JP2007307765A - 昇華転写シート - Google Patents

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利和 福井
Akira Hasegawa
昌 長谷川
Yoshiyuki Matsui
善之 松井
Haruka Onishi
遼 大西
Koichi Nakayama
宏一 中山
Motoharu Iwasa
基治 岩佐
Masayoshi Matsuda
正義 松田
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Abstract

【課題】従来の熱転写シートでは、耐熱層の組成を改良して耐熱性を向上させようとすると、走行性が悪くなったり、ヘッドにカスが付着したりし易く、かかる事態を防止するためフィラーを配合するとサーマルヘッドがフィラーで削られて劣化してしまうという問題があった。
【解決手段】基材の一方の面に昇華性染料層を設け、他方の面に耐熱滑性層を設けてなる昇華転写シートにおいて、耐熱滑性層にバインダ樹脂と共に、特定の構造式で表されるホスホニトリル酸フェニルエステル系化合物を含有させて構成した。これにより、ヘッドへのカスの付着やヘッドの劣化を起こすことなく走行性を向上させることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は昇華転写シートに関するものであり、詳しくは転写用の加熱手段であるサーマルヘッドにカスを付着させることがなく、走行性にも優れた昇華転写シートに関する。
従来、熱転写シートの分野では、基材として耐熱性の低いプラスチック薄膜を用いる場合、印画時にスティッキングによりサーマルヘッドにカスが付着して剥離性、スリップ性が低下したり、基材が破損したりしないよう、基材に耐熱性に富む熱硬化性樹脂等からなる耐熱層を形成することが行われている。しかし、これにより耐熱性は向上するが、サーマルヘッドのスリップ性は同時には向上せず、また硬化剤の使用が必要になって製造工程が複雑化してしまう。さらには、基材自体の耐熱性が低いために、充分な硬化皮膜を得るには塗工後に低温度での長期エージングが必要となり、その際に温度管理が不十分であると、シワが発生したり、反対面とブロッキングしたりしてしまうといった問題があった。
この場合、スリップ性を向上させるためには、シリコーンオイル、低融点ワックス、界面活性剤等の低融点滑剤を添加することも考えられるが、その低融点のゆえに熱転写シート巻き取りの際に反対面に移行したり、印画時にサーマルヘッドを汚染したりしてしまうという問題がある。また、フィラーを添加することも考えられるが、フィラーの材料によってはサーマルヘッドを摩耗させてしまうという問題があった。
かかる問題点を解決するために、シリコーン変性ポリウレタン樹脂からなる背面層、ポリシロキサン−ポリアミド系ブロック共重合体からなる耐熱保護層、シリコーン変性ポリイミド樹脂を含む耐熱保護層等を設けることが提案されているが、樹脂自体の耐熱性が低いため高エネルギー印画時にスティッキングしたり、特殊溶媒を使用するため製造性や対環境性が悪化したりするという問題があった。また、ポリアミドイミド樹脂組成物やポリアミドイミド樹脂に潤滑剤を含む耐熱保護層も提案されているが、いずれも耐熱性が未だ不充分で、高エネルギー印画時にヘッドにカスが付着して印画に悪影響を与えるという問題があった。
そこで、かかる問題に対処すべく、特許文献1は基材の一方の面に加熱により溶融または昇華する転写インキ層を設け、サーマルヘッドが接する基材の他方の面に背面層を設けてなる熱転写シートにおいて、該背面層が示差熱分析によるTgが200℃以上であるポリアミドイミド樹脂とポリアミドイミドシリコーン樹脂を特定量混合したものをバインダとし、更にアルキルリン酸エステルの多価金属塩、フィラーを特定量混合した熱転写シートが開示されている。
特開2001−334760号公報
しかし、かかる熱転写シートによれば耐熱性は向上するものの、アルキルリン酸エステルの多価金属塩は一般に融点が低いため、高エネルギー印画時にサーマルヘッドの熱により所望温度より低い温度で溶融して滑り性、走行性が悪くなったり、ヘッドにカスが付着したりし易かった。さらに、リボン状に巻いて高温/高湿環境下で保存するとブロッキングが起き易かった。かかる事態を防止するため、特許文献1ではさらにフィラーを配合してスペーサとしての機能を果たさせているが、タルクのような硬度の高いフィラーを配合しているため、サーマルヘッドがフィラーで削られ劣化してしまうという問題があった。
