JP2007301768A - 画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画質を劣化させることなく小型化を可能とする画像記録装置を提供する。
【解決手段】用紙へ記録ヘッドからインク滴吐出で画像記録される時、駆動ロールの角速度に応じ画像記録タイミングが調整される。制御機構60ではクロック生成機構62で印字クロック信号を生成しタイミング生成機構64へ出力する。メモリ104には偏心データである補正プロファイルが格納される。遅延時間演算部106はセンサの用紙検出信号(用紙先端)をトリガにして駆動ロールの偏心量に応じた遅延時間と、駆動ロールの角速度をもとに印字クロックの遅延時間を演算する。クロック生成部102ではメモリ104からの遅延時間をもとに基準クロック生成部100からの基準クロックを遅延した印字クロックを生成し出力する。この印字クロックを基に印字タイミング信号を出力する。従って、搬送速度変動により発生する印字濃度ムラを解消できる。
【選択図】図9

Description

本発明は、画像記録装置に係り、例えば、各々画像記録用の液滴を吐出する複数のノズルを有する液滴吐出ヘッドなどの記録ヘッドを備えた画像記録装置に関する。
従来より、圧電素子等によるアクチュエータを用いて、インクが充填された圧力発生室を体積変化(膨張・収縮)させ、これによる内部の圧力変化によって前記圧力発生室に連通して形成されたノズルの先端からインク滴を吐出させるインクジェット記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置(所謂インクジェットプリンタ)が知られている。
近年では、インクジェット記録装置は小型化や印刷速度の高速化の傾向が強まっている。このためインクジェット記録ヘッドを長尺化し、インクジェット記録ヘッド1つ当たりのノズル数を増やして直線状に配置することで、より短時間で広い領域に画像形成することが可能なインクジェット記録ヘッドが用いられるようになってきている。
このインクジェット記録装置では、複数の搬送ロールを搬送方向(搬送路)に沿って配列し各々回転駆動させて記録媒体を搬送するロール搬送方式や、両端の駆動ロールに搬送ベルトを巻き掛けて、その駆動ロールを回転駆動させることで搬送ベルトを移動させて搬送媒体を搬送するベルト搬送方式等を採用している。
ところが、ロール搬送方式では各搬送ロールの回転速度変動により記録媒体の搬送速度が変動する。また、ベルト搬送方式では搬送ベルトの厚みムラや駆動ロールの真円度等の部品精度に起因して、記録媒体の搬送速度が変動する。これによって、搬送速度が変動して搬送される記録媒体は、記録ヘッドの位置においても速度変動することとなり、所定タイミングで記録ヘッドにより吐出された液滴によって形成される画像が変形する。例えば、搬送方向について画像の一部または全部が拡大縮小したり、濃度むらになったりする。また、複数の色画像を重ね合わせるカラー画像の場合には、色画像間のズレや同一色画像内の濃度むらにより、色のにじみが発生し、カラー画像の画質が低下する。
この点を解消するため、記録媒体へカラー画像を記録するための各印字ヘッドの近傍にセンサを設けてベルト表面速度を検出したり、各印字ヘッドの間隔を駆動ロールの周長に一致した距離だけ離間させてベルト表面速度を検出したりして印字タイミングを調整する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平2−80269公報
しかしながら、上記の技術では、記録媒体へカラー画像を記録するための各印字ヘッドの近傍にセンサを設けてベルト表面速度を検出したり、各印字ヘッドの間隔を駆動ロールの周長に一致した距離だけ離間させてベルト表面速度を検出したりする必要があるため、センサ個数の増加、ヘッド近傍に配置することによるセンサ汚れの増加、そしてヘッド間隔を長くすることによる装置の大型化などの問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、画質を劣化させることなく小型化を可能とする画像記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明の画像記録装置は、予め定めた搬送方向に沿って設けられた記録ヘッドと、回転基準を有する回転駆動手段を備え、該回転駆動手段の回転駆動によって前記記録ヘッドへ記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により前記記録媒体の搬送中に、前記回転駆動手段における回転基準を検出すると共に、該回転基準からの回転角度における角速度を検出する検出手段と、前記回転駆動手段の偏心量に応じて変動する前記記録媒体の搬送速度に対する印字クロックの補正量を記憶する記憶手段を含み、前記記憶手段に記憶された印字クロックの補正量と、予め定めた基準角速度に対する前記検出手段により検出された角速度の変動量から求めた印字クロックの修正量とに基づいて印字クロックを生成する制御手段と、を備えている。
本発明の画像記録装置は、予め定めた搬送方向に沿って記録ヘッドが設けられており、回転基準を有する回転駆動手段を備えた搬送手段により記録ヘッドへ記録媒体が搬送される。この搬送速度は変動することがあり、搬送速度変動による画像変形等を解消するため、搬送手段による記録媒体の搬送中には、検出手段によって、回転駆動手段における回転基準が検出されると共に、回転基準からの回転角度における角速度が検出される。搬送速度の変動は画像記録装置が備えたパーツ例えば駆動ロールの変形や偏心等による周期性を有する変動につながるものや、負荷変動や駆動系の誤差等による周期性を有しない変動につながるものがある。そこで、制御手段は、回転駆動手段の偏心量に応じて変動する記録媒体の搬送速度に対する印字クロックの補正量を記憶する記憶手段を含んでいる。そして、制御手段は、記憶手段に記憶された印字クロックの補正量と、予め定めた基準角速度に対する検出手段により検出された角速度の変動量から求めた印字クロックの修正量とに基づいて印字クロックを生成する。これによって、角速度の不定期な変動による搬送速度変動が生じた場合であっても、画像変形や濃度むらを抑制できる画像記録を行うことができる。また、記録媒体の搬送速度に対する印字クロックの補正量を予め記憶するので、これを参照するのみでよく、処理負荷を軽減することができる。なお、記憶手段に補正量を記憶するときは、前記回転基準を基準として順次記憶することが好ましい。これにより回転基準を検出したときに、対応する補正量を容易に読み取ることができる。
請求項2に記載の発明の画像記録装置は、予め定めた搬送方向に沿って設けられた記録ヘッドと、回転基準位置を有する回転駆動手段を備え、該回転駆動手段の回転駆動によって前記記録ヘッドへ記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により前記記録媒体の搬送中に、前記回転駆動手段における回転基準を検出すると共に、該回転基準からの回転角度における角速度を検出する検出手段と、前記搬送手段により搬送される記録媒体の搬送速度の変動を予め検出して該検出した搬送速度に対する印字クロックの補正量を記憶すると共に、該搬送速度に対する前記回転駆動手段の角速度を記憶する記憶手段を含み、前記記憶手段に記憶された印字クロックの補正量と、前記記憶された角速度に対する前記検出手段により検出された角速度の変動量から求めた印字クロックの修正量とに基づいて印字クロックを生成する制御手段と、を備えている。
