JP2007303039A - 難燃塗工紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃焼時の有毒ガスの発生がなく、優れた難燃効果を持ちながら、優れた印刷適性を有した難燃塗工紙の提供。
【解決手段】 この課題は、単層で又は多層で抄造された坪量40〜250g/m2原紙に、無機系化合物およびリンおよび/または窒素含有の有機系化合物からなるノンハロゲン系難燃剤を用いて、原紙への含浸量が6g/m2(乾燥質量)以上となるように含浸処理を行い、その含浸処理した紙基材の片面又は両面に無機顔料及びバインダーを主体とした塗布層を片面当り5g/m2(乾燥質量)以上設けた塗工紙であり、かつ、該塗工紙がUL規格においてUL94V-0及び/又はUL94VTM-0であることを特徴とする難燃塗工紙によって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、美術出版、図鑑、絵本、パンフレット、カタログ、ポスター、カレンダー、書籍、地図、ラベル、各種宣伝広告媒体、各種カード、壁紙スクリーン等に使用することのできる印刷適性を持った難燃塗工紙に関する。
難燃剤により難燃処理された基紙の片面若しくは両面に無機顔料及びバインダーを主とする塗布層が、片面につき5g/m2以上30g/m2未満の範囲の量で設けられてなるビニル壁紙裏打ち用難燃紙に関する技術がある(特許文献1参照)。無機顔料とセルロース繊維を配合した基紙の片面若しくは両面に、無機顔料を主体とする塗工層が設けられ無機質分として全体の80質量%以上である不燃紙に関する技術がある(特許文献2参照。)。平均粒子径の異なる水酸化アルミニウムの少なくとも2種以上を混合して湿式抄紙した水酸化アルミニウム含有率40〜60質量%の原紙に、難燃性組成物を原紙当たり5〜10質量%塗布したことを特徴とするビニル壁紙裏打ち用難燃紙に関する技術がある(特許文献3参照)。壁紙用基材と、少なくとも一方の面に無機充填剤を主体とする塗工層が設けられた塗工紙とを積層した化粧シートにおいて、前記塗工紙に少なくとも凹凸模様が形成されていることを特徴とする化粧シートに関する技術がある(特許文献4参照)。ノンハロゲン含窒素有機リン化合物、及びこの化合物が配合されてなる難燃性樹脂組成物に関し、優れた難燃性を示すものの発煙性や燃焼時の有毒ガスの発生などの原因となるハロゲンを含有しないノンハロゲン含窒素有機リン化合物及びこの化合物が配合されてなる難燃性樹脂組成物に関する技術がある(特許文献5参照)。
特公平6−41680号公報 特開平3−260196号公報 特開平4−50400号公報 特開2002−86659号公報 特開2001−354684号公報
以上に述べた従来の難燃塗工紙等は壁紙用途が主体であり、印刷適性および難燃性に優れ、壁紙分野以外の用途に用いられるものではなかた。
本発明の課題は、加工の容易な紙を主体とした難燃塗工紙を対象とし、燃焼時の有毒ガスの発生がなく、優れた難燃効果を持ちながら、優れた印刷適性を有した難燃塗工紙を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題に着目し、難燃剤を含浸した原紙の片面又は両面に印刷適性のある塗工層を塗布するという検討を重ね、上記課題を解決しようとするものである。
すなわち本発明は、単層で又は多層で抄造された坪量 40〜250g/m2原紙に、無機系化合物およびリンおよび/または窒素含有の有機系化合物からなるノンハロゲン系難燃剤を用いて、原紙への含浸量が6g/m2(乾燥質量)以上となるように含浸処理を行い、その含浸処理した紙基材の片面又は両面に無機顔料及びバインダーを主体とした塗布層を片面当り5g/m2(乾燥質量)以上設けた塗工紙であり、かつ、該塗工紙がUL規格においてUL94V-0及び/又はUL94VTM-0としたものである。
また、本発明の有利な一つの実施態様は、無機顔料及びバインダーを主体とした前記塗布層中において、バインダー100質量%に対し、5〜100質量%のノンハロゲン系難燃剤を配合したものである。
本発明のもう一つの有利な実施態様は、前記原紙中に、ポリオレフィン系合成パルプ、ポリエステル繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、ビニロン繊維の群からなる有機合成繊維及びガラス繊維、炭素繊維の群からなる無機繊維のいずれかの繊維を少なくとも1種類配合したものである。
原紙へのノンハロゲン系難燃剤の含浸量が6g/m2(乾燥質量)以上であることによって塗工紙に難燃性が付与され、紙基材の片面又は両面に無機顔料及びバインダーを主体とした塗布層を片面当り5g/m2(乾燥質量)以上設けることによって塗工紙に優れた印刷適性がもたらされる。更に難燃剤としてノンハロゲン系難燃剤が使用されているために、ハロゲン系難燃剤を使用する場合に燃焼時に問題となるダイオキシン等の有害物質の発生がない。
