JP2007302141A - 車両用可倒式シート装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性が良好で構造を簡素化できる車両用可倒式シート装置の提供。
【解決手段】ロック解除機構70が単一の操作部材71を備えており、操作部材71の操作量によってヘッドレスト格納ロック機構60のロック単独またはヘッドレスト格納ロック機構60およびシートバック可倒ロック機構(50)の両方のロックを解除する。そのため、操作部材71の操作量が所定量未満の場合に、ヘッドレスト格納ロック機構60のロックのみを解除し、操作部材70の操作量が所定量以上の場合に、ヘッドレスト格納ロック機構60およびシートバック可倒機構(50)の両方のロックを解除することができる。この結果、単一の操作部材71の操作量を調整することで、ヘッドレスト格納ロック機構60のロックのみを解除したり、ヘッドレスト格納ロック機構60およびシートバック可倒ロック機構(50)の両方のロックを解除することができ、操作性が極めて良好となる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両用可倒式シート装置に関する。
実公平5−45544号公報は、ヘッドレストのロックとシートバックのロックを同時に解除するロックノブと、シートバックのロックを解除することなくヘッドレストのロックのみを単独で解除するロック解除用押しボタンと、を有する車両用可倒式シート装置を開示している。
しかし、従来の車両用可倒式シート装置にはつぎの問題点がある。
ロックノブとロック解除用押しボタンとの2つの操作部材が設けられているので、操作性が悪い。また、2つの操作部材が設けられているので、構造が複雑になりロック解除機構が大型化しスペース上不利である。
実公平5−45544号公報
本発明の第1の目的は、従来に比べて操作性が良好な車両用可倒式シート装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、従来に比べて構造を簡素化できる車両用可倒式シート装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) シートクッションと、
前記シートクッションに対して起立したシートバック通常使用位置と該シートバック通常使用位置から車両前方に倒れた倒れ位置とに可動なシートバックと、
前記シートバックに対して、前記シートバック通常使用位置にある前記シートバックの上部から上方に延びるヘッドレスト通常使用位置と該ヘッドレスト通常使用位置から前方に回動した前方格納位置とに、回動可能なヘッドレストと、
前記シートバックを前記シートバック通常使用位置にロックするシートバック可倒ロック機構と、
前記ヘッドレストを前記ヘッドレスト通常使用位置にロックするヘッドレスト格納ロック機構と、
前記シートバックに配置される単一の操作部材を備え、該操作部材の操作量によって前記ヘッドレスト格納ロック機構のロック単独または前記ヘッドレスト格納ロック機構および前記シートバック可倒ロック機構の両方のロックを解除するロック解除機構と、
を有する車両用可倒式シート装置。
(2) 前記シートバック可倒ロック機構は、前記シートバックに設けられるフックと、前記シートクッションまたは車ボデーに設けられ前記フックが係脱可能なフック受け部材と、を備えており、
前記ヘッドレスト格納ロック機構は、前記ヘッドレストに設けられるヘッドレスト側フック受け部と、前記シートバックまたは該シートバックに取付けられる部材に設けられ前記ヘッドレスト側フック受け部に係脱可能なヘッドレスト固定用フック部と、を備えている、(1)記載の車両用可倒式シート装置。
(3) 前記ロック解除機構は、前記操作部材の動きを前記フックに伝達する伝達部材を備えており、
前記ロック解除機構の前記操作部材は、前記シートバックに回動可能に取付けられる回動軸部と、該回動軸部から一側に延びる第1のアーム部と、前記回動軸部から他側に延びる第2のアーム部と、を備えており、
前記第1のアーム部に、前記ヘッドレスト格納ロック機構の前記ヘッドレスト固定用フック部が一体的に設けられており、
前記第2のアーム部に、前記伝達部材が所定の遊びを有して連結されている、(2)記載の車両用可倒式シート装置。
(4) 前記ロック解除機構の操作部材は、該操作部材が操作されていないときに前記シートバックの背面に略面一になるように設定されている(1)記載の車両用可倒式シート装置。