搬送速度の変動は画像記録装置が備えたパーツにより定常的に生じたり、経時的に変化したり、不定期に変化したりする。そこで、本発明では、予め搬送速度の変動を計測すると共に、そのときの角速度を計測する。この結果を記憶手段に記憶する。すなわち、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送速度の変動を予め検出して該検出した搬送速度に対する印字クロックの補正量を記憶すると共に、該搬送速度に対する回転駆動手段の角速度を記憶する。そして、制御手段は、前記記憶手段に記憶された印字クロックの補正量と、前記記憶された角速度に対する前記検出手段により検出された角速度の変動量から求めた印字クロックの修正量とに基づいて印字クロックを生成する。これによって、搬送速度に変動が生じた場合であっても、画像変形や濃度むらを抑制できる画像記録を行うことができ、さらに経時変化や不定期に角速度に変動が生じた場合であっても、修正量から印字クロックを生成できるので、画像変形や濃度むらを抑制できる。なお、記憶手段に補正量を記憶するときは、前記回転基準を基準として順次記憶することが好ましい。これにより回転基準を検出したときに、対応する補正量を容易に読み取ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の画像記録装置において、前記検出手段は、エンコーダを含み、該エンコーダの出力信号から角速度を検出することを特徴とする。回転駆動手段における回転基準を検出するのにはエンコーダが好ましい。エンコーダは、回転に伴ってパルス信号を出力するので、このパルス信号のデューティや周期から回転基準からの回転角度における角速度を検出することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の画像記録装置において、前記検出手段は、複数の回転角度検出器を備えて各々の検出結果から角速度を検出することを特徴とする。検出手段では、搬送手段の回転駆動手段から回転基準や回転基準からの回転角度における角速度を検出するが、その検出にあたって、検出手段自体に軸ずれや偏心を有すると、誤差になる。このため、複数の回転角度検出器を備えて各々の検出結果から角速度を検出することで、これを解消することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像記録装置において、前記記録ヘッドを複数備え、前記制御手段は、前記印字クロックに基づいて前記各記録ヘッドによる画像記録タイミングを生成することを特徴とする。搬送方向に沿って記録ヘッドが複数配設される場合、各々の記録ヘッドでは、その間隔に応じて画像記録タイミングが異なる。そこで、印字の基準となる印字クロックから、各記録ヘッドによる画像記録タイミングを生成することにより、記録ヘッド毎の画像記録が可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像記録装置において、前記搬送手段により搬送される記録媒体の先端位置を検出する先端位置検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記印字クロックに基づいて前記記録ヘッドによる画像記録タイミングを生成する場合、前記先端位置を検出したときに、前記先端位置からの前記記録ヘッドの設置位置までの距離に基づいて画像記録開始タイミングを設定することを特徴とする。画像を記録する場合、その画像を記録する記録媒体上に位置合わせをすることが好ましい。そこで、記録媒体の先端位置を基準として、先端位置から記録ヘッドの設置位置までの距離に基づいて画像記録開始タイミングを設定することにより、記録媒体の先端位置を基準として記録ヘッドによる画像記録開始タイミングを設定することができ、記録媒体の画像記録領域を自在に設定することができる。なお、記録ヘッドを複数備える場合、記録媒体の先端位置を基準とすることで、記録ヘッドの位置差を相殺して各記録ヘッドによる画像記録開始タイミングを合致させることができ、例えば色画像を色ずれなく重ね合わせることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の画像記録装置において、前記記録ヘッドは、各々画像記録用の液滴を吐出する複数のノズルが所定方向に対して直線状に同一の間隔で配置されたノズル群を有する単位構造体を前記所定方向に交差する方向に複数配列された液滴吐出ヘッドであることを特徴とする。このような記録ヘッドでは、用紙搬送方向に幅を持つため記録ヘッド幅内での印字中の搬送速度変動が影響し、印字される記録ズレが幅方向で異なり、画像の幅方向の直線性が悪化する課題がある。この記録ズレは搬送速度変動を無くさないと発生してしまう。搬送速度変動を無くすためには駆動装置の製造精度を上げたり、複雑な駆動制御が必要になり、コスト、サイズの点で大きな課題となる。前記のように搬送速度変動による記録ズレを抑制するために、印字クロックを生成することで、例えば搬送速度の変動を相殺するように画像記録がなされる。従って、記録ヘッドが2次元配列されたノズルを有する液滴吐出ヘッドに適用する場合は、特に効果的である。この液滴吐出ヘッドへ本発明に適用することによって、画像記録装置をさらに小型化することができる。
以上のように、本発明に係る画像記録装置によれば、予め記憶された搬送速度に対する印字クロックの補正量と、搬送手段における角速度とに基づいて印字クロックを生成するので、角速度の不定期な変動による搬送速度変動が生じた場合であっても、画像変形や濃度むらを抑制できる画像記録を行うことができる、という優れた効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態は、本発明を、インク滴を吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に適用した場合について説明する。
まず、本発明の第1実施形態は、搬送速度の変動について、記録媒体を搬送するための駆動ロールに着目し、モータ回転むらやギア偏心などが関係する駆動ロールの軸上の変動と、偏心等の駆動ロール単体の変動とに分類して補正する場合に本発明を適用したものである。
図1には、本実施の形態に係るインクジェット記録装置12が示されている。インクジェット記録装置12の筐体14内の下部には給紙トレイ16が備えられており、給紙トレイ16内に積層された用紙Pをピックアップロール18で1枚ずつ取り出すことができる。取り出された用紙Pは、所定の搬送経路22を構成する複数の搬送ローラ対20で搬送される。以下、単に「搬送方向」というときは、記録媒体である用紙Pの搬送方向をいい、「上流」、「下流」というときはそれぞれ、搬送方向の上流及び下流を意味するものとする。
給紙トレイ16の上方には、搬送手段としての駆動ロール24及び従動ロール26に張架された無端状の搬送ベルト28が配置されている。搬送ベルト28の上方には記録ヘッドアレイ30が配置されており、搬送ベルト28の平坦部分28Fに対向している。この対向した領域が、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出される吐出領域SEとなっている。搬送経路22を搬送された用紙Pは、搬送ベルト28で保持されてこの吐出領域SEに至り、記録ヘッドアレイ30に対向した状態で、記録ヘッドアレイ30から画像情報に応じたインク滴が付着される。
そして、用紙Pを搬送ベルト28で保持した状態で搬送させることで、吐出領域SE内に用紙Pを通過させて画像記録を行うことができる。なお、用紙Pを搬送ベルト28で保持した状態で周回させることで、吐出領域SE内に複数回通過させて、いわゆるマルチパスによる画像記録を行うこともできる。
なお、記録媒体である用紙Pを記録ヘッドアレイ30へ搬送する手段としては、搬送ベルト28に限られない。たとえば円筒状あるいは円柱状に形成された搬送ローラの外周に、記録媒体(用紙P)を吸着保持して回転させる構成でもよい。ただし、本実施形態のように搬送ベルト28を使用すると平坦部分28Fが構成されるので、この平坦部分28Fに対応させて記録ヘッドアレイ30を配置でき、好ましいものである。
