JP2007307087A - 身体装着用具 - Google Patents

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Keiji Yoshii
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【課題】所定温度に加熱された水蒸気の発生が可能な蒸気温熱具の取り付けが可能な身体装着用具を提供すること。
【解決手段】身体装着用具10は、所定温度に加熱された水蒸気の発生が可能な蒸気温熱具100の取付手段14f,14r,19を有し、蒸気温熱具100が取り付けられた状態で身体の一部に着用される。取付手段14f,14r,19は、蒸気温熱具100から発生した水蒸気が着用者の身体に直接付与されるように設けられている。身体装着用具10は、その身体に対向する面が、吸水性を有する保温性材料から構成されている。取付手段14f,14r,19は、装着用具10の身体に対向する面に取り付けられている。取付手段14f,14r,19の取付位置は、装着用具10を装着したときに、着用者の腹部に対応する位置及び/又は脊椎に対応する位置である。
【選択図】図2

Description

本発明は、身体に蒸気温熱を与える蒸気温熱具が取付可能な身体装着用具に関する。
身体に温熱を与える温熱体が収容され、身体に着用するタイプの着用具が知られている。例えば、肘、膝、肩、腰等の身体の一部に装着するサポータ本体の所定部位に袋部を設け、その袋部内に温熱体を収納してなる温熱サポータが提案されている(特許文献1参照)。この温熱サポータは、温熱療法の作用とサポータとしての作用を関節の患部に同時に与え、両作用の相乗効果により患部の治療を行えるようにすることを目的としたものである。
また、腕を通して着用するベストタイプの着用具であって、背部に内側部と外側部を挟んで温度保有媒体を収納する収納部を設けたものが提案されている(特許文献2参照)。この着用具では、収納部の内側部を通気性の高い通気材を用いて形成し、収納部の外側部を前記通気材より保温性の高い保温材を用いて形成している。この着用具は、背中に温熱体が当たる不快感を解消することを目的としている。
実開平7−13314号公報 特開2002−317314号公報
前記の各着用具は、水蒸気の発生を伴わない温熱体を収容することを目的とするものである。しかし、水蒸気の発生を伴う蒸気温熱具を収容することは何ら考慮されていないので、前記の各着用具に水蒸気の発生を伴う蒸気温熱具を収容して着用すると、保温効果が十分でないことに起因して、また吸水性が十分でないことに起因して、着用者の身体から生じた汗によって身体が冷えてしまい、逆効果になることがある。
従って本発明の目的は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る身体装着用具を提供することにある。
本発明は、所定温度に加熱された水蒸気の発生が可能な蒸気温熱具の取付手段を有し、該蒸気温熱具が取り付けられた状態で身体の一部に着用される身体装着用具であって、
前記取付手段は、前記蒸気温熱具から発生した水蒸気が着用者の身体に直接付与されるように設けられており、
前記身体装着用具は、その身体に対向する面が、吸水性を有する保温性材料から構成されている身体装着用具を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の身体装着用具に蒸気温熱具を取り付けて装着すると、蒸気温熱具による発汗作用によって着用者の身体から汗が生じる。この場合、本発明の身体装着用具は保温性及び吸水性が十分なので、生じた汗は身体装着用具に吸収され、汗に起因して身体が冷えることが防止される。それによって、心地よく汗をかいたという実感を与えることができる。またリラクゼーション効果を与えることができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には本発明の身体装着用具の一実施形態が示されている。本実施形態の身体装着用具は、それに設けられている取付手段によって蒸気温熱具が該装着用具に取り付けけられた状態で、着用者の身体に装着されるものである。蒸気温熱具は所定温度に加熱された水蒸気を発生させるものである。以下の説明において、水蒸気の発生を伴う熱を蒸気温熱といい、水蒸気の発生を伴わない熱を乾熱という。