また、前記塗布層中において、バインダー100質量%に対し、5〜100質量%のノンハロゲン系難燃剤を配合することによって、塗工紙の難燃性が更に高められる。
さらに、原紙中に、ポリオレフィン系合成パルプ、ポリエステル繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、ビニロン繊維の群からなる有機合成繊維及びガラス繊維、炭素繊維の群からなる無機繊維のいずれかの繊維を少なくとも1種類配合することによって、難燃性塗工紙の紙力および/または寸法安定性が増強される。
上述したように、本発明の難燃塗工紙は、無機系化合物およびリンおよび/または窒素含有の有機系化合物からなるノンハロゲン系難燃剤を用いて難燃処理された原紙の片面又は両面に無機顔料及びバインダーを主体とした塗料を塗布することによって、従来の一般的な難燃塗工紙に比べて、燃焼によるダイオキシン等の有害物を発生することなく、優れた難燃性と優れた印刷適性を兼ね備えている。
以下、本発明について説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されない。
本発明は、無機系化合物およびリンおよび/または窒素含有の有機系化合物からなるノンハロゲン系難燃剤により難燃処理された原紙の片面又は両面に無機顔料及びバインダーを主体とした塗布層を設けた難燃塗工紙である。
本発明の難燃塗工紙を構成する材料、該難燃塗工紙の構成要素及びその製法について項分けして説明する。
本発明で、難燃塗工紙に用いる含浸用原紙を抄造するために使用する製紙用パルプは、特に制限はなく、通常の製紙で使用されるものは、どれでも使用することができる。例えば針葉樹未晒クラフトパルプ(N−UKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(N−BKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(L−BKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(N−BSP)等の木材パルプを主材とし、麻、木綿、藁パルプ、ケナフ等の非木材パルプも使用できる。木材パルプについては、均一な含浸性を得る点で広葉樹パルプよりも針葉樹パルプを使用する方が有利である。
上記パルプの他にも、紙力増強および/または寸法安定性のために、ポリオレフィン系合成パルプ、ポリエステル繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、ビニロン繊維の群からなる有機合成繊維及びガラス繊維、炭素繊維の群からなる無機繊維の中から各種の繊維を少なくとも1種類併用することも可能である。
紙料中には内添サイズ剤、紙力剤、填料、硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、歩留り向上剤、染料、蛍光染料等が適宜用いられる。
内添サイズ剤としては、アルキルケテンダイマー(AKD)、アルケニル無水琥珀酸(ASA)、中性ロジン、酸性ロジン等が適宜用いられる。
紙力剤としては、澱粉、変性澱粉、ポリアクリルアミド等が適宜用いられる。
填料としては、炭酸カルシウム、タルク、クレー、二酸化チタン等が適宜用いられる。
歩留り向上剤としては、コロイダルシリカ、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン等が適宜用いられる。
本発明で前記原紙の含浸に用いる難燃剤としては、臭素、塩素などのハロゲン化合物からなる難燃剤は、燃焼条件によってはダイオキシン等の有害物を発生する可能性がある為、ノンハロゲン系難燃剤が使用される。ノンハロゲン系難燃剤としては、無機系化合物およびリンおよび/または窒素含有の有機系化合物である一般に市販されているものであり、例えば水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、三酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、亜リン酸アルミニウム等の金属酸化物、ホウ酸、ホウ酸亜鉛などのホウ素系化合物等の無機化合物、ポリリン酸、ポリリン酸アンモニウム、アミノ基変性リン酸エステル、又は水酸基含有リン酸エステル等のリン系化合物、メラミン又はメラミンシアヌレート化合物、メラミンリン酸塩、メラミンボレート等のメラミン系誘導体、グアニジン若しくはスルファミン酸グアニジン、リン酸グアニジン等のグアニジン系誘導体などのリンおよび/または窒素含有の有機系化合物 が挙げられるがこれら例示化合物に限定されるものではない。これらのノンハロゲン系難燃性化合物は、単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