(5) 前記ロック解除機構の前記操作部材は、前記シートバック通常使用位置にある前記シートバックの上部に設定されている(1)記載の車両用可倒式シート装置。
(6) 前記操作部材は前記シートバックに設けられる凹部に配置されており、
前記シートバックには、前記操作部材の前記シートバックに対する操作量を制限するストッパが一体的に設けられている、(1)または(4)または(5)記載の車両用可倒式シート装置。
(7) 前記ヘッドレストは前記シートバックに回動可能に支持される軸部を備えており、該軸部は前記ヘッドレスト格納ロック機構が設けられる位置とは異なる位置に配置されている、(2)記載の車両用可倒式シート装置。
(8) 前記軸部と前記ヘッドレスト側フック受け部とは同一の部材に設けられている(7)記載の車両用可倒式シート装置。
上記(1)の車両用可倒式シート装置では、ロック解除機構が単一の操作部材を備えており、操作部材の操作量によってヘッドレスト格納ロック機構のロック単独またはヘッドレスト格納ロック機構およびシートバック可倒ロック機構の両方のロックを解除するため、操作部材の操作量が所定量未満の場合に、ヘッドレスト格納ロック機構のロックのみを解除し、操作部材の操作量が所定量以上の場合に、ヘッドレスト格納ロック機構およびシートバック可倒機構の両方のロックを解除することができる。この結果、単一の操作部材の操作量を調整することで、ヘッドレスト格納ロック機構のロックのみを解除したり、ヘッドレスト格納ロック機構およびシートバック可倒ロック機構の両方のロックを解除することができ、操作性が極めて良好となる。
また、単一の操作部材が設けられているだけなので、2つの操作部材が設けられている場合に比べて、構造を簡素化できロック解除機構を小型化できスペース上有利である。
上記(2)の車両用可倒式シート装置では、シートバック可倒ロック機構もヘッドレスト格納ロック機構もフック構造を用いているため、シートバック可倒ロック機構とヘッドレスト格納ロック機構とロック解除機構の構造を簡素化できる。
上記(3)の車両用可倒式シート装置では、操作部材の第1のアーム部にヘッドレスト固定用フック部が一体的に設けられており、操作部材の第2のアーム部に伝達部材が遊びを有して連結されているため、操作部材の操作量が所定量未満の場合、ヘッドレスト固定用フック部は回動するが、伝達部材は動かない。そのため、操作部材の操作量が所定量未満の場合、ヘッドレスト固定用フック部が回動してヘッドレスト格納ロック機構のロックは解除されるが、シートバック可倒ロック機構のロックは所定の遊び(無効ストローク)の存在により伝達部材が動かないため解除されない。したがって、簡単な構成によって、ヘッドレスト格納ロック機構のロック単独を、またはヘッドレスト格納ロック機構のロックおよびシートバック可倒ロック機構のロックの両方を、選択的に解除することができる。
上記(4)の車両用可倒式シート装置では、操作部材がシートバックの背面に設定されているため、車両後方からの操作が可能である。また、操作部材がシートバックの背面に略面一になるように設定されているため、シートバックが倒れ位置に位置するときに操作部材の出っ張りがなく、見栄えがよい。
上記(5)の車両用可倒式シート装置では、操作部材がシートバックの上部に設定されているため、車両後方、車両前方のどちらからでも操作可能である。
上記(6)の車両用可倒式シート装置では、操作部材がシートバックに設けられる凹部に配置されているため、操作部材を操作していないときに操作部材がシートバックから車室内に出っ張ることを防止できる。また、シートバックに操作部材の操作量を制限するストッパが一体的に設けられているため、ストッパがシートバックと別体の場合に比べて、構造を簡素化でき、また部品点数を削減できる。
上記(7)の車両用可倒式シート装置では、ヘッドレストの軸部がヘッドレスト格納ロック機構が設けられる位置とは異なる位置に配置されているため、ヘッドレストの軸部とヘッドレスト格納ロック機構の位置は離れている。そのため、ヘッドレストの軸部を小型化できる。その結果、ヘッドレストの軸部をヘッドレスト内に位置させることができる。したがって、ヘッドレストステーを設けてヘッドレストの軸部をシートバックに設ける場合と異なり、シートバックにヘッドレストステーの回動のためのスリットは不要である。
上記(8)の車両用可倒式シート装置では、ヘッドレストの軸部とヘッドレスト側フック受け部とは同一の部材に設けられているため、ヘッドレストの軸部とヘッドレスト側フック受け部とが別部材に設けられる場合に比べて、部品点数を削減できる。
