JP2007308023A - 車両の荷室構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】限られた荷室内のスペースを有効に活用することができるようにする。
【解決手段】 車両10の荷室11の側方に立設する側壁部12と、荷室11を仕切る仕切板18,19と、荷室11の側壁部12内に形成された窪みであって荷室11の中央側に向けた開口部を有する収容部23と、収容部23内において荷室11の床面14から所定の高さをもって回動可能に設けられ荷室11の前後方向に延在する第1フック部材25と、該荷室の後面視において該第1フック部材の下端部および上端部を結ぶ仮想線と該車両の鉛直軸線との成す角度(θ1)が鋭角となる位置で該第1フック部材を保持し該使用状態とする保持部とを備えて構成する。
また、上記第1フック部材25は、その一部が収容部23の開口部24から荷室11の中央側へ突出した状態である使用状態と、その全部が収容部23内に収容した状態である収容状態とが選択され得るように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ユーザの利便性を高めた、車両の荷室構造に関するものである。
従来より、車両の荷室内に一般的にラゲッジボードと呼ばれる板状の部品を設け、これにより荷室内を上下方向または前後方向に分割する構造が知られている。なお、このような技術の一例を示す文献としては、以下の特許文献1の技術が挙げられる。
ここで、図18を用いて特許文献1の技術について簡単に説明する。なお、図18は、特許文献1の図9に対応する図である。
この特許文献1の荷室100内においては、図18に示すように、ボード支持部102,103、保持突部104,105が、荷室100の側部を形成するラゲッジサイドトリム101の表面に隆起して形成されている。
特開2005−306361号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているこれらのボード支持部102,103、保持突部104,105が荷室100内に常時突出しており、荷室100内に対する荷物の出し入れの妨げになる場合がある。
また、これらのボード支持部102,103、保持突部104,105のように、荷室100内に突出した部品により、荷室100内の見栄えが低下してしまうという課題もある。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、限られた荷室内のスペースを有効に活用することができる、車両の荷室構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両の荷室構造(請求項1)は、車両の荷室の側方に立設する側壁部と、該荷室を仕切る仕切板と、該荷室の側壁部内に形成された窪みであって該荷室の中央側に向けた開口部を有する収容部と、該収容部内において該荷室の床面から所定の高さをもって回動可能に設けられ該荷室の前後方向に延在し該仕切板を支持する第1フック部材と、該荷室の後面視において該第1フック部材の下端部および該上端部を結ぶ仮想線と該車両の鉛直軸線との成す角度が鋭角となる位置で該第1フック部材を保持し使用状態とする保持部とを備え、該第1フック部材は、その一部が該収容部の該開口部から該荷室の中央側へ突出した状態である該使用状態と、その全部が該収容部内に収容した状態である収容状態とが選択され得ることを特徴としている。
また、請求項2記載の本発明の車両の荷室構造は、請求項1記載の内容において、該仕切板は、該第1フック部材の凸部により下方から保持されている状態で、その上面が該収容部の開口部よりも高い位置となる厚みを有することを特徴としている。
また、請求項3記載の本発明の車両の荷室構造は、請求項1または2に記載の内容において、該仕切板は、該荷室の前側に設けられた前側仕切板と、該荷室において該前側仕切板の後側に設けられた後側仕切板とを有し、該第1フック部材は該使用状態において、該前側仕切板と該後側仕切板とにより該床面を覆う状態で、該前側仕切板と該後側仕切板との少なくとも一部を支持することを特徴としている。
また、請求項4記載の本発明の車両の荷室構造は、請求項1〜3いずれか1項に記載の内容において、該荷室の後壁部において該荷室の床面から所定の高さをもって該回動可能に設けられ、収容状態においては該後壁部内に収容されるとともに、使用状態においては該後壁部から該荷室の中央側へ突出する第2フック部材を備え、該第2フック部材は該仕切板を保持することを特徴としている。
本発明の車両の荷室構造によれば、第1フック部材を回動させて使用状態とし、第1フック部材上に仕切板を配設するという簡易な操作で荷室を上下方向に仕切って利用することができ、他方、第1フック部材を収容状態にするという簡易な操作で、仕切板を荷室の底面に落とし込むことを許容し、荷室内の仕切板上スペースを上下方向に拡張することができるので、限られた荷室内のスペースを有効に活用することができる。