本発明で塗布層用の塗料に添加してもよい難燃剤は、臭素、塩素などのハロゲン化合物からなる難燃剤では燃焼条件によってはダイオキシン等の有害物を発生する可能性があるので、ノンハロゲン系難燃剤であるのが好ましい。この場合に使用されるノンハロゲン系難燃剤も、原紙の含浸に用いる難燃剤として例示した種類のものである。
本発明で使用する塗料用顔料としては、軽質炭酸カルシウムの他、白色顔料として従来公知の顔料が用いられる。例えば、重質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、デラミネーテッドクレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、コロイダルシリカのような白色無機顔料、及びスチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂のような有機顔料などが挙げられる。これらの顔料は、必要に応じて1種以上を適宜選択して使用することができる。
本発明で使用する塗料用接着剤としては、塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体とポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成接着剤、及びカゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類、並びに酸化澱粉、カチオン化澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉等のエーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類、更にカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体等の接着剤1種類以上を適宜選択して使用される。これらの接着剤は、通常、顔料100質量部当たり5〜100質量部、好ましくは5〜50質量部、より好ましくは5〜25質量部(乾燥質量)程度の範囲で使用される。
本発明で使用する塗料用助剤としては、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤等、通常の塗工紙用顔料に配合される各種助剤が適宜使用される。
難燃塗工紙に用いる含浸用原紙の製法は、特に限定されるものでなく、公知の抄紙機、すなわち長網、丸網、ハイブリッドフォーマー、ギャップフォーマー等を用いて単層で又は多層で抄造し、プレス工程、乾燥工程を経て通常40〜250g/m2程度の該原紙を作成する。抄紙方法は、特に限定されず酸性紙、中性紙又はアルカリ性紙のいずれであってもよい。
前記原紙への難燃剤の含浸はオンマシンサイズプレス装置又は含浸コーターで行われるがこれらに限定されるものではない。これらの含浸量は、6〜30g/m2、好ましくは10〜20g/m2である。含浸量が6g/m2未満であると難燃化効果が不十分となり、30g/m2を超えると使用量にみあうそれ以上の効果が期待できず、経済的に不利である。
本発明では、前記のような塗工組成物の塗料を紙基材上へ塗布するには公知のコーター、例えばパイプコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、ショートドウェルコーター、カーテンコーター、ダイコーター、グラビアコーター、チャンプレックスコーター等から選ばれたコーターを用いて、オフマシンコーター又はオンマシンコーターで、単層若しくは多層に分けて塗布される。塗料の液性からはエアーナイフコーター、カーテンコーター、ロッドコーター等が好ましく、更に好ましくはエアーナイフコーターである。
本発明の含浸用原紙に難燃剤を含浸させた紙基材上に設ける塗布層は、該紙基材の片面又は両面に、単層若しくは二層以上設けることも可能である。塗布層の塗布量は、片面当たり5g/m2以上30g/m2(乾燥質量)未満が好ましく、より好ましくは8g/m2〜25g/m2(乾燥質量)、特に好ましくは10〜20g/m2(乾燥質量)である。塗布量が5g/m2未満だと絶対量が少ないので塗布層が紙表面の全面を均一に覆うことができないため、一般印刷においてインキ受理均一性を悪化 させる。30g/m2以上では、生産性、コスト的に好ましくない。