図1〜図6は、本発明実施例1の車両用可倒式シート装置を示しており、図7、図8は、本発明実施例2の車両用可倒式シート装置を示している。ただし、図5、図6は、本発明実施例2にも適用可能である。
本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する部分には、本発明実施例1と本発明実施例2にわたって同じ符号を付してある。
まず、本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する部分を、たとえば図1〜図6を参照して、説明する。
本発明実施例の車両用可倒式シート装置10は、図1に示すように、シートクッション20と、シートバック30と、ヘッドレスト40と、図4、図5に示すように、シートバック可倒ロック機構50と、ヘッドレスト格納ロック機構60と、ロック解除機構70と、を有する。
シートクッション20は、車両のリヤシートのシートクッションである。シートクッション20は、車のボデー80に対して車両前後方向にスライド可能とされていてもよく、ボデー80に対して固定されていてもよい。
シートバック30は、図1〜図3に示すように、シートクッション20またはボデー80に回動可能に取付けられている。シートバック30は、シートクッション20に対して、シートバック20に対して起立したシートバック通常使用位置30aと、シートバック通常使用位置30aから車両前方に倒れシートクッション20に重なる倒れ位置30bとに、可動とされている。
シートバック30は、図4に示すように、シートバック本体31と、ベゼル32と、軸部支持部33と、を有する。
ベゼル32は、シートバック本体31に対して固定されている。ベゼル32は、シートバック本体31に一体に形成されていてもよく、シートバック本体31と別体に形成されてシートバック本体31に固定して取付けられていてもよい。ベゼル32には、ロック解除機構70の操作部材71が配置される凹部(周囲に比べて凹んでいればよく単なる段差部を含む意味である)32aが形成されている。凹部32aは、シートバック本体31の「肩」に設けられている。なお、「肩」は、シートバック通常使用位置30aにあるシートバック本体31の、背面の上端部であってもよく上部(上面)であってもよい。ベゼル32の壁の一部は、ロック解除機構70の操作部材71を所定量回動させたときに操作部材71が当たり操作部材71のシートバック30に対する操作量を制限する、ストッパ32bになっている。
軸部支持部33は、シートバック本体31またはベゼル32に設けられている。軸部支持部33は、軸部支持部33が設けられる部材に、一体に形成されていてもよく別体に形成されて固定して取付けられていてもよい。軸部支持部33は、シートバック通常使用位置30aにあるシートバック本体31の上部から上方にヘッドレスト40内まで延びている。軸部支持部33は、ヘッドレスト40の回動の軸部(ヒンジ)43を車両左右方向と直交する方向に回動可能に支持する。
ヘッドレスト40は、シートバック30に回動可能に取付けられる。ヘッドレスト40は、シートバック30に対して、シートバック通常使用位置30aにあるシートバック30の上部から上方に延びるヘッドレスト通常使用位置40aとヘッドレスト通常使用位置40aから前方に回動した(倒れた)前方格納位置40bとに、回動可能とされている。ヘッドレスト40は、ヘッドレスト通常使用位置40aから前方格納位置40bに、図示略の付勢部材により回動付勢されていてもよい。
ヘッドレスト40は、ヘッドレスト本体41と、枠状部材42と、軸部43と、を備える。
枠状部材42は、ヘッドレスト本体41に固定して取付けられている。枠状部材42の形状は、図6に示すように、上面視で略四角形である。枠状部材42の形状は、側面視で車両後方側端部が下方に折り曲げられたL字状である。枠状部材42の車両後方側端部は、図4に示すように、後述のヘッドレスト格納ロック機構60のヘッドレスト固定用フック部62に接近する方向に折り曲げられており、その先端部はヘッドレスト本体41の外側に位置する。
軸部43は、シートバック30がシートバック通常使用位置30aにありヘッドレスト40がヘッドレスト通常使用位置40aにあるときの、枠状部材42の車両前方側で車両左右方向に延びる一辺からなる。軸部43は、シートバック30がシートバック通常使用位置30aにありヘッドレスト40がヘッドレスト通常使用位置40aにあるときの、ヘッドレスト40の車両前後方向前側部分に位置している。