また、荷室の後面視において第1フック部材の下端部および上端部を結ぶ仮想線と該車両の鉛直軸線との成す角度が鋭角となる位置で第1フック部材を保持し使用状態とすることで、仕切板と底面との間のスペースを広くすることを可能としながら、収容部の開口部がユーザによって視認され難くし、荷室内の見栄えを向上させることができる。 また、第1フック部材は、収容状態において、その全部が収容部内に収容されているので、荷室の使い勝手を低下させることが無い。(請求項1)
また、仕切板が第1フック部材に載置されている状態で窪み部の開口部よりも高い位置となる厚みを有しているので、窪み部の開口部を仕切板により隠すことが可能となり、荷室内の見栄えを向上させることができる(請求項2)
また、第1フック部材により、前側仕切板および後側仕切板の双方を下方から水平に支持することができ、他方、前側仕切板および後側仕切板のいずれか一方を凹部に立て掛けることができ、或いは、前側仕切板および後側仕切板の両方を凹部に立て掛けたりすることもできるので、荷室内のスペースを種々の態様で活用することが可能となる。(請求項3)
また、第1フック部材のみならず第2フック部材を使用状態にすることで、仕切板を下方から確実に支持することが可能となり、仕切板上に重量物が載置されることを許容することができる。また、第2フック部材を収納状態にすることで、仕切板を荷室の底面まで落とし込むことを許容することができる。(請求項4)
以下、図面により、本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造について説明すると、図1,図2および図3はそれぞれ車両前方から見た荷室を示す模式的な斜視図であり、また、図4および図5はそれぞれ車両の左後方から見た荷室を示す模式的な斜視図である。
また、図6は側部フックを示す模式的な正面図、図7は側部フックを示す模式的な斜視図、図8は図6の模式的なVIII−VIII断面図、図9は図6の模式的なIX矢視上面図である。
また、図10〜図16は、それぞれ、荷室を主に示す模式的な側面図である。
図1に示すように、車両10の後部には荷室11が形成されている。
この荷室11には、その両側に立設するサイドトリム(側壁部)12が設けられるとともに、その後側にはゲート開口部13が形成されている。
また、この荷室11には、ゲート開口部13の下縁部と荷室床面14(図8や図11などに図示)との間で立設するリアトリム(後壁部)15が設けられている。
また、この開口部13は、図2に示すように、テールゲート16により閉塞することができるようになっている。
そして、この荷室11の前方には、図4に示すように後部座席21が設けられ、図5に示すようにこの後部座席21のシートバック22を立てることで荷室11の前壁とすることができるようになっている。
したがって、この図5に示すように、シートバック22を前方へ倒しこむことで、荷室11のスペースを車両10の前側へ拡張することができるようになっている。
また、この荷室11には、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19が設けられている。これらの前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19は、それぞれ、荷室11を仕切る仕切板である。
また、図10〜図13に示すように、これらの前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19は、それぞれ、水平方向に延在した状態(水平状態)で保持される位置を上下方向に変更できるようになっており、さらに、図14〜図16に示すように、上下方向に延在した状態(垂直状態)で保持できるようになっている。
そして、図4に示すように、右側のサイドトリム12の下部12Aには、車両10の右外方に窪んだ収容部23が形成されている。また、この収容部23には、荷室11と連通した開口部24が形成されている。また、この図4には図示しないが、左側のサイドトリム12の下部12Aにおいても同様に、車両10の左外方に窪んだ収容部23が形成され、この収容部23には荷室11と連通した開口部24が形成されている。
また、この収容部23の内部には側部フック(第1フック部材)25が設けられている。なお、詳しくは後述するが、この側部フック25は、図8中矢印A1で示すように、その一部が収容部23の開口部24から荷室11の中央側へ突出した状態(これを「使用状態」という)と、図8中矢印A2で示すように、その全部が収容部23の開口部24から突出せず収容部23内に収容されている状態(これを「収容状態」という)とのうちいずれか一方の状態となるように選択し得るようになっている。
