と、当該高強度部材の使用時における入力方向とを実質的に一致させたものであることが望ましい。
このとき、著しく圧延方向に伸長させた結晶組織によって、部材の入力方向に対する強度をより向上させることができる。
また、本発明においては、用いる高強度鋼板として、板厚一定のものを用いてもよいが、厚み分布を有する、即ち板厚が位置により異なるもの(いわゆる差厚鋼板)を用いることもできる。
例えば、厚み分布を部材に要求される強度分布に合わせることにより、部材の高強度化をより的確に図ることができる。
用いる高強度鋼板の板厚は、従来の高強度鋼板と同程度でよく、0.6〜4mmとすればよいが、より高強度であるため、同程度の強度を薄い板厚で得ることができる。
更に、本発明においては、用いる高強度鋼板の表面状態について特に限定されるものではなく、例えばめっき被膜を有するものを用いることもできる。
このようなめっき被膜としては、例えば亜鉛めっきやアルミニウムめっきなどを挙げることができる。
ここで、用いる高強度鋼板について、更に詳細に説明する。
高強度鋼板の一実施形態としては、例えば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、バナジウム(V)、チタン(Ti)又はニオブ(Nb)、及びこれらの任意の組合せに係る元素を含有して成り、基地組織が下部ベイナイト、焼戻し下部ベイナイト又は焼戻しマルテンサイトであり、旧オーステナイト粒径が30μm以下のものを挙げることができる。
このような構成により、引張強度が980MPa以上でありながら、従来の高強度鋼板に対して例えば自動車用部品としての要求を満足するのに十分な成形性を示すものとなる。また、耐遅れ破壊性が向上するという副次的な効果も得られる。
また、高強度鋼板においては、硬質相である下部ベイナイト組織、焼戻し下部ベイナイト又は焼戻しマルテンサイトを素地とすることにより、高強度鋼板の引張強度が980MPa以上になる。より好ましくは、高強度鋼板の引張強度は1180MPa以上であることが良い。
更に、旧オーステナイト粒径は1〜30μmに細粒化できる。旧オーステナイト粒径が30μmを超えると、深絞り性、張出し性、形状凍結性の向上効果が小さいものとなる。また、旧オーステナイト粒径が1μm未満では、機械的性質が劣化し易い上、製造上も困難となり易い。
更にまた、上記旧オーステナイト粒径は3〜10μmにすることが好適である。このときは、深絞り性、張出し性、形状凍結性をより向上させ得るので、当該高強度鋼板を用いて例えば自動車部品を成形するときに要求される成形性を満足させ得る。
また、このような高強度鋼板は、添加成分として、炭素(C)、クロム(Cr)を、C:0.10〜0.40%、Cr:0.01〜3.0%の割合で含有し、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、バナジウム(V)、チタン(Ti)又はニオブ(Nb)、及びこれらの任意の組合せに係るものを、Mo:0.10〜2.0%、W:0.20〜1.5%、V:0.002〜1.0%、Ti:0.002〜1.0%及びNb:0.005〜1.0%の割合で含有し、更に、不純物のリン(P)、硫黄(S)を、P:≦0.02%、S:≦0.01%の割合で含有し、残部は実質的に鉄(Fe)及び不可避的不純物であることが好適である。
このときは、微細な合金炭化物が含有されることにより、成形性を確保しつつ耐遅れ破壊性に優れる高強度鋼板が得られる。
以下に各成分について説明する。
C : Cは強度増加に最も有効な元素である。980MPa以上の強度を得るためには0.1%以上含有することが好適であるが、0.4%を超えると靭性劣化を招き易いことから、0.10〜0.40%含有することが良い。
Cr: Crは焼入れ性向上に有効な元素であるとともにセメンタイト中に固溶して鋼板の強度上昇に有効な元素である。従って、少なくとも0.01%以上含有することが好適である。好ましくは1%以上含有させることが良いが、過剰に添加するとその効果が飽和するとともに靭性が低下してしまうため、上限を3.0%とすることが良い。
Mo: Moは用いる高強度鋼板において重要な元素であり、焼入れ性向上の他、合金炭化物を形成することで微細粒化に有効であると共に、水素の置換にも有効である。しかし、0.10%未満では、合金炭化物の形成が困難になり易い。一方、Moは高価な合金元素であるため、0.1〜2.0%含有することが良い。
なお、成形性を確保しつつ良好な耐遅れ破壊性を確保するために、Mo、W、V、Ti、Nbのうち少なくとも1元素を含有することが好適であるが、W、V、Nb及びTiについても、Moと同様な添加効果を示すことから、上記含有量の上限、下限とすることが良い。
P : Pは粒界強度を低下させるため、極力取り除きたい元素であり、上限を0.02%とすることが良い。