シートバック可倒ロック機構50はシートバック30をシートバック通常使用位置30aにロックする。
シートバック可倒ロック機構50は、図5に示すように、シートバック30に設けられるフック51と、シートクッション20またはボデー80(図示例ではボデー80)に設けられフック51が係脱可能なフック受け部材(ストライカ)52と、を備える。
フック51は、シートバック30内に位置する。フック51は、シートバック30に回動可能に取付けられている。フック51は、シートバック30に対して、軸部51aまわりに回動可能である。フック51は、シートバック30がシートバック通常使用位置30aに位置するとき、フック受け部52に係脱可能である。フック51は、シートバック30に対して、フック受け部52に係合する方向に、図示略の付勢部材により回動付勢されている。
フック受け部材52は、シートクッション20またはボデー80に(図示例ではボデー80に)固定して取付けられている。フック受け部材52は、シートクッション20またはボデー80からシートバック通常使用位置30aに位置するシートバック30の内部まで延びて設けられている。
ヘッドレスト格納ロック機構60は、ヘッドレスト40をシートバック30に対してヘッドレスト通常使用位置40aにロックする。
ヘッドレスト格納ロック機構60は、図4に示すように、ヘッドレスト40に設けられるヘッドレスト側フック受け部(ストライカ)61と、ヘッドレスト側フック受け部61に係脱可能なヘッドレスト固定用フック部62と、を備える。
ヘッドレスト側フック受け部61は、シートバック30がシートバック通常使用位置30aにありヘッドレスト40がヘッドレスト通常使用位置40aにあるときの、ヘッドレスト40の車両前後方向後側部分に位置している。ヘッドレスト側フック受け部61は、シートバック30がシートバック通常使用位置30aにありヘッドレスト40がヘッドレスト通常使用位置40aにあるときの、枠状部材42の車両後方側で車両左右方向に延びる一辺からなる。
ヘッドレスト側フック受け部61が枠状部材42の車両後方側で車両左右方向に延びる一辺からなり、軸部43が枠状部材42の車両前方側で車両左右方向に延びる一辺からなるため、ヘッドレスト側フック受け部61と軸部43とは車両左右方向から見て異なる位置(離れた位置)に配置される(スペースを隔てて配置される)。
ヘッドレスト固定用フック部62は、シートバック30またはシートバック30に取付けられる操作部材71に設けられる。本発明図示例では操作部材71に設けられる場合を示しており、以下、操作部材71に設けられる場合を説明する。
ヘッドレスト固定用フック部62は、操作部材71に固定されている。ヘッドレスト固定用フック部62は、操作部材71と別体に形成されて操作部材71に固定して取付けられていてもよいが、部品点数削減のため操作部材71に一体に形成されていることが望ましい。
ロック解除機構70は、操作部材71の操作量によって、ヘッドレスト格納ロック機構60のロック単独またはヘッドレスト格納ロック機構60およびシートバック可倒ロック機構50の両方のロックを解除する。
ロック解除機構70は、単一の操作部材71と、操作部材71の動きをフック51に伝達する伝達部材72と、を備える。
操作部材71は、たとえば樹脂製である。操作部材71は、凹部32aに配置されている。操作部材71が凹部32aに配置されるため、操作部材71は、凹部32aがシートバック本体31の背面の上端部に設けられている場合にはシートバック本体31の背面の上端部に設けられ、凹部32aがシートバック本体31の上面に設けられている場合にはシートバック本体31の上面に設けられる。
操作部材71は、操作部(ノブ)71aと、シートバック30に回動可能に取付けられる回動軸部71bと、回動軸部71bから一側に延びる第1のアーム部71cと、回動軸部71bから他側に延びる第2のアーム部71dと、を備える。
操作部材71の回動軸芯は車両左右方向に延びている。第1のアーム部71cの回動軸部71b側と反対側の端部(延び方向先端部)に、ヘッドレスト固定用フック部62が設けられる。操作部材71は、ヘッドレスト固定用フック部62がヘッドレストフック受け部61に係合する方向に(操作部材71が凹部32a内に入り込む方向に)、図示略の付勢部材により回動付勢されている。
第2のアーム部71dの形状は、車両左右方向から見て回動軸部71bから離れるにつれて車両前後方向長さが大となる扇形状である。