また、この側部フック25は、図6に示すように、棒状の金属が曲げ加工されることによって一体に形成された部品である。
そして、この側部フック25の前側下端部26および後側下端部27は、それぞれ、ブラケット30,30によって収納部23の下面23Aに対して回動可能に取り付けられている。
また、この側部フック25の前側下端部26および後側下端部27は、ともに、荷室11の床面14から所定の高さ(図6中符号H2参照)に配設されている。
そして、図6に示すように、この側部フック25には、A上端部28A,B上端部28B,C上端部28CおよびD上端部28Dが形成されている。これらのA上端部28A,B上端部28B,C上端部28CおよびD上端部28Dは、それぞれ、車両10の前後方向に水平に延在して形成されている。
また、A上端部28Aの長さLAおよびD上端部28Dの長さLDは、略同じ(LA=LD)に設定されるとともに、B上端部28Bの長さLBおよびC上端部28Cの長さLCは、略同じ(LB=LC)に設定されている。
なお、これらのA上端部28A,B上端部28B,C上端部28CおよびD上端部28Dを、それぞれ区別して表記する必要がない場合は、単に「上端部28」として記載し説明する。
また、後側下端部26,27を基準とした上端部28の高さは、図6中符号H1で示すように、全て等しくなるように設定されている。
そして、A上端部28AおよびB上端部28Bの間と、B上端部28BおよびC上端部28Cの間と、C上端部28CおよびD上端部28Dの間には、それぞれ、前底部29A,中底部29Bおよび後底部29Cが形成されている。なお、これらの前底部29A,中底部29B,後底部29Cは、それぞれ、上端部28よりも下方において前後方向に水平に延在している。
これらのうち、前底部29Aは、A上端部28Aに対して仕切部31A1を介して連続して形成されるとともに、B上端部28Bに対して仕切部31A2を介して連続して形成されている。
また、中底部29Bは、B上端部28Bに対して仕切部31B1を介して連続して形成されるとともに、C上端部28Cに対して仕切部31B2を介して連続して形成されている。
また、後底部29Cは、C上端部28Cに対して仕切部31C1を介して連続して形成されるとともに、D上端部28Dに対して仕切部31C2を介して連続して形成されている。
また、前側下端部26とA上端部28Aとの間には上下方向に延在する前端部26Aが形成されるとともに、後側下端部27とD上端部28Dとの間にも上下方向に延在する後端部27Aが形成されている。
なお、上述の前端部26A,A上端部28Aおよび仕切部31A1により凸形状として形成された部分をA凸部(凸部)41といい、また、仕切部31A2,B上端部28Bおよび仕切部31B1により凸形状として形成された部分をB凸部(凸部)42という。
同様に、仕切部31B2,C上端部28Cおよび仕切部31C1により凸形状として形成された部分をC凸部(凸部)43といい、また、仕切部31C2,D上端部28Dおよび後端部27Aにより凸形状として形成された部分をD凸部(凸部)44という。
他方、仕切部31A1,前底部29Aおよび仕切部31A2により凹形状として形成された部分を前凹部(凹部)45といい、また、仕切部31B1,中底部29Bおよび仕切部31B2により凹形状として形成された部分を中凹部(凹部)46といい、さらに、仕切部31C1,後底部29Cおよび仕切部31C2により凹形状として形成された部分を後凹部(凹部)47という。
また、前底部29A,中底部29B,後底部29Cの各長さLF,LM,LRは、それぞれ略同じ(LF=LM=LR)に設定されている。また、これらの長さLF,LM,LRは、前側および後側ラゲッジボード18,19の各最大板厚T1よりも長くなるように(LF=LM=LR>T1)に設定されている。
なお、これらの前底部29A,中底部29B,後底部29Cを、それぞれ区別して表記する必要がない場合は、単に「底部29」として記載し説明する。
そして、図7に示すように、側部フック25が使用状態になることによって、荷室11の上面図である図9に示すように、A凸部41のA上端部28A,B凸部42のB上端部28B,C凸部43のC上端部28CおよびD凸部44のD上端部28Dが、収容部23の開口部24から荷室11の中央側へ突出するようになっている。
他方、前凹部45の前底部29A,中凹部46の中底部29B,後凹部47の後底部29Cは、使用状態においても、収容部23の開口部24から荷室11の中央側へ突出しない(即ち、収容部23内に収まる)ようになっている。
また、図6に示すように、収容部23の下面23Aには、開口部24に近接した位置において、前隆起部(保持部)32A,中隆起部(保持部)32Bおよび後隆起部(保持部)32Cが形成されている。
また、これらの前隆起部32A,中隆起部32Bおよび後隆起部32Cは、それぞれ、側部フック25の前底部29A,中底部29Bおよび後底部29Cに近接した位置において上方へ隆起して形成されている。