図1には、着用される前の展開状態の装着用具10が示されている。同図中、紙面側の面が、装着用具10の装着状態において着用者の身体に対向する面であり、紙面と反対側の面が、装着用具10の装着状態において外方を向く面である。以下の説明においては、着用者の身体に対向する面を内面と呼び、外方を向く面を外面と呼ぶこととする。
装着用具10は長手方向X及び幅方向Yを有する縦長の矩形状をしている一枚の生地から構成されている。長手方向の中央部には、ネックホール11が設けられている。ネックホール11から長手方向の前端縁10fまでの間が前身頃12fとなされている。一方、ネックホール11から長手方向の後端縁10rまでの間が後見頃12rとなされている。
前身頃12fの側縁からは、外方に向かう固定具13fが延出している。固定具13fは、前身頃12fの各側縁から延出している。つまり、固定具13fは一対設けられている。前身頃12fと同様に、後見頃12rにおいても、その側縁から外方に向かう固定具13rが延出している。固定具13rも一対設けられている。
各固定具13f,13rは何れも細長いベルト状の紐からなっている。各固定具13f,13rは、前身頃12f及び後身頃12rに、例えば縫合等の固着手段により取り付けられている。
図2(a)及び(b)には、図1に示す装着用具10の着用状態が示されている。この図から明らかなように、装着用具10は、ネックホール11の位置で幅方向Yに沿って二つ折りされ、該ネックホール11を着用者の頭部に通して装着される。そして着用者の脇腹の位置で、前身頃12fの固定具13fと、後身頃12rの固定具13rとを結わえて、装着用具10を着用者の身体に固定している。
図2(a)及び(b)に示すように、前身頃12fは、着用者の腹部を覆うに足る丈を有している。一方、後身頃12rは、着用者の腰部を覆うに足る丈を有している。更に前身頃12f及び後身頃12rは、着用者の肩部を覆うに足る幅を有している。なお本実施形態においては、前身頃12f及び後身頃12rの丈は同じ長さになっているが、これに限られず一方の丈が他方の丈よりも長くなっていてもよい。また、本実施形態においては、前身頃12f及び後身頃12rそれぞれの幅は一定になっているが、着用者の肩部を十分に覆える限りにおいて、一定の幅を有していなくてもよい。例えば、前身頃12f及び後身頃12rは、着用者の脇腹に対応する部分が括れた形状になっていてもよい。
図1に戻ると、前見頃12f及び後身頃12rの内面には、後述する蒸気温熱具の取付手段14f,14rが設けられている。前身頃12fの取付手段14fは、図2(a)に示すように、装着用具10を装着したときに、着用者の腹部に対応する位置に設けられている。一方、後身頃12rの取付手段14rは、図2(b)に示すように、装着用具10を装着したときに、着用者の脊椎に対応する位置、特に腰部に対応する位置に設けられている。
図3には、図1におけるIII−III線断面図が示されている。図3においては、図中、右側が装着用具10を装着した状態での身体側を示し、左側が装着用具10の外側を示している。取付手段14fは、着用者の肌に近い側に位置する内層部15と、着用者の肌に遠い側に位置する外層部16とを有している。外層部16は、装着用具10の生地の一部になっている。内層部15は水蒸気の透過が可能なシート材から構成されている。一方、外層部16は、例えば水蒸気を実質的に透過しないシート材から構成されている。