第2のアーム部71dの回動軸部71b側と反対側の端部(延び方向先端部)には、長孔71eが形成されている。長孔71eは、回動軸部71bを中心とする弧状に延びている。
伝達部材72は、ケーブルからなる。伝達部材72は、アウターケーブル72aと、インナーケーブル72bと、を備える。
アウターケーブル72aの、操作部材71側のエンド部72cは、ベゼル32に固定して取付けられている。
アウターケーブル72aの、操作部材71側と反対側のエンド部72dは、図5に示すように、シートバック本体31に固定して取付けられている。
インナーケーブル72bの、操作部材71側のエンド部72eは、図4に示すように、長孔71eに入り込んでおり、長孔71eの長手方向に移動可能とされている。エンド部72eが長孔71e内に入り込んでおり長孔71eの長手方向に移動可能とされているため、伝達部材72は第2のアーム部71dに所定の遊び(無効ストローク)を有して連結される。
インナーケーブル72bの、操作部材71側と反対側のエンド部72fは、図5に示すように、フック51に連結されている。
ここで、本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する部分の作動を説明する。
通常の使用位置(図1)から、操作部材71をシートバック30から引き上げる方向(図1の回転方向X)に操作すると、まず操作位置(a)点でヘッドレスト格納ロック機構60のロックが解除されてヘッドレスト40が回転可能になり(図2)、さらに操作を続けると操作位置(b)点でシートバック可倒ロック機構50のロックが解除されてシートバック30が回転可能になる(図3)。すなわち、ヘッドレスト40の格納操作のみを実施したければ(a)点までの操作をすればよく、シートバック30の可倒操作をしたければ、さらに(b)点までの操作をすればよい。初めから一気に可倒操作をする場合、(b)点まで一度に操作すれば、自動的に格納操作もできることになる。
その作動の詳細を説明する。
シートバック30がシートバック通常使用位置30aにありヘッドレスト40がヘッドレスト通常使用位置40aにある状態で、操作部材71を回転させると、図4に示すように、ヘッドレスト固定用フック部62がヘッドレスト側フック受け部61から離脱し、ヘッドレスト格納ロック機構60のロックが解除される。そのため、ヘッドレスト40はシートバック30に対して回動可能となる。
このとき、インナーケーブル72aのエンド部72eは、長孔71e内を移動するだけであり、操作部材71によって引っ張られない。そのため、フック51はフック受け部材52に係合したままであり、シート可倒ロック機構50のロックはかかったままである。
さらに操作部材71を回転させると、エンド部72eが長孔71eの端に達しエンド部72eが引っ張られ、フック51が回転してフック51がフック受け部材52から離脱し、シートバック可倒ロック機構50のロックが解除される。そのため、シートバック30はシートクッション20またはボデー80に対して回動可能となる。
さらに操作部材71を回転させると、操作部材71はストッパ32bに当接して止まる。この位置が前述の(b)点の状態を示す。
つぎに、本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する部分の作用・効果を説明する。
本発明実施例では、操作部材71の操作量が所定量未満の場合に、ヘッドレスト格納ロック機構60のロックのみを解除し、操作部材71の操作量が所定量以上の場合に、ヘッドレスト格納ロック機構60およびシートバック可倒機構50の両方のロックを解除することができる。この結果、単一の(1つの)操作部材71の操作量を調整することで、ヘッドレスト格納ロック機構60のロックのみを解除したり、ヘッドレスト格納ロック機構60およびシートバック可倒ロック機構50の両方のロックを解除することができ、操作性が極めて良好となる。
単一の操作部材71が設けられているだけなので、2つの操作部材が設けられている場合に比べて、構造を簡素化できロック解除機構を小型化できスペース上有利である。
シートバック可倒ロック機構50もヘッドレスト格納ロック機構60もフック構造を用いているため、シートバック可倒ロック機構50とヘッドレスト格納ロック機構60とロック解除機構70の構造を簡素化できる。