ここで、前隆起部32Aに着目すると、図8に示すように、この前隆起部32Aには、使用状態にある側部フック25の前底部29Aが当接するようになっている。これにより、側部フック25の前側下端部26およびA上端部28Aを結ぶ仮想線L1と、車両の鉛直軸線LVとの成す角度θ1が鋭角(θ1<90度)となる位置で側部フック25を保持し、使用状態を維持することができるようになっている。
なお、図示はしないが、上記の前隆起部32Aと同様に、中隆起部32Bには使用状態にある側部フック25の中底部29Bが当接し、また、後隆起部32Cには使用状態にある側部フック25の後底部29Cが当接するようになっている。
また、収納部23には、収容状態にある側部フックの上端部とフリクションにより係合し、側部フックを収容状態で維持する、突起部(図示略)が形成されている。
また、図3に示すように、荷室11のリアトリム15には、略U字形状に形成された後部フック33が設けられている。
この後部フック33は、図4に示すように、所定の高さで、その基端部33Aがリアトリム15に対して回動可能に接続されており、図5に示すように、その先端部33Bが荷室11の中央側へ倒されることによって、後側ラゲッジボード19の後端部19Aを下方から支持し、後側ラゲッジボード19を上方位置で保持することができるようになっている。
他方、図4に示すように後部フック33の先端部33Bがリアトリム15内に収容されることで、後側ラゲッジボード19を荷室11の床面14にまで落とし込むことを許容し、後側ラゲッジボード19を下方位置とすることができるようになっている。
なお、側部フック25の場合と同様に、この後部フック33についても、その先端部33Bが荷室11の中央側へ突出した状態を「使用状態」といい、また、その先端部33Bがリアトリム15内に収容されている状態を「収容状態」という。
そして、図8に示すように、後側ラゲッジボード19は、上方位置にある場合に、その上面19Bが収容部23の開口部24よりも高い位置となる厚みT2を有して形成されている。
換言すると、後側ラゲッジボード19の厚みT2は、使用状態にある側部フック25の上端部28と開口部24の上端24Bとの間の高さH2よりも大きく(T2>H2)なるように形成されているのである。
本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
まず、図1に示すように、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19を下方位置に配設する場合について説明する。
この場合、車両10のユーザは、左右の側部フック25,25をそれぞれ収容部23,23に収納する。つまり、図8中矢印A2で示すように、使用状態にある側部フック25を回動させ収納状態とする。
また、図5中矢印A3で示すように使用状態にある後部フック33を回動させて、後部フック33を収納状態とする。
これにより、図10に示すように、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19を、荷室11の床面14にまで落とし込み、下方位置で配設することができる。
次に、図11に示すように、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19を上方位置に配設する場合について説明する。なお、ここでは、図1に示すように、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19がともに下方位置に配設されている場合を基準として説明する。
まず、車両10のユーザは、一時的に前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19を荷室11から取り出し、その後、左右の側部フック25,25をそれぞれ収容部23,23から突出させる。つまり、図8中矢印A1で示すように、収容状態にある側部フック25を回動させ使用状態とする。
また、図4中矢印A4で示すように収容状態にある後部フック33を回動させ、図5で示すように使用状態とする。その後、図5に示すように、前側ラゲッジボード18の側端部18Aを使用状態にある側部フック25の上に載置する。また、後側ラゲッジボード19の側端部19Cを使用状態にある側部フック25に載置するとともに、後端部19Aを使用状態にある後部フック33の上に載置する。
これにより、図11に示すように、前側ラゲッジボード18を側部フック25により下方から支持するとともに、後側ラゲッジボード19を側部フック25および後部フック33により下方から支持することで、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19を上方位置で配設することができる。