図1に示すように、内層部15は縦長の矩形の一枚のシート材から構成されており、その縦方向が、装着用具の幅方向と一致するように外層部16に固定されている。内層部15は、その二つの短辺15aが、縫合線17aに沿って縫合されている。更に二つの長辺のうち、装着用具10の長手方向前端縁10f側に位置する長辺15bが、縫合線17bに沿って縫合されている。更に、内層部15は、二つの短辺15a間の位置において、該内層部15を二分する縫合線17cに沿って縫合されている。このような縫合形態によって、内層部15と外層部16との間には、図3に示すように開口部18aを有する収容部18が二つ形成される(図3では一つのみ図示)。後述する蒸気温熱具は、開口部18aを通じて収容部18内に収容される。開口部18aは、装着用具10の装着状態において、図3に示すように、上側へ向けた開口状態になる。
後述するように、収容部18に収容された状態の蒸気温熱具から発生した水蒸気は、内層部15を透過して着用者の身体に直接付与される。従って、水蒸気の透過を妨げないようにする観点から、内層部15は通気度が十分に高いことが好ましい。水蒸気の透過のしやすさを例えば通気度(JIS P8117)で表した場合、内層部15の通気度(単位:秒)が、測定限界以下の極めて短時間であることが好ましい。そのような通気度を有するシート材としては、例えばメッシュ地などが挙げられる。また、立体編成された編み地、例えばダブルラッセル編み地や、トリコット編み地などを用いることもできる。
一方、収容部18における外層部16は、着用者の肌に遠い側に位置し且つ内層部15よりも水蒸気の透過性が低くなっている。先に述べた通り、外層部16は、装着用具10を構成する生地の一部をなすものである。外層部16は、蒸気温熱具から発生する蒸気温熱を、外部へ逃がさずに且つ内層部15を通じて着用者の身体へ適用することで、装着用具10の内部を保温するための働きを有するものである。この観点から、外層部16は内層部15よりも水蒸気の透過性が低いことが好適である。換言すれば、外層部16は難透湿性であるか、又は透湿性がある場合であっても、その透湿性は、蒸気温熱具から発生する蒸気温熱を外部へ逃がさず、装着用具10の内部を十分に保温し得る程度に低いものであることが好適である。
なお前記の収容部18の構造は、後身頃12rについても同様になっている。
図2(a)及び(b)に示すように、装着用具10はその着用状態において、内層部15と着用者の身体との間に、水蒸気の流通が可能な空間が形成されるような形状となっている。水蒸気の流通が可能な空間が形成されるような形状とは、着用者の身体に密着する形状ではないことをいう。装着用具10は、着用者の上半身に対してゆったりした寸法になっている。これに対して、例えばタイツやサポータのように着用者の身体に密着する着用具は、水蒸気の流通が可能な空間が形成されるような形状にはなっていない。装着用具10が、このような、ゆったりとした寸法になっていることに起因して、蒸気温熱具と着用者の身体との間が適度に隔離されて、水蒸気が身体に安定的にされるようになる。内層部15と着用者の身体との間の空間が小さすぎると、着用者の体圧によっては水蒸気が放出されづらくなる。
冒頭で述べた通り、本実施形態の装着用具10は、矩形状をしている一枚の生地から構成されている。この生地は、その身体に対向する面が、吸水性を有する保温性材料から構成されている。蒸気温熱具が取り付けられた装着用具10を着用すると、該蒸気温熱具から発生した蒸気温熱によって着用者の身体が温められて汗が発生する。発生した汗が着用者の肌に留まっていると、それが気化するときに着用者の肌から熱を奪い、せっかく温められた着用者の身体が冷えてしまうことになる。そこで、装着用具10の身体対向面を、吸水性を有する保温性材料から構成することで、発生した汗を該材料によって素早く吸収させて着用者の身体が冷えることを防止している。更に、装着用具10と、着用者の身体との間の空間の熱が外部に逃げないように保温することでも、着用者の身体が冷えることを防止している。
蒸気の観点から、吸水性を有する保温性材料としては、コットンやレーヨン等の吸水性繊維から構成される嵩高の布地、例えばパイル地を用いることが好ましい。