操作部材71の第1のアーム部71cにヘッドレスト固定用フック部62が一体的に設けられており、操作部材71の第2のアーム部71dに伝達部材72が遊びを有して連結されているため、操作部材71の操作量が所定量未満の場合、ヘッドレスト固定用フック部62は回動するが、伝達部材72は動かない。そのため、操作部材71の操作量が所定量未満の場合、ヘッドレスト固定用フック部62が回動してヘッドレスト格納ロック機構60のロックは解除されるが、シートバック可倒ロック機構50は所定の遊び(無効ストローク)の存在により伝達部材72が動かないため解除されない。したがって、簡単な構成によって、後方視界の向上のためにヘッドレスト格納ロック機構60のロック単独を、またはヘッドレスト格納ロック機構60のロックおよびシートバック可倒ロック機構50のロックの両方を、選択的に解除することができる。
操作部材71がシートバック30に設けられる凹部32aに配置されているため、操作部材71を操作していないときに操作部材71がシートバック30から車室内に出っ張ることを防止でき、見栄えがよく荷物搭載上有利である。また、シートバック30に操作部材71の操作量を制限するストッパ32bが一体的に設けられているため、ストッパ32bがシートバック30と別体の場合に比べて、構造を簡素化でき、また部品点数を削減できる。
ヘッドレスト40の軸部43がヘッドレスト格納ロック機構60が設けられる位置とは異なる位置に配置されているため、ヘッドレスト40の軸部43とヘッドレスト格納ロック機構60の位置は離れている。そのため、ヘッドレスト40の軸部43を小型化できる。その結果、ヘッドレスト40の軸部43をヘッドレスト40内(ヘッドレスト本体41内)に位置させることができ、ヘッドレストからシートバック内に延びるヘッドレストステーを設けてヘッドレストの軸部をシートバックに設ける場合と異なり、シートバック30にヘッドレストステーの回動のためのスリットは不要になる。
また、軸部43とヘッドレスト側フック受け部62は枠状部材42に設けられているため、軸部43とヘッドレスト側フック受け部62とは単一の部品(同一の部材)に設けられている。そのため、軸部43が設けられる部品とヘッドレスト側フック受け部62が設けられる部品とが異なる場合に比べて、部品点数を削減できる。
つぎに、本発明各実施例に特有な部分を説明する。
[本発明実施例1](図1〜図6)
本発明実施例1では、凹部32aがシートバック30の背面の上端部に設けられる場合を示している。凹部32aがシートバック30の背面の上端部に設けられるため、凹部32a内に配置される操作部材71もシートバック30の背面の上端部に設けられる。
操作部材71は、操作部材71が操作されていないときにシートバック30の背面に略面一になるように設定されている。
本発明実施例1では、操作部材71がシートバック30の背面に設定されているため、車両後方からの操作が可能である。また、操作部材71がシートバック30の背面に略面一になるように設定されているため、シートバック30が倒れ位置30bに位置するときに操作部材71の出っ張りがなく、見栄えがよいとともに荷物搭載上有利である。
[本発明実施例2](図7、図8)
本発明実施例2では、凹部32aがシートバック30の上部に設けられる場合を示している。凹部32aがシートバック30の上部に設けられるため、凹部32a内に配置される操作部材71もシートバック30の上部に設けられる。
本発明実施例2では、操作部材71がシートバック30の上部に設定されているため、車両後方、車両前方のどちらからでも操作部材71を操作可能である。また、操作部材71をヘッドレスト40の近傍に配置できる。
本発明実施例1の車両用可倒式シート装置の、シートバックがシートバック通常使用位置にありヘッドレストがヘッドレスト通常使用位置にあるときの、側面図である。 本発明実施例1の車両用可倒式シート装置の、シートバックがシートバック通常使用位置にありヘッドレストが前方格納位置にあるときの、側面図である。 本発明実施例1の車両用可倒式シート装置の、シートバックが倒れ位置にありヘッドレストが前方格納位置にあるときの、側面図である。 本発明実施例1の車両用可倒式シート装置の、シートバックがシートバック通常使用位置にありヘッドレストがヘッドレスト通常使用位置にあるときの、操作部材とその近傍を示す拡大断面図である。 本発明実施例1の車両用可倒式シート装置の、シートバックがシートバック通常使用位置にありヘッドレストがヘッドレスト通常使用位置にあるときの、シートバック可倒ロック機構とその近傍を示す拡大断面図である。 本発明実施例1の車両用可倒式シート装置の枠状部材の斜視図である。 本発明実施例2の車両用可倒式シート装置の、シートバックがシートバック通常使用位置にありヘッドレストがヘッドレスト通常使用位置にあるときの、部分斜視図である。 本発明実施例2の車両用可倒式シート装置の、シートバックがシートバック通常使用位置にありヘッドレストがヘッドレスト通常使用位置にあるときの、操作部材とその近傍を示す拡大断面図である。