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、ヘッドへのカスの付着やヘッドの劣化を起こすことがなく、走行性に優れた昇華転写シートを実現することを目的とするものである。
そして、本発明は上記目的を達成するために基材の一方の面に昇華性染料層を設け、他方の面に耐熱滑性層を設けてなる昇華転写シートにおいて、該耐熱滑性層がバインダ樹脂と式(1):
Figure 2007307765
〔式中、nは3または4を表し、2n個のXはそれぞれ独立して式(2):
Figure 2007307765
(式中、X、X、X、X、およびXはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表す)の基を表す〕で表されるホスホニトリル酸フェニルエステル系化合物とを含有するようにしたものである。
本発明においては、バインダ樹脂がポリアミドイミド樹脂とシリコーン変性ポリアミドイミド樹脂との混合物であることが好ましい。
また、本発明においては、耐熱滑性層中のホスホニトリル酸フェニルエステル系化合物の含有量は、耐熱滑性層中のバインダ樹脂100質量部に対して3〜30質量部であることが好ましい。
さらに、本発明においては、耐熱滑性層がアルキルカルボン酸の多価金属塩をさらに含有していることが好ましい。
本発明の昇華転写シートによれば、以下のような作用効果を得ることができる。
1.耐熱滑性層の走行性を良好に保つこと、特に高速印字時において良好に保つことができ、かつサーマルヘッドへのカスの付着を効果的に防止することができる。
2.昇華転写シートをリボン状に巻いて高温、高湿の環境下に保存してもブロッキングを起こすことがない。
3.上記2の効果によりタルク等の硬度の高いフィラーを混合させる必要がなくなるので、フィラー等でヘッドを削ることがなく、ヘッドの劣化を有効に防止することができる。
本発明において、耐熱滑性層中にバインダ樹脂と共に含有される上記式(1)により表されるホスホニトリル酸フェニルエステル系化合物としては、式(3):
Figure 2007307765
(式中、nは3または4である)で表される(株)伏見製薬所製のFP−100(融点:112℃)を好適なものとして挙げることができる。
本発明において、耐熱滑性層中のホスホニトリル酸フェニルエステル系化合物の含有量は、耐熱滑性層中のバインダ樹脂100質量部に対して好ましくは3〜30質量部、より好ましくは5〜20質量部である。3質量部未満であると所望する滑性を得ることができず、印画時の走行性が低下して昇華転写シートにシワが入る等の問題が発生する傾向がある。一方、30質量部を超えると耐熱滑性層の被膜形成能が低下して耐熱滑性層自体の強度が低下し、印画時にサーマルヘッドにカスが付着したり、保存性が低下したりする傾向がある。
本発明において、耐熱滑性層中に含有させるバインダ樹脂としては、昇華転写シートの耐熱滑性層に一般に用いられている公知の種々の樹脂がいずれも使用可能である。例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、これらの変性樹脂、これら樹脂のノイソシアネート等の硬化剤による硬化物、ポリアミドイミド樹脂、シリコーン変性ポリアミドイミド樹脂等を挙げることができる。
これら樹脂の中でも、特に耐熱性が高く、形成する耐熱滑性層の厚さを薄くできるため経済性に優れ、またフィラーの添加を不要にできサーマルヘッドの劣化を確実に防止できることから、ポリアミドイミド樹脂、シリコーン変性ポリアミドイミド樹脂、またはその混合物が最も好ましく用いられる。
これらポリアミドイミド樹脂およびシリコーン変性ポリアミドイミド樹脂としては、適度の耐熱性を与えるものとして、それぞれ示差熱分析により測定されるTgが200℃〜300℃であるものが好ましく用いられる。