記録ヘッドアレイ30は、本実施形態では、有効な記録領域が用紙Pの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)以上とされた長尺状とされ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色それぞれに対応した4つのインクジェット記録ヘッド32が搬送方向に沿って配置されており、フルカラーの画像を記録可能になっている。なお、それぞれのインクジェット記録ヘッド32においてインク滴を吐出する方法は特に限定されず、いわゆるサーマル方式や圧電方式等、公知のものを適用できる。
各インクジェット記録ヘッド32は、後述する制御手段としての記録ヘッドコントローラ78(図4参照)によって作動が制御されるようになっている。記録ヘッドコントローラ78は、例えば、画像情報に応じてインク滴の吐出タイミングや使用するインク吐出口(ノズル)を決め、駆動信号をインクジェット記録ヘッド32に送る。なお、記録ヘッドアレイ30は、搬送方向と直交する方向に不動とされていてもよいが、必要に応じて移動するように構成しておくと、マルチパスによる画像記録で、より解像度の高い画像を記録したり、インクジェット記録ヘッド32の不具合を記録結果に反映させないようにしたりできる。
図示は省略したが、記録ヘッドアレイ30の近傍(搬送方向の上流側及び下流側の少なくとも一方側)に、記録ヘッドアレイ30と、搬送ベルト28との間の間隙に移動して所定のメンテナンス動作(バキューム、ダミージェット、ワイピング、キャッピング等)を行うためのメンテナンスユニットが配置されている。
一方、記録ヘッドアレイ30の下流側には、CCDにより構成されたラインセンサ84が記録ヘッドアレイ30によって用紙Pに記録された画像を撮像可能に配置されている。ラインセンサ84は、本実施形態では、有効な撮像領域が用紙Pの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)以上とされた長尺状とされ、フルカラーの画像を読み取り可能となっている。なお、本実施形態に係るラインセンサ84は、撮像画像の解像度がインクジェット記録ヘッド32による画像記録の解像度に対して4倍程度(ノズル解像度に対して2倍程度)となるものが適用されている。なお、ラインセンサ84としてCCDラインセンサを適用しているが、これに限らず、CMOSイメージ・センサ等の他の固体撮像素子を適用することもできる。また、ラインセンサ84は、後述するセンサコントローラ86(図7参照。)によって作動が制御されるようになっている。
記録ヘッドアレイ30の上流側には、用紙Pの先端位置検出のための用紙検出センサ34が設けられている。
また、記録ヘッドアレイ30の上流側に、図示しない電源が接続された帯電ロール35が配置される。帯電ロール35は、駆動ロール24との間で搬送ベルト28及び用紙Pを挟みつつ従動し、用紙Pを搬送ベルト28に押圧する押圧位置と、搬送ベルト28から離間した離間位置との間を移動可能とされている。押圧位置では、用紙Pに電荷を与えて搬送ベルト28に静電吸着させるようになっている。
記録ヘッドアレイ30のラインセンサ84よりも下流側には、アルミプレート等で形成された剥離プレート40が配置されており、用紙Pを搬送ベルト28から剥離することができる。剥離された用紙Pは、剥離プレート40の下流側で排出経路44を構成する複数の排出ローラ対42で搬送され、筐体14の上部に設けられた排紙トレイ46に排出される。
剥離プレート40の下方には、駆動ロール24との間で搬送ベルト28を挟持可能なクリーニングロール48が配置されており、搬送ベルト28の表面をクリーニングするようになっている。
給紙トレイ16と搬送ベルト28の間には、複数の反転用ローラ対50で構成された反転経路52が設けられており、片面に画像記録された用紙Pを反転させて搬送ベルト28に保持させることで、用紙Pの両面への画像記録を容易に行えるようになっている。
搬送ベルト28と排紙トレイ46の間には、4色の各インクをそれぞれ貯留するインクタンク54が設けられている。インクタンク54のインクは、図示しないインク供給配管によって、記録ヘッドアレイ30に供給される。インクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、公知の各種インクを使用できる。
次に、本実施形態に係るインクジェット記録ヘッド32の構成を説明する。
図2に示されるように、各色のインクジェット記録ヘッド32は、各々画像記録用のインク滴を吐出する複数のノズルNが所定方向に対して直線状に同一の間隔(ピッチ)Sで配置されたノズル群Gから構成されている。インクジェット記録ヘッド32は、搬送方向に対して傾斜角θを有するように配列される。なお、間隔S、傾斜角θ、ノズル数は表記のために例示したもので、その数は図面のものに限定されない。
また、本実施形態では、以下に詳述するように画像記録タイミングを調整するため、図3に示す2次元配列のノズルNを有するインクジェット記録ヘッド32を取り付け可能である。図3に示されるように、このインクジェット記録ヘッド32は、図2に示す直線状に配置されたノズル群GをノズルNの配列方向と交差する方向に複数(図3では4つ)配設される。すなわち、複数のノズルNが所定方向に対して直線状に同一の間隔(ピッチ)Sで配置されたノズル群Gを有する複数のヘッドユニット32A,32B,32C,32Dが、隣接するヘッドユニットに配置されているノズル群Gの搬送方向Hに対して重なり合わないように配列されている。なお、ヘッドユニット32A〜32Dは同一仕様のものであるが、以下の説明で、ヘッドユニット個別の説明をするとき、便宜上、インクジェット記録ヘッド32をヘッドユニット32A〜32Dの何れかとして区別して表記する場合がある。
次に、図4を参照して、本実施形態に係るインクジェット記録装置12の電気系の要部構成を説明する。
図4に示されるように、本実施形態に係るインクジェット記録装置12には、装置全体の動作を司るCPU(中央処理装置)70と、各種プログラムの実行時におけるワークエリア等として用いられるRAM72と、各種プログラムやパラメータ情報等が予め記憶されたROM74と、不揮発性で、かつ書き換え可能なメモリ76とが備えられている。また、インクジェット記録装置12には、インクジェット記録ヘッド32の作動を制御する記録ヘッドコントローラ78と、ピックアップロール18、搬送ローラ対20、駆動ロール24等の各部を回転駆動させる複数のモータ(図示省略)の作動を制御するモータコントローラ80と、ラインセンサ84の作動を制御するセンサコントローラ86と、パーソナル・コンピュータ等の外部装置を電気的かつ機械的に接続する外部インタフェース88も備えられている。また、センサコントローラ86には、用紙Pの先端位置検出のための用紙検出センサ34も接続されている。この用紙検出センサ34は、記録ヘッドコントローラ78に直接接続することができる。
CPU70、RAM72、ROM74、メモリ76、記録ヘッドコントローラ78、モータコントローラ80、センサコントローラ86、及び外部インタフェース88は、システムバスBUSを介して電気的に相互に接続されている。従って、CPU70は、RAM72、ROM74、及びメモリ76に対するアクセスと、記録ヘッドコントローラ78、モータコントローラ80、及びセンサコントローラ86の作動の制御と、ラインセンサ84等のセンサからの出力信号の取得と、外部インタフェース88を介した外部装置との間の各種情報の授受と、を各々行うことができる。なお、本実施形態に係るインクジェット記録装置12には、以上の構成の他に、帯電ロールに電圧を印加する電源装置等、多数の電気系の構成要素が含まれているが、周知または一般的なものであるため詳細な説明を省略する。
以上の構成による本実施形態のインクジェット記録装置12では、給紙トレイ16から取り出された用紙Pが搬送され、搬送ベルト28に至る。そして、帯電ロール35によって搬送ベルト28に押し付けられて帯電ロールからの印加電圧によって搬送ベルト28に吸着(密着)して保持される。この状態で、搬送ベルトの循環によって用紙Pが吐出領域SEを通過しつつ、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出されて、用紙P上に画像が記録される。そして、画像記録された用紙Pは、剥離プレート40で搬送ベルト28から剥離され、排出ローラ対42で搬送されて排紙トレイ46に排出される。