本実施形態の装着用具10によれば、これに蒸気温熱具を取り付けた状態で着用することで、該蒸気温熱具から発生した蒸気温熱が着用者の身体に直接付与される。蒸気温熱の効果的な付与の観点から、着用者は装着用具10の下には着衣をつけず、装着用具10の内面が、着用者の肌に直接当接するようにすることが好適である。このような使用形態とすることで、蒸気温熱具から発生した蒸気温熱によって着用者の身体が効率的に温められる。また着用者の肌が湿潤する。それによって、例えば蒸しタオルを用いて身体を温めた場合と同様の効果が奏される。しかも蒸しタオルと異なり、本実施形態によれば適度な温度の水蒸気の発生が持続するので、肌を湿潤させるのみならず、蒸気温熱が適用された部位及びその周辺の皮膚温度が上昇し、また全身の皮膚平均温度も上昇する。それによって、発汗が促進されてサウナ浴的な代謝促進の効果が生じる。つまり、身体に負担をかけずに心地よく汗をかき、また血行が促進されるという有利な効果が生じる。また、この効果は、体力が低下している者、例えば高齢者等の介護を要する者向けの代替入浴法としても有効である。高齢者等の入浴には、血圧の上昇や心拍数の増大などが懸念されるが、本実施形態の装着用具10を用いた代替入浴法にはそのようなおそれがない。更に、本実施形態の装着用具10によれば、身体が温まることで脳波(アルファ波)が上昇し、リラクゼーション効果も期待できる。従って、本実施形態の装着用具10は、看護用具として特に有用である。看護とは、病気や怪我をしている者を病院内外で手当てしたり世話したりすることのみならず、寝たきり或いはそれに近い者を病院内外で世話すること、つまり介護することを含む概念である。
その上、蒸気温熱具の取付位置は、先に述べた通り、着用者の腹部及び腰部に対応する位置なので、これらの部位に蒸気温熱が直接付与されることで、便秘が改善され、それに伴う腹痛が緩和される。或いは腰痛が緩和される。
次に、本実施形態の装着用具10に取り付けられる蒸気温熱具の一例について説明する。蒸気温熱具は、所定温度に加熱された水蒸気の発生が可能なものである。蒸気温熱具は、一般に化学エネルギーを利用した発熱によって水蒸気を発生させるものである。例えば被酸化性金属の酸化反応によって生ずる熱を利用して水蒸気を発生させる。図4及び図5には、そのような蒸気温熱具の一例が示されている。
図4及び図5に示す蒸気温熱具100は扁平な矩形状であり、発熱部102及び該発熱部102を収容する収容体103を備えている。収容体103は扁平な袋状のものであり、複数のシート材の周縁を貼り合わせて、内部が空洞の袋状となされている。収容体103は、その一方の側が通気面になっており、該通気面と反対側に位置する面が、該通気面よりも通気性が低い難通気面となっている。「通気面よりも通気性が低い難通気面」とは、(イ)難通気面が通気性を有するが、通気面よりも通気性が低い場合と、(ロ)難通気面が実質的に通気性を有さない場合の双方を包含する。発熱部には、被酸化性金属のほかに水が含まれており、発熱部が酸素と接触して発熱することを利用して、水蒸気を発生させている。水蒸気は、収容体における通気面から外部に放出される。
収容体103は、フィルム103aとフィルム103bとの周縁が互いに接合されて扁平な袋状に形成されている。フィルム103aは透湿性フィルムである。フィルム103bは、フィルム103aよりも透湿性の低い透湿性フィルムであるか、又は難透湿性フィルムである。つまり収容体103においては、一方の側が他方の側よりも透湿性が高くなっている。収容体103における透湿性の高い面を、第1の面104と呼び、それよりも透湿性の低い面を第2の面105と呼ぶ。第1の面104を構成するフィルム103aは、発熱部102から発生した水蒸気を通過させる。しかし、第2の面を構成するフィルム103bは水蒸気を通過させにくい。つまり水蒸気は収容体3の一方の側、即ち第1の面104の側から優先的に多量に外部へ放出される。蒸気温熱具100は、第1の面104の側が、水蒸気を施したい対象物である身体と対向するように用いられる。収容体103におけるフィルム103aの側の透湿度(JIS Z0208、40℃、90%RH)は好ましくは1000〜6000g/(m2・24h)、更に好ましくは2000〜6000g/(m2・24h)である。一方、第2の面105が透湿性を有する場合、その透湿度は、第1の面104の透湿度よりも低いことを条件として、800〜6000g/(m2・24h)、特に1000〜5000g/(m2・24h)であることが好ましい。フィルム103a及びフィルム103bの外側には、蒸気温熱具100の風合いを高める目的で、風合いの良好なシート材料であるエアスルー不織布等の不織布103c,103dが配されている。