本発明において、耐熱滑性層のバインダ樹脂としてのポリアミドイミド樹脂としては、溶融重合法、溶液重合法等いずれの合成法により得られたものも使用することができる。溶液重合法の場合、酸クロリド法、直接重合法、イソシアネート法等の方法で重合できるが、工業的に有利なイソシアネート法の場合、イソホロンジイソシアネートを必須成分とするジイソシアネートの1種以上とジカルボン酸、および/または芳香族多価カルボン酸の1種以上とを有機溶媒中、200℃以下の温度において互いに反応させて得られる。かかるポリアミドイミド樹脂の好適な例としては、特開平8−113647公報および特開平8−244369公報に記載されているものを挙げることができる。
本発明において、耐熱滑性層のバインダ樹脂として使用されるシリコーン変性ポリアミドイミド樹脂の好適な例としては、上記の特開平8−113647公報および特開平8−244369公報にポリアミドイミドシリコーン樹脂として記載されているものを挙げることができる。具体的には、同公報に記載された上記のポリアミドイミド樹脂と、分子量1000〜6000、好ましくは2000〜6000の多官能シリコーン化合物との共重合体または変性体である。ここで、上記ポリアミドイミド樹脂に対して共重合または変性させる多官能シリコーン化合物としては、末端または分子鎖中に水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、酸無水物基、不飽和基のいずれかを有するシリコーン化合物、例えばアミノ基終端ジメチルポリシロキサン、エポキシ基終端ジメチルポリシロキサン、カルボキシル基終端ジメチルポリシロキサン等が好ましく用いられる。該シリコーン化合物の共重合または変性はポリアミドイミド樹脂の合成と同時に行ってもよく、ポリアミドイミド樹脂の合成終了後に行ってもよい。
この場合、変性量はポリアミドイミド樹脂1に対して多官能シリコーン化合物0.01〜0.3であることが好ましい。変性量が少なすぎると膜を形成した場合に十分な滑性を得ることができず、多すぎると耐熱性や膜強度が低下する傾向がある。
また、ポリアミドイミド樹脂とシリコーン変性ポリアミドイミド樹脂との混合物を用いる場合、ポリアミドイミド樹脂:シリコーン変性ポリアミドイミド樹脂の質量比は、5:1〜1:2が好ましく、2:1〜2:3がより好ましい。
本発明においては、耐熱滑性層がアルキルカルボン酸の多価金属塩をさらに含有していることが好ましい。かかるアルキルカルボン酸の多価金属塩としては、式(4):
[化4]


[R−C−O−]

(式中、Rは11個以上の炭素原子を有するアルキル基であり;Mはバリウム、カルシウム、マグネシウム等アルカリ土類金属、亜鉛、アルミニウム、またはリチウムであり;nはMの原子価を表す)で表される化合物が好ましく用いられる。
本発明において、耐熱滑性層中におけるアルキルカルボン酸多価金属塩の含有量は、ホスホニトリル酸フェニルエステル系化合物とアルキルカルボン酸多価金属塩との合計量に対し1〜90質量%、好ましくは10〜50質量%である。添加量が1質量%より少ないと印画時の走行性が低下する傾向がある。一方、添加量が90質量%より多いと耐熱滑性層の被膜形成能が低下して耐熱滑性層自体の強度が低下し、印画時にサーマルヘッドにカスが付着する傾向がある。
(昇華転写シートの作製)
本発明に係る昇華転写シートは以下のようにして作製することができる。
(昇華性染料層の形成)
まず、昇華性染料(色素)、バインダ等からなる組成物を適当な溶媒に分散、溶解させる。
昇華性色素としては、シアン色素としてソルベントブルー63等、マゼンタ色素としてディスパースレッド60等、イエロー色素としてソルベントイエロー162等を使用することができる。
昇華性染料層のバインダとしては、一般にポリビニルブチラール樹脂、セルロース樹脂等が用いられる。
この分散液または溶液を昇華性染料層形成用の塗工液として用い、この塗工液を、基材としての厚さ2.5〜7.0μmのポリエステルフィルムやポリイミドフィルム等の一方の面に0.3〜3.0g/mの塗布量となるようソルベントコーティングすることにより昇華性染料層を形成する。
この時、必要に応じ、昇華性染料層と被記録媒体との熱融着を防止するために、シリコーン樹脂等の融着防止剤をさらに配合してもよい。