ここで、本実施形態にかかる2次元配列ノズルの記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置における文字や線画で画質不良となる印字ムラの発生及び抑制について説明する。
図5(A)に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置12では、駆動ロール24に巻き掛けられた搬送ベルト28は、角速度wで所定方向に回転され、搬送方向Hに搬送速度Vで移動する。この搬送速度Vは、駆動ロール24の直径Dと搬送ベルト28の厚さtの中心値である半径R(=(D+t)/2)に角速度wを乗じて決定される(V=R・w)。図5(B)に示すように、2次元配列ノズルのインクジェット記録ヘッド32について搬送方向Hに隣り合うノズルNのノズル間隔ssであるとき、各ヘッドユニットの搬送方向Hの最縁端ノズル間隔Wは、ノズル数mで決定される(W=m・ss)。ヘッドユニット32A〜32Dの各ノズルNは、基本印字タイミング周波数で駆動される。このとき、図5(D)に示すように、ヘッドユニット32A〜32Dの各列のノズルNについてノズル間隔ssに対応する所定の時間差(dT)による印字タイミングでインク滴の吐出を開始する。従って、各ヘッドユニットの全てのノズルNからインク滴を吐出するまでに要する時間Tは、時間差dTのノズル数倍(m倍)である(T=m・dT)。
これによって、搬送ベルト28(用紙P)を搬送速度Vで時間Tだけ搬送した搬送距離が最縁端ノズル間隔Wと一致すれば、図5(A)にドット形成状態33Sとして示すように、主走査方向に直線状にドット形成することができる。このドット形成状態33Sを得るための搬送速度Vを搬送速度V0とすると、図5(C)に示す搬送速度V0より高速の搬送速度Vaでは、図5(A)のドット形成状態33oのように、各ヘッドユニット毎には直線状にドット形成できるが、最縁端ノズル間距離xを有する搬送方向Hと逆方向に角度を有する直線状となり、ヘッドユニット間では直線状にならない。同様に、搬送速度V0より低速の搬送速度Vbでは、ドット形成状態33uのように、搬送方向Hに角度を有する直線状となり、ヘッドユニット間では直線状にならない。このように搬送速度が変動する要因の一つには、パーツ交換によるパーツの寸法誤差等により駆動ロール外径が変化した場合が考えられる。
従って、搬送速度の変動、インクジェット記録装置12では搬送ベルト28のベルト表面速度の変動によって印字ムラが発生する。この搬送速度の変動について、その要因を検討する。なお、搬送速度Vは、ベルト表面速度Vxと同等であるので、以下の説明では、ベルト表面速度Vxを含めて搬送速度Vで総称して用いる場合がある。
図6は、搬送速度Vである搬送ベルト28のベルト表面速度Vxを得るためのモータ24Zから駆動ロール24までの伝達系の一例を示したものである。搬送ベルト28が巻き掛けられた駆動ロール24には、被駆動ギア24X,駆動ギア24Y、モータ24Zが順次連結されている。駆動ロール24の回転中心Obと被駆動ギア24Xの回転中心Oxbとには、駆動ロール軸25Aが固定され、そして、モータ24Zの駆動軸25Bには、駆動ギア24Yの回転軸Oyが固定されている。被駆動ギア24Xと駆動ギア24Yとはその外周が噛み合わされている。モータ24Zが駆動すると、駆動軸25Bに固定された駆動ギア24Yが回転し、噛み合わされた被駆動ギア24Xの回転により駆動ロール軸25Aに固定された駆動ロール24が回転されて、巻き掛けられた搬送ベルト28が搬送方向Hへ移動する。
この場合、ベルト表面速度Vxを決定するのは、次の要因である。なお、以下の記号に(t)を付与したものは時間で変化することを表す。
第1要因は、駆動ロール24の半径rd(t)である。駆動ロール半径rd(t)は、駆動ロール24の駆動ロール中心Oaと回転中心Obとによる偏心によって偏心量red(t)の変化が生じる。偏心は、量産過程において生じ、例えば、数10〜数100μmmの偏心が発生する場合がある。なお、この偏心量は経時ではほとんど変化しない。また、磨耗による駆動ロール24の偏心は無視できる程度である。また、搬送ベルト28のベルト厚の変動が大きい場合は、ベルト厚の変動を加算することが好ましい。以下の説明を簡単にするため、ベルト厚の変動がないものとする。
第2要因は、駆動ロール24の平均半径roである。平均半径roは、設計値からの製造誤差(仕上がり寸法)で変化する。例えば、0.01〜0.1mmの公差を有する場合がある。また、駆動時の雰囲気温度により半径は変化する。従って、ベルト表面速度(平均値)は変化する。
第3要因は、駆動ロール軸25A上の被駆動ギア24Xの噛合い点までの半径rg(t)である。この半径rgも偏心で変動する。例えば、駆動ロール24を駆動するのにはギアやタイミングベルト等で減速して駆動する。図6の例では、駆動軸25B上の駆動ギア24Yの噛合い点までの半径rm(t)である。この半径rgは、駆動軸の回転中心に対する偏心やギアのかみ合い精度や変形に依存する。従って、半径rmの偏心も駆動ロール24と同等または材質をプラスチック等にしたギアではそれ以上発生する。
第4要因は、モータ24Zの駆動軸25Bの回転角速度ωm(t)である。モータ24Zは一定回転速度で回転される。ところが、負荷変動等があるとモータ24Zの回転は不安定になる。また負荷により伝達系の途中になるギアが弾性変形するような場合も回転角速度(実際は駆動ロール軸回転角速度)の変化となる。
以上の要因を考慮すると、ベルト表面速度Vxは、次式で表すことができる。
Vx=rd(t)・ω(t)
=[{ro+red(t)}・{rm(t)/rg(t)}・ω(t)]
この式は、積算項のうち第1項が駆動ロール24の直径及び偏心に起因する変動、第2項が駆動ギア偏心に起因する変動、第3項が回転角速度に起因する変動に対応すると考えることができる。第1項の駆動ロール24の直径に起因する変動は、温度変化等の経時変化はあるものの定常的に一定に現れ、偏心に起因する変動は経時変化なく周期的に現れる。また、第2項の駆動ギア偏心(被駆動ギア24X,駆動ギア24Y)に起因する変動は、温度変化や摩耗による経時変化を有するものの、周期的に現れる。これに対して、第3項の回転角速度に起因する変動は、不定期に発生すると共に周期的でもない。
そこで、本実施形態では、一定や周期的に現れる回転変動について予め補正プロファイルとして補正量を記憶しておき、この補正プロファイルを用いて補正する。一方、周期性のない回転変動(角速度)は、角速度を検出しながら実時間で補正する。これらの補正を合成することにより、文字や線画で画質不良となる印字ムラを抑制するものである。
図7は、本実施形態にかかるインクジェット記録装置における印字ムラの発生に対するベルト表面速度Vxを決定する上述の要因を具体的なプロセスとして示すと共に、これを抑制する補正のプロセスの概要を示したものである。ベルト表面速度Vxを得るには、モータ24Zが回転し(プロセス200)、被駆動ギア24Xと駆動ギア24Yによるギア減速が施されて(プロセス202)、駆動ロール軸25Aが回転される(プロセス204)。そして駆動ロール24の半径位置に巻き掛けられた搬送ベルト28(プロセス206)が移動することで、ベルト表面速度Vxが得られる(プロセス208)。