収容体103に収容される発熱部102は、被酸化性金属、反応促進剤、電解質及び水を含む発熱シート又は発熱粉体からなる。発熱部102が発熱シートからなる場合には、発熱シートは被酸化性金属、反応促進剤、繊維状物、電解質及び水を含む繊維シートから構成されていることが好ましい。つまり、発熱シートは、被酸化性金属、反応促進剤、繊維状物及び電解質を含む繊維シートが含水状態となっているものであることが好ましい。特に、発熱シートは、被酸化性金属、反応促進剤及び繊維状物を含有する成形シートに、電解質水溶液を含有させて構成されていることが好ましい。発熱シートとしては、湿式抄造により得られたシート状物や、発熱粉体を紙等で挟持してなる積層体等が挙げられる。そのような発熱シートは、例えば本出願人の先の出願に係る特開2003−102761号公報に記載の湿式抄造法や、ダイコーターを用いたエクストルージョン法を用いて製造することができる。一方、発熱部102が発熱粉体からなる場合には、発熱粉体は被酸化性金属、反応促進剤、保水剤、電解質及び水を含んで構成されていることが好ましい。発熱シート及び発熱粉体のうち、温度分布を均一化する事が容易であり、また、被酸化性金属の担持能力が優れている点から、発熱シートを用いることが好ましい。
蒸気温熱具100は、その使用前は、その全体が酸素バリア性を有する包装材(図示せず)によって包装されて、発熱部102が空気中の酸素と接触しないようになされている。酸素バリア性の材料としては、例えばその酸素透過係数(ASTM D3985)が10cm3・mm/(m2・d・MPa)以下、特に2cm3・mm/(m2・d・MPa)以下であるようなものが好ましい。具体的にはエチレン−ビニルアルコール共重合体やポリアクリロニトリル等のフィルム、又はそのようなフィルムにセラミック若しくはアルミニウム等を蒸着したフィルムが挙げられる。包装材から取り出された蒸気温熱具100は、装着用具10の収容部18内に収容される。
蒸気温熱具100においては、該蒸気温熱具100を包装材から取り出して空気(酸素)と接触してから発熱温度がピークに達するまでの時間、つまり発熱温度の立ち上がり時間が重要である。立ち上がり時間が長すぎると、蒸気温熱具100が温まるまでの間に、使用者に冷感を与えてしまうことがある。また、立ち上がり時間に加えて、水蒸気発生の持続時間も重要である。持続時間が短すぎると、肌を十分に湿潤させにくいことがある。
これらの観点から、蒸気温熱具100は、空気(酸素)と接触してから比較的短時間で、その発熱温度がピークに到達するように構成されている。具体的には、蒸気温熱具100は、空気(酸素)との接触開始から30分以内に、好ましくは10分以内にピークに到達することが好ましい。例えば、発熱開始から所定時間経過するまでは温度が素早く上昇し、ピーク温度に到達した後は温度が徐々に低下し、その後はほぼ一定の発熱温度で推移するという発熱プロファイルを有することが好ましい。蒸気温熱具100がピーク温度に到達した後に、該蒸気温熱具100を使用者の肌に適用することで、使用者に”ハッとした温感”を与えることができる。これによって交感神経優位から副交感神経優位となり、使用者にリラックス感を与える。その後はこの皮膚表面温度が持続し、使用者に心地よい温感を与えることができる。蒸気温熱具100のピーク温度到達時間は次のようにして測定される。酸素バリア性を有する包材を開封し、蒸気温熱具100を取り出し、直ちに第1の面中央部表面に温度センサー(LT−ST08−12;グラム社製)を取り付け、温度ユニット(LT−HM4;グラム社製)にて記録する。測定は、大気下(開放系)で行う。