次に、図3に示すように、前側ラゲッジボード18を上方位置に配設し、後側ラゲッジボード19を下方位置に配設する場合について説明する。なお、ここでも、図1に示すように、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19がともに下方位置にある場合を基準として説明する。
まず、車両10のユーザは、一時的に前側ラゲッジボード18のみを荷室11から取り出し、その後、左右の側部フック25,25をそれぞれ収容部23,23から突出させる。つまり、図8中矢印A1で示すように、収容状態にある側部フック25を回動させ使用状態とする。なお、収納状態にある後部フック33に対しては特に操作をしない。
その後、図12に示すように、前側ラゲッジボード18を使用状態の側部フック25上に載置する。
これにより、前側ラゲッジボード18を側部フック25により下方から支持することで、この前側ラゲッジボード18を上方位置で配設し、他方、後側ラゲッジボード19を荷室11の床面14上に載置することで、後側ラゲッジボード19を下方位置で配設することができる。
次に、図13に示すように、前側ラゲッジボード18を下方位置に配設し、後側ラゲッジボード19を上方位置に配設する場合について説明する。なお、ここでも、図1に示すように、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19がともに下方位置にある場合を基準として説明する。
まず、車両10のユーザは、一時的に後側ラゲッジボード19のみを荷室11から取り出し、その後、左右の側部フック25,25をそれぞれ収容部23,23から突出させる。つまり、図8中矢印A1で示すように、収容状態にある側部フック25を回動させ使用状態とする。
また、図4中矢印A4で示すように、収納状態にある後部フック33を回動させ使用状態とする。
そして、図13に示すように、後側ラゲッジボード19を、使用状態の側部フック25上および使用状態の後部フック33上に載置する。これにより、前側ラゲッジボード18を床面14上に載置しながら、他方、後側ラゲッジボード19を側部フック25および後部フック33上に載置することができる。
次に、図14に示すように、前側ラゲッジボード18を垂直状態で保持するとともに、後側ラゲッジボード19を水平状態で配設する場合について説明する。
なお、ここでも、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19がともに水平状態で下方位置に配設されている場合を基準として説明する。
まず、車両10のユーザは、一時的に前側ラゲッジボード18のみを荷室11から取り出し、その後、左右の側部フック25,25をそれぞれ収容部23,23から突出させる。
そして、図14に示すように、前側ラゲッジボード18を、使用状態の側部フック25のうち、仕切部31B1と仕切部31B2との間(即ち、中凹部46内)に上方から差し込む。
これにより、前側ラゲッジボード18を仕切部31B1と仕切部31B2との間において垂直状態で保持することができ、他方、後側ラゲッジボード19を荷室11の床面14上に載置することができる。
なお、図14中符号A5で示すように、この前側ラゲッジボード18を、仕切部31A1と仕切部31A2との間(即ち、前凹部45内)において垂直状態で保持することもできるし、同様に、図14中符号A6で示すように、仕切部31C1と仕切部31C2との間(即ち、後凹部47内)において垂直状態で保持することもできる。
また、図15に示すように、前側ラゲッジボード18を垂直状態で保持しながら、水平状態の後側ラゲッジボード19を上方位置で配設することもできる。
また、図16に示すように、前側ラゲッジボード18のみならず後側ラゲッジボード19も垂直状態で保持することも可能である。
このように、本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造によれば、荷室11内の前後方向に延在する側部フック25の一部を収容部23から荷室11の中央側へ突出させることで、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19を下方から保持することができる。
つまり、側部フック25を回動させて使用状態とし、この側部フック25上に前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19を配設するという簡易な操作で、荷室11の底面14と前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19間に収納スペースを形成することができる。
他方、側部フック25の全部を収容部23内に収容することで前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19を荷室11の床面14まで落とし込むことができる。