上記第4要因の負荷変動は、モータ24Zの回転変動に影響する場合に変動誤差E0となってプロセス200へ現れる。また、この負荷変動は、上記第3要因のギア変形等(被駆動ギア24Xと駆動ギア24Yのねじれや変形)に影響する場合に変動誤差E1となってプロセス202へ現れる。また、上記第3要因のギア偏心等による変動は変動誤差E2となってプロセス200へ現れる。なお、メカ剛性、慣性、粘性等で決定される伝達経路の周波数特性で共振による回転変動が影響する場合があり、この変動は変動誤差E3となって、プロセス200及び204へ現れる。そして、これらの合成がプロセス204に現れて、駆動ロール軸25Aの回転角速度となる。
次に、上記第1要因の駆動ロール回転軸の偏心は変動誤差E4となってプロセス200へ現れる。第2要因の駆動ロール24の半径変動は、プロセス206に影響するが、経時変化を伴うことはない。なお、図7では、変動誤差Eに続く数字は誤差発生箇所を示し、それに続く数字は経時変化を示している。例えば、駆動ロール24の偏心による変動誤差は経時変化を伴わないために「E4」であり、ギア偏心による変動誤差は経時変化を伴うために初期状態を「E20」で経時変化後を「E21」としている。
従って、ベルト表面速度Vxが得られるまでの変動誤差Eは、駆動ロール24の駆動ロール軸25A回転までの変動誤差E0、E1,E2,E3と、それ以降のベルト表面速度Vxまでの変動誤差E4と、に大別され、それらが合成(E=E0+E1+E2+E3+E4)されたものである。なお、変動誤差を補正するために駆動ロール軸25Aの回転を検出する場合、その回転検出時の変動誤差(検出誤差)E5が追加される場合もある。
これらの変動誤差Eについて、プロセス204までの駆動ロール軸25Aの回転(E0+E1+E2+E3)を検出して角速度情報としてプロセス210で提供し、予め計測した駆動ロール回転軸の偏心量(E4)が格納された補正プロファイルのデータをプロセス212で提供する。そして、プロセス214で、変動誤差Eが補正された印字クロックを生成し、それに基づく印字タイミングを出力する(プロセス216)。
次に、搬送速度変動により発生する印字ムラを解消(少なくとも抑制)する、本実施形態に係るインクジェット記録装置12における電気系の記録ヘッドコントローラ78の詳細を説明する。
図8に示すように、記録ヘッドコントローラ78は、画像記録タイミング制御機構60及び印字駆動装置66を含んで構成されており、印字駆動装置66の出力側は、対応する色のインクジェット記録ヘッド32へ接続されている。画像記録タイミング制御機構60は、用紙Pの搬送速度の変動により生じる印字濃度むらを補正するために、用紙Pを搬送するための駆動ロール24の角速度に基づいて搬送速度変動を相殺(少なくとも抑制)するように、インクジェット記録ヘッド32における画像記録タイミング(印字タイミング)を制御するものである。印字駆動装置66は、制御された画像記録タイミング信号と、画像データを合成した駆動信号を生成し、その駆動信号をインクジェット記録ヘッド32に送る。
画像記録タイミング制御機構60は、印字クロック生成機構62及び各色毎に設けられた印字タイミング生成機構64を含んでいる。画像記録タイミング制御機構60はラインセンサ84に接続され、ラインセンサ84からの信号が入力されるようになっている。また、印字クロック生成機構62には、基準位置検出センサ38,エンコーダ39が接続される。
印字クロック生成機構62には、基準クロックから印字クロック信号を生成して、印字タイミング生成機構64の各々へ出力する。この印字タイミング生成機構64の各々には、用紙検出センサ34が接続され、用紙Pの用紙検出信号が入力される。また、印字タイミング生成機構64は、インクジェット記録ヘッド32のノズルの位置関係や距離等のノズル関連データが入力されるようになっている。この印字タイミング生成機構64は、印字クロック生成機構62からの印字クロック信号と、ノズル関連データと、用紙検出センサ34からの用紙検出信号(用紙検出信号による用紙先端のタイミングである信号の立ち上がり)と、に基づき印字タイミング信号を生成し、印字駆動装置66へ出力する。
図9に示すように、印字クロック生成機構62は、基準クロック生成部100と、印字クロック生成部102と、補正データ格納メモリ104と、遅延時間演算部106とを備えている。基準クロック生成部100は、、基準印字周波数F(例えば、18kHz)等の各種のタイミング信号を生成するために基準となるクロックを生成するものであり、一例としては、ASIC,FPGA,発振器などがある。印字クロック生成部102は、基準クロック生成部100からの基本クロック信号からインクジェット記録ヘッド32を駆動するための印字クロックを生成するものであり、生成された印字クロック信号を印字タイミング生成機構64へ出力する構成である。
この印字クロック生成部102には、遅延時間演算部106からの遅延時間指示信号が入力される構成になっている。この遅延時間演算部106には、補正データ格納メモリ104からの偏心データ、基準位置検出センサ38からの駆動ロール24の基準位置信号、及びエンコーダ39からのエンコーダ信号が入力される構成になっている。補正データ格納メモリ104は、駆動ロール24の偏心に対応するデータ(駆動ロール24の偏心情報であり、以下に詳述する偏心データをいう)を格納するためのメモリである。補正データ格納メモリ104には、基準位置検出センサ38からの駆動ロール24の基準位置信号が入力されるようになっている。また、補正データ格納メモリ104には、駆動ロール24の交換等における駆動ロール24を識別するための識別信号や偏心量そのものを入力するための外部(駆動ロール入力部として機能するキーボードやメモリ)からの信号が入力されるようになっている。
上記補正データ格納メモリ104に格納する補正プロファイルを作成する手順を説明する。
図10に示すように、基準位置検出センサ38は、駆動ロール軸25Aに取り付けられた位置検出板38Aと、位置検出板38Aの通過を検知する光学式センサ38Bとから構成されており、1回転毎にパルス信号を出力する構成である。この構成による基準位置検出センサ38を用いて、製造時にオフラインで、駆動ロール24を回転させて、偏心を測定する。この偏心は、レーザ変位計等の位置検出センサを用いて行う。この位置検出センサは、静電センサ、超音波式や接触式の変位センサでもよい。測定位置は、搬送ベルト28の印字面の接点付近について行う。
測定は、駆動ロール24を回転させながら、位置検出センサで偏心の位相を記録する。この駆動ロール24の1周に亘って測定した偏心量を、補正プロファイルとして104に格納する。なお、偏心量の測定は、1周に対して10ポイント以上測定することが望ましい。最も望ましいのは、印字クロックに相当するポイント数であるが、測定数を減らして補間してもよい。また、数周測定して平均することで誤差が減るので、平均値を格納することも好ましい。
なお、偏心データは、測定した結果の位相と振幅の2つのスカラー量で代用することもできる。また、駆動ロール24は、交換することが考えられるので、交換時には偏心データが変更されるべきである。このため、駆動ロール24の交換時に再測定して偏心データを更新したり、予め測定した駆動ロール24と偏心情報(偏心データ)を対にして記憶し、選択するようにしてもよい。
遅延時間演算部106では、補正データ格納メモリ104からの補正プロファイル(偏心データ)と、エンコーダ39からの信号による角速度を用いて印字クロックの遅延時間を演算する。
まず、上述の回転検出時の変動誤差E5を発生することなく、正確に角速度を検出する点を説明する。本実施形態では、対向する2カ所で速度検出する場合を説明する。
図11には、正確に角速度を検出することが可能な原理説明図を示した。エンコーダ39は、スリット板39Cと、スリット板39Cを対向する2カ所で検出するセンサ39A,39Bとから構成される。
センサ39A、39Bで検出される速度V1、V2は次式で表せる。
V1=r1(t)・ω=e (sin(ωt+φ1)
V2=r2(t)・ω=e (sin(ωt+φ1)
但し、スリット板39Cの回転中心Ofと、駆動ロール軸25Aの回転中心Oeとの距離をエンコーダ39の偏心誤差eとし、回転中心Oeからセンサ39A、39Bまでの距離r1(t)、r2(t)を次の式で表す。