蒸気温熱具100は、空気(酸素)と接触してから比較的短時間で、肌を十分に湿潤させ得るような量及び/又は温度の水蒸気が発生するように構成されている。且つ蒸気温熱具100は、肌を十分に湿潤させ得る温度状態が数分ないし数十分維持されるように構成されている。具体的には、蒸気温熱具100は、その水蒸気発生量が、空気(酸素)との接触開始から10分後までの積算発生量でみたときに、1〜100mg/cm2、特に5〜50mg/cm2であることが好ましい。水蒸気発生量は、以下の方法で測定される。例えば、直方体の密閉容器を用意する。この密閉容器にはその一つの面に、蒸気温熱具100と同形状の穴が開いている。蒸気温熱具100を、その水蒸気発生面と密閉容器の穴とが一致するように、密閉容器に配置する。密閉容器から空気が漏れ出ないように蒸気温熱具100と密閉容器の接触部をテープ等で密封する。密閉容器内にファンを設置し、容器内の空気を攪拌しておく。この状態下に容器内部の湿度を湿度センサーにて計測する。そして以下の式より水蒸気発生面から発生した蒸気量を算出する。ここで、eは水蒸気圧(Pa)、esは飽和水蒸気圧(Pa:JIS Z8806より引用)、Tは温度(℃:乾球温度)である。
相対湿度U(%RH)=(e/es)×100
絶対湿度D(g/m3)=(0.794×10-2×e)/(1+0.00366T)
=(0.794×10-2×U×es)/〔100×(1+0.00366T)〕
密閉容器容積P(m3)=0.49×0.36×0.285
発生水蒸気量 M=(D―D0)×P
0はテスト開始時密閉容器内絶対湿度である。
上述したピーク温度到達時間及び水蒸気の積算発生量を達成するためには、発熱部102における被酸化性金属と水との比率が重量である。具体的には、被酸化性金属/水が重量比で0.1〜10、好ましくは0.5〜8にすることがピーク温度到達時間及び水蒸気の積算発生量を達成する観点で重要であることが本発明者の検討の結果判明した。
発熱部102が発熱シートからなる場合、該発熱シートは60〜90重量%の被酸化性金属、5〜25重量%の反応促進剤及び5〜35重量%の繊維状物を含む成形シートに、該成形シート100重量部に対して、1〜15重量%の電解質を含む電解質水溶液が30〜80重量部含有されて構成されていることが好ましい。一方、発熱部102が発熱粉体からなる場合、該発熱粉体は、30〜80重量%の被酸化性金属、1〜25重量%の反応促進剤、3〜25重量%の保水剤、0.3〜12重量%の電解質、20〜60重量%の水から構成されていることが好ましい。発熱シートや発熱粉体を構成する各種材料としては、当該技術分野において通常用いられているものと同様のものを用いることができる。また、特開2003−102761号公報に記載の材料を用いることもできる。
次に、本発明の別の実施形態を、図6を参照しながら説明する。本実施形態に関し特に説明しない点については、先の実施形態についての説明が適宜適用される。また、図6において図1ないし図3と同じ部材には同じ符号を付してある。
図6に示す実施形態の装着用具10は、着用者の少なくとも腹部及び腰部を覆うに足る丈を有するガウン形状をしている。装着用具10の内面の幅方向中央部には、面ファスナのフック部材又はループ部材からなる取付手段19が、装着用具10の縦方向に延びるように取り付けられている。取付手段19は、細幅の帯状であり、等間隔で三本取り付けられている。取付手段19の取付位置は、装着用具10を着用したときに、着用者の脊椎に対応する位置である。取付手段19は、蒸気温熱具(図示せず)と係合可能になっている。この取付手段19によって、縦長の蒸気温熱具(図示せず)が、装着用具10の襟の部分から裾の部分にわたり取り付けられる。
装着用具10の両前のうち、左前の内面には、先の実施形態の装着用具に設けられていた取付手段と同様の取付手段である収容部18が設けられている。収容部18内には蒸気温熱具(図示せず)が収容される。収容部18の取付位置は、装着用具10を着用したときに、着用者の腹部に対応する位置である。蒸気温熱具から発生する蒸気温熱を着用者の身体に直接付与するために、本実施形態の装着用具10は、左前に装着される。