ここで、顔料塗布層中には難燃剤を適宜配合することもできる。塗布層中の難燃剤配合量は、塗布層中のバインダー100質量%(乾燥質量)に対し、5〜100質量%(乾燥質量)が好ましく、より好ましくは8〜70質量%(乾燥質量)である。難燃剤配合が100質量%を超えると、印刷適性が阻害され、また5質量%未満であると難燃効果が十分に発揮されない。
塗布後の乾燥方式は特に限定されるものではなく、以下の乾燥方式、すなわち熱風乾燥、赤外乾燥、常温乾燥、凍結乾燥等が挙げられるが、その乾燥効率から赤外乾燥、熱風乾燥が好ましい。
また、平滑性向上、及び印刷品質向上等のため、上述の手法で得られた塗工紙を、表面処理することができる。表面処理方法としては、スーパーカレンダー、マシンカレンダー、ソフトニップカレンダー等、公知の表面処理装置を用いることができる。
[実施例]
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「部」及び「%」は特に断らない限り「質量部」及び「質量%」を示す。
<原紙の作成>
原料は、N−BKP 71部、L−BKP 29部とからなるカナダ標準濾水度(以下、「CSF」と略す。) 400mlのパルプスラリーに、タルク(商品名:太平高白タルク、太平タルク社製)を対パルプ9%、二酸化チタン(商品名:B−101、日本タルク社製)を対パルプ1%、硫酸バンド(テクノ北越社製)を対パルプ2%添加し、90.7g/m2の原紙を抄造し、本発明の含浸用原紙を得た。
上記原紙坪量90.7g/m2、厚さ0.161mm、密度0.56g/cm)を用いて、水で30%濃度に希釈したピロガード F−400N(無機及び有機リン系・窒素系化合物のノンハロゲン系難燃剤含浸液:50%濃度品、第一工業製薬社製)を含浸コーターにて含浸量(乾燥質量)が12.9g/m2になるように含浸後、エアドライヤーで熱風乾燥し、難燃剤を含浸させた紙基材を得た。その後、該紙基材に下記組成の顔料塗布層用塗料をエアーナイフコーターにて塗布量が10g/m2(乾燥質量)になるように片面塗布後、エアドライヤーにて熱風乾燥し、本発明の難燃塗工紙を得た。
<顔料塗布層用塗料の調製>
カオリン(商品名:UW−90、エンゲルハード社製)20部、炭酸カルシウム(商品名:Brilliant−15、白石工業社製)80部を使用、そこに分散剤として、ポリカルボン酸ナトリウム塩(商品名:SDA−40N、40%濃度品、ソマール社製)0.1部、水72.3部を添加し、カウレス分散機で58.0%の顔料スラリーを調製した。この顔料スラリーにアクリル系ラテックス(商品名:ポリトロンF2212、48%濃度品、旭化成社製)30部、澱粉(商品名:MS4600、10%濃度品、日本食品加工社製)3部、耐水化剤(商品名:SPI−102A、45%濃度品、住友化学社製)0.005部、消泡剤(商品名:AF−1、25%濃度品、日信化学工業社製)0.001部を添加、攪拌・分散し、さらに水を添加し、固形分濃度が45%の塗料を得た。
実施例1において含浸量が6.9g/m2(乾燥質量)になるように含浸した以外は実施例1と同様にして本発明の難燃塗工紙を得た。
実施例1において含浸量が15.9g/m2(乾燥質量)になるように含浸した以外は実施例1と同様にして本発明の難燃塗工紙を得た。
実施例1において含浸量が19.5g/m2(乾燥質量)になるように含浸した以外は実施例1と同様にして本発明の難燃塗工紙を得た。
<原紙の作成>
原料は、N−BKP 38部、L−BKP 54部、ポリエステル繊維 8部とからなるCSF 560mlのパルプスラリーに、紙力増強剤(商品名:WS4020、星光PMC社製)を対パルプ 1.1%、硫酸バンド(テクノ北越社製)を対パルプ0.43%添加し、100g/m2の原紙を抄造し、本発明の含浸用原紙を得た以外は実施例1と同様にして本発明の難燃塗工紙を得た。
実施例1において顔料塗布層用塗料をエアーナイフコーターにて片面当たりの塗布量が10g/m2(乾燥質量)になるように両面塗布した以外は実施例1と同様にして本発明の難燃塗工紙を得た。
実施例5において塗布層中のバインダー100部に対してAPA−100(亜リン酸アルミ二ウムのノンハロゲン系難燃剤:100%粉体品、太平化学産業社製)を50部(乾燥質量)配合した以外は実施例5と同様にして本発明の難燃塗工紙を得た。
実施例5において塗布層中のバインダー100部に対してKD−425(ポリリン酸系化合物のノンハロゲン系難燃剤:25%濃度品、高松油脂社製)を10部(乾燥質量)配合し、含浸量が19.5g/m2(乾燥質量)になるように含浸した以外は実施例5と同様にして本発明の難燃塗工紙を得た。
(比較例1)
実施例1において含浸用原紙(坪量 90.7g/m2、厚さ 0.161mm、密度 0.56g/cm)に難燃剤を含浸させずに顔料塗布層用難燃剤不含塗料を塗布した以外は実施例1と同様にして塗工紙を得た。