r1(t) = ro + e ( sin(ωt + φ1)
r2(t) = ro + e ( sin(ωt + φ1 + π)
上記2式を用いて計算すると、
V1+V2=(ro + e(sin(ωt+φ1)) + ro + e(sin(ωt+φ1+π))・ω(t)
= 2ro ω + e (sin(ωt+φ1)+sin(ωt+φ1+π))ω
= 2ro ω
(sin(ωt+φ1) = - sin(ωt+φ1+π))ω
ω = (V1+V2)/2ro
従って、センサ39A,39Bの検出結果からエンコーダ39の偏心誤差eを含まない正確な角速度を演算することができる。
具体的には、図12(A)に示すように、インクジェット記録装置12における駆動ロール軸25Aにスリット板39Cを取り付け、センサ39A,39Bでこれを検出する。スリット板39Cは、図12(B)に示すように、明暗パターンのスリットが、半径方向に3種類形成されたコードホイールを用いる。スリットは、内側からB相、A相、Z相であり、A相とB相は位相を90度ずらして1周当たり数百から数千の明暗が形成され、Z相は、1周に1カ所形成される。このエンコーダ39からの出力信号を図12(C)に示した。なお、Z相は、上記基準位置検出センサ38として利用することができる。
上記のようにして正確な角速度を求めることができる。この演算は、遅延時間演算部106で実行される。遅延時間演算部106では、補正データ格納メモリ104からの補正プロファイル(偏心データ)と、エンコーダ39からの信号による角速度を用いて印字クロックの遅延時間を演算する。すなわち、基準位置検出センサ38による基準位置信号を基準として現在の角度における偏心量に対応する遅延時間taを求める。次に、エンコーダ39からの信号により求めた角速度に対応する遅延時間tbを求める。この合計時間(ta+tb)を遅延時間として、印字クロック生成部102へ出力する。印字クロック生成部102は、基準クロック生成部100からの基準クロックを遅延時間演算部106からの遅延時間分遅延した印字クロックを生成し、印字タイミング生成機構64へ出力する。
図9に示すように、印字タイミング生成機構64は、印字信号生成部114を備えており、用紙検出センサ34からの用紙先端を表す用紙検出信号が入力されるように構成されると共に、ノズルの位置関係や距離等のノズル関連データが入力されるようになっている。印字信号生成部114では、ノズル関連データと、印字クロック生成機構62からの印字クロック信号と、用紙検出センサ34からの用紙先端を表す用紙検出信号とから用紙先端を基準として各ノズル列ごとの印字タイミング信号を生成する。
本実施形態では、印字タイミング生成機構64は、遅延回路64Aを備えており(図8参照)、印字開始タイミングを遅延するのに用いられる。この遅延回路64Aの遅延時間はインクジェット記録ヘッド32の設置位置により、用紙Pが搬送されたときに同一画像が同一の位置に画像記録される位相時間が設定されたり、各ノズル列ごとの印字開始タイミングを遅延するために位相時間が設定されたりする。この印字タイミング生成機構64では、印字クロック生成機構62からの印字クロック信号を、用紙Pを検出してから所定時間経過してから、すなわち遅延回路64Aの遅延時間分だけ遅延させた印字クロック信号を印字タイミング信号として出力するようになっている。
次に、搬送速度の変動により発生する印字濃度ムラを角速度により補正された印字タイミングによって解消(少なくとも抑制)するインクジェット記録装置12の作用を説明する。
本実施形態のインクジェット記録装置12では、給紙トレイ16から取り出された用紙Pが搬送され、搬送ベルト28に至る。そして、帯電ロール35によって搬送ベルト28に押し付けられて帯電ロール35からの印加電圧によって搬送ベルト28に吸着(密着)して保持される。この状態で、搬送ベルトの循環によって用紙Pが吐出領域SEを通過しつつ、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出されて、用紙P上に画像が記録される。この画像記録時には、補正プロファイル及び角速度に応じて画像記録タイミングが調整される。1パスのみで画像記録する場合には、剥離プレート40で用紙Pを搬送ベルト28から剥離し、排出ローラ対42で搬送して排紙トレイ46に排出する。一方、マルチパスで画像記録を行う場合には、必要な回数に達するまで用紙Pを周回させて吐出領域SEを通過させた後、剥離プレート40で用紙Pを搬送ベルト28から剥離し、排出ローラ対42で搬送して排紙トレイ46に排出する。
画像記録時には、駆動ロール24の角速度に応じた画像記録タイミングの調整が、記録ヘッドコントローラ78の画像記録タイミング制御機構60において実行される。
画像記録タイミング制御機構60では、印字クロック生成機構62において印字クロック信号を生成して、印字タイミング生成機構64へ出力する。印字クロック生成機構62の補正データ格納メモリ104には偏心データである補正プロファイルが格納されている。遅延時間演算部106は、用紙検出センサ34の用紙検出信号(用紙先端)をトリガにして駆動ロール24の偏心量に応じた遅延時間と、駆動ロール24の角速度をもとに印字クロックの遅延時間を演算する。印字クロック生成部102では補正データ格納メモリ104からの遅延時間をもとに基準クロック生成部100からの基準クロックを遅延した印字クロックを生成し、出力する。この印字クロックを基にして印字タイミング生成機構64では、用紙Pの先端位置を起点として印字タイミング信号を出力する。この印字タイミング信号を、印字駆動装置66を介してインクジェット記録ヘッド32へ出力する。
以上詳細に説明したように、本実施形態に係るインクジェット記録装置12に含まれる画像記録タイミング制御機構60では、駆動ロール24の偏心及び角速度の変動により生じる搬送速度変動について、予め偏心データを補正プロファイルとして記憶し、その偏心データを用いて印字クロックを補正すると共に、駆動ロール24の角速度の変動に応じて印字クロックを補正するので、搬送速度変動により発生する印字濃度ムラを解消(少なくとも抑制)するインクジェット記録装置12を提供することができる。
また、本実施形態によれば、搬送速度変動により発生する画像記録タイミングのズレを解消でき、各色のインクジェット記録ヘッド32の間隔に制限を加えることがないので、装置を小型化することができる。
なお、本実施形態の用紙検出センサ34は本発明の先端位置検出手段に対応する。また、本実施形態の記録ヘッドコントローラ78及び画像記録タイミング制御機構60は本発明の制御手段に対応する。また、印字クロック生成機構62は本発明の制御手段に対応しする。また、補正データ格納メモリ104は本発明の記憶手段に対応する。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第1実施形態は、搬送速度変動による印字むらを解消するために、駆動ロール24の偏心データと、角速度に応じて印字クロックを補正した。本実施形態では、補正データ格納メモリ104に格納する補正プロファイルとして搬送速度V(ベルト表面速度Vx)に関するデータを用いるものである。なお、本実施の形態は、上記実施の形態と略同様の構成のため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図13は、図7と同様のプロセスを示すと共に、本実施形態にかかるインクジェット記録装置における印字ムラの発生を抑制する補正のプロセスの概要を示したものである。本実施形態では、一定や周期的に現れる回転変動について搬送速度V(ベルト表面速度Vx)を予め計測してその計測値を補正プロファイルとして記憶して用いるものである。
本実施形態では、図7においてプロセス206に現れる変動誤差E4を補正プロファイルとして格納することに代えて、予め搬送ベルト28または用紙Pに記録したテストパターンによる搬送速度V(ベルト表面速度Vx)の計測値を補正プロファイルとして格納する(プロセス213)。また、この予め計測するときに、同時に角速度も計測しておき、メモリに格納するプロセス211を有する。