本実施形態の装着用具10に蒸気温熱具を取り付けて着用すると、着用者の腹部に蒸気温熱が付与される。また着用者の背中の脊椎に沿って蒸気温熱が付与される。特に、背中に関しては、着用者の頸椎近傍から腰椎近傍の広い部位にわたって蒸気温熱が付与される。その結果、全身浴と同様の発汗作用やリラクゼーション効果が期待できる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば図1ないし図3に示す実施形態における固定具13f,13rは互いに結わえることで装着用具10を着用者の身体に固定するものであったが、これに代えて、面ファスナのループ部材とフック部材とから固定具13f,13rを構成してもよい。或いは、固定具13f,13rの一方に穴を開けておき、他方にバックルを取り付けてもよい。
また図6に示す実施形態においては、装着具10の左前の内側に収容部18が設けられていたが、これに代えて右前の内側に収容部を設けてもよい。或いは、それらの両方に収容部を設け、着用者の好みに応じて何れか一方の収容部に蒸気温熱具を収容するようにしてもよい。
更に、前記の各実施形態においては、蒸気温熱具の取付手段が、着用者の腹部に対応する位置及び脊椎に対応する位置の二箇所に設けられていたが、これに代えて、これらの位置のうちの何れか一方の位置にのみ取付手段を設けてもよい。
図1は、本発明の身体装着用具の一実施形態を示す展開図である。 図2(a)及び(b)は、本発明の身体装着用具を装着した状態を示す図である。 図3は、図1におけるIII−III線断面図である。 図4は、本発明の身体装着用具に取り付けられる蒸気温熱具を示す斜視図である。 図5は、図4におけるV−V線断面図である。 図6は、本発明の身体装着用具の他の実施形態を示す斜視図である。
符号の説明
10 身体装着用具
11 ネックホール
12f 前身頃
12r 後身頃
13f,13r 固定具
14f,14r 取付手段
15 内層部
16 外層部
18 収容部
18a 開口部
19 取付手段

Claims (8)

  1. 所定温度に加熱された水蒸気の発生が可能な蒸気温熱具の取付手段を有し、該蒸気温熱具が取り付けられた状態で身体の一部に着用される身体装着用具であって、
    前記取付手段は、前記蒸気温熱具から発生した水蒸気が着用者の身体に直接付与されるように設けられており、
    前記身体装着用具は、その身体に対向する面が、吸水性を有する保温性材料から構成されている身体装着用具。
  2. 展開状態において縦長の形状を有し、長手方向の中央部にネックホールが設けられており、該ネックホールから長手方向の前後端縁までの間がそれぞれ前身頃及び後見頃となされている請求項1記載の身体装着用具。
  3. 前記前身頃が着用者の腹部を覆うに足る丈を有していると共に、前記後身頃が着用者の肩部を覆うに足る丈を有している請求項2記載の身体装着用具。
  4. 着用者の少なくとも腹部及び腰部を覆うに足る丈を有するガウン形状をしている請求項1記載の身体装着用具。
  5. 前記取付手段が前記蒸気温熱具の収容部からなり、該収容部は、着用者の肌に近い側に位置し且つ水蒸気の透過が可能な内層部と、着用者の肌に遠い側に位置し且つ該内層部よりも水蒸気の透過性が低い外層部とを有し、前記蒸気温熱具が、該外層部及び該内層部間に保持収容される請求項1ないし4の何れかに記載の身体装着用具。
  6. 前記取付手段が、前記蒸気温熱具と係合可能な面ファスナのフック部材又はループ部材からなる請求項1ないし4の何れかに記載の身体装着用具。
  7. 前記取付手段が、前記装着用具の身体に対向する面に取り付けられており、該取付手段の取付位置は、前記装着用具を装着したときに、着用者の腹部に対応する位置及び/又は脊椎に対応する位置である請求項1ないし6の何れかに記載の身体装着用具。
  8. 吸水性を有する前記保温性材料が、吸水性繊維のパイル地からなる請求項1ないし7の何れかに記載の身体装着用具。
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