また、基材と昇華性染料層との接着を強固にするため、基材の一方の面にあらかじめ接着層を形成した後、その接着層の上に上記の昇華性染料層を設けてもよい。かかる接着層は、ポリウレタン樹脂やポリエステル樹脂のエマルジョンを、塗布量が0.05〜0.20g/mとなるようグラビアコーターやキスコーターを使用して基材に塗工することにより形成することができる。
(耐熱滑性層の形成)
次いで、基材の、昇華性染料層を設けた面と反対側の面に耐熱滑性層を形成する。耐熱滑性層は、バインダ樹脂、ホスホニトリル酸フェニルエステル系化合物等からなる組成物を適当な溶媒に分散、溶解させたものを塗工することにより形成される。
耐熱滑性層用のバインダ樹脂としては、上述したようにブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等を好適なものとして挙げることができるが、特に、示差熱分析により測定した場合約200℃〜300℃のTgを有するポリアミドイミド樹脂とシリコーン変性ポリアミドイミド樹脂との混合物が好ましく用いられる。以下、このポリアミドイミド樹脂とシリコーン変性ポリアミドイミド樹脂との混合物を用いた場合を例にとって耐熱滑性層形成工程を説明する。
まず、示差熱分析で200℃〜300℃のTgを有するポリアミドイミド樹脂とシリコーン変性ポリアミドイミド樹脂、ホスホニトリル酸フェニルエステル系化合物、さらに必要に応じアルキルカルボン酸多価金属塩等を含む組成物を芳香族炭化水素とアルコールとを含む溶剤、例えばトルエンとエタノールとの混合溶剤中に溶解させる。この場合の溶液粘度(B型粘度型で測定)は2〜60ポイズ程度であることが好ましいが、塗布方法や塗布量に応じて溶剤を増減するなどして粘度を調節してもよい。
得られた溶液を、基材の、昇華性染料層を設けたのと反対側の表面上に、塗布量が0.05〜0.5g/mとなるようグラビアコーターやキスコーターを用いて塗工することにより耐熱滑性層を形成することができる。
このようにして作製した本発明にかかる昇華転写シートは、カードプリンタ、ビデオプリンタ等多種多様なプリンタに使用することができる。
本発明をさらに詳細に説明するために以下に実施例を示すが、本発明はそれら実施例によって何ら限定されるものではない。なお、以下の各表中の各成分量は質量部を意味している。
(実施例1〜9)
(昇華転写染料層の形成)
まず、基材としての厚さ6μmのポリエステルフィルムの一方の面にウレタン樹脂(商品名:ネオレッツR−960;楠本化成(株)製)を乾燥時0.1g/mの塗布量となるようにキスコーターを用いて塗工して接着層を形成した。
次いで、接着層の上に、VP規格の面順次仕様のプリントができるように、下記表1に示す組成を有する各昇華性インクをそれぞれ乾燥時1.0g/cmの塗布量となるようにグラビアコーターを用いて塗布し、次いで乾燥して昇華転写染料層を形成した。
Figure 2007307765
(表1中の各名称/記号の意味)
#1:日本化薬(株)製染料;#2:三井化学(株)製染料;
#3:バイエル薬品(株)製染料;#4:クラリアント社製染料;
#5:積水化学工業(株)製ポリビニルブチラール樹脂
(耐熱滑性層の形成)
上記手順で一方の面に昇華転写染料層を形成したポリエステルフィルム基材の反対側の面に、下記表2に示す各組成を有する各塗工液を、グラビアコーターを用いて塗布し、次いで乾燥して耐熱滑性層を形成し、実施例1〜9に係る昇華転写シートを得た。
Figure 2007307765
(表2中の各名称/記号の意味)
#1:東洋紡績(株)製ポリアミドイミドシリコーン樹脂
#2:東洋紡績(株)製ポリアミドイミド樹脂
#3:東洋紡績(株)製ポリアミドイミドシリコーン樹脂
#4:(株)伏見製薬所製ホスホニトリル酸フェニルエステル
#5:日本油脂(株)製アルキルカルボン酸亜鉛
#6:堺化学工業(株)製アルキルカルボン酸リチウム
#7:堺化学(株)製アルキルリン酸エステルのアルミニウム塩(アルミニウムステ
アリルホスフェイト)
(比較例1〜7)
表2に示す各組成を有する各塗工液に代えて下記表3に示す各組成を有する各塗工液を使用した以外は実施例1〜9と同様の手順に従って比較例1〜7に係る昇華転写シートを製作した。
Figure 2007307765
(表3中の各名称/記号の意味)
#1:東洋紡績(株)製ポリアミドイミドシリコーン樹脂
#2:東洋紡績(株)製ポリアミドイミド樹脂
#3:東洋紡績(株)製ポリアミドイミドシリコーン樹脂