符号の説明
10 車両用可倒式シート装置
20 シートクッション
30 シートバック
30a シートバック通常使用位置
30b 倒れ位置
31 シートバック本体
32 ベゼル
32a 凹部
32b ストッパ
33 軸部支持部
40 ヘッドレスト
40a ヘッドレスト通常使用位置
40b 前方格納位置
41 ヘッドレスト本体
42 枠状部材
43 軸部
50 シートバック可倒ロック機構
51 フック
52 フック受け部材
60 ヘッドレスト格納ロック機構
61 ヘッドレスト側フック受け部
62 ヘッドレスト固定用フック部
70 ロック解除機構
71 操作部材
71a 操作部
71b 回動軸部
71c 第1のアーム部
71d 第2のアーム部
71e 長孔(遊び)
72 伝達部材
80 ボデー

Claims (8)

  1. シートクッションと、
    前記シートクッションに対して起立したシートバック通常使用位置と該シートバック通常使用位置から車両前方に倒れた倒れ位置とに可動なシートバックと、
    前記シートバックに対して、前記シートバック通常使用位置にある前記シートバックの上部から上方に延びるヘッドレスト通常使用位置と該ヘッドレスト通常使用位置から前方に回動した前方格納位置とに、回動可能なヘッドレストと、
    前記シートバックを前記シートバック通常使用位置にロックするシートバック可倒ロック機構と、
    前記ヘッドレストを前記ヘッドレスト通常使用位置にロックするヘッドレスト格納ロック機構と、
    前記シートバックに配置される単一の操作部材を備え、該操作部材の操作量によって前記ヘッドレスト格納ロック機構のロック単独または前記ヘッドレスト格納ロック機構および前記シートバック可倒ロック機構の両方のロックを解除するロック解除機構と、
    を有する車両用可倒式シート装置。
  2. 前記シートバック可倒ロック機構は、前記シートバックに設けられるフックと、前記シートクッションまたは車ボデーに設けられ前記フックが係脱可能なフック受け部材と、を備えており、
    前記ヘッドレスト格納ロック機構は、前記ヘッドレストに設けられるヘッドレスト側フック受け部と、前記シートバックまたは該シートバックに取付けられる部材に設けられ前記ヘッドレスト側フック受け部に係脱可能なヘッドレスト固定用フック部と、を備えている、請求項1記載の車両用可倒式シート装置。
  3. 前記ロック解除機構は、前記操作部材の動きを前記フックに伝達する伝達部材を備えており、
    前記ロック解除機構の前記操作部材は、前記シートバックに回動可能に取付けられる回動軸部と、該回動軸部から一側に延びる第1のアーム部と、前記回動軸部から他側に延びる第2のアーム部と、を備えており、
    前記第1のアーム部に、前記ヘッドレスト格納ロック機構の前記ヘッドレスト固定用フック部が一体的に設けられており、
    前記第2のアーム部に、前記伝達部材が所定の遊びを有して連結されている、請求項2記載の車両用可倒式シート装置。
  4. 前記ロック解除機構の操作部材は、該操作部材が操作されていないときに前記シートバックの背面に略面一になるように設定されている請求項1記載の車両用可倒式シート装置。
  5. 前記ロック解除機構の前記操作部材は、前記シートバック通常使用位置にある前記シートバックの上部に設定されている請求項1記載の車両用可倒式シート装置。
  6. 前記操作部材は前記シートバックに設けられる凹部に配置されており、
    前記シートバックには、前記操作部材の前記シートバックに対する操作量を制限するストッパが一体的に設けられている、請求項1または請求項4または請求項5記載の車両用可倒式シート装置。
  7. 前記ヘッドレストは前記シートバックに回動可能に支持される軸部を備えており、該軸部は前記ヘッドレスト格納ロック機構が設けられる位置とは異なる位置に配置されている、請求項2記載の車両用可倒式シート装置。
  8. 前記軸部と前記ヘッドレスト側フック受け部とは同一の部材に設けられている請求項7記載の車両用可倒式シート装置。
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