つまり、側部フック25を収容状態にするという簡易な操作で、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19を荷室11の底面14に落とし込み、荷室11内の前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19上のスペースを上下方向に拡張することができる。
また、側部フック25は、収容状態において、その全部が収容部23内に収容されているので、荷室11内の見栄えを向上させることもできる。
また、側部フック25を回動させて使用状態とし、A凸部41,B凸部42およびC凸部43上に前側ラゲッジボード18を配設したり、また、D凸部44上に後側ラゲッジボード19を配設したりする簡易な操作で、荷室11を上下方向に仕切ることができる。
また、前凹部45,中凹部46および後凹部47のいずれかに、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19の少なくとも1つを配設するという簡易な操作で、容易に荷室11を前後方向に任意の位置で仕切ることができる。
また、荷室11の後面視(図8参照)において、側部フック25の下端部26および上端部28を結ぶ仮想線L1と、車両11の鉛直軸線LVとの成す角度θ1が鋭角となる位置で、この側部フック25を保持し使用状態とすることで、側部フック25の上に載置された前側ラゲッジボード18または後側ラゲッジボード19をできるだけ高い位置で保持することができる。
また、前側ラゲッジボード18または後側ラゲッジボード19をできるだけ高い位置で保持することで、これらの前側ラゲッジボード18または後側ラゲッジボード19と荷室11の底面14との間のスペースをできる限り広くすることを可能としながら、且つ、収容部23の開口部24が車両10のユーザによって視認され難くすることが可能となり、荷室11内の見栄えを向上させることができる。
また、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19が、それぞれ、側部フック25に載置されている状態で、収容部23の開口部24よりも高い位置となる厚みT2を有しているので、収容部23の開口部24を前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19により隠すことが可能となり、荷室11内の見栄えを向上させることができる。
また、使用状態とした側部フック25により、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19の双方あるいは一方を水平に支持することができるし、また、前側ラゲッジボード18および後側ラゲッジボード19の双方あるいは一方を垂直に支持することもができるので、荷室11内のスペースを種々の態様で活用することが可能となる。
また、側部フック25のみならず、後部フック33を使用状態にすることで、後側ラゲッジボード19を下方から確実に支持することが可能となり、後側ラゲッジボード19上に重量物が載置されることを許容することができる。
また、側部フック25および後部フック33をともに収納状態にすることで、後側ラゲッジボード19を荷室11の底面14まで落とし込むことが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
図7を用いて説明したように、上述の実施形態においては、前隆起部32A,中隆起部32Bおよび後隆起部32Cに対して、側部フック25の前底部29A,中底部29Bおよび後底部29Cがそれぞれ当接して保持されることで、この側部フック25が使用状態で保持されるようになっている場合について説明したが、このような構成に限るものではない。
例えば、これらの前隆起部32A,中隆起部32Bおよび後隆起部32Cに換えて、図17に示すように、保持金具51を収容部23内に取り付け、側部フック25の前底部29A,中底部29Bおよび後底部29Cがそれぞれ当接して保持されることで、この側部フック25が使用状態で保持されるようにしてもよい。
また、上述の実施形態においては、側部フック25が収容部23内で回動可能に取り付けられ、収容状態と、使用状態とが選択され得る構成について説明したが、例えば、側部フック25をサイドトリム12に固定する構成としてもよい。