#4:伏見製薬所社製ホスホニトリル酸フェニルエステル
#5:日本油脂(株)製アルキルカルボン酸亜鉛(アルキル基としてドデシル基(炭
素数12)を含む)
#6:堺化学工業(株)製アルキルカルボン酸リチウム(アルキル基としてヘプタデ
シル基(炭素数17)を含む)
#7:堺化学(株)製アルキルリン酸エステルのアルミニウム塩(アルミニウムステ
アリルホスフェイト)
#8:日本タルク(株)製微粉タルク
<特性評価>
<保存性評価>
上記実施例1〜9および比較例1〜7で得られた各昇華転写シートをプラスチック製の中空円筒状のコアに巻き取って昇華転写リボンを作製し、60℃、湿度80%の環境下で100時間放置した後、再び解いて昇華転写シートの状態を観察し、以下の評価基準に従って保存性を評価した。
○(良好):ブロッキングは全く発生しなかった。
△(実用可):ブロッキングは発生しなかったが、解く途中で引っかかりを感じた。
×(実用不可):ブロッキングが発生した。
<走行性評価>
上記実施例1〜9および比較例1〜7で得られた各昇華転写シートの昇華転写染料層と、被記録媒体としてのVP規格プリンタ搭載用シート(VPM−P50STB(商品名);SONY製)とを対向させて重ね合わせ、VP規格プリンタ(デジタルカラープリンタDPP−M55(商品名);SONY製)を用い、昇華転写シートの耐熱滑性層側からサーマルヘッドで、ヘッドの印加電圧10V、印字時間4.0msecの条件で加熱して記録を行い、走行状態および印画状態を観察し、以下の評価基準に従って各昇華転写シートの走行性を評価した。
○(良好):良好に走行し、印画も良好であった。
×(不良):走行不良により、シワが発生し、印画にシワによるスジが発生していた。
<対ヘッド付着性/損傷性評価>
上記実施例1〜9および比較例1〜7で得られた各昇華転写シートを用いて、上記走行性評価において行ったのと同様の記録動作を各100回行い、サーマルヘッドの表面の付着物の量ならびに損傷の有無、程度を顕微鏡で観察し、以下の評価基準に従って各昇華転写シートの対ヘッド付着性/損傷性を評価した。
○(良好):付着物の最大厚さが0.2μm未満であり、かつヘッドに目立った損傷が無い。
△(実用可):付着物の最大厚さは0.2μm以上0.4μm未満であるが、ヘッドの損傷は実用上問題のないレベルである。
×(実用不可):付着物の最大厚さが0.4μm以上であるか、またはヘッドに実用上問題のあるレベルの損傷が有る。
<高温時の動摩擦係数評価>
上記実施例1〜9および比較例1〜7で得られた各昇華転写シートにつき、摩擦測定機(HEIDON−14D(商品名);新東科学(株)製)を用い、垂直荷重1kgwをかけた状態で、被対象物として60℃および110℃に加熱したガラス板を用い、ガラス板と耐熱滑性層との動摩擦係数を測定した。
○(良好):0.45未満
△(実用可):0.45以上0.50未満
×(実用不可):0.5以上
以上の各特性評価の結果を下記表4に併せて示す。
Figure 2007307765


Claims (4)

  1. 基材の一方の面に昇華性染料層を設け、他方の面に耐熱滑性層を設けてなる昇華転写シートであって、該耐熱滑性層がバインダ樹脂と式(1):
    Figure 2007307765
    〔式中、nは3または4を表し、2n個のXはそれぞれ独立して式(2):
    Figure 2007307765
    (式中、X、X、X、X、およびXはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表す)の基を表す〕で表されるホスホニトリル酸フェニルエステル系化合物とを含有していることを特徴とする昇華転写シート。
  2. 前記バインダ樹脂が、ポリアミドイミド樹脂とシリコーン変性ポリアミドイミド樹脂との混合物である請求項1記載の昇華転写シート。
  3. 前記耐熱滑性層中の前記ホスホニトリル酸フェニルエステル系化合物の含有量が、前記耐熱滑性層中の前記バインダ樹脂100質量部に対して3〜30質量部である請求項1または2記載の昇華転写シート。
  4. 前記耐熱滑性層がアルキルカルボン酸の多価金属塩をさらに含有している請求項1〜3のいずれか一項に記載の昇華転写シート。
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