S : Sは粒界強度を低下させるため、極力取り除きたい元素であり、上限を0.01%とすることが良い。
更に、このような高強度鋼板は、添加成分として、銅(Cu)、ニッケル(Ni)のいずれか一方又は双方を、Cu:0.1〜3.0%、Ni:0.1〜3.0%の割合で含有することが良い。
以下に各成分について説明する。
Cu: Cuは強化に有効である上、自身の微細析出は遅れ破壊の向上にも寄与するため、0.1%以上含有することが良い。また、過剰添加は加工性の劣化を招くことから、上限を3.0%とすることが良い。
Ni: Niは鋼板の焼入れ性を高めることにより鋼板の強度を確保できるとともに、耐食性の向上に有効な元素である。0.1%未満では所望の効果が得られず、一方、3.0%を超えると加工性が悪くなることから0.1〜3.0%含有することが良い。
更にまた、このような高強度鋼板は、添加成分として、シリコン(Si)、マンガン(Mn)のいずれか一方又は双方を、Si:0.01〜2.5%、Mn:0.1〜1.0%の割合で含有することが良い。
以下に各成分について説明する。
Si: Siは脱酸及び強度増加に有効な元素である。従って、脱酸材として添加したもので鋼中に残るものも含め、含有量を0.2%以上とすることが良い。但し、過剰な添加は靭性劣化を起す場合があるため、上限を2.5%とすることが良い。
Mn: Mnは、鋼板の強度上昇に有効な元素である。0.1%未満では所望の効果が得られにくい。一方、含有量が多過ぎるとP、Sの共偏析を助長するだけでなく、靭性劣化を起すことがあるため、0.1〜1.0%含有することが良い。
また、このような高強度鋼板は、添加成分として、アルミニウム(Al)を、Al:0.001〜0.1%の割合で含有することが良い。
Al: Alは脱酸のため添加するが、添加量が多過ぎると介在物が増加して加工性が劣化するため、0.001〜0.1%含有することが良い。
次に、本発明の温間プレス成形高強度部材の製造方法について詳細に説明する。
上述の如く、本発明の温間プレス成形高強度部材の製造方法は、上記本発明の温間プレス成形高強度部材を製造する方法であって、下記の工程(1)〜(3)を含む。
(1)引張強度が980MPa以上の高強度鋼板を用意する工程
(2)上記高強度鋼板の全部又は一部に対数ひずみが1以上である塑性変形部を形成し、該塑性変形部を備えたひずみ保持高強度鋼板を得る工程
(3)上記ひずみ保持高強度鋼板を温間温度域でプレス成形して、所望の温間プレス成形高強度部材を得る工程
このような構成とすることにより、高強度であり、且つ部材成形における寸法精度に優れたものを得ることができるが、本発明の温間プレス成形高強度部材は、上記製造方法により作製されたものに限定されるものではない。
以下、各工程毎に更に詳細に説明する。
上記(1)工程においては、上述したような高強度鋼板を用意すればよい。
具体的には、上述した各成分の所期の効果が発揮されるように、熱処理して高強度鋼板を用意すればよく、典型的には、鋼塊を1200℃に加熱し、その後粗圧延にて板厚を調整し、直後に900〜1050℃の温度で仕上げ圧延を開始する。仕上げ圧延の各ロールで圧下及び各ロール間で必要に応じて冷却を行いながら、800〜900℃の温度で仕上げ圧延工程を終了し、直ちに冷却しながら350〜550℃でコイル巻き取りを行なう。
上記(2)工程においては、高強度鋼板の少なくとも一部に対数ひずみが1以上である塑性変形部を形成し、ひずみ保持高強度鋼板を得ることができれば特に形成方法については限定されるものではない。例えば圧延加工により形成してもよい。
上記(3)工程においては、ひずみ保持高強度鋼板を温間温度域でプレス成形し、所望の温間プレス成形高強度部材を得ることができれば特に温間プレス条件について限定されるものではない。温間温度域としては、好ましくは300〜600℃であり、Mo合金炭化物の析出効果を最大化するという観点からは400〜600℃とすることが好ましい。
なお、本発明においては、温間温度域におけるプレス成形時における動的回復効果により、高強度と寸法精度の両立が図られていると考えられる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜10、比較例1及び2)
表1に示す化学組成の高強度鋼板A(引張強度:1280MPa、応力低下度(SD):240MPa、旧オーステナイト粒径:8μm)及び高強度鋼板B(引張強度:1140MPa、応力低下度(SD):190MPa、旧オーステナイト粒径:10μm)を用い(双方とも下部ベイナイトを基地組織とする。)、表2に示す塑性変形性(ひずみ)付与条件、及び表3に示す温間プレス条件などの製造条件により、各例の温間プレス成形高強度部材を作製した。ここで、旧オーステナイト粒径は、基地組織が下部ベイナイトのものについて、JIS G0551に準拠して行い測定した。