本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す模式的な斜視図であって、前側ラゲッジボードおよび後側ラゲッジボードが、ともに、下方位置で水平に配設されている場合を示す。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す模式的な斜視図であって、前側ラゲッジボードおよび後側ラゲッジボードが、ともに、上方位置で水平に配設されている場合を示す。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す模式的な斜視図であって、前側ラゲッジボードが上方位置で水平に配設され、且つ、後側ラゲッジボード下方位置で水平に配設されている場合を示す。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を斜め後方から示す模式的な斜視図であって、前側ラゲッジボードおよび後側ラゲッジボードが、ともに、下方位置で水平に配設されている場合を示す。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を斜め後方から示す模式的な斜視図であって、前側ラゲッジボードおよび後側ラゲッジボードが、ともに、上方位置で水平に配設されている場合を示す。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す、側部フックを主に示す模式的な正面図である。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す、側部フックを主に示す模式的な斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す、図6の模式的なVIII−VIII矢視断面図である。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す、図6の模式的なIX矢視上面図である。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造を示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両の荷室構造の変形例を示す模式的な断面図である。 背景技術を示す模式的な斜視図である。
符号の説明
10 車両
11 荷室
12 サイドトリム(側壁部)
14 底面
15 リアトリム(後壁部)
18 前側フロアボード(仕切板)
19 後側フロアボード(仕切板)
23フック収容部(収容部)
24 開口部
25 側部フック(第1フック部材)
26 前側下端部(下端部)
27 後側下端部(下端部)
32A 前隆起部(保持部)
32B 中隆起部(保持部)
32C 後隆起部(保持部)
33 第2フック部材(後部フック)
41 A凸部(凸部)
42 B凸部(凸部)
43 C凸部(凸部)
44 D凸部(凸部)
45 前凹部(凹部)
46 中凹部(凹部)
47 後凹部(凹部)
1 仮想線
V 車両の鉛直軸線

Claims (4)

  1. 車両の荷室の側方に立設する側壁部と、
    該荷室を仕切る仕切板と、
    該荷室の側壁部内に形成された窪みであって該荷室の中央側に向けた開口部を有する収容部と、
    該収容部内において該荷室の床面から所定の高さをもって回動可能に設けられ該荷室の前後方向に延在し該仕切板を支持する第1フック部材と、
    該荷室の後面視において該第1フック部材の下端部および上端部を結ぶ仮想線と該車両の鉛直軸線との成す角度が鋭角となる位置で該第1フック部材を保持し使用状態とする保持部とを備え、
    該第1フック部材は、
    その一部が該収容部の該開口部から該荷室の中央側へ突出した状態である該使用状態と、
    その全部が該収容部内に収容した状態である収容状態とが選択され得る
    ことを特徴とする、車両の荷室構造。
  2. 該仕切板は、該第1フック部材の凸部により下方から保持されている状態で、その上面が該収容部の開口部よりも高い位置となる厚みを有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の車両の荷室構造。
  3. 該仕切板は、
    該荷室の前側に設けられた前側仕切板と、
    該荷室において該前側仕切板の後側に設けられた後側仕切板とを有し、
    該第1フック部材は該使用状態において、該前側仕切板と該後側仕切板とにより該床面を覆う状態で、該前側仕切板と該後側仕切板との少なくとも一部を支持する
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の車両の荷室構造。
  4. 該荷室の後壁部において該荷室の床面から所定の高さをもって該回動可能に設けられ、収容状態においては該後壁部内に収容されるとともに、使用状態においては該後壁部から該荷室の中央側へ突出する第2フック部材を備え、該第2フック部材は該仕切板を保持する
    ことを特徴とする、請求項1〜3いずれか1項に記載の車両の荷室構造。
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