従って、変動誤差Eについては、プロセス204までの駆動ロール軸25Aの回転(E0+E1+E2+E3)を検出して現在の角速度を得て、プロセス211に格納される初期の角速度と比較した比較結果を角速度情報としてプロセス210で提供し、予め計測した搬送速度が格納された補正プロファイルのデータをプロセス212で提供する。そして、プロセス214で、変動誤差Eが補正された印字クロックを生成し、それに基づく印字タイミングを出力する(プロセス216)。
まず、本実施形態における搬送速度V(ベルト表面速度Vx)の計測について説明する。
図14は、搬送速度Vである搬送ベルト28のベルト表面速度Vxの計測についての説明図である。図14(A)に示すように、上記基準位置検出センサ38により基準位置を検出すると共に、レーザドップラ速度計により、搬送速度Vを検出する。この計測は、搬送ベルト28の幅方向に複数(例えば、両端、中央の3カ所)が好ましいが、1カ所でもよい。この計測は、駆動ロール24近傍が好ましい。また、用紙Pの搬送面で行うものとする。また、他の方法による計測としては、図14(B)に示すように、搬送ベルト28にラダーパターン(数百μm乃至数mm程度の一定間隔のスリット)を形成し、このラダーパターンを計測するようにしてもよい。なお、ラダーパターンは、搬送ベルト28に直接印刷してもよいし、テスト画像信号を入力してインクジェット記録装置12で作成してもよい。この他の方法では、光学式反射センサが好ましく、図14(D)に示すように、複数(2個)を隣接して配置し、図14(C)に示すように両者の差分値を求めるようにすれば、ラダーパターンの印刷誤差を相殺することができる。
次に、本実施形態に係るインクジェット記録装置12における電気系の記録ヘッドコントローラ78の詳細を説明する。
図15に示すように、印字クロック生成機構62は、補正データ生成部103を含んで構成される。補正データ生成部103には、上述の計測器等からの搬送速度Vが入力されるように構成され、また、基準位置検出センサ38からの駆動ロール24の基準位置信号が入力されるようになっている。補正データ生成部103は補正データ格納メモリ104に接続される。この補正データ格納メモリ104には、搬送速度V(ベルト表面速度Vx)の計測データが補正プロファイルとして格納される。
この補正データ生成部103により補正データ格納メモリ104に格納する補正プロファイルを作成する手順を説明する。
図16には、補正プロファイルの作成処理の流れを示し、図17には、その作成処理におけるタイミングチャートを示した。
補正プロファイルの作成処理が実行されると、ステップ300においてモータ24Zの回転を開始指示することによって、搬送ベルト28による用紙Pの搬送が開始される。用紙Pの搬送中には、用紙検出センサ34による用紙検出信号が検出され、基準位置検出センサ38により駆動ロール基準位置信号が検出され、これらの信号を基にして印字タイミング信号を作成する(ステップ302)。
次のステップ304では、補正プロファイル用のテストパターン(例えばラダーパターン)を、ステップ302で作成された印字タイミングで用紙Pに印字を指示する。このステップ304の処理は、駆動ロール24のN回転分を実行指示する。次のステップ306では、ステップ304による指示で作成されたテストパターンについて各ドット位置を計測すると共に、平均値を求めて、1回転分の値を補正プロファイルとして作成する。次のステップ308では、ステップ306で作成された補正プロファイルを補正データ格納メモリ104へ格納する。従って、搬送速度V(ベルト表面速度Vx)の計測データが補正プロファイルとなる。
次に、上記印字タイミングに相当するタイミングでは、エンコーダ39からのエンコーダ信号を取得する(ステップ310)。このステップ310の取得処理は、駆動ロール24のN回転分について行う。次のステップ312では、そのN回分のエンコーダ信号の各々について角速度に相当する時間を求め、その平均値を、駆動ロール1回転分の角速度情報として求める。このステップ312で求めた角速度情報を補正データ格納メモリ104(図13のプロセス211に相当)に格納する。
なお、ステップ304乃至308の処理と、ステップ3110乃至314の処理は並列して行うことが好ましい。
詳細は後述するが、本実施形態における遅延時間演算部106では、補正データ格納メモリ104からの補正プロファイル(搬送速度データ)及び角速度情報と、エンコーダ39からの信号による角速度を用いて印字クロックの遅延時間を演算する。
次に、本実施形態の作用を説明する。図18及び図19には、格納された補正プロファイル及び格納済みの角速度情報を参照しつつ印字タイミング信号を作成する処理の流れを示し、図20には、その処理におけるタイミングチャートを示した。
印字処理が実行されると、ステップ320においてモータ24Zの回転を開始指示することによって、搬送ベルト28による用紙Pの搬送が開始される。用紙Pの搬送中には、用紙検出センサ34による用紙検出信号が検出され、基準位置検出センサ38により駆動ロール基準位置信号が検出され、これらの信号を基にして印字タイミング信号を作成する。まず、駆動ロール基準位置信号が検出されると(ステップ322)、エンコーダ39からのエンコーダ信号を取得しかつその間隔時間tmnを測定する(ステップ324)。次に、その回転角度位置に対応する補正データ格納メモリ104に格納された角速度情報の時間tnを読み取る(ステップ326)。次のステップ328では、測定した間隔時間tmnと時間tn、そして基準遅延時間d0により遅延時間d(=tmn−tn+d0)を算出する。この基準遅延時間d0は、ステップ326において読み取っても良い。従って、搬送速度V(ベルト表面速度Vx)の計測データである補正プロファイルの時間である。
次のステップ330では、ステップ328で求めた遅延時間dだけ遅延させた印字クロックを生成する。この処理をn回繰り返した後(ステップ332で肯定)、ステップ334において印字タイミング信号を作成し、ステップ336において印字を開始する。
ここで、記録ヘッドは、位置関係を有するので、その記録ヘッドの位置に応じて印字タイミングを遅延させる必要がある。このため、用紙検出信号が検出されると、図19に示す割り込み処理が実行され、記録ヘッドの位置に応じた遅延指示が実行される。
以上詳細に説明したように、本実施形態に係るインクジェット記録装置12に含まれる画像記録タイミング制御機構60では、搬送速度V及び角速度の変動により生じる搬送速度変動について、予め搬送速度データを補正プロファイルとして記憶すると共に角速度情報を記憶し、その搬送速度データを用いて印字クロックを補正すると共に、駆動ロール24の角速度の変動に応じて印字クロックを補正するので、搬送速度変動により発生する印字濃度ムラを解消(少なくとも抑制)するインクジェット記録装置12を提供することができる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施形態は、請求項にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記実施形態では、印字クロック生成機構62に備えた補正データ格納メモリ102への補正データの格納を、例えばインクジェット記録装置12の工場出荷前等の事前に行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた期間毎に自動的に行う形態や、ユーザによって実行指示が行われた任意のタイミングで行う形態等、他のタイミングで行う形態とすることもできる。この場合も、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