なお、表2において、条件1は板厚方向に平均して対数ひずみ1相当となってり、条件2は板厚表面部に特にひずみ集中し、その対数ひずみが1相当となっており、条件3は圧延加工によるひずみ付与を行わないことを示すものである。
また、表3において、温間プレス成形に当たっては、いずれの条件においても、プレス下死点にて、5分間保持し、その間の温度は表3の条件に保った。また、温間プレス成形する温間プレス成形高強度部材は、ハット型形状をしており、その寸法は、高さ:80mm、ポンチ底に当たる底面幅:60mm、フランジ幅:25mmであり、縦壁とポンチ底面とのなす角は93°とした。また、表3に高強度鋼板のひずみ付与方向と成形方向との相対的位置関係を併記する。
Figure 2007308744
Figure 2007308744
Figure 2007308744
[性能評価]
各例の温間プレス成形高強度部材について、成形性評価及び強度向上性評価を行った。得られた試験結果を表4に示す。また、各特性評価は下記の要領で実施した。
(1)成形性評価
温間プレス成形高強度部材の成形性を部品成形形状精度の観点から目視により評価した。表4中の「○」は良好である、「△」は部材形状を選べば良好である、「×」は不良である、ことを示す。
(2)強度向上性評価
初期鋼板強度に対する温間プレス成形後の強度向上効果(部材長手方向の引張強度)をJIS Z2201の5号試験片を用い、JIS Z2241に準拠した引張試験を行い、評価した(図1参照。)。強度向上効果を三段階で評価し、「大」は強度向上効果が大きいこと、「中」は強度向上効果が中程度であること、「小」は強度向上効果が小さいこと、「―」は強度向上効果が認められなかったこと、を示す。
Figure 2007308744
表4に示すように、本発明の範囲に属する実施例1〜10の温間プレス成形高強度部材は、高強度であり、且つ部材成形における寸法精度に優れた温間プレス成形高強度部材となる。つまり、高強度鋼板の板厚方向に全体にわたって平均的に又は表面部に集中させて塑性変形性(ひずみ)を形成(付与)することにより、温間温度域にて強度を維持ないし向上させつつ寸法精度を向上させることができることが分かる。
これに対して、本発明外の比較例1及び2は、十分な寸法精度を有する部材を成形することができないことが分かる。
高強度鋼板Aにおいて顕著な強度向上効果が得られており、現時点においては実施例2〜5が良好な結果をもたらすものと思われる。
これは塑性変形付与により温間成形時に微細な合金炭化物が析出するためと考えられる。
板状試験片(例えば、JIS Z2201に規定される5号試験片や13号試験片)を用いた引張試験による応力‐歪線図を示す模式図である。

Claims (7)

  1. 引張強度が980MPa以上である高強度鋼板を温間温度域でプレス成形して成る温間プレス成形高強度部材であって、
    上記高強度鋼板が、対数ひずみが1以上である塑性変形性を有することを特徴とする温間プレス成形高強度部材。
  2. 上記塑性変形性が、圧延加工によって形成されたことを特徴とする請求項1に記載の温間プレス成形高強度部材。
  3. 上記圧延加工における圧延方向と、当該高強度部材の使用時における入力方向とを実質的に一致させたことを特徴とする請求項2に記載の温間プレス成形高強度部材。
  4. 上記高強度鋼板が、厚み分布を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の温間プレス成形高強度部材。
  5. 上記高強度鋼板が、めっき被膜を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の温間プレス成形高強度部材。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の温間プレス成形高強度部材を製造する方法であって、下記の工程(1)〜(3)
    (1)引張強度が980MPa以上の高強度鋼板を用意する工程、
    (2)上記高強度鋼板の全部又は一部に対数ひずみが1以上である塑性変形部を形成し、該塑性変形部を備えたひずみ保持高強度鋼板を得る工程、
    (3)上記ひずみ保持高強度鋼板を温間温度域でプレス成形して、温間プレス成形高強度部材を得る工程、
    を含むことを特徴とする温間プレス成形高強度部材の製造方法。
  7. 上記工程(2)において、上記塑性変形部を形成するに際し、圧延加工することを特徴とする請求項6に記載の温間プレス成形高強度部材の製造方法。
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