(比較例2)
実施例1において含浸量が4g/m2(乾燥質量)になるように含浸した以外は実施例1と同様
にして塗工紙を得た。
(比較例3)
実施例1において顔料塗布層用塗料を塗布しない以外は実施例1と同様にして難燃紙を得た。
(比較例4)
実施例1において顔料塗布層用塗料を塗布量が3g/m2(乾燥質量)になるように塗布した以外は実施例1と同様にして塗工紙を得た。
(比較例5)
実施例7において含浸用原紙に難燃剤を含浸せずに塗布層中のバインダー100部に対してKD−425(ポリリン酸系化合物のノンハロゲン系難燃剤:25%濃度品、高松油脂社製)を10部(乾燥質量)配合した顔料塗布層用塗料を10g/m2(乾燥質量)塗布した以外は実施例7と同様にして塗工紙を得た。
(比較例6)
比較例5において顔料塗布層用塗料を両面に、片面10g/m2(乾燥質量)ずつ塗布した以外は比較例5と同様にして塗工紙を得た。
(比較例7)
実施例1においてT−XP152(ノンハロゲン系難燃剤:30%濃度品、星光PMC(株)社製、スチレン系ポリマー)を含浸コーターにて含浸量が6.9g/m2(乾燥質量)になるように含浸した以外は実施例1と同様にして塗工紙を得た。
[難燃塗工紙の物性評価]
このようにして得られた難燃紙も含めた難燃塗工紙において、難燃性を含めた物性の評価は、23℃、50%RH調湿後、以下の方法に準拠して行い、評価結果を表1に示した。
坪量:JIS P 8124:1998「紙及び板紙−坪量測定方法」。
厚さ、密度:JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」。
難燃性試験:安全規格 UL(Underwriters Laboratories Inc.)94「Tests for Flammability of Plastic Materials for Parts in Devices and Appliances, fifth edition, (Edition Date October 29, 1996)」垂直燃焼試験(V-0〜V-2)、薄手材料垂直燃焼試験(VTM-0〜VTM-2)。
印刷強度:RI印刷試験機((株)明製作所)を用い、特殊インキ(SMXタックグレード10;東洋インキ社製)を用い塗工面及び難燃紙の非塗工面に印刷し、印刷面のピック状態を目視で評価した。○:ピック無し、ピック極めて少ない、△:ピックが散見し実用に絶えず、×:ピックが非常に多く実用に耐えない。
インキ受理ムラ:RI印刷試験機を用い、塗工紙及び難燃紙の表(F(フェルト))面についてプロセスインキ(ジオスG:大日本インキ化学工業社製)黄を印刷後、紅を印刷し、トラッピングの均一性を目視で評価した。○:均一、△:ややムラがあり実用に絶えず、×:ムラが顕著で実用に耐えない。
Figure 2007303039
表1の結果及び実施例から明らかなように、本発明の実施形態によれば、単層で又は多層で抄造された坪量40〜250g/m2含浸用原紙に、無機系化合物およびリンおよび/または窒素含有の有機系化合物からなるノンハロゲン系難燃剤を6g/m2以上含浸処理した紙基材の片面又は両面に、無機顔料及びバインダーを主体とした塗布層を5g/m2以上設けることによって、燃焼によるダイオキシン等の有害物を発生することなく、優れた難燃性と優れた印刷適性を兼ね備えた効果が得られることがわかる。

Claims (3)

  1. 単層で又は多層で抄造された坪量40〜250g/m2原紙に、無機系化合物およびリンおよび/または窒素含有の有機系化合物からなるノンハロゲン系難燃剤を用いて、原紙への含浸量が6g/m2(乾燥質量)以上となるように含浸処理を行い、その含浸処理した紙基材の片面又は両面に無機顔料及びバインダーを主体とした塗布層を片面当り5g/m2(乾燥質量)以上設けた塗工紙であり、かつ、該塗工紙がUL規格においてUL94V-0及び/又はUL94VTM-0であることを特徴とする難燃塗工紙。
  2. 前記無機顔料及びバインダーを主体とした塗布層中において、バインダー100質量%に対し、5〜100質量%のノンハロゲン系難燃剤が配合されていることを特徴とする請求項1記載の難燃塗工紙。
  3. 前記原紙中に、ポリオレフィン系合成パルプ、ポリエステル繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、ビニロン繊維の群からなる有機合成繊維及びガラス繊維、炭素繊維の群からなる無機繊維のいずれかの繊維が少なくとも1種類配合されていることを特徴とする請求項1又は2記載の難燃塗工紙。
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