その他、上記実施形態で説明したインクジェット記録装置12、インクジェット記録ヘッド32、及び記録ヘッドコントローラ78の構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、本発明の液滴としてインクを用いる場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、インクに代えて、例えば、反応液を用いることもできる。詳細には、記録媒体上でインク液滴と反応液滴とを混合することにより画質がさらに向上するため、反応液滴をノズルで吐出させる際、本発明を上記と同様に適用することができる。その他、インクジェット方法により、液晶表示素子の配向膜形成材料の塗布、フラックスの塗布、接着剤の塗布、プリント基板の配線材料の塗布、などにも本発明を上記と同様に適用することができる。
実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を画像記録状態で示す正面断面図である。 実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのノズル群を示す底面図である。 実施形態に係る複数のノズル群によるインクジェット記録ヘッドの構成を示す底面図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置における搬送速度変動によるドット形成状態の説明図であり、(A)は駆動ロール周辺の模式図、(B)はインクジェット記録ヘッドの配列とドット形成状態のイメージ図、(C)は搬送速度の関係図、(D)は印字タイミングチャートである。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置においてベルト表面速度を得るためのモータから駆動ロールまでの伝達系の一例を示すブロック図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置における印字ムラの発生に対するベルト表面速度を決定する要因及びその補正をプロセスとして示す概要図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の電気系の記録ヘッドコントローラ周辺について要部構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る画像記録タイミング制御機構について要部構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る補正データ格納メモリに格納する補正プロファイルを作成する手順の説明図である。 第1実施形態に係る駆動ローラの回転について正確に角速度を検出する原理の説明図である。 第1実施形態に係るエンコーダの偏心誤差を含まずに正確に角速度を演算可能にする原理の説明図である。 第2実施形態に係るインクジェット記録装置における印字ムラの発生に対するベルト表面速度を決定する要因及びその補正をプロセスとして示す概要図である。 第2実施形態に係る駆動ローラの回転によるベルト表面速度の計測についての説明図である。 第2実施形態に係る画像記録タイミング制御機構について要部構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る補正プロファイルの作成処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る補正プロファイルの作成処理時のタイミングチャートである。 第2実施形態に係る印字処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る割り込み処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る印字処理時のタイミングチャートである。
符号の説明
12 インクジェット記録装置
32 インクジェット記録ヘッド(記録ヘッド)
32A,32B,32C,32D ヘッドユニット(単位構造体)
34 用紙検出センサ
38 基準位置検出センサ
60 画像記録タイミング制御機構
62 印字クロック生成機構
64 印字タイミング生成機構
70 CPU
76 メモリ
78 記録ヘッドコントローラ
G ノズル群
N ノズル
P 用紙(記録媒体)

Claims (7)

  1. 予め定めた搬送方向に沿って設けられた記録ヘッドと、
    回転基準を有する回転駆動手段を備え、該回転駆動手段の回転駆動によって前記記録ヘッドへ記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により前記記録媒体の搬送中に、前記回転駆動手段における回転基準を検出すると共に、該回転基準からの回転角度における角速度を検出する検出手段と、
    前記回転駆動手段の偏心量に応じて変動する前記記録媒体の搬送速度に対する印字クロックの補正量を記憶する記憶手段を含み、前記記憶手段に記憶された印字クロックの補正量と、予め定めた基準角速度に対する前記検出手段により検出された角速度の変動量から求めた印字クロックの修正量とに基づいて印字クロックを生成する制御手段と、
    を備えた画像記録装置。
  2. 予め定めた搬送方向に沿って設けられた記録ヘッドと、
    回転基準を有する回転駆動手段を備え、該回転駆動手段の回転駆動によって前記記録ヘッドへ記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により前記記録媒体の搬送中に、前記回転駆動手段における回転基準を検出すると共に、該回転基準からの回転角度における角速度を検出する検出手段と、
    前記搬送手段により搬送される記録媒体の搬送速度の変動を予め検出して該検出した搬送速度に対する印字クロックの補正量を記憶すると共に、該搬送速度に対する前記回転駆動手段の角速度を記憶する記憶手段を含み、前記記憶手段に記憶された印字クロックの補正量と、前記記憶された角速度に対する前記検出手段により検出された角速度の変動量から求めた印字クロックの修正量とに基づいて印字クロックを生成する制御手段と、
    を備えた画像記録装置。
  3. 前記検出手段は、エンコーダを含み、該エンコーダの出力信号から角速度を検出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 前記検出手段は、複数の回転角度検出器を備えて各々の検出結果から角速度を検出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像記録装置。
  5. 前記記録ヘッドを複数備え、
    前記制御手段は、前記印字クロックに基づいて前記各記録ヘッドによる画像記録タイミングを生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像記録装置。
  6. 前記搬送手段により搬送される記録媒体の先端位置を検出する先端位置検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記印字クロックに基づいて前記記録ヘッドによる画像記録タイミングを生成する場合、前記先端位置を検出したときに、前記先端位置からの前記記録ヘッドの設置位置までの距離に基づいて画像記録開始タイミングを設定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像記録装置。
  7. 前記記録ヘッドは、各々画像記録用の液滴を吐出する複数のノズルが所定方向に対して直線状に同一の間隔で配置されたノズル群を有する単位構造体を前記所定方向に交差する方向に複数配列された液滴吐出ヘッドであることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の画像記録装置。
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